JPH1048108A - 排出ガス希釈装置、抽出器及び排出ガス測定システム - Google Patents
排出ガス希釈装置、抽出器及び排出ガス測定システムInfo
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- JPH1048108A JPH1048108A JP20674896A JP20674896A JPH1048108A JP H1048108 A JPH1048108 A JP H1048108A JP 20674896 A JP20674896 A JP 20674896A JP 20674896 A JP20674896 A JP 20674896A JP H1048108 A JPH1048108 A JP H1048108A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 エンジン、焼却炉等の燃焼装置における排出
ガスの一部を精度よく抽出・分割でき、その成分を高精
度で測定する小型の排出ガス測定システム等を提供す
る。 【解決手段】 燃焼装置の排出ガスの一部を総流量に対
して一定の比率で抽出する抽出手段(14、20)と、
前記抽出手段において抽出されたガスを希釈する希釈手
段(45)と、前記抽出手段に流入する前記排出ガスの
速度分布を整える整流手段(405)とを備える排出ガ
ス希釈装置において、前記整流手段は、前記排出ガスの
速度を音速の近傍まで増大させることにより、又は、前
記排出ガスの速度を間欠的に音速となるように音速の近
傍まで増大させることにより、前記排出ガスの速度分布
を整える。
ガスの一部を精度よく抽出・分割でき、その成分を高精
度で測定する小型の排出ガス測定システム等を提供す
る。 【解決手段】 燃焼装置の排出ガスの一部を総流量に対
して一定の比率で抽出する抽出手段(14、20)と、
前記抽出手段において抽出されたガスを希釈する希釈手
段(45)と、前記抽出手段に流入する前記排出ガスの
速度分布を整える整流手段(405)とを備える排出ガ
ス希釈装置において、前記整流手段は、前記排出ガスの
速度を音速の近傍まで増大させることにより、又は、前
記排出ガスの速度を間欠的に音速となるように音速の近
傍まで増大させることにより、前記排出ガスの速度分布
を整える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン、焼却炉
等の燃焼装置における排出ガスの一部を抽出、希釈して
その成分を測定する排出ガス測定システム等に関する。
等の燃焼装置における排出ガスの一部を抽出、希釈して
その成分を測定する排出ガス測定システム等に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境保護の観点から、自動車のエ
ンジン等に対し種々の排出ガス規制が設けられている。
このために、エンジンの排出ガスにおける粒子状物質の
成分を精度よく分析・測定することが求められている。
エンジンの排出ガスにおける粒子状物質の成分の測定
は、通常、全量希釈装置を用いて、定められた希釈条件
に基づき行われる。これは、エンジンの排出ガスの全量
を風洞に導入し、そこで希釈空気と混合・希釈するもの
である。これにより、現実に走行している自動車におけ
る排出ガスの状態が模擬的に再現されるのである。
ンジン等に対し種々の排出ガス規制が設けられている。
このために、エンジンの排出ガスにおける粒子状物質の
成分を精度よく分析・測定することが求められている。
エンジンの排出ガスにおける粒子状物質の成分の測定
は、通常、全量希釈装置を用いて、定められた希釈条件
に基づき行われる。これは、エンジンの排出ガスの全量
を風洞に導入し、そこで希釈空気と混合・希釈するもの
である。これにより、現実に走行している自動車におけ
る排出ガスの状態が模擬的に再現されるのである。
【0003】しかしながら、全量希釈装置では、排出ガ
スの全量を所定条件で希釈するため、風洞、空調等の設
備が巨大、高額となる。そこで、設備費等の負担を軽減
すべく、いわゆる部分希釈装置を用いた測定が行われて
いる。ここで、部分希釈装置とは、エンジン排出ガスか
ら、一定比率でその一部を抽出し、全量希釈装置におい
て定められたのと同じ条件で抽出した排出ガスを希釈す
る希釈装置をいう。つまり、部分希釈装置では、例えば
全排出ガスの1/100を抽出し、これを全量希釈装置
において用いる1/100の量の大気により希釈する。
したがって、部分希釈装置では、風洞及び風洞に導入さ
れる大気の温度調整を行う空調等について、全量希釈装
置の場合に比べて格段に小型のものを用いることがで
き、その結果、設備費等を軽減することを可能としてい
る。
スの全量を所定条件で希釈するため、風洞、空調等の設
備が巨大、高額となる。そこで、設備費等の負担を軽減
すべく、いわゆる部分希釈装置を用いた測定が行われて
いる。ここで、部分希釈装置とは、エンジン排出ガスか
ら、一定比率でその一部を抽出し、全量希釈装置におい
て定められたのと同じ条件で抽出した排出ガスを希釈す
る希釈装置をいう。つまり、部分希釈装置では、例えば
全排出ガスの1/100を抽出し、これを全量希釈装置
において用いる1/100の量の大気により希釈する。
したがって、部分希釈装置では、風洞及び風洞に導入さ
れる大気の温度調整を行う空調等について、全量希釈装
置の場合に比べて格段に小型のものを用いることがで
き、その結果、設備費等を軽減することを可能としてい
る。
【0004】図8は、従来の部分希釈装置を用いた排出
ガス測定システムの構成を示す模式図である。以下、図
8を用いて従来の部分希釈装置について説明する。流路
100は、エンジンの排気管に接続され、排出ガスを多
管式分割器105へ導入する円管である。多管式分割器
105は、導入された排出ガスを複数の流れに分割し、
その中の一部を外部へ抽出するためのものである。図9
は、多管式分割器105の断面図である。多管式分割器
105は、図9に示すように同径同長の複数の分流管1
10より構成され、流入した排出ガスは各分流管110
へ流入することにより分割される。多管式分割器105
の後端に設置されているサージタンク120は、多管式
分割器105において分割された流れを一の流れに合わ
せ、流路125へ排出するためものである。
ガス測定システムの構成を示す模式図である。以下、図
8を用いて従来の部分希釈装置について説明する。流路
100は、エンジンの排気管に接続され、排出ガスを多
管式分割器105へ導入する円管である。多管式分割器
105は、導入された排出ガスを複数の流れに分割し、
その中の一部を外部へ抽出するためのものである。図9
は、多管式分割器105の断面図である。多管式分割器
105は、図9に示すように同径同長の複数の分流管1
10より構成され、流入した排出ガスは各分流管110
へ流入することにより分割される。多管式分割器105
の後端に設置されているサージタンク120は、多管式
分割器105において分割された流れを一の流れに合わ
せ、流路125へ排出するためものである。
【0005】導入管115は、分流管110の1本を多
管式分割器105の外部へ折り曲げ、さらに希釈トンネ
ル135まで延長したものである。導入管115へ流入
した排出ガスは、希釈トンネル135まで導かれ、希釈
トンネル135内へ放出される。希釈トンネル135
は、導入管115によって導入された排出ガスを希釈す
るための風洞である。希釈トンネル135には、吸引ブ
ロワ145によって吸引され、バタフライバルブ130
によってその流量を調整された希釈空気が流れる。定容
量サンプリング装置160及び排出ガス分析計150
は、排出ガスの成分を分析等するための装置である。希
釈トンネル135で希釈された排出ガスの一部は、定容
量サンプリング装置160に吸引され、補修フィルタ1
55において、吸引された排出ガスに含まれる微粒子が
採取される。また、排出ガスの他の一部は、排出ガス分
析計150によって採取され、その成分が分析等され
る。
管式分割器105の外部へ折り曲げ、さらに希釈トンネ
ル135まで延長したものである。導入管115へ流入
した排出ガスは、希釈トンネル135まで導かれ、希釈
トンネル135内へ放出される。希釈トンネル135
は、導入管115によって導入された排出ガスを希釈す
るための風洞である。希釈トンネル135には、吸引ブ
ロワ145によって吸引され、バタフライバルブ130
によってその流量を調整された希釈空気が流れる。定容
量サンプリング装置160及び排出ガス分析計150
は、排出ガスの成分を分析等するための装置である。希
釈トンネル135で希釈された排出ガスの一部は、定容
量サンプリング装置160に吸引され、補修フィルタ1
55において、吸引された排出ガスに含まれる微粒子が
採取される。また、排出ガスの他の一部は、排出ガス分
析計150によって採取され、その成分が分析等され
る。
【0006】上記のように、部分希釈装置では、排出ガ
スの一部が抽出され、希釈トンネル内へ導入、希釈され
る。このような部分希釈装置において、排出ガスの成分
測定を正確に行うためには、排出ガス分割装置105で
分割・抽出する排出ガスの全排出ガスに対する比率(以
下「抽出比率」という)を定められた一定値に保つこと
が重要となる。なぜならば、抽出比率が不安定では、部
分希釈装置により得られた測定結果が、全量希釈装置に
おいて得られた結果と一致しなくなるからである。
スの一部が抽出され、希釈トンネル内へ導入、希釈され
る。このような部分希釈装置において、排出ガスの成分
測定を正確に行うためには、排出ガス分割装置105で
分割・抽出する排出ガスの全排出ガスに対する比率(以
下「抽出比率」という)を定められた一定値に保つこと
が重要となる。なぜならば、抽出比率が不安定では、部
分希釈装置により得られた測定結果が、全量希釈装置に
おいて得られた結果と一致しなくなるからである。
