JPH1049231A - 無人搬送車の走行制御装置及びその制御方法 - Google Patents

無人搬送車の走行制御装置及びその制御方法

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JPH1049231A
JPH1049231A JP8218024A JP21802496A JPH1049231A JP H1049231 A JPH1049231 A JP H1049231A JP 8218024 A JP8218024 A JP 8218024A JP 21802496 A JP21802496 A JP 21802496A JP H1049231 A JPH1049231 A JP H1049231A
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automatic guided
traveling
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travel
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JP8218024A
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Hideji Arakawa
秀治 荒川
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Komatsu Ltd
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Komatsu Ltd
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Publication date
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  • Steering Controls (AREA)
  • Platform Screen Doors And Railroad Systems (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 移動ラック等の設置現場のような走行経路の
位置や方向が自在に変化する現場でも、移動ラック等と
干渉することなく走行可能な無人搬送車の走行制御装置
及びその制御方法を提供する。 【解決手段】 管理コンピュータと無人搬送車4の間の
通信に基づいて自動走行する無人搬送車4に設けたラベ
ルリーダ12a〜12dで、走行経路6の側面に沿って
設けたラベル5の情報(無人車の相対位置及び/又は、
現在位置又は走行距離)を読み込んで、無人搬送車側又
は管理コンピュータ側のデータ処理器20によって、無
人搬送車とラベルとの三次元相対距離を出力する。無人
搬送車に設けた走行制御器11は、当処理器20の出力
データと、上記の現在位置又は走行距離データを入力し
て、無人搬送車4の速度、操舵、停止を制御して走行制
御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無人搬送車の走行
制御に関し、特には、例えば移動ラックが設置された現
場のような走行経路の位置や方向が自在に変化する現場
での走行制御に関する。
【0002】
【従来の技術】無人搬送車の走行制御には、走行経路に
対する車両の横ずれ量の検出、走行距離の検出、停止位
置の検出等が必要であり、これらの検出情報に基づいて
速度、操舵、停止の制御が行われている。上記の各情報
の検出方法として従来から良く知られている方法は、以
下のような電磁誘導線による方法、光反射テープによる
方法、磁気テープによる方法、あるいは、レーザ誘導に
よる方法、レーザ三角測量による方法などがある。
【0003】電磁誘導線による方法においては、例えば
特開平6−214641号公報に記載されているよう
に、走行経路路面に誘導線(ケーブル)を埋設し、この
誘導線に交流電流を流して発生する交番磁界を無人搬送
車側に設置したピックアップコイルで受信し、この時の
無人搬送車の誘導線に対する横ずれ量を、予め校正して
あるピックアップコイル起電圧と横ずれ量との関係から
演算して求めている。また、走行誘導用の誘導線と直交
するように誘導線を路面に埋設し、この誘導線による交
番磁界を別途用意したピックアップコイルによって受信
して停止位置の検出や各種制御の切り替え信号を得るこ
とができる。
【0004】光反射テープによる方法においては、例え
ば特開平4−145506号公報に記載されているよう
に、走行経路路面に光を反射し易いアルミやステンレス
などのテープを連続的に敷設し、無人搬送車側に設置し
た投光受光器から投光及び受光し、その反射光の有無に
より無人搬送車と前記テープとの横ずれ量を検出してい
る。また、テープ断片を走行誘導用のテープとは別個に
敷設し、別途用意した投光受光器を用いて停止位置を検
出している。磁気テープによる方法においては、例えば
特開昭63−233411号公報に記載されているよう
に、走行経路路面に磁気N又はS極を上面にして磁気テ
ープ(棒)を連続的に敷設し、無人搬送車側に設置した
磁気センサー又は磁気センサーアレイによって横ずれ量
を検出する。また、磁気テープ断片を走行誘導用の磁気
テープとは別個に敷設し、別途用意した磁気センサーを
用いて停止位置を検出している。
【0005】また、レーザ誘導による方法においては、
例えば実開昭58−155007号公報に記載されてい
るように、所定の地上高さにレーザ投光器を設置し、レ
ーザを走行経路と一致するよう投光する。無人搬送車側
にレーザ受光器を走行方向と直交する方向にアレイ状に
配置し、受光位置から横ずれ量を検出する。別途走行経
路と直交する方向にレーザを投光し、別途無人搬送車に
設置したレーザ受光器でレーザを受光することにより停
止位置を検出している。走行路上部からレーザをスキャ
ンして誘導する方法も提案されている。さらに、レーザ
三角測量による方法においては、例えば「無人化技術
