JPH10500436A - エテンとα−オレフィンとの共重合方法 - Google Patents
エテンとα−オレフィンとの共重合方法Info
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- JPH10500436A JPH10500436A JP7524407A JP52440795A JPH10500436A JP H10500436 A JPH10500436 A JP H10500436A JP 7524407 A JP7524407 A JP 7524407A JP 52440795 A JP52440795 A JP 52440795A JP H10500436 A JPH10500436 A JP H10500436A
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Abstract
(57)【要約】
少なくとも下記の化合物:a)周期律表における第4〜8族の何れかの遷移金属のハロゲン化合物を含有する触媒前駆体と、b)周期律表における第2族又は第3族の金属の有機ハロゲン化合物を含有する共触媒と、c)エテンと、d)エテンと共重合する1又はそれ以上のα−オレフィンとを互いに反応させることを包含し、且つ、共重合中、又は共重合の3時間前以降に、第2族又は第3族の有機金属化合物と、非触媒毒のハロゲン化合物とを反応させて第2族又は第3族の金属の有機ハロゲン化合物を調製することを特徴とする製造方法により、好適なα−オレフィン分布を有するエテンとα−オレフィンとの共重合体が製造された。
Description
【発明の詳細な説明】
エテンとα−オレフィンとの共重方法
本発明は、少なくとも次の成分:
a)周期率表の第4〜8族の何れかに属する遷移金属のハロゲン化合物を含有す
る触媒前駆体(procatatyst)、
b)周期率表の第2族又は第3族に属する金属の有機ハロゲン化合物を含有する
共触媒、
e)エテン、及び
d)エテンと共重合する1又はそれ以上のα−オレフィン
を互いに反応させることを含む、エテンとα−オレフィンとの共重合方法に関す
る。
本発明は、又、少なくとも次の化合物:
a)周期率表の第4〜8族の何れかに属する遷移金属のハロゲン化合物を含有す
る触媒前駆体(procatalyst)、
b)周期率表の第2族又は第3族に属する金属の有機ハロゲン化合物を含有する
共触媒、
からなるオレフィン化合物重合用の触媒組成物に関する。
チーグラー・ナッタ触媒系は、触媒前駆体と共触媒とを含有するが、オレフィ
ンの重合に一般的に用いられている。触媒前駆体は、周期律表(ハバード(Hubb
ard),IUPAC 1970)の第4〜8族の何れかに属する遷移金属化合物を基礎とす
る成分である。共触媒は周期律表の第1〜3族の何れかに属する有機金属化合物
を基礎とする成分である。従来の触媒系は、通常、坦体、電子供与性化合物、及
び触媒特性を強化したり調節したり(modifying)するその他の補助剤を更に含
有している。
近年、数百もの性質の異なったポリエテンが入手可能であるが、これらの大部
分は、性質等に互いに差がある。性質特性に差があることは次の要因、即ち、
a)ポリマーの短鎖分岐度(Short-chain brancing degree)に差があること、
b)ポリマーの長鎖分岐度(long-chain brancing degree)に差があること、
c)ポリマーの分子量に差があること、
d)ポリマーの分子量分布に差があること(このことは、長鎖分岐が存在してい
ることに一部起因している。)、
e)微量のコモノマー残分が存在すること、及び
f)微量の不純物及びポリマー残分がポリマー中に存在していること(それらの
内のあるものは、ポリマー中に共存していると有害である。)、
に起因している可能性がある。
分岐は、ポリマーとしては高圧法ポリエテン即ち低密度ポリエテンにおいて最
初に見出されたのであり、赤外分光法によって、炭素原子1,000個について
20個から30個のメチル基が含まれていることが見出された。
メチル基がエチル基及び二級ブチル基に起因することが最終的に判ったが、こ
れらの基は、生成した鎖において、ある程度成長点が後ろに移動するのに伴って
生成する(バック−バイティング)。
しかしながら、このような短鎖分岐は、配位触媒によって合成されたホモポリ
マーには、目立つほどには見られない。
エテンポリマーに分岐が見られることは、ポリマーの結晶性に十分な影響を与
え、したがってポリマーの特性にも影響を与える、分岐した低密度ポリエチレン
(LDPE)は、密度が低く(高分子結晶の充填密度が枝の存在により減少する
ことによる)、不透明性が低下し(光を反射する大きな結晶のアグロメレーショ
ン(agglomeration)の生成が阻害されることによる)、並びに融点、降伏限界
(yield limit)、表面硬度、及びヤング率(Young index)が低下する(これら
の特性は結晶度に依存する)。更に、分岐度が高くなり、かつ結晶性が低くなる
と、ポリエテンの気体及び蒸気の透過性は高くなる。技術的な目的からは、ポリ
エテンに存在する短鎖分岐の指標として、ポリエテンの密度が選択されてきた。
短鎖分岐の他にも、LDPEにおいてはポリマー鎖中に一定数の長鎖分岐が見
られる。これらの側鎖は、本来の主鎖と同じ長さを有している可能性があり、そ
結果、主鎖の場合に分子量分布が広くなるのとと同様に、分岐鎖分布(chain len
gth distribution)が広くなる。長鎖分岐は、LDPEPEポリマーの溶融粘度
に影響する。分子量が同じであれば、分岐を有しないポリマーは、長鎖分岐を有
するポリマーと比較して溶融粘度が高い。長鎖分岐を有する分子は、より剛直で
あり、線状ポリマー程には容易に他の分子の回りに絡むことはない故に、このこ
とは予想し得る事実である。
近年、LLDPEと称する線状低密度ポリエチレンが開発されたが、この線状
低密度ポリエチレンは、全体として実質上長鎖分岐が無く、エテンと少量のα−
オレフィン(α−オレフィン、例えば1−ヘキセン、1−オクテン等)とを共重
合させることによって生成した短鎖側鎖を含有している。この型の分岐は、前記
のLDPEにおけるのと同様にして、ポリマーの結晶化を阻害し、密度を低下さ
せる。このこととの関係では、「線状」という語は、短鎖側鎖ではなく長鎖側鎖
が存在しないことを示す。
エテンと他のα−オレフィンとの共重合において、上記のコモノマーは、分子
鎖に不規則に分布する傾向がある。現実には、重合の結果得られるポリマーは種
