JPH1048909A - 帯電装置及び電子写真装置 - Google Patents

帯電装置及び電子写真装置

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JPH1048909A
JPH1048909A JP10607797A JP10607797A JPH1048909A JP H1048909 A JPH1048909 A JP H1048909A JP 10607797 A JP10607797 A JP 10607797A JP 10607797 A JP10607797 A JP 10607797A JP H1048909 A JPH1048909 A JP H1048909A
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magnetic particles
resin
conductive
charging
layer
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JP10607797A
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English (en)
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Marekatsu Mizoe
希克 溝江
Shuichi Aida
修一 會田
Takeshi Takiguchi
剛 瀧口
Fumihiro Arataira
文弘 荒平
Yoshifumi Hagino
祥史 杷野
Tsutomu Kukimoto
力 久木元
Tomoji Ishihara
友司 石原
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Canon Inc
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、帯電部材としての磁気ブラ
シから被帯電体への磁性粒子の付着及び脱離を防止し、
非常に優れた耐久性を有する帯電装置及び電子写真装置
を提供することにある。 【解決手段】 本発明は、電子写真感光体、及び磁性粒
子からなり、導電性部材上に担持され、該電子写真感光
体に接触配置され、電圧を印加されることにより該電子
写真感光体を帯電する帯電部材を有する帯電装置におい
て、該導電性部材の、該帯電部材の端部に相当する領
域、または該電子写真感光体の、該帯電部材の端部に相
当する領域が、絶縁性処理または導電性処理されてお
り、該磁性粒子が、フッ素系樹脂、アクリル系樹脂及び
シリコーン系樹脂からなる群より選ばれる少なくともひ
とつの樹脂を含有する表面層を有することを特徴とする
帯電装置及び電子写真装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体
と、該電子写真感光体に接触配置され、電圧を印加され
ることにより該電子写真感光体を帯電する帯電部材を有
する帯電装置及び該帯電装置を有する電子写真装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真装置に用いられる帯電方
法として、放電によるオゾン生成物の少ない、電子写真
感光体に接触配置された帯電部材に電圧を印加すること
によって、電子写真感光体を帯電する、所謂接触帯電方
式が用いられている。
【0003】この方法の1つとして、磁性粒子を穂立ち
させた磁気ブラシを電子写真感光体に接触させる磁気ブ
ラシ方式が知られている。磁気ブラシ方式は、例えば磁
力発生部材としてのマグネットロールとマグネットロー
ルの外周を覆って回転可能に設けられた非磁性の導電性
部材である電極スリーブ(アルミニウム製、ステンレス
製及び導電性樹脂製等)と、電極スリーブの表面にマグ
ネットロールの磁力により吸着されて保持される磁性粒
子の層(磁気ブラシ)を備える。磁気ブラシは感光体に
接触するように設けられ、電極スリーブに電圧を印加す
ることにより感光体表面を帯電させる。
【0004】一般に、磁性粒子からなる帯電部材を用い
た帯電方式では、使用するに従って帯電部材の長手方向
(感光体の母線方向)の端部領域に磁性粒子が押し出さ
れ易いので、該端部領域では帯電部材と感光体の接触が
不均一になり易い。
【0005】接触が不均一化すると帯電部材端部におけ
る感光体の帯電電位は、中央部より部分的に低くなる。
この電位低下により電極スリーブの電位と感光体の表面
電位との電位差が大きくなり、その結果、磁性粒子が帯
電部材から感光体へ移動(付着)したり脱離(もれ)し
てしまう。このような磁性粒子の感光体側への移動や脱
離は、磁気ブラシと感光体との接触を低下させるので帯
電不良の原因となる。
【0006】そこで、導電性部材の帯電部材の長手方向
端部に相当する領域、あるいは電子写真感光体の、帯電
部材の長手方向端部に相当する領域に絶縁性または導電
性の部材を設け(以下、端部処理ともいう)、帯電の均
一性や長期安定性を向上することが、特開平8−106
201号公報に記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年の
更なる高耐久化の要求に伴い、より優れた耐久性を有す
る帯電装置及び電子写真装置が検討されている。
【0008】本発明の目的は、帯電部材としての磁気ブ
ラシから被帯電体への磁性粒子の付着及び脱離を防止
し、非常に優れた耐久性を有する帯電装置及び電子写真
装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、電
子写真感光体、及び磁性粒子からなり、導電性部材上に
担持され、該電子写真感光体に接触配置され、電圧を印
加されることにより該電子写真感光体を帯電する帯電部
材を有する帯電装置において、該導電性部材の、該帯電
部材の長手方向端部に相当する領域、または該電子写真
感光体の、該帯電部材の長手方向端部に相当する領域
が、絶縁性処理または導電性処理されており、該磁性粒
子が、フッ素系樹脂、アクリル系樹脂及びシリコーン系
樹脂からなる群より選ばれる少なくともひとつの樹脂を
含有する表面層を有することを特徴とする帯電装置であ
る。
【0010】また、本発明は、電子写真感光体、及び磁
性粒子からなり、導電性部材上に担持され、該電子写真