【0007】しかし、一般に、管内流から一定の抽出比
率を保ちつつ、その一部を抽出することは大変困難なこ
とである。これは、管内流が流量や管の曲がり等によっ
て複雑に変化する流速分布を有することに起因する。図
10(A)(B)及び(C)(D)(E)(F)は、そ
れぞれ異なる時間におけるエンジンの排気管内流の流れ
方向速度分布を例示する図である。図に示されるよう
に、排気管内流の速度分布は、流量や管の曲がり等の条
件により著しく変化する。図10(A)では、排気管の
主軸Lの付近において紡錘形の速度分布となっている
が、同図(B)では、比較的平坦な分布となっている。
また、(D)(E)においては、管の曲がりの影響を受
け、速度分布が中心軸に対して対称となっていない。し
たがって、多管式分割器105では、分流管110に流
入する排出ガス流量は、その分流管の位置(図9のA及
びB参照)により異なり、また、排出ガス流量によって
も変化する。この結果、抽出比率は、排出ガス流量等の
違いにより著しく変化する不安定なものとなっている。
率を保ちつつ、その一部を抽出することは大変困難なこ
とである。これは、管内流が流量や管の曲がり等によっ
て複雑に変化する流速分布を有することに起因する。図
10(A)(B)及び(C)(D)(E)(F)は、そ
れぞれ異なる時間におけるエンジンの排気管内流の流れ
方向速度分布を例示する図である。図に示されるよう
に、排気管内流の速度分布は、流量や管の曲がり等の条
件により著しく変化する。図10(A)では、排気管の
主軸Lの付近において紡錘形の速度分布となっている
が、同図(B)では、比較的平坦な分布となっている。
また、(D)(E)においては、管の曲がりの影響を受
け、速度分布が中心軸に対して対称となっていない。し
たがって、多管式分割器105では、分流管110に流
入する排出ガス流量は、その分流管の位置(図9のA及
びB参照)により異なり、また、排出ガス流量によって
も変化する。この結果、抽出比率は、排出ガス流量等の
違いにより著しく変化する不安定なものとなっている。
【0008】このために、従来の部分希釈装置では、排
出ガス流量によらず一定の抽出比率を得るために、導入
管115における排出ガス流量を調整するフィードバッ
ク機構を設けている。フィードバック機構は、例えば導
入管115及び分流管110の出口圧力を測定する静圧
検出器170、175及び排出ガス放出端の近傍に高圧
ガスを噴出する分割比調整ノズル180等から構成され
る。このフィードバック機構では、静圧検出器170及
び175の検出する圧力が等しくなるように、分割比調
整ノズルから噴出される高圧ガスの流量を調整し、これ
により、抽出比率を一定に維持している。
出ガス流量によらず一定の抽出比率を得るために、導入
管115における排出ガス流量を調整するフィードバッ
ク機構を設けている。フィードバック機構は、例えば導
入管115及び分流管110の出口圧力を測定する静圧
検出器170、175及び排出ガス放出端の近傍に高圧
ガスを噴出する分割比調整ノズル180等から構成され
る。このフィードバック機構では、静圧検出器170及
び175の検出する圧力が等しくなるように、分割比調
整ノズルから噴出される高圧ガスの流量を調整し、これ
により、抽出比率を一定に維持している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した従来
の部分希釈装置を用いた排出ガス測定システムでは、フ
ィードバック機構が抽出比率を一定に調整するために、
所定の希釈条件を得るまでに必ず一定の調整時間を必要
とする。したがって、エンジンが定常運転を行っている
場合には、所定の希釈条件を実現し測定を行うことが平
均的には可能であったが、時間と共にエンジン回転数及
び排出ガス流量が増減するいわゆる過渡運転に対して
は、抽出比率が不安定になり、排出ガスの希釈条件が一
定せず、測定精度が著しく低下するという問題があっ
た。また、上記と同様の理由から、従来のシステムで
は、排出ガスの脈動までを考慮した場合に、常に一定の
希釈条件が実現されていたわけではなく、事実上、一般
的に求められる測定精度を得ていなかったという問題が
あった。これに対し、本願出願人は、既に特願平8−1
42854において、上記問題を解決する排出ガス測定
システム等を提案している。以下、特願平8−1428
54に開示された発明の内容について説明する。
の部分希釈装置を用いた排出ガス測定システムでは、フ
ィードバック機構が抽出比率を一定に調整するために、
所定の希釈条件を得るまでに必ず一定の調整時間を必要
とする。したがって、エンジンが定常運転を行っている
場合には、所定の希釈条件を実現し測定を行うことが平
均的には可能であったが、時間と共にエンジン回転数及
び排出ガス流量が増減するいわゆる過渡運転に対して
は、抽出比率が不安定になり、排出ガスの希釈条件が一
定せず、測定精度が著しく低下するという問題があっ
た。また、上記と同様の理由から、従来のシステムで
は、排出ガスの脈動までを考慮した場合に、常に一定の
希釈条件が実現されていたわけではなく、事実上、一般
的に求められる測定精度を得ていなかったという問題が
あった。これに対し、本願出願人は、既に特願平8−1
42854において、上記問題を解決する排出ガス測定
システム等を提案している。以下、特願平8−1428
54に開示された発明の内容について説明する。
【0010】図11は、特願平8−142854に係る
発明の一実施形態(以下、「前実施形態」という)であ
る、排出ガス測定システムの模式図である。前実施形態
は、2つの主な流路を有している。第1の流路は、試験
対象であるディーゼルエンジン200が排出する排出ガ
スの全部を流入させ、その内部において流動させる流路
である。この第1の流路は、排出ガス分割装置10及び
非抽出流を排出させる排気管40等より構成されてい
る。排出ガス分割装置10は、導入される流れの一部を
総流量に対して一定の比率(抽出比率)で分割・抽出す
る装置である。排出ガス分割装置10は、試験対象であ
るディーゼルエンジン200の排気管205に接続され
ている。したがって、ディーゼルエンジン200が排出
する排出ガスは、その全部が排出ガス分割装置10に流
入し、一定の抽出比率に分割される。なお、排出ガス分
割装置10のより詳細な構成については後述する。
発明の一実施形態(以下、「前実施形態」という)であ
る、排出ガス測定システムの模式図である。前実施形態
は、2つの主な流路を有している。第1の流路は、試験
対象であるディーゼルエンジン200が排出する排出ガ
スの全部を流入させ、その内部において流動させる流路
である。この第1の流路は、排出ガス分割装置10及び
非抽出流を排出させる排気管40等より構成されてい
る。排出ガス分割装置10は、導入される流れの一部を
総流量に対して一定の比率(抽出比率)で分割・抽出す
る装置である。排出ガス分割装置10は、試験対象であ
るディーゼルエンジン200の排気管205に接続され
ている。したがって、ディーゼルエンジン200が排出
する排出ガスは、その全部が排出ガス分割装置10に流
入し、一定の抽出比率に分割される。なお、排出ガス分
割装置10のより詳細な構成については後述する。
【0011】排気管40は、排出ガス分割装置10の流
体排出側に接続された円管等である。排気管40は、排
出ガス分割装置10において抽出されず排出された排出
ガスを、例えば前実施形態が設置されている部屋等の外
部まで案内し、排出する。第2の流路は、温度等の条件
を空調等で一定に調整された大気(以下「希釈流体」と
いう)を一定流量で流動させる流路である。この第2の
流路は、フィルタ45、希釈トンネル50及び定流量ポ
ンプ65等より構成されている。希釈トンネル50は、
排出ガス分割装置10より抽出した排出ガスの供給を受
け、それを希釈流体と混合・希釈する風洞である。希釈
トンネル50は、排出ガスの混合・希釈を確実に行うべ
く、内部にオリフィス53を備えている。オリフィス5
3を通過した流体は、その下流において一様に攪拌、混
合される。
体排出側に接続された円管等である。排気管40は、排
出ガス分割装置10において抽出されず排出された排出
ガスを、例えば前実施形態が設置されている部屋等の外
部まで案内し、排出する。第2の流路は、温度等の条件
を空調等で一定に調整された大気(以下「希釈流体」と
いう)を一定流量で流動させる流路である。この第2の
流路は、フィルタ45、希釈トンネル50及び定流量ポ
ンプ65等より構成されている。希釈トンネル50は、
排出ガス分割装置10より抽出した排出ガスの供給を受
け、それを希釈流体と混合・希釈する風洞である。希釈
トンネル50は、排出ガスの混合・希釈を確実に行うべ
く、内部にオリフィス53を備えている。オリフィス5
3を通過した流体は、その下流において一様に攪拌、混
合される。
【0012】希釈トンネル50の下流端には、希釈トン
ネル50内に一定流量の流れを発生させるための定流量
ポンプ65が備えられている。一方、希釈トンネル50
の上流端には、フィルタ45が設置されている。フィル
タ45は、通過する流体を濾過・清浄化するためのもの
である。このフィルタ45の存在により、希釈トンネル
50へは、常に清浄な希釈流体が流入する。さらに、希
釈トンネル50の下流領域には、ガス採取管55及び粒
子採取管60とが設置されている。ガス採取管55は、
希釈トンネル50内を流動する流体を採取するものであ
る。ガス採取管55によって採取された流体は、ガス成
分分析器70へ送られ、その成分を分析・測定される。
粒子採取管60は、希釈トンネル50内の流体と共に流
動する粒子を採取するためのものである。粒子採取管6
0によって採取された粒子は、粒子サンプリング装置7
5へ送られ、その質量等を測定される。
ネル50内に一定流量の流れを発生させるための定流量
ポンプ65が備えられている。一方、希釈トンネル50
の上流端には、フィルタ45が設置されている。フィル