々の密度を有するポリエテンの混合物である。特に、1−ヘキセン又はより高級
なα−オレフィンをα−オレフィンとして用いると、TREF分析装置による熱
分画(heat factioning)では、高密度ポリエテン(HDPE)、線状低密度ポ
リエテン(LLDPE)、及び線状超低密度ポリエテン(VLDPE)が、生成
物中において識別される。
もし、LLPDEポリマー鎖中のコモノマー分布がより規則的であれば、LL
DPEから作られるフィルムはより良好な機械的性質及び光学的性質を有するで
あろうことが期待できる。第2の問題は、触媒が与えるコモノマー重合活性が低
いこと(sensitivity)、即ち触媒が分子鎖に取り込まれにくいことである。
米国特許第4,833,111号の明細書には、担体に担持したα−オレフィ
ン、及び特にLLDPE重合触媒組成物が記載されており、このLLDPE重合
触媒組成物は、担体にジアルキルマグネシウムを接触させ、最初の反応生成物を
アルコールと接触させ、このようにして得られた二番目の反応生成物に可溶性の
遷移金属化合物を接触させ、得られた三番の反応生成物にハロゲン化アルキルア
ルミニウム化合物を接触させ、そして最後に四番目の反応生成物にトリメチルア
ルミニウムを会合させることによって調製された触媒である。LLDPEの製造
において、この触媒組成物は、コモノマーとして作用する高級(C3〜C10)α
−オレフィンに対して重合活性が極めて高い。この明細書では、高分子における
高級オレフィンの分布については述べられていない。
米国特許第4,954,470号の明細書は、α−オレフィン重合触媒組成物
、特に担体に担持されたLLDPE重合触媒組成物について開示しており、この
LLDPE重合触媒組成物は、担体をジアルキルマグネシウムに接触させ、得ら
れた一番目の反応生成物に塩素化アルコールを接触させ、得られた二番目の反応
生成物に可溶性の遷移金属化合物を接触させ、得られた三番目の反応生成物にト
リアルキルアルミニウムのような触媒活性化剤を会合させることによって調製さ
れる。その触媒組成物についでは、メルトフローレートで規定した場合に狭い分
子量を有しているLLDPEが、その他の物質とともに得られることが記載され
ている。ここでメルトフローレートとは、高荷重におけるメルトインデックスと
低荷重におけるメルトインデックスとの比である。コモノマーの分布については
、得られたLLDPE生成物は、低分子量及び/又は極端に分岐したヘキサンに
可溶なポリマー分画を最小限しか含んでいない筈であるということを示すことに
よって記載されているに過ぎない。明細書には、触媒の構造と実際のコモノマー
の分布との関係については何も説明されていない。
ヨーロッパ特許第435,557号明細書には、α−オレフィン重合触媒組成
物、特にLLDPF重合触媒組成物について説明されており、このLLDPE重
合触媒組成物は、マグネシウム化合物にチタニウム化合物を接触させ、得られた
一番目の反応生成物を担体と接触させ、そして、得られた二番目の反応生成物を
ジメチルアルミニウムクロリドと接触させることによって得られる。この明細書
に記載された発明の明確な目的は、トリアルキルアルミニウムを用いた以外は同
様の触媒を用いて製造された同様の樹脂よりも、ポリマー分子全体に渉って、実
質的により規則的に側鎖が分布しているLLDPEを製造することを目的とする
触媒を得る目的で、トリアルキルアルミニウムをアルキルアルミニウムクロリド
で置き換えることである。
米国特許第5,139,986号明細書には、ポリエテン、特にLLDPEを
製造することを目的とする触媒組成物について記載され、この触媒組成物は、マ
グネシウム化合物に遷移金属化合物を接触させ、得られた一番目の反応生成物を
ジメチルアルミニウムクロリド、トリメチルアルミニウム、又はこれらの混合物
で活性化し、最後に、得られた二番目の反応生成物を有機アルミニウム化合物で
活性化することによって調製される。この触媒組成物によって、特に、機械的性
質が強化され、嵩密度が小さ〈、分子量分布が狭く、且つ可溶分がより少ないL
LDPEが得られる。
ヨーロッパ特許第518,604号明細書には、HDPE及びLLDPEの製
造に用いることを目的とする触媒組成物が説明されており、この触媒組成物は、
水酸基を含有する無機担体にジアルキルマグネシウム化合物を含浸させ、含浸生
成物をハロゲン化合物で処理し、ハロゲン化生成物を四塩化チタンで処理し、四
塩化チタンで処理して得られた生成物にトリエチルアルミニウム又は水素化ジイ
ソブチルアルミニウムと会合させることによって調製され、分子量分布が平均的
な広さであるポリエチレンを与える。
上記の明細書の内、只一つの明細書のみが、分子全体に渉って均一なコモノマ
ー分布を有するLLDPE生成物を得ることを目的とする触媒の構造に焦点を当
てている。このような結果は、従来のトリアルキルアルミニウムをアルキルアル
ミニウムハロゲン化物に替えることによって得られる。
上記の引用分献は、エテンの共重合においてコモノマーの分布が不規則になる
という問題を解決することを狙っているけれども、アルキルアルミニウムクロリ
ドを共触媒として用いた場合には、未だ、生成物は、超低密度エテン共重合体及
び超高密度エテン共重合体を余りにも多く含んでいる。超低密度エテン共重合体
(VLDPE)は、特別な問題、即ち生成物が軟化し、取り扱いが困難になると
いう問題を引き起こす。したがって、本願発明の目的は、ポリマー分子全体に渉
ってα−オレフィン分布が適度に規則的になるような、エテンとα−オレフィン
との共重合方法及び重合触媒を提供することにある。同時に、本願発明は、適度
に、コモノマー活性、即ちコモノマーを成長ポリエテン鎖に取り込もうとする傾
向を有している重合方法及び重合触媒を提供することを狙っている。本願発明は
、分子量分布、即ち生成物の機械的特牲に対してできるかぎり有利であるような
分子質量分布(molar massdistritbution)を有するエテン共重合体を与えるよ
うな重合方法及び重合触媒を提供することを狙っている。本願発明の最後の目的
は、水素活性、即ち触媒が水素と反応し、適切な仕方でエテン共重合体の成長を
停止させる性質を有する重合触媒を提供することを狙っている。
上で列挙された困難は今や除かれ、上記の目的は、新しいエテンとα−オレフ
ィンとの共重合方法によって達成された。この方法は、基本的には、請求項1に
おける特徴点を示す節で説明された特徴によって特徴付けられる。換信すれば、
これらの特徴は、エテンとα−オレフィンとの共重合において、周期率表の第4
