JPH1048871A - トナー - Google Patents

トナー

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JPH1048871A
JPH1048871A JP21693596A JP21693596A JPH1048871A JP H1048871 A JPH1048871 A JP H1048871A JP 21693596 A JP21693596 A JP 21693596A JP 21693596 A JP21693596 A JP 21693596A JP H1048871 A JPH1048871 A JP H1048871A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 幅広い転写電流条件で「再転写」を起こさ
ず、高品質の画像を得ることができるトナーを提供する
ことにある。 【解決手段】 示差熱分析における吸熱ピークを120
℃以下の領域にひとつ以上有し、トナー粒子の画像解析
装置で測定した形状係数SF−1の値が110<SF−
1≦180であり、形状係数SF−2の値が110<S
F−2≦140であり、SF−2の値から100を引い
た値BとSF−1の値から100を引いた値Aとの比B
/Aが1.0以下であることを特徴とするトナーに関す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真法、静電記
録法、磁気記録法などを利用した記録方法に用いられる
トナーに関するものである。詳しくは本発明は予め静電
潜像担持体上にトナー像を形成後、転写材上に転写させ
て画像形成する複写機、プリンター、ファックスに用い
られるトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては多数の方法が
知られているが、一般には光導電性物質を利用し、種々
の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、次いで、
該潜像をトナーで現像を行って可視像化し、必要に応じ
て紙などの転写材にトナー像を転写した後に、熱/圧力
により転写材上にトナー像を定着して最終画像を得るも
のである。
【0003】近年電子写真法を用いた複写機、プリンタ
ー、ファックスは、カラー化の需要が大きくなってい
る。一般にカラートナーはその色味の関係で磁性体を含
有した磁性トナーを用いることが困難なため、非磁性ト
ナーが用いられる。黒トナーに磁性トナーを用い、カラ
ートナーに非磁性トナーを用いた場合、非磁性トナーは
その最適な転写電流値が磁性トナーの最適転写電流値よ
り高い値になる傾向がある。機器本体の転写条件を非磁
性トナーに合わせた場合、磁性トナーは一旦転写材上に
転写されたトナーが潜像担持体上に戻ってしまう「再転
写」と呼ばれる現象がおこり、黒画像の画像濃度の低下
を起こす。
【0004】また、近年ペーパーマテリアルのさらなる
多様化が進んでいることにより、電子写真法を用いた複
写機、プリンター、ファックスはそれらの多用なペーパ
ーマテリアルに対応出来ることが要求されている。しか
しながら、転写材であるペーパーマテリアルによってそ
の最適な転写条件は異なる。例えば、厚紙やOHTフィ
ルムではその最適転写電流値は高い値になる。一方、薄
い紙ではその最適転写電流値は低い値となり、機器本体
の転写条件を厚紙やOHTフィルムに対して最適化する
とやはり「再転写」現象が起きてしまう。
【0005】特開平2−66559号公報、特開平2−
87159号公報、特開平2−146557号公報、特
開平2−167566号公報、特開平5−61251号
公報等に、トナーに機械的衝撃処理を施すことにより転
写率が改善できるという提案がなされている。また、特
開昭57−35867号公報、特開昭56−10434
0号公報、特開昭56−91242号公報等に、現在主
に磁性トナーに用いられている磁性体に比べて比較的粒
径の大きい磁性体をトナーに含有させると転写性を改善
できるという提案がなされている。
【0006】これらに提案されている方法では、そのト
ナーにとって最も転写効率の良い転写条件に合わせたと
ころでの転写率は確かに向上するが、それよりも高い転
写電流値に設定したときの転写効率はほとんど改善され
ず、「再転写」の改善には効果がない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の問題点を解決したトナーを提供することにあ
る。
【0008】即ち、本発明の目的は、幅広い転写電流条
件(特に高い転写電流条件において)で「再転写」を起
こさず高い画像濃度が得られるトナーを提供することに
ある。
【0009】さらに、本発明の目的は、画像濃度が高
く、良好な画質の画像が得られるトナーを提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】示差熱分析における吸熱
ピークを120℃以下の領域にひとつ以上有し、トナー
粒子の画像解析装置で測定した形状係数SF−1の値が
110<SF−1≦180であり、形状係数SF−2の
値が110<SF−2≦140であり、SF−2の値か
ら100を引いた値BとSF−1の値から100を引い
た値Aとの比B/Aが1.0以下であることを特徴とす
るトナーを用いることにより上記課題を解決できる。
【0011】本発明者らは、「再転写」を解決する目的
で検討したところ、転写前のトナーの帯電量を大きくす
ることにより「再転写」が解決できることを見いだし
た。
【0012】
【発明の実施の形態】上記のある特定の凹凸の少ない形
