JPH1047712A - 冷暖房システム - Google Patents
冷暖房システムInfo
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- JPH1047712A JPH1047712A JP8206769A JP20676996A JPH1047712A JP H1047712 A JPH1047712 A JP H1047712A JP 8206769 A JP8206769 A JP 8206769A JP 20676996 A JP20676996 A JP 20676996A JP H1047712 A JPH1047712 A JP H1047712A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/14—Thermal energy storage
Landscapes
- Other Air-Conditioning Systems (AREA)
- Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 潜熱蓄熱材の充填率が高く、単位容量当りの
蓄熱量が非常に大きい蓄熱槽を用い、夜間の電力を利用
して蓄熱冷暖房を効率良く行なうことができ、一般住宅
などのような設置場を確保することが困難である建物に
も容易に適用することができる冷暖房システムを提供す
る。 【解決手段】 冷暖房システムにおいて用いられ、屋外
器による冷温熱を蓄熱するための蓄熱槽であって、潜熱
蓄熱材を封入するための潜熱蓄熱材容器と、潜熱蓄熱材
と循環流体との熱交換を行なうための熱交換手段と、蓄
冷温熱の熱損失を防止するための断熱手段とからなり、
潜熱蓄熱材容器の中に熱伝達手段が備えられ、この潜熱
蓄熱材容器が断熱手段により覆われている。
蓄熱量が非常に大きい蓄熱槽を用い、夜間の電力を利用
して蓄熱冷暖房を効率良く行なうことができ、一般住宅
などのような設置場を確保することが困難である建物に
も容易に適用することができる冷暖房システムを提供す
る。 【解決手段】 冷暖房システムにおいて用いられ、屋外
器による冷温熱を蓄熱するための蓄熱槽であって、潜熱
蓄熱材を封入するための潜熱蓄熱材容器と、潜熱蓄熱材
と循環流体との熱交換を行なうための熱交換手段と、蓄
冷温熱の熱損失を防止するための断熱手段とからなり、
潜熱蓄熱材容器の中に熱伝達手段が備えられ、この潜熱
蓄熱材容器が断熱手段により覆われている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、冷暖房システム
に関するものである。さらに詳しくは、この発明は、夜
間電力を効率よく用いて蓄熱冷暖房を行なうことがで
き、一般住宅などのような設置場所を確保することが困
難である建物にも適用することのできる冷暖房システム
に関するものである。
に関するものである。さらに詳しくは、この発明は、夜
間電力を効率よく用いて蓄熱冷暖房を行なうことがで
き、一般住宅などのような設置場所を確保することが困
難である建物にも適用することのできる冷暖房システム
に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来より、快適な居住空間を
実現するための手段として、様々な冷暖房システムが開
発されており、近年、冷暖房システムの運転費と電力料
金の低減のために、また、昼夜間格差および季節間格差
の縮小による電力需要の平準化のために、電力の昼間料
金と夜間料金の料金差を利用し、昼間に行う冷暖房のた
めの冷温熱を、夜間の安価な電力を用いて作り、蓄える
蓄熱型の冷暖房システムが注目され、実用化されてきて
いる。
実現するための手段として、様々な冷暖房システムが開
発されており、近年、冷暖房システムの運転費と電力料
金の低減のために、また、昼夜間格差および季節間格差
の縮小による電力需要の平準化のために、電力の昼間料
金と夜間料金の料金差を利用し、昼間に行う冷暖房のた
めの冷温熱を、夜間の安価な電力を用いて作り、蓄える
蓄熱型の冷暖房システムが注目され、実用化されてきて
いる。
【0003】この蓄熱型冷暖房システムには、屋外器に
より作られる冷温熱を蓄えておく蓄熱槽が必要である。
この蓄熱槽は、たとえば、槽内部に、冷温熱を蓄熱する
ための水などの潜熱蓄熱材が封入されている潜熱蓄熱材
容器が複数具備されており、これら複数の潜熱蓄熱材容
器の間隙に冷暖房システムを循環する循環流体を流すこ
とにより、蓄熱時における循環流体から潜熱蓄熱材への
蓄熱、および冷暖房時における潜熱蓄熱材から循環流体
への放熱が行われる。潜熱蓄熱材容器としては、たとえ
ば、金属や強化プラスチックなどにより形成される板
状、粒状、棒状などのような形状を有する小型のカプセ
ルが用いられている。
より作られる冷温熱を蓄えておく蓄熱槽が必要である。
この蓄熱槽は、たとえば、槽内部に、冷温熱を蓄熱する
ための水などの潜熱蓄熱材が封入されている潜熱蓄熱材
容器が複数具備されており、これら複数の潜熱蓄熱材容
器の間隙に冷暖房システムを循環する循環流体を流すこ
とにより、蓄熱時における循環流体から潜熱蓄熱材への
蓄熱、および冷暖房時における潜熱蓄熱材から循環流体
への放熱が行われる。潜熱蓄熱材容器としては、たとえ
ば、金属や強化プラスチックなどにより形成される板
状、粒状、棒状などのような形状を有する小型のカプセ
ルが用いられている。
【0004】このような蓄熱槽としては、たとえば図1
に例示したようなものが知られている。図1は、潜熱蓄
熱材容器として球状カプセルが充填されている蓄熱槽を
例示したものである。この図1に例示した従来の蓄熱槽
では、蓄熱量に見合った数量の球状のカプセル(2)
が、横型もしくは縦型の密閉タンク(1)に充填されて
