JP2017031653A - 既設柱の補強構造および補強工法 - Google Patents

既設柱の補強構造および補強工法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017031653A
JP2017031653A JP2015152191A JP2015152191A JP2017031653A JP 2017031653 A JP2017031653 A JP 2017031653A JP 2015152191 A JP2015152191 A JP 2015152191A JP 2015152191 A JP2015152191 A JP 2015152191A JP 2017031653 A JP2017031653 A JP 2017031653A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
concrete panel
concrete
existing
connection plate
fixture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015152191A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6214103B2 (ja
Inventor
俊之 黒岩
Toshiyuki Kuroiwa
俊之 黒岩
鈴木 将充
Masamitsu Suzuki
将充 鈴木
義之 一ノ宮
Yoshiyuki Ichinomiya
義之 一ノ宮
昌義 三輪
Masayoshi Miwa
昌義 三輪
伊藤 正憲
Masanori Ito
正憲 伊藤
聡 前原
Satoshi Maehara
聡 前原
青木 大
Masaru Aoki
大 青木
英俊 杉本
Hidetoshi Sugimoto
英俊 杉本
祥太 三好
Shota Miyoshi
祥太 三好
大 岡本
Masaru Okamoto
大 岡本
亮太 笠倉
Ryota Kasakura
亮太 笠倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Railway Technical Research Institute
Hokukon Co Ltd
Tokyu Construction Co Ltd
Original Assignee
Railway Technical Research Institute
Hokukon Co Ltd
Tokyu Construction Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Railway Technical Research Institute, Hokukon Co Ltd, Tokyu Construction Co Ltd filed Critical Railway Technical Research Institute
Priority to JP2015152191A priority Critical patent/JP6214103B2/ja
Publication of JP2017031653A publication Critical patent/JP2017031653A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6214103B2 publication Critical patent/JP6214103B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)

Abstract

【課題】高強度、高靱性を有するコンクリートパネルを用いた既存柱の補強構造を提供する。
【解決手段】既存の柱の表面と所定の間隔を設けて位置し、前記柱を平面視四角形に包囲する4枚のコンクリートパネルと、前記コンクリートパネルを接続する接続材と、前記コンクリートパネルで包囲した空間に充填する充填材と、からなり、前記コンクリートパネルは、前記柱に沿って高さ方向に積層しており、前記接続材は、上下に位置する前記コンクリートパネルに跨がって配置する接続プレートまたは前記柱の端部に位置する前記コンクリートパネルの端部に配置する下端接続プレートからなり、前記接続プレートおよび前記下端接続プレートは、前記コンクリートパネルの背面に沿って配置する長辺部と、隣接して直交する前記コンクリートパネルに配置した他の前記接続プレートまたは前記下端接続プレートの長辺部と接合する短辺部とで平面視略L字状をなし、前記コンクリートパネルおよび前記接続材は、ボルト状の固定具により連結する、既存柱の補強構造。
【選択図】図1

