JPH10500209A - 診断試薬と微生物の間の反応性の制御のための組成物および方法 - Google Patents

診断試薬と微生物の間の反応性の制御のための組成物および方法

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JPH10500209A JP7529019A JP52901995A JPH10500209A JP H10500209 A JPH10500209 A JP H10500209A JP 7529019 A JP7529019 A JP 7529019A JP 52901995 A JP52901995 A JP 52901995A JP H10500209 A JPH10500209 A JP H10500209A
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Abstract

(57)【要約】 目視免疫沈澱アッセイによるような標的微生物の検出のための組成物、装置および方法であって、前記検出が診断装置の側方流膜に沿った標的微生物(典型的には標的微生物−抗体−検出試薬複合体)の移動を必要とする、標的微生物の検出のための組成物、装置および方法が提供される。本発明は、標的微生物が側方流膜に沿って移動している間、標的微生物(特に抗体−検出試薬に結合した標的微生物)の凝集または他の会合を抑制することにより、そのような検出を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】 診断試薬と微生物の間の反応性の制御のための組成物および方法 技術分野 本発明は、微生物と標識抗体との複合体の凝集を減らすためにその両者の間の 反応性の程度を制御するための組成物および方法に関する。 発明の背景 世界的に見て微生物病は長い間主な健康の関心事となっている。そのような病 気の予防の際の重要な特色は初期診断である。疫学者は環境中並びに食品中の微 生物汚染を捜し出して共通の発生原因を見つけなければならない。 一例は、汚染された牛挽き肉による1992年の米国の太平洋北西部における腸管 出血性大腸菌(EHEC)の発生である。EHECは比較的「最近発見された」病原体で ある。EHECは1975年に初めて単離され、1982年になって初めて大腸菌O157:H7 が 米国における2件の食物による出血性大腸炎の発生に関係づけられた。報告され る大腸菌O157: H7症例の発生率は増加しつつある。典型的には大腸菌株は無害の 偏共生体であるが、幾つかの株は病原性である。EHECは特に有害で、子供の場合 は深刻な腹部痙攣と急性腎不全並びに心血管および中枢神経系の障害をはじめと する致死的な合併症を引き起こし得る。 別の例として、食物性の病気の米国疾病管理センター(CDC)サーヴェイラ ンスによれば、サルモネラ菌が食物性の細菌病発生全体の主原因(50%以上)で ある。平均すると、入手可能な最も最近の短期間の1983〜1987年のうちに年間68 の発生率と6249の症例がC DCに報告された。サルモネラ菌は広範囲の温血動物と冷血動物に感染すること ができ、且つ宿主の外でも長期間生存することができる。 グラム陽性菌属であるリステリアは自然界に広く分布しており、土、水、植物 および多数の動物種から単離されている。ヒトリステリア症の重大な発生は頻繁 に起こったことはないが、発生率の増加と共に確認されている。加えて、農業環 境におけるリステリアの検出頻度は増加しているように見える。特定のリステリ ア症の発生については、死亡率は感染患者の30%〜40%と見積もられるが、しか し最小感染量はほとんど知られていない。食物中のリステリア制御の1つの特定 のやっかいな面は、リステリアが−0.4 ℃ほどの低温でも44℃ほどの高温でも増 殖できることである。それらの要因は全て食物病原体としてますます高まるリス テリアの重要性に寄与する。 微生物汚染の潜在的な環境源および食物源を迅速且つ容易にモニタリングでき ることが、ヒトへの感染や潜在する死亡の危険を減少させるだろう。何ら特殊な または工業的な設備を必要とせず、現場で実施することができ、そして特殊な技 能を必要としない、細菌、酵母、カビ、真菌、寄生生物およびウイルスを含む微 生物をアッセイできる装置は、診断並びに環境モニタリングおよび食品サンプリ ングに有用であろう。食物の細菌汚染の場合、3つの主な病気関連生物はサルモ ネラ、リステリアおよびEHECである。 現在利用可能なサルモネラ、リステリアおよびEHEC検出方法は多数ある。標準 的な培養分析方法によりそれらの生物の証拠を得るためには熟練した実験技術者 と最低2〜5日を要する。より迅速な新規の方法はエンザイムイムノアッセイ( EIA)、DNAハイブリダイゼーション、免疫拡散、または増殖/代謝測定と いった技術に 基づいている。培養法よりもずっと少ない時間しかかからないけれども、それら の迅速試験はまだ技術の熟練、機能的な研究室および特殊装置を必要とする。そ れらの試験は一般に、数時間の実施時間を含み、計2日またはそれ以上かかる。 診断分野における他の開発中の技術、例えばフローサイトメトリーやポリメラー ゼ連鎖反応(PCR)に目を向けると、そのような試験を現実に実施するのに要 求される装置や技能が、食物微生物学、環境試験および診療室診断における使用 を不適当にする。 診断分野における別の最近の技術は、側方流サンドイッチイムノアッセイを含 む。そのような試験はヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG)の検出用に開発さ れ、妊娠試験に適用されている。典型的には、モノクローナルまたはポリクロー ナル抗体が固相担体ストリップの遠位末端の近くの不連続のバンド(検出域と呼 ばれる)に固定化される。別の量の抗体が検出試薬、例えば無機ゾルまたは染色 したポリスチレン粒子で標識される。この標識抗体は担体ストリップの近位末端 の近くに可逆的に固定される。もしかすると抗原を含むであろう試料液により近 位末端が水和されると、該抗原が標識抗体と反応し、その複合体が固定化抗体の 区域を通過し、それが固定化抗体と反応してサンドイッチを形成する。色素産生 試薬−抗原複合体の捕捉が検出域にて可視シグナルの形成を引き起こす。 ホルモンまたは他の可溶性分子標的を識別することに対立するものとして、病 原性細菌を識別するために取りかからなければならない少なくとも2つの主なチ ャレンジがある。それらのチャレンジは、偽陽性結果に低寛容性で且つ偽陰性結 果に非常に低い寛容性、好ましくは無寛容性でありながら、多数の抗原的に類似 した微生物の存在下での標的微生物の標的株の全てを検出する必要性、および標 識それ自体の物理的大きさと不均質性である。典型的な臨床診断試 験、例えば尿中のhCG試験は、十分に特徴付けられた母体(例えば尿)中の単 一の小さな独特の存在物(即ちホルモン)を検出することに集中している。