JPH1046808A - 柱状構造物用型枠及び、この型枠を使用した補修方法 - Google Patents

柱状構造物用型枠及び、この型枠を使用した補修方法

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JPH1046808A
JPH1046808A JP21908596A JP21908596A JPH1046808A JP H1046808 A JPH1046808 A JP H1046808A JP 21908596 A JP21908596 A JP 21908596A JP 21908596 A JP21908596 A JP 21908596A JP H1046808 A JPH1046808 A JP H1046808A
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JP
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columnar structure
concrete
gap
formwork
flexible
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JP21908596A
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Toshio Sakuma
敏夫 佐久間
Denkou Hayashi
伝 紅 林
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Shiraishi Co Ltd
Original Assignee
Shiraishi Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組払い及び、輸送が容易な柱状構造物の型枠
を提供する。 【解決手段】 脚柱本体2の外周を間隙を有して取囲む
ようにゴム製型枠5aを配設する。ゴム製型枠5aは、
円周方向の少なくとも1箇所に分離・接合部を有してい
る。前記間隙に補修用コンクリートを打設するときに、
前記ゴム製型枠5aは所期状態を自己保持できる。鉄筋
を介して前記間隙に打設された補修用コンクリートが硬
化した後、ゴム製型枠5aを、その接合部を分離して展
開し、離型する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、橋脚,煙突その他
の柱状構造物用型枠及び、この型枠を使用した補修方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高架橋の橋脚その他の柱状構造物では、
この柱状構造物の耐震性を高めるためや、地震等により
生じた亀裂の補修のために、各種の補修,補強がなされ
ている。
【0003】従来の補強構造は各種あり、柱状構造物
の周りに鋼板を巻いて鋼板と柱状構造物との間隙にコン
クリート,樹脂等の充填材を充填するもの、柱状構造
物の周りに型枠を配設して、型枠と柱状構造物との間隙
にコンクリートを打設するもの、柱状構造物の垂直方
向に曲げ補強用炭素繊維シートを張り付けることによっ
て、曲げに対する強度を高めさらに、その上から水平方
向にせん断補強用炭素繊維シートを張り付けることによ
ってせん断力を高めるもの、等があるが、本発明では前
記の改良に関する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記の柱状構造物の
周りに型枠を配設し、型枠と柱状構造物との間隙にコン
クリートを打設して柱状構造物本体を補修および補強す
る従来技術では、一般に柱状構造物が円柱状断面等であ
ることから、これに用いる前記型枠を円弧状に構成する
必要があり、その製作に手間がかかりコストアップす
る。また、このような型枠では、その組立・分解(組払
いという)に手間どって作業効率が低下し、さらに型枠
を分解して施工現場に運ぶにも大層嵩ばって輸送効率が
悪いという欠点があった。
【0005】本発明は前記の欠点を改良した柱状構造物