Description

本発明は、既設柱の補強構造および補強工法に関し、特に、高強度、高靱性を有するコンクリートパネルを用いた補強構造および補強工法に関する。
1995年1月の兵庫県南部地震によって、鉄筋コンクリート構造の柱に多くの損傷が見られて以後、既設柱において、耐震性能を向上させる補強が多く行われている。
このような既設柱の補強工法としては、以下のような工法がある。
<1>既設柱の周りに鋼板を配置し、既設柱と鋼板との間にモルタルや砂を充填する、鋼板巻立て工法
<2>既設柱を表面処理した後、既設柱の周りに鉄筋を配置し、型枠を建て込んでコンクリートを打設する、コンクリート巻立て工法
<3>既設柱にエポキシ樹脂等で連続繊維シートを巻きたてる、繊維巻立て工法
<4>既設柱の周りに帯鉄筋を配置し、吹付けモルタルを施工する、モルタル吹付け工法
<5>プレキャスト型枠を設置し、既設柱とプレキャスト型枠との間にモルタルを充填する、プレキャスト型枠を用いた補強工法
特許第4992479号公報
前記した従来の補強工法にあっては、次のような問題点がある。
<1>鋼板巻立て工法は、鋼板の設置に揚重機が必要であり、また、鋼板の接合に溶接が必要である。
<2>コンクリート巻立て工法は、鉄筋の組み立てや型枠の建て込みに重機が必要である。また、かぶりを確保するために、補強構造の断面増厚量が大きくなる。また、コンクリートが現場打設のため、乾燥収縮等により構造の表面にひび割れが発生するおそれがある。
<3>繊維巻立て工法は、連続繊維シートを複数層、既存柱に巻きたてるため、熟練工が必要であり、また、施工手間が増える。
<4>モルタル吹付け工法は、モルタル吹付けの為に面積20m程度のプラントが必要となる。また、モルタルが現場打設のため、乾燥収縮等により構造の表面にひび割れが発生するおそれがある。
<5>プレキャスト型枠を用いた補強工法は、モルタル充填時にプレキャスト型枠を支保工により支持する必要がある。
<6>プレキャスト型枠は略コ字状に形成されているため、使用できる既存柱の寸法が限定される。
<7>鋼板巻立て工法およびプレキャスト型枠を用いた補強工法は、鋼板やプレキャスト型枠が単品生産となるため、製作に時間がかかる。
上記課題を解決するためになされた本願の第1発明は、既存の柱の表面と所定の間隔を設けて位置し、前記柱を平面視四角形に包囲する4枚のコンクリートパネルと、前記コンクリートパネルを接続する接続材と、前記コンクリートパネルで包囲した空間に充填する充填材と、からなり、前記コンクリートパネルは、前記柱に沿って高さ方向に積層しており、前記接続材は、上下に位置する前記コンクリートパネルに跨がって配置する接続プレートまたは前記柱の端部に位置する前記コンクリートパネルの端部に配置する下端接続プレートからなり、前記接続プレートおよび前記下端接続プレートは、前記コンクリートパネルの背面に沿って配置する長辺部と、隣接して直交する前記コンクリートパネルに配置した他の前記接続プレートまたは前記下端接続プレートの長辺部と接合する短辺部とで平面視略L字状をなし、前記コンクリートパネルおよび前記接続材は、ボルト状の固定具により連結する、既存柱の補強構造を提供する。
本願の第2発明は、第1発明の既存柱の補強構造において、前記コンクリートパネルは、短繊維により補強したコンクリートまたはレジンコンクリートからなることを特徴とする、既存柱の補強構造を提供する。
本願の第3発明は、第1発明または第2発明の既存柱の補強構造において、前記充填材は、モルタル、コンクリート、短繊維により補強したモルタルまたは短繊維により補強したコンクリートであることを特徴とする、既存柱の補強構造を提供する。
本願の第4発明は、第1発明乃至第3発明の何れかの既存柱の補強構造において、長辺部と短辺部からなる平面視L字状の補強材を、前記コンクリートパネルの裏面に前記長辺部を配置し、隣接して直交する前記コンクリートパネルに配置した他の前記補強材の前記長辺部に前記短辺部を接合して、前記コンクリートパネルの上下にそれぞれ位置する前記接続材と平行に、前記柱を包囲するように配置することを特徴とする、既存柱の補強構造を提供する。