おり、密閉タンク(1)内に圧流入される循環流体は、
分散器等によりカプセル(2)群の全面にわたって均一
に分散され、カプセル(2)群の間隙を低い流速で移動
する。この低流速移動時に、各カプセル(2)に封入さ
れている潜熱蓄熱材と循環流体との熱交換がカプセル
(2)の表面を介して行われ、屋外器による冷温熱が潜
熱蓄熱材に蓄熱される。
に例示したようなものが知られている。図1は、潜熱蓄
熱材容器として球状カプセルが充填されている蓄熱槽を
例示したものである。この図1に例示した従来の蓄熱槽
では、蓄熱量に見合った数量の球状のカプセル(2)
が、横型もしくは縦型の密閉タンク(1)に充填されて
おり、密閉タンク(1)内に圧流入される循環流体は、
分散器等によりカプセル(2)群の全面にわたって均一
に分散され、カプセル(2)群の間隙を低い流速で移動
する。この低流速移動時に、各カプセル(2)に封入さ
れている潜熱蓄熱材と循環流体との熱交換がカプセル
(2)の表面を介して行われ、屋外器による冷温熱が潜
熱蓄熱材に蓄熱される。
【0005】しかしながら、このような従来の蓄熱槽
は、蓄熱槽における潜熱蓄熱材の充填率、つまり蓄熱槽
内に占める潜熱蓄熱材の割合が30〜50%と低く、蓄
熱槽の単位容量当りの蓄熱量が非常に小さいものであっ
た。このため、昼間の冷暖房に必要な冷温熱を十分に蓄
熱するために蓄熱槽を大型化させなければならず、敷地
面積が小さい建物等に使用する場合では、設置空間を確
保することが非常に困難であるといった問題があった。
は、蓄熱槽における潜熱蓄熱材の充填率、つまり蓄熱槽
内に占める潜熱蓄熱材の割合が30〜50%と低く、蓄
熱槽の単位容量当りの蓄熱量が非常に小さいものであっ
た。このため、昼間の冷暖房に必要な冷温熱を十分に蓄
熱するために蓄熱槽を大型化させなければならず、敷地
面積が小さい建物等に使用する場合では、設置空間を確
保することが非常に困難であるといった問題があった。
【0006】さらに、このように大型な蓄熱槽を用いた
冷暖房システムも、その設置場所におのずと制限が生じ
てしまうといった問題があり、蓄熱型の冷暖房システム
の普及を妨げている。そこで、この発明は、以上の通り
の事情に鑑みてなされたものであり、潜熱蓄熱材の充填
率が高く、単位容量当りの蓄熱量が非常に大きい蓄熱槽
を用い、夜間の電力を効率良く利用して蓄熱冷暖房を行
なうことのできる蓄熱型の冷暖房システムを提供するこ
とを目的としている。
冷暖房システムも、その設置場所におのずと制限が生じ
てしまうといった問題があり、蓄熱型の冷暖房システム
の普及を妨げている。そこで、この発明は、以上の通り
の事情に鑑みてなされたものであり、潜熱蓄熱材の充填
率が高く、単位容量当りの蓄熱量が非常に大きい蓄熱槽
を用い、夜間の電力を効率良く利用して蓄熱冷暖房を行
なうことのできる蓄熱型の冷暖房システムを提供するこ
とを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、冷暖房システムにおいて用いら
れ、屋外器による冷温熱を蓄熱するための蓄熱槽であっ
て、潜熱蓄熱材を封入するための潜熱蓄熱材容器と、潜
熱蓄熱材と循環流体との熱交換を行なうための熱交換手
段と、蓄冷温熱の熱損失を防止するための断熱手段とか
らなり、潜熱蓄熱材容器の中に熱伝達手段が備えられ、
この潜熱蓄熱材容器が断熱手段により覆われているいる
ことを特徴とする蓄熱槽(請求項1)を提供する。
を解決するものとして、冷暖房システムにおいて用いら
れ、屋外器による冷温熱を蓄熱するための蓄熱槽であっ
て、潜熱蓄熱材を封入するための潜熱蓄熱材容器と、潜
熱蓄熱材と循環流体との熱交換を行なうための熱交換手
段と、蓄冷温熱の熱損失を防止するための断熱手段とか
らなり、潜熱蓄熱材容器の中に熱伝達手段が備えられ、
この潜熱蓄熱材容器が断熱手段により覆われているいる
ことを特徴とする蓄熱槽(請求項1)を提供する。
【0008】また、この発明は、上記の蓄熱体におい
て、潜熱蓄熱材容器が2層状であり、熱交換手段に接す
る内側層に潜熱蓄熱材が封入され、外側層に断熱材が封
入されていること(請求項2)や、潜熱蓄熱材容器が、
160℃〜−40℃程度の温度範囲の環境下で使用する
ことのできる塩化ビニリデン系樹脂などからなる袋状物
であること(請求項3)もその好ましい態様としてい
る。
て、潜熱蓄熱材容器が2層状であり、熱交換手段に接す
る内側層に潜熱蓄熱材が封入され、外側層に断熱材が封
入されていること(請求項2)や、潜熱蓄熱材容器が、
160℃〜−40℃程度の温度範囲の環境下で使用する
ことのできる塩化ビニリデン系樹脂などからなる袋状物
であること(請求項3)もその好ましい態様としてい
る。
【0009】また、この発明は、冷暖房システムにおい
て用いられ、屋外器による冷温熱を循環流体に伝熱させ
るための熱交換器であって、冷温熱の媒体である冷媒が
流れる伝熱手段が設置されている伝熱部と、循環流体が
圧流入されている2つの循環流体部とからなり、第1の
循環流体部と第2の循環流体部との間に伝熱部が配置さ
れており、循環流体が第1の循環流体部から伝熱部を通
って第2の循環流体部に圧流され、循環流体と冷媒との
熱交換が行われることを特徴とする熱交換器(請求項
4)も提供する。
て用いられ、屋外器による冷温熱を循環流体に伝熱させ
るための熱交換器であって、冷温熱の媒体である冷媒が
流れる伝熱手段が設置されている伝熱部と、循環流体が
圧流入されている2つの循環流体部とからなり、第1の
循環流体部と第2の循環流体部との間に伝熱部が配置さ
れており、循環流体が第1の循環流体部から伝熱部を通
って第2の循環流体部に圧流され、循環流体と冷媒との
熱交換が行われることを特徴とする熱交換器(請求項
4)も提供する。
【0010】また、この発明は、上記の蓄熱槽と、上記