更に 、分析物(hCG)の構造は限定されており、大きさと組成が均一である。 病原体の検出、例えば大腸菌O157:H7 についての試験は、標的微生物の非病原 性株と特定の病原性株とを識別しなければならない。十分に限定された小さな大 きさと構造を有する大部分のホルモンまたは指標タンパク質とは対照的に、微生 物は非常に大きく、それらの表面は不均質であり、サルモネラ菌の鞭毛の相変異 のような変化を受けることがある。 臨床化学の側方流技術を微生物の検出に移行する以前の試みにおいて、サルモ ネラ、リステリアおよびEHEC抗原に対して高親和性ポリクローナル抗体が調製さ れた。それらの抗体は染色したポリスチレン粒子や無機ゾルといった色素産生試 薬に結合された。標的微生物の添加と同時に、迅速且つ顕著な凝集が起こり、固 相担体に沿った捕捉抗体の区域の方への色素産生試薬−分析物複合体の流れを妨 げる大きな凝集物を生じた。 よって、様々な母体中での不均質な微生物の検出への側方流技術の適応が当業 界で要望されている。本発明は上記および他の関連する利点を提供する。 発明の要約 本発明は、側方流診断装置を使って目視免疫沈澱アッセイによるような標的微 生物の検出に備える。本発明は、微生物が検出装置の側方流に沿って移動してい る間、標的微生物(特に抗体と結合した標的微生物)の凝集または他の会合を抑 制することにより、そのような検出を可能にする。本発明は、側方流診断装置の 試薬域中に抗 体−検出試薬をカプセル封入し且つ安定化すると思われる組成物を提供し、次い で抗体−検出試薬−標的微生物複合体が凝集することなく試薬域から出て下流方 向にそして側方流膜に沿って、前記複合体を特異的に結合することのできる固定 化抗体が置かれている検出域の方に流れることを助けることにより、そのような 凝集を抑制する。 一観点によれば、本発明は、標的微生物を検出するためのアッセイに使われる 組成物を提供し、ここで前記組成物は約0.1 重量%〜約60重量%のポリオール、 約25重量%までのタンパク質、約0.1 重量%〜約10重量%のゼラチン、および標 的微生物に特異的に結合することができる抗体−検出試薬を含んで成る。好まし い態様では、該組成物は約2重量%までの界面活性剤、好ましくは非イオン性界 面活性剤、更に好ましくはTween 20とTriton X100 から成る群より選ばれた界面 活性剤を更に含んで成る。 好ましい態様では、ポリオールはサッカリドポリオールであり、そしてショ糖 、ポリエチレングリコールおよびブドウ糖から成る群より選ばれ、より好ましく はショ糖である。別の好ましい態様では、タンパク質は標的微生物および標的微 生物に特異的な抗体に対して非反応性である不活性タンパク質であり、更に好ま しくはウシ血清アルブミン、他のアルブミンおよびカゼインから成る群より選ば れる。更に別の好ましい態様では、ゼラチンは高分子量ゼラチンであり、更に好 ましくは魚鱗ゼラチンを含んで成る。標的微生物特異的抗体に結合される検出試 薬は、好ましくは染色したポリスチレンまたはコロイド状金粒子のような無機ゾ ルである。 本発明のこの観点の特徴は、前記組成物を標的微生物の検出用の側方流装置の 試薬域に置くことができ、前記装置が試薬域と検出域を有する側方流膜を含んで 成ることである。検出域は、標的微生物 、該微生物に特異的な抗体および検出試薬によって形成される複合体を結合する ことができる固定化された結合相手を有し、該検出域は試薬域の下流に置かれる 。 好ましい態様では、組成物、検出装置および検出方法はリステリア、腸管出血 性大腸菌(EHEC)またはサルモネラに特異的である。 別の観点では、本発明は標的微生物の検出のための側方流装置または検出装置 を提供する。側方流装置は、上述したような組成物、典型的には約0.1 重量%〜 約60重量%のポリオール、約25重量%までのタンパク質、約0.1 重量%〜約10重 量%のゼラチンおよび標的微生物に特異的に結合することができる抗体−検出試 薬を含んで成る組成物を含有する多孔質非吸収性パッドを含む試薬域を有する側 方流膜を含んで成る。前記多孔質非吸収性パッドは、標的微生物と抗体−検出試 薬との複合体の大きさよりも大きいポアサイズを有する。側方流装置は試薬域の 下流に置かれた検出域も有し、前記検出域は標的微生物と抗体−検出試薬との複 合体を特異的に結合することのできる固定化された結合相手を含んで成る。 好ましい態様では、側方流装置は、側方流膜上の液体を吸収することができ且 つ検出域の下流に置かれている吸収性パッドを更に含んで成る。好ましくは、側 方流膜はニトロセルロースまたはナイロンを含んで成る。 更に別の観点によれば、本発明は標的微生物の検出方法であって、標的微生物 を含有する可能性のある試料を、抗体−検出試薬が標的微生物と結合して標的微 生物と抗体−検出試薬との複合体を提供するのを可能にする条件下で、側方流膜 の試薬域に置かれた上述の組成物と接触せしめることを含んで成る方法を提供す る。次いで、前記複合体は側方流膜に沿って下流の方に向かい、該複合体に結合 して結合型複合体を提供することができる固定化抗体を含む検出域 へと移動する。次に、結合型複合体を検出する。 好ましい態様では、前記試料は野外試料を含んで成る溶液であり、方法は該試 料を試薬域中に置かれた多孔質非吸収性パッドに添加し、前記多孔質パッドは標 的微生物と抗体−検出試薬との複合体の大きさよりも大きいポアサイズを有し、 移動前にデトリタスを野外試料から濾過することを更に含んで成る。更に好まし くは、野外試料は食物試料、環境試料、例えば土または水、および生物学的液体 試料から成る群より選ばれる。 本発明の上記および他の観点は下記の詳細な説明、実施例および添付図面への 参照によって明らかになるだろう。 図面の簡単な説明 図1は、本発明の側方流診断装置の上面図である。パネルAは、該装置の試薬 パッドへの試料の添加前の装置を様式的な形で描く。パネルBは、試料が装置に 沿って下流の方に向かい検出域を横切って吸収性パッドに移動した後の装置を様 式的な形で描く。 図2は、本発明の側方流診断装置の側面図である。 図3は、ケース内に封入された本発明の側方流診断装置の側面図である。 発明の詳細な説明 本発明は、目視免疫沈澱アッセイによるような標的微生物の検出であって、診 断装置の側方流膜に沿った標的微生物(典型的には標的微生物−抗体−検出試薬 複合体)の移動を必要とする検出に向けられる。本発明は、微生物が側方流膜に 沿って移動している間、標的微生物の凝集または他の会合を抑制することにより 、そのような検出を可能にする。 本発明は、最初に側方流診断装置の試薬域中に抗体をカプセル封入しそして安 定化すると思われる組成物を提供し、次いで前記カプセルを試薬域上で脱水する ことにより、そのような凝集を抑制する。抗体は検出試薬、例えば染色したポリ スチレン粒子またはコロイド状金粒子に取りつけられるか、または他の方法で標 識される。