本願の第5発明は、第1発明乃至第3発明の何れかの既存柱の補強構造を構築する、既存柱の補強工法であって、4枚の前記コンクリートパネルにより既存柱を包囲し、前記コンクリートパネルの下辺に前記下端接続プレートを前記固定具により接合し、隣接して直交する前記コンクリートパネルおよび該コンクリートパネルに接合した前記下端接続プレートの前記長辺部に前記短辺部を前記固定具により接合して前記接続材により前記柱を包囲し、前記コンクリートパネルの上辺に前記接続プレートの長辺部を前記固定具により接合し、隣接して直交する前記コンクリートパネルおよび該コンクリートパネルに接合した前記接続プレートの長辺部に前記短辺部を前記固定具により接合して前記接続材を接合し、前記コンクリートパネルの上段にさらに前記コンクリートパネルを積層し、上段の前記コンクリートパネルを前記固定具によって前記接続材に接合し、前記接続プレートの長辺部の接合工程、前記接続プレートの短辺部の接合工程および前記コンクリートパネルの積層工程を繰り返すことによって、既存柱を所定の高さまで前記コンクリートパネルによって包囲し、前記コンクリートパネルと前記柱との間の空間に、前記充填材を充填することを特徴とする、既存柱の補強工法を提供する。
本願の第6発明は、第4発明の既存柱の補強構造を構築する、既存柱の補強工法であって、4枚の前記コンクリートパネルにより既存柱を包囲し、前記コンクリートパネルの下辺に前記下端接続プレートを前記固定具により接合し、隣接して直交する前記コンクリートパネルおよび該コンクリートパネルに接合した前記下端接続プレートの前記長辺部に前記短辺部を前記固定具により接合して前記接続材により前記柱を包囲し、前記コンクリートパネルの上辺に前記接続プレートの長辺部を前記固定具により接合し、隣接して直交する前記コンクリートパネルおよび該コンクリートパネルに接合した前記接続プレートの長辺部に前記短辺部を前記固定具により接合して前記接続材を接合し、前記コンクリートパネルの上段にさらに前記コンクリートパネルを積層し、上段の前記コンクリートパネルを前記固定具によって前記接続材に接合し、前記接続プレートの長辺部の接合工程、前記接続プレートの短辺部の接合工程および前記コンクリートパネルの積層工程を繰り返すことによって、既存柱を所定の高さまで前記コンクリートパネルによって包囲し、前記コンクリートパネルと前記柱との間の空間に、前記充填材を充填して構築するものであり、前記補強材は、既存柱を包囲する前の4枚の前記コンクリートパネルに、あらかじめ前記補強材の長辺部を前記固定具により接合しておき、4枚の前記コンクリートパネルにより既存柱を包囲した後に、前記固定具により、前記補強材の短辺部を前記コンクリートパネルと接合することにより構築する、既存柱の補強工法を提供する。
本発明は、上記した課題を解決するための手段により、次のような効果の少なくとも一つを得ることができる。
<1>表面にコンクリートパネルを配置する構造であるため、構造表面にひび割れが発生せず、品質が安定する。
<2>高強度高靱性コンクリートパネルを使用することで、耐久性が向上する。
<3>溶接作業を必要とせず、既設柱の周囲にコンクリートパネルを配置するものであるため、熟練工が不要である。
<4>コンクリートパネルは平板状であるため、任意の寸法の既存柱に適用することができる。
<5>コンクリートパネルは平板状であり、軽量化することにより、人力施工が可能となる。
<6>人力施工により、狭隘部での施工が可能である。
<7>パネルのコンクリートを現場打設するものではないため、施工の省人化、省力化が図れる。
<8>コンクリートパネルを接続材と組み合わせて柱を閉合することで、支保工が省略できる。
<9>高強度高靱性コンクリートパネルを使用するため、内部に補強鉄筋を配置する必要がなく、工期が短縮される。
<10>揚重機を使用しないため施工時のCOが削減され、施工時の騒音、振動が低減される。
<11>補強材を追加で配置することにより、補強構造における補強の程度を変化させることができる。
本発明の既存柱の補強構造の斜視図 コンクリートパネルおよび接続材の斜視図 既設柱の補強構造の断面図 コンクリートパネルおよび接続材の配置の説明図 補強工法の説明図(1) 補強工法の断面図(1) 補強工法の断面図(2) 補強工法の説明図(2) その他実施例にかかる補強工法の説明図 その他実施例にかかるコンクリートパネルおよび接続材の斜視図
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
[1]補強構造。
本発明の既設柱の補強構造は、既存の柱Aの表面と所定の間隔を設けて配置して柱Aを平面視四角形状に包囲する4枚のコンクリートパネル1と、隣接するコンクリートパネル1を接続する接続材2と、からなる。(図1)
コンクリートパネル1は柱Aに沿って高さ方向に積層し、上下のコンクリートパネル1は、接続材2を介して連結する。
そして、柱Aとコンクリートパネル1との間には、充填材3を充填する。