の熱交換器とが備えられており、屋外器による冷温熱を
熱交換器により循環流体に伝熱し、この循環流体に含ま
れる冷温熱を蓄熱槽における潜熱蓄熱材に蓄熱すること
を特徴とする蓄熱システム(請求項5)も提供する。さ
らにまた、この発明は、上記の蓄熱システムと、循環流
体と室内熱との熱交換を行なうための屋内熱交換器と、
冷温熱を作るための屋外器とからなり、蓄熱システムと
屋外器とが冷媒管等を介して接続され、蓄熱システムと
屋内熱交換器とが循環流体管と切替弁等を介して接続さ
れていることを特徴とする蓄熱型冷暖房システム(請求
項6)も提供する。
の熱交換器とが備えられており、屋外器による冷温熱を
熱交換器により循環流体に伝熱し、この循環流体に含ま
れる冷温熱を蓄熱槽における潜熱蓄熱材に蓄熱すること
を特徴とする蓄熱システム(請求項5)も提供する。さ
らにまた、この発明は、上記の蓄熱システムと、循環流
体と室内熱との熱交換を行なうための屋内熱交換器と、
冷温熱を作るための屋外器とからなり、蓄熱システムと
屋外器とが冷媒管等を介して接続され、蓄熱システムと
屋内熱交換器とが循環流体管と切替弁等を介して接続さ
れていることを特徴とする蓄熱型冷暖房システム(請求
項6)も提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】この発明の蓄熱槽は、上記の通
り、潜熱蓄熱材容器と、熱交換手段と、断熱手段とから
なる構造を有しているが、このようなこの発明の構造と
しては、たとえば図2(a)(b)に例示したものとす
ることができる。図2(a)は、この発明の蓄熱槽の平
面図であり、図2(b)は、図2(a)に示したAB線
分位置における断面図である。
り、潜熱蓄熱材容器と、熱交換手段と、断熱手段とから
なる構造を有しているが、このようなこの発明の構造と
しては、たとえば図2(a)(b)に例示したものとす
ることができる。図2(a)は、この発明の蓄熱槽の平
面図であり、図2(b)は、図2(a)に示したAB線
分位置における断面図である。
【0012】この図2(a)(b)に例示したように、
この発明の蓄熱槽では、潜熱蓄熱材が充填されている潜
熱蓄熱材容器(5)の中に、潜熱蓄熱材と循環流体との
熱交換を行なうための熱交換手段としての熱交換パイプ
(4)が配管されており、この潜熱蓄熱材容器(5)
は、蓄冷温熱の熱損失を防止するための断熱手段として
の断熱枠(3)により覆われている。
この発明の蓄熱槽では、潜熱蓄熱材が充填されている潜
熱蓄熱材容器(5)の中に、潜熱蓄熱材と循環流体との
熱交換を行なうための熱交換手段としての熱交換パイプ
(4)が配管されており、この潜熱蓄熱材容器(5)
は、蓄冷温熱の熱損失を防止するための断熱手段として
の断熱枠(3)により覆われている。
【0013】さらに詳しく例示説明すると、潜熱蓄熱材
容器(5)は、約160℃〜−40℃程度の温度範囲の
環境下においても安全に使用することのできる、たとえ
ば、ポリ塩化ビニリデンと脂肪酸誘導体柔軟材とエポキ
シ化植物油安定剤とによりなる塩化ビニリデン系樹脂に
より形成されている密閉性の高い袋状のものである。こ
の袋状の潜熱蓄熱材容器(5)には、屋外器による冷温
熱を蓄熱するために、潜熱蓄熱材が封入されている。こ
の潜熱蓄熱材は、たとえば、冷熱蓄熱材としての水へゲ
ル化材を加えることによりゲル化し、このゲル化過程に
おいて硫酸ナトリウムや酢酸ナトリウムなどの温熱蓄熱
材の結晶状薬剤を必要量加えることにより生成され、固
まらないうちにポンプ等により潜熱蓄熱材容器(5)に
圧送され、封入される。このように作られる潜熱蓄熱材
は、冷熱蓄熱材と温熱蓄熱材とが混在しているために一
種類の潜熱蓄熱材により温熱と冷熱の両方を蓄熱するこ
とができ、また、ゲル状であるために潜熱蓄熱材容器
(5)からの漏水を防止することができる。
容器(5)は、約160℃〜−40℃程度の温度範囲の
環境下においても安全に使用することのできる、たとえ
ば、ポリ塩化ビニリデンと脂肪酸誘導体柔軟材とエポキ
シ化植物油安定剤とによりなる塩化ビニリデン系樹脂に
より形成されている密閉性の高い袋状のものである。こ
の袋状の潜熱蓄熱材容器(5)には、屋外器による冷温
熱を蓄熱するために、潜熱蓄熱材が封入されている。こ
の潜熱蓄熱材は、たとえば、冷熱蓄熱材としての水へゲ
ル化材を加えることによりゲル化し、このゲル化過程に
おいて硫酸ナトリウムや酢酸ナトリウムなどの温熱蓄熱
材の結晶状薬剤を必要量加えることにより生成され、固
まらないうちにポンプ等により潜熱蓄熱材容器(5)に
圧送され、封入される。このように作られる潜熱蓄熱材
は、冷熱蓄熱材と温熱蓄熱材とが混在しているために一
種類の潜熱蓄熱材により温熱と冷熱の両方を蓄熱するこ
とができ、また、ゲル状であるために潜熱蓄熱材容器
(5)からの漏水を防止することができる。
【0014】また、この潜熱蓄熱材が充填されている潜
熱蓄熱材容器(5)の中には、熱交換手段として熱交換
パイプ(4)が、たとえば、一本の長い管が容器内を複
数回往復するように成形されて配管されている。この熱
伝達パイプ(5)の材質としては、たとえば、潜熱蓄熱
材容器の材質と同系統の材質であるポリ塩化ビニリデン
系樹脂などのような、熱伝導率が高く、蓄熱材による腐
食老朽がなく、液体等の浸透性が低いものを用いること
が好ましい。
熱蓄熱材容器(5)の中には、熱交換手段として熱交換
パイプ(4)が、たとえば、一本の長い管が容器内を複
数回往復するように成形されて配管されている。この熱
伝達パイプ(5)の材質としては、たとえば、潜熱蓄熱
材容器の材質と同系統の材質であるポリ塩化ビニリデン
系樹脂などのような、熱伝導率が高く、蓄熱材による腐
食老朽がなく、液体等の浸透性が低いものを用いること
が好ましい。