用型枠及び、この型枠を使用した補修方法を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明は柱状構造物の外周にコンクリートを打設す
るための型枠であって、前記型枠は、柱状構造物を取囲
む方向に少なくとも一箇所に着脱自在な接合部を有し、
さらに、前記柱状構造物の外周に配設されて、当該柱状
構造物との間にコンクリート充填用間隙を形成するよう
に構成されたシート材からなる可撓性型枠を具備するこ
とを特徴とする。前記可撓性型枠は、コンクリート充填
用間隙に供給される空気の圧力により所期形状を保持
し、かつ前記間隙に充填されるコンクリートと置換して
前記間隙内の空気を排気する排気機構を有する構成とし
てもよい。また、前記可撓性型枠の上下部には、当該型
枠が所期形状を保ち、かつ前記柱状構造物との間の気密
性を保持するリング状固定金具を有しており、上部のリ
ング状固定金具を挿通して前記間隙内に空気供給口及
び、コンクリート注入口が導かれている構成とするとよ
い。また、前記空気供給口及び、前記コンクリート注入
口は、逆止弁を有する共通の配管により構成することが
できる。また、前記上部のリング状固定金具には、前記
コンクリート充填用間隙内の気圧を制御する安全弁を設
けるとよい。本発明に係る柱状構造物の補修方法は、柱
状構造物の周囲を取囲むように、シート材からなる可撓
性型枠を配設し、この可撓性型枠と柱状構造物の間隙に
コンクリートを打設し、その際、前記可撓性型枠を環状
の所期形状に保持させるように設けることを特徴とす
る。また、柱状構造物の補修方法において、前記可撓性
型枠と柱状構造物の間隙に空気を送り込むことで、前記
可撓性型枠を所期形状に保持させ、かつ前記間隙から前
記空気を排出させながらコンクリートを打設するとよ
い。さらに柱状構造物の補修方法において、柱状構造物
の背丈が高い場合は、前記可撓性型枠で柱状構造物の下
部に補修用コンクリートを打設し、コンクリートが硬化
した後、前記可撓性型枠を引上げて柱状構造物の上部を
被覆し、この柱状構造物の上部に補修用コンクリートを
打設するとよい。
【0007】本発明によると、柱状構造物と、これを取
囲むように配設するシート材からなる可撓性型枠との間
隙にコンクリートを充填し又は、前記間隙に空気を注入
してこの可撓性型枠を所期形状に保持したうえ、その間
隙にコンクリート注入口からコンクリートを充填し、そ
れに伴ない間隙内の空気を排出する。注入コンクリート
が硬化した後、接合部を分離して可撓性型枠を開いて離
型し、かつ可撓性型枠を扁平に折畳む。可撓性型枠を柱
状構造物に再び装着するときは、前記可撓性型枠を一且
展開したうえ、柱状構造物に巻付けるように配設し、端
部の接合部を固着して環状に組み、前記と同様柱状構造
物と、可撓性型枠との間隙にコンクリートを打設するも
ので、この可撓性型枠にあっては、その組立・解体が容
易に行なえ、かつ輸送の際に嵩ばらない。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図を参
照して説明する。図1は本発明によって補修される柱状
構造物の具体例としての、橋脚の正面図、図2は図1の
拡大縦断面図、図3は図2のA−A断面図、図4は図2
のBーB断面図である。
【0009】各図において、橋脚1は脚柱本体2と、脚
柱本体2の下端の拡径基礎部3と、脚柱本体2の上端の
脚頭部4とから構成される。また、この橋脚1は橋脚コ
ンクリートで構成され、前記脚頭部4で例えば高架の道
路(図示せず)を支持するもので、脚柱本体2の横断面
は円柱構造である。
【0010】各図には、脚柱本体2に亀裂が入り、補修
の必要が生じた場合において、本発明に係る可撓性型枠
5を用いて、当該脚柱本体2の外側に補修用コンクリー
ト6を打設する状態が示されている。
【0011】可撓性型枠5は、図示の具体例では強化繊
維等の補強用メッシュ7入りで、かつ所定の厚みを有す
るシート状のゴム製型枠5aで構成されており、このゴ
ム製型枠5aの内面には離型用の合成樹脂コーティング
層8が形成されている。なお、可撓性型枠5は、帆布の
ような防水処理又は、ゴムコーティングされた布地を用
いてもよいがこれについては図示を省略する。