コンクリートパネル1と接続材2は固定具4によって連結する。
<1>コンクリートパネル。
本発明のコンクリートパネル1は、矩形の平板(幅:補強後の既設柱の概略寸法、高さ:500mm、厚さ:10〜50mm)であり、工場で生産された高強度高靱性のプレキャストコンクリートパネルである。(図2)
高強度高靱性コンクリートパネルは、セメント系材料を短繊維(鋼繊維または合成繊維)により補強したコンクリートまたはレジンコンクリートである。これにより、コンクリートパネル1を軽量化することができる。
コンクリートパネル1は、既設の柱Aの耐震補強のために、4枚を平面視四角形状に連結して柱Aを包囲し、補強構造の表面を形成する(図3)。補強構造の表面が工場生産されたコンクリートパネル1であるため、コンクリートやモルタルを現場で打設した際のように乾燥収縮等により構造表面にひび割れが発生することがなく、品質が向上する。
コンクリートパネル1には、接続材2に連結するための固定具4を挿通する挿通孔11を設ける。
高強度高靱性のコンクリートパネル1によって補強するため、耐久性が向上する。
また、コンクリートパネル1内部に補強鉄筋を配置する必要がないため、短工期での構築が可能である。
<2>接続材。
接続材2は、長辺部21と短辺部22とからなる平面視L字状の部材である。(図2)
接続材2は、矩形の平板状(高さ150〜200mm、厚さ6〜9mm)の鋼材を折曲して構成する。
接続材2には、積層するコンクリートパネル1の背面であって、下層のコンクリートパネル1の上部と上層のコンクリートパネル1の下部に跨がって配置する接続プレート2aと、積層するコンクリートパネル1の背面であって、最下層のコンクリートパネル1の下端に配置する下端接続プレート2bがある。
長辺部21の長さは、コンクリートパネル1の幅とほぼ同じ長さである。
長辺部21は、積層するコンクリートパネル1の背面であって、下層のコンクリートパネルの上部と上層のコンクリートパネルの下部に跨がって配置する。
長辺部21には、固定具4を挿通する挿通孔211を設ける。
短辺部22の背面は、隣接するコンクリートパネル1に設けた別の接続材2の長辺部21に接する。
長辺部21および短辺部22には、固定具4を挿通する挿通孔211、221を設ける。
<3>接続材の配置。
接続材2は、平面視四角形状に配置する4枚のコンクリートパネル1の背面に接している。(図3)
接続材2のL字の角は、柱Aの角に対応する位置に配置する。
そして、コンクリートパネル1と接続材2を固定具4によって接合することにより、接続材2は、コンクリートパネル1と一体となり平面視四角形状で柱Aを包囲する。
<4>固定具。
コンクリートパネル1と接続材2は、固定具4によって接合する。
固定具4は皿ボルト、丸ボルトまたは六角ボルトとする。
固定具4は、コンクリートパネル1の高さ方向の上辺付近および下辺付近において、コンクリートパネル1と接続材2の長辺部21および長辺部21に接する他の接続材2の短辺部22を貫通する(図4)。
固定具4は、構築する補強構造の厚さと略同一の長さとすることが好ましい。このとき、固定具4の先端は柱Aに当接する。
<5>充填材。
柱Aとコンクリートパネル1との間に充填する充填材3は、モルタルまたはコンクリートである。このモルタルまたはコンクリートのセメント系材料に短繊維を加えて補強したモルタルまたはコンクリートとすることもできる。
充填材3は、コンクリートパネル1と一体となって柱Aを包囲して補強する。
[2]補強工法。
次に、本発明の補強工法について説明する。
<1>下準備。
柱Aをハイウオッシャー等によって水洗いする。また、柱Aの周囲に補強構造を組み上げていくため、既設基礎天端を水平に仕上げる。
<2>最下段のコンクリートパネルの配置および接続材の接合。
構築する補強構造の最下段に配置する4枚のコンクリートパネル1を柱Aを包囲するように立設する。コンクリートパネル1は平板状で薄いコンクリート製であるため、軽量であり、現場への搬入作業および組み立てにおいて、人力施工が可能である。
コンクリートパネル1と既設基礎との間には支持材5を配置し、30mm〜60mm程度の空きを設ける。(図5)
支持材5は瀝青繊維質、瀝青質、発泡ゴム、発泡樹脂やウレタン等、コンクリートパネル1より柔らかくかつ重量を支持できる素材からなり、補強構造を構築した後にこの支持材5によって補強構造の下端を支持することにより、柱Aが変形した際に追従して支持材5が変形し、補強構造が損傷するのを防止する。
直交する2辺分のコンクリートパネル1の下辺には、2辺分の下端接続プレート2bの長辺部21および直交する下端接続プレート2b間の短辺部22を固定具により接合し一体とする。