状を有し、且つ、上記の様な示差熱分析における吸熱ピ
ークを有するトナーを用いることにより、上記の転写前
の静電荷潜像担持体或いは中間転写体上のトナーの帯電
量を従来よりも高くすることができ、「再転写」を防止
することが出来た。
【0013】本発明のトナーが、「再転写」防止効果を
得られる理由としては以下のように考えている。
【0014】示差熱分析における吸熱ピークが120℃
以下にあるトナーは、その製造における溶融混練工程に
おいてバインダー樹脂中の磁性体,荷電制御剤等の分散
の状態が吸熱ピークが120℃以下に有しないトナーと
は異なる「ある特異な表面状態」になっているものと推
測される。
【0015】さらに凹凸の少ない形状のためにその特異
な表面状態の性質が、より大きく発現されるために「再
転写」防止の効果が得られるものと推測している。
【0016】さらに、平均粒径の大きい磁性体を用いる
と、トナー表面に露出する磁性体量が減り、トナー表面
が高抵抗となり、トナーの帯電量が高くなることによ
り、「再転写」防止の効果が得られるものと推測してい
る。
【0017】本発明のトナーは、示差熱分析における吸
熱ピークを120℃以下(より好ましくは110℃以
下)にひとつ以上有する。
【0018】示差熱分析における吸熱ピークが120℃
以下にひとつもない場合は、「再転写」防止の効果が十
分に得られない。
【0019】示差熱分析における吸熱ピークが120℃
以下に少なくともひとつあれば効果はあり、さらに吸熱
ピークが120℃を超えるところにあっても構わない。
但し、示差熱分析における吸熱ピークは60℃以下(好
ましくは70℃以下)に存在しないものが好ましい。示
差熱分析における吸熱ピークは60℃以下に存在する場
合は、画像濃度が低くなる傾向がある。また、保存性も
不安定になる傾向にある。
【0020】示差熱分析における吸熱ピークを120℃
以下に有する形態にする手段としては、トナー中に示差
熱分析における吸熱ピークを120℃以下に有する化合
物を内添させる方法が好ましい。
【0021】示差熱分析における吸熱ピークを120℃
以下にひとつ以上有する物質としては、樹脂あるいはワ
ックスを挙げることができる。
【0022】樹脂としては、結晶性を有するポリエステ
ル樹脂、シリコーン樹脂等を挙げることができる。
【0023】ワックスとしては、パラフィンワックス、
マイクロクリスタリンワックス、ペトロラクタム等の石
油系ワックス及びその誘導体、モンタンワックス及びそ
の誘導体、フィシャートロプシュ法による炭化水素ワッ
クス及びその誘導体、ポリエチレンに代表されるポリオ
レフィンワックス及びその誘導体、カルナバワックス、
キャンデリラワックス等、天然ワックス及びそれらの誘
導体等で、誘導体には酸化物や、ビニルモノマーとのブ
ロック共重合物、グラフト変性物も含む。高級脂肪族ア
ルコール等のアルコール;ステアリン酸、パルミチン酸
等の脂肪酸或いはその化合物;酸アミド、エステル、ケ
トン、硬化ヒマシ油及びその誘導体、植物ワックス、動
物ワックス等、示差熱分析における吸熱ピークを120
℃以下に有しているものであればどれも用いることが可
能である。
【0024】これらの中でも、示差熱分析における吸熱
ピークを120℃以下に有する化合物が、ポリオレフィ
ンワックス、フィッシャートロプシュ法による炭化水素
ワックス、もしくは石油系ワックス及び高級アルコール
からなる群から選択される1種以上のワックス成分が好
ましく、さらに好ましくは、ポリオレフィンワックス、
フィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックス及び
石油系ワックスからなる群から選択される1種以上のワ
ックス成分が本発明のトナーにおいては特に好ましい。
【0025】上記のある特定の化合物を用いた場合、
「再転写」防止の効果がさらに高くなる。
【0026】これらの化合物は比較的それ自身の極性が
低く、トナーの帯電を安定させ、静電荷潜像担持体或い
は中間転写体上のトナーの帯電量を、より高くするため
と考えられる。
【0027】また、これらの中でも、示差熱分析におけ
る吸熱ピークを120℃以下に有する化合物が、ポリオ
レフィンワックス、もしくはフィッシャートロプシュ法
による炭化水素ワックスもしくは石油系ワックスもしく
は高級アルコールは、そのGPC測定での重量平均分子
量(Mw)と個数平均分子量(Mn)の比(Mw/M
n)が1.0〜2.0である場合、「再転写」防止の効
果がさらに高くなる。(Mw/Mn)が1.0〜2.0
である分子量分布がかなりシャープな上記ワックスをト
ナー中に含有させることにより、トナーの製造における
溶融混練工程においてバインダー樹脂中の磁性体,荷電
制御剤等の分散の状態が本発明にとって、より好ましい
状態になるためと考えている。
【0028】本発明のトナーは、トナー粒子の画像解析
装置で測定した形状係数SF−1の値が110<SF−
1≦180(さらに好ましくは、120<SF−1≦1
60)、形状係数SF−2の値が110<SF−2≦1
40(さらに好ましくは、115<SF−2≦140)
であり、SF−2の値から100を引いた値BとSF−
1の値から100を引いた値Aとの比B/Aが1.0以
下(好ましくは、0.20〜0.95)である。
【0029】SF−1が110以下である場合、SF−
2が110以下である場合、及び、比B/Aが1.0を
超える場合は、潜像担持体上に残った転写残トナーのク
リーニングが難しくなり、クリーニング不良が発生しや
すい。
【0030】SF−1が180を超える場合、及び、S
F−2が140を超える場合は、「再転写」防止効果の
さらなる向上が十分に得られない。