感光体に接触配置され、電圧を印加されることにより該
電子写真感光体を帯電する帯電部材、露光手段、現像手
段及び転写手段を有する電子写真装置において、該導電
性部材の、該帯電部材の長手方向端部に相当する領域、
または該電子写真感光体の、該帯電部材の長手方向端部
に相当する領域が、絶縁性処理または導電性処理されて
おり、該磁性粒子が、フッ素系樹脂、アクリル系樹脂及
びシリコーン系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも
ひとつの樹脂を含有する表面層を有することを特徴とす
る電子写真装置である。
【0011】本発明はこの構成により、端部処理を行っ
た箇所を傷めることなく、非常に優れた耐久性を実現で
きた。特に、端部処理された箇所の表面に樹脂が含有さ
れている場合、本願発明は極めて有効である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるフッ素系樹脂
としては、例えばフッ化ビニル、フッ化ビニリデン、ト
リフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ジ
クロロジフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、
ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアルキルアク
リレート及びパーフルオロアルキルビニルエーテル等、
更にはこれらと他のモノマーとの溶剤可溶性の共重合体
が挙げられる。
【0013】また、アクリル系樹脂としては、アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アク
リル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェ
ニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレ
ン脂肪族モノカルボン酸エステル、アクリル酸パーフル
オロアルキル及びメタクリル酸パーフルオロアルキル等
の単独重合体又は共重合体;及びこれらとスチレン、ク
ロルスチレン等のスチレン類;エチレン、プロピレン、
ブチレン及びイソブチレン等のモノオレフィン類;酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル及び酪酸
ビニル等のビニルエステル;ビニルメチルエーテル、ビ
ニルエチルエーテル及びビニルブチルエーテル等のビニ
ルエーテル類及びビニルメチルケトン、ビニルヘキシル
ケトン及びビニルイソプロペニルケトン等のビニルケト
ン類との共重合体等が挙げられる。
【0014】また、シリコーン樹脂としては、例えば信
越シリコーン社製KR271、KR282、KR31
1、KR255、KR155(ストレートシリコーンワ
ニス)、KR211、KR212、KR216、KR2
13、KR217、KR9218(変性用シリコーンワ
ニス)、SA−4、KR206、KR5206(シリコ
ーンアルキッドワニス)、ES1001、ES1001
N、ES1002T、ES1004(シリコーンエポキ
シワニス)、KR9706(シリコーンアクリルワニ
ス)、KR5203、KR5221(シリコーンポリエ
ステルワニス)や東レシリコーン社製のSR2100、
SR2101、SR2107、SR2110、SR21
08、SR2109、SR2400、SR2410、S
R2411、SH805、SH806A及びSH840
等が用いられる。
【0015】本発明においては、コアとの密着性や層の
柔軟性の点で、フッ素系樹脂及びアクリル系樹脂を用い
ることが好ましい。
【0016】また、本発明においては、本発明の効果が
得られる範囲内で、以下のような樹脂を併用してもよ
い。
【0017】すなわち、ナイロン6及びナイロン66等
のポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等の
ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、塩化ビニール系
樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、
メラミン系樹脂、スチロール系樹脂、ポリアセタール系
樹脂、酢酸ビニール系樹脂及びフェノール系樹脂等であ
る。
【0018】本発明の磁性粒子の製造方法は特に限定さ
れるものではなく、上記樹脂を適当な溶媒に溶解させて
調製したコート層溶液中に被コート材粒子を浸漬させた
後、スプレードライヤーを用いて溶剤を揮発させてコー
ト層を形成させる方法、あるいは一般的な流動床コーテ
ィング装置中に被コート材粒子を入れ流動床を形成させ
ながらコート層溶液をスプレーしつつ乾燥させ、徐々に
コート層を形成させる方法などが挙げられる。
【0019】本発明においては、帯電部材の抵抗値が1
×104 Ω〜1×1011Ωであることが好ましい。抵抗
値が1×104 Ω未満ではピンホールリークが生じ易く
なり、1011Ωを超えると良好な帯電をしにくくなる。
そして、帯電部材の抵抗値を上記範囲内に制御するため
には、本発明の磁性粒子の体積抵抗値は1×104 Ωc
m〜1×1011Ωcmであることが好ましい。
【0020】本発明の帯電装置を後述の注入帯電に用い
る場合、帯電部材は感光体の電荷注入層に電荷を良好に
注入する役割と、感光体上に生じたピンホール等の欠陥
に帯電電流が集中してしまうことに起因して生じる帯電
部材及び感光体の通電破壊を防止する役割を兼ね備えな
ければならない。
【0021】その観点からは、帯電部材の抵抗値は1×
104 Ω〜1×109 Ωであることが好ましく、特には
1×104 Ω〜1×107 Ωであることが好ましい。帯
電部材の抵抗値が1×104 Ω未満ではピンホールリー
クが生じ易くなり、109 Ωを超えると良好な帯電をし
にくくなる傾向がある。そして、帯電部材の抵抗値を上
記範囲内に制御するためには、本発明の磁性粒子の体積
抵抗値は1×104 Ωcm〜1×109 Ωcmであるこ
とが好ましく、特には1×104 Ωcm〜1×107 Ω
cmであることが好ましい。
【0022】また、注入帯電ではなく放電を利用した帯
電に用いる場合、帯電部材の抵抗値は1×105 Ω〜1