【0015】潜熱蓄熱材容器(5)は、さらに、蓄冷温
熱の熱放散などによる熱損失を防止するために、スチレ
ン、スチロール、ウレタンなどの断熱材によりなる断熱
枠(3)によりその周囲が覆われている。このような構
造を有するこの発明の蓄熱槽では、蓄熱時において、冷
暖房システムを流れる熱の媒体としての循環流体が、熱
交換パイプ(4)の中を流れることにより、熱交換パイ
プ(4)の表面を介して循環流体と潜熱蓄熱材との熱交
換が行われ、循環流体に含まれる屋外器による冷温熱が
潜熱蓄熱材に効率良く蓄熱される。
熱の熱放散などによる熱損失を防止するために、スチレ
ン、スチロール、ウレタンなどの断熱材によりなる断熱
枠(3)によりその周囲が覆われている。このような構
造を有するこの発明の蓄熱槽では、蓄熱時において、冷
暖房システムを流れる熱の媒体としての循環流体が、熱
交換パイプ(4)の中を流れることにより、熱交換パイ
プ(4)の表面を介して循環流体と潜熱蓄熱材との熱交
換が行われ、循環流体に含まれる屋外器による冷温熱が
潜熱蓄熱材に効率良く蓄熱される。
【0016】このように、この発明の蓄熱槽は、従来の
蓄熱槽のように循環流体が満たされている槽の中に潜熱
蓄熱材が封入されているカプセル等のような潜熱蓄熱材
容器が具備されているのではなく、潜熱蓄熱材が満たさ
れている槽の中に循環流体が流れる熱交換パイプ(4)
等のような熱交換手段が具備されている構造となってい
るため、蓄熱槽における潜熱蓄熱材の充填率が約80%
と、従来の蓄熱槽における30〜50%という充填率に
比べて非常に高い。したがって、槽の単位容量当りの蓄
熱量が非常に大きいため、小型であっても、昼間の冷暖
房に必要な冷温熱を十分に蓄熱することができ、一般住
宅などのような設置場所を確保することが困難である建
物にも容易に設置することができる。
蓄熱槽のように循環流体が満たされている槽の中に潜熱
蓄熱材が封入されているカプセル等のような潜熱蓄熱材
容器が具備されているのではなく、潜熱蓄熱材が満たさ
れている槽の中に循環流体が流れる熱交換パイプ(4)
等のような熱交換手段が具備されている構造となってい
るため、蓄熱槽における潜熱蓄熱材の充填率が約80%
と、従来の蓄熱槽における30〜50%という充填率に
比べて非常に高い。したがって、槽の単位容量当りの蓄
熱量が非常に大きいため、小型であっても、昼間の冷暖
房に必要な冷温熱を十分に蓄熱することができ、一般住
宅などのような設置場所を確保することが困難である建
物にも容易に設置することができる。
【0017】また、この発明の蓄熱槽における潜熱蓄熱
材容器としては、たとえば、2つの層からなる構造を有
し、熱交換パイプ等のような熱交換手段に接する内側層
に潜熱蓄熱材が充填され、外側層にスチレン、スチロー
ル、ウレタンなどの断熱材が充填されてなる容器が備え
られていても良く、このような潜熱蓄熱材容器では、内
側層の潜熱蓄熱材と外側層の断熱材とにより蓄熱と断熱
とを同時に行なうことができるため、断熱手段を別個に
製造し、断熱手段と潜熱蓄熱材容器とを組み合わせると
いった製造工程を省くこともできる。また、このような
潜熱蓄熱材容器からなるこの発明の蓄熱槽は、槽の形状
が断熱手段の形状によって固定されず、設置空間の凹凸
部分等に合わせて、容器の形状、つまり槽の形状を任意
に変形させることができるため、従来の蓄熱槽では設置
が困難であった比較的複雑な形状を有する設置空間にも
容易に設置することができる。
材容器としては、たとえば、2つの層からなる構造を有
し、熱交換パイプ等のような熱交換手段に接する内側層
に潜熱蓄熱材が充填され、外側層にスチレン、スチロー
ル、ウレタンなどの断熱材が充填されてなる容器が備え
られていても良く、このような潜熱蓄熱材容器では、内
側層の潜熱蓄熱材と外側層の断熱材とにより蓄熱と断熱
とを同時に行なうことができるため、断熱手段を別個に
製造し、断熱手段と潜熱蓄熱材容器とを組み合わせると
いった製造工程を省くこともできる。また、このような
潜熱蓄熱材容器からなるこの発明の蓄熱槽は、槽の形状
が断熱手段の形状によって固定されず、設置空間の凹凸
部分等に合わせて、容器の形状、つまり槽の形状を任意
に変形させることができるため、従来の蓄熱槽では設置
が困難であった比較的複雑な形状を有する設置空間にも
容易に設置することができる。
【0018】また、この発明の熱交換器は、冷温熱の媒
体である冷媒が流れる伝熱手段が備えられている冷媒部
と、循環流体が圧流入されている2つの循環流体部とか
らなる構造を有しているが、このようなこの発明の熱交
換器としては、たとえば、図3に例示したものとするこ
とができる。図3(a)は、この発明の熱交換器の平面
図であり、図3(b)は、図3(a)に示したAB線分
位置における断面図である。
体である冷媒が流れる伝熱手段が備えられている冷媒部
と、循環流体が圧流入されている2つの循環流体部とか
らなる構造を有しているが、このようなこの発明の熱交
換器としては、たとえば、図3に例示したものとするこ
とができる。図3(a)は、この発明の熱交換器の平面
図であり、図3(b)は、図3(a)に示したAB線分
位置における断面図である。
【0019】この図3(a)(b)に例示したように、
この発明の熱交換器では、第1の循環流体部(9)と第
2の循環流体部(11)との間に伝熱部(10)が設置
されている。第1の循環流体部(9)は、循環流体が流
れている循環流体管(6)が接続されており、この循環
流体管(6)を介して流入した循環流体を伝熱部(1
0)における伝熱手段の全面にわたって均一に拡散させ
るために必用な間隔を有している。
この発明の熱交換器では、第1の循環流体部(9)と第
2の循環流体部(11)との間に伝熱部(10)が設置
されている。第1の循環流体部(9)は、循環流体が流