次いで、標的微生物を含む可能性のある試料を添加すると、前記組成 物と抗体が再水和され、抗体と標的微生物の間の結合が可能になり、それによっ て抗体−検出試薬−標的微生物複合体が形成される。次に、前記複合体は、本発 明の組成物によって、凝集することなく試薬域から下流の方にそして側方流膜に 沿って、前記複合体を特異的に結合することができる固定化抗体が置かれている 検出域へと流れるのを助けられる。未結合の抗体は、検出域から更に下流に置か れた吸収性パッドの方に進む。 本発明はまた、ガラス繊維パッド、または他の多孔質非吸収性パッドが試薬域 に置かれている好ましい側方流診断装置を提供することにより、そのような凝集 を抑制する。ガラス繊維パッドには、標的微生物に特異的な抗体−検出試薬と組 み合わせた本発明の組成物を含浸させる。含浸させたガラス繊維パッドは、試料 (典型的には診断装置への適用前に精製されていない野外試料である)中に存在 する望ましくないデトリタス、例えば食物のカスまたは他の材料を除去する重要 な濾過作用を提供する。ガラス繊維パッドは有意な量の試料を受入れ、該試料を 濾過し、そして有意な量の試料または試料中の微生物を保持する(例えば吸収す る)ことなく該試料を側方流膜へと放出する。ガラス繊維パッドは標的微生物よ り大きいポアサイズを有し、好ましくは標的微生物よりも直径で500 〜1000倍以 上大きいポアサイズを有する。 よって、本発明は一観点では、標的微生物の検出用の側方流診断 装置とともに使われる組成物を提供する。標的微生物は好ましくは完全な微生物 であるが、細胞破片および/または溶解した細胞であってもよい。該組成物は通 常約0.1 〜約60重量%のポリオール、典型的には約1〜約40重量%のポリオール 、好ましくは約2〜約15重量%のポリオールを含んで成る。前記ポリオールは好 ましくはサッカリドポリオールであり、更に好ましくはショ糖、ポリエチレング リコールおよびブドウ糖から成る群より選ばれ、より好ましくはショ糖である。 該組成物はまた通常0〜約25重量%のタンパク質、典型的には約0.1 〜約10重量 %のタンパク質、更に好ましくは約0.5〜約2重量%のタンパク質も含んで成る 。前記タンパク質は標的微生物または抗体に対して非反応性である不活性タンパ ク質であり、更に好ましくはウシ血清アルブミン(BSA)、他のアルブミンお よびカゼインから成る群より選ばれる。更に好ましくは該タンパク質はBSAで ある。前記組成物はまた、通常約0.1 〜約10重量%のゼラチン、典型的には約0. 15〜約5重量%のゼラチン、更に好ましくは約0.2 〜約1重量%のゼラチンも含 んで成る。好ましくは、該ゼラチンは高分子量ゼラチン、例えば魚鱗ゼラチンで ある。好ましい態様では、本発明はピロール、ピロリドンまたは他のピロール関 連化合物を含まない。 別の態様では、前記組成物はまた、通常約10重量%まで、典型的には約2重量 %まで、好ましくは約0.5 重量%までの界面活性剤も含んで成る。界面活性剤は 好ましくは非イオン性界面活性剤であり、更に好ましくはTween 20とTriton X10 0 から成る群より選ばれる。前記組成物の各成分が標的微生物に特異的な抗体− 検出試薬と一緒に混合された後、該混合物が診断装置の試薬域に適用される(も ちろん、所望であれば、成分と診断装置は別の順序であってもよい)。 本発明の範囲内では、用語「抗体」はポリクローナル抗体、モノクローナル抗 体、抗イディオタイプ抗体、それらの断片、例えばF(ab')2およびFab断片、並 びに組換え生産された結合相手を包含する。試薬域中に最初に置かれる「抗体− 検出試薬」を包含する抗体は、典型的には、ポリクローナル抗体かまたはモノク ローナル抗体のいずれかであり、好ましくはポリクローナル抗体である。更に、 ポリクローナル抗体は好ましくは本発明での使用前にアフィニティーカラム精製 される。そのような抗体の製造は技術の現状で既知である。(例えば、Antibodi es: A Laboratory Manual, Harlow およびLane編,Cold Spring Harbor Laborat ory Press,1988 を参照のこと;この参考文献および本明細書中に引用される他 の全ての参考文献は特別にその内容が参考として本明細書中に組み込まれる。) 適当なアフィニティー精製抗体は商業的に入手可能でもある。例えば、リステリ アに特異的なポリクローナル抗血清はKirkegaard and Perry Laboratories,Gai thersburg,Marylandから入手可能である。 ポリクローナル抗体は、様々な温血動物、例えばウマ、ウシ、ヤギ、ヒツジ、 イヌ、ニワトリ、七面鳥、ウサギ、マウスまたはラットの免疫処置によって当業 者が容易に作製することができる。簡単に言えば、標的微生物、または標的微生 物に特異的に関連づけられた抗原を使って、動物を免疫する。フロイト完全また は不完全アジュバントのようなアジュバントの使用により、あるいはオボアルミ ンまたはアオガイヘモシアニン(KLH)のような別のタンパク質への結合によ り、着目のタンパク質またはペプチドの免疫原性を増大させることができる。 モノクローナル抗体も周知の技術を使って容易に作製することができる。(例 えば、Monoclonal Antibodies ,Hybridomas: A New Dimension in Biological Analysis ,Plenum Press,Kennett,McKearnおよびBe chtol 編,1980;並びにAntibodies: A Laboratory Manual ,HarlowおよびLane 編,前掲を参照のこと。)簡単に言えば、一例として、ポリクローナル抗体の生 産の場合と同様にして目的動物を免疫する。あるいは、モノクローナル抗体の生 産に適当な試験管内免疫技術も技術の現状で既知である。次いで抗体産生細胞を 不死のミエローマ細胞と融合せしめて不死ハイブリドーマ細胞系を提供する。融 合後、適当な培地、典型的にはHAT培地(他の適当な培地も既知である)を含 む培養皿に細胞を入れる。約7日後、所望の抗原を認識する抗体の存在を決定す るために、生成した融合細胞またはハイブリドーマをスクリーニングすることが できる。数回のクローン希釈と再アッセイの後、着目のタンパク質に結合する抗 体を産生するハイブリドーマを単離することができる。 モノクローナル抗体または結合相手を作製するのに別の技術を使うこともでき る。