JPH10500001A - 折り畳みタンパク質 - Google Patents

折り畳みタンパク質

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JPH10500001A JP7519956A JP51995695A JPH10500001A JP H10500001 A JPH10500001 A JP H10500001A JP 7519956 A JP7519956 A JP 7519956A JP 51995695 A JP51995695 A JP 51995695A JP H10500001 A JPH10500001 A JP H10500001A
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ロバート ウィルソン,キース
広志 久保田
アシュワース,アラン
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Abstract

(57)【要約】 TCP-1 を含むポリペプチド折り畳み複合体のサブユニットをコードする核酸は、試験管内または生体内での該複合体の折り畳みのためのサブユニットの発現の際に有用である。該複合体は、例えば組換え発現後の、ツブリンのようなポリペプチドの折り畳みを促進する。これらの配列は高度の相同性を共有するが、それから誘導された配列を有するペプチドが種々のサブユニットに特異的な抗体を得る際に使用できるほど、即ちそれらの間を識別できるほど十分にC末端は異なっている。前記抗体は他のポリペプチドを折り畳むことができる複合体の分析や設計に利用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 折り畳みタンパク質 本発明はタンパク質の折り畳みに関する。特に、本発明はタンパク質、例えば 組換えDNA技術を使って製造されたもの、の折り畳みを促進するのに有用な、 試験管内で複合体を形成することのできるタンパク質を提供する。前記複合体タ ンパク質をコードする遺伝子も提供する。本発明は更に、試験管内環境において タンパク質を折り畳むことができるタンパク質複合体の構築方法に関する。 カペロン分子は、変性状態から正しく折り畳まれた生成物への折り畳み過程に 沿ったタンパク質の折り畳みを手伝うことができることが知られている([1]中 に概説されている)。良く研究されているカペロン分子の1つの種類は、真正細 菌、ミトコンドリアおよび色素体中に見つかるカペロニン(GroEL,Hsp60および Rubisco サブユニット結合タンパク質)である([2,3]中に概説されている)。 それらは1サブユニット型(GroEL とHsp60 )または2サブユニット型(Rubisc o サブユニット結合タンパク質)から構成される14マーの二重トーラス構造であ り、7重対称を示す[4,5]。試験管内では、それらのカペロニンは変性タンパク 質を結合し、ATP加水分解を受けるとそれらを水溶液中に遊離し、そこで折り 畳みを完成する[6]。生体内では、それらは新たに合成されたタンパク質の折り 畳み、輸送および構築に関係するという証拠がある。groE中に単離された最初の 変異はバクテリオファージ粒子のサブユニットの折り畳みに影響を与えた[7]が 、より最近に行われた遺伝子分析は、E.コリ中でのタンパク質の生物発生にお けるより一般的な役割を示唆している[8]。Hsp60 は細胞質からのミトコンドリ ア内腔へのタン パク質の搬入に関係している[9]。 真核生物のサイトゾル中にはGroEL 様カペロニンは同定されていないけれども 、二重トーラス形TCP-1 含有粒子が真核生物の折り畳み機構の一成分であるよう に思われ、真正細菌中のGroEL や共生細胞小器官中のGroEL 関連カペロニンと同 様な役割を果たすかもしれない。TCP-1 はGroEL ファミリーと弱く関連するが[1 0]、古細菌カペロニンTF55とほぼ40%の一致を示す[11]。GroEL とTCP-1 は始源 的遺伝子から派生するサブファミリーであると提唱されており[10,12,13,14] 、真核生物のTCP-1 含有カペロニンが古細菌系統から進化したかもしれないと提 唱されている[3,11]。 最近、精製したTCP-1 含有カペロニンは試験管内でアクチン[15]やツブリン[1 6,17]の折り畳みを促進し、そして新たに合成されたアクチン、ツブリンおよび 他の未同定のポリペプチドを生体内で結合する[18]ことが示された。細菌由来の カペロニンとTCP-1 含有カペロニンとの1つの著しい相違は、TCP-1 含有粒子の 異なった化学構造を持つ(heteromeric)性質である[14,15,17,19]。TCP-1を 含む複合体中には少なくとも5つのポリペプチド種が存在する。 現在まで、様々な関係者が種々の生物のTCP 複合体の多数のポリペプチドから ペプチド配列を得たという事実にもかかわらず、複合体を構成するポリペプチド に関する配列情報はほとんど入手できない。Frydman 他[17]は、ウシTCP 複合体 中に6つのサブユニットが存在することを証明し、それらを“TRiC”(TCP-1 環 複合体)と命名し、該複合体のポリペプチド間と、それらのポリペプチドと他の 生物のものの間の両方で類似性を示す幾つかのペプチド配列情報を得た。Rommel aere他[59]は、ウサギの網状赤血球溶解物とウシ精巣の両方からサイトゾル性カ ペロニンを発見した。彼らはウサギ網状赤血球カペロニン中に8つの異なるポリ ペプチドを発見し、8種全て の部分アミノ酸配列を得たと報告している。 しかしながら、全長クローンはつかみどころがないとわかった。マウスTCP-1 の全配列は1986年以来入手可能であり[20]、Ehmann他(FEBS,336: 2,313-316, 1993 )はカラスムギ(Avena sativa)の苗からのTCP-1 関連配列の入手を報告し ている。この情報が入手可能であるにもかかわらず、哺乳類のTCP-1 複合体の成 分をコードする全長核酸配列の入手の報告はまだない。TCP-1 含有カペロニンの 個々のサブユニットから誘導された短いペプチド配列の知識があっても、個々の サブユニットの全長cDNAの特異的クローニングができなかった。1つの問題点は 、あるペプチド配列が確実に該ファミリーの1つのサブユニットに由来するため には、それが入手可能な全長哺乳類配列、即ちTCP-1 だけに相同でなければなら ないことである[20,48]。新規ペプチド配列からの逆翻訳により誘導される任意 のDNA配列もTCP-1 および関連遺伝子配列に関連するだろう。それらの配列を PCRプライマーとして使うと、それらは多数のTCP-1 関連配列の合成と増殖を 開始するので、該複合体の特定のサブユニットをコードする配列を同定するには 更に洞察力と労力が必要とされる。 本発明は、最初のTcp-1 遺伝子(20中に報告されたもの)とは異なる、TCP-1 含有カペロニンのサブユニットをコードする配列を有する7つの核酸分子を個別 的に提供する。マウスでは、少なくとも3つの新規Tcp-1 関連遺伝子はマウスt 複合体に未結合であるので、TCP-1 複合体[14]をCCT(TCP-1 含有カペロニン )と新たに命名することを提案する。今はじめて、我々は偏在的に発現されるサ ブユニットの8つの完全な配列を全て得ることができ、各PCR生成物が該当す る遺伝子およびサブユニットを知ることが可能である。同様に、データベース中 の他の全てのTCP-1 関連遺伝子も、完全な 配列が入手できなければ意味をなさない。 本発明は、提供される7つの配列のいずれか1つの変異体、誘導体または対立 遺伝子、特にそれぞれの野性型遺伝子によりコードされるタンパク質の機能的特 徴、特に少なくとも別のサブユニットと会合してポリペプチドを折り畳むことの できる複合体を形成する能力、を保持しているタンパク質をコードする変異体、 誘導体および対立遺伝子である分子も提供する。変異体または誘導体を提供する 配列の変化は、1もしくは複数のアミノ酸の挿入、欠失または置換をもたらす核 酸中の1もしくは複数のヌクレオチドの挿入、欠失または置換のうちの1つまた は複数によることができる。もちろん、コードされるアミノ酸に変化を起こさな い核酸の変化も包含される。我々はハイブリダイゼーションにより酵母および植 物中の8つの遺伝子配列の存在を証明し(52,未発表の結果)、そして我々と他 の研究者により酵母から6つの遺伝子が単離された[53]。それらの6つの酵母 遺伝子は本出願中に例示される遺伝子のうちの6つ、CCTα,β,γ,δ,ε ,ηおよびζとぴったり一致する〔すなわち、それらの相関物(orthologue)で ある〕。我々は、全ての真核生物がマウスに関して説明した少なくともこの8遺 伝子のセットを含むと推測する。生物によっては組織特異的CCT遺伝子や追加 のCCT遺伝子が存在するかもしれないが、それらの各々が本明細書中に記載す る8つの遺伝子のうちの1つに密接に関連する(70%以上のアミノ酸配列相同性 を有する)と予測される。これらのマウスの8つのCCT遺伝子はコアCCT複 合体を含んで成る基本的ファミリーに貢献する。本発明の好ましい態様では、該 配列はヒトまたはマウス中に見つかるポリペプチドをコードするものである。 それらのポリペプチドは、本明細書中に提供される特定配列のいずれかと相当 な程度の相同性を共有するアミノ酸配列を有すること ができる。そのような相同性は例えば60%以上、70%以上、80%以上、90%以上 または95%以上であることができるが、ただし、該ポリペプチドはポリペプチド を折り畳むことのできる複合体のサブユニットとして機能することができること を前提とする。 本発明の7つの異なる態様の各々に従った核酸によりコードされるポリペプチ ドの配列は図3の(a)〜(f)と図8の(h)に提供される。好ましい核酸配列は図8 の(b)〜(h)に示される。本発明はまた、提供された配列のうちのいずれか1つを 有する核酸を含んで成るベクター、好ましくは核酸配列によりコードされるポリ ペプチドを発現させることができるベクターを提供する。 本発明の別の観点によれば、ポリペプチドを折り畳むことができる複合体のポ リペプチド成分(サブユニット)を製造する方法であって、コードする核酸から 前記ポリペプチド成分を発現させることを含んで成り、前記成分がTCP-1 以外の ものであるという方法が提供される。(TCP-1 をコードする核酸配列は図8(a) に示される。)好ましくは、前記核酸は図8に示される配列またはそのような配 列の変異体、誘導体もしくは対立遺伝子を有するものである。複合体が或る環境 中で機能するためには補因子または補助物質が必要なことがある。実際、補因子 が存在するかどうかそして/またはポリペプチド成分(「サブユニット」)のど んな組合せを使うかによって、異なるポリペプチドを折り畳む複合体の特異性が 変更され得る。 本発明は、ポリペプチドを折り畳むことのできる複合体のポリペプチド成分で あって、他のポリペプチドを実質的に含まないかまたは該複合体の他のポリペプ チド成分を実質的に含まず、且つTCP-1 以外のものである、ポリペプチド成分も 提供する。好ましくは、前記ポリペプチド成分またはそれの変異体もしくは誘導 体は哺乳類に見つけることができ、最も好ましくはマウスまたはヒトに見出すこ とができる。本発明の好ましい態様では、該ポリペプチドは図8(b)〜(h)に示さ れるアミノ酸配列のいずれか1つを有するポリペプチドである(図3も参照のこ と)。ポリペプチドを折り畳むことのできる複合体を形成する能力を持つ変形ポ リペプチド(例えば変異体または誘導体)も本発明に包含される。 ポリペプチドを折り畳むことができる複合体のポリペプチドをコードする核酸 分子の全長配列を正に最初に提供することにより、組換え技術を使ったそのよう な複合体の製造が可能になる。本発明の別の観点によれば、ポリペプチドを折り 畳むことができる複合体の(適当な条件下での)製造方法であって、コードする 核酸から前記複合体のポリペプチド成分を発現させ、そして前記複合体へのポリ ペプチド成分の構築を誘導するかまたは許容することを含んで成る方法が提供さ れる。好ましくは、該成分のうちの少なくとも幾つかはマウスまたはヒトである 。好ましくは、複合体の1つのポリペプチド成分が図8(a)〜(h)に示されるもの のいずれか1つ、またはそれの変異体もしくは誘導体である。複合体のポリペプ チド成分を個別に発現させ、次いで精製し、適当な組合せでCCTサブユニット を混合することにより構築を行うことができる。他方で、サブユニットを一緒に 発現させてもよい。 ポリペプチドを折り畳むことができる複合体であって、組換えDNA技術を使 って製造された複合体もまた本発明により提供される。複合体の製造に組換えD NA技術を使うことにより、提供されるもの全てが必要なわけではない場合に、 含めるべきサブユニットについての適切な選択ができるようになり、且つ必要な 生物学的活性を有する複合体の容易な構築と精製が可能になる。これは後述のサ ブユニット特異的抗体の提供により更に一層促進される。有用な複合体について の機能試験は、ポリペプチドを折り畳むことができ るそれの能力である。下記に示す結果は、サブユニットの様々な組合せが生体内 に存在することを指摘する。精製された複合体中のサブユニットの組合せを決定 するのに免疫沈澱実験を使うことができる。更に、サブユニットの種々の組合せ の組換え生産および基質ポリペプチドを結合する能力(例えば網状赤血球溶解物 系の場合)またはポリペプチドを折り畳む能力(例えばE.コリ発現系の場合ま たは最初のサブユニット生産後の別の組合せ段階において)の試験管内試験は、 機能的であるサブユニットの組合せの容易な決定を可能にする。 本発明はまた、ポリペプチドを折り畳む際の複合体の使用を包含する。