れている循環流体管(6)が接続されており、この循環
流体管(6)を介して流入した循環流体を伝熱部(1
0)における伝熱手段の全面にわたって均一に拡散させ
るために必用な間隔を有している。
【0020】伝熱部(10)には、伝熱手段として伝熱
パイプ(7)が、たとえば、一本の長い管が容器内を複
数回往復するように成形されて配管されている。この伝
熱パイプ(7)には、屋外器から配管されている冷媒管
(12)が接続されており、屋外器による冷温熱を含む
冷媒が循環する。第2の循環流体部(11)には、循環
流体が流出する循環流体管(6)が接続されている。
パイプ(7)が、たとえば、一本の長い管が容器内を複
数回往復するように成形されて配管されている。この伝
熱パイプ(7)には、屋外器から配管されている冷媒管
(12)が接続されており、屋外器による冷温熱を含む
冷媒が循環する。第2の循環流体部(11)には、循環
流体が流出する循環流体管(6)が接続されている。
【0021】さらに、この熱交換器は、冷温熱の熱放散
などによる熱損失を防止するために、たとえば断熱枠
(8)により覆われている。このような構造を有するこ
の発明の熱交換器では、循環流体が、第1の循環流体部
(9)に循環流体管(6)を介して流入し、第1の循環
流体部(9)において伝熱パイプ(7)の全面にわたっ
て均一に拡散する。拡散した循環流体は、伝熱部(1
0)の伝熱パイプ(7)の間隙を通って、第2の循環流
体部(11)に流れる。この時に、伝熱パイプ(7)の
中を流れる冷媒と循環流体との熱交換が行なわれ、循環
流体に冷温熱が伝熱される。そして、冷温熱を含んだ循
環流体は、循環流体管(6)を介して第2の循環流体部
(11)から流出する。
などによる熱損失を防止するために、たとえば断熱枠
(8)により覆われている。このような構造を有するこ
の発明の熱交換器では、循環流体が、第1の循環流体部
(9)に循環流体管(6)を介して流入し、第1の循環
流体部(9)において伝熱パイプ(7)の全面にわたっ
て均一に拡散する。拡散した循環流体は、伝熱部(1
0)の伝熱パイプ(7)の間隙を通って、第2の循環流
体部(11)に流れる。この時に、伝熱パイプ(7)の
中を流れる冷媒と循環流体との熱交換が行なわれ、循環
流体に冷温熱が伝熱される。そして、冷温熱を含んだ循
環流体は、循環流体管(6)を介して第2の循環流体部
(11)から流出する。
【0022】この発明の熱交換器は、このような構造を
有することにより、効率良く冷媒と循環流体との熱交換
を行なうことができる。図3に例示した熱交換器では、
伝熱手段として伝熱パイプ(7)が配管されているが、
この伝熱手段としては、たとえば、熱交換コイルフィン
などが備えられていてもよい。
有することにより、効率良く冷媒と循環流体との熱交換
を行なうことができる。図3に例示した熱交換器では、
伝熱手段として伝熱パイプ(7)が配管されているが、
この伝熱手段としては、たとえば、熱交換コイルフィン
などが備えられていてもよい。
【0023】また、この発明の蓄熱システムは、上記の
この発明の蓄熱槽と、上記のこの発明の熱交換器とが備
えられている構造を有しているが、このようなこの発明
の蓄熱システムとしては、たとえば図4に例示したもの
とすることができる。この図4に例示したように、この
発明の蓄熱システムでは、熱交換器(13)と蓄熱槽
(14)とを循環流体が循環するように、たとえば循環
流体往管(21)と循環流体還管(22)とにより熱交
換器(13)と蓄熱槽(14)とが接続されている。
この発明の蓄熱槽と、上記のこの発明の熱交換器とが備
えられている構造を有しているが、このようなこの発明
の蓄熱システムとしては、たとえば図4に例示したもの
とすることができる。この図4に例示したように、この
発明の蓄熱システムでは、熱交換器(13)と蓄熱槽
(14)とを循環流体が循環するように、たとえば循環
流体往管(21)と循環流体還管(22)とにより熱交
換器(13)と蓄熱槽(14)とが接続されている。
【0024】さらに詳しく例示説明すると、循環流体往
管(21)は、たとえば熱交換器(13)における第2
の循環流体部と、蓄熱槽(14)における熱交換手段の
循環流体の流入口とに接続されている。また、循環流体
還管(22)は、たとえば熱交換器(13)における第
1の循環流体部と、蓄熱槽(14)における熱交換手段
の循環流体の流出口とに接続されており、さらに循環流
体を圧流させるために、たとえば圧流ポンプ(15)が
設置されている。
管(21)は、たとえば熱交換器(13)における第2
の循環流体部と、蓄熱槽(14)における熱交換手段の
循環流体の流入口とに接続されている。また、循環流体
還管(22)は、たとえば熱交換器(13)における第
1の循環流体部と、蓄熱槽(14)における熱交換手段
の循環流体の流出口とに接続されており、さらに循環流
体を圧流させるために、たとえば圧流ポンプ(15)が
設置されている。
【0025】このような構造を有するこの発明の蓄熱シ
ステムでは、まず、循環流体が、循環流体還管(22)
を介して熱交換器(13)における第1の循環流体部に
流入し、伝熱部に備えられている伝熱パイプや熱交換コ
イルフィン等のような伝熱手段の間を通って、第2の循
環流体部に流れる。この時に、伝熱手段を流れる冷媒と
循環流体との熱交換が行われ、屋外器による冷温熱が循
環流体に伝達される。冷温熱を含んだ循環流体は、第2
の循環流体部から流出し、循環流体往管(21)を通っ
て蓄熱槽(14)に流れる。この蓄熱槽(14)におい
ては、循環流体が熱交換パイプ等のような熱交換手段を
流れ、循環流体に含まれる冷温熱が蓄熱槽(14)内の
潜熱蓄熱材に蓄熱される。そして、潜熱蓄熱材との熱交
換により冷温熱を失った循環流体は、循環流体還管(2
2)を通り、圧流ポンプ(15)により圧流されて、再