【0012】ゴム製型枠5aは前述のとおりシート状
で、かつ脚柱本体2を取囲むように配設されるものであ
るから、少なくとも脚柱本体2の巻付け方向の両端が分
離されている必要がある。例えば、複数の分割ゴム製型
枠をつないで脚柱本体2を包囲するように配設するとき
は前記分離,接合箇所は複数箇所必要となる。本発明の
実施の形態では、1枚のシート状のゴム製型枠5aを脚
柱本体2の外側に、補修用コンクリート打設に必要な所
定の間隙10を有して巻き付ける例が示されており、そ
れ故にゴム製型枠5aの両端の接合箇所は図4、図5に
示すように一箇所である。
【0013】ゴム製型枠5aは、脚柱本体2を取囲んで
配設されたとき、両者の間隙10に補修用コンクリート
6が打設されることでその圧力で膨らみ、所期形状を保
持するように構成してもよいが、図示例では、この間隙
10に送り込まれる空気の圧力で所期形状を自己保持す
る構成とされている。このため前記間隙10からみだり
に空気が逃げないようにしかも、一定以上の空気圧で排
気され、間隙10の気圧が一定に保護されるよう設けら
れ、かつ脚柱本体2に対してずれ動かないように設けら
れている。
【0014】そのため、ゴム製型枠5aの前記接合部は
図5、図6に示されるように気密的に着脱自在に設けら
れる。同図において、ゴム製型枠5aの両側の端縁部1
1には、横断面がL字状のアングル材等を用いた上下方
向に伸長する一対の接合金具12の一方の折曲げ部13
aが、接着材とボルトなどの固定金具14を用いて固着
されている。また、左右の各接合金具12の他方の折曲
げ部13b同士を接合し、この折曲げ部13bに開設し
たボルト挿入孔にボルト16を挿入し、これにナット1
7を締結することで、前記接合部が気密的に、かつ着脱
自在に接合される。
【0015】脚柱本体2の直径、ゴム製型枠5aの両端
の間隔寸法等の関係で所定幅の間隙10を形成するため
には、ゴム製型枠5aの環状配置の径を拡径又は縮径し
たいときがあり、この場合は、図7に示すように型枠両
端の接合部の構造を変えることで対応できる。同図にお
いて、ゴム製型枠5aの一方の端縁部18aと他方の端
縁部18bは、相互にスライド自在に重合するようにそ
れぞれの内側と外側を切削して、この切削部を重合させ
ている。接合金具12の構造は図5、図6に示したもの
と同じでよく、ゴム製型枠5aのスライド重合部の重合
量を調節したうえ、接合金具12の一方の折曲げ部13
bの間に例えばスペーサ20を介設し、スペーサ20を
貫通してボルト挿入孔にボルト16を挿入し、これにナ
ット17を締結することで、ゴム製型枠5aの直径を調
整したうえ、その接合部を気密的に、かつ着脱自在に接
合できる。なお、接合部19の構成は、図示以外にも他
の適宜の構成を採用して構わない。
【0016】ゴム製型枠5aの下端は図8に示されるよ
うに、リング状固定金具21を介して脚柱本体2の下部
に固定される。具体的には、リング状固定金具21は、
金属板を円状に曲げ形成して構成され、少なくとも円周
方向の一箇所、多くの場合複数箇所に接合端部22(図
1参照)を有しており、この接合端部22の接合フラン
ジ23同士を接合し、そのボルト挿入孔にボルト16を
挿入し、これにナット17を締結することでリング状に
組まれている。リング状固定金具21はその下端に複数
のボルト挿入孔を有する傾斜鍔24を有しており、この
傾斜鍔24を拡径基礎部3の傾斜面に当接し、この傾斜
面に埋設されたインサート26のボルト挿入孔にボルト
28を締結することで、リング状固定金具21を拡径基
礎部3に気密的に固定している。
【0017】ゴム製型枠5aの下端縁は、リング状固定
金具21の内側(又は外側)に重ね合わせて当てがい、
その重合部を挿通してリング方向に複数のボルト16を
配設し、これにナット17を締結することで、ゴム製型
枠5aの下端をリング状固定金具21に気密的に固定で
きる。ゴム製型枠5aの剛性を高めてボルト接合部の気
密性をより高めるためにゴム製型枠5aに沿う当て金具
(図示せず)等を配設することがある。
【0018】ゴム製型枠5aの上端縁の内側には図9〜
図11に示すように、このゴム製型枠5aを所定の形状
に保持し、かつ所定の間隙10を有して脚柱本体2の周