1995年11月号」に記載されているように、無人搬
送車側にレーザ投光器を設置し、レーザを水平面スキャ
ンする。複数箇所の壁や柱等の地上側設備に反射板が取
り付けられており、それぞれの反射光が得られる角度と
予め知られている反射板の位置から、無人搬送車の現在
位置を算出している。これは、走行平面における現在位
置が算出できるため停止位置は位置情報として検出する
ことができる。なお、以上の走行制御装置における走行
距離検出は、車輪回転数をエンコーダなどのセンサー出
力を積算カウントする方法が一般的に用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
検出方法では、以下のような問題が指摘されている。誘
導線による方法では、路面にカッティング工事が必要な
こと、またレール(移動ラック移動用のガイドレール)
などの地上設備を避けてカッティングしなければならな
いこと、このための工事費や工事時間がかかること、ま
た経路変更や追加が容易ではない、などという問題があ
る。
【0007】光反射テープによる方法では、無人搬送車
が用いられている現場の性格上、他の無人搬送車や有人
の搬送車と共存する場合が多く、それら車両や無人搬送
車自身のタイヤによる踏みつけや据え切りによって、前
記反射テープの汚れや破損が生じ、その結果誘導困難に
なるという問題がある。磁気テープによる方法では、光
反射テープと同じ理由でテープ破損の問題があり、磁気
棒の場合には電磁誘導線と同じ理由で路面カッティング
が必要となるので、地上設備を避けてカッティングしな
ければならないこと、このための工事費や工事時間がか
かること、また経路変更や追加が容易ではない、などと
いう問題がある。
【0008】レーザ誘導による方法では、少数の直線路
のみで走行路が形成されている場合には有効であるが、
倉庫などでは多数の直交する直線部から走行路が形成さ
れているので、各直線部毎にレーザ投光器を設置する必
要があり、このために莫大な費用がかかる。また、地上
設備を回避するために曲線部も含まれる場合には、レー
ザの直線性を利用したこの方法では対応できない。ま
た、レーザ三角測量による方法では、常に複数個の、位
置が予め分かっている反射板が無人搬送車から見えてい
なければならない。また、位置計測精度を確保するため
には、各反射板がほぼ等角度間隔で見えていることが必
要であるが、狭いラック間にこのような好条件で反射板
を設置することは困難である。まして、移動ラック間を
無人搬送車が走行する場合では、反射板をラックの構成
部材に取り付けざるを得ず、ラック位置が移動する度に
反射板位置が変化するので、正確な位置計測は行えな
い。
【0009】以上のように、個々の従来方法において問
題点が生じているが、本質的にこれらの従来方法に共通
する下記の問題がある。すなわち、最近、倉庫のデッド
スペースを極力減らして収容効率を向上させるために、
倉庫内に移動ラックを導入して搬送物を収容している場
合が非常に多くなっている。図12はこのような移動ラ
ックを設置した倉庫の一例を表す平面図を示している
が、同図において、倉庫1の内部に各移動ラック2が一
定方向に移動自在に設けられており、移動ラック2の所
定場所には搬送の対象となる搬送物3が収納されてい
る。そして、搬送物3を自動的に搬入又は搬出する無人
搬送車4が、倉庫1内を所定の走行経路に沿って自動走
行するようになっている。この場合の無人搬送車4の走
行経路の内、移動ラック2の移動方向に直交する方向の
走行経路は、移動ラック2の移動によって形成されるラ
ック間の通路である。このとき、通常、移動ラック2は
位置決め制御はなされておらず停止位置は毎回変化して
いる。また、ラック構造上のよじれによって端点と他の
端点とが位置ずれを起こしてラックに姿勢角が発生し、
図13に示すように、移動ラック2の移動方向に対して
移動ラック2は必ずしも直交していない場合が発生す
る。
【0010】本来、無人搬送車4は、あくまで作業対象
となる移動ラック2に対して所定の距離(クリアランス
と言う)を保って走行制御されている。ところが、上述
したように、移動ラック2の地上に対する位置や姿勢角
(移動ラック2の移動方向に対する角度)は変化するこ
とがある。一方、前述した従来技術に係わるいずれもが
地上(又は地中)に何らかの誘導源を設置する方法であ
る。したがって、これらの場合には無人搬送車4と移動
ラック2との接触事故が発生したり、または、無人搬送
車4と移動ラック2とが離れすぎて無人荷役作業が正常
に行われないなど、好ましい走行制御ができないという
本質的で、かつ、重大な問題が発生している。
【0011】本発明は、上記の問題点に着目してなされ
たものであり、移動ラック等が設置された現場のような
走行経路の位置や方向が自在に変化する現場でも、移動
ラック等と干渉することなく走行可能な無人搬送車の走
行制御装置及びその制御方法を提供することを目的とし
ている。
【0012】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、請求項1に記載の発明は、管理コ
ンピュータと無人搬送車との間の通信に基づいて、走行
経路に沿って所定の目標位置まで自動走行する無人搬送
車の走行制御装置において、前記走行経路の側面に沿っ
て設けられ、かつ、無人搬送車との相対位置を検出する
ための情報を表すマーク、及び/又は、少なくとも前記
走行経路内の現在位置又は走行距離を検出するための情
報を表すコードが記入されたラベル5と、無人搬送車に
設けられ、かつ、前記ラベル5から前記各情報を読み込
むラベルリーダ12a〜12dと、無人搬送車側又は管
理コンピュータ側に設けられると共に、前記ラベルリー
ダ12a〜12dから読み込んだ各情報に基づいて、無
人搬送車と前記ラベル5との三次元相対距離を算出して
出力する、及び/又は、無人搬送車の少なくとも現在位
置又は走行距離データを出力するデータ処理器20と、
前記データ処理器20から入力した前記三次元相対距
離、及び、前記現在位置又は走行距離データに基づい
て、無人搬送車の速度、操舵、停止を制御して走行制御
する走行制御器11とを備えている。