び熱交換器(13)に流入し、同様にして冷温熱が伝熱
された後、再び蓄熱槽(14)に流れ、潜熱蓄熱材との
熱交換により冷温熱が蓄熱される。
ステムでは、まず、循環流体が、循環流体還管(22)
を介して熱交換器(13)における第1の循環流体部に
流入し、伝熱部に備えられている伝熱パイプや熱交換コ
イルフィン等のような伝熱手段の間を通って、第2の循
環流体部に流れる。この時に、伝熱手段を流れる冷媒と
循環流体との熱交換が行われ、屋外器による冷温熱が循
環流体に伝達される。冷温熱を含んだ循環流体は、第2
の循環流体部から流出し、循環流体往管(21)を通っ
て蓄熱槽(14)に流れる。この蓄熱槽(14)におい
ては、循環流体が熱交換パイプ等のような熱交換手段を
流れ、循環流体に含まれる冷温熱が蓄熱槽(14)内の
潜熱蓄熱材に蓄熱される。そして、潜熱蓄熱材との熱交
換により冷温熱を失った循環流体は、循環流体還管(2
2)を通り、圧流ポンプ(15)により圧流されて、再
び熱交換器(13)に流入し、同様にして冷温熱が伝熱
された後、再び蓄熱槽(14)に流れ、潜熱蓄熱材との
熱交換により冷温熱が蓄熱される。
【0026】このようにこの発明の蓄熱システムは、蓄
熱量の大きいこの発明の蓄熱槽と高効率の熱交換を行な
うことのできるこの発明の熱交換器とを備え、循環流体
を、この蓄熱槽と熱交換器間を上述のように循環させる
ことにより、効率良く冷温熱の蓄熱を行なうことができ
る。また、この発明の冷暖房システムは、上記のこの発
明の蓄熱システムと、該蓄熱システムによる蓄冷温熱と
室内熱とを交換するための屋内熱交換器と、冷温熱を作
るための屋外器とが備えられている構造を有している
が、このようなこの発明の冷暖房システムとしては、た
とえば図5に例示したものとすることができる。
熱量の大きいこの発明の蓄熱槽と高効率の熱交換を行な
うことのできるこの発明の熱交換器とを備え、循環流体
を、この蓄熱槽と熱交換器間を上述のように循環させる
ことにより、効率良く冷温熱の蓄熱を行なうことができ
る。また、この発明の冷暖房システムは、上記のこの発
明の蓄熱システムと、該蓄熱システムによる蓄冷温熱と
室内熱とを交換するための屋内熱交換器と、冷温熱を作
るための屋外器とが備えられている構造を有している
が、このようなこの発明の冷暖房システムとしては、た
とえば図5に例示したものとすることができる。
【0027】この図5に例示したように、この発明の冷
暖房システムでは、屋外器(16)と蓄熱システム(1
7)における熱交換器(13)とが、屋外器(16)に
よる冷温熱を含む冷媒が流れる冷媒管(12)を介して
接続され、また、蓄熱システム(17)と屋内熱交換器
(18)とが、循環流体往管(21)と循環流体還管
(22)とにそれぞれ配設されている第1切替弁(1
9)と第2切替弁(20)とを介して接続されている。
この第1切替弁(19)と第2切替弁(20)として
は、たとえば流体の流れを3方向に切り換えることので
きる3方弁が備えられていてもよい。
暖房システムでは、屋外器(16)と蓄熱システム(1
7)における熱交換器(13)とが、屋外器(16)に
よる冷温熱を含む冷媒が流れる冷媒管(12)を介して
接続され、また、蓄熱システム(17)と屋内熱交換器
(18)とが、循環流体往管(21)と循環流体還管
(22)とにそれぞれ配設されている第1切替弁(1
9)と第2切替弁(20)とを介して接続されている。
この第1切替弁(19)と第2切替弁(20)として
は、たとえば流体の流れを3方向に切り換えることので
きる3方弁が備えられていてもよい。
【0028】さらに詳しく例示説明すると、屋外器(1
6)と熱交換器(13)とには、屋外器(16)により
作られる冷温熱の媒体としての冷媒を蓄熱システム(1
7)における熱交換器(13)に循環させるための冷媒
管(12)が配管されており、この冷媒管(12)は、
熱交換器(13)において、伝熱パイプや熱交換コイル
フィン等のような熱交換手段に接続されている。また、
循環流体往管(21)には第1切替弁(19)が設置さ
れ、循環流体還管(22)には第2切替弁(20)が設
置されている。そして、第1切替弁(19)には屋内熱
交換器(18)から蓄熱システム(17)へ循環流体が
流れて来る路としての冷暖房用還管(23)が接続さ
れ、第2切替弁(20)には蓄熱システム(17)から
屋内熱交換器(18)へ循環流体が流れて行く路として
の冷暖房用往管(24)が接続されている。
6)と熱交換器(13)とには、屋外器(16)により
作られる冷温熱の媒体としての冷媒を蓄熱システム(1
7)における熱交換器(13)に循環させるための冷媒
管(12)が配管されており、この冷媒管(12)は、
熱交換器(13)において、伝熱パイプや熱交換コイル
フィン等のような熱交換手段に接続されている。また、
循環流体往管(21)には第1切替弁(19)が設置さ
れ、循環流体還管(22)には第2切替弁(20)が設
置されている。そして、第1切替弁(19)には屋内熱
交換器(18)から蓄熱システム(17)へ循環流体が
流れて来る路としての冷暖房用還管(23)が接続さ
れ、第2切替弁(20)には蓄熱システム(17)から
屋内熱交換器(18)へ循環流体が流れて行く路として
の冷暖房用往管(24)が接続されている。
【0029】ここで、この図5に例示したこの発明の冷
暖房システムの動作の説明をする。まず、夜間の蓄熱時
では、昼間の冷暖房に必要な冷温熱が屋外器(16)に
より作られ、たとえばフレオンガスなどの冷媒によっ
て、冷媒管(12)を介して熱交換器(13)に備えら
れている伝熱手段に送られる。また、循環流体は、熱交
換器(13)において第1の循環流体部から伝熱部を通
って第2の循環流体部へ圧流されており、伝熱部を流れ