囲に配設するために、ガイドリング25が設けられてい
る。ガイドリング25は、そのウエブ25aを水平に配
設し、内外両側のフランジ25b,25cを垂直に配設
したH型鋼材を円環状に曲げ形成して構成されており、
前記ウエブ25aを鋼管からなる保持材27の上端鍔に
当てがい、両部材に設けられるボルト挿通孔にボルト1
6を挿通し、ナット17を締結することで、ガイドリン
グ25が所定の高さ位置に支持されている。前記保持材
27は、ゴム製型枠5aと脚柱本体2の間の間隙10に
配設されており、その下端は、図8に示されるようにイ
ンサート26に螺合される固定ボルト28により拡径基
礎部3の傾斜面に固定されている。
【0019】また、ガイドリング25は円周方向の少な
くとも2箇所は分割されていて接合部を有しており、図
12、図13に示すように端面9同士を突き合わせたう
え、端面9を跨ってウエブ25a上面に連結金具29を
当てがい、ウエブ25aと連結金具29のボルト挿入孔
にボルト16を挿入し、ナット17を締結することで、
前記接合端面を着脱自在に結合している。
【0020】さらに、ガイドリング25の外側フランジ
25cをゴム製型枠5aの内側面に当てがい、各部材に
開設されたボルト挿通孔にボルト16を挿入し、これに
ナット17を締結することで、ガイドリング25がゴム
製型枠5aの内側に着脱自在に固着されている。
【0021】前記円環状のガイドリング25の内側フラ
ンジ25bには、この内側フランジ25bと脚柱本体2
との間隙10を気密的に密封するシール材の一例として
密封用ゴムチューブ30が設けられている。ゴムチュー
ブ30は平面的に見て環状で、空気注入部(図示せず)
を有しており、かつ、少なくとも円周方向の一箇所に気
密的接合・分離部(図示省略)を有しており、この接合
・分離部を介して分割可能であると共に、断面が袋状で
あり、その一部を図9、図10に示すように扁平につま
んで裾部31を形成し、この裾部31をガイドリング2
5の内側フランジ25bに当てがい、複数のボルト16
を内側フランジ25bのボルト挿入めねじ孔に締結する
ことで、当該密封用ゴムチューブ30がガイドリング2
5の内側に固着されている。
【0022】密封用ゴムチューブ30の上側は、環状に
曲げ形成されており、円周方向の数箇所に接合・分離部
を有する押さえ金具32の水平アングル部で押さえられ
ており、ゴムチューブ30に掛かる空気圧による上向き
の力が、この押さえ金具32で受けられている。押さえ
金具32は、その垂直アングル部をガイドリング25の
内側フランジ25bに当てがい、各部材に開設したボル
ト挿入めねじ孔にボルト16を締結することで、押さえ
金具32がガイドリング25に固着される。密封用ゴム
チューブ30は、これに空気を圧入したとき、その空気
圧で脚柱本体2と密接し、ガイドリング25と脚柱本体
2との間隙を密封でき、結果として、ゴム製型枠5aの
上部で、脚柱本体2との間を密封できる。なお、シール
材の他例として、樹脂ホースのごとき中空弾性部材を用
いてもよい。
【0023】ゴム製型枠5aの上部には、図9に示され
るように間隙10内に空気とコンクリートを注入する配
管33の先端部が導かれており、配管33の先端に設け
られたアダプター34がガイドリング25のウエブ25
aに開設された開孔35を挿通して間隙10に挿入され
ており、かつ溶接によりウエブ25aに固着されてい
る。アダプター34は逆止弁36を有し、この逆止弁3
6は、アダプター先端の係止部38に係止させたコイル
バネ37によってボール39をテーパ面40に押し付け
る構造とされている。したがって、配管33を通して、
ゴム製型枠5aの内側の間隙10に空気を圧入でき、ま
たは補修用コンクリート6を注入できる。なお、前記逆
止弁36の構造は一例であってこれに限定されず公知の
弁機能を使用することができる。
【0024】本発明の実施の形態において、補修用コン
クリート6内には、縦筋41aと横筋41b、環状筋4
1cとを組込んでなる補強用の鉄筋41が埋設されてい
る。図8に示すように、縦筋41aの下端を拡径基礎部
3の傾斜面に当てがい、また横筋41bを保持材27に