一般的 に該複合体は組換えDNA技術を使って製造されたものであろう。記載するよう に、該複合体は本明細書中に提供されるサブユニットの全部または部分から成る ことができる。同様に、本発明はポリペプチドを折り畳む方法であって、該複合 体の製造の前段階の後に、そのような複合体のポリペプチドへの折り畳みを誘導 するかまたは許容することを含んで成る方法を提供する。実際には、前段階にお いて製造するよりむしろ、例えば同一ベクターからの発現および/または同一宿 主細胞中での発現により、ポリペプチドを折り畳むのと同時に複合体を製造する ことが可能である。 本発明による折り畳み複合体のサブユニットの全長配列の提供は、個別的なサ ブユニットの製造、その後の精製および複合体を形成させる結合;宿主細胞培養 物(例えばE.コリ、酵母またはバキュロウイルス系)中で行われるサブユニッ トの結合と一緒のサブユニットの製造およびその後の精製;または宿主細胞系( 例えばE.コリ、酵母またはバキュロウイルス系)中でのサブユニットと基質の 複合体の発現を可能にし、従って生体内で折り畳み機構を構築することを可能に する。 今までに、あるサブユニットを他のものとを区別するという意味で、複合体か ら個々のサブユニットに特異的な抗体を得ることは問題であると判明した。この 理由は明白である:サブユニットは互いに(様々な程度の)相同性を共有するか らである。従って、サブユニット特異的抗体を得る試みは失敗に終わった。精製 されたサブユニットによる動物の免疫は、大部分が多数のサブユニットと交差反 応する抗体の生産を引き起こす。今や本出願が初めてサブユニットの全配列を提 供したからには、サブユニット特異的抗体の生産を可能にする、他のサブユニッ ト中の対応領域とは有意に異なるサブユニットの領域を同定することができるよ うになった。 よって、本発明の別の観点によれば、TCP-1(CCTα)以外のCCTサブユ ニット(タンパク質を折り畳むことができる複合体のサブユニット)、好ましく はヒトまたはマウスのような哺乳類のサブユニットに特異的な抗体が提供される 。好ましい態様では、該抗体は1つのサブユニットのC末端部分に相当するペプ チドのエピトープ、またはそのようなペプチドの変異体(1もしくは複数のアミ ノ酸の挿入、置換または欠失のいずれかにより変更されたもの)に特異的である 。この目的で最も好ましいペプチドは次のものである: これらのペプチド(変異体に対して惹起された抗体のサブユニット特異的性質 が保持されることを前提として、どんなやり方によっ て変更された変異体でも包含する)は各々本発明の観点を表す。 本発明の別の観点によれば、TCP-1(CCTα)以外のCCTサブユニットに 特異的な抗体を獲得する方法であって、該サブユニットのペプチドにより哺乳類 (例えばマウス、ラット、ウサギ、ウシ、ヤギ、ヒツジまたはサル)を免疫する ことを含んで成る方法が提供される。好ましくは、前記ペプチドは上記に挙げた ものの1つであるか、または列挙したものの1つの変異体であって、ただし該ペ プチド変異体を結合する抗体のサブユニット特異性が保持されることを前提とす るペプチドである。抗体は当業界において既知の様々な技術を使って免疫動物か ら得ることができ、そして好ましくは着目の抗原(例えば、C末端ペプチドの1 つ)への抗体の結合を使ってスクリーニングすることができる。例えば、ウエス タンブロット法または免疫沈澱を使うことができる〔Armitage他(1992)Nature 357: 80-82〕。 ペプチドにより哺乳類を免役することの代替または補足として、発現された免 疫グロブリン可変領域の組換え産生ライブラリーから、例えば表面上に機能的な 免疫グロブリン結合領域を表示するλバクテリオファージまたは繊維状バクテリ オファージを使って、サブユニット特異的抗体を得ることができる;例えばWO 9 2/01047 を参照のこと。このライブラリーは「まだ使われたことがない(naive) 」、即ち、ペプチドのいずれによっても免疫されていない生物から得られた配列 から作製してもよく、または1もしくは複数の着目のペプチドに暴露されたこと がある生物から得られた配列から作製してもよい。 本発明の抗体は様々な方法で変更することができる。実際、「抗体」という用 語は、必要な特異性を持つ結合領域を有する任意の結合メンバーを包含すると解 釈すべきである。よって、本発明は抗体 の断片、誘導体、機能的等価物および同族体を包含する。 抗原または他の結合相手を結合することができる抗体断片の例は、VL,VH ,C1およびCH1ドメインから成るFab断片;VHとCH1ドメインから成 るFd断片;抗体の一本のアームのVLとVHドメインから成るFv断片;VH ドメインから成るdAb断片;単離されたCDR領域;およびヒンジ領域のとこ ろでジスルフィド結合により連結された2つのFab断片を含んで成る二価断片 であるF(ab’)2断片である。一本鎖Fv断片も包含される。 誘導体はポリペプチドまたは抗体から誘導される物質である。誘導体は、1も しくは複数のアミノ酸の付加、削除、置換もしくは挿入により、またはポリペプ チドへの他の分子の結合もしくは融合により、それが誘導されるポリペプチドと は異なっていてもよい。付加、削除、置換または挿入といった変更はヌクレオチ ドまたはタンパク質レベルで行うことができる。 本発明に係るモノクローナル抗体を生産するハイブリドーマは、遺伝的変異ま たは他の変化を受けることがある。更に、モノクローナル抗体は、元の抗体の特 異性を保持している別の抗体またはキメラ分子を生産するように組換えDNA技 術にかけることができると当業者は解釈するであろう。そのような技術は、定常 領域に抗体の免疫グロブリン可変領域もしくは相補性決定領域(CDR)、また は別の免疫グロブリンの定常領域とフレームワーク領域をコードするDNAを導 入することを含む。例えばEP 184187A,GB 2188638Aまたは EP=A-0239400 を参 照のこと。キメラ抗体のクローニングと発現はEP-A-0120694とEP-A-0125023中に 記載されている。 抗体を獲得する時に使われるペプチドは、当業者に周知の様々な技術のいずれ によっても製造することができる。例えば、固相合成〔Merrifield,JACS 85: 2 159-2154(1963)〕またはBondanszky他,Peptide Synthesis, 第2版(Wiley,1976)中に記載された技術によるものであ ることができる。化学的または酵素的なアミド結合形成方法を使った標準液相ペ プチド合成方法論を用いてもよい。市販のペプチド合成装置が利用できる。 便利には標準化学を使ってシステインを通してペプチドをPPDに結合できる ようにするために、選択されたペプチドにアミノ末端システインを付加すること ができる。 多種多様な宿主細胞中でのポリペプチドのクローニングと発現のための系は周 知である。適当な宿主細胞としては、細菌、哺乳類細胞、酵母およびバキュロウ イルス系が挙げられる。異種ポリペプチドの発現に利用できる哺乳類細胞系とし ては、チャイニーズハムスター卵巣細胞、HeLa細胞、ベビーハムスター腎細胞な どが挙げられる。一般に好ましい細菌宿主はE.コリである。 プロモーター配列、ターミネーター断片、ポリアデニル化配列、エンハンサー 配列、マーカー遺伝子および適宜他の配列を含む適当な調節配列を含有する適当 なベクターを選択または作製することができる。更なる詳細については、例えば 、Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 第2版,Sambrook他,1989,Col d Spring Harbor Laboratory Press を参照のこと。形質転換方法は使用する宿 主に依存するが、周知である。 バキュロウイルス発現系は例えばMaxBacTMのようなキット形態で商業的に入手 可能である。使われる技術は SummersおよびSmith,Texas Agricultural Experi ment Station Bulletin 1555(1987)中に記載されている。Baclurovirusの総説に ついてはThe Molecular Biology of Baculoviruses(Doerfler編,1986)も参照 のこと。バキュロウイルス発現系は、ネッタイシマカ(Aedes aegypti)、オー トグラフ・カリフォルニカ(Autograph californica)、カイ コガ(Bombyx mori)、ショウジョウバエ(Drosophyila melanogaster)、スポ ドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)およびトビケラ(Trichopl usia ni )を含む多数の細胞型への感染のために開発されている。 下記に説明する図面を参照しながら、本発明の態様を例示の目的で更に記載す る。明細書中に言及される全ての文書は参考として本明細書中に組み込まれる。 図1は、マウスCCTとウシTRiCの一次元および二次元ゲル電気泳動を示す。 (a)マウス精巣CCTのSDS-PAGE分析(8%ゲル)。ショ糖勾配分画に次いでA TP−アフィニティーカラムクロマトグラフィーによってマウス精巣から精製し たTCP-1 含有粒子[14]を電気泳動した。(b)〜(c)マウスCCT(図1aと同じ試 料)およびウシTRiC[17](F.-U.Hartl 贈呈)の2D-PAGE 分析。ショ糖勾配分 画に次いでATP−アフィニティーカラムクロマトグラフィーによってマウス精 巣(b)とウシ精巣(c)から精製したTCP-1 含有粒子のサブユニットを、IEF に次い でSDS-PAGEにより分離した。(d)ウシTRiCの2D-NEPHGE 分析。ウシTRiCのサブユ ニットをNEPHGEの後でSDS-PAGEにより分離した。(e)抗体アフィニティー精製し たCCTの2D-NEPHGE分析。TCP-1 に対する一特異的モノクローナル抗体を使っ て、35S標識F9細胞抽出物からTCP-1 含有粒子を精製した。銀染色(a)〜(c)、 クーマシーブルー染色(d)またはオートラジオグラフィー(e)によりタンパク質を 可視化した。矢じりはF9細胞のCCTと一緒に精製されたpI 6.5の45 kDaタン パク質を示す。矢印はHsp70 タンパク質を示す。(f)マウスCCTとウシTRiCを 含んで成るポリペプチドの分子量とpI値。それらの値は、pIマーカーと分子 量マーカーの両方を使った2Dゲル分析から決定した。 図2は、16個のTcp-1 関連遺伝子(配列番号8〜23)の5′末端 DNA配列から推定されたペプチド配列の整列を示す。この図面ではマウス、ヒ トおよび酵母のTcp-1 遺伝子を除いてクローン名を使用する。括弧中の文字は起 源の種を表す:M,Mus musculus(マウス);H,Homo sapiens(ヒト);C,Caenorhabditis elegans (線虫);S,Saccaromyces cerecisiae (酵母)。ヌ クレオチド配列の源は次の通りである:マウスTcp-1[20,48];ヒトTcp-1[48] ;酵母Tcp-1[27];4950[28];pG1-pG4(部分的5′末端配列)[22および本 明細書];p383とp384(部分的5′末端配列),pTβ2,pTγ7,pTδ2,pTε5, pTζ12およびpCBL80(本明細書)。3つの追加のヒトTcp-1 関連部分DNA配列 であるpAP3(A.Malik他、印刷中)、HTR3[41]およびIB713[49]も知られてい るが、それらの配列は5′末端配列の欠損(pAP3とHTR3)または配列の間違い( IB713)のため、この図には加えてない。しかしながら、DNA配列相同性により判 断すると、IB713,pAP3 およびpHTR3 はそれぞれグループ2,5および6のメン バーである。 図3は、マウスCCTのβ,γ,δ,ε,ζおよびηサブユニットを示す。マ ウスCCTβ(a)(配列番号25)、CCTγ(b)(配列番号26)、CCTδ(c)( 配列番号27)、CCTε(d)(配列番号28)、CCTζ(e)(配列番号29)および CCTη(f)(配列番号30)のアミノ酸配列はcDNAクローンpTβ2,pTγ7,pTδ2 ,pTε5,pTζ12およびpCBL80からそれぞれ推定された。マウスCCTのB1〜 B4(図1(a))から誘導されたトリプシンペプチドの配列が太い下線により示 される。細い下線は、TRiCサブユニットのトリプシンポリペプチドから決定され たウシP1〜P3およびP5([17]と図1)のものと同じアミノ酸を示す([17] とF.U.Hartl他の未発表の結果)。ペプチド配列分析により決定されなかったア ミノ酸位置は“X”により示される。ウシのトリプシンペプチド配列P5/T36 は、マウス 配列と比較すると3つのアミノ酸相違を含み、それらは列の下に示されている。 図4は、8つのマウスCCTサブユニットおよびホモオリゴマーの古細菌カペ ロンTF55のアミノ酸配列の整列を示す。ダッシュ(−)はアミノ酸のギャップを 示す。保存されたアミノ酸はボールド字体により示される。それらのタンパク質 の共通アミノ酸は整列の下に示される(配列番号33)。CCTθのアミノ酸配列 は配列番号31である。マウスCCTα(TCP-1)のアミノ酸配列[20,40](配列番 号24)とスルホロブス・シバテ(Sulfolobus shibatae)の古細菌カペロンTF55 のアミノ酸配列[11](配列番号32)は前の刊行物から引用したものである。 図5は、CCTサブユニットの共通モチーフとcAMP依存性キナーゼやこの 部類の他のキナーゼのATP結合モチーフとの比較を示す。CCTサブユニット の共通モチーフの周りのアミノ酸配列(図4中の102 〜115 位)とcAMP依存 性キナーゼや関連キナーゼのATP結合モチーフ[25,26]を比較する。