る時に、冷媒に含まれている冷温熱が循環流体に伝熱さ
れる。冷温熱を含んだ循環流体は、循環流体往管(2
1)を通って蓄熱槽(14)に備えられている熱交換手
段に圧流されて、循環流体に含まれている冷温熱が潜熱
蓄熱材に蓄熱される。潜熱蓄熱材との熱交換により冷温
熱を失った循環流体は、循環流体還管(22)を通り、
圧流ポンプ(15)により圧流されて、熱交換器(1
3)に還る。そして、再び、熱交換器(13)において
冷媒から冷温熱が伝熱され、循環流体往管(21)を通
って蓄熱槽(14)に送られて蓄熱が行なわれる。
暖房システムの動作の説明をする。まず、夜間の蓄熱時
では、昼間の冷暖房に必要な冷温熱が屋外器(16)に
より作られ、たとえばフレオンガスなどの冷媒によっ
て、冷媒管(12)を介して熱交換器(13)に備えら
れている伝熱手段に送られる。また、循環流体は、熱交
換器(13)において第1の循環流体部から伝熱部を通
って第2の循環流体部へ圧流されており、伝熱部を流れ
る時に、冷媒に含まれている冷温熱が循環流体に伝熱さ
れる。冷温熱を含んだ循環流体は、循環流体往管(2
1)を通って蓄熱槽(14)に備えられている熱交換手
段に圧流されて、循環流体に含まれている冷温熱が潜熱
蓄熱材に蓄熱される。潜熱蓄熱材との熱交換により冷温
熱を失った循環流体は、循環流体還管(22)を通り、
圧流ポンプ(15)により圧流されて、熱交換器(1
3)に還る。そして、再び、熱交換器(13)において
冷媒から冷温熱が伝熱され、循環流体往管(21)を通
って蓄熱槽(14)に送られて蓄熱が行なわれる。
【0030】次に、昼間の冷暖房時では、蓄熱システム
(17)における蓄熱槽(14)に蓄熱されている蓄冷
温熱を用い、蓄熱槽(14)において潜熱蓄熱材との熱
交換により蓄冷温熱を含んだ循環流体は、循環流体還管
(22)を通り、圧流ポンプ(15)により圧流され、
第2切替弁(20)によりその流路が切り換えられて冷
暖房用往管(24)に流れる。そして、屋内熱交換器
(18)により屋内の熱と交換されて、蓄冷温熱を放熱
した後、冷暖房用還管(23)を通って、第1切替弁
(19)によりその流路が切り換えられて循環流体往管
(21)を流れ、蓄熱槽に流れ込む。そして、再び、潜
熱蓄熱材との熱交換により蓄冷温熱を含んだ循環流体
は、上述のように屋内熱交換器(18)へ流れ、屋内に
蓄冷温熱を放熱する。
(17)における蓄熱槽(14)に蓄熱されている蓄冷
温熱を用い、蓄熱槽(14)において潜熱蓄熱材との熱
交換により蓄冷温熱を含んだ循環流体は、循環流体還管
(22)を通り、圧流ポンプ(15)により圧流され、
第2切替弁(20)によりその流路が切り換えられて冷
暖房用往管(24)に流れる。そして、屋内熱交換器
(18)により屋内の熱と交換されて、蓄冷温熱を放熱
した後、冷暖房用還管(23)を通って、第1切替弁
(19)によりその流路が切り換えられて循環流体往管
(21)を流れ、蓄熱槽に流れ込む。そして、再び、潜
熱蓄熱材との熱交換により蓄冷温熱を含んだ循環流体
は、上述のように屋内熱交換器(18)へ流れ、屋内に
蓄冷温熱を放熱する。
【0031】このようにして、この発明の蓄熱槽は、夜
間に蓄えられた蓄冷温熱を利用することにより、効率良
く昼間の冷暖房を行なうことができる。また、蓄熱槽と
して、小型でも十分に蓄熱量の大きいこの発明の蓄熱槽
が備えられているため、システムの大きさを非常に小型
なものとすることができる。
間に蓄えられた蓄冷温熱を利用することにより、効率良
く昼間の冷暖房を行なうことができる。また、蓄熱槽と
して、小型でも十分に蓄熱量の大きいこの発明の蓄熱槽
が備えられているため、システムの大きさを非常に小型
なものとすることができる。
【0032】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この発明によ
って、蓄熱冷暖房を効率良く行なうことができ、一般住
宅などのような設置場所を確保することが困難である建
物にも容易に適用することができる冷暖房システムが提
供される。
って、蓄熱冷暖房を効率良く行なうことができ、一般住
宅などのような設置場所を確保することが困難である建
物にも容易に適用することができる冷暖房システムが提
供される。
【図1】従来の蓄熱槽の構造を例示した断面図である。
【図2】(a)(b)は、各々、この発明の蓄熱槽の構
造を例示した平面図および断面図である。
造を例示した平面図および断面図である。
【図3】(a)(b)は、各々、この発明の熱交換器の
構造を例示した平面図および断面図である。
構造を例示した平面図および断面図である。
【図4】この発明の蓄熱システムを例示した構成図であ
る。
る。
【図5】この発明の冷暖房システムを例示した構成図で
ある。
ある。
1 密閉タンク 2 カプセル 3 断熱枠 4 熱交換パイプ 5 潜熱蓄熱材容器 6 循環流体管 7 伝熱パイプ 8 断熱枠 9 第1の循環流体部 10 熱伝達部 11 第2の循環流体部 12 冷媒管 13 熱交換器 14 蓄熱槽 15 圧流ポンプ 16 屋外器 17 蓄熱システム 18 屋内熱交換器 19 第1切替弁 20 第2切替弁 21 循環流体往管 22 循環流体還管 23 冷暖房用往管 24 冷暖房用還管
Claims (6)
- 【請求項1】 冷暖房システムにおいて用いられ、屋外
器による冷温熱を蓄熱するための蓄熱槽であって、潜熱
蓄熱材を封入するための潜熱蓄熱材容器と、潜熱蓄熱材
と循環流体との熱交換を行なうための熱交換手段と、蓄
冷温熱の熱損失を防止するための断熱手段とからなり、
潜熱蓄熱材容器の中に熱伝達手段が備えられ、この潜熱
蓄熱材容器が断熱手段により覆われていることを特徴と
する蓄熱槽。 - 【請求項2】 潜熱蓄熱材容器が2層状であり、熱交換
手段に接する内側層に潜熱蓄熱材が封入され、外側層に