タ45は、通過する流体を濾過・清浄化するためのもの
である。このフィルタ45の存在により、希釈トンネル
50へは、常に清浄な希釈流体が流入する。さらに、希
釈トンネル50の下流領域には、ガス採取管55及び粒
子採取管60とが設置されている。ガス採取管55は、
希釈トンネル50内を流動する流体を採取するものであ
る。ガス採取管55によって採取された流体は、ガス成
分分析器70へ送られ、その成分を分析・測定される。
粒子採取管60は、希釈トンネル50内の流体と共に流
動する粒子を採取するためのものである。粒子採取管6
0によって採取された粒子は、粒子サンプリング装置7
5へ送られ、その質量等を測定される。
【0013】次に、前実施形態の排出ガス分割装置10
について、さらに詳しく説明する。図12は、排出ガス
分割装置10の縦断面(A)及び横断面(B)を示す図
である。図12に示されるように、排出ガス分割装置1
0は、主に調流部12、拡大部14、及び分岐管部20
とから構成されている。調流部12は、排出ガス分割装
置10の主軸Mに対し軸対称な形状をした流路、すなわ
ち主軸Mをその中心軸とする円管である。調流部12
は、排気管205より流入した排出ガスを、その流れ方
向速度分布が主軸Mに対し軸対称な流れ(以下「軸対称
流」という)に整える流路である。一般に、調流部12
の上記機能は、調流部12を流れ方向に十分に長い円管
とすることにより得られる。また、調流部12内には、
整流板、整流管等を設け、その機能をより効果的に発揮
させることも可能である。
について、さらに詳しく説明する。図12は、排出ガス
分割装置10の縦断面(A)及び横断面(B)を示す図
である。図12に示されるように、排出ガス分割装置1
0は、主に調流部12、拡大部14、及び分岐管部20
とから構成されている。調流部12は、排出ガス分割装
置10の主軸Mに対し軸対称な形状をした流路、すなわ
ち主軸Mをその中心軸とする円管である。調流部12
は、排気管205より流入した排出ガスを、その流れ方
向速度分布が主軸Mに対し軸対称な流れ(以下「軸対称
流」という)に整える流路である。一般に、調流部12
の上記機能は、調流部12を流れ方向に十分に長い円管
とすることにより得られる。また、調流部12内には、
整流板、整流管等を設け、その機能をより効果的に発揮
させることも可能である。
【0014】拡大部14は、調流部12より流入する軸
対称流を、流れ方向に垂直な断面形状が環状である流れ
(以下「環状流」という)に変える部位である。拡大部
14は、内周面の形状が円錐の一部である外筒16と、
外筒16の内側へ、中心軸が主軸Mと重なるように配置
された円錐形の芯部材18とからなる。外筒16と芯部
材18との間には、調流部12より流入する排出ガスが
流動可能な間隙19が設けられている。間隙19の断面
は、拡大部14の入り口では、図12(B)のb−b断
面に示すように円形の形状(その中心部を芯部材18の
先端部により占有された状態をも含む)を有している
が、それより下流の領域では、芯部材18の存在のため
に環状の形状となる。また、その内外径の半径は、下流
へ行くほど大きくなる(図12(B)のc−c断面参
照)。このように、間隙19の断面形状を半径方向に拡
大するのは、間隙19の円周方向長さを長くとり、後に
分岐管部20においてこれを分割するときに、分割でき
る数を多くするためである。なお、間隙19の幅は、拡
大部14と排気管205とが流量的に等価となるように
設定されている。ここで、「流量的に等価」とは、単位
時間当たりに同一流量の流体がその中を流れた場合に、
その流体が受ける単位長さ当たりの圧力損失が同じであ
ることをいう(以下、同じ)。
対称流を、流れ方向に垂直な断面形状が環状である流れ
(以下「環状流」という)に変える部位である。拡大部
14は、内周面の形状が円錐の一部である外筒16と、
外筒16の内側へ、中心軸が主軸Mと重なるように配置
された円錐形の芯部材18とからなる。外筒16と芯部
材18との間には、調流部12より流入する排出ガスが
流動可能な間隙19が設けられている。間隙19の断面
は、拡大部14の入り口では、図12(B)のb−b断
面に示すように円形の形状(その中心部を芯部材18の
先端部により占有された状態をも含む)を有している
が、それより下流の領域では、芯部材18の存在のため
に環状の形状となる。また、その内外径の半径は、下流
へ行くほど大きくなる(図12(B)のc−c断面参
照)。このように、間隙19の断面形状を半径方向に拡
大するのは、間隙19の円周方向長さを長くとり、後に
分岐管部20においてこれを分割するときに、分割でき
る数を多くするためである。なお、間隙19の幅は、拡
大部14と排気管205とが流量的に等価となるように
設定されている。ここで、「流量的に等価」とは、単位
時間当たりに同一流量の流体がその中を流れた場合に、
その流体が受ける単位長さ当たりの圧力損失が同じであ
ることをいう(以下、同じ)。
【0015】分岐管部20は、拡大部14より流入する
環状流を、等流量の複数の流れに分割する部位である。
分岐管部20では、間隙19に、同一形状をした複数の
管状部材24が、円周方向に隙間なく配置されている。
図12(B)のd−d断面は、分岐管部20の流体流入
口の断面図である。図に見られるように、管状部材24
の断面形状は、主軸Mを中心とする扇形の一部となって
いる。したがって、間隙19は、管状部材24により、
いずれの半径方向位置においても、円周方向に均等に分
割されている。なお、分岐管部20における間隙19の
断面(管状部材24を除く部分)は、後述する本願発明
に係る抽出器の主断面に相当する。
環状流を、等流量の複数の流れに分割する部位である。
分岐管部20では、間隙19に、同一形状をした複数の
管状部材24が、円周方向に隙間なく配置されている。
図12(B)のd−d断面は、分岐管部20の流体流入
口の断面図である。図に見られるように、管状部材24
の断面形状は、主軸Mを中心とする扇形の一部となって
いる。したがって、間隙19は、管状部材24により、
いずれの半径方向位置においても、円周方向に均等に分
割されている。なお、分岐管部20における間隙19の
断面(管状部材24を除く部分)は、後述する本願発明
に係る抽出器の主断面に相当する。
【0016】管状部材24は、下流に行くにしたがい、
その断面形状を円形に変化させる。このために、下流端
における分岐管部20の断面では、図12(B)のe−
e断面に示すように、間隙19に複数の円管の断面が見
られる。なお、管状部材24の断面積は、管状部材24
のすべてと排気管205とが流量的に等価となるように
設定されている。また、各管状部材24は、相互にも流
量的に等しくなるように、各々の管径、管長、曲がりの
角度、回数等を調整してある。管状部材24のうち1本
は、希釈トンネル50まで延び、その下流端を希釈トン
ネル50の中に配置している。以下、この管状部材24
を特に抽出管24aと呼ぶことにする。分岐管部20に
おいて分割された排出ガスの一部は、抽出管24aを通
り希釈トンネル50に導入される。抽出管24a以外の
管状部材24は、排気管40へ接続されており、排出ガ
スを排気管40へ排出する。
その断面形状を円形に変化させる。このために、下流端
における分岐管部20の断面では、図12(B)のe−
e断面に示すように、間隙19に複数の円管の断面が見
られる。なお、管状部材24の断面積は、管状部材24
のすべてと排気管205とが流量的に等価となるように
設定されている。また、各管状部材24は、相互にも流
量的に等しくなるように、各々の管径、管長、曲がりの
角度、回数等を調整してある。管状部材24のうち1本
は、希釈トンネル50まで延び、その下流端を希釈トン
ネル50の中に配置している。以下、この管状部材24
を特に抽出管24aと呼ぶことにする。分岐管部20に
おいて分割された排出ガスの一部は、抽出管24aを通
り希釈トンネル50に導入される。抽出管24a以外の
管状部材24は、排気管40へ接続されており、排出ガ
スを排気管40へ排出する。
【0017】次に前実施形態の動作及び排出ガスの流れ
について説明する。前実施形態では、まず測定対象であ
るディーゼルエンジン200を駆動し、それが排出する
排出ガスを排気管205を介して排出ガス分割装置10
へ導入する。ここで、ディーゼルエンジン200は、定
常状態で動作させることであってもよく、また、過渡状
態で動作させることであってもよい。図13は、排気管
205から排出ガス分割装置10へ導入された排出ガス
の流れ方向平均速度分布の一例を示す図である。図に示
すように、排出ガス分割装置10に導入された排出ガス
は、調流部12の入口近辺において、はじめ乱れた速度
分布を有しているものの(図13(a))、調流部12
の出口に達するまでにその速度分布を主軸Mを中心とす
る軸対称な分布に変化させる(図13(b))。これ
は、流れが、調流部12の管壁からの摩擦力と流体のせ
ん断力等の影響を受けることに起因するものである。
について説明する。前実施形態では、まず測定対象であ
るディーゼルエンジン200を駆動し、それが排出する
排出ガスを排気管205を介して排出ガス分割装置10
へ導入する。ここで、ディーゼルエンジン200は、定
常状態で動作させることであってもよく、また、過渡状
態で動作させることであってもよい。図13は、排気管
205から排出ガス分割装置10へ導入された排出ガス
の流れ方向平均速度分布の一例を示す図である。図に示
すように、排出ガス分割装置10に導入された排出ガス
は、調流部12の入口近辺において、はじめ乱れた速度
分布を有しているものの(図13(a))、調流部12
の出口に達するまでにその速度分布を主軸Mを中心とす
る軸対称な分布に変化させる(図13(b))。これ
は、流れが、調流部12の管壁からの摩擦力と流体のせ
ん断力等の影響を受けることに起因するものである。