それら の2つのグループ間で保存されたアミノ酸はボールド字体により示されている。 CCTα−配列番号34、CCTβ−配列番号35、CCTγ−配列番号36、CCT δ−配列番号37、CCTε−配列番号38、CCTζ−配列番号39、CCTη−配 列番号40、CCTθ−配列番号41;cAPK−α、サイクリックAMP依存性キ ナーゼ−α(配列番号42);PKC−α、プロテインキナーゼc−α(配列番号 43);CaMII−α、ウシカルシウム−カルモジュリン依存性キナーゼIIα型( 配列番号44);SNF1、ショ糖非醗酵性変異体の出芽酵母野性型遺伝子産物( 配列番号45);cdc2+、分裂酵母細胞分裂周期遺伝子産物(配列番号46);CD C7、出芽酵母細胞分裂周期遺伝子産物(配列番号47);Raf、マウス肉腫ウ イルス産物のヒト細 胞同族体(配列番号48);Src、ラウストリ肉腫ウイルス産物のヒト細胞同族 体(配列番号49);Ab1、マウス白血病ウイルス産物のヒト細胞同族体(配列 番号50);EGRF、ヒト表皮増殖因子受容体(配列番号51);INSR、ヒト インスリン受容体(配列番号52);PDGFR 、マウス血小板由来増殖因子受容体( 配列番号53)。 図6は、マウスおよび酵母のCct 遺伝子のハイブリダイゼーション分析を示す 。(a)マウスCct 遺伝子のサザン分析。マウス129/Svの肝臓DNA(10μg/レ ーン)をHindIIIで消化し、0.7 %アガロースゲル上で電気泳動し、そしてナイ ロン膜上にブロットした。その膜を7枚に切り、それらの各々を32P−標識マウ スCctaTcp-1 (クローンpT1b11)、Cctb(pTβ2)、Cctg(pTγ7)、Cctd(pTδ2) 、Ccte(pTε5)、Cctz(pTζ12)およびCcth(pCBL80)の1.5 kb cDNAプローブとハイ ブリダイズさせた。それらの膜を0.1%SDSが補足された0.1×SSC中で65℃ で洗浄した。(b)マウスcDNAプローブを使ったCct 遺伝子の酵母同族体について のサザン分析。サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)DN A(1.5μg/レーン)をPstIで消化した。パネル(a)中に記載したのと同様にして 該DNAを電気泳動し、ブロッティングし、そしてハイブリダイズさせた。ハイ ブリダイゼーション後、それらの膜を0.1%SDSが補足された2×SSC中で5 8.5℃で洗浄した。分子量マーカーの位置は各パネルの左側に示されている。 図7は、真核生物のCCTサブユニットおよび古細菌スルホロブス・シバテ(Sulfolobus shibatae )のホモオリゴマーカペロニンTF55の進化の系統樹を示 す。アミノ酸置換に基づく進化の系統樹は、図4中のマウスCCTサブユニット と古細菌カペロンTF55の整列されたアミノ酸配列 18-67,70-157,169-200,2 13-241,251-272,274-310,326-372,376-388,398-505および521-566(各サ ブユニットにつき472 アミノ酸)並びに他の同族体の対応するアミノ酸配列を使 って隣り合うものを線で結ぶ方法[50]により作製される。CCTα/TCP-1 のヒ ト[48]、ショウジョウバエ[51]、植物[29]および酵母[27]同族体のアミノ酸配列 は先行文献から引用した。CCTβの酵母同族体のアミノ酸配列はMiklos他[28] から得た。括弧内の文字は起源となる種を示す:MM,Mus musculus(マウス) ;HS,Homo sapiens(ヒト);DM,Drosophila melanogaster (ショウジョ ウバエ);CE,Caenorhabditis elegans(線虫);AT,Arabidopsis thalia na (植物);SC,Saccaromycescerecisiae(酵母);SS,Sulfolobus shib atae (古細菌)。 図8は、複合体のサブユニットをコードする全長ヌクレオチド配列(この場合 マウスCCTのcDNA)を示す。予想される転写解読枠のポリペプチド配列が各D NA配列の下に与えられている。図8(a)はTcp-1aCcta(配列番号54)の配列 である。図8(b)(配列番号55)、(c)(配列番号56)、(d)(配列番号57)、(e) (配列番号58)、(f)(配列番号59)、(g)(配列番号60)および(h)(配列番号6 1)は、それぞれCctbCctgCctdCcteCctzCcthおよびCctq遺伝子の配列 である。 図9は、CCTβ,CCTγ,CCTεおよびCCTηに特異的な抗ペプチド 抗体を使って未変性条件下[14]で沈澱させたマウスF9細胞からのCCT複合体 の免疫沈澱を示す。負の対照は、どの哺乳類サブユニットも認識しないシゾサッ カロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)CCTαに対する抗ペプチ ド抗体を使った時にシグナルの欠損を示す。 図10はCCTの2D-PAGE 分析を示す。マウス精巣からATP−アフィニティー 精製したCCTのサブユニットを2D-PAGE により分離し、そして銀染色によりタ ンパク質を可視化した(A)。ギリシャ 文字は遺伝子がクローニングされた8つのサブユニット種を表し、S6は精巣で 発現されるサブユニットを示す。pI 6.93 の同時精製される新規63 kDaタンパク 質は矢印により示され、hsp 70タンパク質は矢じりにより示される。CCTθ( B),CCTε(C),CCTβ(E),CCTγ(F),CCTζ(G),C CTη(H),CCTδ(I)のカルボキシ末端アミノ酸配列に対するウサギ抗 体、およびCCTαに対するモノクローナル抗体91a(D)を使ってCCTサブ ユニットを免疫ブロッティングした。パネルJは、ATP結合に関係すると思わ れるカペロニン共通配列に対するウサギ抗体を使って免疫ブロッティングしたC CTサブユニットを示す。ペプチド免疫原の配列は表2に与えられる。どのパネ ルも酸性側が左側である。 図11はCCTの生来の集団の分析を示す。マウス精巣から部分精製されたCC Tを未変性等電点電気泳動に次いでSDS-PAGEにかけた。タンパク質を銀染色によ り可視化した(A)。未変性IEFにより分離されたCCTの生来の集団はIと IIにより示され、そしてhsp 70は矢じりにより示される。CCTεに対するウサ ギ抗体(B)(CCTεの30 kDaタンパク質分解断片は矢印により示される)、 またはβ−ツブリンに対するモノクローナル抗体(C)を使って、CCTの生来 の集団を免疫ブロッティングした。どのパネルも酸性側が左側である。 図12は、個々のCCTのcDNAクローンから生産される試験管内翻訳産物を示す 。個々のCCTのcDNAクローンからウサギ網状赤血球溶解物中で合成された35S 標識CCTサブユニットの分析。試験管内翻訳反応物のアリコートを10%SDS-PA GE上で電気泳動し、そしてオートラジオグラフィーにより可視化した。レーン: (1)CCTα,(2)CCTβ,(3)CCTγ,(4)CCTδ,(5)CCTε,(6)CC Tζ, (7)CCTη,(8)CCTθ。M=分子量マーカー。 図13は、標識したCCT複合体の検出を示す。 図13Aは、ウサギ網状赤血球溶解物中で試験管内で構築されたCCTのショ糖 密度勾配分析からの画分中に検出される35S標識CCTタンパク質の10%SDS −ポリアクリルアミドゲルのオートラジオグラムを示す。8つのCCTサブユニ ットmRNAであるCCTα〜CCTθを一緒に翻訳し、以前に記載された通りに[1 4]、反応混合物を10%〜40%ショ糖勾配に適用した。レーンM=マーカータンパ ク質、レーン1〜14は1mlショ糖画分(画分17〜4)の30μlアリコートを含有 する。画分17は勾配の一番上の最も軽い画分である。画分16と15(レーン2と3 )には遊離のCCTサブユニットが観察され、画分12と11(レーン6と7)には 構築された複合体が検出される。 図13Bは、抗CCTβ抗体によりショ糖勾配画分から免疫沈澱させた35S標識 CCTタンパク質の10%SDS−ポリアクリルアミドゲルのオートラジオグラム を示す。この分析は、構築されたCCTがショ糖画分12と11中に存在し、画分16 と15中には存在しないことを証明する。図13Aと同じショ糖勾配からの画分のア リコートの免疫沈澱を示す。勾配画分17〜9の各々の300μlアリコートを、5 μlの抗CCTβ抗体を含む1mlの反応液中で免疫沈澱させた。プロテインA− セファロースビーズに結合させることにより免疫複合体を回収した。抗CCTβ 抗体による画分16と15の沈澱は、この軽い画分中の8つの未構築形態の遊離のC CTサブユニットの混合物からCCTβだけを回収する。しかしながら、画分12 と11の沈澱は、それらのショ糖画分が期待のサイズと沈降特性を有する構築され たCCTを含むという考えと一致して、全てのサブユニットを回収する。 遺伝子配列を得るのに使った材料および方法の要約。CCTの精製 以前に記載されたように[14]ショ糖勾配分画に続くATP−アガロースアフィ ニティークロマトグラフィーによりマウス精巣CCTを精製した。ウシ精巣TCP- 1 環複合体(TRiC)[17]はF.U.Hartlからの提供された。マウスF9細胞を35S −メチオニンと35S−システインで5時間標識し、そして抗TCP-1 モノクローナ ル抗体84Aと91A[14,21]を使った免疫アフィニティークロマトグラフィーによ りCCTを精製した。等電点電気泳動(IEF)[43]と非平衡pH勾配電気泳動 (NEPHGE)[44]は、Corbett およびDunn[45]に従って実施した。CCTサブユニットのペプチド配列決定 CCTを8%SDS-PAGEゲル上での電気泳動にかけ、タンパク質バンドを0.5 % 酢酸/10%水性メタノール中の0.1 %クーマシーブリリアントブルーで染色し、 そして10%水性メタノール中で脱色した。図1aに示されるバンドを切り取り、 ゲル切片からタンパク質を電気溶出せしめた。ProSpin カートリッジ(ABI)を使 ってポリビニリデンジフルオリド(PVDF)膜上にタンパク質を濃縮し、Fernande z他[46]により記載された方法を使って、各試料を37℃にて18時間トリプシン 消化した。トリフルオロ酢酸(TFA)を使って消化を終結させ、ABI 130A微視 孔分離システムを使ってPVDF上清からトリプシンペプチドを単離した。2.1×100 mmのBrownlee Aquapore RP-300 カラム上でTFA緩衝液(A:0.1 %TFA; B:0.085 %TFA,70%アセトニトリル)と単純な直線勾配(50分で5→100 %B;200 μl/分)を使用した。オンラインPTH検出とデータ処理を有する ABI 477Aタンパク質配列決定装置を使って、単離された断片の配列分析を実施し た。 8つのTRiCペプチド配列はFrydman 他[17]により発表され、追加のTRiCペプ チド配列(P2)はF-U.Hartlにより与えられた。C.エレガンス Tcp-1関連cDNAクローン 無作為に選択したC.エレガンス(C.elegans)cDNAクローンの5′末端から の一方向配列分析から9つのTcp-1 関連cDNAクローンが報告された[22]。我々 はそれらの9つの部分配列を比較し、それらが4つの独立した遺伝子から誘導さ れることを発見した。それらのcDNAは全て指向的にクローニングされたため、我 々は4つの遺伝子の各々について最長の5′領域を有するcDNAをサブクローニン グした(cm08g10,cm12b10,cm11d3およびcm13e8)。それらのpBluescript KS+ クローンをpG1,pG2,pG3 およびpG4 とし、それらは4つのC.エレガンス遺伝 子の各々の1.8 kb挿入断片を表す。我々はそれらのプラスミドサブクローンの5 ′末端を正確に配列決定し、各遺伝子のNH2末端配列の90アミノ酸を推定した( 図2)。pG1,pG2,pG3 およびpG4 の推定ペプチド配列は、それらのNH2末端部 分がマウスTCP-1[20]と74%、31%、52%および48%一致する。ヒトTcp-1 関連cDNA ヒト細胞系HT1080(P.Mitchell により提供)のcDNAライブラリーは、バクテ リオファージλZAPII のEcoRI 部位のところにcDNAが挿入されている。それらの ファージ(1200 pfu)を24枚のプレートの各々に塗布し、各芝生を5mlのSM緩 衝液中で一晩インキュベートすることにより、それら各々のファージプールを作 製した。各プレートから約1.5 mlのプールしたファージ原液を得た。ペプチド配 列TNDGATI(TCP-1 とTF55の間で保存されたモチーフ)の混合プライマーをデザ インした(配列番号62): この特異的プライマーと挿入断片の5′側のλ ZAPIIポリリンカ ーのプライマーを使って内外(in and out)PCRを実施した。PCR反応液( 60 mM KCl,15 mM Tris-HCl pH 8.8,2.25 mM MgCl2,各 250μM のdATP,dGTP ,dCTPおよびdTTP,0.4 pmol/μlの各プライマー,25μl/反応チューブ)を 調製し、次いでファージ原液1μlと1.5単位のTaq ポリメラーゼを各チューブ に添加した。それらを95℃で15秒、45℃で15秒および72℃で30秒の30サイクルに かけた。20のプールからのPCR生成物は、1%アガロースゲル電気泳動により 1つまたは少数の150〜300 bpバンドを与えた。それらのバンドをゲルから切り 取り、再増幅し、配列決定した。3つのTcp-1 関連配列が同定され、それをpBlu escript KS+中にサブクローニングし、そしてp383,p384およびph13と命名した 。