係止するなどにより、鉄筋41は脚柱本体2の外周を取
囲み、かつ所定の位置に保持される。
【0025】鉄筋41の上部には、図9、図10に示す
ように、ゴム製型枠5aの内側を支持する鋼製湾曲部材
42が設けられる。鋼製湾曲部材42は所定幅の鋼板を
環状に折り曲げて構成され、少なくとも円周方向一箇所
に接合・分離部を有しており、さらに、鋼製湾曲部材4
2の内側面に連結筋43が固着されており、連結筋43
を縦筋41aに固着することで、鋼製湾曲部材42は、
鉄筋41に対し所定の位置に保持されている。そして、
ゴム製型枠5aを挿通してボルト16を鋼製湾曲部材4
2のボルト挿入孔に挿入し、ナットを締結することによ
り、鋼製湾曲部材42でゴム製型枠5aを内側から支持
できる。なお、鋼製湾曲部材42の配設高さ位置におい
て、ゴム製型枠5aの外側に帯状座金47を設け、この
帯状座金47を貫通してボルト16を挿通すると、この
ゴム製型枠5aの支持が一層確実なものとなる。
【0026】ゴム製型枠5aの内側には円周方向に所定
の角度間隔をあけてゴム製の幅止め部材44が固着され
ており(図14他に示す)、この幅止め部材44の内側
面を内側に位置する縦筋41aに着脱自在に固定するこ
とで、ゴム製型枠5aと鉄筋41との間隔をより確実に
確保することができる。なお、このゴム製幅止め部材4
4は必ずしも設けなくてもよいものである。
【0027】本発明に係る補修用型枠を用いて橋脚1を
補修するに際しては、脚柱本体2の外側に保持材27
と、鉄筋41とガイドリング25と鋼製湾曲部材42等
を配設し、さらに拡径基礎部3にリング状固定金具21
を固着する。つづいて、前記鉄筋41等を介してゴム製
型枠5aを脚柱本体2の外側を取囲むように巻付け、ゴ
ム製型枠5aの下端はリング状固定金具21にボルト1
6,ナット17で固着し、上端はガイドリング25にボ
ルト16,ナット17で固着し、中間部内側は鋼製リン
グ42や幅止め部材44で支持させる。さらに、ゴム製
型枠5aの円周方向の分離・接合部は接合金具12を介
してボルト16,ナット17で締結することで脚柱本体
2を取囲んで、かつ間隙10が密閉された状態で環状の
可撓性補修型枠を組むことができる。
【0028】次に、図9に示すように配管33から間隙
10内に空気を圧入することで、密封された間隙10内
に空気を充填し、その空気圧で、ゴム製型枠5aを所期
形状に保持し、この状態に引続いて配管33から間隙1
0内に補修用コンクリート6を注入する。なお、図11
に示されるように、ガイドリング25のウエブ25aを
貫通して間隙10内に導入管45が導かれており、導入
管45に安全弁46が設けられている。それにより、間
隙10に補修用コンクリート6が注入されることによ
り、間隙10内に圧入されていた空気は安全弁46を通
って順次外部に排出される。
【0029】このようにして、ゴム製型枠5aの上部近
くまで補修用コンクリート6が注入され、この補修用コ
ンクリート6が硬化した後、ゴム製型枠5aの接合・分
離部を開き、ゴム製型枠5aを補修用コンクリート6か
ら離型させる。このとき、ゴム製型枠5aの内面に合成
樹脂コーティング層8が形成されているときは、その離
型が一層容易である。
【0030】補修すべき脚柱本体2の背の高さが、ゴム
製型枠5aの設置高さと同じであれば、補修はそれで終
了である。しかし、図1のように脚柱本体2の背の高さ
がさらに高く補修すべき部位が上方にあるときは、一
旦、ゴム製型枠5aの下端部において、ボルト16とナ
ット17を緩めてゴム製型枠5aをリング状固定金具2
1から離脱する。また、ゴム製型枠5aの上部におい
て、ボルト16,ナット17を緩めてゴム製型枠5aを
鋼製湾曲部材42から離脱させる。さらに、ボルト1
6,ボルト17を緩めて鋼管からなる保持材27の上端
からガイドリング25を離脱する。なお、鋼製湾曲部材
42は、ゴム製型枠5aが内側に撓むのを抑制止するた
めのもので、この鋼製湾曲部材42は、鉄筋41に固定
しておいてもよい。
【0031】このように各部を分離した後、図15に示
すように、ガイドリング25と一体にゴム製型枠5aを
脚柱本体2の上部に引上げたうえ、この上部に巻き付け
る。また、このとき、図16に示すように、鋼管製の保