【0018】軸対称流に整えられた排出ガスは、次に拡
大部14の間隙19へ流入し、環状流となる(図13
(c))ここで、芯部材18の中心軸は、主軸Mと一致
していることから、拡大部14内の環状流は主軸Mに対
する軸対称性を失わない。したがって、図13の(c)
及び(d)における流れの平均速度分布は、主軸M側に
偏りがあるものの、主軸Mに対して対称な形状の分布と
なっている。拡大部14の内の環状流は、外筒16の内
周面、及び芯部材18の外周面からの摩擦力と流体のせ
ん断力の影響を受けるために、下流へ行くにしたがい次
第にその速度分布を変化させる。しかし、間隙19の断
面形状は、主軸Mに対し軸対称であることから、その中
の流れの速度分布は、図13(e)及び(f)に示すよ
うに主軸Mに対しての軸対称性を失わない。言い換える
と、拡大部14内の排出ガスの流れは、常に円周方向に
均一な流れとなって分岐管部20に達する。ここで「常
に」とは、エンジンが過渡運転されているために排出ガ
スの流量が変化する場合であっても、また、流れが脈動
していても常にという意味である。
大部14の間隙19へ流入し、環状流となる(図13
(c))ここで、芯部材18の中心軸は、主軸Mと一致
していることから、拡大部14内の環状流は主軸Mに対
する軸対称性を失わない。したがって、図13の(c)
及び(d)における流れの平均速度分布は、主軸M側に
偏りがあるものの、主軸Mに対して対称な形状の分布と
なっている。拡大部14の内の環状流は、外筒16の内
周面、及び芯部材18の外周面からの摩擦力と流体のせ
ん断力の影響を受けるために、下流へ行くにしたがい次
第にその速度分布を変化させる。しかし、間隙19の断
面形状は、主軸Mに対し軸対称であることから、その中
の流れの速度分布は、図13(e)及び(f)に示すよ
うに主軸Mに対しての軸対称性を失わない。言い換える
と、拡大部14内の排出ガスの流れは、常に円周方向に
均一な流れとなって分岐管部20に達する。ここで「常
に」とは、エンジンが過渡運転されているために排出ガ
スの流量が変化する場合であっても、また、流れが脈動
していても常にという意味である。
【0019】一方、分岐管部20での間隙19は、前述
のように、いずれの半径方向位置においても、管状部材
24により円周方向に均等に分割されている。したがっ
て、前実施形態では、排出ガスの流れは、各々流量が同
一である複数の流れに分割されながら各管状部材24に
流入する。分岐管部20において分割された排出ガスの
一部は、抽出管24aを介して希釈トンネル50内へ導
入される。一方、他の排出ガスは、排出管を介して排気
管40へ放出される。希釈トンネル50へ導入された排
出ガスは、前述したようにオリフィス53の下流におい
て希釈流体と混合・希釈され、さらに、ガス採取管5
5、粒子採取管60、ガス成分分析器70及び粒子サン
プリング装置75からなる前実施形態の測定系により、
そのガス成分等を測定される。
のように、いずれの半径方向位置においても、管状部材
24により円周方向に均等に分割されている。したがっ
て、前実施形態では、排出ガスの流れは、各々流量が同
一である複数の流れに分割されながら各管状部材24に
流入する。分岐管部20において分割された排出ガスの
一部は、抽出管24aを介して希釈トンネル50内へ導
入される。一方、他の排出ガスは、排出管を介して排気
管40へ放出される。希釈トンネル50へ導入された排
出ガスは、前述したようにオリフィス53の下流におい
て希釈流体と混合・希釈され、さらに、ガス採取管5
5、粒子採取管60、ガス成分分析器70及び粒子サン
プリング装置75からなる前実施形態の測定系により、
そのガス成分等を測定される。
【0020】以上説明したように、前実施形態では、排
出ガス分割装置10は、主軸Mに対して軸対称形の断面
形状を有する間隙19を管状部材24によって、円周方
向に均等に分割している。したがって、間隙19に軸対
称流を導入すると、その軸対称流は、その流量の大小、
又は流量の時間的変化に関わらず、相互に等流量である
複数の流れに分割されて管状部材24に流入する。この
結果、前実施形態では、脈動するエンジンの排出ガスを
排出ガス分割装置10に導入した場合であっても、その
脈動流(排出ガス)を均等に分割・抽出することが可能
である。また、エンジンが過渡運転されており、排出ガ
スの流量が急激に変化する場合であっても、何らの補正
手段を用いることなく、その排出ガスを均等に分割・抽
出することが可能である。また、前実施形態において間
隙19は、環状の断面形状を有し、その環状断面は、下
流方向に内外周面の半径を増大させるものとなってい
る。これにより、間隙19は円周方向長さが長くなり、
分岐管部20において間隙19をより多くの領域に分割
することが可能となっている。すなわち、前実施形態で
は、比較的小さな抽出比率まで対応することが可能であ
る。
出ガス分割装置10は、主軸Mに対して軸対称形の断面
形状を有する間隙19を管状部材24によって、円周方
向に均等に分割している。したがって、間隙19に軸対
称流を導入すると、その軸対称流は、その流量の大小、
又は流量の時間的変化に関わらず、相互に等流量である
複数の流れに分割されて管状部材24に流入する。この
結果、前実施形態では、脈動するエンジンの排出ガスを
排出ガス分割装置10に導入した場合であっても、その
脈動流(排出ガス)を均等に分割・抽出することが可能
である。また、エンジンが過渡運転されており、排出ガ
スの流量が急激に変化する場合であっても、何らの補正
手段を用いることなく、その排出ガスを均等に分割・抽
出することが可能である。また、前実施形態において間
隙19は、環状の断面形状を有し、その環状断面は、下
流方向に内外周面の半径を増大させるものとなってい
る。これにより、間隙19は円周方向長さが長くなり、
分岐管部20において間隙19をより多くの領域に分割
することが可能となっている。すなわち、前実施形態で
は、比較的小さな抽出比率まで対応することが可能であ
る。
【0021】さらに、前実施形態では、分岐管部20に
おいて間隙19を分割するのに、管状部材24を用いて
いる。したがって、前実施形態では、下流側から管状部
材24を間隙19に挿入する等の比較的簡単な行程によ
り、分岐管部20を製作することが可能となっている。
また同時に、管状部材24の中から任意の1本又は2本
以上を排出ガス分割装置10の外部へ延長することによ
り、容易に一定分割比に分割された排出ガスを外部へ抽
出することが可能となっている。また、前実施形態で
は、排出ガス分割装置10によって分割・抽出された排
出ガスを希釈トンネル50において希釈することとして
いる。よって、分割・抽出される排出ガスの流量を調整
するフィード・バック機構等を設ける必要がなく、簡素
かつ安価であり、なおかつ過渡運転されているエンジン
の排出ガスであっても所定の条件で正確に希釈する部分
希釈装置を提供することを可能としている。同時に、前
実施形態は、希釈トンネル50において希釈された排出
ガスを採取し、その成分を測定することとしているの
で、エンジンの運転状態や排気脈動に影響されず、排出
ガスの成分濃度、粒子物質の排出量を高精度で測定する
ことが可能な排出ガス測定システムの提供を可能として
いる。
おいて間隙19を分割するのに、管状部材24を用いて
いる。したがって、前実施形態では、下流側から管状部
材24を間隙19に挿入する等の比較的簡単な行程によ
り、分岐管部20を製作することが可能となっている。
また同時に、管状部材24の中から任意の1本又は2本
以上を排出ガス分割装置10の外部へ延長することによ
り、容易に一定分割比に分割された排出ガスを外部へ抽
出することが可能となっている。また、前実施形態で
は、排出ガス分割装置10によって分割・抽出された排
出ガスを希釈トンネル50において希釈することとして
いる。よって、分割・抽出される排出ガスの流量を調整
するフィード・バック機構等を設ける必要がなく、簡素
かつ安価であり、なおかつ過渡運転されているエンジン
の排出ガスであっても所定の条件で正確に希釈する部分
希釈装置を提供することを可能としている。同時に、前
実施形態は、希釈トンネル50において希釈された排出
ガスを採取し、その成分を測定することとしているの
で、エンジンの運転状態や排気脈動に影響されず、排出
ガスの成分濃度、粒子物質の排出量を高精度で測定する
ことが可能な排出ガス測定システムの提供を可能として
いる。
【0022】しかし、特開平8−142854に係る発
明は、抽出器に軸対称流が導入されることをその前提と
するものである。ところが、エンジンの排出ガスは、曲
管等を通過して排出されるため、その流れは偏流を含む
複雑な速度分布を示す。そこで、前実施形態では、流れ
方向に十分長い円管からなる調流部を設け、この調流部
において、排出ガスの速度分布を整えている。ここで、
速度分布を整えるとは、速度分布から偏流等の影響をと
り除き、断面方向に一様、又は軸対称等の一定の規律が
認められる速度分布に整えることをいう。しかしなが
ら、円管に導入された流れが軸対称流に変化するまでに
は、円管の直径をDとした場合に、少なくとも10Dか
ら20Dの距離が必要とされる。このために、調流部は
比較的長い円管となり、結果として排出ガス希釈装置の
小型化が阻害されるという問題があった。
明は、抽出器に軸対称流が導入されることをその前提と
するものである。ところが、エンジンの排出ガスは、曲
管等を通過して排出されるため、その流れは偏流を含む
複雑な速度分布を示す。そこで、前実施形態では、流れ
方向に十分長い円管からなる調流部を設け、この調流部
において、排出ガスの速度分布を整えている。ここで、
速度分布を整えるとは、速度分布から偏流等の影響をと
り除き、断面方向に一様、又は軸対称等の一定の規律が
認められる速度分布に整えることをいう。しかしなが
ら、円管に導入された流れが軸対称流に変化するまでに