p383からの推定ポリペプチド配列は、それのNH2末端の54アミノ酸〔プライム 配列TNDGATI(配列番号63)を除く〕に渡りマウスTCP-1 と28%の一致を有し、p 384からのペプチド配列はそれのNH2末端の51アミノ酸(TNDGATI を除く)に渡り マウスTCP-1 と41%の一致を有し、そしてph13からのペプチド配列はそれのNH2 末端の65アミノ酸(TNDGATI を除く)に渡りマウスTCP-1 と24%の一致を有する 。 成人腎臓cDNAライブラリーから、Na/K輸送体ATPアーゼ配列に相当する重 複プライマーを使って作製したPCR断片とのハイブリダイゼーションにより、 部分的cDNAクローンpAP3を単離した(Malik,印刷中)。配列決定により、pAP3はTcp-1 関連遺伝子をコードする1050塩基対の挿入断片を含むことがわかった。マ ウス脳全cDNAをヒトpAp3配列からの次の2つのプライマーを使ったPCRにかけ た: pAP3遺伝子のマウスオルト体の800 bp断片が作製された。マウスTcp-1 関連cDNAクローンの単離 6つの新規TCP-1 関連タンパク質をコードするマウス全長cDNAクローンを次の ようにしてクローニングした。Nagata他[47]の方法によりλZAP 中にF9胎児 性癌細胞cDNAライブラリーを作製し、1μgのポリ (A)+RNAから7.5 ×104のサ イズ選択した組換え体を得た。このライブラリーをGeneScreen Plus(NEN)膜上 に移行し、そして二重複製フィルターを次の5つのTcp-1 関連cDNAプローブによ り探査した。2つのC.エレガンスcDNAのpG2 とpG3 、3つのヒトcDNAのp383, p384およびph13、並びにpAP3からの800 bpマウスRT-PCR生成物を32P標識し、サ ザンハイブリダイゼーション(SH)緩衝液(6×SSPE,5×デンハーツ試薬, 0.5 %SDS,10mg/mlのサケ精子DNA)中で2つのC.エレガンスプローブ の場合は55℃、3つのヒトプローブの場合は60℃、そしてマウスプローブの場合 は65℃で一晩、前記膜にハイブリダイズせしめた。各プローブについて6〜12個 のハイブリダイズする陽性クローンを精製した。各スクリーニングから誘導され た最長のクローン(1.8 〜2.2 kbの挿入断片)をpTβ2(p383同族体)、pTε5 (p384同族体)、pTθ1(ph13同族体)、pTζ12(pG2 同族体)、pTδ2(pG3 同族体)およびpTγ7(pAP3同族体)と命名した。それらのプローブとクローン の関係は図2に記載される。マウス精巣cDNA配列決定計画のためのパイロット実 験の最中に6つのマウスTcp-1 関連cDNAが回収された。λZAPII 中に指向的にク ローニングされた95個のランダムマウス精巣cDNAを、それらの5′末端から一方 向に配列決定した。80番目のcDNAの配列は上記に記載した他のいずれとも異なる 新規Tcp-1 関連遺伝子を示し、このプラスミドpCBL80を完全に配列決定した。DNA配列決定およびコンピューター分析 pCBL80以外の全てのTcp-1 関連遺伝子のヌクレオチド配列は、 PRISM キットと373A自動配列決定装置(ABI)を使って、蛍光標識したプライマー を用いるジデオキシヌクレオチドチェーンターミネーション法により決定した。 クローンpCBL80は、欠失クローンと特異的プライマーの組合せを使ってジデオキ シヌクレオチドチェーンターミネーションと35S−dATPにより手動で配列決定し た。それらの配列および推定アミノ酸配列を全てSERC,Daresbury,UK において Silicon Graphics Crimson networkのUWGCG プログラムにより分析した。Daresb ury においてPHYLIP集積プログラムを使って系統発生的分析も実施した。サザンブロッティング マウス株129/SvのDNA(10μg/レーン)とS.セレビシエ株3aのDNA( 1.5 μg/レーン)をHindIIIで消化し、0.7 %アガロースゲル上で電気泳動し、 そしてGeneScreen Plus 膜上にブロッティングした。マウスTcp-1 cDNA(pT1b11 )[33]とマウスTcp-1 関連cDNA(pTβ2,pTγ7,pTδ2,pTε5,pTζ12およびpC BL80)を使ったPCRにより、長さ1500±3 bpのプローブを調製した。これらの 7つのプローブを32Pで標識し、次いでSH緩衝液中で65℃(マウス)または55 ℃(酵母)で一晩ブロット膜にハイブリダイズせしめた。65℃にて0.1 %SDS を含有する0.1 ×SSC中で(マウス)または58.5℃にて0.1 %SDSを含有す る2×SSC中で(酵母)膜を洗浄した。 結果TCP-1 を含むカペロニン(CCT)のサブユニット組成 CCTのサブユニットの二次元ゲル分析は、52〜65 kDaを有する7〜9個のス ポットを明らかにした。図1は、マウス精巣およびF9胎児性癌細胞から単離さ れたCCT並びにウシ精巣TCP-1 環複合体(TRiC)[17]の、SDS-PAGE,2D-PAGE および2D-NEPHGE 比較を 示す。 CCTと共に特異的に同時精製されるHsp70 種[14]を除いて、精巣調製物は 9つの主要種を含み(図1b〜d)、そしてF9細胞調製物は45 kDaタンパク質 を除く7つの53〜65 kDa種を含む(図1e)。これは、塩基性pIを有する2つ の種(S8とS9)が平衡まで泳動された2D-PAGE のIEF次元では完全には分 離しないため、Lewis 他[14]により報告された種の数の増加を表す。ウシTRiC のSD-NEPHGE 分析は明らかに9つのサブユニット種を示す(図Id)。 我々は、CCTの単一サブユニット(S3,TCP-1 )だけを認識するモノクロ ーナル抗体(91A)[21]を使って、抗体アフィニティー精製したCCTが、SDS- PAGEゲル上で、ATP−アガロースアフィニティーまたはイオン交換クロマトグ ラフィーにより精製したCCTと同様な電気泳動分布を有することを以前に示し た[14]。図1eはF9細胞から抗体アフィニティー精製したCTTの2D-NEPHG E分析を示す。そのポリペプチドスポット分布は、精巣から生化学的に精製した CCT(図1a,b)と非常によく似ており、2D分析により7つの52〜65 kDa 種が識別可能である。pI 6.5の45 kDaタンパク質が抗体アフィニティー法により CCTと同時に精製され、CCTの新規補因子または基質を暗示する(図1e中 の矢じり)。これらの結果は、TCP-1 が別のポリペプチドとのヘテロオリゴマー 複合体を含んで成ることを確証する。 図1fは、CCTサブユニットの見かけの等電点と分子量の表を示す。Frydma n 他[17]は、ウシ精巣TRiCが12.5%SDS-PAGE上で5つのバンドとして移動する ことを報告した。我々は、バンドP4が2Dゲル上で互いに識別可能である5種 類のポリペプチドを含むことを発見し、上昇するpIに従ってそれらをP4.1,4 .2,4.3,4.4および4.5と命名した。マウスCCTのサブユニット(S1〜S9 ) は、標準としてマウス精巣パターンを使って上昇するpIに従って番号付けした 。それらのウシおよびマウスのスポットは、最も塩基性のスポットを除いてpH 6 .1〜pH 7.1およびMW 65 kDa〜MW 52 kDaに分布する(NEPHGE分析は最も塩基性の スポットのpIが約pH 7.4の値であることを示唆する)。7つの新規TCP-1 関連タンパク質をコードするマウスcDNAの単離 我々は、CCTサブユニットをコードする最初に同定された遺伝子[14,17]で ある最初のマウスTcp-1 遺伝子に関連する多数の遺伝子および部分的cDNA配列[ 20]が様々な真核生物中に存在することを以前に報告した[14]。マウスTcp-1 関連遺伝子を単離しそして本明細書中に記載の7つの新規TCP-1 関連タンパク質 をコードする全長cDNAをクローニングするには方法の組合せを使うことが必要で あるとわかった。第一および第二(クローンpTδ2 およびpTζ12)は、Watersto n 他[22]の5′発現配列標識収集物から回収されたセノルハディティス・エレ ガンス(Caenorhabditis elegans)cDNAプローブとの交差ハイブリダイゼーショ ンにより単離された。 第三、第四および第七(クローンpTβ2,pTε5 およびpTθ1)は、TCP-1 とTF 55の保存領域からの縮重プライマーを使ったヒトHT1080細胞系cDNAのPCRによ り回収されたヒトプローブとの交差ハイブリダイゼーションにより単離された。 第五遺伝子(クローンpCBL80)は、Chester Beatty Laboratories,Londonで のマウス精巣cDNA配列決定プロジェクトの最中に単離された。Tcp-1 関連遺伝子 のcDNA断片(クローンpAP3)はイオン輸送チャンネル遺伝子のスクリーニングの 間にヒト腎臓cDNAライブラリーから偶然回収され(Malik 他,印刷中)、そして 第六マウス遺伝子(クローンpTγ7)はこのヒトcDNAの配列から誘導されたプ ライマーを使って作製されたマウスcDNAのPCR生成物とのハイブリダイ ゼーションにより単離された。 図2は、マウス、ヒト、C.エレガンスおよびサッカロミセス・セレビシエの 様々なTcp-1 遺伝子およびTcp-1 関連遺伝子から推定された高度保存NH2末端領 域を示す。該領域のアミノ酸配列に基づいた発生系統的分析(UPGMA)[23]は7グ ループの遺伝子を示した(データは示してない)。このことは、真核生物ではTc p-1 およびTcp-1 関連遺伝子は両遺伝子が分岐して以来ずっと各々独立的に進化 してきたことを示唆する。Cct 遺伝子ファミリーの8つの構成員の分析は、ヘテ ロメリックCCT粒子が5億年以上も前に動物、植物および酵母の共通の祖先生 物中で既に進化していること、そしてタンパク質折り畳みの際に異なるサブユニ ットが異なる機能を持つことができることを暗示する。 図3と図8は、それらの全長cDNAクローンから推定された7つのマウスTCP-1 関連タンパク質のアミノ酸配列を示す。 図8(b)〜(h)は、7つの遺伝子のDNA配列とその下に(推定転写解読枠の) アミノ酸配列を示す。7つのTcp-1 関連cDNAはCCTサブユニットをコードする マウス精巣CCTのSDS-PAGEゲル分離から得られた内部トリプシンペプチド( B1〜B4、図1a)を配列決定した。というのは、どのサブユニットのNH2末 端も配列データが全くないことからブロックされていると思われるからである。 Frydman 他[17]はウシ精巣TRiCサブユニットのうちの4つから幾つかの内部ペ プチド配列(P1,P3,P4a/TCP-1 およびP5)を得た。彼らはまた、TR iCサブユニットP2に相当すると我々がここで証明する未発表のペプチド配列を 我々に入手可能にした。それらのマウスおよびウシペプチド配列と7つのTcp-1 関連cDNAの推定ペプチド配列との比較は、それらが各々特定のCCTサブユニッ トタンパク質をコードす ることを明らかにした(図3、図8(h)、表1)。我々はそれらの7つの新規遺 伝子をそれぞれCctb(pTβ2),Cctg(PTγ7),Cctd(pT δ2),Ccte(pTε5),Cctz( pTζ12),Ccth(pCBL80)およびCctq(pTθ1)と命名し、コードされるタンパク質を それぞれCCTβ,γ,δ,ζ,ηおよびθサブユニットと命名した。我々は、Tcp-1 遺伝子[20]をCctαそしてTCP-1 タンパク質をCCTαと新たに命名するこ とを提案する。表1は、Cct 遺伝子によりコードされるタンパク質と2Dゲル電 気泳動により分離されたCCTサブユニットのスポット(図1)との間の対応関 係を要約する。CCTサブユニットポリペプチド間の類似 表1は、CCTサブユニットのアミノ酸数としての長さと分子量も示す。それ らのアミノ酸配列が互いに対して約30%しか一致しない(表2)という事実にも かかわらず、それらは類似した特徴を有する。それらは長さが531〜556 残基で 、そして推定分子量が57456〜60636 Daでわずかに異なる。それらの推定分子量 はSDS-PAGE(図1)により決定されたものとほぼ一致する。 等電点電気泳動により実験的に決定されたサブユニットのpIは、各々のpI において幾つかのヒスチジン残基がカチオンとして帯電していると仮定すると各 々の推定CCTサブユニットポリペプチドの総電荷値と良く一致する(データは 示してない)。各CCTサブユニット中の疎水性アミノ酸と荷電アミノ酸の割合 は高度に保存されており、それぞれ31.6〜33.5%と23.9〜27.3%の範囲である。 このような保存された化学的性質は恐らく各哺乳類サブユニットの共通機能を 反映し、古細菌カペロニンTF55と共有するだろう。Agard[24]は、E.コリのカ ペロニンGroEL とそれの基質との疎水的相互作用が折り畳み過程に重要かもしれ ないと提唱した。従ってCCTサブユニット中の疎水性アミノ酸の保存率が基質 との相互作 用に重要かもしれない。CCTサブユニットの疎水性分布はCCTサブユニット 間での疎水性および親水性アミノ酸分布の保存、特にNH2末端での保存を示す( データは示してない)。 図4は、8つのCCT配列およびTF55の全ての整列を示す。それらのペプチド 配列の整列は6つの主なギャップ(図4中の164,201,246,315,392 および50 8 位)を示し、従って該ギャップにより分割された7つの相同性ブロックを示す 。