〜8族の何れかに属する遷移金属のハロゲン化合物を含有する触媒前駆体、周期
率表の第2族又は第3族に属する金属の有機ハロゲン化合物を含有する共触媒、
エテン、及びエテンと共重合する1又はそれ以上のα−オレフィンを互いに反応
させること、及び、周期率表の第2族又は第3族に属する金属の有機化合物と、
非触媒毒のハロゲン化合物とを、共重合中、又は重合3時間前以降に反応させる
ことにある。。このことは、共触媒として有機ハロゲン化合物を使用した場合、
新鮮な共触媒又はその場で調製した共触媒を使用するならば、重合結果が異なっ
て
くるということを示している。
周期率表の第2族又は第3族に属する金属の有機化合物と、非触媒毒のハロゲ
ン化合物とを、重合開始1時間前以降、好ましくは30分前以降に反応させて、
周期率表の第2族又は第3族に属する金属の有機ハロゲン化合物を調製すること
が、特に有利である。
次の反応
Et3Al+Et3Al2Cl3→3Et2AlCl
der technischen Chemie,volume 7,page
347に見られ、この反応においては、トリエチルアルミニウムとエチルアル
ミニウムセスキクロリドとの反応によってジエチルアルミニウムクロリドが合成
される。同じ分献には、
Et3Al+EtAlCl2→2Et2AlCl
なる反応も記載されており、この反応においては、トリエチルアルミニウムとエ
チルアルミニウムクロリドとからジエチルアルミニウムクロリドが合成される。
この他の周期率表の第2族又は第3族に属する金属の有機ハロゲン化合物も又知
られているが、これらの化合物も金属の有機化合物と非触媒毒のハロゲン化合物
とから同様の反応によって生成される。新鮮な反応混合物は、古くなった(熟成
された)反応混合物とは触媒としての挙動が異なる。その理由は、最終生成物が
ゆっくりと生成するので、触媒生成反応の中間体が触媒として反応するというこ
とにあるに違いない。得られたエテン共重合体が、最終的に得られた有機ハロゲ
ン化合物即ち古くなった有機ハロゲン化合物を用いて共重合した場合よりも、T
REF分析装置で定量したときに高分子全体に渉るコモノマー分布がより規則的
、即ちより良好であるという点で、本願発明においては、触媒による違いが特に
顕著である。
本願発明の方法及び触媒組成物における触媒前駆体は、周期率表の第4〜8族
の何れかに属する遷移金属のハロゲン化合物を含有する。好ましい遷移金属とし
ては、4A族、5A族、6A族、7A族、及び8族に属する元素である。特に好
ましい遷移金属は、チタニウム、Ti.ジルコニウムZr、バナジウムV、タン
タルTa、クロムCr、モリブデンMo、及びコバルトCoである。特に好まし
い化合物は、TiCl4、TiCl3、VCl4、VCl3、VOCl3、MoCl5
、ZrCl4、Cp2TiCl2、Cp2ZrCl2、及びCoCl2・2Pyである
。最も好ましい遷移金属のハロゲン化合物は、チタニウム並びにバナジウムのハ
ロゲン化物及びアルコキシハロゲン化物である。アルコキシハロゲン化物は、チ
タニウムテトラアルコキシドど、アルミニウムのアルキル塩化物又は同様の化合
物のようなチタニウムテトラアルコキシドを塩素化する化合物とを反応させるこ
とによって生成させることができる。最も好ましい化合物は、上述した三塩化チ
タン及び四塩化チタンのようなチタニウムのハロゲン化物及びメトキシチタニウ
ムトリクロリド、ブトキシチタニウムトリクロリド、フェノキシチタニウムトリ
クロリド等のようなアルコキシハロゲン化物である。
特に推奨される遷移金属のハロゲン化合物は、式(I)
(RO)nTiCl4-n (I)
の塩素を含有する(chlorous)四価チタニウム化合物である。この式に
おいて、nは0、1,2、又は3であり、Rは炭化水素基、好ましくはアルキル
基、特に好ましくはC1−C4アルキル基である。
遷移金属のハロゲン化合物の他には、本願発明の方法及び触媒組成物における
触媒前駆体は、触媒活性を高めるマグネシウム化合物を含んでいてもよく(上で
記載した従来技術を参照のこと)、このようなジハロゲン化マグネシウムとして
は、二塩化マクグシウムが特に有利である。
触媒前駆体は、重合を促進するために内部ドナーもまた含んでいてもよい。こ
のような内部ドナーとしては、脂肪族カルボン酸及び芳香族カルボン酸の、アル
キルエステル、環状エーテルを含む脂肪族エーテル、脂肪族ケトン、並びに脂肪
族アルコールがある。内部ドナーは当業青(profession)には良く知られており
、このようなドナーの選択はこの発明では重要ではない。
本願発明の好ましい態様のひとつにおいて、触媒前駆体成分は、二塩化マグネ
シウム及び四塩化チタンを含有してなり、最も好ましい態様においては、四塩化
チタン及び二塩化マグネシウム、は、固体の担体、好ましくは無機酸化物担体、
最も好ましくはシリカすなわち二酸化ケイ素に担持されている。
上述したように、本発明の方法における共触媒及び触媒組成物は、周期率表の
第2族又は第3族に属する金属の有機化合物と、非触媒毒のハロゲン化物とを、
正に共重合の最中、又は共重合3時間前以降に反応させて得られた周期率表の第
2族又は第3族に属する金属の有機ハロゲン化合物を含有している。エテンと(
α−オレフィンとの共重合体においてα−オレフィンの分布ができる限り規則的
になるように、この周期率表の第2族又は第3族に属する金属の有磯ハロゲン化
合物は新鮮でなければならない。第2の反応物は、第1〜3族に属するいずれか
の金属の有機化合物であるが、本願発明の好ましい態様においては式(2)
RnM (2)
で示される化合物である。この式において、RはC1〜C12アルキルであり、M
は第1〜3族に属するいずれかの金属であ利、nは金属の原子価である。第2族
又は第3族に属する典型的な金属としては、アルミニウム及び亜鉛があり、アル
ミニウムが好ましい。好ましいアルミニウムの有機化合物としては、トリ−C1
〜C10アルキルアルミニウムがあり、更に好ましくはトリ−C1〜C5アルキルア
ルミニウムがあり、最も好ましい化合物としてはトリエチルアルミニウムTEA
がある。
本願発明の方法においては、第2族又は第3族に属する金属の有機化合物は、
非触媒毒のハロゲン化合物と、共重合反応中にその場で反応させるか、又は重合
3時間前以降に反応させる。触媒前駆体に対して毒とならなず、したがって本願
発明の意味において適当などのようなハロゲン化化合物(halogenating compoun
d)又はその混合物も、非触媒毒のハロゲン化合物に含まれる。ハロゲン化剤と