は、円管の直径をDとした場合に、少なくとも10Dか
ら20Dの距離が必要とされる。このために、調流部は
比較的長い円管となり、結果として排出ガス希釈装置の
小型化が阻害されるという問題があった。
【0023】一方、管内流れの速度分布の乱れを除去す
る有効な方法として、一般に整流装置の利用が知られて
いる。整流装置とは、内径の小さい整流用の円管等をそ
の中に複数配置した流路であり、整流用の各円管内を流
れる流体に、その速度に応じた圧力損失が発生すること
を利用して、比較的短い距離で整流を達成するものであ
る。図14に、代表的な整流装置の一例として、管状形
整流装置(a)、格子型整流装置(b)及び多孔板整流
装置(c)を示した。しかし、エンジンの排出ガスは、
気体のみからなる流れではなく、固体又は液体の粒子を
多数含有する、いわゆる二相流又は三相流である。この
ような二相流等を上記整流装置を用いて整流しようとす
ると、その中に含まれる固体又は液体の粒子が整流用の
円管等に付着する。このために、整流装置を通過した流
れは、速度分布が整えられるものの、その組成成分が変
化してしまい、結局は排出ガスの正確な成分測定ができ
なくなるという問題があった。
る有効な方法として、一般に整流装置の利用が知られて
いる。整流装置とは、内径の小さい整流用の円管等をそ
の中に複数配置した流路であり、整流用の各円管内を流
れる流体に、その速度に応じた圧力損失が発生すること
を利用して、比較的短い距離で整流を達成するものであ
る。図14に、代表的な整流装置の一例として、管状形
整流装置(a)、格子型整流装置(b)及び多孔板整流
装置(c)を示した。しかし、エンジンの排出ガスは、
気体のみからなる流れではなく、固体又は液体の粒子を
多数含有する、いわゆる二相流又は三相流である。この
ような二相流等を上記整流装置を用いて整流しようとす
ると、その中に含まれる固体又は液体の粒子が整流用の
円管等に付着する。このために、整流装置を通過した流
れは、速度分布が整えられるものの、その組成成分が変
化してしまい、結局は排出ガスの正確な成分測定ができ
なくなるという問題があった。
【0024】そこで、本発明の課題は、エンジン、焼却
炉等の燃焼装置における排出ガスの一部を精度よく抽出
・分割でき、その成分を高精度で測定する小型の排出ガ
ス測定システム等を提供することである。
炉等の燃焼装置における排出ガスの一部を精度よく抽出
・分割でき、その成分を高精度で測定する小型の排出ガ
ス測定システム等を提供することである。
【0025】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1に係る発明は、燃焼装置の排出ガスの一部
を総流量に対して一定の比率で抽出する抽出手段と、前
記抽出手段において抽出されたガスを希釈する希釈手段
と、前記抽出手段に流入する前記排出ガスの速度分布を
整える整流手段とを備える排出ガス希釈装置において、
前記整流手段は、前記排出ガスの速度を音速の近傍まで
増大させることにより、又は、前記排出ガスの速度を間
欠的に音速となるように音速の近傍まで増大させること
により、前記排出ガスの速度分布を整えることを特徴と
する。請求項2に係る発明は、請求項1に記載の排出ガ
ス希釈装置において、前記整流手段は、絞り部を有し、
前記排出ガスの速度は、前記絞り部において音速の近傍
まで増大される、又は、間欠的に音速となるように音速
の近傍まで増大されることを特徴とする。
に、請求項1に係る発明は、燃焼装置の排出ガスの一部
を総流量に対して一定の比率で抽出する抽出手段と、前
記抽出手段において抽出されたガスを希釈する希釈手段
と、前記抽出手段に流入する前記排出ガスの速度分布を
整える整流手段とを備える排出ガス希釈装置において、
前記整流手段は、前記排出ガスの速度を音速の近傍まで
増大させることにより、又は、前記排出ガスの速度を間
欠的に音速となるように音速の近傍まで増大させること
により、前記排出ガスの速度分布を整えることを特徴と
する。請求項2に係る発明は、請求項1に記載の排出ガ
ス希釈装置において、前記整流手段は、絞り部を有し、
前記排出ガスの速度は、前記絞り部において音速の近傍
まで増大される、又は、間欠的に音速となるように音速
の近傍まで増大されることを特徴とする。
【0026】請求項3に係る発明は、燃焼装置の排出ガ
スの一部を総流量に対して一定の比率で抽出する抽出手
段と、前記抽出手段において抽出されたガスを希釈する
希釈手段と、前記抽出手段に流入する前記排出ガスの速
度分布を整える整流手段とを備える排出ガス希釈装置に
おいて、前記整流手段は、その上流の流路より断面積の
小さい助走用流路を有し、前記排出ガスは、前記助走用
流路を通過することによりその速度分布を整えられるこ
とを特徴とする。請求項4に係る発明は、流入する流れ
より、一部を総流量に対して一定の比率で抽出する抽出
部と、前記抽出部の上流側に一体に設けられ、前記流れ
を音速の近傍まで増大させることにより、又は、前記流
れを間欠的に音速となるように音速の近傍まで増大させ
ることにより、前記流れの速度分布を整える整流部とを
有することを特徴とする。請求項5に係る発明は、請求
項4に記載の抽出器において、前記整流部は、絞り部を
有し、前記流れの速度は、前記絞り部において音速の近
傍まで増大される、又は、間欠的に音速となるように音
速の近傍まで増大されることを特徴としている。
スの一部を総流量に対して一定の比率で抽出する抽出手
段と、前記抽出手段において抽出されたガスを希釈する
希釈手段と、前記抽出手段に流入する前記排出ガスの速
度分布を整える整流手段とを備える排出ガス希釈装置に
おいて、前記整流手段は、その上流の流路より断面積の
小さい助走用流路を有し、前記排出ガスは、前記助走用
流路を通過することによりその速度分布を整えられるこ
とを特徴とする。請求項4に係る発明は、流入する流れ
より、一部を総流量に対して一定の比率で抽出する抽出
部と、前記抽出部の上流側に一体に設けられ、前記流れ
を音速の近傍まで増大させることにより、又は、前記流
れを間欠的に音速となるように音速の近傍まで増大させ
ることにより、前記流れの速度分布を整える整流部とを
有することを特徴とする。請求項5に係る発明は、請求
項4に記載の抽出器において、前記整流部は、絞り部を
有し、前記流れの速度は、前記絞り部において音速の近
傍まで増大される、又は、間欠的に音速となるように音
速の近傍まで増大されることを特徴としている。
【0027】請求項6に係る発明は、流入する流れよ
り、一部を総流量に対して一定の比率で抽出する抽出部
と、前記抽出部の上流側に一体に設けられ、上流側流路
より断面積の小さい助走用流路に前記流れを通過させる
ことにより、前記流れの速度分布を整える整流部とを有
することを特徴とする。請求項7に係る発明は、請求項
4から請求項6までのいずれか1項に記載の抽出器にお
いて、前記整流部は、前記流れを軸対称流に整え、前記
抽出部は、軸対称形の主断面を円周方向に2以上の領域
に分割された多分割流路を有し、前記多分割流路に流入
する前記軸対称流のうち、1又は2以上の前記領域に流
入した流れを抽出することを特徴とする。請求項8に係
る発明は、請求項7に記載の抽出器において、前記主断
面は環状の形状を有することを特徴とする。
り、一部を総流量に対して一定の比率で抽出する抽出部
と、前記抽出部の上流側に一体に設けられ、上流側流路
より断面積の小さい助走用流路に前記流れを通過させる
ことにより、前記流れの速度分布を整える整流部とを有
することを特徴とする。請求項7に係る発明は、請求項
4から請求項6までのいずれか1項に記載の抽出器にお
いて、前記整流部は、前記流れを軸対称流に整え、前記
抽出部は、軸対称形の主断面を円周方向に2以上の領域
に分割された多分割流路を有し、前記多分割流路に流入
する前記軸対称流のうち、1又は2以上の前記領域に流
入した流れを抽出することを特徴とする。請求項8に係
る発明は、請求項7に記載の抽出器において、前記主断
面は環状の形状を有することを特徴とする。
【0028】請求項9に係る発明は、燃焼装置の排出ガ
スの一部を抽出する抽出手段と、前記抽出手段において
抽出されたガスを希釈する希釈手段とを備える排出ガス
希釈装置において、前記抽出手段は、請求項4から請求
項8までのいずれか1項に記載の抽出器であることを特
徴とする。請求項10に係る発明は、燃焼装置の排出ガ
スの一部を抽出、希釈して、その成分を測定する排出ガ
ス測定システムにおいて、請求項1から請求項3までの
いずれか1項、又は請求項9に記載の排出ガス希釈装置
と、前記排出ガス希釈装置内の排出ガスを採取する採取
手段と、前記採取手段によって採取された前記排出ガス
の成分を測定する測定手段とを備えることを特徴とす
る。
スの一部を抽出する抽出手段と、前記抽出手段において
抽出されたガスを希釈する希釈手段とを備える排出ガス
希釈装置において、前記抽出手段は、請求項4から請求
項8までのいずれか1項に記載の抽出器であることを特
徴とする。請求項10に係る発明は、燃焼装置の排出ガ
スの一部を抽出、希釈して、その成分を測定する排出ガ
ス測定システムにおいて、請求項1から請求項3までの
いずれか1項、又は請求項9に記載の排出ガス希釈装置
と、前記排出ガス希釈装置内の排出ガスを採取する採取
手段と、前記採取手段によって採取された前記排出ガス
の成分を測定する測定手段とを備えることを特徴とす
る。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面等を参照して、本発明
に係る実施形態について、さらに詳しく説明する。な
お、以下の説明において、特開平8−142854に記
載した実施形態と同様な機能を果たす部分には、同一の
符号を付し、重複する説明を適宜省略する。 (第1実施形態)図1は、本発明の第1実施形態である
排出ガス測定システムを示す模式図である。本実施形態
の排出ガス測定システムは、特開平8−142854に