【0031】本発明のトナーの形状を上記の範囲にする
ためには、以下の方法が挙げられる。
【0032】機械衝撃式の微粉砕装置を用いて微粉砕を
する方法やジェット式の粉砕において、その粉砕圧を通
常より下げて循環回数を増して微粉砕する方法が挙げら
れる。また、微粉砕された或いはさらに分級されたトナ
ー粒子を水中に分散させ加熱する湯浴法、熱気流中を通
過させる熱処理法、機械的エネルギーを付与して処理す
る機械的衝撃法などが挙げられる。
【0033】これらの中でも、機械的衝撃力による処理
を加える方法が好ましい。機械的衝撃力を加える処理と
しては、例えば、川崎重工社製のクリプトロンシステム
やターボ工業社製のターボミル等の機械衝撃式の粉砕機
によリトナーに機械的衝撃力を加える方法の他、ホソカ
ワミクロン社製のメカノフュージョンシステムや奈良機
械製作所社製のハイブリダイゼーションシステム等の装
置の様に、高速回転する羽根によりトナーをケーシング
の内側に遠心力により押し付け、圧縮力,摩擦力等の力
によりトナーに機械的衝撃力を加える方法が挙げられ
る。
【0034】機械的衝撃力を加える処理は、トナーの微
粉砕工程の後、或いは、さらに分級工程を経た後に行う
場合、「再転写」防止の効果がさらに高まり特に好まし
い。機械的衝撃力を加える処理を加えることにより「再
転写」防止の効果がさらに高まる理由については、機械
的衝撃力を加える処理により、トナー表面における磁性
体,荷電制御剤等の分布状態が本発明にとって、より好
ましい状態になるためと考えている。
【0035】本発明に用いうる結着樹脂としては、以下
のようなものが挙げられる。加熱定着用トナーの場合
は、例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレ
ン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の
単重合体;スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチ
レン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタク
リル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸エステ
ル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン
−メタクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合
体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−
ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチ
ルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共
重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イ
ソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリルインデ
ン共重合体等のスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、
フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変
性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポ
リ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹
脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テンペン樹
脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂などが使用でき
る。
【0036】これらの中でも、スチレン系共重合体が特
に好ましい。スチレン系共重合体は比較的それ自身の主
鎖の極性が低く、トナー母体の帯電を安定させ、静電荷
潜像担持体或いは中間転写体上のトナーの帯電量を、よ
り高くするためと考えている。
【0037】スチレン系共重合体のスチレンモノマーに
対するコモノマーとしては、例えば、アクリル酸、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、
アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸
−2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリ
ル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のような
二重結合を有するモノカルボン酸、もしくはその置換
体;アクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル
酸、クロトン酸、などのアクリル酸及びそのα−或いは
β−アルキル誘導体、フマル酸、マレイン酸、シトラコ
ン酸などの不飽和ジカルボン酸及びそのモノエステル誘
導体または無水マレイン酸などがあり、このようなモノ
マーを単独、或いは混合して、他のモノマーと共重合さ
せることにより所望の重合体を作ることができる。
【0038】この中でも、特に不飽和ジカルボン酸のモ
ノエステル誘導体を用いることが好ましい。より具体的
には、例えば、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノ
エチル、マレイン酸モノブチル、マレイン酸モノオクチ
ル、マレイン酸モノアリル、マレイン酸モノフェニル、
フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、フマル酸モ
ノブチル、フマル酸モノフェニルなどのようなα−、β
−不飽和ジカルボン酸のモノエステル類;n−ブテニル
コハク酸モノブチル、n−オクテニルコハク酸モノメチ
ル、n−ブテニルマロン酸モノエチル、n−ドデセニル
グルタル酸モノメチル、n−ブテニルアジピン酸モノブ
チルなどのようなアルケニルジカルボン酸のモノエステ
ル類;フタル酸モノメチルエステル、フタル酸モノエチ
ルエステル、フタル酸モノブチルエステルなどのような
芳香族ジカルボン酸のモノエステル類;例えば、塩化ビ
ニル、酢酸ビニル、安息香酸ビニル等のようなビニルエ
ステル類、例えばエチレン、プロピレン、ブチレン等の
ようなエチレン系オレフィン類;例えば、ビニルメチル
ケトン、ビニルヘキシルケトン等のようなビニルケトン
類;例えば、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエー
テル、ビニルイソブチルエーテル等のようなビニルエー
テル類;等のビニル単量体が単独もしくは組み合わせて
用いられる。
【0039】ここで架橋剤としては、主として2個以上
の重合可能な二重結合を有する化合物が用いられ、例え
ば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等のような
芳香族ジビニル化合物、;例えば、エチレングリコール
ジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレー
ト、1,3−ブタンジオールジメタクリレート等のよう
な二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニル
アニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジ
ビニルスルホン等のジビニル化合物、及び3個以上のビ
ニル基を有する化合物が単独もしくは混合物として使用
できる。
【0040】本発明のトナーはトナー中に磁性体が含有
されている磁性トナーの場合に、特に効果が大きい。
【0041】本発明のトナーに含有させる磁性体として
は、強磁性の元素を含む合金又は化合物の粉末が好まし
い。例えば、マグネタイト、マグヘマイト、フェライト
等、鉄、コバルト、ニッケル、マンガン、亜鉛等の合金
や化合物、その他の強磁性合金等、従来より磁性材料と
して知られているもの等を挙げることができる。
【0042】磁性体の窒素ガス吸着法によるBET比表
面積としては、1〜40m2/g、さらには2〜30m2
/gのものが好ましい。
【0043】本発明のトナーに用いられる磁性体とし
て、平均粒径が0.3〜3μm(好ましくは0.6〜2
μm)の粒径の大きいものを用いることができる。この
様な平均粒径の大きな磁性体を用いた場合「再転写」防
止の効果がさらに高まる。磁性体の平均粒径が0.4μ
m未満である場合、「再転写」防止効果のさらなる向上
は、十分に得られない。磁性体の平均粒径が3μmを超
える場合、バインダー樹脂中の磁性体の分散が悪化し、
感光体を傷つけやすい。
【0044】一方、平均粒径が0.05〜lμm(好ま
しくは0.1〜0.6μm)の小粒径のものを用いるこ
ともでき、この場合は形状がほぼ球形の磁性体であるこ
とが好ましい。その製造における溶融混練工程において
バインダー樹脂中の磁性体の分散の状態が磁性体の形状
がほぼ球形以外のものを用いた場合とは異なり、ある特
異な表面状態がさらに好ましい形態になり、本発明の微
粒子の「再転写」防止の効果がさらに働きやすくするも
のと考えている。磁性体の形状が「ほぼ球形」とは、磁
性体の電子顕微鏡写真を用いて、それぞれの粒子(10
0個以上を測定)の長径と短径の比(長径/短径)の平
均が1.0〜1.2のものをさす。
【0045】本発明に用いられる磁性体の製造方法とし
ては、硫酸鉄(2+)水溶液にアルカリ水溶液を加え、
水酸化鉄を得、この水溶液に酸素を送り込み、酸化反応
を行うことによって得られる湿式法と、酸化鉄や塩化鉄
などの微粒子を造粒、焼結し、必要により還元処理する
ことにより得られる乾式法が挙げられる。
【0046】また、磁性体はトナー中に結着樹脂100
質量部に対して、60質量部〜200質量部、さらに好
ましくは80質量部〜150質量部含有させることが好
ましい。
【0047】本発明のトナーには荷電制御剤をトナー粒
子に配合(内添)、又はトナー粒子と混合(外添)して
用いることができ好ましい。荷電制御剤によって、現像
システムに応じた最適の荷電量コントロールが可能とな
り、特に本発明では粒度分布と荷電量とのバランスを更
に安定したものとすることが可能である。
【0048】トナーを負荷電性に制御するものとして、
例えば、下記物質がある。
【0049】例えば有機金属錯体、キレート化合物が有
効であり、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯
体、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族ダイカルボ
ン酸系の金属錯体がある。他には、芳香族ハイドロキシ
カルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金
属塩、無水物、エステル類、ビスフェノール等のフェノ
ール誘導体類等がある。
【0050】また正荷電性に制御するものとして下記物