断熱材が封入されていることを特徴とする請求項1記載
の蓄熱槽。 - 【請求項3】 潜熱蓄熱材容器が、160℃〜−40℃
程度の温度範囲の環境下で使用することのできる塩化ビ
ニリデン系樹脂などからなる袋状物であることを特徴と
する請求項1または2記載の蓄熱槽。 - 【請求項4】 冷暖房システムにおいて用いられ、屋外
器による冷温熱を循環流体に伝熱させるための熱交換器
であって、冷温熱の媒体である冷媒が流れる伝熱手段が
設置されている伝熱部と、循環流体が圧流入されている
2つの循環流体部とからなり、第1の循環流体部と第2
の循環流体部との間に伝熱部が配置されており、循環流
体が第1の循環流体部から伝熱部を通って第2の循環流
体部に圧流され、循環流体と冷媒との熱交換が行われる
ことを特徴とする熱交換器。 - 【請求項5】 請求項1または2記載の蓄熱槽と、請求
項4記載の熱交換器とが備えられており、屋外器による
冷温熱を熱交換器により循環流体に伝熱し、この循環流
体に含まれる冷温熱を蓄熱槽における潜熱蓄熱材に蓄熱
することを特徴とする蓄熱システム。 - 【請求項6】 請求項5記載の蓄熱システムと、循環流
体と室内熱との熱交換を行なうための屋内熱交換器と、
冷温熱を作るための屋外器とからなり、蓄熱システムと
屋外器とが冷媒管等を介して接続され、蓄熱システムと
屋内熱交換器とが循環流体管と切替弁等を介して接続さ
れていることを特徴とする冷暖房システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8206769A JPH1047712A (ja) | 1996-08-06 | 1996-08-06 | 冷暖房システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8206769A JPH1047712A (ja) | 1996-08-06 | 1996-08-06 | 冷暖房システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1047712A true JPH1047712A (ja) | 1998-02-20 |
Family
ID=16528792
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8206769A Pending JPH1047712A (ja) | 1996-08-06 | 1996-08-06 | 冷暖房システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1047712A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008064372A (ja) * | 2006-09-07 | 2008-03-21 | Kenji Umetsu | 熱交換器型蓄熱システム |
JP2011052855A (ja) * | 2009-08-31 | 2011-03-17 | Showa Denko Kk | 蓄冷熱交換器およびその製造方法 |
Citations (9)
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---|---|---|---|---|
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JPS6458684A (en) * | 1987-07-31 | 1989-03-06 | Luigi Frateschi | Isothermal package and manufacture thereof |
JPH03108641U (ja) * | 1990-02-21 | 1991-11-08 | ||
JPH06137616A (ja) * | 1992-10-23 | 1994-05-20 | Kansai Reinetsu Kk | 氷蓄熱槽用の熱交換コイル |
JPH0726669A (ja) * | 1993-07-12 | 1995-01-27 | Ig Tech Res Inc | 防水継手材 |
JPH0798131A (ja) * | 1993-09-29 | 1995-04-11 | Junichi Ishida | 蓄熱式空気調和ユニット |
JPH07111862A (ja) * | 1993-10-18 | 1995-05-02 | Dainippon Printing Co Ltd | 可食性蓄冷剤 |
JPH07120019A (ja) * | 1993-10-20 | 1995-05-12 | Shinko Kogyo Co Ltd | 吸収式冷凍機使用の冷房システム |
JPH07232773A (ja) * | 1994-02-15 | 1995-09-05 | Kubota Corp | 断熱容器 |
-
1996
- 1996-08-06 JP JP8206769A patent/JPH1047712A/ja active Pending
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JP2011052855A (ja) * | 2009-08-31 | 2011-03-17 | Showa Denko Kk | 蓄冷熱交換器およびその製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051220 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060215 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060328 |