×1011Ωであることが好ましく、磁性粒子の体積抵抗
値は1×106 Ωm〜1×1011Ωcmであることが好
ましい。
【0023】なお、帯電部材に用いられる磁性粒子の体
積抵抗値の測定は、図2に示す電気抵抗測定装置を用い
て測定した。すなわち、セルAに磁性粒子を充填し、該
磁性粒子に接するように電極9及び電極10を配置す
る。そして、該電極間に電圧を印加し、その時流れる電
流を測定することによって体積抵抗値を求める。測定条
件は、温度23℃、湿度65%、磁性粒子とセルとの接
触面積S=2cm2 、厚みd=1mm、上部電極の荷重
10kg、印加電圧100Vである。
【0024】図2中9は主電極、10は上部電極、11
は絶縁物、12は電流計、13は電圧計、14は定電圧
装置、15は磁性粒子、16はガイドリングを示す。
【0025】本発明においては、磁性粒子を磁気力によ
って導電性部材(スリーブ)上に穂立ちさせて磁気ブラ
シを形成し、この磁気ブラシを帯電部材として感光体に
接触させる。従って、帯電部材に含有される磁性粒子と
しては、鉄、コバルト及びニッケル等の強磁性を示す元
素を含む合金あるいは化合物等が用いられる。
【0026】ところがこれらはそのまま用いると体積抵
抗値が好ましい範囲に入らないため酸化処理や還元処理
等を行って体積抵抗値を好ましい範囲に調整したもの、
例えば組成調整したフェライト、水素還元処理したZn
−Cuフェライト及び酸化処理したマグネタイト等が用
いられる。
【0027】また、本発明の磁性粒子の粒径は10〜1
00μmであることが好ましい。10μmより小さいと
感光体への磁性粒子の付着が生じ易い。また100μm
より大きいとスリーブ上での磁気ブラシの穂立ちの密度
を密にできず、帯電ムラが生じ易い。更に好ましくは1
5〜50μmである。なお、磁性粒子の粒径は、レーザ
回折式粒度分布測定装置HEROS(日本電子(株)
製)を用いて、0.05〜200μmの範囲を32対数
分割して測定し、体積分布の50%径とした。
【0028】また、表面層の芯材(磁性粒子)に対する
量は、表面層固形分が0.1〜20重量%が好ましい。
0.1重量%未満では、被覆効果が十分でなく、20重
量%を超えると、流動性や電極スリーブとの付着力が低
下し、高速機において長期的な帯電均一性を得にくくな
る。またコストアップにもなるので好ましくない。
【0029】また、本発明においては、表面層は必ずし
も芯材を完全に被覆する必要はなく、本発明の効果が得
られる範囲で芯材が露出していてもよい。つまり、表面
層が不連続に形成されていてもよい。
【0030】本発明に用いる磁性粒子を被覆する樹脂
は、前記した磁性粒子の抵抗領域を満足する範囲内で導
電性粒子を分散させることができる。
【0031】本発明に用いられる導電性粒子としては、
一般に知られている導電性粒子が使用可能であり、例え
ば銅、ニッケル、鉄、アルミニウム、金、銀等の金属あ
るいは酸化鉄、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化アンチモン、
酸化チタン等の金属酸化物、更にはカーボンブラック等
の導電粉が挙げられる。なお、これらは必要に応じ疎水
化や抵抗調整の目的で表面処理が施されていてもよい。
使用に際しては樹脂との分散性や生産性を考慮して選択
して用いる。
【0032】以上に述べた磁性粒子は、磁性粒子を拘束
させるためのマグネット等の永久磁石を内包した任意の
表面粗さを有する金属筒や金属箔等の導電性部材(スリ
ーブ)によって保持された形態で用いられる。
【0033】このようにして作製された帯電部材はバネ
等の抑圧手段を用いて帯電ニップを形成させ、感光体に
対して抑圧接触させた状態で用いられる。
【0034】通常、有機光導電性物質を含有する感光体
への接触帯電は、接触帯電部材から感光体への放電によ
って行われるため、あるしきい値電圧以上の電圧印加が
必要になる。
【0035】例えば、約640V以上の電圧を印加すれ
ば感光体の表面電位が上昇し始め、それ以降は印加電圧
に対して傾き1で線形に感光体の表面電位が増加する
(以後このしきい値電圧を帯電開始電圧Vthと定義す
る。)。つまり、感光体表面電位Vdを得るためには、
接触帯電部材にVd+Vth以上の直流電圧を印加する
ことになる。これが直流帯電方式である。
【0036】また、所望のVdに相当する直流電圧に2
×Vth以上のピーク間電圧を有する交流電圧を重畳し
た印加電圧を用いる交流重畳帯電方式も知られている。
これは交流による電位のならし効果を目的としたもので
あり、感光体の表面電位は交流電圧の中央であるVdに
収束し、環境等の外乱には影響されにくい特徴がある。
【0037】ところで本発明では、感光体の導電性支持
体より最も離れた層、即ち表面層として電荷注入層を設
けることにより、前記直流帯電方法や交流重畳帯電方法
に比べ帯電効率の高い注入帯電を実現することができ
る。このような電荷注入層(表面層)は、帯電部材から
注入された帯電電荷を保持する役割を果し、更に光露光
時にこの電荷を感光体基体に逃がす役割を果し残留電位
を低減させることができる。そして、本発明の接触帯電
装置に電荷注入層を備えた感光体を用いることによっ
て、帯電開始電圧Vthを十分に小さくできるので感光
体の表面電位を接触帯電部材に印加する電圧の90%以
上にすることができる。
【0038】本発明の帯電部材を形成する磁性粒子には
感光体表面の電位が400V以上に帯電し得る電圧が印
加されていることが高精細の画像を得る観点から好まし
い。より好ましくは500Vを超えるように印加されて
いることがよい。また、注入帯電においては、直流電圧
に2×Vth(V)以下のピーク間電圧の交流電圧を印
加することも帯電の均一性の観点から本発明の好ましい
形態である。一方、放電帯電においては、直流電圧に2
×Vth(V)以上のピーク間電圧の交流電圧を印加す
ることが帯電均一性の観点から好ましい。
【0039】次に、端部処理手段の例を図を用いて具体
的に説明する。
【0040】(1)図3に示すように電極スリーブ22
の長手方向端部の外周面にリング状の絶縁物24を設け
る。なお、回転可能な電極スリーブ22にはマグネット
ロール21が内包される。
【0041】本構成では、スリーブ22から磁性粒子2
3への導電経路が断たれるので感光体1との接触が不均