固定具4の長さが構築する補強構造の厚さと略同一の場合には、固定具4の頭部がコンクリートパネル1の表面とほぼ同一の表面になるまで螺合し、固定具4は短辺部22から突設する。
そして、下端接続プレート2bを接合した2枚のコンクリートパネル1の柱A方向の位置決めをする(図6)。下端接続プレート2bの角が柱Aの角に対応し、また、固定具4の長さが構築する補強構造の厚さと略同一の場合には、アングル22から突設する固定具4の端部を柱Aに当接することにより、コンクリートパネル1の柱A方向の位置決めを容易に行うことができる。
その後、残り2辺のコンクリートパネル1にも同様に下端接続プレート2bを接合するとともに柱A方向の位置決めを行う。
そして、最初に位置決めした2辺のコンクリートパネル1と残り2辺のコンクリートパネルとの間に配置する下端接続プレート2bの短辺部22を固定具4よって接合する。(図7)
この工程によって、柱Aは4枚のコンクリートパネル1および下端接続プレート2bからなる接続材2によって包囲される。コンクリートパネル1は接続材2と接合しているため、あと施工アンカーを打設する必要がない。
<3>コンクリートパネル上辺の接続材の接合。
柱Aを包囲するコンクリートパネル1の上辺に、接続プレート2aの長辺部21および直交する接続プレート2a間の短辺部22を固定具4により接合し、接続材2を接合する。
この上辺の接続材2は、あらかじめコンクリートパネル1に接続プレート2aを接合しておき、下端の接続材2を接合する際に同時に接合してもよい。
<4>コンクリートパネルの積層。
次に上段のコンクリートパネル1の下辺を、下段のコンクリートパネル1および下段のコンクリートパネル1に接合した接続材2に合わせる。
そして、上段のコンクリートパネル1を固定具4によって接続材2に接合することにより上段のコンクリートパネル1と下段のコンクリートパネル1を連結し、下段のコンクリートパネル1と同様に、上段においても4枚のコンクリートパネル1によって柱Aを包囲する。(図8)
その後、上段のコンクリートパネル1の上辺に、接続材2を接合する。この接続材2は、下段の構築時と同様にあらかじめ接続材2を接合しておいてもよいし、4枚のコンクリートパネル1を配置した後に接続材2を接合して構築してもよい。
以後、上述の工程を繰り返して、所定の高さまで、柱Aをコンクリートパネル1によって包囲する。
<5>充填材の充填。
コンクリートパネル1と柱Aとの間に充填材4を充填する。充填材4はプレミックスとし、現場にて加水、練混ぜを行い、モルタルポンプ等により充填する。
このとき、コンクリートパネル1で包囲された断面正方形の四隅は接続材2により精度良く組まれている。また、上下のコンクリートパネル1間には接続材2が位置する。このため、充填材4がコンクリートパネル1の隙間から漏れ出すことがない。
コンクリートパネル1は、接続材2によって連結した状態で閉合して柱Aを包囲している。このため、充填材4の充填時に支保工を構築する必要がない。
本発明の補強工法は、柱Aを包囲する全ての部材を固定具4によって接合するものであり、溶接作業が不要であり、熟練工でなくても容易に組み立てることができるため施工の省人化、省力化が図れる。
また、全ての部材が軽量であるため、人力施工が可能であり、狭隘な場所に位置する柱Aの補強も容易に行うことができる。揚重機を使用しないため、施工時のCOが削減され、施工時の騒音、振動が低減される。
[その他実施例]
<1>補強材。
本発明の補強構造は、縦方向に間隔を設けて配置される接続材2と平行に、補強材6を追加配置してもよい。(図9)
補強材6は、あらかじめ4枚のコンクリートパネル1の裏面に補材6の長辺部61を固定具4により接合しておく。そして4枚のコンクリートパネル1を柱A方向に位置決めした後に、未接合のコンクリートパネル1、長辺部61および短辺部62を固定具4により接合し、柱Aを包囲する補強材6を構築する。(図10)。
補強材6の配置位置および配置間隔を調整することにより、補強構造における補強の程度を変化させることができる。
<2>柱の形状。
上述した実施例は、断面正方形状の柱Aの補強であったが、対向するコンクリートパネル1の幅を変更するだけで、任意の寸法の柱Aの補強を行うことができる。
1 コンクリートパネル
11 挿通孔
2 接続材
2a 接続プレート
2b 下端接続プレート
21 長辺部
211 挿通孔
22 短辺部
221 挿通孔
3 充填材
4 固定具
5 支持材
6 補強材
61 長辺部
62 短辺部