それらの7つのブロックのうち、第1(1〜164 位)と第5(392 〜508 位) ブロックが最長であり、幾つかの高度に保存されたモチーフを含む:LGPKGMDKM (52〜60位)(配列番号66),TITNDGATIL(71〜80位)(配列番号67),QDDEVG DGTTSVV(100 〜112 位)(配列番号68),ERSLHDAL(423 〜430 位)(配列番 号69)およびVV(A/P)GGGA(442 〜448位)(配列番号70)。三番目のモチーフは 、サイクリックAMP依存性キナーゼおよびこのキナーゼ族の他のメンバーのヌ クレオチドリン酸結合領域[25,26]と相同であるとLewis 他[14]により以前に 認められたCCTサブユニット中の完全に保存されたモチーフGDGTT(配列番号7 1)を含有する。図5はそれらのモチーフ間の比較を示す。これは、全CCTサ ブユニットが共通のATPアーゼ機能を共有することを暗示する。CCTサブユニットをコードする構造遺伝子および酵母中の相同遺伝子 マウスゲノムDNAのサザン分析(図6a)は、7つのマウスCCTサブユニ ットをコードする独立した構造遺伝子を示す。サッカロミセス・セレビシエDN Aと7つのマウスCct cDNAプローブとのハイブリダイゼーション(図6b)は、 各プローブに対して1本または2本のPstI消化DNAバンドを示す。2つのTcp -1 関連遺伝子が酵母において既に同定されている;CctaTcp-1 [27]の相関 物とCctbの相関物[28]。それらの遺伝子は両方とも不可欠であり[27,28]、 両遺伝子中の温度感受性変異は微小管媒介過程に影響を及ぼす[28]。S.セレビ シエのCCTは多数のサブユニットから構成され、CCTα/TCP-1 およびCC Tβの酵母同族体は一緒に精製されるので同一複合体の成分である[28]。マウ スCct プローブを使って検出された新規配列に相当する酵母DNAクローンから 誘導された予備配列データは、それらが実際にマウスCct 遺伝子の相関物(orth ologue)体であることを示す。7つのCct cDNAプローブを使ったアラビドプティ ス(Arabidopsis )DNAのサザン分析も、各サブユニットの植物同族体の存在 を示す(データは示してない);CctaTcp-1 のアラビドプティス同族体は既に 報告されている[29]。それらのCCTサブユニットの7種は全ての真核生物に 偏在するらしい。サブユニット組成の決定とCCT中の配置 8つのCCTサブユニットの配列はそれらがC末端でより多様であることを明 らかにした。CCTαのC末端と反応し(Harrison-Lavoie他,1993,EMBO J.7 : 2847-2853)そしてCCT複合体を沈澱させるのに使うことができるモノクロ ーナル抗体23Cが以前に作製されている[21]。本発明により与えられる配列情 報を使って、今初めてサブユニット特異的抗体を作製した。該抗体は次の配列を 有するC末端ペプチドに対して惹起せしめた: これらのペプチドは市販のペプチド合成装置上で常用の固相法により合成した。 該ペプチドにアミノ末端システインを付加し、該ペプチドを精製タンパク質誘導 体(PPD)固体支持体にカップリングさせるのに使った。精製ペプチド10mgを PPD 9mgとカップリングさせ、生じた接合体をカラムクロマトグラフィーによ り2回精製して未接合の不純物を除去した。ウサギを96日間に渡り免疫した。常 法(Harlow,E およびLane,D(1988),Antibodies: alaboratory manual,CSH Press,NY 中に概説されている)を使って、抗体をスクリーニングしそして該 ペプチドへの結合を利用して抗体を単離した。 個々のサブユニットに特異的な抗体が得られた。それらの抗体はマウスとヒト の両方のサブユニットに特異的であることがわかった。 それらのサブユニット特異的抗体を使って未変性条件下で(50mM Hepes pH 8 ,90mM KCl,0.5% TX-100)行った免疫沈澱は、CCTサブユニットが粒子の複 雑な混合物から成ることを示した。異なる抗体は異なるサブユニットの組合せを 免疫沈澱させる(例えば、図9を参照のこと)。異なる免疫沈澱の検査は、どん な細胞型でもCCTの組成の決定を可能にする。この情報は、例えばサブユニッ トの組換え発現およびそれらの構築によるCCTの試験管内作製に使用すべきサ ブユニット組合せの賢明な選択を可能にする。 抗体の特徴づけ 2D-PAGE マウス精巣CCTを、以前に記載された通りに[14]ショ糖密度勾配 分画に続いてATP−アフィニティーカラムクロマトグラフィーにより精製した 。[45]に従って等電点電気泳動(IEF)を実施し;続いて[14]に記載されたよ うな8%ゲル上でのSDS-PAGE、次いで銀染色またはニトロセルロースへのタンパ ク質の電気移行の いずれか、免疫ブロッティングおよびECLシステム(Amersham)による検出を 実施した。未変性等電点電気泳動 マウス精巣CCTを[14]に従ってショ糖密度勾配分画により部分精製した。20 %ショ糖に相当する画分を同容量の試料緩衝液(40%ショ糖 w/v、2%Ampholyt es[Resolte 4-8,BDH])と混合し、500Vで4時間の未変性等電点電気泳動にか けた。未変性IEFは、アクリルアミドゲル混合物中の50%尿素を40%ショ糖に 置換しそして3−〔(3−クロラミドプロピル)ジメチルアンモニオ〕−1−プ ロパンスルホン酸(CHAPS)を削除すること以外は、[45]により記載された変性 IEFと同様に行った。未変性IEFに続いて8%ゲル上でのSDS-PAGE、銀染色 またはニトロセルロースへのタンパク質の電気移行のいずれか、免疫ブロッティ ングおよびECLシステム(Amersham)による検出を実施した。 図10に示されるように、マウス精巣CCTは2D-PAGE 分析によると9つのサブ ユニット種(S1〜S9)を含む(図10Aおよび表3)。マウスCCTのα,β ,γ,δ,ε,ζ,ηおよびθサブユニットをコードするTcp-1 と7つのTcp-1 関連遺伝子がクローニングされている[52]。精巣で発現されるサブユニットS 6、およびマウスCCTの追加のサブユニットであるかもしれない同時精製され る63kDa タンパク質(図10A中の矢印)は、なおクローニングが残っている。我 々は、S6とS7のDNA配列を得、それらが2つの密接に関連したCCTζ遺 伝子によりコードされることを確立した。本発明者らは、S6とS7がCCT中 で互いの代わりをすることができ、CCTの機能に或る種の組織特異性を付与す るかもしれないと予想する。 CCTαを検出するには以前に特徴づけられたモノクローナル抗 体91a[41,52]を使った(図10D)。単一のサブユニット種を認識する6つの 抗体BC-1,GC-1,DC-1,EC-1,TC-1 およびTHC-2 を製造した。これらはそれぞ れCCTのβ,γ,δ,ε,ηおよびθサブユニットと特異的に反応した(図10 B,10C,10E,10F,10Hおよび10I)。CCTζに加えて、抗体ZC-1は精巣 で発現されるサブユニットS6とも反応し(図10G)、このことはそれら2つの サブユニットS6とS7が関連したカルボキシ末端配列を有することを示し、そ れらが密接に関連した遺伝子によりコードされるというDNA配列データを支持 する。全てのカペロニン配列間で高度に保存されており、ATP結合や加水分解 に関与すると提唱されているアミノ末端共通モチーフに対してポリクローナルウ サギ抗体UM-1を作製した(表3)[52,53]。UM-1は、精巣発現サブユニットS 6を含む、マウス精巣CTTの9つのサブユニット全部と反応した。CCTβ, CCTε,CCTγ,CCTζおよびS6が強く認識され(図10J)、CCTα ,CCTδ,CTTηおよびCCTθは弱く認識された(図10J中には示されな いが、より長時間暴露すると観察される)。上記の9つのサブユニットに加えて 、UM-1は同時精製する63 kDaタンパク質とも強く反応した。このことは、このタ ンパク質がマウス精巣CCTの追加のサブユニット種であるかあるいはまた以前 に同定されたCCTサブユニットの変形イソ型タンパク質であり得ることを示唆 する。CCTの生来の集団の解析 マウス精巣生殖細胞から部分精製されたCCTは、未変性等電点電気泳動にか けると2つの異なる集団IとIIに分かれる(図11)。それらの集団をSDS-PAGEに より二次元において更に分析し、銀染色(図11A)または特異抗体による免疫ブ ロッティング(図11Bと11C)により視覚化した。2つの集団間の顕著な相違は 、IIが CCT複合体のサブユニットの他に多数のポリペプチドを有し、一方Iでは同時 移動する種が少ししか観察されないことである(図11A)。それらの付随ポリペ プチドの多くはCCTによる折り畳みのための基質であり、IIはポリペプチド鎖 基質を結合する親和力が高く、Iは低い親和力を有すると思われる。現在まで、 ツブリンとアクチンだけが生体内でのCCTによる折り畳みのための基質として 確立されており[15,18,16]、β−ツブリン(図11c)とアクチン(データは示し てない)の両方がIIと付随して検出され、Iと付随して検出されない。 矢じりは、おそらく試料負荷中の高pH条件のためにCCTから分離されるhs p 70タンパク質を示す(図11A)。少量のhsp 70タンパク質が未変性条件下でC CTと一緒に免疫沈澱するが、これはhsp 70がCCT上で折り畳み畳みを受ける ポリペプチド鎖との相互作用のために付随して見つかることを示唆する。従って 、この技術はタンパク質相互作用の厳重な解析と基質に対するCCTII形の高親 和力の反映である。 図11Bは、CCTεに対するポリクローナルウサギ抗体を使って免疫ブロッテ ィングしたCCT集団IとIIを示す。しかしながら、両集団は上述の抗体を使っ た免疫ブロッティングにより証明されるようにマウス精巣CTTの9つのサブユ ニットを全て含有する(データは示してない)。この系での未変性IEFマーカ ーの分離は、分離が電荷に基づくのであってサイズではないことを証明するので 、IとIIは各コンホメーションにおいて暴露される表面電荷の全量が異なるため にそれらの条件下で分離されるヘテロオリゴマーCCTの2つの異なるコンホメ ーションを表すと我々は提唱する。 マウス精巣または他の源からのCCTの生化学的抽出の間に、完全な900 kDa CCT複合体の調製物中に全てのサブユニットの限定 されたタンパク質分解がしばしば観察される。CCTεの30 kDa断片(図11B中 に矢印で示されるもの)はII型だけに検出される。タンパク質分解に対するこの 異なる感受性は、IIの方の開裂部位がより近づきやすいことを指摘し、これはI とIIが異なるコンホメーションをとるという証拠を裏付けている。それらのタン パク質分解断片のサイズは28〜30 kDaであり、このことはプロテアーゼ感受性部 位が各CCTサブユニットの推定上の頂上のポリペプチド鎖結合領域にあること を示唆する[53]。 抗体の考察 各サブユニット種に特異的な抗体はCCT複合体中のサブユニットの組合せと 配置を研究するのに有用であろうし、全てのサブユニットを認識する抗体UM-1は 他の真核生物からCCTを同定するための万能試薬として用いることができる。 マウス精巣CCTの特徴づけは、精巣発現サブユニットS6[52]がS7に関連 すること、そして同時精製する63 kDaタンパク質がマウス精巣CCTの新規サブ ユニットであるかもしれないことを明らかにする。63 kDaタンパク質はおそらく 新規Tcp-1 関連遺伝子によりコードされるだろう。 CCTのような高分子量複合体の生化学的分析に伴う問題は、それらの状態が 補助ポリペプチド、例えば基質または補因子の付加によって異なる時であっても 、異なる状態を分離することにある。CCTの2つの形態の分離を促進する未変 性等電点電気泳動技術が本明細書中に記載される。1形態は多数の他のポリペプ チドと結合しており且つタンパク質分解を受けやすいく、もう1つの形態は少数 の他のポリペプチドと結合しており且つタンパク質分解に耐性である。 これらの結果は、細胞中のCCTがポリペプチド鎖基質に対して異なる親和力 を有する2つの異なるコンホメーションをとり得るこ とを示唆する。基質に対して高結合親和力を有するコンホメーションは各CCT サブユニット中のタンパク質分解に感受性である領域を露出しており、この部位 がGroEL の基質結合領域[54,55]と同様な位置にあることから、この部位は基質 結合領域中に位置するのかもしれない。GroEL では、構造的変化はATP結合と 関連づけられている[5,56]。本発明者らのデータの1つの解釈は、ATPの結 合または加水分解がポリペプチド鎖基質と強くまたは弱く相互作用するCCTの コンホメーション形態の間のスイッチとして働くというものである。CCTと付 随して見つかる広範囲のポリペプチドは、CCTの生理学的基質がアクチンとツ ブリンに限定されないだろうことを示唆し、そしてCCTが真核生物のサイトゾ ル中でのタンパク質折り畳みにおいて一般的な役割を有することを暗示する。 折り畳み複合体のポリペプチド成分の製造と構築 (1) ポリペプチドを折り畳むことができる複合体を製造するために、伝令RN A依存性ウサギ網状赤血球溶解物を使用する。CCTサブユニットの各々をコー ドするキャップ付合成mRNAを、適当な調節配列下に全長コードCCT配列を含む 各々の線状BluescriptTMプラスミドのRNA転写により、試験管内で個別に合成 する(Sambrook他,1989,Molecular Cloning: a Laboratory Manual,CSH Pres s,New York)。これらのRNAを、未変性電気泳動ゲルまたはショ等密度勾配 での検出を容易にする35S−標識CCTサブユニットの合成のために35S−メチ オニンを含有するウサギ網状赤血球溶解物に添加する。更に、サブユニット特異 的抗体を使った免疫沈澱によって特定のサブユニットの存在を確認する。 