一化する部分の磁性粒子に電荷の注入がなくなり、磁性
粒子23に付着電界が働かなくなるので磁性粒子23の
感光体1側への付着を防止できる。
【0042】絶縁物24としては、ポリエステル樹脂、
ナイロン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、アクリル
樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリオレフィン
樹脂及びポリカーボネート樹脂等の樹脂が挙げられ、こ
れら樹脂は直接コートしたり、フィルム状やキャップ状
のものを粘着剤を介して貼着する。また、スチレン系、
ウレタン系、ポリアミド系、オレフィン系及びフッ素系
のエラストマーで作成したチューブを圧入したり、熱収
縮させて形成することもできる。
【0043】(2)図4に示すように電極スリーブ22
−1の磁気ブラシ端部に相当する領域にフロート電極部
22−3を形成する。
【0044】具体的には、フロート電極22−3は第2
の電極スリーブに相当し、導電性物質からなるスリーブ
状物で構成され、絶縁性スペーサー22−2を介して電
極スリーブ22−1に固定する。フロート電極22−3
は、導電性物質として、例えばアルミニウム、SUS及
び銅等の金属や導電性粒子を分散した樹脂等で構成され
る。
【0045】また、絶縁性スペーサー22−2の材質と
しては、ポリエステル樹脂、ナイロン樹脂、シリコーン
樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェ
ノール樹脂、ポリオレフィン樹脂及びポリカーボネート
樹脂等の樹脂が挙げられる。
【0046】この構成においては、フロート電極22−
3の作用により、磁気ブラシ端部の磁性粒子23の電位
が感光体1の電位と同等のレベルになるので、磁性粒子
に電荷が注入されることはなくなる。その結果、磁性粒
子の感光体への付着が防止できる。
【0047】また、本発明においては、図5に示すよう
に、前記(1)のリング状絶縁物の表面にフロート電極
22−3を設けることもできる。
【0048】(3)図6及び図7に示すように、上記
(2)で示した電極スリーブの磁気ブラシ端部に相当す
る領域のフロート電極部22−3を接地する。
【0049】具体的には、フロート電極22−3を接地
し感光体アースと共通にする。
【0050】端部の接地により、磁気ブラシ23も端部
に向かい電位が減少し、最終的に電位は感光体アースに
向かうので磁気ブラシ23と感光体1(ブラシが接触し
ない感光体表面)との電位差の発生を長期的に防止する
ことができる。
【0051】本構成は、直流電圧帯電方法に比べ帯電部
材と感光体の間に大きな電位差が生じる交流重畳帯電方
法に対して、特に効果的な手段である。
【0052】また、交流重畳帯電方法は従来の電子写真
プロセスに一般的に使われているが、感光体表面の転写
残トナーを除去するクリーニング装置をなくしたクリー
ナーレスプロセスにおいても、転写残トナーの影響を抑
える目的で交流重畳帯電方法が採用されており、本構成
はクリーナーレスプロセス用の帯電装置としての効果も
高い。
【0053】(4)図8に示すように、感光体1の長手
方向端部の磁気ブラシ端部に相当する位置の感光体表面
に電極(第2の導電性部材)25を形成する。
【0054】この電極25は磁気ブラシの端部と接触し
電極スリーブ22と同電位となるので、帯電ニップ部で
磁性粒子23が端部に押し出されても磁性粒子には電荷
は注入されず、電気的な力も作用しないので磁性粒子の
付着を防止できる。
【0055】(5)図9に示すように、感光体1の長手
方向端部の磁気ブラシ端部に相当する位置に、感光体支
持体とは絶縁されたフロート電極部(第2の導電性部
材)29を設ける。ここで、28は絶縁層である。
【0056】これにより電極部29は磁気ブラシと同電
位になり磁性粒子23感光体1への付着を防止する。
【0057】(6)図10に示すように、帯電装置の構
成として回転可能な多極のマグネットロール21に直接
磁性粒子23を付着させ磁気ブラシを形成することがで
きる。
【0058】マグネットロール21の表面に直接磁性粒
子23を付着させることで、磁性粒子の拘束力を強め感
光体への付着を防止する。
【0059】この構成では、磁性粒子に電圧を印加する
ためにマグネットロール21の表面を導電性処理30す
ることができる。導電性処理領域は磁気ブラシの両端部
までとし、その端部はシール材31等で規制(絶縁)し
てもよい。導電性処理領域の外側に磁気ブラシが広がっ
ても、電荷の導電経路が断ち切られているので磁性粒子
23への電荷注入は起こらず、磁性粒子23の感光体1
側への付着は防止される。
【0060】上記導電性処理としては、前記したような
導電性粒子を分散した樹脂層を形成する、金属を蒸着す
る及び金属箔等を巻き付ける等の方法が挙げられるが、
コストや工作精度の点で樹脂層を形成することが好まし
い。
【0061】また、本発明においては、端部処理の容易
さ等の点で、導電性部材を端部処理することが好まし
い。
【0062】次に、本発明に用いられる電子写真感光体
について説明する。
【0063】本発明の帯電装置が注入帯電に用いられる
場合、感光体は支持体より最も離れた層、即ち表面層と
して電荷注入層を有する。
【0064】この電荷注入層の体積抵抗値は、十分な帯
電性が得られ、また画像流れを起こしにくくするため、
体積抵抗値が1×108 Ω〜1×1015Ωcmであるこ
とが好ましく、特に画像流れの点から、体積抵抗値が1
×1010Ω〜1×1014Ωcm、更に体積抵抗値の環境
変動等も考慮すると1×1012Ω〜1×1014Ωcmで
あることが好ましい。体積抵抗値が1×108 Ωcm未
満では高湿環境で帯電電荷が表面方向に保持されにくく
なるため画像流が生じ易くなる。また、1×1015Ωc
mを超えると帯電部材からの帯電電荷を十分注入保持で
きず帯電不良を生じ易くなる傾向にある。
【0065】本発明における電荷注入層の体積抵抗値の
測定方法は、表面に金を蒸着させたポリエチレンテレフ
タレート(PET)フィルム上に表面層を形成し、これ
を体積抵抗測定装置(ヒューレットパッカード社製41
40B pA MATER)にて、23℃、65%の環
境で100Vの電圧を印加して測定するというものであ
る。
【0066】この電荷注入層は、金属蒸着膜等の無機の