質が例示される。
【0051】ニグロシン及び脂肪酸金属塩等による変性
物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ
−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウ
ムテトラフルオロボレート等の四級アンモニウム塩、及
びこれらの類似体であるホスホニウム塩等のオニウム塩
及びこれらのレーキ顔料、トリフェニルメタン染料及び
これらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、燐タングス
テン酸、燐モリブデン酸、燐タングステンモリブデン
酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン
化物、フェロシアン化物等)、高級脂肪酸の金属塩;ジ
ブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジ
シクロヘキシルスズボレート等のジオルガノスズボレー
ト類;これらを単独あるいは2種類以上組み合わせて用
いることができる。
【0052】上述した荷電制御剤は微粒子状として用い
ることが好ましく、この場合これらの荷電制御剤の個数
平均粒径は4μm以下、さらには3μm以下が特に好ま
しい。これらの荷電制御剤を現像剤に内添する場合は、
結着樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部、特
に0.2〜10質量部使用することが好ましい。
【0053】また、本発明のトナーでは、現像剤中に無
機微粉体が外添されている形態が好ましい。
【0054】無機微粉体は現像剤とヘンシェルミキサー
等の混合器により攪拌、混合することにより含有される
形態が好ましい。
【0055】本発明に用いられる無機微粉体としては、
ケイ酸微粉体、酸化チタン、酸化アルミニウム等の無機
微粉体が好ましく、特にケイ酸微粉体が好ましい。例え
ば、かかるケイ酸微粉体は硅素ハロゲン化物の蒸気相酸
化により生成されたいわゆる乾式法又はヒュームドシリ
カと称される乾式シリカ、及び水ガラス等から製造され
るいわゆる湿式シリカの両者が使用可能であるが、表面
及びシリカ微粉体の内部にあるシラノール基が少なく、
またNa2O、SO3 2-等の製造残滓の少ない乾式シリ
カの方が好ましい。また乾式シリカにおいては、製造工
程において例えば、塩化アルミニウム、塩化チタン等、
他の金属ハロゲン化合物を硅素ハロゲン化合物と共に用
いることによって、シリカと他の金属酸化物の複合微粉
体を得ることも可能でありそれらも包含する。
【0056】また表面を有機化合物により予め疎水化し
たものを用いてもよい。このような有機処理方法として
は、前記無機微粉体と反応あるいは物理吸着するシラン
カップリング剤、チタンカップリング剤等の有機金属化
合物で処理する方法;もしくはシランカップリング剤で
処理した後、あるいはシランカップリング剤で処理する
と同時にシリコーンオイルの如き有機硅素化合物で処理
する方法が挙げられる。
【0057】本発明に用いられる無機微粉体はBET法
で測定した窒素吸着による比表面積が30m2/g以
上、特に50〜400m2/gの範囲のものが好まし
い。
【0058】また、トナーの重量平均粒径は10.0μ
m(好ましくは8.0μm)以下であることが好まし
い。トナーの重量平均粒径は10.0μm以下であると
き、「再転写」防止の効果がさらに高まる。トナーの重
量平均粒径は10.0μm以下であるとき、転写前の静
電荷潜像担持体或いは中間転写体上のトナーの帯電量が
さらに高くなるためと考えられる。
【0059】また、本発明のトナーの製造方法として
は、以下のような方法が挙げられる。本発明に係るトナ
ーを製造するにあたっては、上述したような構成材料を
ヘンシェルミキサー、ボールミル、V型ミキサー他の混
合器を用いた混合工程、熱ロールニーダー、エクストル
ーダーのごとき熱混練機を用いた混練工程、混練物を冷
却固化後、ジェットミル等の粉砕機を用いた粉砕工程、
上記工程を少なくとも有する製造工程を経て製造される
ことが好ましい。さらに必要により、粉砕物の分級工程
を経ることも好ましい。
【0060】これらの中でも、その製造工程に少なくと
も結着樹脂とその他組成物を溶融混練する工程とそれを
微粉砕する粉砕工程とを有する製造方法が特に好まし
い。
【0061】溶融混練工程において、示差熱分析におけ
る吸熱ピークが120℃以下にある場合、結着樹脂中の
磁性体,荷電制御剤の分散状態が本発明にとって好まし
い状態になり、それを粉砕することにより、そのある特
異な状態がそのままトナー表面に露出し、本発明のトナ
ーの「再転写」防止の効果を発現するためである。
【0062】本発明において、形状係数を示すSF−
1、SF−2とは、例えば日立製作所製FE−SEM
(S−800)を用い、1000倍に拡大した2μm以
上のトナー像を100個無作為にサンプリングし、その
画像情報はインターフェースを介して、例えばニコレ社
製画像解析装置(LuzexIII)に導入し解析を行
い、下式より算出し得られた値を形状係数SF−1、S
F−2と定義する。
【0063】
【数1】
【0064】(式中、MXLNGは粒子の絶対最大長、
PERIMEは粒子の周囲長、AREAは粒子の投影面
積を示す。)
【0065】形状係数SF−1はトナー粒子の丸さの度
合いを示し、形状係数SF−2はトナー粒子の凹凸の度
合いを示している。
【0066】本発明に係わる示差熱分析における吸熱ピ
ークは、高精度の内熱式入力補償型の示差走査熱量計で
測定する。たとえば、パーキンエルマー社製のDSC−