【0013】請求項1に記載の発明によると、走行経路
の側面に沿って設けられたラベルに記入されたマークを
読み込んだ情報から、無人搬送車とラベルとの三次元相
対距離が算出される。これによって、自動走行中に、走
行経路の側面に対して所定距離を保ちながら走行可能と
なり、無人搬送車と例えばラック等との干渉が無くな
る。また、上記ラベルに記入されたコードの情報から、
走行経路内の現在位置又は走行距離が検出される。これ
によって、目標位置までの走行シーケンスが自動生成さ
れ、現在位置及び走行距離に対応して無人搬送車の加減
速、操舵及びブレーキの制御が行われる。そして、上記
ラベルを所定間隔毎に設けるだけで走行経路を形成でき
るので、安価に走行経路が形成されると共に、走行経路
のレイアウト変更等に容易に対応できる。
【0014】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の無人搬送車の走行制御装置において、前記ラベル5
は、前記走行経路に沿って配設された部材又はラックに
貼り付けられている。
【0015】請求項2に記載の発明によると、前記ラベ
ルを、走行経路の側面の例えばラックやその他の部材
(壁、立て板等)に貼り付けるとによって、容易に、か
つ安価に走行経路が形成される。しかも、移動ラックが
設置された現場のように走行経路の位置や方向が自在に
変化する現場でも、移動ラックに貼り付けたラベルに記
入された情報に基づいて、無人搬送車とラベルとの三次
元相対距離が算出され、また、現在位置や走行距離が検
出される。したがって、移動ラックの姿勢が移動方向に
対して傾いている場合でも、移動ラック等と干渉するこ
となく、かつ、移動ラックとの間に所定の離隔距離を保
ちながら走行可能となる。また、移動ラックの移動位置
に容易に対応可能な走行経路を形成できる。
【0016】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の無人搬送車の走行制御装置において、前記ラベル5の
コードには、ラックの位置に対応したアドレス、及び/
又は、ラックの基準位置からの相対距離を表す情報が記
入され、前記走行制御器11は、自動走行中に、上記コ
ードに記入された情報に基づいて無人搬送車の速度、操
舵、停止を制御して走行制御するようにしている。
【0017】請求項3に記載の発明によると、前記ラベ
ルのコードとして、ラックの位置に対応したアドレス、
及び/又は、ラックの基準位置からの相対距離等を表す
情報が記入される。上記アドレスによって無人搬送車の
現在位置が算出され、また、上記基準位置からの相対距
離によって無人搬送車の走行距離が算出される。したが
って、自動走行時には、上記現在位置及び/又は走行距
離に基づいて、無人搬送車の速度、操舵、停止が制御さ
れ、目標位置への走行制御が可能となる。
【0018】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の無人搬送車の走行制御装置において、前記ラベルリー
ダ12a〜12dは、無人搬送車の少なくとも前部及び
後部に配設している。
【0019】請求項4に記載の発明によると、無人搬送
車の前部及び後部に配設された前記ラベルリーダによっ
て、無人搬送車の前部及び後部とラベルとのそれぞれの
離隔距離、すなわち、移動ラック等との離隔距離が検出
される。この無人搬送車の前部及び後部の離隔距離と、
両ラベルリーダ間の距離とによって、無人搬送車と例え
ばラックとの姿勢関係が検出されるので、無人搬送車を
ラック等と所定の離隔距離を保ちながら(すなわち、走
行経路に沿って)走行させるように操舵制御することが
容易となる。
【0020】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載
の無人搬送車の走行制御装置において、前記ラベルリー
ダ12a〜12dは、無人搬送車の少なくとも左部及び
右部に配設している。
【0021】請求項5に記載の発明によると、無人搬送
車の左部及び右部に前記ラベルリーダが配設されている
ので、前記ラベルは無人搬送車の進行方向に対して左右
いずれに設けてもよい。したがって、走行経路に沿って
無人搬送車を走行させる時に、無人搬送車の前方をどの
方向に向けるかの制約を受けることが無くなり、任意の
走行方向を選択することが可能となる。よって、走行シ
ーケンスの自動生成が容易となる。
【0022】請求項6に記載の発明は、走行経路に沿っ
て所定の目標位置まで自動走行し、搬送物を搬入又は搬
出する無人搬送車の走行制御方法において、前記走行経
路に沿って設けられた部材又はラックに、無人搬送車と
の相対位置を検出するための情報を表すマーク、及び/
又は、少なくとも前記走行経路内の現在位置又は走行距
離を検出するための情報を表すコードが記入されたラベ
ル5を貼り付け、無人搬送車の自動走行時に、前記マー
クによって表された情報に基づいて前記ラベル5と無人
搬送車との三次元相対距離を検出し、及び/又は前記コ
ードによって表された情報に基づいて無人搬送車の少な
くとも現在位置又は走行距離データを検出し、これらの
検出結果に基づいて無人搬送車の速度、操舵及び停止の
走行制御を行う方法としている。
【0023】請求項6に記載の発明によると、走行経路
に沿って設けられた部材又はラックに貼り付けられたラ
ベルに記入されたマーク及び/又はコードを読み込んだ
情報から、それぞれ、無人搬送車とラベルとの三次元相
対距離、及び/又は、走行経路内の現在位置又は走行距
離が算出される。これによって、自動走行中に、走行経
路の側面に対して所定距離を保ちながら走行可能とな
り、無人搬送車と例えば移動ラック等との干渉が無くな
る。また、目標位置までの走行シーケンスが自動生成さ
れ、上記現在位置及び走行距離に対応して無人搬送車の
加減速、操舵及びブレーキの制御が行われる。そして、
上記ラベルを所定間隔毎に設けるだけで走行経路を形成
できるので、安価に走行経路が形成されると共に、走行
経路のレイアウト変更等に容易に対応できる。
【0024】請求項7に記載の発明は、請求項6に記載