しては、ハロゲンCl2、Br2、I2、四塩化炭素CCl4、四塩化シリコンSi
Cl4、及び金属の塩素酸化合物をあげることができる。本願発明の好ましい態
様においては、非触媒毒のハロゲン化合物として、式(3):
R'pMqX(qn−p) (3)
がある。この式においてR’は、C1〜C12アルキル、Mは、第1〜3族に属す
るいずれかの金属、Xは、ハロゲンであり、pは1と(q・n−2)との間の整
数、qは1又は2、そしてnは金属の価数である。式(3)の化合物は、もし、
アルキルアルミニウムハロゲン化物、好ましくはエチルアルミニウムジクロリド
、エチルアルミニウムジクロリドとジエチルアルミニウムクロリドとの混合物、
エチルアルミニウムセスキクロリド、メチルアルミニウムジクロリド、メチルア
ルミニウムジクロリドとジメチルアルミニウムククロリドとの混合物、又はメチ
ルアルミニウムセスキクロリドであれば有利である。最も好ましいアルキルアル
ミニウムハロゲン化物は、エチルアルミニウムセスキクロリドである。式(2)
の有機金属化合物と式(3)のハロゲン化合物とを反応させる場合、有機基と金
属とは同じものであるべきであり、エチル基とアルミニウムとが好ましい。
共触媒反応物は、共触媒に対する触媒前駆体の割合が、分子比M/Tiが約5
から200、好ましくは10から50と計算されるような範囲となるように導入
されることが好ましい。共触媒として金属の有機ハロゲン化合物を合成する場合
には、非触媒毒のハロゲン化合物と、第2族又は第3族に属する金属の有機化合
物とは、約0.1から2の範囲、好ましくは約1のモル比で導入することが好ま
しい。
本願発明の方法についての研究から、重合組成物中に導入される成分あるいは
重合組成物と接触される成分は、触媒前駆体、エテン、、エテンと共重するα−
オレフィン、第1〜3族に属するいずれかの金属の有機化合物、及び非触媒毒の
ハロゲン化物であることが示された。混合物はまた、中間剤(inetemiediate age
nts)及び重合に作用する他の試薬(other agents)を含有しても良い。第2族又は
第3族に属する金属の有機化合物と、非触媒毒のハロゲン化合物とを、共重合中
、又は共重合3時間前以降に接触させるのであれば、これらの化合物はどのよう
な順序で導入してもよい。反応は、触媒前駆体と第2族又は第3族に属するいず
れかの金属の有機化合物とを接触させ、次いで非触媒毒のハロゲン化物を、これ
らの化合物によって生成した反応混合物中に導入するか、又は、第2族又は第3
族に属するいずれかの金属の有機化合物と非触媒毒のハロゲン化物とを接触させ
、最後にこの反応混合物に触媒前駆体とモノマーとを接触させても、どちらでも
よい。このことに係らず、本願発明の方法には2つの主要な態様がある。
第1の主要な態様においては、最初に、第2族又は第3族に属するいずれかの
金属の有機ハロゲン化合物は、その金属の有機化合物と、非触媒毒のハロゲン化
物とから合成される。そして、引き続いてこれらの化合物と、触媒前駆体、エテ
ン、及び共重合するα−オレフィンとを3時間以内で反応させる。この方法によ
って新鮮な共触媒が得られ、この共触媒が、触媒前駆体及びモノマーと反応し、
特に有利なα−オレフィンの分布を有するエテン共重合体が得られる。上記のこ
とから判るように、新鮮な有機ハロゲン化合物を、触媒前駆体、エテン、及びα
−オレフィンと、1時間以内、好ましくは30分以内で反応させれば有利である
。一つの態様において、第2族又は第3族に属するいずれかの金属の有機化合物
と非触媒毒のハロゲン化物とを一緒に加熱し、得られた反応混合物、好ましくは
加熱したての暖かく新鮮な反応混合物に、触媒前駆体、エテン、及びα−オレフ
ィンを反応させる。
本願発明の第2の主要な態様においては、共重合中にその場で新鮮な共触媒を
合成する。この場合において、触媒前駆体と第2族又は第3族に属する金属の有
機化合物とを最初に接触させ、得られた混合物又は生成物に、次に非触媒毒のハ
ロゲン化物を反応させ、3時間以内でエテン及びα−オレフィンと反応させる。
本願発明の方法においては、エテンと共重合するどのようなα−オレフィンも
使用することができる。しかしながら、α−オレフィンとしては、エテンと共に
特に少量で線状低密度ポリエテン「LLDPE」を生成するα−オレフィンが好
ましい。どのようなα−オレフィンがこの目的に関係があるかということは当業
者に極めてよく知られている。
有用なα−オレフィンの例としては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン
、1−ヘキセン、1−オクテン等、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキ
セン、ノルボルネンのようなシクロオレフィン、3−メチル−1−ペンテン(Y
−M−1−P)、4−メチル−1−ヘキセン、5−メチル−1−ヘプテン、3−
メチル−1−ヘプテン、3−メチル−1−ブテン、4−フェニル−1−ヘキセン
等の分岐α−オレフィンがある。特に、エテンと共重合するα−オレフィンとし
て、C4〜C10−1−アルケン、例えば1−ヘキセンを使用すれば、良い結果が
得られる。
本願発明の方法は、チーグラー−ナッタ触媒系を用いてエテン共重合を行うど
のようなプロセスにおいても、実施することができる。スラリー法及び気相法が
最も好ましい。上述したように、水素は、通常、連鎖移動剤として働く。プロセ
スにおいては、例えば約30〜115℃の範囲であれば適当な温度を採用するこ
とができる。第2族又は第3族に属するいずれかの金属の有機化合物と非触媒毒
のハロゲン化物とを接触させる時間は、上述のように重合前の接触時間が重合3
時間前よりも以前にならなければ、大きく変えることができる。
最初に述べたように、本発明は、又、少なくとも次の化合物:
a)周期率表の第4〜8族の何れかに属する遷移金属のハロゲン化合物を含有す
る触媒前駆体(procatalyst)、
h)周期率表の第2族又は第3族に属する金属の有機ハロゲン化合物を含有する
共触媒、
からなるオレフィン化合物重合用の触媒組成物に関し、第2族又は第3族に属す
る金属の有機化合物と非触媒毒のハロゲン化合物とを重合中又は重合3時間前以
降に反応させることによって金属の有機ハロゲン化合物が合成されることを特徴
とする。
上述のようにして調製された新鮮な触媒は、同様の反応物から調製された古く
なった触媒とは異なった振る舞いをすることが実験的に確かめられたので、我々
が構造の異なる新たな触媒を手に入れたことは明らかであり、加えて、この触媒