開示された排出ガス測定システムと比較した場合に、拡
大部14の上流に、調流部12に代えて整流部405を
備えた点において異なるものである。つまり、ディーゼ
ルエンジン200より排出された排出ガスは、排気管2
05を通過した後に、まず整流部405に導入される。
整流部405において、排出ガスはその速度分布を整え
られ、整流部の主軸を中心とした軸対称流となる。次
に、排出ガスは、拡大部14等へ流入し、その一部が分
割・抽出される。
に係る実施形態について、さらに詳しく説明する。な
お、以下の説明において、特開平8−142854に記
載した実施形態と同様な機能を果たす部分には、同一の
符号を付し、重複する説明を適宜省略する。 (第1実施形態)図1は、本発明の第1実施形態である
排出ガス測定システムを示す模式図である。本実施形態
の排出ガス測定システムは、特開平8−142854に
開示された排出ガス測定システムと比較した場合に、拡
大部14の上流に、調流部12に代えて整流部405を
備えた点において異なるものである。つまり、ディーゼ
ルエンジン200より排出された排出ガスは、排気管2
05を通過した後に、まず整流部405に導入される。
整流部405において、排出ガスはその速度分布を整え
られ、整流部の主軸を中心とした軸対称流となる。次
に、排出ガスは、拡大部14等へ流入し、その一部が分
割・抽出される。
【0030】図2は、整流部405を示す図である。整
流部405は、内径が急激に縮小する断面縮小領域40
5a、断面積が極小となるのど部405b、及び、内径
が緩やかに拡大する断面拡大領域405cの3つの部位
から構成される中細ノズル(converging−d
iverging nozzle)である。断面縮小領
域405aは、排気管205に取り付けられる側の部位
であり、その入口の内径d1は、排気管205の内径に
等しい。一方、断面拡大領域405cは、拡大部14に
取り付けられる側の部位であり、その出口の内径d2
は、拡大部14の入口径に等しい。また、のど部405
bの内径は、そこを通過する排出ガスが、音速の近傍の
速度を有し、間欠的に音速となるように、十分に小さい
値となっている。なお、「音速」とは、密度変化の伝わ
り速度のことである。
流部405は、内径が急激に縮小する断面縮小領域40
5a、断面積が極小となるのど部405b、及び、内径
が緩やかに拡大する断面拡大領域405cの3つの部位
から構成される中細ノズル(converging−d
iverging nozzle)である。断面縮小領
域405aは、排気管205に取り付けられる側の部位
であり、その入口の内径d1は、排気管205の内径に
等しい。一方、断面拡大領域405cは、拡大部14に
取り付けられる側の部位であり、その出口の内径d2
は、拡大部14の入口径に等しい。また、のど部405
bの内径は、そこを通過する排出ガスが、音速の近傍の
速度を有し、間欠的に音速となるように、十分に小さい
値となっている。なお、「音速」とは、密度変化の伝わ
り速度のことである。
【0031】ここで、上記のようにのど部405bの内
径を小さく定めたことの理由を説明するために、中細ノ
ズル内の流れの一般的性質について記述する。図3は、
中細ノズルにおける流れの圧力変化の様子を模式的に表
した図である。図中、横軸xは中細ノズルの中心軸に沿
った入口からの距離、縦軸pは流れの圧力を表す。ま
た、p0は中細ノズルの入口圧力、p1は同出口圧力を
表す。p0>p1なる関係が満たされるとき、中細ノズ
ルに流入した流れは、断面縮小領域において加速され、
断面積が極小となるのど部(fmin)において最大速
度に達したのちに、断面拡大領域で徐々に減速する。の
ど部における流速は、p0に対してp1が低いほど大き
く、p1が所定の圧力p11まで低下すると音速に達す
る。のど部における流速が音速に達すると、p0とp1
との差圧がさらに大きくなってもその影響はのど部には
現れず、流速は音速に維持される。これは、圧力波の伝
搬速度が音速に等しいために、出口圧力p1の変化が、
圧力波となってのど部より上流へ伝搬されないことによ
る。したがって、のど部においてちょうど音速となる定
常流が整流器を通過すると、のど部において、その速度
分布は断面全体に渡り一様に整えられ、その流れが偏流
を含む場合であっても、偏流の影響は下流に及ばなくな
る。
径を小さく定めたことの理由を説明するために、中細ノ
ズル内の流れの一般的性質について記述する。図3は、
中細ノズルにおける流れの圧力変化の様子を模式的に表
した図である。図中、横軸xは中細ノズルの中心軸に沿
った入口からの距離、縦軸pは流れの圧力を表す。ま
た、p0は中細ノズルの入口圧力、p1は同出口圧力を
表す。p0>p1なる関係が満たされるとき、中細ノズ
ルに流入した流れは、断面縮小領域において加速され、
断面積が極小となるのど部(fmin)において最大速
度に達したのちに、断面拡大領域で徐々に減速する。の
ど部における流速は、p0に対してp1が低いほど大き
く、p1が所定の圧力p11まで低下すると音速に達す
る。のど部における流速が音速に達すると、p0とp1
との差圧がさらに大きくなってもその影響はのど部には
現れず、流速は音速に維持される。これは、圧力波の伝
搬速度が音速に等しいために、出口圧力p1の変化が、
圧力波となってのど部より上流へ伝搬されないことによ
る。したがって、のど部においてちょうど音速となる定
常流が整流器を通過すると、のど部において、その速度
分布は断面全体に渡り一様に整えられ、その流れが偏流
を含む場合であっても、偏流の影響は下流に及ばなくな
る。
【0032】ところで、本実施形態では、のど部405
bを通過する排出ガスが、排出ガスの流量及び脈動によ
り、音速近傍の速度を有し、間欠的に音速となるよう
に、のど部405bの内径を定めている。これにより、
音速時における流量の一部の閉塞と亜音速流との繰り返
しとにより、排出ガスの脈動が抑制される。また、排出
ガスが偏流を含む場合には、偏流の影響がのど部405
を通過する際に抑制されるという、上記定常流で説明し
たのと類似の効果が得られる。図4は、整流部405
に、排気管205より偏流を含む流れが流入した場合の
速度分布の変化の様子を示した図である。偏流を含む流
れ(a)は、断面縮小領域405aにおいて次第にその
速度を増大させ、のど部405bでは、断面のほぼ全域
に渡り音速又はそれに近い速度uaとなる。次に、流れ
は断面拡大領域405cにおいて次第にその速度を低下
させる。のど部405bにおいて流速が音速uaである
ときは、排気管205における圧力分布の影響は、のど
部405bより下流へは伝搬しないために、断面拡大領
域405cにおける流れの速度分布は、排気管205の
流れの速度分布に関係なく、整流部405の主軸に対し
軸対称な分布となる(図中(c)参照)。また、のど部
405bにおいて流速が音速以下のときは、のど部の絞
り効果により整流が行われ、この場合にも音速のときに
近い整流がなされる。
bを通過する排出ガスが、排出ガスの流量及び脈動によ
り、音速近傍の速度を有し、間欠的に音速となるよう
に、のど部405bの内径を定めている。これにより、
音速時における流量の一部の閉塞と亜音速流との繰り返
しとにより、排出ガスの脈動が抑制される。また、排出
ガスが偏流を含む場合には、偏流の影響がのど部405
を通過する際に抑制されるという、上記定常流で説明し
たのと類似の効果が得られる。図4は、整流部405
に、排気管205より偏流を含む流れが流入した場合の
速度分布の変化の様子を示した図である。偏流を含む流
れ(a)は、断面縮小領域405aにおいて次第にその
速度を増大させ、のど部405bでは、断面のほぼ全域
に渡り音速又はそれに近い速度uaとなる。次に、流れ
は断面拡大領域405cにおいて次第にその速度を低下
させる。のど部405bにおいて流速が音速uaである
ときは、排気管205における圧力分布の影響は、のど
部405bより下流へは伝搬しないために、断面拡大領
域405cにおける流れの速度分布は、排気管205の
流れの速度分布に関係なく、整流部405の主軸に対し
軸対称な分布となる(図中(c)参照)。また、のど部
405bにおいて流速が音速以下のときは、のど部の絞
り効果により整流が行われ、この場合にも音速のときに
近い整流がなされる。
【0033】以上説明したように、本実施形態は、拡大
部14の上流側に中細ノズルからなる整流部405を備
え、この整流部405ののど部405bにおいて排出ガ
スの速度を間欠的に音速となるように音速近傍まで増大
させることにより、排出ガスを軸対称流に整えている。
これにより排出ガスは、偏流を有する場合にも、また、
脈動する場合にも、確実に軸対称流に整えられ、その後
に拡大部14に導入される。この結果、本実施形態の排
出ガス測定システムは、排出ガスの一部を常に一定の比
率で分割・抽出し、高精度でその成分を測定することが
可能となっている。また、従来、内径Dの円管内に排出
ガスを流動させてその速度分布を軸対称流に整えていた
場合には、少なくとも10D〜20Dの距離が必要であ
ったが、本実施形態では、のど部405bにおいて、速
度分布がほぼ断面全体において一様に揃うために、整流
部405の全長が飛躍的に短くなる。この結果、本実施
形態の排出ガス測定システムは、特開平8−14285
4のそれと比較して、より小型となっている。また、整
流部405は、その内部に多孔板その他の流れの妨げと
なるものを含んでいない。したがって、排出ガスに含ま
れる固体又は液体の微粒子等が整流部405の途中で溜
まり、その結果として、整流部405に流入する排出ガ
スと流出する排出ガスとの間で、その組成成分が変化す
ることがない。
部14の上流側に中細ノズルからなる整流部405を備
え、この整流部405ののど部405bにおいて排出ガ
スの速度を間欠的に音速となるように音速近傍まで増大
させることにより、排出ガスを軸対称流に整えている。