7が使用できる。測定方法は、ASTM D3418−
82に準じて行う。本発明に用いられるDSC曲線は、
1回昇温させ前履歴をとった後、温度速度10℃/mi
n、温度0〜200℃の範囲で降温、昇温させたときに
測定されるDSC曲線を用いる。吸熱ピーク温度とは、
DSC曲線において、プラスの方向のピーク温度のこと
であり、即ち、ピーク曲線の微分値が正から負にかわる
際の0になる点を言う。
【0067】本発明のトナーの重量平均粒径の測定はコ
ールターカウンターTA−II型あるいはコールターマ
ルチサイザー(コールター社製)を用いる。電解液は1
級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製す
る。たとえば、ISOTONR−II(コールターサイ
エンティフィックジャパン社製)が使用できる。測定法
としては、前記電解水溶液100〜150ml中に分散
剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスル
フォン酸塩を0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜
20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器
で約1〜3分間分散処理を行ない前記測定装置によリア
パーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、2
μm以上のトナーの体積、個数を測定して体積分布と個
数分布とを算出した。それから、本発明に係る体積分布
から求めた重量基準の重量平均粒径D4(各チャンネル
の中央値をチャンネル毎の代表値とする)を求めた。
【0068】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、これは本発明を何ら限定するものではない。
【0069】 (トナー製造例1) スチレン−アクリル酸ブチル−マレイン酸ブチル−ハーフエステル共重合体 100質量部 マグネタイト(形状:球形、平均粒径:0.2μm) 100質量部 モノアゾ染料の鉄錯体(負帯電性制御剤) 2質量部 低分子量ポリエチレン(示差熱分析吸熱ピーク:102℃, Mw/Mn:1.3) 4質量部 上記材料を予備混合した後に、130℃に設定した二軸
混練押し出し機によって溶融混練を行なった。混練物を
冷却後、粗粉砕をしジェット気流を用いた粉砕機によっ
て微粉砕をし、さらに風力分級機を用いて分級した。
【0070】さらに、機械的衝撃力により表面処理し黒
色粉体トナー母体を得た。
【0071】上記黒色微粉体トナー母体:100質量部
に対して、ヘキサメチルジシラザン/ジメチルシリコー
ンオイル処理乾式シリカ:1.2質量部とをヘンシェル
ミキサー10Bにて3200rpmで2分間攪拌混合し
トナー1を得た。
【0072】得られたトナー1の重量平均粒径は6.9
μm、SF−1は144、SF−2は126、比B/A
は0.59であった。また、示差熱分析における吸熱ピ
ークは102℃にあった。
【0073】(トナー製造例2〜8)トナー製造例1に
おいて添加した低分子量ポリエチレンのかわりに、表1
に示した物質を添加する以外は、トナー製造例1と同様
にしてトナー2〜8を得た。
【0074】(トナー製造例9〜11)トナー製造例1
において行った機械衝撃処理をしない、及び、機械衝撃
処理の条件を調節することにより、表1に示した形状に
調整した以外はトナー製造例1と同様にしてトナー9〜
11を得た。
【0075】 (トナー製造例12) ポリエステル樹脂(プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸の縮重合体) 100質量部 マグネタイト(形状:八面体、平均粒径:0.2μm) 60質量部 モノアゾ染料の鉄錯体(負帯電性制御剤) 2質量部 低分子量ポリプロピレン(示差熱分析吸熱ピーク:145℃, Mw/Mn:8.8) 4質量部 上記材料を予備混合した後に、130℃に設定した二軸
混練押し出し機によって溶融混練を行なった。混練物を
冷却後、粗粉砕をしジェット気流を用いた粉砕機によっ
て微粉砕をし、さらに風力分級機を用いて分級をし黒色
微粉体トナー母体を得た。
【0076】上記黒色微粉体:100質量部に対して、
ヘキサメチルジシラザン/ジメチルシリコーンオイル処
理乾式シリカ:0.4質量部をヘンシェルミキサー10
Bにて3200rpmで2分間攪拌混合しトナー12を
得た。
【0077】得られたトナー11の重量平均粒径は1
1.3μm、SF−1は160、SF−2は154、比
B/Aは0.90であった。また、示差熱分析における
吸熱ピークは145℃にあった。
【0078】 (トナー製造例13) スチレン−アクリル酸ブチル共重合体 100質量部 マグネタイト(形状:球形、平均粒径:0.2μm, Mw/Mn:1.3) 80質量部 トリフェニルメタン系染料(正帯電性制御剤) 2質量部 低分子量ポリエチレン(示差熱分析吸熱ピーク:102℃) 4質量部 上記材料を予備混合した後に、130℃に設定した二軸
混練押し出し機によって溶融混練を行なった。混練物を
冷却後、粗粉砕をしジェット気流を用いた粉砕機によっ
て微粉砕をし、さらに風力分級機を用いて分級をした。
【0079】さらに、機械的衝撃力により表面処理し黒
色微粉体トナー母体を得た。
【0080】上記黒色微粉体:100質量部に対して、
アミノ変性シリコーンオイル処理乾式シリカ:0.8質
量部をヘンシェルミキサー10Bにて3200rpmで
2分間攪拌混合しトナー13を得た。
【0081】得られたトナー13の重量平均粒径は7.