の無人搬送車の走行制御方法において、前記ラベル5に
記入された前記コードによって表された現在位置又は走
行距離情報に基づいて、走行シーケンスを生成すると共
に、この走行シーケンスに従って速度、操舵及び停止の
走行制御を行って無人搬送車を前記目標位置に到達させ
る方法としている。
【0025】請求項7に記載の発明によると、走行経路
に沿って設けられたラベルに記入されたコードの情報か
ら、現在位置又は走行距離が検出される。これによっ
て、目標位置までの走行シーケンスが自動生成され、こ
の走行シーケンスに従って、現在位置及び走行距離に対
応して無人搬送車の加減速、操舵及びブレーキの制御が
行われる。この結果、移動ラックなどが設置された現場
のように走行経路の位置や方向が自在に変化する現場で
も、無人搬送車の走行制御が容易となる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して実施形態を
説明する。図1及び図2は、それぞれ本発明に係わる無
人搬送車の走行制御装置の平面図及び側面図を示してい
る。同図において、無人搬送車4の走行経路6に面した
移動ラック2の側面部材には、所定のマーク及びコード
が記入されたラベル5が走行経路6に沿って所定間隔毎
に貼り付けられている。無人搬送車4の左右の前部及び
後部にはラベルリーダ12a〜12dが配設されてお
り、また、中央部には走行制御器11及びデータ処理器
20が配設されている。そして、各ラベルリーダ12a
〜12dは上記ラベル5に記入されたマーク及びコード
を光学的に読み込むために、その検出方向を無人搬送車
4の側面外方に向けている。このラベル5は移動ラック
2の構成部材としての例えば第一段目のビーム7の側面
に貼り付けられており、上記ラベルリーダ12a〜12
dはこのラベル5の高さと同一高さに設置されている。
【0027】上記ラベル5に記入されたマークはラベル
リーダ12a〜12dとラベル5との離隔距離等の相対
距離を検出可能なように構成されており、ラベルリーダ
12a〜12dによって入力された上記マークの読み込
み信号に基づいて上記相対距離が算出される。また、ラ
ベル5に記入されたコードは、当該ラベル5が貼り付け
られた位置が走行経路上のどの位置に相当するか等の位
置情報を表したコードである。本実施形態ではこのコー
ドをバーコードで構成した例を示しているが、本発明の
主旨はこれに限定するものではなく、例えば通常の文字
コードや記号等で構成してもよい。
【0028】図3は、本走行制御装置の機器構成ブロッ
ク図を示している。ラベルリーダ12a〜12dは、例
えばレーザを光源とし、このレーザ光をポリゴンミラー
等で反射させて走査しながら前記マーク及びバーコード
に照射し、この反射信号に基づいて前記マークの走査時
間等の計測やバーコードの解読を行うものである。本実
施形態では、バーコードの各バーに直交する方向に上記
レーザ光を走査しており、この走査方向が無人搬送車4
の進行方向と一致するようにしている。各ラベルリーダ
12a〜12dの出力信号は、それぞれセレクタ13、
14を介してデータ処理器20に接続されている。セレ
クタ13は無人搬送車4の左前部及び右前部に配設され
たラベルリーダ12a、12bの出力信号のいずれか一
方を選択してデータ処理器20に入力し、また、セレク
タ14は無人搬送車4の左後部及び右後部に配設された
ラベルリーダ12c、12dの出力信号のいずれか一方
を選択してデータ処理器20に入力しており、両セレク
タ13、14は同期して作動される。
【0029】データ処理器20は、離隔距離算出部2
1、22と、チェックデジット判定部23、24と、I
Dコードデコード部25と、姿勢角算出部26とを備え
ている。前記セレクタ13の選択信号は離隔距離算出部
21とチェックデジット判定部23とIDコードデコー
ド部25とに入力され、前記セレクタ14の選択信号は
離隔距離算出部22とチェックデジット判定部24とに
入力されている。離隔距離算出部21、22は、対応す
るラベルリーダ12a〜12dからの入力信号に基づい
て、無人搬送車4と各ラベル5との離隔距離、すなわ
ち、移動ラック2との離隔距離を算出し、この算出した
距離データを姿勢角算出部26に出力している。また、
離隔距離算出部21、22の少なくともいずれか一方は
上記算出した距離データを走行制御器11に出力してい
るが、本実施形態では離隔距離算出部21のみが出力し
ている。
【0030】チェックデジット判定部23、24は、対
応するラベルリーダ12a〜12dから入力されたコー
ドに組み込まれているチェックデジットを読み取り、コ
ード入力時のエラーの有無を判定している。この判定結
果は、走行制御器11に入力される。また、IDコード
デコード部25は、上記入力されたコードに組み込まれ
ているIDコードを解読して無人搬送車4の進行方向の
移動距離や位置情報を読み込み、この移動距離や位置情
報を走行制御器11に出力している。
【0031】姿勢角算出部26は、離隔距離算出部2
1、22から入力した無人搬送車4の前部又は後部と移
動ラック2との離隔距離データに基づいて、移動ラック
2に対する無人搬送車4の姿勢角を算出し、この姿勢角
データを走行制御器11に出力している。図4は、この
姿勢角の算出方法の説明図である。いま、上記前後の離
隔距離をそれぞれDF、DRとし、また前後のラベルリ
ーダ12a、12c間、又はラベルリーダ12b、12
d間の距離をLとすると、無人搬送車4の姿勢角θは数
式「θ=tan -1((DF−DR) /L) 」によって求めれ
る。走行制御器11は、例えばマイクロコンピュータを
主体としたコンピュータシステムによって構成されてい
る。走行制御器11は、上述したように、移動ラックと
の離隔距離、チェックデジットのエラー結果、移動距離
や位置情報、及び無人搬送車4の姿勢角等を入力し、所
定の判断処理に基づいて無人搬送車4の走行制御を行っ
ている。また、走行制御器11は上位管理コンピュータ
44と通信等が行えるようになっており、この通信によ
って、上位管理コンピュータ44から移動目標位置や搬
送指令等を受信したり、又は、制御情報等を上位管理コ