これにより排出ガスは、偏流を有する場合にも、また、
脈動する場合にも、確実に軸対称流に整えられ、その後
に拡大部14に導入される。この結果、本実施形態の排
出ガス測定システムは、排出ガスの一部を常に一定の比
率で分割・抽出し、高精度でその成分を測定することが
可能となっている。また、従来、内径Dの円管内に排出
ガスを流動させてその速度分布を軸対称流に整えていた
場合には、少なくとも10D〜20Dの距離が必要であ
ったが、本実施形態では、のど部405bにおいて、速
度分布がほぼ断面全体において一様に揃うために、整流
部405の全長が飛躍的に短くなる。この結果、本実施
形態の排出ガス測定システムは、特開平8−14285
4のそれと比較して、より小型となっている。また、整
流部405は、その内部に多孔板その他の流れの妨げと
なるものを含んでいない。したがって、排出ガスに含ま
れる固体又は液体の微粒子等が整流部405の途中で溜
まり、その結果として、整流部405に流入する排出ガ
スと流出する排出ガスとの間で、その組成成分が変化す
ることがない。
【0034】(第2実施形態)次に、本発明の第2実施
形態について説明する。本発明の第2実施形態は、整流
部405に代わり、図5に示す整流部410を用いた点
において、第1実施形態と異なる。整流部410は、断
面縮小領域410aと、助走領域410bとから構成さ
れる。断面縮小領域410aは、排気管205と接続さ
れる側であり、その入口の内径d3は、排気管205の
内径に等しい。一方、助走領域410bは、内径d4が
最大流速時においても音速に達しない最小径で、長さが
d4の約20倍の円管である。図6は、整流部410
に、排気管205より偏流を含む流れが流入した場合の
速度分布の変化の様子を示した図である。排気管205
の偏流を含む流れ(a)は、断面縮小領域410aにお
いて次第にその速度を増大させ、助走領域410bに流
入する。助走領域410bにおいて、流れは、壁面から
の摩擦力と流体のせん断力の影響をうけ、次第にその速
度分布を軸対称形に整えられる。整流部410の出口近
くでは、流れは、ほぼ完全な軸対称流となり、拡大部1
4へ流入する。
形態について説明する。本発明の第2実施形態は、整流
部405に代わり、図5に示す整流部410を用いた点
において、第1実施形態と異なる。整流部410は、断
面縮小領域410aと、助走領域410bとから構成さ
れる。断面縮小領域410aは、排気管205と接続さ
れる側であり、その入口の内径d3は、排気管205の
内径に等しい。一方、助走領域410bは、内径d4が
最大流速時においても音速に達しない最小径で、長さが
d4の約20倍の円管である。図6は、整流部410
に、排気管205より偏流を含む流れが流入した場合の
速度分布の変化の様子を示した図である。排気管205
の偏流を含む流れ(a)は、断面縮小領域410aにお
いて次第にその速度を増大させ、助走領域410bに流
入する。助走領域410bにおいて、流れは、壁面から
の摩擦力と流体のせん断力の影響をうけ、次第にその速
度分布を軸対称形に整えられる。整流部410の出口近
くでは、流れは、ほぼ完全な軸対称流となり、拡大部1
4へ流入する。
【0035】以上説明したように、本実施形態では、助
走領域を有する整流部410に排出ガスを導入し、その
速度分布を軸対称形に整えることとしている。助走領域
の長さは、一般に流れの速度分布を整えるのに必要とさ
れる内径(d4)の約20倍である。しかし、その内径
d4は、排気管205の内径より小さく設定されている
ために、整流部410の絶対長さは、特開平8−142
854の調流部12より短くできる。この結果、本実施
形態では、排出ガス測定システムを特開平8−1428
54と比較してよりコンパクトにすることが可能となっ
ている。また、整流部410は、第1実施形態で用いた
整流部405と同様に、その内部に多孔板その他の流れ
の妨げとなるものを含んでいない。したがって、整流部
410に流入する排出ガスと流出する排出ガスとの間
で、組成成分が変化することはない。
走領域を有する整流部410に排出ガスを導入し、その
速度分布を軸対称形に整えることとしている。助走領域
の長さは、一般に流れの速度分布を整えるのに必要とさ
れる内径(d4)の約20倍である。しかし、その内径
d4は、排気管205の内径より小さく設定されている
ために、整流部410の絶対長さは、特開平8−142
854の調流部12より短くできる。この結果、本実施
形態では、排出ガス測定システムを特開平8−1428
54と比較してよりコンパクトにすることが可能となっ
ている。また、整流部410は、第1実施形態で用いた
整流部405と同様に、その内部に多孔板その他の流れ
の妨げとなるものを含んでいない。したがって、整流部
410に流入する排出ガスと流出する排出ガスとの間
で、組成成分が変化することはない。
【0036】(その他の実施形態)なお、本発明は、上
記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態
は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された
技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効
果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技
術的範囲に包含される。
記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態
は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された
技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効
果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技
術的範囲に包含される。
【0037】1)例えば、上記実施形態では、整流部4
05又は410と拡大部14等とが別部材である場合を
例に説明したが、本発明では、これらの部材を一体に加
工することも可能である。図7(a)は、整流部405
と、拡大部14及び分岐管部20(以下「抽出部」とい
う)とを一体とした抽出器415を示す図であり、図7
(b)は、整流器410と抽出部とを一体とした抽出器
420を示す図である。整流部405及び410は、既
に説明したように単純な構造を有する部材である。この
ために、例えば鋳造により、整流部405又は410を
抽出部と一体に加工することは比較的容易である。ま
た、整流部405、410が比較的小型であることか
ら、抽出器415、420も抽出部単体より著しく大型
化することはない。さらに、整流部と抽出部とを一体に
成形した場合には、整流部と抽出部とのつなぎ目におけ
る段差等、拡大部での流れの軸対称性を阻害する要因を
除去できるという利点もある。
05又は410と拡大部14等とが別部材である場合を
例に説明したが、本発明では、これらの部材を一体に加
工することも可能である。図7(a)は、整流部405
と、拡大部14及び分岐管部20(以下「抽出部」とい
う)とを一体とした抽出器415を示す図であり、図7
(b)は、整流器410と抽出部とを一体とした抽出器
420を示す図である。整流部405及び410は、既
に説明したように単純な構造を有する部材である。この
ために、例えば鋳造により、整流部405又は410を
抽出部と一体に加工することは比較的容易である。ま
た、整流部405、410が比較的小型であることか
ら、抽出器415、420も抽出部単体より著しく大型
化することはない。さらに、整流部と抽出部とを一体に
成形した場合には、整流部と抽出部とのつなぎ目におけ
る段差等、拡大部での流れの軸対称性を阻害する要因を
除去できるという利点もある。
【0038】2)また、上記実施形態では、整流部(4
05、410)を特願平8−142854に開示した排
出ガス分割装置の一部として使用する場合について説明
したが、これは、整流部(405、410)は、図8の
多管式分割器105と組み合わせて使用することであっ
てもよい。
05、410)を特願平8−142854に開示した排
出ガス分割装置の一部として使用する場合について説明
したが、これは、整流部(405、410)は、図8の
多管式分割器105と組み合わせて使用することであっ
てもよい。
【0039】3)上記実施形態では、整流部(405、
410)と拡大部14とを直接接続する場合について説
明したが、例えば流れの速度分布をより確実に整えるこ
とを目的として、整流部(405、410)と拡大部1
4との間に整流部(405、410)の出口径と同一径
の円管流路等を配置することであってもよい。 4)第1実施形態では、整流器405ののど部405b
の径を、そこを通過する排出ガスが、音速の近傍の速度
を有し、間欠的に音速となるように設定する場合につい
て説明したが、これは、音速近傍の速度を有し、終始音
速となることがないように設定することがあってもよ
い。
410)と拡大部14とを直接接続する場合について説
明したが、例えば流れの速度分布をより確実に整えるこ
とを目的として、整流部(405、410)と拡大部1
4との間に整流部(405、410)の出口径と同一径
の円管流路等を配置することであってもよい。 4)第1実施形態では、整流器405ののど部405b
の径を、そこを通過する排出ガスが、音速の近傍の速度
を有し、間欠的に音速となるように設定する場合につい
て説明したが、これは、音速近傍の速度を有し、終始音
速となることがないように設定することがあってもよ
い。
【0040】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、請求項1に
係る発明によれば、整流手段は、偏流等を含む排出ガス