層あるいは導電性微粒子を結着樹脂中に分散させた導電
粉分散樹脂層等によって構成され、蒸着膜は蒸着、導電
粉分散樹脂膜はディッピング塗工法、スプレー塗工法、
ロールコート塗工法及びビーム塗工法等の適当な塗工法
にて塗工することによって形成される。また、絶縁性の
バインダー樹脂に光透過性の高いイオン導電性を持つ樹
脂を混合もしくは共重合させて構成するもの、または中
抵抗で光導電性のある樹脂単体で構成するものでもよ
い。
【0067】まず、導電性微粒子と結着樹脂から成る樹
脂層の場合、結着樹脂には、ポリエステル樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、フッ素樹脂、セル
ロース、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル
樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アルキド樹脂、
塩化ビニル−酢酸ビニール共重合体樹脂等の樹脂を用い
ることができる。導電性微粒子としては、銅、アルミニ
ウム、銀及びニッケル等の金属、酸化亜鉛、酸化錫、酸
化アンチモン、酸化スズ、酸化チタンあるいはこれらの
固溶体や融着体等の金属酸化物、ポリアセチレン、ポリ
チオフェン及びポリピロール等の導電性ポリマー等が使
用できるが、感光体の透光性の観点から透明度の高い酸
化スズ等の金属酸化物を選択使用することがより好まし
い。これら導電性微粒子の粒径は、透光性の観点から
0.3μm以下であることが好ましく、最適には0.1
μm以下である。電荷注入層に含有させる場合、導電性
微粒子の含有量は、その粒径にも依存するが、結着樹脂
に対し2〜280重量%の範囲であることが好ましい。
含有量が2重量%未満では電荷注入層の抵抗調整が困難
となり、また280重量%を越えると結着樹脂の塗膜性
が部分的に低下することがある。
【0068】また、電荷注入層の結着樹脂は下層の結着
樹脂と同じとすることも可能であるが、この場合には電
荷注入層の塗工時に電荷輸送層の塗工面を乱してしまう
可能性があるため、被覆方法に注意する必要がある。
【0069】また、導電性微粒子の分散性向上、結着樹
脂との接着性、あるいは成膜後の塗膜平滑性の向上を目
的として、種々の添加剤を加えることもできる。特に、
分散性の向上に関しては、カップリング剤あるいはレベ
リング剤等により、導電性微粒子の表面改質を行うこと
は非常に有効である。更には、分散性向上の点から、結
着樹脂として硬化型樹脂を用いることが効果的である。
【0070】硬化型樹脂を電荷注入層に用いる場合に
は、導電性微粒子を硬化性モノマーまたはオリゴマーの
溶液中に分散した塗工液を感光層上に塗布、成膜後、熱
または光照射によって該塗膜を硬化させて表面層とす
る。このような硬化型樹脂としては、例えばアクリル樹
脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂及びメラミン樹脂等
が挙げられるが、これらに限ったわけではなく、塗布成
膜後に光または熱等のエネルギーを与えることにより化
学反応を起こし硬化する樹脂であれば使用可能である。
【0071】上記電荷注入層の膜厚は、0.1〜10μ
mであることが好ましく、特には0.5〜5μmである
ことが好ましい。
【0072】更に、上記電荷注入層には、滑材粉末を含
有させてもよい。感光体と帯電部材との摩擦、または感
光体とクリーニング部材との摩擦が低減され、電子写真
装置の力的負荷が軽減できる。また、感光体表面の離型
性が向上するため、現像剤粒子(トナー)の付着が防止
できる。このような滑材粒子としては、臨界表面張力の
低い、フッ素樹脂、シリコーン樹脂またはポリオレフィ
ン樹脂を用いるのが好ましい。特に好ましくは4フッ化
エチレン樹脂である。この場合、滑材粉末の添加量は、
好ましくは結着樹脂に対して2〜50重量%、より好ま
しくは5〜40重量%である。2重量%未満では滑材粉
末の量が十分でないため帯電性の向上効果が十分でな
く、また50重量%を越えると画像の分解能や感光体の
感度が低下する傾向にある。
【0073】次に、無機系材料からなる電荷注入層とし
ては、例えばアモルファスシリコン等の半導電体を挙げ
ることができる。
【0074】シリコン製の感光体は、下層の感光層に光
導電化されたアモルファスシリコンを選択することによ
り、高周波グロー放電分解によりプラズマ化学気相堆積
装置を用いて連続的に作製できる。
【0075】本発明における感光層は、電荷発生層と電
荷輸送層を積層して成るが、それぞれの層を構成する電
荷発生物質及び電荷輸送物質を同一層化した単層型も可
能である。ここで、電荷輸送層の膜厚は5〜40μm、
電荷発生層の膜厚は0.05〜5μmの範囲に設定され
る。
【0076】このような感光層材料としては、例えばフ
タロシアニン顔料及びアゾ顔料等の有機系材料またはシ
リコン化合物等の無機系材料等が挙げられる。
【0077】更に、電荷注入層と感光層の中間層を設け
ることもできる。中間層は電荷注入層と感光層の接着性
を高め、あるいは電荷のバリアー層として機能させるこ
とを目的とする。中間層としては、例えばエポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスチレン
樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂材料が使
用可能である。
【0078】本発明における感光体用の導電性支持体と
しては、アミニウム、ニッケル、ステンレス及びスチー
ル等の金属、導電性膜を有するプラスチックあるいは硝
子、導電化した紙等を用いることができる。
【0079】〔帯電部材用磁性粒子の製造例〕 (磁性粒子製造例1)ポリパーフロロアルキルメタクリ
レート−ポリメチルメタクリレート共重合体及びメチル
メタクリレート−ブチルアクリレート共重合体をそれぞ
れ0.5重量部ずつトルエン−メチルエチルケトン
(1:1)混合溶媒に混合し導電性カーボンブラックを
分散した。これをスピラコーターを用いてCu−Znフ
ェライト磁性粒子100重量部(平均粒径22μm)に
被覆し、体積抵抗値が1×108 Ωcmである磁性粒子
1を得た。
【0080】(磁性粒子製造例2)フッ素アクリル樹脂
(ポリパーフロロアルキルメタクリレート−ポリメチル