6μm、SF−1は146、SF−2は124、比B/
Aは0.52であった。また、示差熱分析における吸熱
ピークは102℃にあった。
【0082】実施例1〜10,比較例1〜2 上記の製造例1〜13までのトナーをそれぞれ下記の方
法で評価をした。その結果は表2,3に示した。
【0083】<転写性の評価> (製造例1〜11のトナーに関して)キヤノン製レーザ
ービームプリンターLBP−1260を改造し可変の転
写バイアス電源を取付けた装置を用い、23℃/60%
RHの環境でベタ黒画像を現像し、75g/m2の転写
紙上に転写させ、感光体上に残った転写残画像を透明な
ポリエステル製粘着テープではくりさせ白紙上に貼り、
その反射濃度をマクベス反射濃度計にて測定し、標準と
してテープのみを白紙上に貼った部分の濃度をそこから
差し引いた値をもって評価した。
【0084】転写電圧は+1.0〜+3.0kVまで
0.5kV刻みで評価した。
【0085】(製造例12のトナーに関して)キヤノン
製複写器FC330を改造し可変の転写バイアス電源を
取付けた装置を用い、23℃/60%RHの環境でベタ
黒画像を現像し、60g/m2の転写紙上に転写させ、
感光体上に残った転写残画像を透明なポリエステル製粘
着テープではくりさせ白紙上に貼り、その反射濃度をマ
クベス反射濃度計にて測定し、標準としてテープのみを
白紙上に貼った部分の濃度をそこから差し引いた値をも
って評価した。
【0086】転写電圧は−3.0〜−5.0kVまで
0.5kV刻みで評価した。
【0087】
【表1】
【0088】
【表2】
【0089】
【表3】
【0090】 (トナー製造例14) スチレン−アクリル酸ブチル−マレイン酸ブチル−ハーフエステル共重合体 100質量部 マグネタイト(乾式法により製造、平均粒径:0.9μm) 100質量部 モノアゾ染料の鉄錯体(負帯電性制御剤) 2質量部 低分子量ポリエチレン(示差熱分析吸熱ピーク:102℃, Mw/Mn:1.3) 4質量部 上記材料を予備混合した後に、130℃に設定した二軸
混練押し出し機によって溶融混練を行なった。混練物を
冷却後、粗粉砕をジェット気流を用いた粉砕機によって
微粉砕をし、さらに風力分級機を用いて分級した。
【0091】さらに、機械的衝撃力により表面処理を
し、黒色粉体トナー母体を得た。
【0092】上記黒色微粉体トナー母体:100質量部
に対して、ヘキサメチルジシラザン/ジメチルシリコー
ンオイル処理乾式シリカ:1.2質量部をヘンシェルミ
キサー10Bにて3200rpmで2分間攪拌混合し、
トナー14を得た。
【0093】得られたトナー14の重量平均粒径は7.
0μm、SF−1は141、SF−2は125、比B/
Aは0.61であった。また、示差熱分析における吸熱
ピークは102℃にあった。
【0094】(トナー製造例15〜19)トナー製造例
14において添加した磁性体のかわりに、表4に示した
物質を添加する以外は、トナー製造例14と同様にして
トナー15〜19を得た。
【0095】(トナー製造例20〜26)トナー製造例
14において添加した低分子量ポリエチレンの代わり
に、表6に示した物質を添加する以外はトナー製造例1
4と同様にしてトナー20〜25を得た。
【0096】(トナー製造例27〜29)トナー製造例
14において行った機械衝撃処理をしない、及び、機械
衝撃処理の条件を調節することにより、表5に示した形
状に調節した以外はトナー製造例13と同様にしてトナ
ー26〜28を得た。
【0097】 (トナー製造例30) スチレン−アクリル酸ブチル共重合体 100質量部 マグネタイト(燒結法によって製造された、平均粒径:0.8μm) 80質量部 トリフェニルメタン系染料(正帯電性制御剤) 2質量部 低分子量ポリエチレン(示差熱分析吸熱ピーク:102℃, Mw/Mn:1.3) 4質量部 上記材料を予備混合した後に、130℃に設定した二軸
混練押し出し機によって溶融混練を行った。混練物を冷
却後、粗粉砕をしジェット気流を用いた粉砕機によって
微粉砕をし、さらに風力分級機を用いて分級をした。
【0098】さらに、機械的衝撃力により表面処理し黒
色微粉体トナー母体を得た。
【0099】上記黒色微粉体100質量部に対して、ア
ミノ変性シリコーンオイル処理乾式シリカ0.8質量部
をヘンシェルミキサー10Bにて3200rpmで2分
間攪拌混合しトナー30を得た。
【0100】得られたトナー30の重量平均粒径は7.