Claims (6)

  1. 既存の柱の表面と所定の間隔を設けて位置し、前記柱を平面視四角形に包囲する4枚のコンクリートパネルと、
    前記コンクリートパネルを接続する接続材と、
    前記コンクリートパネルで包囲した空間に充填する充填材と、からなり、
    前記コンクリートパネルは、前記柱に沿って高さ方向に積層しており、
    前記接続材は、上下に位置する前記コンクリートパネルに跨がって配置する接続プレートまたは前記柱の端部に位置する前記コンクリートパネルの端部に配置する下端接続プレートからなり、
    前記接続プレートおよび前記下端接続プレートは、前記コンクリートパネルの背面に沿って配置する長辺部と、隣接して直交する前記コンクリートパネルに配置した他の前記接続プレートまたは前記下端接続プレートの長辺部と接合する短辺部とで平面視略L字状をなし、
    前記コンクリートパネルおよび前記接続材は、ボルト状の固定具により連結する、既存柱の補強構造。
  2. 請求項1に記載の既存柱の補強構造において、
    前記コンクリートパネルは、短繊維により補強したコンクリートまたはレジンコンクリートからなることを特徴とする、既存柱の補強構造。
  3. 請求項1または請求項2に記載の既存柱の補強構造において、
    前記充填材は、モルタル、コンクリート、短繊維により補強したモルタルまたは短繊維により補強したコンクリートであることを特徴とする、既存柱の補強構造。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の既存柱の補強構造において、
    長辺部と短辺部からなる平面視L字状の補強材を、前記コンクリートパネルの裏面に前記長辺部を配置し、隣接して直交する前記コンクリートパネルに配置した他の前記補強材の前記長辺部に前記短辺部を接合して、前記コンクリートパネルの上下にそれぞれ位置する前記接続材と平行に、前記柱を包囲するように配置することを特徴とする、既存柱の補強構造。
  5. 請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の既存柱の補強構造を構築する、既存柱の補強工法であって、
    4枚の前記コンクリートパネルにより既存柱を包囲し、
    前記コンクリートパネルの下辺に前記下端接続プレートを前記固定具により接合し、
    隣接して直交する前記コンクリートパネルおよび該コンクリートパネルに接合した前記下端接続プレートの前記長辺部に前記短辺部を前記固定具により接合して前記接続材により前記柱を包囲し、
    前記コンクリートパネルの上辺に前記接続プレートの長辺部を前記固定具により接合し、
    隣接して直交する前記コンクリートパネルおよび該コンクリートパネルに接合した前記接続プレートの長辺部に前記短辺部を前記固定具により接合して前記接続材を接合し、
    前記コンクリートパネルの上段にさらに前記コンクリートパネルを積層して上段の前記コンクリートパネルを前記固定具によって前記接続材に接合し、
    前記接続プレートの長辺部の接合工程、前記接続プレートの短辺部の接合工程および前記コンクリートパネルの積層工程を繰り返すことによって、既存柱を所定の高さまで前記コンクリートパネルによって包囲し、
    前記コンクリートパネルと前記柱との間の空間に、前記充填材を充填することを特徴とする、既存柱の補強工法。
  6. 請求項4に記載の既存柱の補強構造を構築する、既存柱の補強工法であって、
    4枚の前記コンクリートパネルにより既存柱を包囲し、
    前記コンクリートパネルの下辺に前記下端接続プレートを前記固定具により接合し、
    隣接して直交する前記コンクリートパネルおよび該コンクリートパネルに接合した前記下端接続プレートの前記長辺部に前記短辺部を前記固定具により接合して前記接続材により前記柱を包囲し、
    前記コンクリートパネルの上辺に前記接続プレートの長辺部を前記固定具により接合し、
    隣接して直交する前記コンクリートパネルおよび該コンクリートパネルに接合した前記接続プレートの長辺部に前記短辺部を前記固定具により接合して前記接続材を接合し
    前記コンクリートパネルの上段にさらに前記コンクリートパネルを積層して上段の前記コンクリートパネルを前記固定具によって前記接続材に接合し、
    前記接続プレートの長辺部の接合工程、前記接続プレートの短辺部の接合工程および前記コンクリートパネルの積層工程を繰り返すことによって、既存柱を所定の高さまで前記コンクリートパネルによって包囲し、
    前記コンクリートパネルと前記柱との間の空間に、前記充填材を充填して構築するものであり、
    前記補強材は、
    既存柱を包囲する前の4枚の前記コンクリートパネルに、あらかじめ前記補強材の長辺部を前記固定具により接合しておき、
    4枚の前記コンクリートパネルにより既存柱を包囲した後に、前記固定具により、前記補強材の短辺部を前記コンクリートパネルと接合することにより構築する、既存柱の補強工法。
JP2015152191A 2015-07-31 2015-07-31 既設柱の補強構造および補強工法 Active JP6214103B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015152191A JP6214103B2 (ja) 2015-07-31 2015-07-31 既設柱の補強構造および補強工法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015152191A JP6214103B2 (ja) 2015-07-31 2015-07-31 既設柱の補強構造および補強工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017031653A true JP2017031653A (ja) 2017-02-09
JP6214103B2 JP6214103B2 (ja) 2017-10-18