(例えば、Huse他,“Generation of a Large Combinational Library of th e Immunoglobulin Repertoire in Phage Lambda,”Science 246:1275-1281,19 89 ; Sastry 他,“Cloning of the Immunological Repertoire in Escherichia colifor Generation of Monoclonal Catalytic Antibodies: Construc-tion of a Heavy Chain Variable Region-Specific cDNA Library,”Proc .Natl.Acad. Sci.USA 86:5728-5732,1989;Alting-Mees 他,“Monoclonal Antibody Expre ssion Libraries: A Rapid Alte-rnative to Hybridomas,”Strategies in Mole cular Biology 3: 1-9,1990;Larrick 他,“Polymerase Chain Reaction Usi ng Mixed Primers: Cloning of Human Monoclonal Antibody VariableRegion Ge nes From Single Hybridoma Cells,”BioTechnology 7: 934-938, 1989 を参照 のこと。) 一度適当な抗体が得られれば、当業者に周知である多くの技術によりそれを単 離または精製することができる(Antibodies: A Laboratory Manual ,Harlowお よびLane,前掲を参照のこと)。 前記抗体は、好ましくは、多数の抗原的に類似した微生物の存在下で標的微生 物の株の全てを選択的に検出することができる。更に、前記抗体は、好ましくは 、非特異的結合(これは偽陽性結果となる)に低寛容性で且つ標的微生物を結合 できないこと(これは偽陰性結果となる)が非常に低く好ましくは皆無の状態で 、そのような検出を行うことができる。 典型的には、本発明の組成物と混合される抗体−検出試薬は標識である。好ま しくは、該標識は、標的微生物に特異的に結合する抗体試薬を有意に妨害するこ となく抗体に結合される。好ましい態様では、検出試薬は5 nm〜500 nmの直径を 有する染色したポリスチレン粒子または無機ゾルである。検出試薬がゾルである 場合、検出試薬は好ましくはコロイド状金粒子である。他の色素産生試薬および 別の検出可能標識は当業界で周知であり、あまり好ましくないが、本発明の或る 観点での使用に適当である。典型的には、標的特異的抗体が色素産生試薬に取り 付けられるために、複合体は検出可能であろう。しかし、固定化抗体への抗体− 検出試薬の結合が検出可能現象に備えることもでき、または固相に結合した固定 化抗体または複合体が他の方法で標識されてもよい。標識の例は米国特許第4,86 1,711 号と米国特許第4,859,604 号に見つけることができる。 本発明の特徴は、標的微生物が完全な微生物であることができ、そして生存微 生物であってもよいことである。更に、標的微生物が細胞破片および/または溶 解した細胞であることができることも本発明の特徴である。野外または試料中に 存在できる任意の単一細胞存在物も許容できるが、標的微生物は好ましくは細菌 である。例え ば、好ましい態様では、微生物は野外試料中に存在することができる微生物、例 えば酵母、細菌、カビ、真菌、寄生生物またはウイルスを含んで成る。あるいは 、あまり好ましくないが、微生物は実際に細胞、例えば真核細胞、例えば赤血球 、または動物からの組織細胞である。好ましい試薬域中に置かれる多孔質材料の 孔径は、標的微生物の大きさに適応させるように選択される。 更なる観点では、本発明は標的微生物の検出に適当な好ましい側方流診断装置 を提供する。図1に描かれるように、側方流診断装置2は、通常は診断装置2の 第一末端のところまたはその近くに置かれた試薬域4を有する側方流膜10を含ん で成る。試薬域4に隣接して好ましくは多孔質パッドまたは固定化抗体を含まな い側方流膜10の部分があり、次に標的微生物−抗体−検出試薬複合体(この複合 体は、ある態様では、抗体と結合した標的微生物としても知られる)を結合する ことができる固定化抗体を含んで成る検出域6がある。固定化抗体(捕捉抗体と しても知られる)は、典型的には側方流膜に結合されるが、別の固相に結合され てもよくあるいはまた別の方法で固定化されてもよい。好ましくは、側方流膜10 は、微生物の移動および/または伝達に適当なニトロセルロース、ナイロンまた は同様な低吸収性の多孔質材料のストリップである。側方流膜の孔は、存在する 場合には、典型的には標的微生物よりも直径が約5〜10倍大きい。あまり好まし くないが、側方流膜は非孔質、高吸収性、非吸収性または吸収性であることもで きる。ただし、そのような性質が標的微生物−抗体−検出試薬複合体の側方流を 妨害せず、且つ検出域6における標的微生物の検出を妨害しないことを前提とす る。 図1のパネルAは、試薬域4への試料の添加前の装置の外観を様式的な形で描 いたものであり、試料は理論上は試薬域4に添加され る。図1のパネルBは、試料からの液体が側方流膜10を横切って移動し、検出域 6を通過し、先の側方流膜10に沿って移動し、次いで吸収性パッド8に吸収され た後の装置を様式的に描いたものである。 図2に描かれるように、診断装置の試薬域4は好ましくは多孔質パッド12を含 んで成り、その多孔質パッド上で本発明の組成物と抗体−検出試薬が乾燥される 。多孔質パッド12は有意な量の試料を受け止め、次いで試料を濾過し、そして試 料を側方流膜へと放出することができる。多孔質パッド12は、目の荒い織布もし くは不織布またはメッシュであり、非吸収性である。あまり好ましくない態様で はあるが、吸収性材料のポアサイズが適当であり且つ得られる吸収性試薬域の完 全飽和に十分な試料があるならば、多孔質パッド12は吸収性材料であることがで きる。好ましくは、多孔質パッド12はガラス繊維パッドである。試薬域4への多 孔質パッド12の包含は、典型的には横から見ると厚くなった診断装置を提供する (図2)。特に多孔質パッドが非吸収性である時は、多孔質パッド12は試料を側 方流膜10に沿って試薬域4の下流に置かれた検出域6の方に押し出すのを助ける 頭部圧力を提供することができる。 多孔質パッド12は標的微生物(または細胞破片)の直径よりも大きい直径のポ アサイズを有する材料を含んで成る。多孔質パッドのポアサイズは、まだ試料の 濾過を提供しながら標的微生物−抗体−検出試薬複合体の通過に十分である。一 般に、ポアサイズは標的微生物の直径よりも直径が少なくとも約50倍大きく、典 型的には直径が約100 倍大きく、好ましくは直径が約500 倍大きく、更に好まし くは直径が約1000倍大きい。例えば、標的微生物が約0.3 μm ×1μm である場 合、ポアサイズは好ましくは少なくとも50〜100 μm である。検出装置の多孔質 パッド12(存在する場合)を含む試薬域 4は、好ましくは側方流膜の上に配置されるが、側方流膜の末端に取り付けられ てもよい。 