6μm、SF−1は145、SF−2は123、比B/
Aは0.51であった。また、示差熱分析における吸熱
ピークが102℃であった。
【0101】実施例11〜28,比較例3 上記の製造例13〜30までのトナーをそれぞれ下記の
方法で評価をした。その結果は表6,7に示した。
【0102】<転写性の評価> (製造例13〜29のトナーに関して)キヤノン製レー
ザービームプリンターLBP−1260を改造し可変の
転写バイアス電源を取付けた装置を用い、23℃/60
%RHの環境でベタ黒画像を現像し、75g/m2の転
写紙上に転写させ、感光体上に残った転写残画像を透明
なポリエステル製粘着テープではくりさせ白紙上に貼
り、その反射濃度をマクベス反射濃度計にて測定し、標
準としてテープのみを白紙上に貼った部分の濃度をそこ
から差し引いた値をもって評価した。
【0103】転写電圧は+1.0〜+3.0kVまで
0.5kV刻みで評価した。
【0104】(製造例30のトナーに関して)キヤノン
製複写器FC330を改造し可変の転写バイアス電源を
取付けた装置を用い、23℃/60%RHの環境でベタ
黒画像を現像し、60g/m2の転写紙上に転写させ、
感光体上に残った転写残画像を透明なポリエステル製粘
着テープではくりさせ白紙上に貼り、その反射濃度をマ
クベス反射濃度計にて測定し、標準としてテープのみを
白紙上に貼った部分の濃度をそこから差し引いた値をも
って評価した。
【0105】転写電圧は−3.0〜−5.0kVまで
0.5kV刻みで評価した。
【0106】
【表4】
【0107】
【表5】
【0108】
【表6】
【0109】
【表7】
【0110】
【発明の効果】本発明によれば、高い転写電流条件にお
いても「再転写」を起こさず、画像濃度の高い良好な画
質の画像を得ることができる。
フロントページの続き (72)発明者 唐木 由紀 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 丸山 一夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 示差熱分析における吸熱ピークを120
    ℃以下の領域にひとつ以上有し、トナー粒子の画像解析
    装置で測定した形状係数SF−1の値が110<SF−
    1≦180であり、形状係数SF−2の値が110<S
    F−2≦140であり、SF−2の値から100を引い
    た値BとSF−1の値から100を引いた値Aとの比B
    /Aが1.0以下であることを特徴とするトナー。
  2. 【請求項2】 該トナーの示差熱分析における吸熱ピー
    クが60℃乃至120℃の領域にひとつ以上有すること
    を特徴とする請求項1に記載のトナー。
  3. 【請求項3】 該トナーの示差熱分析における吸熱ピー
    クが70℃以上の領域にひとつ以上有することを特徴と
    する請求項2に記載のトナー。
  4. 【請求項4】 該トナーの示差熱分析における吸熱ピー
    クが110℃以下の領域にひとつ以上有することを特徴
    とする請求項2又は3に記載のトナー。
  5. 【請求項5】 該トナーは、ポリオレフィンワックス、
    フィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックス、石
    油系ワックス及び高級アルコールからなる群から選択さ
    れる1種以上のワックス成分を含有することを特徴とす
    る請求項1乃至4のいずれかに記載のトナー。
  6. 【請求項6】 該トナーは、ポリオレフィンワックス、
    フィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックス及び
    石油系ワックスからなる群から選択される1種以上のワ
    ックス成分を含有することを特徴とする請求項1乃至4
    のいずれかに記載のトナー。
  7. 【請求項7】 該ワックス成分のGPCで測定した分子
    量分布において、Mw/Mnが1.0〜2.0であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のトナ
    ー。
  8. 【請求項8】 該トナー粒子の画像解析装置で測定した
    形状係数SF−1の値が120<SF−1≦160であ
    り、形状係数SF−2の値が115<SF−2≦140
    であり、SF−2の値から100を引いた値BとSF−
    1の値から100を引いた値Aとの比B/Aが1.0以
    下であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに
    記載のトナー。
  9. 【請求項9】 該トナーの結着樹脂として、スチレン系
    共重合体を用いることを特徴とする請求項1乃至8のい
    ずれかに記載のトナー。
  10. 【請求項10】 該トナー中に磁性体が含有されている
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のト
    ナー。
  11. 【請求項11】 該磁性体は、形状がほぼ球形の磁性酸
    化鉄であることを特徴とする請求項10に記載のトナ
    ー。
  12. 【請求項12】 該磁性体の平均粒径が0.3〜3μm
    であることを特徴とする請求項10に記載のトナー。
  13. 【請求項13】 該磁性体の平均粒径が0.6〜2μm
    であることを特徴とする請求項10に記載のトナー。
  14. 【請求項14】 該トナーは、重量平均粒径が10.0
    μm以下であることを特徴とする請求項1乃至13のい
    ずれかに記載のトナー。
  15. 【請求項15】 該トナーは、重量平均粒径が8.0μ
    m以下であることを特徴とする請求項1乃至13のいず
    れかに記載のトナー。
  16. 【請求項16】 該トナーは、トナーの製造工程におい
    て、少なくとも結着樹脂及び着色剤を溶融混練する工程
    及び得られた混練物を粉砕する工程を有することを特徴
    とする請求項1乃至15のいずれかに記載のトナー。
  17. 【請求項17】 該トナーは、トナーの製造工程におい
    て、トナー粒子に少なくとも機械的衝撃力を加える球形
    化処理をすることを特徴とする請求項16に記載のトナ
    ー。
  18. 【請求項18】 該球形化処理は、粉砕工程の後に行な
    うことを特徴とする請求項17に記載のトナー。
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DE102008020565A1 (de) 2007-04-26 2008-10-30 Kao Corporation Verfahren zur Herstellung eines Toners für die Elektrophotographie

Cited By (4)

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EP1223478B1 (en) * 2001-01-16 2015-12-02 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus and image forming process unit
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