持材27の上端に、上段継ぎ足し用保持材27aの下端
を接合して、それぞれのフランジ部を突き合わせボルト
16とナット17を用いて固定する。この上段継ぎ足し
用保持材27aの上端は、図10に示す連結手段と全く
同一の手段を用いてガイドリング25のウエブ25a下
面に連結する。
【0032】また、上方に引上げられたゴム製型枠5a
の下端部は、図16に示すように鋼製湾曲部材42に当
てがい、ゴム製型枠5aを挿通して下側の鋼製湾曲部材
42に開設されたボルト挿通孔に挿入したボルト16に
ナット17を螺合することでこの下側の鋼製湾曲部材4
2に固着できる。この場合、ボルト16を配設する関係
で、下段側に打設される補修用コンクリート6の上端面
は、図16に示すように、下側の鋼製湾曲部材42のボ
ルト挿通孔15が露出する位置で止めておくことが必要
である。こうして、上方に引上げたゴム製型枠5aの内
側の間隙10に、上部の補修用コンクリート6を打設す
る。なお、上側の鋼製湾曲部材42aはゴム製型枠5a
を引上げた後、新たに取付けられるものである。
【0033】前記の操作により、脚柱本体2の外周に対
する補修用コンクリート6の打設が終わり、最終に打設
した補修用コンクリート6が硬化したならば、ゴム製型
枠5aの接合・分離部を開き、さらに、ボルト,ナット
により着脱自在に設けられている各部材間は分離して、
ゴム製型枠5aを展開して補修用コンクリート6から離
型する。なお、ゴム製幅止め部材44は、補修用コンク
リート6が硬化した後、これから取外すので、取外した
後の凹部にはコンクリートを充填し、表面を平らにす
る。また、鋼製リング42は連結筋43と一体であるの
で、埋め殺しとして脚柱本体2の外周に残しておいて構
わない。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、柱状構
造物を間隙を有して取囲むように可撓性型枠を配設し、
この状態で前記間隙にコンクリートを充填し、又は前記
間隙に空気を注入して、この可撓性型枠を所期状態に保
持させたうえ、空気を排出しながらその間隙にコンクリ
ート注入口からコンクリートを注入して打設できるの
で、この可撓性型枠は、従来の鋼材等からなる型枠に比
べて構造が簡潔で製作コストが安価であるうえ、組立
て、分解を容易かつ迅速に行なうことができ、さらに、
分解時は可撓性型枠をコンパクトに折畳むことができる
ので輸送効率がよいなどの優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の補修用型枠を実施した橋脚の正面図で
ある。
【図2】図1の下部の拡大縦断面図である。
【図3】図2のA−A線の横断面説明図である。
【図4】図2のBーB線横断面説明図である。
【図5】ゴム製型枠の接合部の平面図である。
【図6】図4の正面図である。
【図7】ゴム製型枠の接合部の他例を示す横断平面図で
ある。
【図8】図1のC部の拡大図である。
【図9】図2のD部の詳細図である。
【図10】図2のE部の詳細図である。
【図11】ゴム製型枠の上部において、ガイドリングに
設けられる安全弁を示す詳細図である。
【図12】ガイドリングの円周方向の接合部を示す平面
説明図である。
【図13】図11のF−F断面図である。
【図14】幅止め部材の配置態様を示す横断面説明図で
ある。
【図15】本発明の補修用型枠を用いて、脚柱本体の上
部を補修する例を示す橋脚の正面図である。
【図16】鋼管からなる支持部材の連結状態を示す説明
図である。
【符号の説明】
1 橋脚 2 脚柱本体 3 拡径基礎部 4 脚頭部 5 可撓性型枠 5a ゴム製型枠 6 補修用コンクリート 7 補強用メッシュ 8 合成樹脂コーティング層 9 端面 10 間隙 11 端縁部 12 接合金具 13a,13b 折曲げ部 14 固定金具 15 ボルト挿入孔 16 ボルト 17 ナット 18a,18b 端縁部 19 接合部 20 スペーサ 21 リング状固定金具 22 接合端部 23 接合フランジ 24 傾斜鍔 25 ガイドリング 25a ウエブ 25b,25c フランジ 26 アンカーボルト 27,27a 保持材 28 ボルト 29 連結金具 30 密封用ゴムチューブ 31 裾部 32 押さえ金具 33 配管 34 アダプター 35 開孔 36 逆止弁 37 コイルバネ 38 係止部 39 ボール 40 テーパ面 41 鉄筋 41a 縦筋 41b 横筋 41c 環状筋 42 鋼製湾曲部材 43 連結筋 44 幅止め部材 45 導入管 46 安全弁 47 帯状座金