好ましい態様では、図1および2に描かれるように、検出域6の下流に照査域 20が置かれる。照査域20は試薬域4から検出域6を通って吸収性パッド8の方へ の材料の通過を示す。好ましくは、照査域20は、試薬域4に予め置かれた照査用 色素産生試薬を結合することができる対照抗体(または他の結合相手)を含んで 成る。例えば、照査用色素産生試薬がアビジンであることができ、対照抗体/結 合相手が照査域20に固定化されたビオチン化BSAであることができる。照査域 20での使用に適当な他の物質は当業界で周知であり、例えばpH指示薬、水和指 示薬および他の結合相手である。 別の好ましい態様では、図1および2に描かれるように、検出装置が照査域20 の下流に吸収性パッド8を更に含んで成る。吸収パッド8は典型的には試料から 液体を吸収するスポンジとして働き、それにより、試料のより多くの部分を試薬 域4を経てそして検出域6を横切って移動させる。検出装置の吸収性パッド8は 、好ましくは側方流膜の上に配置されるが、側方流膜の末端に取り付けられても よい。 図3に描かれるように、診断装置は好ましくは野外での使用のためにケース14 、例えばプラスチックケースの中に封入される。ケース14は好ましくは試薬域に 隣接してまたは接触して置かれた円錐開口部16を有する。円錐開口部は、漏斗と して試料を試薬域へ注ぐこと、並びに所望により試料を計量することに備える。 ケース14は検出域6の近くに置かれた窓18をを更に含んで成り、それによって検 出域6における目視観察と陽性または陰性結果の検出に備える。この窓は照査域 20の目視観察を可能にしてもよく、または照査域20用の第二の窓があってもよい 。典型的には、そのような検出は目視に より実施されるが、反射計または当業界で既知の他の手段を使うことにより検出 を行ってもよい。 好ましくないけれども、本発明の或る観点での使用には適当である検出装置の 多数の他の態様は、当業界で既知でありそして例えば1988年4月25日に出願され た英国特許出願第2,204,398A号および米国特許第4,943,552 号に描写されている 。 更なる観点では、本発明は標的微生物を検出する方法であって、標的微生物を 含む可能性のある試料を含む溶液を診断装置の試薬域に添加し、そして標的微生 物に特異的な抗体−検出試薬と上述の組成物を含有する混合物と該試料とを接触 させることを含んで成る方法を提供する。好ましくは組成物はショ糖、BSAお よび魚鱗ゼラチンを含んで成る。好ましい態様では、本発明の組成物はピロール 、ピロリドンまたは他のピロール関連化合物を含まない。別の態様では、該組成 物はTween 20またはTriton X100 も含有する。該組成物の成分を抗体−検出試薬 と一緒に混合した後、その混合物が診断装置の試薬域に適用される(成分と診断 装置は所望であれば別の順序で混合してもよい)。 好ましくは、試料は未精製の野外試料、例えば食物試料、環境試料、例えば水 または土を含有するかまたはそれから本質的に成る溶液である。あるいは、試料 は体液のような生物学的液体であってもよい。あまり好ましくない態様では、試 料は実験室試料のように診断装置への適用前に精製してもよい。試料と、該試料 中に含まれる可能性のある標的微生物に特異的な抗体−検出試薬を含有する組成 物とを接触させると、抗体−検出試薬と標的微生物との間の結合が可能になる。 非常に好ましい態様では、本発明の方法は、試料を該装置の試薬域内に置かれ た多孔質非吸収性パッドに添加することにより、試料 を濾過する(特に試料が野外試料である場合)ことを更に含んで成る。 次に、抗体−検出試薬が標的微生物に結合するのを可能にし、次いで標的微生 物−抗体−検出試薬複合体が試薬域から出て、そして標的微生物−抗体−検出試 薬複合体に結合することができる固相結合型の固定化抗体を横切って流れるのを 可能にする。好ましくは、標的微生物−抗体−検出試薬複合体は、試薬域と検出 域の間の距離の間は側方流膜に沿って運ばれる。 次いで、検出域で標的微生物−抗体−検出試薬複合体の存在が検出される。そ のような検出は通常目視により行われるが、反射計または当業界で既知の他の手 段を使うことにより検出を行ってもよい。 次の実施例は例示のつもりで提供されるのであって、限定のつもりではない。 実施例 実施例I:サルモネラ カプセル化と抗サルモネラ抗体に取り付けた20 nm のコロイド状金粒子の流れ を考慮に入れて、きれいな容器の中で次の成分を一緒に混合した。 実施例II:リステリア カプセル化と抗リステリア抗体に取り付けた0.3 μm の染色したポリスチレン 粒子の流れを考慮に入れて、きれいな容器の中で次の成分を一緒に混合した。 実施例III:EHEC カプセル化と、EHECに向けられた抗体で置換された0.3 μm の染色したポリス チレン粒子の流れを考慮に入れて、きれいな容器の中で次の成分を一緒に混合し た。 実施例IV:診断装置の調製 実施例I,IIおよびIIIにおいて上述した組成物の成分、抗体−診断試薬およ び照査試薬(アビジン)を混合し、そして少なくとも50〜100 μm のポアサイズ を有するガラス繊維パッドに適用した。次いでこのパッドを減圧下で高温にて乾 燥した。 捕捉抗体と対照抗体を、きれいな替えカートリッジを有する先細ペンを使って 約8μm のポアサイズを有するニトロセルロースのストリップの検出域と照査域 にそれぞれ適用した。ニトロセルロースの検出域と照査域を風乾した後、5%魚 鱗ゼラチンを使うこと以外は当業界で知られるようにしてニトロセルロースの残 りの部位を不可逆的にブロックした。次いでニトロセルロースを蒸留水ですすぎ 、乾燥させた。次いで乾燥したニトロセルロースをスライドガラス上に置き、検 出域に最も近い末端のところでニトロセルロースストリップと重複するように乾 燥済試薬パッドを置いた。次いで照査域に最も近いニトロセルロースの末端のと ころで重複するようにクロマトグラフィー濾紙を置いた。 実施例V:標的微生物の検出 標的微生物を含む可能性のある食物試料または純粋培養試料を細 菌増殖培地に添加し、一晩インキュベートした。試料溶液100 μl〜250 μlを 実施例IVで調製した装置の試薬パッドに添加した。試料の添加は吸収性パッドと それに付着した成分を再水和した。試料と再水和した成分を含んで成る液体は試 薬パッドから流れ出てニトロセルロースストリップを通ってクロマトグラフィー 濾紙から成る吸収性パッドの方に移動した。 液体が移動するにつれて、抗体−診断試薬が標的微生物に結合し、抗体−診断 試薬−標的微生物複合体を提供した。検出域に到達すると、抗体−診断試薬−標 的微生物複合体は検出域中に固定化された捕捉抗体により結合され、目視検出可 能なシグナルを生じた。複合体形成しなかった抗体−検出試薬と照査試薬は吸収 性パッドの方に移動し続けた。照査域に到達すると、照査試薬は対照の結合相手 (ビオチン化BSA)に結合し、照査域において目視検出可能なシグナルを生成 した。