メタクリレート共重合体)を用いた以外は磁性粒子製造
例1と同様にしてCu−Znフェライト粒子(平均粒径
24μm)を被覆し、体積抵抗値が9×106 Ωcmで
ある磁性粒子2を得た。
【0081】(磁性粒子製造例3)パーフルオロビニル
エーテル−テトラフルオロエチレン共重合体0.9重量
部とメラミン樹脂0.1重量部を用いた以外は磁性粒子
製造例1と同様にしてCu−Znフェライト粒子(平均
粒径28μm)を被覆し、更にメラミン架橋を施すこと
によって、体積抵抗値が5×107 Ωcmである磁性粒
子3を得た。
【0082】(磁性粒子製造例4)ポリフッ化ビニリデ
ン0.33重量部及びメチルメタクリレート−ブチルア
クリレート共重合体0.67重量部を用いた以外は磁性
粒子製造例1と同様にしてCu−Znフェライト粒子
(平均粒径28μm)を被覆し、体積抵抗値が8.1×
108 Ωcmである磁性粒子4を得た。
【0083】(磁性粒子製造例5)スチレン−メチルメ
タクリレート−ブチルアクリレート共重合体1重量部を
用いた以外は磁性粒子製造例1と同様にしてCu−Zn
フェライト粒子(平均粒径28μm)を被覆し、体積抵
抗値が9.5×106 Ωcmである磁性粒子5を得た。
【0084】(磁性粒子製造例6)トルエン−メチルエ
チルケトン−ブタノールの混合溶媒にシリコーン樹脂1
重量部と導電性カーボンブラックを分散混合した。これ
をCu−Znフェライト磁性粒子100重量部(平均粒
径25μm)にスピラコーターで塗布し、体積抵抗値が
3.0×107 Ωcmである磁性粒子6を得た。
【0085】(磁性粒子製造例7)シリコーン変性アク
リル樹脂を用いた以外は磁性粒子製造例6と同様にし
て、Cu−Znフェライト磁性粒子100重量部(平均
粒径24μm)を被覆し、体積抵抗値が7.3×106
Ωcmである磁性粒子7を得た。
【0086】(磁性粒子製造例8)エポキシ変性シリコ
ーン樹脂を用いた以外は磁性粒子製造例6と同様にして
Cu−Znフェライト磁性粒子100重量部(平均粒径
24μm)を被覆し、体積抵抗値3.5×107 Ωcm
である磁性粒子8を得た。
【0087】(磁性粒子製造例9)シリコーンアルキッ
ド樹脂を用いた以外は磁性粒子製造例6と同様にして体
積抵抗値が1.2×108 Ωcmである磁性粒子9を得
た。
【0088】(磁性粒子製造例10)磁性粒子製造例1
において用いたCu−Znフェライト粒子をそのまま用
いた。体積抵抗値は.5.0×107 Ωcmであった。
これを磁性粒子10とする。
【0089】(磁性粒子製造例11)磁性粒子製造例2
において用いたCu−Znフェライト粒子をそのまま用
いた。体積抵抗値は.3.0×107 Ωcmであった。
これを磁性粒子11とする。
【0090】(磁性粒子製造例12)磁性粒子製造例3
において用いたCu−Znフェライト粒子をそのまま用
いた。体積抵抗値は.2.0×107 Ωcmであった。
これを磁性粒子12とする。
【0091】〔電極スリーブの製造例〕 (電極スリーブ製造例1)図3に基づき、電極スリーブ
22に対し端部処理をした。即ち、スリーブ22の長手
方向端部近傍(マグネットローラ21の端部対応領域)
の外周面に厚さ40μmのポリエステルシート24を粘
着剤で貼着した。貼着部は磁気ブラシの長手方向の端の
内側6mm位置から外側に向け25mm幅とした。な
お、電極スリーブはマグネットローラを内包する外径1
6mmのアルミニウムスリーブを使用した。これを電極
スリーブ1とする。
【0092】(電極スリーブ製造例2)図4に基づき、
端部のフロート電極部としてアルミニウムからなるスリ
ーブ状物223をテフロン樹脂から成る絶縁性スペーサ
ー222を介して電極スリーブに固定した。絶縁性スペ
ーサーは幅6mmとし、磁気ブラシの長手方向の端より
内側に位置する。これを電極スリーブ2とする。
【0093】(電極スリーブ製造例3)電極スリーブ製
造例1のポリエステルシート(25mm幅)の表面にカ
ーボンブラックを分散したウレタン樹脂をコートし、フ
ロート電極部を作製した(図5)。これを電極スリーブ
3とする。
【0094】(電極スリーブ製造例4)電極スリーブ製
造例2のフロート電極部を図6に示すように接地した。
また、絶縁性スペーサとしてテフロン樹脂の代わりにポ
リカーボネート樹脂を使用した。これを電極スリーブ4
とする。
【0095】(電極スリーブ製造例5)電極スリーブ製
造例3のフロート電極部を図7に示すように接地した。
これを電極スリーブ5とする。
【0096】(電極スリーブ製造例6)電極スリーブ1
を端部処理しなかったものを電極スリーブ6とする。
【0097】〔感光体の製造例〕 (感光体製造例1)感光体の負帯電用の有機光導電性物
質を用いた感光体であり、φ30mmのアルミニウム製
のシリンダー上に以下の機能層を設けた。
【0098】第1層は導電層であり、アルミニウムシリ
ンダーの欠陥等をならすため、またレーザ露光の反射に
よるモアレの発生を防止するために設けられている厚さ
約20μmの導電性粒子分散樹脂層である。
【0099】第2層は正電荷注入防止層(下引き層)で
あり、アルミニウム支持体から注入された正電荷が感光
体表面に帯電された負電荷を打ち消すのを防止する役割
を果たし、メトキシメチル化ナイロンによって106 Ω
cm程度に抵抗調整された厚さ約1μmの中抵抗層であ
る。
【0100】第3層は電荷発生層で、ジスアゾ系の顔料
を樹脂に分散した厚さ約0.3μmの層であり、レーザ
露光を受けることによって正負の電荷対を発生する。
【0101】第4層は電荷輸送層で、ポリカーボネート
樹脂にヒドラゾンを分散した厚約25μmの層であり、
P型半導体である。従って、感光体表面に帯電された負
電荷はこの層を移動することはできず、電荷発生層で発
生した正電荷のみを感光体表面に輸送することができ
る。
【0102】これを感光体1とする。
【0103】(感光体製造例2)感光体製造例1の、第
4層の表面に電荷注入層として、光硬化性のアクリル樹
脂にSnO2 超微粒子、更に粒径約0.25μmの四フ
ッ化エチレン樹脂粒子を分散した。
【0104】具体的には、アンチモンをドーピングし低
抵抗化した粒径約0.03μmのSnO2 粒子を樹脂に
対して100重量%、更に四フッ化エチレン樹脂粒子を
20重量%、分散剤を1.2重量%分散した。このよう
にして調製した塗工液をスプレー塗工法にて厚さ約2.