ンピュータ44に送信している。
【0032】次に、図5〜図8を参照して離隔距離算出
部21、22における離隔距離算出方法を詳細に説明す
る。図5は、ラベル5に記入されたマーク及びバーコー
ドの一例を示している。ラベル5には、マークとして離
隔距離検出用バー51及び走査直交方向位置検出用バー
52が記入され、また、コードとしてIDコード53及
びチェックデジット54が記入されている。このIDコ
ード53及びチェックデジット54は、バーコードで記
入されている。これらのマーク及びコードはラベルリー
ダ12a〜12dのレーザ光によって走査可能な走査範
囲55の中に入るようになっており、走査開始位置56
から走査終了位置57に向かって走査される。なお、離
隔距離検出用バ−51と走査直交方向位置検出用バー5
2とコード(つまり、IDコード53及びチェックデジ
ット54)との記入順序は走査方向に対して任意でよ
く、例えば、コードを先頭に記入してもよい。
【0033】離隔距離検出用バー51は離隔距離を算出
するためのバーであり、予め決められた所定距離L1 を
おいて設けられている第1のバー51a及び第2のバー
51bと、両バー間のスペースとから構成されている。
この第1のバー51a及び第2のバー51bは上記所定
距離L1 の開始位置及び終了位置を認識するためのもの
であり、本実施形態においては、第1のバー51a及び
第2のバー51bはそれぞれ一本のバーで構成され、か
つ、その走査方向幅は他のコード(例えば、IDコード
53等)のバー幅と区別できるような所定幅に設定され
ている。
【0034】走査直交方向位置検出用バー52は、ラベ
ル5の面上で走査方向に直交する方向(鉛直方向)にバ
ー幅を連続的に増加(又は減少)させたバーからなって
いる。図5では、走査直交方向位置検出用バー52の下
方から上方に向けて連続的にバー幅が減少しているが、
これに限定されずに、逆に下方から上方に向けて連続的
にバー幅が増加してもよい。あるいは、走査方向に離間
して2本のバーを設け、この2本のバー間の距離が上記
同様に下方から上方に向けて連続的に減少するようにし
てもよい。
【0035】図6には、バーコード情報の構成例を示し
ている。IDコード53は当該ラベル5の移動ラック2
上での位置や、基準位置からの距離情報等を表してお
り、詳細には以下のような3種類のデータがある。第1
のデータは、移動ラック2の列、連、段の三次元アドレ
スを表している。この三次元アドレスは搬送物3の収納
位置を表すものであり、どのラックに収納されているか
に相当する「列」と、そのラックの長手方向のどの部分
に収納されているかに相当する「連」と、何段目に収納
されているかに相当する「段」とによって一意的に決定
される。したがって、IDコード53としてこの三次元
アドレスが記入されていれば、荷役対象となるラック位
置を認識できる。第2のデータは、上記第1のデータ間
を補間するデータである。すなわち、第1のデータは移
動ラック2の離散的なアドレスしか表していないので、
この離散的なアドレスの中間アドレスを表すために第2
のデータが記入されている。例えば、任意のラックのX
1連とX2連との中間位置を3分割して表す場合には、
X1.1、X1.2、X1.3などと表された補間コー
ドが記入される。なお、上記の第1のデータ及び第2の
データは、例えば図6(1)に示したようにバーコード
内に組み込まれる。
【0036】また、第3のデータは、所定の基準位置か
らの相対距離情報を表している。これは、従来の無人搬
送車4の走行距離がタイヤ回転数の積算カウントで計測
されていたが、タイヤのスリップや消耗等によって正確
な走行距離の計測がなされないという問題を解決するた
めである。すなわち、例えば、列の最端部のラックを基
準位置にした列方向への距離情報や、各ラック端点を基
準位置した各ラックの長手方向(連方向)への距離情報
が記入されている。この距離情報を読み込むことによっ
て現在位置及び走行距離を認識でき、よって無人搬送車
4の走行速度、操舵及び停止の制御シーケンスを容易に
作成でき、また、ラック端点への接近を検出できるので
他のラックへ移動するための操舵制御も容易となる。こ
の第3のデータは、例えば図6(2)に示したようにバ
ーコード内に組み込まれる。なお、以上の3種類のデー
タを区別するために、各第1〜第3のデータの先頭部に
はそれぞれの判別コードを記入するようにしている。
【0037】さらに、IDコード53の後には、チェッ
クデジット54が設けられている。チェックデジット5
4は、バーコード以外からの反射を受光して、又は、受
光ミス等によって誤った位置情報や距離情報を認識しな
いようにするためである。これによって入力エラーを検
出し、エラー発生時は上記入力したデータを棄却できる
ようにしている。
【0038】次に、図7に基づいて、上述のマークによ
る離隔距離算出方法を詳細に説明する。同図において、
走査信号はラベルリーダ12a〜12dの前記ポリゴン
ミラー等の回転角θと同期した信号であり、ポリゴンミ
ラー回転軸に取り付けられたエンコーダによって生成さ
れる。また、クロックは予め決められた周期時間を有す
る繰り返し矩形信号であり、このクロックの計数値によ
り各種の時間が計測される。ここで、走査信号の立ち上
がりは走査開始時点を表している。この走査開始時点か
ら第1のバー51aの受光信号までの走査回転角θ0
が、走査方向相対位置情報となる。この走査方向相対位
置情報は、ラベルリーダ12a〜12dとラベル5との
相対距離の内、無人搬送車4の進行方向成分を表してお
り、これを三次元座標のXで表している。
【0039】また、第1のバー51aから第2のバー5
1bまでの走査回転角θ1 は離隔相対位置情報となり、
この走査回転角θ1 に基づいて、ラベル5と各ラベルリ
ーダ12a〜12dとの離隔距離が計測される。すなわ
ち、上記走査回転角θ1 は、ポリゴンミラー回転速度
と、上記クロック計数値により計測された第1のバー5
1aの受光時点から第2のバー51bの受光時点までの
経過時間とから算出される。ここで、上記離隔相対位置