サブユニットの同時合成は、ポリペプチドを結合しそして/または折り畳む能 力を試験することができる複合体の構築をもたらす。 アクチンやツブリンのようなサブユニットと共に折り畳まれる基 質ポリペプチドをコードするmRNAを翻訳することは、標識CCTと基質の複合体 の検出を可能にする。標識された基質はこの検出を促進する。ウサギ網状赤血球 抽出物は内因性CCTを含有するけれども、これは新たに合成されたCCTサブ ユニットと一緒には循環しない。 (2) (1)のウサギ網状赤血球系は、サブユニットの様々な組合せを調べることに より、会合して着目のポリペプチドを結合しそして/または折り畳むことのでき る複合体を形成する能力を評価するのに使われる。例えば、8つのサブユニット (S1,S2,S3,S4,S5,S6またはS7,S8およびS9)をコード するmRNAの翻訳産物の構築複合体を、該サブユニットのいずれか1つに特異的で ある抗体を使って沈澱せしめ(図13と14)、そして同じく試験管内で翻訳された 基質、例えばツブリンへのそれの結合を試験することができる(16)。 (3) 適当なベクターを使ってE.コリ中でサブユニットを発現させる。特定の 目的、即ち特定のポリペプチドの折り畳み、のために選択されたサブユニットの 組合せが多量に生産される。サブユニットは会合して期待の沈降特性と分子量を 有するヘテロメリック構造を形成する。サブユニットを個別に発現させ、次いで 精製し、適当な組合せでCCTサブユニットを混合することにより試験管内で構 築を実施することができる。 (4) 大量生産のためには、サブユニットをバキュロウイルス中で発現させる。 サブユニットをコードするヌクレオチド配列を適当な発現ベクター中に挿入し、 そして該ベクター中の調節要素と作用可能に連結せしめる。該ベクターと野性型 ウイルスゲノムを昆虫宿主細胞中にトランスフェクションし、そこでベクターと ウイルスゲノムが組み換わって組換えバキュロウイルス発現ベクターを形成する 。 バキュロウイルス発現ベクターを感染性組換えバキュロウイルス中にパッケージ ングする。会合してポリペプチド基質を折り畳むことのできる複合体を形成する ことができる多量のサブユニットが生産される。 (5) ポリペプチド基質、例えばツブリン、アクチンまたはルシフェラーゼの折 り畳みを、Frydman 他[17]により記載されたような標準技術により試験する。 参考文献[4],[15]および[16]も参照のこと。 8つの組換えcDNAクローンからのマウスCCTの構築 この実験の目的は、CCTα,β,γ,δ,ε,ζ,ηおよびθサブユニット をコードする8つのcDNAクローンが、本発明者らの生化学的および遺伝的分析か らそれらの8つのサブユニットから構成されると予想されるヘテロオリゴマーの コアCCT複合体に共に会合できる組換えCCTタンパク質を生産するのに必要 且つ十分であることを示すことである。本発明者らは次の方法でこれを証明した 。CCT cDNAの転写解読枠の上流にT3またはT7プロモーターを含むプラス ミドを適当な制限エンドヌクレアーゼにより線状化し、T3またはT7 RNA ポリメラーゼにより各CCTのmRNA合成のための鋳型を作製した。使用するプラ スミドはCCTα/pT1611,CCTβ/pTβ2,CCTγ/pTγ7,CCTδ/ pTδ2,CCTε/pTε5,CCTζ/pTζ12,CCTη/pTη29およびCCT θ/pTθ1である。 各CCTサブユニットをコードするcDNAを単独使用してウサギ網状赤血球溶解 物をプログラミングすると、期待の分子量の35S標識ポリペプチドが合成された (図12)。 構築を示すために、8つのサブユニットをコードするプラスミドを一緒に使っ て溶解物をプログラミングした。合成後、以前に我々 が示したように(参考文献14)、構築されたCCT複合体を遊離のサブユニット から分離するために反応混合物を10〜40%ショ糖勾配に適用した。標識されたC CT複合体が20%ショ糖密度のところに検出することができ(図13A)、単一の サブユニットに特異的な抗体を使って全てのサブユニットが免疫沈澱される(図 13B)。これは、8つのサブユニット遺伝子からの共同構築の理論を証明する。 この方法は哺乳類組織培養細胞、細菌および酵母中で発現させたサブユニットタ ンパク質を使って繰り返すことができる。 酵母発現 ピスチア・パストリス(Pischia pastoris)非相同遺伝子発現系を使って酵母 中で個々のCCTサブユニットを発現させた。詳しくは、CCTε転写解読枠を pHIL-D2 中に挿入した。該構成物を用いてピスチアを形質転換せしめ、AOX1プロ モーターの調節下でCCTεを発現する株を製造した。それらの株、例えばWIL5 は、小規模培養(誘導の経時変化を測定するため)およびその後の大規模醗酵の 両方により、メタノールによる誘導に応答してCCTεを産生することが示され た。それらの実験でピスチア・パストリス(Pischia pastoris)中でのマウスC CTεの発現を追跡するために、本明細書に開示される抗CCTε抗体を使った 。この抗体なくては実験ができなかったであろう。全ての作業はIn Vitrogen マ ニュアルに従い、そしてCregg,J.M.他,1993,Bio/Technology,11巻,905-910 中に記載された通りであった。 ヒト細胞中での発現 CCTサブユニットをヒト細胞中で遊離サブユニットとして発現せしめ、そし て標準の真核発現ベクター(例えばpcDNA1)を使って内因性CCT複合体中に組 み込んだ。詳しくは、CCTαとCCTβ転写解読枠をpcDNA1中にサブクローニ ングしてプラスミド pEXα と pEXβを得た。これらのプラスミドをヒト293T細胞中にトランスフェクトし、 そして本明細書中に開示される抗体を使ったウエスタンブロット法と免疫沈澱法 により、CCTタンパク質発現を測定した。CCTαとCCTβの実質的発現が 得られた。 追加の考察 EM陰性染色分析はCCTが8または9個のサブユニットを含むらしいと示す けれども[14]、CCTの二重トーラス形粒子の各環の対称性はまだ更に決定す べきである。個々のポリペプチド種についてのCCTの化学量論的組成は生化学 的にはまだ決定されていないけれども、我々はマウスF9細胞から精製した抗体 アフィニティー精製CCTの2D-NEPHGE により7種のCCTサブユニットが存在 すると確証した。その8つのCCTサブユニットタンパク質をTcp-1 Cct αを 含む8つのCct 遺伝子に割り当てることができた。陰性染色電子顕微鏡検査によ るCCT[14]およびアクチンカペロニン[15]の分析は、該粒子が異なるサイ ズ/形状のサブユニットを有する準対称体に見えるので、CCTのヘテロメリッ ク性質と一致する。Lewis 他[14]はマウス精巣CCTがヒトHep2細胞CCTよ りも多数のサブユニットを含むことを以前に示し、RoobolとCarden[19]はラット とモルモットから誘導した脳CCTと精巣CCTとの相違を発見した。これらの データは、幾つかのサブユニットは組織型に依存して置換可能かもしれないが、 特定のCCT粒子が数種類のサブユニットから成るという考えと一致する。 本明細書に記載される8つの遺伝子(7つの新規種と初期種Tcp-1 (α))が CCTを再構成するのに十分である。マウスF9やヒトHep-2 のような或る種の 細胞型は多量の7つのCCTサブユニットを含み、タンパク質分析に基づくとCc te 遺伝子によりコードされるS2サブユニットが欠けているらしい。しかし、そ れは迅速に回転 しているかまたは翻訳後修飾されてS2のレベルを測定困難にするのかもしれな い。マウス精巣で発現されるサブユニットS6の役割は不明であるが、S7に対 して惹起させた抗体がS6と反応することそして我々が2つの密接に関連したC CTζ遺伝子のDNAクローンを有することを仮定すれば、おそらくCctz遺伝子 の産物であるS7と交換できる機能を有するのであろう。ノーザンブロッティン グとタンパク質分析は、S1,S2,S3,S4,S5,S7,S8およびS9 が偏在的に発現され、従ってそれらが一般的なCCT活性の8つの必須成分を構 成するという結論をもたらす。 それらの7つの成分の組合せを使ってCCT折り畳み機構(複合体)を構築/ 再構成することができる。特殊なタンパク質は、正確に折り畳むのに追加のサブ ユニット、例えば組織特異的なサブユニットまたは他の補因子の存在を必要とす ることがある。しかしながら、それらは本明細書中に提供されるサブユニットと 組み合わせてCCT機構中に組み込むことができるだろう。CCTサブユニット遺伝子の進化の起源 全ての生物は、リボソームRNA配列に基づいて主に3つの界、真正細菌、古 細菌および真核生物に分類することができる[30]。古細菌および真核生物のサ イトゾル中に見つかる幾つかのタンパク質は互いに類似しており、ミトコンドリ ア、クロロプラストおよび真正細菌のものも互いに類似している[31]。 我々の配列分析は、各CCTサブユニットが古細菌スルホロブス・シバテ(Su ifolobus shibate )のTF55と非常に類似しており(図4,表2)、共通の真正細 菌起源から進化したと思われるGroEL や他のカペロニンタンパク質[10]とはあ まり関連していない。別の古細菌ピロジクチウム・オクルタム(Pyrodictium oc cultum )も、トリプシンペプチドがTF55と70%一致を有するATPアーゼ複合体 を含 む[32]。これらの結果は、全てのCCT遺伝子が真核生物と古細菌の共通の祖 先から進化したことを示す。各真核生物のCct 遺伝子は、それがTF55から分岐し たのと同じ位に別のCct 遺伝子から分岐しており、このことは真核生物遺伝子が 真核生物系統のごく初期に互いから分かれたことを示唆する。アミノ酸置換に基 づくCCTサブユニットとTF55の進化の系統樹は、そのような考えを支持する( 図7)。各CCTサブユニットのアミノ酸置換率が進化の間に一定であり[33] 且つ酵母と動物が10億〜12億年前に分岐したと仮定すれば、CCTサブユニット の分岐時期を18億〜24億年前と計算される。 しかしながら、動物、植物および酵母の各CCT種の相関物は互いにかなり類 似しており、各サブユニットがずっと前に独立した機能を進化させ、それが大部 分の真核生物中に維持されていることを示唆する。CCTは7〜9つのサブユニ ット種から構成され、別のカペロニンは1または2つのサブユニット種しか持た ないことから、おそらくCCTは真核生物のサイトゾル中でより複雑な機能を進 化させたと思われる。CCTの複雑さの増大は、CCTと基質との同時進化によ って高度に組織化された真核生物サイトゾルの進化を促進したのかもしれない。CCTの機能 CCT、TF55および典型的なカペロニン(GroEL,Hsp60およびRubisco 結合タ ンパク質)は全てATPアーゼ活性を有する。おそらくこの族における配列の保 存は、多数の無関連のタンパク質、例えばグルタミンシンセターゼ[34]が採用 する二重トーラス構造を形成する能力よりもむしろ、ATPアーゼ活性の維持を 反映すると思われる。TCP-1,TF55 およびGroEL 族カペロニン間には3つの高度 に保存されたモチーフが存在する([14]中の図4を参照のこと)。 2つのモチーフ(I/V)T(N/K)DG(A/V)(T/S)(配列番号72)とGDGTT(S/T)(配列番 号73)はNH2末端に位置し、そしてもう1つのV(A/P)GGG(配列番号74)はCOOH末 端の方に位置する。それらの3つのモチーフは他のCCTサブユニット中にも保 存されており、そして興味深いことにGDGTT(T/S)の近くのアミノ酸配列(図5) は、cAMP依存性キナーゼ族タンパク質が共有しているATP加水分解のためのリ ン酸結合領域[25,25]に対して相同性を有する。これらの広く分散したモチーフ が実際にATP結合と加水分解に関与しているなら、それらはカペロニンがAT P結合時に生じる大きなコンホメーション変化の原因であるかもしれない。この 考えはcAMP依存性タンパク質キナーゼα[26]、Hsp70[35,36]およびアクチン /ミオシン[37]の構造の知識により裏付けられ;ATPアーゼ活性に必要とされ る幾つかの領域はこれらのタンパク質のアミノ酸鎖の中に広く分散している。 CCTサブユニット種の多様性の考えられる1つの理由は、タンパク質折り畳 み過程に関与する他の補因子との相互作用への各サブユニットの寄与であろう。 我々は以前にCCTがHsp70 種を結合することを示した[14]。E.コリ中では 、DnaK(Hsp70 族)とGroE(Hsp60 族)が新たに合成されたタンパク質の折り畳 みの際にDnaJと協力し合うと考えられる[38,39]。Hsp70 、DnaJ同族体[40]お よびCCTが関与する同様なメカニズムが真核生物サイトゾル中でも起こる可能 性がある。CCTδとHsp70 族タンパク質のCOOH末端間には弱い相同性が見られ (データは示してない)、これはカペロンと補因子との相互作用におけるCCT δの役割を暗示するのかもしれない。 或るカペロニン(GroE,Hsp60)はCCTが折り畳むことのできる基質を折り 畳むことができないことは知られている;ミトコンド リアのHsp60 は変性α−アクチンを折り畳まずまたはそれと二価複合体を形成せ ず[15]、GroEL/ESはルシフェラーゼを結合することができるけれども折り畳ま ない[17]。これは、典型的なカペロニンとCCTの基質特異性が異なること、 およびCCTが単一種カペロニンよりもずっと多数のサブユニット種を進化させ ることにより基質構造のスペクトルを変化させたかもしれないことを示唆する。 Sternlicht他[18]は、アクチンとツブリンに加えてCCTと同時に精製される 40 kDaの新たに合成されたタンパク質を報告した。これはCCTの新規基質であ ると思われる。