は、オレフィン化合物の重合において本質的に異なった効果を有している。
我々は、新たな触媒の構造について明確な情報を持っていないけれども、我々
は、金属の有機化合物と非触媒毒のハロゲン化合物との間の反応によって長時間
継続する活性な状態、及び/又は、上述のように古くなった最終生成物とは触媒
作用が異なる中間生成物が生成すると考えることができるものとしている。
本発明の触媒組成物において、第2族又は第3族に属する金属のハロゲン化合
物を、第2族又は第3族に属する金属の有機化合物と非触媒毒のハロゲン化合物
とから、重合開始1時間前以降、好ましくは30分前以降に反応させることが特
に有利である。
本発明の触媒組成物のその他の特徴は、方法について上に述べた記載に見られ
る。
本発明の幾つかの態様及び比較例を、単に本願発明を説明することを目的とし
て以下に示す。実施例
例1〜5
シリカに担持した触媒前駆体を用いて共重合を行い、触媒前駆体は、フィンラ
ンド特許公開公報第89500号(FI lay-out print 89500)に説明さ
れている方法に従って調製した。このフィンランド特許公開公報は参考文献とし
て本願明細書に包含されている。四塩化チタンとアルミニウムアルキルクロリド
との反応生成物からなる活性遷移金属化合物でこの触媒前駆体を塩素化した。反
応器としては、Buchi 型の2リットルのスラリー反応器を用いた。参考重合例、
即ち例1(比較)及び例2(比較)では、それぞれトリエチルアルミニウムTE
A及びジエチルアルミニウムクロリドDEACを共触媒として用いた。全ての重
合は同様の方法で行った。
重合条件
触媒前駆体: 上記記載を参照のこと、60mg
コモノマー: 1−ヘキセン、150ml
溶媒: イソブタン
連鎖移動剤: 水素、8bar/330ml
温度: 85℃
全圧: 19bar
全ての例において、非触媒毒のハロゲン化合物の、第2族又は第3族に属する
金属の有機化合物即ちトリエチルアルミニウムに対するモル比を1:1とした。
本願発明の態様例である例4及び例5においては、非触媒毒のハロゲン化合物と
して、それぞれエチルアルミニウムセスキクロリドEASC及びエチルアルミニ
ウムジクロリドEADCとを用いた。有機化合物とハロゲン化合物との反応の後
、触媒系全体の全Al/Tiモル比は50であった。
所望の反応が、触媒前駆体とともに存在するトリエチルアルミニウムの下では
なく触媒前駆体の表面で生じていることを確認すべく、二重仕込みフラスコ(dou
ble feed flask)で与えられた反応系中で試験を行った。加熱前に、触媒前駆体
に対して非触媒毒であるハロゲン化合物を、第1のシリンダーから反応器に仕込
んだ。反応器を約1時間の間加熱している間に、触媒前駆体とトリエチルアルミ
ニウムとを第2のフラスコ中で予め接触させた。触媒とトリエチルアルミニウム
とを、85℃の温度で反応器に仕込んだ。
上記の触媒前駆体を用いて得られた重合結果を表1に示す。
表1は、トリエチルアルミニウム及びエチルアルミニウムセスキクロリドのそ
れぞれと、エチルアルミニウムジクロリドとを反応させた新鮮な反応生成物が、
トリエチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロリド、又はエチルアルミニ
ウムセスキクロリドを単独で用いた触媒前駆体と比較して、ポリマーの特性にど
のように影響を与えるかを明確に示している。比較例2で使用されているジエチ
ルアルミニウムクロリドは、実際にはトリエチルアルミニウム及びエチルアルミ
ニウムセスキクロリドのそれぞれと、エチルアルミニウムジクロリドとを反応さ
せた最終即ち古い反応生成物であるということは、注目すべきである。非触媒毒
のハロゲン化合物が本願発明に従ってEASC又はEADCからなっている場合
、エテン共重合体の密度は、TEAによって得られた共重合体の密度よりはDE
ACによってえられた共重合体の密度に近かった。このことは、本願発明におけ
るin situ法においてTEAが部分的に塩素化されたことに起因する。
活性及びメルトフロー即ちMFR2値もまた、DEACを用いて実施した比較
試験の結果と近い。
本願発明に従って製造されたポリマーのコモノマー含有量については、このポ
リマーの密度との関係で、驚くべきことが見出された。これらの値は、TEAが
単にDEACに変化したというだけでは説明できない。実際には、DEACによ
ってその場で塩素化されたTEAを用いた方が、DEACを用いた場合よりも規
則的なコモノマー分布が得られることが試験で示された。新鮮なTEA+EAS
C生成物から得られたポリマーについての熱分画TREF分析では、LLDPE
領域における比較的狭いピークが示され、このピークは、溶出温度約90℃のと
ころに存在する(図1を参照のこと。)。TREF曲線は、又、生成したポリマ
ーが、コモノマーが極めて多いゴム状の分画を含んでいないことも示している。
この分画は、比較試験においては、溶出温度約50℃で現れる。共触媒としてシ
エチルアルミニウムクロリドを用いた場合もまた、新鮮なTEA+EASC生成
物は、DMACよりも、コモノマーの分布がより規則的になる。図2を参照のこ
と。
EASCがTEAよりも触媒として優れているだけでなくこれと反応すること
を確かめるべく、共触媒としてEASCのみを用いて重合を行った(表1の3を
参照のこと。)。しかしながら、この試薬は触媒活性を有していなかった。
例1〜5は、トリエチルアルミニウムとエチルアルミニウムセスキクロリドと
から、その場で合成され、又は合成されたばかりの反応生成物を用いた方が、ジ
エチルアルミニウムクロリドを用いたときよりも、種々のポリマー分子全体に渉
るコモノマー即ち1−ヘキセンの分布が規則的であることを示している。
例6〜8
これらの実施例における共重合は、2リットルのB ch型スラリー反応器を
用い、前の実施例と同様の触媒前駆体を用いて実施した。全ての共重合を、同じ
条件下で、同一のTEAとEASCとの溶液で実施した。溶液は、1モル/リッ
トルのTEA及び1モル/リットルのEASCを含有していた。
重合条件
触媒前駆体: 60mg
Al/Ti比:50
コモノマー: 1−ヘキセン、200ml
溶媒: イソブタン 800ml
連鎖移動剤: 水素、9bar/330ml
温度: 85℃
全圧: 19bar
仕込みには二重フラスコ(doulble flask)を用いた。最初に、TEAとEA
SCとの溶液を温度20℃で反応器に仕込み、次に触媒前駆体を反応器に仕込み
、温度85℃に加熱した。
最初の重合、即ち実施態様を示す例6は、TEAとEASCとを加えた後でき