情報、すなわち離隔距離は、上記相対距離の内、無人搬
送車4の進行方向に直交する水平距離成分を表してお
り、これを三次元座標のZで表す。そして、走査回転角
θ1 が微小であるとし、またこの間の無人搬送車4の移
動距離が離隔距離Zに比べて非常に小さいものとする
と、第1のバー51aと第2のバー51b間の距離L1
は数式「L1 ≒Z×θ1 」で近似される。よって、離隔
距離Zは、数式「Z≒L1 /θ1 」で求められる。
【0040】また、走査直交方向相対位置は、上記相対
距離の内、無人搬送車4の進行方向に直交する鉛直方向
成分を表しており、これを三次元座標のYで表す。そし
て、上記走査方向相対位置X及び走査直交方向相対位置
Yは、上記の離隔距離Zを用いて以下のようにして求め
られる。まず、走査方向相対位置Xは走査方向相対位置
情報の前記走査回転角θ0 から求められ、数式「X≒Z
×θ0 」で表される。次に、走査直交方向相対位置Y
は、走査直交方向位置検出用バー52からの受光信号が
得られている時間でのポリゴンミラーの走査回転角θ2
から求められる。この走査回転角θ2 は、前述同様に、
ポリゴンミラー回転速度と、上記クロック計数値により
計測された、走査直交方向位置検出用バー52からの受
光信号が得られている時間とから算出される。また、受
光している走査直交方向位置検出用バー52のバー幅W
は、上記同様にして数式「W≒Z×θ2 」で表される。
いま、このバー幅Wが数式「W=A+B×Y」のように
表される直線式の関係で増減されているとすると、これ
らの関係式より、走査直交方向相対位置Yは数式「Y=
(W−A)/B=(Z×θ2 −A)/B」で求めること
ができる。
【0041】図8は、各相対位置情報としての走査回転
角θ0 、θ1 、θ2 を求めるための回路構成例のブロッ
ク図を表している。各ラベルリーダ12a〜12dにお
いて、レーザ光源31から出力されたレーザ光は、走査
モータ33により所定回転数で回転駆動されたポリゴン
ミラー32によって走査しながらラベル5上に照射され
る。ラベル5内のマークやコードによって反射したレー
ザ光は受光部35に受光され、この出力信号がコンパレ
ータ36により波形整形されて受光信号としてデータ処
理器20内の反射カウンタ&セレクタ37に入力され
る。データ処理器20において、反射カウンタ&セレク
タ37はこの受光信号をクロック入力としてカウント
し、その計数値が0のときはカウンタ38を、その計数
値が1のときはカウンタ39を、そして、その計数値が
2のときはカウンタ40をセレクトして起動させる。こ
れらのカウンタ38、39、40のクロック入力には、
クロック発振器41からのクロックが入力されている。
そして、走査位置検出エンコーダ34は走査モータ33
の回転角を検出し、回転角が所定の走査範囲にあるとき
に走査信号を出力する。
【0042】このとき、走査信号の立ち上がりによって
反射カウンタ&セレクタ37の計数値がリセットされる
ので、走査開始時はカウンタ38がセレクトされ、カウ
ンタ38は走査方向相対位置情報としての走査回転角θ
0 に対応する計数値を出力する。次に、第1のバー51
aの受光信号により反射カウンタ&セレクタ37の計数
値が1となってカウンタ39がセレクトされ、カウンタ
39は離隔相対位置情報としての走査回転角θ1 に対応
する計数値を出力する。さらに、第2のバー51bの受
光信号により反射カウンタ&セレクタ37の計数値が2
となってカウンタ40がセレクトされるが、前記受光信
号がカウンタ40にゲート信号として入力されているの
で、カウンタ40は走査直交方向相対位置情報としての
走査回転角θ2 に対応する計数値を出力する。
【0043】このようにして、ラベル5に記入された離
隔距離検出用バー51と走査直交方向位置検出用バー5
2からの入力情報に基づいて、ラベルリーダ12a〜1
2dとラベル5との三次元相対位置(X,Y,Z)が計
測される。これによって、ラベル5からの相対位置とし
て無人搬送車4の現在位置が検出される。また、無人搬
送車4の前部及び後部に配設されたラベルリーダとのそ
れぞれの離隔距離Zに基づいて、前述のように無人搬送
車4のラック等に対する姿勢角が求められるので、自動
走行時にラックの姿勢に平行して走行することが可能と
なる。したがって、例えば移動ラック2の姿勢が移動レ
ールに対して直交してない場合でも、無人搬送車4が移
動ラック2に干渉するようなことが無くなる。
【0044】なお、本実施形態では、バーによって各相
対位置情報を得ている例を示しているが、本発明はこれ
に限定されずに、バーとスペースの関係を逆にしてスペ
ースによって各相対位置情報を得ることも可能である。
また、第1のバー51a及び第2のバー51bはこれに
限定されずに、例えば、前記所定距離L1 の開始位置及
び終了位置を表す特定のマークやコード等で構成しても
よい。このとき、特定のマークやコードの認識によって
前述のカウンタ38、39、40を起動できるので、検
出ミスによる反射カウンタの誤動作がなくなる。また、
この場合、本実施形態で示したように、3種類の相対位
置情報に対応する各走査回転角θ0 、θ1 、θ2 が連続
して得られるようにする必要はなく、これらの各情報の
中間に、他の別の情報、例えばIDコード53等が存在
していてもよい。また、各走査回転角θ0 、θ1 、θ2
は、ポリゴンミラー32の回転角を直に検出する回転角
センサの出力によって得るようにしてもよい。
【0045】これまで説明したようなラベル5の位置情
報及び相対距離情報を入力することによって、無人搬送
車4は安全に、かつ、正確に目標荷役位置に走行制御さ
れる。以下に、倉庫を例にとって、搬送物である荷の情
報による搬送指令の生成、及び無人搬送車の走行制御の
方法について説明する。ここで、倉庫内の移動ラック2
の位置情報に関して、ラベル5に記入されるバーコード
情報は前述のような相対距離情報、すなわち、第3のデ
ータ形式で与えられるとする。(図6(2)参照)この
ときの列距離及び連距離は図9に示されるように定義さ
れ、よって、基準となる原点Oからの各列方向及び連方
向の距離がそのまま列距離、連距離となっている。