全ての未結合の試薬は吸収性パッドへと更に移動した。試料が標的微生物 を含まなかった場合、可視シグナルは照査域に観察されるが検出域では観察され なかった。リステリア、サルモネラおよびEHECの各々を含む試料について陽性結 果が得られた。 上記から、例示の目的で本発明の特定態様を記載してきたけれども、本発明の 精神および範囲から逸脱することなく様々な変更を行えることは明らかであろう 。従って、本発明は添付の請求の範囲による以外は限定されない。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1996年4月2日 【補正内容】 明細書 発明の要約 本発明は、側方流診断装置を使って目視免疫沈澱アッセイによるような標的微 生物の検出に備える。本発明は、微生物が検出装置の側方流に沿って移動してい る間、標的微生物(特に抗体と結合した標的微生物)の凝集または他の会合を抑 制することにより、そのような検出を可能にする。本発明は、側方流診断装置の 試薬域中に抗体−検出試薬をカプセル封入し且つ安定化すると思われる組成物を 提供し、次いで抗体−検出試薬−標的微生物複合体が凝集することなく試薬域か ら出て下流方向にそして側方流膜に沿って、前記複合体を特異的に結合すること のできる固定化抗体が置かれている検出域の方に流れることを助けることにより 、そのような凝集を抑制する。 一観点によれば、本発明は、標的微生物を検出するためのアッセイに使われる 組成物を提供し、ここで前記組成物は約0.1 重量%〜約60重量%のポリオール、 約25重量%までのタンパク質、約0.1 重量%〜約10重量%のゼラチン、および標 的微生物に特異的に結合することができる抗体−検出試薬を含んで成る。好まし い態様では、該組成物は約2重量%までの界面活性剤、好ましくは非イオン性界 面活性剤、更に好ましくはTween(商標)20とTriton(商標)X100 から成る群よ り選ばれた界面活性剤を更に含んで成る。 好ましい態様では、ポリオールはサッカリドポリオールであり、そしてショ糖 、ポリエチレングリコールおよびブドウ糖から成る群より選ばれ、より好ましく はショ糖である。別の好ましい態様では、タンパク質は標的微生物および標的微 生物に特異的な抗体に対して非反応性である不活性タンパク質であり、更に好ま しくはウシ血清アルブミン、他のアルブミンおよびカゼインから成る群より選ば れる。更に別の好ましい態様では、ゼラチンは高分子量ゼラチンで あり、更に好ましくは魚鱗ゼラチンを含んで成る。標的微生物特異的抗体に結合 される検出試薬は、好ましくは染色したポリスチレンまたはコロイド状金粒子の ような無機ゾルである。 本発明のこの観点の特徴は、前記組成物を標的微生物の検出用の側方流装置の 試薬域に置くことができ、前記装置が試薬域と検出域を有する側方流膜を含んで 成ることである。検出域は、標的微生物、該微生物に特異的な抗体および検出試 薬によって形成される複合体を結合することができる固定化された結合相手を有 し、該検出域は試薬域の下流に置かれる。 好ましい態様では、組成物、検出装置および検出方法はリステリア、腸管出血 性大腸菌(EHEC)またはサルモネラに特異的である。 別の観点では、本発明は標的微生物の検出のための側方流装置または検出装置 を提供する。側方流装置は、上述したような組成物、典型的には約0.1 重量%〜 約60重量%のポリオール、約25重量%までのタンパク質、約0.1 重量%〜約10重 量%のゼラチンおよび標的微生物に特異的に結合することができる抗体−検出試 薬を含んで成る組成物を含有する多孔質非吸収性パッドを含む試薬域を有する側 方流膜を含んで成る。前記多孔質非吸収性パッドは、標的微生物と抗体−検出試 薬との複合体の大きさよりも大きいポアサイズを有する。側方流装置は試薬域の 下流に置かれた検出域も有し、前記検出域は標的微生物と抗体−検出試薬との複 合体を特異的に結合することのできる固定化された結合相手を含んで成る。 好ましい態様では、側方流装置は、側方流膜上の液体を吸収することができ且 つ検出域の下流に置かれている吸収性パッドを更に含んで成る。好ましくは、側 方流膜はニトロセルロースまたはナイロンを含んで成る。 本発明はまた、ガラス繊維パッド、または他の多孔質非吸収性パ ッドが試薬域に置かれている好ましい側方流診断装置を提供することにより、そ のような凝集を抑制する。ガラス繊維パッドには、標的微生物に特異的な抗体− 検出試薬と組み合わせた本発明の組成物を含浸させる。含浸させたガラス繊維パ ッドは、試料(典型的には診断装置への適用前に精製されていない野外試料であ る)中に存在する望ましくないデトリタス、例えば食物のカスまたは他の材料を 除去する重要な濾過作用を提供する。ガラス繊維パッドは有意な量の試料を受入 れ、該試料を濾過し、そして有意な量の試料または試料中の微生物を保持する( 例えば吸収する)ことなく該試料を側方流膜へと放出する。ガラス繊維パッドは 標的微生物より大きいポアサイズを有し、好ましくは標的微生物よりも直径で50 0 〜1000倍以上大きいポアサイズを有する。 よって、本発明は一観点では、標的微生物の検出用の側方流診断装置とともに 使われる組成物を提供する。標的微生物は好ましくは完全な微生物であるが、細 胞破片および/または溶解した細胞であってもよい。該組成物は通常約0.1 〜約 60重量%のポリオール、典型的には約1〜約40重量%のポリオール、好ましくは 約2〜約15重量%のポリオールを含んで成る。前記ポリオールは好ましくはサッ カリドポリオールであり、更に好ましくはショ糖、ポリエチレングリコールおよ びブドウ糖から成る群より選ばれ、より好ましくはショ糖である。該組成物はま た通常0〜約25重量%のタンパク質、典型的には約0.1 〜約10重量%のタンパク 質、更に好ましくは約0.5 〜約2重量%のタンパク質も含んで成る。前記タンパ ク質は標的微生物または抗体に対して非反応性である不活性タンパク質であり、 更に好ましくはウシ血清アルブミン(BSA)、他のアルブミンおよびカゼイン から成る群より選ばれる。更に好ましくは該タンパク質はBSAである。前記組 成物はまた、通常約0.1 〜約10重量%の ゼラチン、典型的には約0.15〜約5重量%のゼラチン、更に好ましくは約0.2 〜 約1重量%のゼラチンも含んで成る。好ましくは、該ゼラチンは高分子量ゼラチ ン、例えば魚鱗ゼラチンである。好ましい態様では、本発明はピロール、ピロリ ドンまたは他のピロール関連化合物を含まない。 別の態様では、前記組成物はまた、通常約10重量%まで、典型的には約2重量 %まで、好ましくは約0.5 重量%までの界面活性剤も含んで成る。界面活性剤は 好ましくは非イオン性界面活性剤であり、更に好ましくはTween(商標)20とTri ton(商標)X100 から成る群より選ばれる。