アクチンやツブリンの折り畳みに加えて、CCTの一般的機能は S.セレビシエ中での遺伝子実験により証明される。部分的TCP-1 関連ポリペプ チドをコードするヒトHTR3 cDNAの発現はアミノ酸輸送の変異を救済した[41] 。HTR3ポリペプチドはマウスCCTζに対して96%相同性を有し、従ってCCT ζのヒト相関物(orthologue)である。これは、CCTがアミノ酸輸送に影響を 及ぼすタンパク質の折り畳みを助けるかもしれないことを示す。CCTはアフィ ニティー母材に結合させたクロム親和性顆粒膜に試験管内で結合する[42]。こ れは、CCTの役割が分泌小胞および膜透過現象の調節であることを暗示する。 フィトクロムを折り畳むという特殊機能を発達させたと思われるオート麦のTCP- 1 関連カペロニンの短鎖ペプチド配列は、他のCCTサブユニットよりもCCT δに関連する(図4中の残基369 〜384 )。この特殊機能は異なる祖先の生物中 の異なる本源のCct 遺伝子から誘導されたのかもしれない。 CCTは、それらのタンパク質が有意なアミノ酸配列相同性を示さないという 事実にもかかわらず、多くの研究者により主としてツブリンとアクチンのための 折り畳み機として働くと考えられている。アクチンとツブリンは細胞中に非常に 豊富であり、従ってそれらは おそらく基質として検出が最も容易なタンパク質であったのだろう[18]。 表4はCCTにより折り畳まれることが知られているタンパク質を要約する。 ホタルのルシフェラーゼは試験管内でCCTにより折り畳まれると報告されてお り[17,61]、脳CCTは神経フィラメント断片結合タンパク質として精製され た[19]。Lingappa他[62]は、TCP-1 および/またはTCP-1 様カペロニンが試 験管内でB型肝炎ウイルスによるカプシド形成に関与することを報告している。 よって、CCTは生体内でアクチンやツブリンだけでなくもっと広い範囲のタン パク質の折り畳みを助けることができる。 各サブユニット種の機能分析は、真核細胞中での一般的なタンパク質折り畳み 現象における生体内でのCCTの役割に関する更なる情報を提供するだろう。 本発明者らは、哺乳類精巣で9つのCCTサブユニット種、そしてマウスF9 細胞で7つの主要種を同定した。本発明者らは精巣CCTとF9細胞CCTに共 通して見つかるCCTサブユニットをコードする7つのTcp-1 関連遺伝子をクロ ーニングした。Tcp-1 Cct αおよびこれらの遺伝子は哺乳類から酵母まで非常 に高度に保存されているので、それらは種間サザンブロット分析により検出する ことができる。2つのサブユニット種(CCTαとCCTβ)のマウスと酵母の 相関物のアミノ酸配列は、それぞれ61%と66%の配列一致を示す。CCTサブユ ニットは全てcAMP依存性プロテインキナーゼおよびこの族の他のキナーゼのAT P結合部位と同様なモチーフを含有し、これは全てのCCTサブユニットがAT Pアーゼ活性を有することを示唆する。マウスCCTサブユニットは、或るサブ ユニットタンパク質種と別のものとの間に26〜35%しか相同性を示さず、系統発 生分析はCCTサブユニット遺伝子の分岐時期が動 物と酵母の分岐時期の約2倍前であることを示す。 以上の所見は、各サブユニットがずっと昔に共通のATPアーゼ機能に加えて 独立した特殊機能を進化させたこと、およびそれらの機能が全ての真核生物中に 維持されていることを暗示する。他のカペロニンと比較したサブユニット種の数 の増大は、高度に進化した真核生物タンパク質の折り畳みと構築に必要とされる 一層複雑な機能を可能にしたかもしれない。 2Dゲル上のCCTサブユニットのスポット番号(S1〜S9)は図1に記載さ れている。CCTサブユニットαがスポットS3、εがS2、ζがS7、そして θがS1に対応することは(図10)、各サブユニットと特異的に反応する抗体を 使った2Dゲルのウエスタンブロッティングにより決定した。他の対応関係は図 3に記載のペプチド配列決定データと図10に記載のウエスタンブロッティングデ ータから誘導した。CCTサブユニットのアミノ酸の数と分子量は図3および図 8のアミノ酸配列から算出した。 同一アミノ酸の割合が対角線の下にそしてギャップ/挿入の数が対角線の上に示 される。括弧内の数字はアミノ酸数として与えられるギャップ/挿入の全長であ る。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1995年12月5日 【補正内容】 請求の範囲 1.ポリペプチド折り畳み複合体のサブユニットをコードするヌクレオチド配 列を含んで成るDNA単離物であって、前記サブユニットが配列番号25,27,28 ,29,30および31のいずれかに示されるアミノ酸配列または前記配列の1つに対 して少なくとも60%の配列相同性を有するアミノ酸配列を有する、前記DNA単 離物。 2.前記ヌクレオチド配列が配列番号55,57,58,59,60および61のいずれか である、請求項1に記載のDNA単離物。 3.前記ヌクレオチド配列が、配列番号55,57,58,59,60および61に示され るヌクレオチド配列のいずれかの対立遺伝子、ヌクレオチド欠失、置換もしくは 挿入による変異体または誘導体である、請求項1に記載のDNA単離物。 4.ポリペプチド折り畳み複合体のサブユニットをコードするヌクレオチド配 列を含んで成るDNA単離物であって、前記サブユニットが配列番号25,27,28 ,29,30および31に示されるアミノ酸配列のいずれかのアミノ酸欠失、置換もし くは挿入による変異体または誘導体であり且つTCP-1 サブユニットアミノ酸配列 (配列番号24)から免疫学的に識別可能であるアミノ酸配列を含んで成る、前記 DNA単離物。 5.請求項1〜4のいずれか一項に記載のDNAを含んで成るベクター。 6.配列番号24,25,26,27,28,29,30,31に示されるアミノ酸配列の各々 をコードするヌクレオチド配列または該配列に対して少なくとも60%の配列相同 性を有する配列、およびコードされるサブユニットの発現のための核酸を含んで 成るDNAを含む、ベクターまたはベクターの組合せ。 7.請求項5または請求項6に記載のベクターを含んで成る宿主細胞。 8.原核である、請求項7に記載の宿主細胞。 9.真核である、請求項7に記載の宿主細胞。 10.ポリペプチド折り畳み複合体のサブユニットの調製方法であって、請求項 5または請求項6に記載のベクターからの発現を含んで成る方法。 11.前記発現が前記ベクターを含んで成る宿主細胞を培養することから生じる 、請求項10に記載の方法。 12.前記宿主細胞が原核である、請求項11に記載の方法。 13.前記宿主細胞が真核である、請求項11に記載の方法。 14.ポリペプチド折り畳み複合体の生産方法であって、コードする核酸から該 複合体のサブユニットを発現させ、そして該複合体へのサブユニットの構築を誘 導するかまたは許容することを含んで成る方法。 15.前記サブユニットが、配列番号25,26,27,28,29,30および31に示され るアミノ酸配列のいずれかまたは前記配列のうちの1つに対して少なくとも60% の配列相同性を有するアミノ酸配列を含んで成る、請求項14に記載の方法。 16.前記複合体が、配列番号24,25,26,27,28,29,30および31に示される アミノ酸配列の全部または前記配列に対して少なくとも60%の配列相同性を有す るアミノ酸配列を含んで成る、請求項15に記載の方法。 17.前記サブユニットのいずれかをコードする核酸が、配列番号55,56,57, 58,59,60および61に示されるヌクレオチド配列のいずれかの対立遺伝子、ヌク レオチド欠失、置換もしくは挿入による変異体または誘導体であるヌクレオチド 配列を有する、請求項15ま たは16に記載の方法。 18.前記サブユニットのいずれかのアミノ酸配列が、配列番号25,26,27,28 ,29,30および31に示されるアミノ酸配列のいずれかのアミノ酸欠失、置換もし くは挿入による変異体または誘導体であり、且つTCP-1 サブユニットアミノ酸配 列(配列番号24)から免疫学的に識別可能である、請求項14に記載の方法。 19.前記複合体への前記サブユニットの構築が発現後の試験管内混合による、 請求項14〜18のいずれか一項に記載の方法。 20.前記サブユニットが一緒に発現される、請求項14〜18のいずれか一項に記 載の方法。 21.ポリペプチド折り畳み複合体の精製ポリペプチドサブユニットであって、 配列番号25,27,28,29,30および31のいずれかに示されるアミノ酸配列または 前記配列の1つに対して少なくとも60%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含 んで成る、前記精製ポリペプチドサブユニット。 22.ポリペプチド折り畳み複合体のポリペプチドサブユニットであって、配列 番号25,27,28,29,30および31に示されるアミノ酸配列のいずれかのアミノ酸 欠失、置換もしくは挿入による変異体または誘導体であり且つTCP-1 のアミノ酸 配列(配列番号24)から免疫学的に識別可能であるアミノ酸配列を含んで成る、 前記ポリペプチドサブユニット。 23.ポリペプチド折り畳み複合体であって、請求項21または請求項22に記載の サブユニット;所望により、配列番号26に示されるアミノ酸配列に対して少なく とも60%の配列相同性を有するアミノ酸配列、またはアミノ酸欠失、置換もしく は挿入によるそれの変異体または誘導体であるアミノ酸配列を含んで成るサブユ ニット;および所望により、配列番号24に示される配列に対して少なくとも60% の配列相同を有するアミノ酸配列、またはアミノ酸欠失、置換もしくは挿入によ るそれの変異体または誘導体であるアミノ酸配列を含んで成るサブユニット、か ら選択されたポリペプチドサブユニットを含んで成るポリペプチド折り畳み複合 体。 24.配列番号24,25,26,27,28,29,30および31に示されるアミノ酸配列ま たは前記配列に対して少なくとも60%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含ん で成るポリペプチドサブユニットを含んで成る、請求項23に記載のポリペプチド 折り畳み複合体。 25.ポリペプチドの折り畳みにおける請求項23または24に記載のポリペプチド 折り畳み複合体の利用。 26.請求項23または請求項24に記載のポリペプチド折り畳み複合体を使ってポ リペプチドを折り畳む方法。 27.前記ポリペプチドの折り畳みが、組換え発現によるサブユニットの生産に 続き該サブユニットからのポリペプチド折り畳み複合体の構築の結果として起こ る、請求項26に記載の方法。 28.TCP-1(CCTα−配列番号24)以外のポリペプチド折り畳み複合体の単 一のサブユニットに特異的に結合することができる抗体またはその断片。 29.前記抗体またはその断片が結合することができるサブユニットが、CCT β(配列番号25)、CCTγ(配列番号26)、CCTδ(配列番号27)、CCT ε(配列番号28)、CCTζ(配列番号29)、CCTη(配列番号30)およびC CTθ(配列番号31)のいずれか1つである、請求項28に記載の抗体またはその 断片。 30.配列番号1,2,3,4,5,6および7のいずれか1つに示されるアミ ノ酸配列を有するペプチドまたは配列番号1,2,3,4,5,6および7に示 されるもののいずれかの変異体であるアミノ酸配列を有するペプチドに対して結 合特異性を有する、請求項29 に記載の抗体またはその断片。 31.請求項28に記載の抗体またはその断片を獲得する方法であって、配列番号 1,2,3,4,5,6および7のいずれかに示されるアミノ酸配列を有するペ プチドまたは配列番号1,2,3,4,5,6および7に示されるもののいずれ かの変異体であるアミノ酸配列を有するペプチドを哺乳類に投与し、そして前記 哺乳類から単一サブユニット種に特異的な抗体を回収することを含んで成る方法 。 32.配列番号1,2,3,4,5,6および7のいずれか1つに示されるアミ ノ酸配列を有するペプチド、またはアミノ酸欠失、置換もしくは挿入による変異 体もしくは誘導体であるそれの変異体であって、サブユニット特異的エピトープ を含んで成るペプチド。 【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1996年2月16日 【補正内容】 請求の範囲 1.ポリペプチド折り畳み複合体のサブユニットをコードするヌクレオチド配 列を含んで成るDNA単離物であって、前記サブユニットが配列番号25,27,28 ,29,30および31のいずれかに示されるアミノ酸配列または前記配列の1つに対 して少なくとも60%の配列相同性を有するアミノ酸配列を有する、前記DNA単 離物。 2.前記ヌクレオチド配列が配列番号55,57,58,59,60および61のいずれか である、請求項1に記載のDNA単離物。 3.前記ヌクレオチド配列が、配列番号55,57,58,59,60および61に示され るヌクレオチド配列のいずれかの対立遺伝子、ヌクレオチド欠失、置換もしくは 挿入による変異体または誘導体である、請求項1に記載のDNA単離物。 4.ポリペプチド折り畳み複合体のサブユニットをコードするヌクレオチド配 列を含んで成るDNA単離物であって、前記サブユニットが配列番号25,27,28 ,29,30および31に示されるアミノ酸配列のいずれかのアミノ酸欠失、置換もし くは挿入による変異体または誘導体であり且つTCP-1 サブユニットアミノ酸配列 (配列番号24)から免疫学的に識別可能であるアミノ酸配列を含んで成る、前記 DNA単離物。 5.請求項1〜4のいずれか一項に記載のDNAを含んで成るベクター。 6.