Family

ID=57985634

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015152191A Active JP6214103B2 (ja) 2015-07-31 2015-07-31 既設柱の補強構造および補強工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6214103B2 (ja)

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6410837A (en) * 1987-07-02 1989-01-13 Tokyu Kensetsu Kk Box pulling basket retaining mold of iron pillar fixing part in s building
JPH0860769A (ja) * 1994-08-15 1996-03-05 Nisso Giken:Kk 建築物の壁面部材及びこれを用いた壁面構造
JPH1046808A (ja) * 1996-08-02 1998-02-17 Shiraishi:Kk 柱状構造物用型枠及び、この型枠を使用した補修方法
JP2001279933A (ja) * 2000-03-29 2001-10-10 Taiheiyo Cement Corp 耐震補強パネル
JP2006183318A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Central Japan Railway Co 耐震補強パネル及びそれを用いた耐震補強方法
JP2008223225A (ja) * 2007-03-08 2008-09-25 Kajima Corp 柱部材、ufc製プレキャスト型枠および当該ufc製プレキャスト型枠を用いた柱部材の耐震補強方法
JP2009138478A (ja) * 2007-12-10 2009-06-25 Daichi Koei Kk Rc柱の補強方法
JP2013119513A (ja) * 2011-12-08 2013-06-17 Ohbayashi Corp 鉄筋コンクリート部材の耐震補強方法及び修復方法
JP2015129434A (ja) * 2013-12-05 2015-07-16 一般社団法人 レトロフィットジャパン協会 既存柱の補強構造