前記組成物の各成分が標的微生物に 特異的な抗体−検出試薬と一緒に混合された後、該混合物が診断装置の試薬域に 適用される(もちろん、所望であれば、成分と診断装置は別の順序であってもよ い)。 図3に描かれるように、診断装置は好ましくは野外での使用のためにケース14 、例えばプラスチックケースの中に封入される。ケース14は好ましくは試薬域に 隣接してまたは接触して置かれた円錐開口部16を有する。円錐開口部は、漏斗と して試料を試薬域へ注ぐこと、並びに所望により試料を計量することに備える。 ケース14は検出域6の近くに置かれた窓18をを更に含んで成り、それによって検 出域6における目視観察と陽性または陰性結果の検出に備える。この窓は照査域 20の目視観察を可能にしてもよく、または照査域20用の第二の窓があってもよい 。典型的には、そのような検出は目視により実施されるが、反射計または当業界 で既知の他の手段を使うことにより検出を行ってもよい。 好ましくないけれども、本発明の或る観点での使用には適当である検出装置の 多数の他の態様は、当業界で既知でありそして例えば1988年4月25日に出願され た英国特許出願第2,204,398A号および米 国特許第4,943,552 号に描写されている。 更なる観点では、本発明は標的微生物を検出する方法であって、標的微生物を 含む可能性のある試料を含む溶液を診断装置の試薬域に添加し、そして標的微生 物に特異的な抗体−検出試薬と上述の組成物を含有する混合物と該試料とを接触 させることを含んで成る方法を提供する。好ましくは組成物はショ糖、BSAお よび魚鱗ゼラチンを含んで成る。好ましい態様では、本発明の組成物はピロール 、ピロリドンまたは他のピロール関連化合物を含まない。別の態様では、該組成 物はTween(商標)20またはTriton(商標)X100 も含有する。該組成物の成分を 抗体−検出試薬と一緒に混合した後、その混合物が診断装置の試薬域に適用され る(成分と診断装置は所望であれば別の順序で混合してもよい)。 好ましくは、試料は未精製の野外試料、例えば食物試料、環境試料、例えば水 または土を含有するかまたはそれから本質的に成る溶液である。あるいは、試料 は体液のような生物学的液体であってもよい。あまり好ましくない態様では、試 料は実験室試料のように診断装置への適用前に精製してもよい。試料と、該試料 中に含まれる可能性のある標的微生物に特異的な抗体−検出試薬を含有する組成 物とを接触させると、抗体−検出試薬と標的微生物との間の結合が可能になる。 実施例V:標的微生物の検出 標的微生物を含む可能性のある食物試料または純粋培養試料を細菌増殖培地に 添加し、一晩インキュベートした。試料溶液100 μl〜250 μlを実施例IVで調 製した装置の試薬パッドに添加した。試料の添加は吸収性パッドとそれに付着し た成分を再水和した。試料と再水和した成分を含んで成る液体は試薬パッドから 流れ出てニトロセルロースストリップを通ってクロマトグラフィー濾紙から成る 吸収性パッドの方に移動した。 液体が移動するにつれて、抗体−診断試薬が標的微生物に結合し、抗体−診断 試薬−標的微生物複合体を提供した。検出域に到達すると、抗体−診断試薬−標 的微生物複合体は検出域中に固定化された捕捉抗体により結合され、目視検出可 能なシグナルを生じた。複合体形成しなかった抗体−検出試薬と照査試薬は吸収 性パッドの方に移動し続けた。照査域に到達すると、照査試薬は対照の結合相手 (ビオチン化BSA)に結合し、照査域において目視検出可能なシグナルを生成 した。全ての未結合の試薬は吸収性パッドへと更に移動した。試料が標的微生物 を含まなかった場合、可視シグナルは照査域に観察されるが検出域では観察され なかった。リステリア、サルモネラおよびEHECの各々を含む試料について陽性結 果が得られた。 請求の範囲 1.標的微生物を検出するためのアッセイに使われる組成物であって、約0.1 重量%〜約60重量%のポリオール、約25重量%までのタンパク質であってその標 的微生物及びその標的微生物に特異的な抗体に対して比反応性であるもの、約0. 1 重量%〜約10重量%のゼラチン、および前記標的微生物に特異的に結合するこ とができる抗体−検出試薬を含んで成る組成物。 2.前記組成物が界面活性剤を更に含んで成る、請求項1の組成物。 3.前記ポリオールがショ糖、ポリエチレングリコールおよびブドウ糖から成 る群より選択される、請求項1の組成物。 4.前記タンパク質がウシ血清アルブミンおよびカゼインから成る群より選択 される、請求項1の組成物。 5.前記ゼラチンが魚鱗ゼラチンを含んで成る、請求項1の組成物。 6.前記抗体−検出試薬の前記試薬が染色したポリスチレンまたは無機ゾルを 含んで成る、請求項1の組成物。 7.前記界面活性剤がTween 20およびTriton X100 から成る群より選択される 、請求項2の組成物。 8.前記組成物が前記標的微生物の検出用の側方流装置の試薬域に置かれ、こ こで前記装置は前記試薬域と前記試薬域の下流に置かれた固定化結合相手を有す る検出域とを有する側方流膜を含んで成る、請求項1の組成物。 9.前記抗体−検出試薬がリステリア菌に特異的である、請求項1の組成物。 10.前記抗体−検出試薬が腸管出血性大腸菌に特異的である、請 求項1の組成物。 11.前記抗体−検出試薬がサルモネラ菌に特異的である、請求項1の組成物。 12.標的微生物の検出用の側方流装置であって、側方流膜を含んで成り、前記 側方流膜は(a)組成物を含有する多孔質パッドを含んで成る試薬域であって、前 記組成物が約0.1 重量%〜約60重量%のポリオール、約25重量%までのタンパク 質であってその標的微生物及びその標的微生物に特異的な抗体に対して比反応性 であるもの、約0.1 重量%〜約10重量%のゼラチンおよび前記標的微生物に特異 的に結合することができる抗体−検出試薬を含んで成り、前記多孔質パッドが前 記標的微生物と前記抗体−検出試薬との複合体の大きさよりも大きいポアサイズ を有することを特徴とする試薬域、および(b)前記試薬域の下流に置かれた検出 域であって、前記標的微生物と前記抗体−検出試薬との前記複合体を特異的に結 合することができる固定した結合相手を含んで成る検出域を有する、前記装置。 13.前記側方流膜上の液体を吸収することができそして前記検出域の下流に置 かれる吸収性パッドを更に含んで成る、請求項12の装置。 14.前記多孔質パッドが非吸収性である、請求項12の装置。 15.前記多孔質パッドがガラス繊維パッドである、請求項12の装置。 16.前記側方流膜がニトロセルロースまたはナイロンを含んで成る、請求項12 の装置。 17.前記抗体−検出試薬がリステリア菌に特異的である、請求項12の装置。 18.前記抗体−検出試薬が腸管出血性大腸菌に特異的である、請求項12の装置 。 19.前記抗体−検出試薬がサルモネラ菌に特異的である、請求項12の装置。 20.