配列番号24,25,26,27,28,29,30,31に示されるアミノ酸配列の各々 をコードするヌクレオチド配列または該配列に対して少なくとも60%の配列相同 性を有する配列、およびコードされるサブユニットの発現のための核酸を含んで 成るDNAを含む、ベクターまたはベクターの組合せ。 7.請求項5または請求項6に記載のベクターを含んで成る宿主細胞。 8.原核である、請求項7に記載の宿主細胞。 9.真核である、請求項7に記載の宿主細胞。 10.ポリペプチド折り畳み複合体のサブユニットの調製方法であって、請求項 5または請求項6に記載のベクターからの発現を含んで成る方法。 11.前記発現が前記ベクターを含んで成る宿主細胞を培養することから生じる 、請求項10に記載の方法。 12.前記宿主細胞が原核である、請求項11に記載の方法。 13.前記宿主細胞が真核である、請求項11に記載の方法。 14.ポリペプチド折り畳み複合体の生産方法であって、コードする核酸から該 複合体のサブユニットを発現させ、そして該複合体へのサブユニットの構築を誘 導するかまたは許容することを含んで成る方法。 15.前記サブユニットが、配列番号25,26,27,28,29,30および31に示され るアミノ酸配列のいずれかまたは前記配列のうちの1つに対して少なくとも60% の配列相同性を有するアミノ酸配列を含んで成る、請求項14に記載の方法。 16.前記複合体が、配列番号24,25,26,27,28,29,30および31に示される アミノ酸配列の全部または前記配列に対して少なくとも60%の配列相同性を有す るアミノ酸配列を含んで成る、請求項15に記載の方法。 17.前記サブユニットのいずれかをコードする核酸が、配列番号55,56,57, 58,59,60および61に示されるヌクレオチド配列のいずれかの対立遺伝子、ヌク レオチド欠失、置換もしくは挿入による変異体または誘導体であるヌクレオチド 配列を有する、請求項15ま たは16に記載の方法。 18.前記サブユニットのいずれかのアミノ酸配列が、配列番号25,26,27,28 ,29,30および31に示されるアミノ酸配列のいずれかのアミノ酸欠失、置換もし くは挿入による変異体または誘導体であり、且つTCP-1 サブユニットアミノ酸配 列(配列番号24)から免疫学的に識別可能である、請求項14に記載の方法。 19.前記複合体への前記サブユニットの構築が発現後の試験管内混合による、 請求項14〜18のいずれか一項に記載の方法。 20.前記サブユニットが一緒に発現される、請求項14〜18のいずれか一項に記 載の方法。 21.ポリペプチド折り畳み複合体の精製ポリペプチドサブユニットであって、 配列番号25,27,28,29,30および31のいずれかに示されるアミノ酸配列または 前記配列の1つに対して少なくとも60%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含 んで成る、前記精製ポリペプチドサブユニット。 22.ポリペプチド折り畳み複合体のポリペプチドサブユニットであって、配列 番号25,27,28,29,30および31に示されるアミノ酸配列のいずれかのアミノ酸 欠失、置換もしくは挿入による変異体または誘導体であり且つTCP-1 のアミノ酸 配列(配列番号24)から免疫学的に識別可能であるアミノ酸配列を含んで成る、 前記ポリペプチドサブユニット。 23.ポリペプチド折り畳み複合体であって、請求項21または請求項22に記載の サブユニット;所望により、配列番号26に示されるアミノ酸配列に対して少なく とも60%の配列相同性を有するアミノ酸配列、またはアミノ酸欠失、置換もしく は挿入によるそれの変異体または誘導体であるアミノ酸配列を含んで成るサブユ ニット;および所望により、配列番号24に示される配列に対して少なくとも60% の配列相同を有するアミノ酸配列、またはアミノ酸欠失、置換もしくは挿入によ るそれの変異体または誘導体であるアミノ酸配列を含んで成るサブユニット、か ら選択されたポリペプチドサブユニットを含んで成るポリペプチド折り畳み複合 体。 24.配列番号24,25,26,27,28,29,30および31に示されるアミノ酸配列ま たは前記配列に対して少なくとも60%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含ん で成るポリペプチドサブユニットを含んで成る、請求項23に記載のポリペプチド 折り畳み複合体。 25.ポリペプチドの折り畳みにおける請求項23または24に記載のポリペプチド 折り畳み複合体の利用。 26.請求項23または請求項24に記載のポリペプチド折り畳み複合体を使ってポ リペプチドを折り畳む方法。 27.前記ポリペプチドの折り畳みが、組換え発現によるサブユニットの生産に 続き該サブユニットからのポリペプチド折り畳み複合体の構築の結果として起こ る、請求項26に記載の方法。 28.TCP-1(CCTα−配列番号24)以外のポリペプチド折り畳み複合体の単 一のサブユニットに特異的に結合することができる抗体またはその断片。 29.前記抗体またはその断片が結合することができるサブユニットが、CCT β(配列番号25)、CCTγ(配列番号26)、CCTδ(配列番号27)、CCT ε(配列番号28)、CCTζ(配列番号29)、CCTη(配列番号30)およびC CTθ(配列番号31)のいずれか1つである、請求項28に記載の抗体またはその 断片。 30.配列番号1,2,3,4,5,6および7のいずれか1つに示されるアミ ノ酸配列を有するペプチドまたは配列番号1,2,3,4,5,6および7に示 されるもののいずれかの変異体であるアミノ酸配列を有するペプチドに対して結 合特異性を有する、請求項29 に記載の抗体またはその断片。 31.請求項28に記載の抗体またはその断片を獲得する方法であって、配列番号 1,2,3,4,5,6および7のいずれかに示されるアミノ酸配列を有するペ プチドまたは配列番号1,2,3,4,5,6および7に示されるもののいずれ かの変異体であるアミノ酸配列を有するペプチドを咄乳類に投与し、そして前記 哺乳類から単一サブユニット種に特異的な抗体を回収することを含んで成る方法 。 32.配列番号1,2,3,4,5,6および7のいずれか1つに示されるアミ ノ酸配列を有するペプチド、またはアミノ酸欠失、置換もしくは挿入による変異 体もしくは誘導体であるそれの変異体であって、サブユニット特異的エピトープ を含んで成るペプチド。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C12P 21/08 9282−4B C12N 5/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM, AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE ,HU,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK, LR,LT,LU,LV,MD,MG,MN,MW,M X,NL,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SI,SK,TJ,TT,UA,US,UZ, VN (72)発明者 久保田 広志 イギリス国,ロンドン エヌ6 5キュー ディー,ハイゲート,ミルトン ロード 2 (72)発明者 アシュワース,アラン イギリス国,ロンドン エスダブリュ10 9アールエフ,サウス ケンジントン,ド レイトン ガーデンズ 88ビー

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ポリペプチド折り畳み複合体のサブユニットをコードするヌクレオチド配 列を含んで成るDNA単離物であって、前記サブユニットが配列番号25,27,28 ,29,30および31のいずれかに示されるアミノ酸配列または該配列に対して有意 な程度の相同性を有するアミノ酸配列を有する、前記DNA単離物。 2.前記ヌクレオチド配列が配列番号55,57,58,59,60および61のいずれか である、請求項1に記載のDNA単離物。 3.前記ヌクレオチド配列が、配列番号55,57,58,59,60および61に示され るヌクレオチド配列のいずれかの対立遺伝子、ヌクレオチド欠失、置換もしくは 挿入による変異体または誘導体である、請求項1に記載のDNA単離物。 4.ポリペプチド折り畳み複合体のサブユニットをコードするヌクレオチド配 列を含んで成るDNA単離物であって、前記サブユニットが配列番号25,27,28 ,29,30および31に示されるアミノ酸配列のいずれかのアミノ酸欠失、置換もし くは挿入による変異体または誘導体であるアミノ酸配列を含んで成る、前記DN A単離物。 5.請求項1〜4のいずれか一項に記載のDNAとコードされるサブユニット の発現のための核酸とを含んで成るベクター。 6.請求項5に記載のベクターを含んで成る宿主細胞。 7.原核である、請求項6に記載の宿主細胞。 8.真核である、請求項6に記載の宿主細胞。 9.ポリペプチド折り畳み複合体のサブユニットの調製方法であって、請求項 5に記載のベクターからの発現を含んで成る方法。 10.前記発現が前記ベクターを含んで成る宿主細胞を培養することから生じる 、請求項9に記載の方法。 11.前記宿主細胞が原核である、請求項10に記載の方法。 12.前記宿主細胞が真核である、請求項10に記載の方法。 13.ポリペプチド折り畳み複合体の生産方法であって、コードする核酸から該 複合体のサブユニットを発現させ、そして該複合体への該サブユニットのの構築 を誘導するかまたは許容することを含んで成る方法。 14.前記サブユニットが、配列番号25,26,27,28,29,30および31に示され るアミノ酸配列のいずれかまたは該配列に対して有意な程度の相同性を有するア ミノ酸配列を含んで成る、請求項13に記載の方法。 15.前記サブユニットのいずれかをコードする核酸が、配列番号55,56,57, 58,59,60および61に示されるヌクレオチド配列のいずれかの対立遺伝子、ヌク レオチド欠失、置換もしくは挿入による変異体または誘導体であるヌクレオチド 配列を有する、請求項14に記載の方法。 16.前記サブユニットのいずれかのアミノ酸配列が、配列番号25,26,27,28 ,29,30および31に示されるアミノ酸配列のいずれかのアミノ酸欠失、置換もし くは挿入による変異体または誘導体である、請求項13に記載の方法。 17.前記複合体への前記サブユニットの構築が発現後の試験管内混合による、 請求項13〜16のいずれか一項に記載の方法。 18.前記サブユニットが一緒に発現される、請求項13〜16のいずれか一項に記 載の方法。 19.ポリペプチド折り畳み複合体の精製ポリペプチドサブユニットであって、 配列番号25,27,28,29,30および31のいずれかに示されるアミノ酸配列または 該配列に対して有意な程度の相同性を有するアミノ酸配列を含んで成る、前記精 製ポリペプチドサブユニッ ト。 20.ポリペプチド折り畳み複合体のポリペプチドサブユニットであって、配列 番号25,27,28,29,30および31に示されるアミノ酸配列のいずれかのアミノ酸 欠失、置換もしくは挿入による変異体または誘導体であるアミノ酸配列を含んで 成る、前記ポリペプチドサブユニット。 21.ポリペプチド折り畳み複合体であって、請求項19または請求項20に記載の サブユニット;所望により、配列番号26に示されるアミノ酸配列、配列番号26に 示されるアミノ酸配列のアミノ酸欠失、置換もしくは挿入による変異体または誘 導体であるアミノ酸配列、または配列番号26に示される配列に対して有意な程度 の相同性を有するアミノ酸配列を含んで成るサブユニット;および所望により、 配列番号24に示されるアミノ酸配列、配列番号24に示されるアミノ酸配列のアミ ノ酸欠失、置換もしくは挿入による変異体または誘導体であるアミノ酸配列、ま たは配列番号24に示される配列に対して有意な程度の相同性を有するアミノ酸配 列を含んで成るサブユニット、から選択されたポリペプチドサブユニットを含ん で成るポリペプチド折り畳み複合体。 22.ポリペプチドの折り畳みにおける請求項21に記載のポリペプチド折り畳み 複合体の利用。 23.請求項21に記載のポリペプチド折り畳み複合体を使ってポリペプチドを折 り畳む方法。 24.前記ポリペプチドの折り畳みが、組換え発現によるサブユニットの生産に 続き該サブユニットからのポリペプチド折り畳み複合体の構築の結果として起こ る、請求項23に記載の方法。 25.TCP-1(CCTα−配列番号24)以外のポリペプチド折り畳み複合体のサ ブユニットに特異的に結合することができる抗体また はその断片。 26.前記抗体またはその断片が結合することができるサブユニットが、CCT β(配列番号25)、CCTγ(配列番号26)、CCTδ(配列番号27)、CCT ε(配列番号28)、CCTζ(配列番号29)、CCTη(配列番号30)およびC CTθ(配列番号31)のいずれかである、請求項25に記載の抗体またはその断片 。 27.配列番号1,2,3,4,5,6および7のいずれかに示されるアミノ酸 配列を有するペプチドまたは配列番号1,2,3,4,5,6および7に示され るもののいずれかの変異体であるアミノ酸配列を有するペプチドに対して結合特 異性を有する、請求項26に記載の抗体またはその断片。 28.請求項25に記載の抗体またはその断片を獲得する方法であって、配列番号 1,2,3,4,5,6および7のいずれかに示されるアミノ酸配列を有するペ プチドまたは配列番号1,2,3,4,5,6および7に示されるもののいずれ かの変異体であるアミノ酸配列を有するペプチドを哺乳類に投与し、そして前記 哺乳類から抗体を回収することを含んで成る方法。
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