の速度分布を整えるので、排出ガスを精度よく希釈する
ことが可能である。請求項2又は請求項3に係る発明に
よれば、整流手段は、短い流路で排出ガスの速度分布を
整えることが可能であるので、排出ガス希釈装置が小型
となる。請求項4に係る発明によれば、常にその速度分
布が整った流れが抽出部に導入される抽出器を提供する
ことが可能となった。請求項5又は請求項6に係る発明
によれば、比較的簡単かつ短い構造を有し、流入する流
れの組成成分を変化させずにその速度分布を整えて抽出
部に導入する抽出器を提供することが可能となった。
係る発明によれば、整流手段は、偏流等を含む排出ガス
の速度分布を整えるので、排出ガスを精度よく希釈する
ことが可能である。請求項2又は請求項3に係る発明に
よれば、整流手段は、短い流路で排出ガスの速度分布を
整えることが可能であるので、排出ガス希釈装置が小型
となる。請求項4に係る発明によれば、常にその速度分
布が整った流れが抽出部に導入される抽出器を提供する
ことが可能となった。請求項5又は請求項6に係る発明
によれば、比較的簡単かつ短い構造を有し、流入する流
れの組成成分を変化させずにその速度分布を整えて抽出
部に導入する抽出器を提供することが可能となった。
【0041】請求項7に係る発明によれば、脈動する流
れ、又はその流量が時間と共に変化する流れを一定比率
で分割・抽出する抽出器を提供することが可能となっ
た。請求項8に係る発明によれば、流れを分割する数を
増大させ、抽出比率を小さくできる抽出器を提供するこ
とが可能となった。請求項9に係る発明によれば、脈動
する排出ガス、及び過渡運転を行っているエンジンの排
出ガスを所定の希釈条件にしたがい、正確に希釈するこ
とが可能である。請求項10に係る発明によれば、排出
ガス成分の測定精度を向上させると共に、脈動する排出
ガス、及び過渡運転を行っているエンジンの排出ガスに
ついて精度の良い測定を行うことが可能である。
れ、又はその流量が時間と共に変化する流れを一定比率
で分割・抽出する抽出器を提供することが可能となっ
た。請求項8に係る発明によれば、流れを分割する数を
増大させ、抽出比率を小さくできる抽出器を提供するこ
とが可能となった。請求項9に係る発明によれば、脈動
する排出ガス、及び過渡運転を行っているエンジンの排
出ガスを所定の希釈条件にしたがい、正確に希釈するこ
とが可能である。請求項10に係る発明によれば、排出
ガス成分の測定精度を向上させると共に、脈動する排出
ガス、及び過渡運転を行っているエンジンの排出ガスに
ついて精度の良い測定を行うことが可能である。
【図1】本発明の第1実施形態である排出ガス測定シス
テムを示す模式図である。
テムを示す模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態で用いる整流部405を
示す図である。
示す図である。
【図3】中細ノズルにおける流れの圧力変化の様子を模
式的に表した図である。
式的に表した図である。
【図4】整流部405に排気管205より偏流を含む流
れが流入した場合の速度分布の変化の様子を示した図で
ある。
れが流入した場合の速度分布の変化の様子を示した図で
ある。
【図5】本発明の第2実施形態で用いる整流部410を
示す図である。
示す図である。
【図6】整流部410に排気管205より偏流を含む流
れが流入した場合の速度分布の変化の様子を示した図で
ある。
れが流入した場合の速度分布の変化の様子を示した図で
ある。
【図7】整流部405又は410と拡大部14とを一体
とした抽出器を示す図である。
とした抽出器を示す図である。
【図8】従来の部分希釈装置を用いた排出ガス測定シス
テムの構成を示す図である。
テムの構成を示す図である。
【図9】多管式分割器105の断面図である。
【図10】エンジンの排気管内流の流れ方向速度分布を
例示する図である。
例示する図である。
【図11】特願平8−142854に係る発明の一実施
形態である、排出ガス測定システムの模式図である。
形態である、排出ガス測定システムの模式図である。
【図12】排出ガス分割装置10の縦断面(A)及び横
断面(B)を示す図である。
断面(B)を示す図である。
【図13】排気管205から排出ガス分割装置10へ導
入された排出ガスの流れ方向平均速度分布の一例を示す
図である。
入された排出ガスの流れ方向平均速度分布の一例を示す
図である。
【図14】整流装置の代表例を示す図である。
10 排出ガス分割装置 50 希釈トン
ネル 12 調流部 53 オリフィ
ス 14 拡大部 55 ガス採取
管 16 外筒 60 粒子採取
管 18 芯部材 65 定流量ポ
ンプ 19 間隙 70 ガス成分
分析器 20 分岐管部 75 粒子サン
プリング装置 24 管状部材 405 整流部 24a 抽出管 410 整流部 40 排気管 415 抽出器 45 フィルタ 420 抽出器
ネル 12 調流部 53 オリフィ
ス 14 拡大部 55 ガス採取
管 16 外筒 60 粒子採取
管 18 芯部材 65 定流量ポ
ンプ 19 間隙 70 ガス成分
分析器 20 分岐管部 75 粒子サン
プリング装置 24 管状部材 405 整流部 24a 抽出管 410 整流部 40 排気管 415 抽出器 45 フィルタ 420 抽出器
Claims (10)
- 【請求項1】 燃焼装置の排出ガスの一部を総流量に対
して一定の比率で抽出する抽出手段と、 前記抽出手段において抽出されたガスを希釈する希釈手
段と、 前記抽出手段に流入する前記排出ガスの速度分布を整え
る整流手段とを備える排出ガス希釈装置において、 前記整流手段は、前記排出ガスの速度を音速の近傍まで
増大させることにより、又は、前記排出ガスの速度を間
欠的に音速となるように音速の近傍まで増大させること
により、前記排出ガスの速度分布を整えることを特徴と
する排出ガス希釈装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の排出ガス希釈装置にお
いて、 前記整流手段は、絞り部を有し、 前記排出ガスの速度は、前記絞り部において音速の近傍
まで増大される、又は、間欠的に音速となるように音速
の近傍まで増大されることを特徴とする排出ガス希釈装
置。 - 【請求項3】 燃焼装置の排出ガスの一部を総流量に対
して一定の比率で抽出する抽出手段と、 前記抽出手段において抽出されたガスを希釈する希釈手
段と、 前記抽出手段に流入する前記排出ガスの速度分布を整え
る整流手段とを備える排出ガス希釈装置において、 前記整流手段は、その上流の流路より断面積の小さい助
走用流路を有し、 前記排出ガスは、前記助走用流路を通過することにより
その速度分布を整えられることを特徴とする排出ガス希
釈装置。 - 【請求項4】 流入する流れより、一部を総流量に対し
て一定の比率で抽出する抽出部と、 前記抽出部の上流側に一体に設けられ、前記流れを音速
の近傍まで増大させることにより、又は、前記流れを間
欠的に音速となるように音速の近傍まで増大させること
により、前記流れの速度分布を整える整流部とを有する
ことを特徴とする抽出器。 - 【請求項5】 請求項4に記載の抽出器において、 前記整流部は、絞り部を有し、 前記流れの速度は、前記絞り部において音速の近傍まで
増大される、又は、間欠的に音速となるように音速の近
傍まで増大されることを特徴とする抽出器。 - 【請求項6】 流入する流れより、一部を総流量に対し
て一定の比率で抽出する抽出部と、 前記抽出部の上流側に一体に設けられ、上流側流路より
断面積の小さい助走用流路に前記流れを通過させること
により、前記流れの速度分布を整える整流部とを有する
ことを特徴とする抽出器。 - 【請求項7】 請求項4から請求項6までのいずれか1
項に記載の抽出器において、 前記整流部は、前記流れを軸対称流に整え、 前記抽出部は、軸対称形の主断面を円周方向に2以上の
領域に分割された多分割流路を有し、前記多分割流路に
流入する前記軸対称流のうち、1又は2以上の前記領域
に流入した流れを抽出することを特徴とする抽出器。 - 【請求項8】 請求項7に記載の抽出器において、 前記主断面は環状の形状を有することを特徴とする抽出
器。 - 【請求項9】 燃焼装置の排出ガスの一部を抽出する抽
出手段と、 前記抽出手段において抽出されたガスを希釈する希釈手
段とを備える排出ガス希釈装置において、 前記抽出手段は、請求項4から請求項8までのいずれか
1項に記載の抽出器であることを特徴とする排出ガス希
釈装置。 - 【請求項10】 燃焼装置の排出ガスの一部を抽出、希
釈して、その成分を測定する排出ガス測定システムにお
いて、 請求項1から請求項3までのいずれか1項、又は請求項
9に記載の排出ガス希釈装置と、 前記排出ガス希釈装置内の排出ガスを採取する採取手段
と、 前記採取手段によって採取された前記排出ガスの成分を
測定する測定手段とを備えることを特徴とする排出ガス
測定システム。
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---|---|---|---|
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2005510693A (ja) * | 2001-10-01 | 2005-04-21 | ロッキード・マーチン・コーポレイション | 化学兵器物質センサー用ラム空気試料捕集装置 |
JP2005534017A (ja) * | 2002-07-19 | 2005-11-10 | コロンビアン ケミカルズ カンパニー | レーザー誘起白熱法を用いる粒子表面積測定のためのカーボンブラックサンプリングおよびそれに基づく反応器プロセス制御 |
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1996
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