【0046】図10は本無人搬送車の走行制御装置にお
ける搬送指令の流れを示しており、同図を参照して説明
する。まず、例えば荷主からオンラインで、無人搬送車
4及び移動ラック2を統合管理している上位管理コンピ
ュータ44に、ある特定の商品の出庫要求が入ったとす
る。上位管理コンピュータ44は、内部に記憶している
在荷情報を検索し、当該商品が積載されているパレット
の情報を得る。このパレットに積載された商品(以下、
搬送物3と呼ぶ)を荷役するために、搬送物3が格納さ
れている移動ラック2の列、連、段情報を得る。そし
て、この情報に基づいて、当該列の移動ラック2に指令
を出力すると、搬送物3が格納されている列が開口する
ように、移動ラック2が電動モータ等により移動する。
移動ラック2はこの開口が完了したことを例えばリミッ
トスイッチなどのセンサで検知し、移動完了信号を上位
管理コンピュータ44に出力する。
【0047】次に、上位管理コンピュータ44は無人搬
送車4の走行制御器11に移動目標の(搬送物3が格納
されている)列距離及び連距離を出力する。走行制御器
11は、ラベルリーダ12a〜12d及びデータ処理器
20を介して、移動ラック2に貼り付けてあるラベル5
に記入されたIDコード53から、現在位置の列距離及
び連距離を読み取る。この列距離及び連距離が、搬送開
始前の無人搬送車4が位置している初期列距離及び連距
離となる。このとき、無人搬送車4の左右どちら側のラ
ベル5を検出しているかを判断し、セレクタ13、14
によってラベルリーダ12a〜12dの出力信号を選択
している。走行制御器11は、上記初期列距離及び連距
離と、移動目標の列距離及び連距離とから、目標位置ま
での走行シーケンスを自動作成し、この走行シーケンス
に従って目標位置までの残り距離をパラメータとして走
行制御する。
【0048】図11は自動作成された走行シーケンスの
一例を示しており、ここでは、初期位置での列と目標位
置の列とが異なっている場合について説明している。現
在位置と異なる列に移動するためには、連距離が0であ
る位置まで直進走行した後に旋回させる必要がある。上
記初期列距離及び連距離と、移動目標の列距離及び連距
離とから、目標位置までの加速度パターンや旋回パター
ンが自動生成される。直進時は、移動ラック2に貼り付
けてあるラベル5との相対距離を計測しながら、連方向
に直進操舵制御を行う。初期連距離自体が、旋回するた
めに停止する位置までの走行残り距離を表しているの
で、直進時の加速度パターンは連距離を基にして生成さ
れる。ここで、走行残り距離は、ラベル5に記入されて
いる列距離によって、走行中に容易に算出される。な
お、上記加速度パターンの生成ルールは、無人搬送車4
の最高速度、加減速性能と走行残り距離、及び現在の速
度に依存して最適制御するように、予め無人搬送コント
ローラに組み込まれている。この無人搬送コントローラ
は無人搬送車側に積載されてもよいし、上位管理コンピ
ュータ44によって構成されてもよい。
【0049】連距離0位置に到達したときは、停止して
90度旋回する。旋回制御は、振動ジャイロなど角速度
センサの出力を積分してフィードバックしてもよいし、
二輪回転数差で旋回する機構であれば、タイヤ回転数の
エンコーダ出力の積分した結果をフィードバックしても
よい。いずれにしても、短時間の積分なので精度良く旋
回することは可能である。また、旋回方向の判断は、目
標列距離と現在の列距離との大小関係で判断できる。図
9の例で言うと、数式「目標列距離−現在の列距離>
0」が満足されているときは、左旋回となる。このよう
にして旋回後、列方向に向かって直進する。このとき、
ラックの列方向の構成部材に貼り付けてあるバーコード
に基づいて操舵制御していく。また、同時に、列距離情
報を読み取り目標列距離まで直進する。このときの速度
は、目標列距離と現在列距離との差分の絶対値に基づい
て、速度パターンが前述の連方向と同様に生成されてい
る。このようにして目標列距離に達したときは、無人搬
送車4は停止し、右又は左90度旋回を行う。これによ
って、無人搬送車4は初期位置とは異なる列に入ること
ができる。次に、連方向を走行して目的の連位置へと直
進する。このとき、旋回終了時点では数式「現在連距離
=連距離0」が満足され、前述と同様に、「残り走行連
距離=目標連距離−現在連距離」で表される残り走行連
距離をパラメータとして加減速パターンが自動生成され
る。そのパターンに従って速度制御し、かつ、ラックと
の離隔距離を一定に保持するように操舵制御して走行
し、目標連距離に到達できる。このとき無人搬送車4は
停止状態であり、その停止位置は目標列距離及び連距離
となっている。その後、荷役作業に移行する。
【0050】なお、ここでは列距離及び連距離によって
各作用を説明したが、上記の位置情報が、例えば、搬送
物格納位置では列、連、段のアドレスであり、搬送物格
納位置間の中間位置では列、連、段の補間コードである
場合でも同様となる。この場合は、アドレスの1増加に
対して増加する距離が既知であるので、容易に上記アド
レスから列距離及び連距離を算出可能である。
【0051】また、ラベル5は走行経路に沿って配設さ
れたラック等の側面に貼り付けられるが、例えばラック
が配設されていない場所に走行経路を形成する場合に
は、走行経路の側面にある壁や、または、走行経路に沿
って配設した立て板等の部材にラベル5を貼り付けても
よい。あるいは、このラベル5を貼る代わりに、ラベル
5に記入されているマーク又はコードをラックや上記立
て板等の部材に直接印刷したり、また、直接印刷した部
材をラックや上記立て板等に取り付けたりしても、前述
と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる無人搬送車の走行制御装置の平
面図を示す。
【図2】本発明に係わる無人搬送車の走行制御装置の側
面図を示す。
【図3】本発明に係わる走行制御装置の機器構成ブロッ
ク図を示す。
【図4】本発明に係わる姿勢角の算出方法の説明図を示
す。
【図5】本発明に係わるマーク及びバーコードの一例を
示す。