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6410837A (en) * 1987-07-02 1989-01-13 Tokyu Kensetsu Kk Box pulling basket retaining mold of iron pillar fixing part in s building
JPH0860769A (ja) * 1994-08-15 1996-03-05 Nisso Giken:Kk 建築物の壁面部材及びこれを用いた壁面構造
JPH1046808A (ja) * 1996-08-02 1998-02-17 Shiraishi:Kk 柱状構造物用型枠及び、この型枠を使用した補修方法
JP2001279933A (ja) * 2000-03-29 2001-10-10 Taiheiyo Cement Corp 耐震補強パネル
JP2006183318A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Central Japan Railway Co 耐震補強パネル及びそれを用いた耐震補強方法
JP2008223225A (ja) * 2007-03-08 2008-09-25 Kajima Corp 柱部材、ufc製プレキャスト型枠および当該ufc製プレキャスト型枠を用いた柱部材の耐震補強方法
JP2009138478A (ja) * 2007-12-10 2009-06-25 Daichi Koei Kk Rc柱の補強方法
JP2013119513A (ja) * 2011-12-08 2013-06-17 Ohbayashi Corp 鉄筋コンクリート部材の耐震補強方法及び修復方法
JP2015129434A (ja) * 2013-12-05 2015-07-16 一般社団法人 レトロフィットジャパン協会 既存柱の補強構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP6214103B2 (ja) 2017-10-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6553442B2 (ja) 既設柱の補強構造および補強工法
CN111622374B (zh) 复合结构壁及其构造方法
KR101030419B1 (ko) 수직부재와 수평부재의 결합구조
JP6424075B2 (ja) 鉄筋コンクリート柱鉄骨梁接合部材並びにその製作方法、及び建物の構築方法
KR101663132B1 (ko) 자립 기둥구조체
JP5703159B2 (ja) プレキャストプレストレストコンクリート梁
JP5713710B2 (ja) 免震構造物およびその施工方法
JP6214102B2 (ja) 既設柱の補強構造および補強工法
JP6339923B2 (ja) 建築物躯体の構築方法
JP7030754B2 (ja) 壁構造、及び壁構造の構築方法
JP6214103B2 (ja) 既設柱の補強構造および補強工法
KR101118508B1 (ko) 콘크리트 표면 정착판석 설치구조 및 그의 시공방법
KR101324884B1 (ko) 습식공법과 건식공법을 결합한 하이브리드 건축 시공방법
JP2018150692A (ja) 鉄骨柱の露出型柱脚構造及びその施工方法
JP6358602B2 (ja) 既設柱の補強構造及び補強工法
JP2017223055A (ja) 型枠・鉄筋一体構造体及び鉄筋コンクリート並びに型枠・鉄筋一体施工方法
JP2012132203A (ja) プレキャストコンクリート部材の接合構造、構造物、構造物の施工方法。
JP6720761B2 (ja) ラーメン構造の構築方法
KR101866559B1 (ko) Pc를 통한 콘크리트 건축물의 건축공법
JP5031628B2 (ja) 桟橋構造ユニット、桟橋構造及び桟橋の施工方法
JP2018115473A (ja) 免震構造物の施工方法及び免震構造物
JPS5913621B2 (ja) ブロツクパネル
KR101161993B1 (ko) 강도 보강용 합성 구조체 및 이를 이용한 시공방법
JP2023014542A (ja) プレキャスト構造、合成構造、および、施工方法
JP2017500460A (ja) 機械テーブル基礎

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170821

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170829

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170915

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6214103

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250