標的微生物を検出する方法であって、 (a) 前記標的微生物を含む可能性のある試料を、抗体−検出試薬が前記標的微 生物に結合して前記標的微生物と前記抗体−検出試薬との複合体を形成するのを 許容する条件下で、側方流膜の試薬域に置かれた組成物と接触せしめ、ここで前 記組成物は約0.1 重量%〜約60重量%のポリオール、約25重量%までのタンパク 質であってその標的微生物及びその標的微生物に特異的な抗体に対して比反応性 であるもの、約0.1 重量%〜約10重量%のゼラチンおよび前記標的微生物に特異 的に結合することができる抗体−検出試薬を含んで成り; (b) 前記複合体を前記側方流膜に沿って下流方向に、前記複合体に結合して結 合型複合体を提供することのできる固定化抗体を含有する検出域へと移動させ; そして (c) 前記結合型複合体を検出する ことを含んで成る方法。 21.前記試料が野外試料を含んで成る溶液であり、そして前記方法が前記試料 を前記試薬域中に置かれた多孔質非吸収性パッドに添加し、ここで前記多孔質パ ッドは前記標的微生物と前記抗体−検出試薬との前記複合体の大きさよりも大き いポアサイズを有し、そして前記移動の前に前記野外試料からデトリタスを除去 することを更に含んで成る、請求項20の方法。 22.前記野外試料が食物試料、環境試料および生物学的液体試料から成る群よ り選択される、請求項21の方法。 23.前記抗体−検出試薬がリステリア菌に特異的である、請求項20の方法。 24.前記抗体−検出試薬が腸管出血性大腸菌に特異的である、請求項20の方法 。 25.前記抗体−検出試薬がサルモネラ菌に特異的である、請求項20の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ブルネル,シャロン エル. アメリカ合衆国,ワシントン 98052,レ ッドモンド,ワンハンドレッドセブンティ ファースト アベニュ ノースイースト 8770 (72)発明者 ファルボ−ネルソン,マリア ティー. アメリカ合衆国,ワシントン 98208,エ ベレット,ワンハンドレッドフォーティフ ァースト プレース サウスイースト 5411 (72)発明者 スカリー,デニス エム. アメリカ合衆国,ワシントン 98026,エ ドモンズ,シックスティフィフス プレー ス ウエスト 14122

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.標的微生物を検出するためのアッセイに使われる組成物であって、約0.1 重量%〜約60重量%のポリオール、約25重量%までのタンパク質、約0.1 重量% 〜約10重量%のゼラチン、および前記標的微生物に特異的に結合することができ る抗体−検出試薬を含んで成る組成物。 2.前記組成物が界面活性剤を更に含んで成る、請求項1の組成物。 3.前記ポリオールがショ糖、ポリエチレングリコールおよびブドウ糖から成 る群より選択される、請求項1の組成物。 4.前記タンパク質がウシ血清アルブミンおよびカゼインから成る群より選択 される、請求項1の組成物。 5.前記ゼラチンが魚鱗ゼラチンを含んで成る、請求項1の組成物。 6.前記抗体−検出試薬の前記試薬が染色したポリスチレンまたは無機ゾルを 含んで成る、請求項1の組成物。 7.前記界面活性剤がTween 20およびTriton X100 から成る群より選択される 、請求項2の組成物。 8.前記組成物が前記標的微生物の検出用の側方流装置の試薬域に置かれ、こ こで前記装置は前記試薬域と前記試薬域の下流に置かれた固定化結合相手を有す る検出域とを有する側方流膜を含んで成る、請求項1の組成物。 9.前記抗体−検出試薬がリステリア菌に特異的である、請求項1の組成物。 10.前記抗体−検出試薬が腸管出血性大腸菌に特異的である、請求項1の組成 物。 11.前記抗体−検出試薬がサルモネラ菌に特異的である、請求項1の組成物。 12.標的微生物の検出用の側方流装置であって、側方流膜を含んで成り、前記 側方流膜は(a)組成物を含有する多孔質パッドを含んで成る試薬域であって、前 記組成物が約0.1 重量%〜約60重量%のポリオール、約25重量%までのタンパク 質、約0.1 重量%〜約10重量%のゼラチンおよび前記標的微生物に特異的に結合 することができる抗体−検出試薬を含んで成り、前記多孔質パッドが前記標的微 生物と前記抗体−検出試薬との複合体の大きさよりも大きいポアサイズを有する ことを特徴とする試薬域、および(b)前記試薬域の下流に置かれた検出域であっ て、前記標的微生物と前記抗体−検出試薬との前記複合体を特異的に結合するこ とができる固定した結合相手を含んで成る検出域を有する、前記装置。 13.前記側方流膜上の液体を吸収することができそして前記検出域の下流に置 かれる吸収性パッドを更に含んで成る、請求項12の装置。 14.前記多孔質パッドが非吸収性である、請求項12の装置。 15.前記多孔質パッドがガラス繊維パッドである、請求項12の装置。 16.前記側方流膜がニトロセルロースまたはナイロンを含んで成る、請求項12 の装置。 17.前記抗体−検出試薬がリステリア菌に特異的である、請求項12の装置。 18.前記抗体−検出試薬が腸管出血性大腸菌に特異的である、請求項12の装置 。 19.前記抗体−検出試薬がサルモネラ菌に特異的である、請求項12の装置。 20.標的微生物を検出する方法であって、 (a) 前記標的微生物を含む可能性のある試料を、抗体−検出試薬が前記標的微 生物に結合して前記標的微生物と前記抗体−検出試薬との複合体を形成するのを 許容する条件下で、側方流膜の試薬域に置かれた組成物と接触せしめ、ここで前 記組成物は約0.1 重量%〜約60重量%のポリオール、約25重量%までのタンパク 質、約0.1 重量%〜約10重量%のゼラチンおよび前記標的微生物に特異的に結合 することができる抗体−検出試薬を含んで成り; (b) 前記複合体を前記側方流膜に沿って下流方向に、前記複合体に結合して結 合型複合体を提供することのできる固定化抗体を含有する検出域へと移動させ; そして (c) 前記結合型複合体を検出する ことを含んで成る方法。 21.前記試料が野外試料を含んで成る溶液であり、そして前記方法が前記試料 を前記試薬域中に置かれた多孔質非吸収性パッドに添加し、ここで前記多孔質パ ッドは前記標的微生物と前記抗体−検出試薬との前記複合体の大きさよりも大き いポアサイズを有し、そして前記移動の前に前記野外試料からデトリタスを除去 することを更に含んで成る、請求項20の方法。 22.前記野外試料が食物試料、環境試料および生物学的液体試料から成る群よ り選択される、請求項21の方法。 23.前記抗体−検出試薬がリステリア菌に特異的である、請求項20の方法。 24.前記抗体−検出試薬が腸管出血性大腸菌に特異的である、請求項20の方法 。 25.前記抗体−検出試薬がサルモネラ菌に特異的である、請求項20の方法。
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