【図6】本発明に係わるバーコード情報の構成例を示
す。
【図7】本発明に係わるマークによる離隔距離算出方法
の説明図を示す。
【図8】本発明に係わる各相対位置情報を求める回路構
成例のブロック図を示す。
【図9】本発明に係わるバーコード情報の列距離、連距
離の説明図を示す。
【図10】本発明に係わる無人搬送車の走行制御装置の
搬送指令の流れ図を示す。
【図11】本発明に係わる走行制御装置の走行シーケン
ス作成の説明図である。
【図12】従来技術に係わる移動ラックを設置した倉庫
の一例の平面図を示す。
【図13】従来技術に係わる移動ラックの姿勢が傾いた
例を示す。
【符号の説明】
1…倉庫、2…移動ラック、3…搬送物、4…無人搬送
車、5…ラベル、6…走行経路、7…第1段目のビー
ム、11…走行制御器、12a〜12d…ラベルリー
ダ、13、14…セレクタ、20…データ処理器、2
1、22…離隔距離算出部、23、24…チェックデジ
ット判定部、25…IDコードデコード部、26…姿勢
角算出部、31…レーザ光源、32…ポリゴンミラー、
33…走査モータ、34…走査位置検出エンコーダ、3
5…受光部、36…コンパレータ、37…反射カウンタ
&セレクタ、38、39、40…カウンタ、41…クロ
ック発振器、44…上位管理コンピュータ、51…離隔
距離検出用バー、51a…第1のバー、51b…第2の
バー、52…走査直交方向位置検出用バー、53…ID
コード、54…チェックデジット、55…走査範囲、5
6…走査開始位置、57…走査終了位置。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管理コンピュータと無人搬送車との間の
    通信に基づいて、走行経路に沿って所定の目標位置まで
    自動走行する無人搬送車の走行制御装置において、 前記走行経路の側面に沿って設けられ、かつ、無人搬送
    車との相対位置を検出するための情報を表すマーク、及
    び/又は、少なくとも前記走行経路内の現在位置又は走
    行距離を検出するための情報を表すコードが記入された
    ラベル(5) と、 無人搬送車に設けられ、かつ、前記ラベル(5) から前記
    各情報を読み込むラベルリーダ(12a) 〜(12d) と、 無人搬送車側又は管理コンピュータ側に設けられると共
    に、前記ラベルリーダ(12a) 〜(12d) から読み込んだ各
    情報に基づいて、無人搬送車と前記ラベル(5)との三次
    元相対距離を算出して出力する、及び/又は、無人搬送
    車の少なくとも現在位置又は走行距離データを出力する
    データ処理器(20)と、 前記データ処理器(20)から入力した前記三次元相対距
    離、及び、前記現在位置又は走行距離データに基づい
    て、無人搬送車の速度、操舵、停止を制御して走行制御
    する走行制御器(11)とを備えたことを特徴とする無人搬
    送車の走行制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の無人搬送車の走行制御
    装置において、 前記ラベル(5) は、前記走行経路に沿って配設された部
    材又はラックに貼り付けられたことを特徴とする無人搬
    送車の走行制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の無人搬送車の走行制御
    装置において、 前記ラベル(5) のコードには、ラックの位置に対応した
    アドレス、及び/又は、ラックの基準位置からの相対距
    離を表す情報が記入され、 前記走行制御器(11)は、自動走行中に、上記コードに記
    入された情報に基づいて無人搬送車の速度、操舵、停止
    を制御して走行制御することを特徴とする無人搬送車の
    走行制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の無人搬送車の走行制御
    装置において、 前記ラベルリーダ(12a) 〜(12d) は、無人搬送車の少な
    くとも前部及び後部に配設されたことを特徴とする無人
    搬送車の走行制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の無人搬送車の走行制御
    装置において、 前記ラベルリーダ(12a) 〜(12d) は、無人搬送車の少な
    くとも左部及び右部に配設されたことを特徴とする無人
    搬送車の走行制御装置。
  6. 【請求項6】 走行経路に沿って所定の目標位置まで自
    動走行し、搬送物を搬入又は搬出する無人搬送車の走行
    制御方法において、 前記走行経路に沿って設けられた部材又はラックに、無
    人搬送車との相対位置を検出するための情報を表すマー
    ク、及び/又は、少なくとも前記走行経路内の現在位置
    又は走行距離を検出するための情報を表すコードが記入
    されたラベル(5) を貼り付け、無人搬送車の自動走行時
    に、前記マークによって表された情報に基づいて前記ラ
    ベル(5) と無人搬送車との三次元相対距離を検出し、及
    び/又は前記コードによって表された情報に基づいて無
    人搬送車の少なくとも現在位置又は走行距離データを検
    出し、これらの検出結果に基づいて無人搬送車の速度、
    操舵及び停止の走行制御を行うことを特徴とする無人搬
    送車の走行制御方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の無人搬送車の走行制御
    方法において、 前記ラベル(5) に記入された前記コードによって表され
    た現在位置又は走行距離情報に基づいて、走行シーケン
    スを生成すると共に、この走行シーケンスに従って速
    度、操舵及び停止の走行制御を行って無人搬送車を前記
    目標位置に到達させることを特徴とする無人搬送車の走
    行制御方法。
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