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柱状構造物の外周にコンクリートを打設
    するための型枠であって、前記型枠は、柱状構造物を取
    囲む方向に少なくとも一箇所に着脱自在な接合部を有
    し、さらに、前記柱状構造物の外周に配設されて、当該
    柱状構造物との間にコンクリート充填用間隙を形成する
    ように構成されたシート材からなる可撓性型枠を具備す
    ることを特徴とする柱状構造物用型枠。
  2. 【請求項2】 前記可撓性型枠は、コンクリート充填用
    間隙に供給される空気の圧力により所期形状を保持し、
    かつ前記間隙に充填されるコンクリートと置換して前記
    間隙内の空気を排気する排気機構を有する請求項1に記
    載の柱状構造物の補修用型枠。
  3. 【請求項3】 前記可撓性型枠の上下部には、当該型枠
    が所期形状を保ち、かつ前記柱状構造物との間の気密性
    を保持するリング状固定金具を有しており、上部のリン
    グ状固定金具を挿通して前記間隙内に空気供給口及び、
    コンクリート注入口が導かれている請求項2に記載の柱
    状構造物用型枠。
  4. 【請求項4】 前記空気供給口及び、前記コンクリート
    注入口は、逆止弁を有する共通の配管により構成されて
    いる請求項3に記載の柱状構造物用型枠。
  5. 【請求項5】 前記上部のリング状固定金具には、前記
    コンクリート充填用間隙の気圧を制御する安全弁が設け
    られている請求項2ないし4のいずれかに記載の柱状構
    造物用型枠。
  6. 【請求項6】 柱状構造物の周囲を取囲むように、、シ
    ート材からなる可撓性型枠を配設し、この可撓性型枠と
    柱状構造物の間隙にコンクリートを打設し、その際、前
    記可撓性型枠を環状の所期形状に保持させるように設け
    ることを特徴とする柱状構造物の補修方法。
  7. 【請求項7】 前記可撓性型枠と柱状構造物の間隙に空
    気を送り込むことで、前記可撓性型枠を所期形状に保持
    させ、かつ前記間隙から前記空気を排出させながらコン
    クリートを打設することを特徴とする請求項6に記載の
    柱状構造物の補修方法。
  8. 【請求項8】 前記可撓性型枠で柱状構造物の下部に補
    修用コンクリートを打設し、コンクリートが硬化した
    後、前記可撓性型枠を引上げて柱状構造物の上部を被覆
    し、この柱状構造物の上部に補修用コンクリートを打設
    することを特徴とする請求項6又は7に記載の柱状構造
    物の補修方法。
JP21908596A 1996-08-02 1996-08-02 柱状構造物用型枠及び、この型枠を使用した補修方法 Pending JPH1046808A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001295476A (ja) * 2000-04-12 2001-10-26 Yoshiyuki Ogushi コンクリート躯体の補強方法
KR100971003B1 (ko) 2009-04-09 2010-07-20 (주)대우건설 매치 캐스팅용 거푸집 및 이를 이용한 조립식 프리캐스트 교각의 시공방법
JP2017031651A (ja) * 2015-07-31 2017-02-09 東急建設株式会社 既設柱の補強構造および補強工法
JP2017031653A (ja) * 2015-07-31 2017-02-09 東急建設株式会社 既設柱の補強構造および補強工法

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