るだけ早く実施された。重合は、添加及び加熱を開始してから30分後に開始し
た。例7は、24時間攪拌後に重合を開始することによって行い、例8は、攪拌
後に1週間後に重合を開始することによって行った。TEAとEASCとの溶液
、即ちこれらの試薬によって生成した反応生成物の溶液は、窒素で保護した容器
中に保存した。結果を表2に示す。
一般的に言って、TEA−EASC生成物が古くなる程、コモノマーの含有量
が増大するが、これに対してメルトフローの値MFR2は概ね同じである。メル
トインデックス比から、分子量分布が広くなることが判る。
熱分画TREF分析の結果は表3及び4に示されているが、この結果から、コ
モノマーの分布には顕著な差があることが判る。新鮮な溶液を使用した場合には
、線状低密度ポリプロピレンの領域のピークが最も高く且つ狭くなる。時間とと
もに、望ましくない超低密度ポリエテン部分の割合が増大し、このことは、ポリ
マー生成物全体の平均密度が小さくなっていることからも示される。この共重合
体部分は明らかに粘着性であり、プロセスにおいて問題を引き起こす。更に、こ
の部分は、最終生成物の機械的特性に影響を及ぼす。
例8においては古いTEA−EASC反応生成物を用いているが、この比較例
のTREF曲線(図3の最も下の曲線)は、共触媒としてジエチルアルミニウム
クロリドDEACを用いたときのTREF曲線(図5を参照のこと。)を連想さ
せることを指摘しておく。
例6、及び比較例7、8から、TEA−EASC反応生成物が古くなると、ポ
リマーのコモノマー分布に顕著な影響を与えることが明瞭に判る。この結果から
、TEAとEASCとの新鮮な溶液は、古くなった反応混合物とは異なった化学
組成を有しており、この化学的な違いの結果、エテン共重合体中のコポリマー分
布がより規則的になると結論される。例9、10、及び11
これらの例では、仕込み順序及び仕込み温度が、本願発明の方法における結果
に与える影響を調べた。全ての反応は、標準的な条件下で、2リットルのB c
h型スラリー反応器を用い、上記の例と同様の触媒前駆体で実施した。
重合条件
触媒前駆体: 上記実施例4と同じ、60mg
TEA/EASC: 1:1
Al/Ti比: 50
コモノマー: 1−ヘキセン、150ml
溶媒: イソブタン 850ml
連鎖移動剤: 水素、8bar/330ml
温度: 85℃
全圧: 19bar
仕込み装置は、一つのシリンダがもう一つのシリンダの頂部に取り付けられて
いる二重仕込みフラスコ装置(double feed flask system)を有していた。最初
に、1番目のシリンダの内容物を反応器に仕込み1番目のシリンダを空け、次い
で、2番目のシリンダの内容物を、1番目のシリンダを通して反応器に仕込み第
2のシリンダを空けた。これらの実施例において、次の仕込み系を採用した。例9
1番目のシリンダ中にEASCを入れておき、これを20℃の温度で仕込み、
2番目のシリンダ中に触媒前駆体+TEAを入れておき、これを温度85℃で仕
込んだ。例10
1番目のシリンダ中にTEA+EASCを入れておき、これを20℃の温度で
仕込み、2番目のシリンダ中に触媒前駆体を入れておき、これを温度85℃で仕
込んだ。例11
1番目のシリンダ中にTEA+EASCを入れておき、これを85℃の温度で
仕込み、2番目のシリンダ中に触媒前駆体を入れておき、これを温度85℃で仕
込んだ。
シリンダは加熱できず、反応器を約30分加熱した。反応器を加熱する前に、
シリンダを満たし反応器に接続せねばならなかった。例9では、触媒前駆体とT
EAとの予備接触時間において、30分間室温に置き、一方、例10においては
、TEW−EASC混合物を、約30分間かけて反応器に入れて、温度が20℃
の混合物を最終温度である85℃まで加熱した。例11においては、TEA−E
ASC反応混合物を30分間室温に置いておき、温度が85℃の反応器に仕込ん
だ。
結果を表3に示す。
表3に示すように、結果は極めて似通っていた。TREF曲線からは種々の分
画の割合を数値で計算することはできなかったが、曲線は大きく違っていた(図
6及び図7を参照のこと。)。図から、例10及び11においては分子量分布が
極めて狭いことが判り、したがって、これらの試験で得られたポリマーのどれに
も、望ましくない低密度の分画は存在していない。明らかに、予め接触させたT
EA+EASCからは極めて均一なLLDPE及びHDPEポリエテン生成物が
得られ、一方、予め接触させた触媒前駆体とTEAは、ポリマー容器中で初めて
EASCと接触させたのであるが、この触媒系からは、LLDPE部分のより多
いポリエテンが得られた。
他方、仕込み順序及び仕込み温度は、メルトインデックス比FRR21/2には重
要な影響を及ぼしてはいない。例12〜14
参考文献として包含されている米国特許第4,395,359に明記されたよ
うにして調製した2番目の触媒前駆体について調べた例も、本願発明の範囲内で
ある。この場合において、シリカが担体として用いられ、TiCl4が活性遷移
金属化合物として用いられた。試験は、TEA+EASCの組み合わせを用いて
実施され、参考試験12においてはTEAだけを用いた。
共重合条件
触媒前駆体: 上を見よ、100mg
コモノマー: 1−ヘキセン、300ml
溶媒: イソブタン、700ml
連鎖移動剤: 水素、9.2bar/330ml
温度: 85℃
全圧: 19bar
試験は、前の例と同様の仕込みシリンダを用いて行った。仕込み系及び仕込み
温度は次の通りであった。例12(比較例)
1番目のシリンダ中にTEAを入れておき、これを20℃の温度で仕込み、2
番目のシリンダ中に触媒前駆体を入れておき、これを温度85℃で仕込んだ。例13
1番目のシリンダ中にTEA+EASCを入れておき、これを20℃の温度で
仕込み、2番目のシリンダ中に触媒前駆体を入れておき、これを温度85℃で仕
込んだ。例14
1番目のシリンダ中にTEA+EASCを入れておき、これを85℃の温度で
仕込み、2番目のシリンダ中に触媒前駆体を入れておき、これを温度85℃で仕
込んだ。
共重合の結果を表4に示す。
同一の条件下で、米国特許明細書の触媒前駆体を使用した場合、その場での塩
素化を行っても、フィンランド特許公報に係る触媒(939から928に低下)
程には密度は低下しなかった。
しかしながらEASCを触媒に用いた場合には、コモノマーの分布が異なる(
図8を参照のこと。)。TREFフラクトグラム(fractogram)にお
いて低温分画、即ち超低密度ポリエテン分画の分布が改善されている点で、顕著