5μmに塗工して電荷注入層とした。
【0105】これにより感光体表面層の体積抵抗値は電
荷輸送層単体の場合、1×1015Ωcmより大きかった
のに比べ、3×1012Ωcmになった。
【0106】これを感光体2とする。
【0107】(感光体製造例3)図9に基づき、感光体
2の電荷注入層を含む層27を磁気ブラシの長手方向両
端部に相当する位置より6mmだけ内側に作製し、その
外側には絶層としてポリカーボネイト層28(厚さ10
0μm)を設け、この表面にフロート電極として導電性
酸化すずを分散したポリカーボネイト樹脂層を設けた。
なお、端部領域のシリンダー部は研磨し、中央部の外径
(φ30)より1mm小さくした。
【0108】これを感光体製造例3とする。
【0109】(感光体製造例4)電荷注入層に四フッ化
エチレン樹脂粒子と分散剤を分散しなかったこと以外は
感光体製造例2と同様にして感光体を作製した。
【0110】この感光体表面層の体積抵抗値は1×10
12Ωcmであった。
【0111】これを感光体4とする。
【0112】(感光体製造例5)鏡面加工を施したφ3
0mmのアルミニウムシリンダー上に、グロー放電法を
用いて、阻止層、光導電層及び表面層を形成し、アモル
ファスシリコン感光体を作製した。
【0113】まず、反応室を約5×10-3Paに排気し
てから、250℃に調音されたアルミニウムシリンダー
表面に、SiH4、B26、NO及びH2の各種ガスをフ
ロー式で反応室に送り込んだ。30Pa程度の内圧に達
したところでグロー放電を生起させ、厚さ5μmの阻止
層を形成した。
【0114】次に、阻止層と同様な方法で、SiH4
びH2ガスを使用し、約50Paの内圧条件下で厚さ2
0μmの感光層を形成した。
【0115】更に、SiH4、CH4、H2ガスを使用
し、約60Paの内圧条件下でグロー放電させて、厚さ
0.5μmのSiとCからなる表面層を形成し、アモル
ファスシリコン感光体を作製した。感光体の表面抵抗
は、8×1012Ωcmであった。
【0116】これを感光体5とする。
【0117】(感光体製造例6)図9に基づき、感光体
5の磁気ブラシの長手方向両端部に相当する位置に幅1
5mm、厚さ0.4μmの銅蒸着膜を形成した。
【0118】これを感光体6とする。
【0119】(感光体製造例7)図8に基づき、感光体
1の磁気ブラシの長手方向両端部に相当する位置に幅2
0mmの導電性樹脂を25μmの厚みにコートした。導
電性樹脂は、アクリル樹脂にカーボンブラックを分散し
たものを使用した。
【0120】これを感光体7とする。
【0121】 (トナー製造例) ボリエステル樹脂 100部(重量部、以下同様) カーボンブラック 3部 ジ−tert−ブチルサリチル酸のクロム化合物 4部 上記材料をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行
い、2軸押出式混練機により溶融混練し、冷却後ハンマ
ーミルを用いて約1mm程度に粗粉砕し、次いでエアー
ジェット方式による微粉砕機で微粉砕した。更に得られ
た微粉砕物を風力分級して、重量平均粒径が10μmで
ある黒色粉体を得た。
【0122】上記黒色粉体100部と表面を疎水化処理
したシリカ微粉末(平均粒径0.05μm)1.5部と
ヘンシェルミキサーで混合し、トナーを得た。
【0123】
【実施例】
(実施例1)本実施例で用いた電子写真方式のプリンタ
ーについて図1を用いて説明する。プロセススピードは
100mm/secであり、感光体1は感光体製造例1
で製造されたものを用いた。
【0124】帯電手段2は磁気ブラシ(帯電部材)とし
て穂立ちさせるための、電極スリーブ製造例1で得られ
た電極スリーブ1(φ16mm)と、これに内包される
磁速密度0.1T(デスラ)のマグネットロールから構
成される。該導電スリーブと感光体1との間隙は約50
0μmとし、帯電部材製造例1で得られた磁性粒子1
を、感光体との間に幅約5mmの帯電ニップを形成させ
るようにスリーブ上にコートした。また、マグネットロ
ールは固定、スリーブ表面が感光体表面の周速に対して
1.5倍の速さで対向箇所において逆方向に回転するよ
うにし、感光体と磁気ブラシが均一に接触するようにし
た。
【0125】次に、露光部で画像露光を受ける。用いら
れる光は画像信号に従って強度変調を受けたレーザダイ
オードからの露光光3であるレーザ光等であり、ポリゴ
ンミラーを用いて走査することにより感光体にレーザ光
を照射し、静電潜像を形成する。
【0126】次に、前記トナー製造例のトナーを用いて
2成分現像を行う。
【0127】現像キャリアは、平均粒径が50μmで、
キャリアである。また、用いられるトナーは、トナー製
造例のトナーである。トナーとキャリアは重量比で5:
100の比率で混合した。
【0128】マグネットを内包したトナー担持体13上
に現像剤のコート層制御のために500μmのギャップ
を設けて非磁性のステンレス製ブレードを取り付け、ト
ナー担持体に前記現像材をコートし、コート厚を制御し
た。
【0129】この状態で、−500Vの直流電圧に周波
数2,000Hz、ピーク間電圧2.0KVの交流電圧
を重畳した電圧を印加して、トナー担持体と感光体の間
で2成分現像を行った。なお、トナー担持体であるステ
ンレススリーブの回転速度は、感光体との対向部分にお
いて同方向に、感光体の2倍に設定した。
【0130】このようにしてトナーで現像された像は、
次に転写材5に転写される。転写手段としては中抵抗の
転写ローラ6を用いる。本実施例ではローラ抵抗値5×
108 Ωのものを用い、+2,500Vの直流電圧を印
加して転写を行った。
【0131】転写材上にトナー像を転写されたプリント
画像は、その後、熱定着ローラ7によって定着を受け、
機外に排出される。また転写されなかったトナーはクリ
ーニングブレード8で感光体表面からかき落とされる。
【0132】このような電子写真装置を用い以下の評価
を行った。なお、電極スリーブへの印加電圧は、交流重
畳(DC−700V、1.6kVpp)、弱交流重畳
(DC−700V、1.0kVpp)、注入DC(DC
−700V)の3種類を用いた。但し、感光体5に対し
ては、直流成分を+500Vにした。
【0133】評価1 5000枚の画像出し耐久を行い
耐久中の磁性粒子のもれ及びドラム付着を観察した。評