である。このことによって、平均密度が若干増大している。
米国特許明細書の2番目の触媒前駆体を用いて行った試験から、その場で、又
は重合直前に共触媒を調製することは、使用した触媒前駆体のタイプによらず、
コモノマー分布に対して有利な影響を与えることが判った。主要な事項は、触媒
前駆体と共触媒とは、チーグラ・ナッタ触媒系に典型的な重合活性を有している
金属化合物に基づいているということである。
例は図1〜8〜に示されている。図1〜8は以下の通りである。
図1
図1は、TEA(例1、比較例)、DEAC(例2、比較例)、その場で調製
されたTEA+EASC(例4、本願発明)、及びその場で調製されたTEA+
EADC(例5、本願発明)とともにフィンランド特許公開第89500号公報
の触媒前駆体を使用したときの、エテン/1−ヘキセン共重合体のTREF曲線
を示す。
図2
図2は、その場で調製されたTEA+EASC生成物(例4)とともに、フィ
ンランド特許公開第89500号公報の触媒前駆体を使用したとき、及び他方で
ジメチルアルミニウムクロリドとともにこの触媒前駆体を使用したときのエテン
/1−ヘキセン共重合体のTREF曲線を示す。
フィンランド特許公開第89500号公報の触媒前駆体と、その場で調製され
たTEA+EASC生成物とを使用して製造したポリマーのTREF曲線(実線
)と、同じ触媒前駆体とDMACとから調製されたポリマーのTREF曲線(点
線)とを比較のこと。
図3
図3は、例6、7、及び8のエテン/1−ヘキセン共重合体のTREF曲線を
示す。TEAにEASCを接触させて共触媒を調製してから30分後(最も上の
曲線)、1日後(中央の曲線)、及び1週間後(最も下の曲線)に重合を開始し
た。
図4
図4は、例6(30分後重合、実線)及び例7(24時間後重合、点線)のポ
リマーのTREF曲線を重ね合わせて示す。
図5
図5は、フィンランド特許公開第89500号公報の触媒前駆体を触媒前駆体
として使用し、純粋なDEACを共触媒としたときの、密度が923であり、M
FR2が0.9であり、FRR21/2が29.5であるエテン/1−ヘキセン共重
合体のTREF曲線を示す。例6〜8を参照のこと。
図6
図6は、フィンランド特許公開第89500号公報の触媒前駆体を触媒前駆体
として使用し、その場で調製された又は極めて新鮮なTEAとEASCとの反応
生成物を共触媒として使用したときのエテン/1−ヘキセン共重合体のTREF
曲線を示し、最も上の曲線が例9の場合、EASCを20℃の温度で別に仕込み
、触媒前駆体+TEAを温度85℃で別に仕込んだ場合を示し、中央の曲線は、
例10の場合、即ちTEA+EASCを20℃の温度で一緒に仕込み、触媒前駆
体をこれらとは分けて温度85℃で仕込んだ場合を示し、最も下の曲線は、例1
1の場合、即ちTEAとEASCとを一緒に85℃の温度で仕込み、触媒前駆体
をこれらとは分けて温度85℃で仕込んだ場合を示す。
図7
図7は、例4及び10のエテン/1−ヘキセン共重合体のTREF曲線を互い
に重ね合わせて示す。
図8
図8は、例12から例14(米国特許第4,395,359の触媒前駆体を触
媒前駆体として使用)までの触媒で得られたエテン/1−ヘキセン共重合体のT
REF曲線を示す。最も上の曲線は、例12(比較例)の場合を示し、この場合
においては、TEAだけを20℃の温度で仕込み、触媒前駆体をこれとは分けて
温度85℃で仕込んだ。中央の曲線は、例13(本願発明)の場合を示し、この
場合においては、TEA+EASCとを共に20℃の温度で仕込み、触媒前駆体
をこれとは分けて温度85℃で仕込んだ。最も下の曲線は、例14(本願発明)
の場合を示し、この場合は、TEA+EASCを85℃の温度で仕込み、触媒前
駆体をこれとは別に温度85℃で仕込んだ。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1996年4月22日
【補正内容】
請求の範囲
1.少なくとも次の成分:
a)周期率表の第4〜8族の何れかに属する遷移金属のハロゲン化合物を含有す
る触媒前駆体
b)周期率表の第2族又は第3族に属する金属の有機ハロゲン化合物を含有する
共触媒、
c)エテン、及び
d)エテンと共重合する1又はそれ以上のα−オレフィン
を互いに反応させるエテンとα−オレフィンとの共重合方法であって、
第2族又は第3族に属する金属の有機ハロゲン化合物は、第2族又は第3族に
属する金属の有機化合物と、この金属の有機化合物をハロゲン化する非触媒毒の
ハロゲン化物とを、共重合中又は重合3時間前以降に反応させることを特徴とす
る共重合方法。
2.第2族又は第3族に属する金属の有機ハロゲン化合物が、第2族又は第3族
に属する金属の有機化合物と、非触媒毒のハロゲン化物とを、重合開始1時間前
以降、好ましくは重合開始30分前以降に反応させて合成されることを特徴とす
る請求項1に記載の共重合方法。
3.遷移金属のハロゲン化合物が、周期率表の第4A族又は第5A族の第4周期
に属する遷移金属のハロゲン化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記
載の共重合方法。
4.遷移金属のハロゲン化合物が、式(1)
(RO)nTiCl4-n (1)
(式中、nは0、1、2、又は3、且つRは炭化水素基、好ましくはアルキル基
、最も好ましくはC1〜C4アルキル基)
の塩素含有チタニウム化合物であることを特徴とする請求項3に記載の共重合方
法。
5.触媒前駆体が、マグネシウム化合物とチタニウムのハロゲン化合物とを含有
し、好ましくは塩化マグネシウムと四塩化チタンとを含有することを特徴とする
上記の請求項の何れかに記載の共重合方法。
6.触媒前駆休が、四塩化チタン、塩化マグネシウム、無機酸化物担体、及び必
要に応じて電子供与体を含有することを特徴とする請求項5に記載の共重合方法
。
7.第2族又は第3族に属する金属の有機化合物は、下の式(2)
RnM (2)
(上記式中、RはC1〜C12アルキル、Mは第1族〜第3族の金属、そしてnは
金属の価数である。)
の化合物、好ましくはトリ−C1〜C5−アルキルアルミニウム、最も好ましくは
トリエチルアルミニウムであることを特徴とする上記の請求項の何れかに記載の
共重合方法。
8.非触媒毒のハロゲン化合物(1)は、式(3)
R’pMqX(qn−p) (3)
(上記式中、R’はC1〜C12アルキル、Mは第1族〜第3族の金属、Xはハロ
ゲン、pは1から(q・n−2)までの整数、qは1又は2、そしてnは金属の
価数である。)
の化合物であることを特徴とする上記の請求項の何れかに記載の共重合方法。
9.式(3)の化合物は、アルミニウムのハロゲン化物、好ましくはエチルアル
ミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジクロリドとジエチルアルミニウムク
ロリドとの混合物、エチルアルミニウムセスキクロリド、メチルアルミニウムジ
クロリド、メチルアルミニウムジクロリドとジメチルアルミニウムクロリドとの
混合物、又はメチルアルミニウムセスキクロリドであることを特徴とする請求項
8に記載の共重合方法。
10.アルミニウムのハロゲン化物がエチルアルミニウムセスキクロリドである
請求項9に記載の共重合方法。
11.共触媒に対する触媒前駆体の割合が、モル比M/Tiが約5から200、
好ましくは10から50と計算されるような範囲である上記の請求項の何れかに
記載の共重合方法。
12.非触媒毒のハロゲン化合物に対する、第2族又は第3族に属する金属の有
機化合物のモル比が、約0.1から2の範囲、好ましくは約1である上記の請求
項の何れかに記載の共重合方法。
13.最初に第2族又は第3族の金属の有機ハロゲン化合物を合成し、次いでこ
れに3時間以内で、触媒前駆体、エテン、及びエテンと共重合するオレフィンを
反応させることを特徴とする上記の請求項の何れかに記載の共重合方法。
14.第2族又は第3族の金属の有機ハロゲン化合物に、1時間以内、好ましく
は30分以内で、触媒前駆体、エテン、及びエテンと共重合するオレフィンを反
応させることを特徴とする請求項13に記載の共重合方法。
15.第2族又は第3族に属するいずれかの金属の有機化合物と非触媒毒のハロ
ゲン化物とを一緒に加熱し、次いで、加熱された反応混合物に、触媒前駆体、エ
テン、及びα−オレフィンを反応させることを特徴とする請求項13又は請求項
14に記載の共重合方法。
16.触媒前駆体と第2族又は第3族に属する金属の有機化合物とを最初に反応
させ、得られた混合物又は生成物に、次に非触媒毒のハロゲン化物を反応させ、
最後に、得られた反応混合物を用いてエテン及び1又はそれ以上のα−オレフィ
ンと反応させることを特徴とする請求項1から12の何れか1項に記載の共重合
方法。
17.C4〜C10−1−アルケンが、エテンと共重合するα−オレフィンとして
用いられることを特徴とする上記の請求項の何れかに記載の共重合方法。
18.少なくとも次の化合物:
a)周期率表の第4〜8族の何れかに属する遷移金属のハロゲン化合物を含有す
る触媒前駆体、
b)周期率表の第2族又は第3族に属する金属の有機ハロゲン化合物を含有する
共触媒、
からなるオレフィン化合物重合用の触媒組成物であって、
第2族又は第3族に属する金属の有機化合物と非触媒毒のハロゲン化合物とを
オレフィン化合物の重合中にその場で、又は重合3時間前以降に反応させること
によって第2族又は第3族に属する金属の有機ハロゲン化合物が合成されること
を特徴とする触媒組成物。
19.第2族又は第3族に属する金属のハロゲン化合物が、第2族又は第3族に
属する金属の有機化合物と非触媒毒のハロゲン化合物とを、重合開始1時間前以
降、好ましくは30分前以降に反応させることによって合成されることを特徴と
する請求項18に記載の触媒組成物。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG),
AM,AU,AT,BB,BG,BR,BY,CA,C
H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB
,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP,KR,
KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,M
N,MW,MX,NL,NO,NZ,PL,PT,RO
,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,
TT,UA,UG,US,UZ,VN
(72)発明者 イイスコラ,エイロ
フィンランド国 ポーボー エフアイエヌ
−06100,リンナンコスケンカツ 9 エ
イ 1
(72)発明者 コイヴユヤルヴィ,スザンナ
フィンランド国 トウウスラ エフアイエ
ヌ−04320,コルキンティエ 1 ディー
34
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.少なくとも次の成分: a)周期率表の第4〜8族の何れかに属する遷移金属のハロゲン化合物を含有す る触媒前駆体 b)周期率表の第2族又は第3族に属する金属の有機ハロゲン化合物を含有する 共触媒、 c)エテン、及び d)エテンと共重合する1又はそれ以上のα−オレフィン を互いに反応させるエテンとα−オレフィンとの共重合方法であって、 第2族又は第3族に属する金属の有機ハロゲン化合物は、第2族又は第3族に 属する金属の有機化合物と、この金属の有機化合物をハロゲン化する非触媒毒の ハロゲン化物とを、共重合中又は重合3時間前以降に反応させることを特徴とす る共重合方法。 2.第2族又は第3族に属する金属の有機ハロゲン化合物が、第2族又は第3族 に属する金属の有機化合物と、非触媒毒のハロゲン化物とを、重合開始1時間前 以降、好ましくは重合開始30分前以降に反応させて合成されることを特徴とす る請求項1に記載の共重合方法。 3.遷移金属のハロゲン化合物が、周期率表の第4A族又は第5A族の第4周期 に属する遷移金属のハロゲン化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記 載の共重合方法。 4.遷移金属のハロゲン化合物が、式(1) (RO)nTiCl4-n (1) (式中、nは0、1、2、又は3、且つRは炭化水素基、好ましくはアルキル基 、最も好ましくはC1〜C4アルキル基) の塩素含有チタニウム化合物であることを特徴とする請求項3に記載の共重合方 法。 5.触媒前駆体が、マグネシウム化合物とチタニウムのハロゲン化合物とを含有 し、好ましくは塩化マグネシウムと四塩化チタンとを含有することを特徴とする 上記の請求項の何れかに記載の共重合方法。 6.触媒前駆体が、四塩化チタン、塩化マグネシウム、無機酸化物担体、及び必 要に応じて電子供与体を含有することを特徴とする請求項5に記載の共重合方法 。
Applications Claiming Priority (3)
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