価レベルは表1に示される4段階である。
【0134】
【表1】
【0135】評価2 耐久前後の磁性粒子の表面を拡大
撮影(電子顕微鏡)し、表面層の摩耗や剥がれを評価し
た。評価レベルは表2に示される4段階である。
【0136】
【表2】
【0137】評価3 耐久前後の電極スリーブ端部ある
いは感光体端部の表面を拡大撮影(電子顕微鏡)し、被
覆樹脂層あるいはフロート電極の摩耗や剥がれを評価し
た。評価レベルは表3に示される4段階である。
【0138】
【表3】
【0139】結果を表4に示す。
【0140】(実施例2〜22)表4に示す磁性粒子、
電極スリーブ、感光体及び印加電圧の組み合わせで、評
価1、評価2及び評価3の検討を実施した。
【0141】結果を表4に示す。
【0142】(比較例1〜4)表4に示す磁性粒子、電
極スリーブ、感光体及び印加電圧の組み合わせで、評価
1及び3の検討を実施した。
【0143】結果を表4に示す。
【0144】
【表4】
【0145】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、磁気ブ
ラシ端部からの磁性粒子もれ及び端部処理部の耐久摩耗
が防止され、同時に耐摩耗性に優れた磁性粒子を得るこ
とが可能になったので、長期にわたって良好な帯電特性
を維持することができ、また、長期にわたって良好な注
入帯電を行うことができる帯電装置及び電子写真装置を
提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の帯電装置を有する電子写真装置の概略
構成の例を示す図である。
【図2】本発明における磁性粒子の体積抵抗値を測定す
る装置の構成の断面図を示す図である。
【図3】端部処理の例を示す図である。
【図4】端部処理の例を示す図である。
【図5】端部処理の例を示す図である。
【図6】端部処理の例を示す図である。
【図7】端部処理の例を示す図である。
【図8】端部処理の例を示す図である。
【図9】端部処理の例を示す図である。
【図10】端部処理の例を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒平 文弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 杷野 祥史 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 久木元 力 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 石原 友司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真感光体、及び磁性粒子からな
    り、導電性部材上に担持され、該電子写真感光体に接触
    配置され、電圧を印加されることにより該電子写真感光
    体を帯電する帯電部材を有する帯電装置において、 該導電性部材の、該帯電部材の長手方向端部に相当する
    領域、または該電子写真感光体の、該帯電部材の長手方
    向端部に相当する領域が、絶縁性処理または導電性処理
    されており、 該磁性粒子が、フッ素系樹脂、アクリル系樹脂及びシリ
    コーン系樹脂からなる群より選ばれる少なくともひとつ
    の樹脂を含有する表面層を有することを特徴とする帯電
    装置。
  2. 【請求項2】 磁性粒子が1×104 〜1×1011Ωc
    mの体積抵抗値を有する請求項1記載の帯電装置。
  3. 【請求項3】 樹脂がフッ素系樹脂及びアクリル系樹脂
    の少なくとも一方である請求項1または2記載の帯電装
    置。
  4. 【請求項4】 絶縁性処理または導電性処理された箇所
    の表面が樹脂を含有する請求項1乃至3のいずれかに記
    載の帯電装置。
  5. 【請求項5】 導電性部材が絶縁性処理または導電性処
    理されている請求項1乃至4のいずれかに記載の帯電装
    置。
  6. 【請求項6】 電子写真感光体が表面層として電荷注入
    層を有する請求項1乃至5のいずれかに記載の帯電装
    置。
  7. 【請求項7】 電荷注入層が1×108 〜1×1015Ω
    cmの体積抵抗値を有する請求項6記載の帯電装置。
  8. 【請求項8】 電子写真感光体、及び磁性粒子からな
    り、導電性部材上に担持され、該電子写真感光体に接触
    配置され、電圧を印加されることにより該電子写真感光
    体を帯電する帯電部材、露光手段、現像手段及び転写手
    段を有する電子写真装置において、 該導電性部材の、該帯電部材の長手方向端部に相当する
    領域、または該電子写真感光体の、該帯電部材の長手方
    向端部に相当する領域が、絶縁性処理または導電性処理
    されており、 該磁性粒子が、フッ素系樹脂、アクリル系樹脂及びシリ
    コーン系樹脂からなる群より選ばれる少なくともひとつ
    の樹脂を含有する表面層を有することを特徴とする電子
    写真装置。
  9. 【請求項9】 磁性粒子が1×104 〜1×1011Ωc
    mの体積抵抗値を有する請求項8記載の電子写真装置。
  10. 【請求項10】 樹脂がフッ素系樹脂及びアクリル系樹
    脂の少なくとも一方である請求項8または9記載の電子
    写真装置。
  11. 【請求項11】 絶縁性処理または導電性処理された箇
    所の表面が樹脂を含有する請求項8乃至10のいずれか
    に記載の電子写真装置。
  12. 【請求項12】 導電性部材が絶縁性処理または導電性
    処理されている請求項8乃至11のいずれかに記載の電
    子写真装置。
  13. 【請求項13】 電子写真感光体が表面層として電荷注
    入層を有する請求項8乃至12のいずれかに記載の電子
    写真装置。
  14. 【請求項14】 電荷注入層が1×108 〜1×1015
    Ωcmの体積抵抗値を有する請求項13記載の電子写真
    装置。
JP10607797A 1996-04-23 1997-04-23 帯電装置及び電子写真装置 Pending JPH1048909A (ja)

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