JP2017031651A - 既設柱の補強構造および補強工法 - Google Patents
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Description
このような既設柱の補強工法としては、以下のような工法がある。
<1>既設柱の周りに鋼板を配置し、既設柱と鋼板との間にモルタルや砂を充填する、鋼板巻立て工法
<2>既設柱を表面処理した後、既設柱の周りに鉄筋を配置し、型枠を建て込んでコンクリートを打設する、コンクリート巻立て工法
<3>既設柱にエポキシ樹脂等で連続繊維シートを巻きたてる、繊維巻立て工法
<4>既設柱の周りに帯鉄筋を配置し、吹付けモルタルを施工する、モルタル吹付け工法
<5>プレキャスト型枠を設置し、既設柱とプレキャスト型枠との間にモルタルを充填する、プレキャスト型枠を用いた補強工法
<1>鋼板巻立て工法は、鋼板の設置に揚重機が必要であり、また、鋼板の接合に溶接が必要である。
<2>コンクリート巻立て工法は、鉄筋の組み立てや型枠の建て込みに重機が必要である。また、かぶりを確保するために、補強構造の断面増厚量が大きくなる。また、コンクリートが現場打設のため、乾燥収縮等により構造の表面にひび割れが発生するおそれがある。
<3>繊維巻立て工法は、連続繊維シートを複数層、既存柱に巻きたてるため、熟練工が必要であり、また、施工手間が増える。
<4>モルタル吹付け工法は、モルタル吹付けの為に面積20m2程度のプラントが必要となる。また、モルタルが現場打設のため、乾燥収縮等により構造の表面にひび割れが発生するおそれがある。
<5>プレキャスト型枠を用いた補強工法は、モルタル充填時にプレキャスト型枠を支保工により支持する必要がある。
<6>プレキャスト型枠は略コ字状に形成されているため、使用できる既存柱の寸法が限定される。
<7>鋼板巻立て工法およびプレキャスト型枠を用いた補強工法は、鋼板やプレキャスト型枠が単品生産となるため、製作に時間がかかる。
本願の第2発明は、第1発明の既存柱の補強構造において、前記コンクリートパネルは、短繊維により補強したコンクリートまたはレジンコンクリートからなることを特徴とする、既存柱の補強構造を提供する。
本願の第3発明は、第1発明または第2発明の既存柱の補強構造において、前記充填材は、モルタル、コンクリート、短繊維により補強したモルタルまたは短繊維により補強したコンクリートであることを特徴とする、既存柱の補強構造を提供する。
本願の第4発明は、第1発明乃至第3発明の何れかの既存柱の補強構造において、前記コンクリートパネルの裏面に配置する補強プレートと、隣接して直交する前記コンクリートパネルにそれぞれ配置した補強プレートどうしを接続するアングルと、からなる補強材を、前記コンクリートパネルの上下にそれぞれ位置する前記接続材と平行に配置し、前記柱を包囲することを特徴とする、既存柱の補強構造を提供する。
本願の第5発明は、第1発明乃至第3発明の何れかの既存柱の補強構造を構築する、既存柱の補強工法であって、4枚の前記コンクリートパネルにより既存柱を包囲し、前記コンクリートパネルの下辺に前記下端接続プレートを前記固定具により接合し、隣接して直交する前記コンクリートパネルおよび前記下端接続プレートに前記アングルを前記固定具により接合して前記接続材を構築して前記柱を包囲し、前記コンクリートパネルの上辺に前記接続プレートを前記固定具により接合し、隣接して直交する前記コンクリートパネルおよび前記接続プレートに前記アングルを前記固定具により接合して前記接続材を構築し、前記コンクリートパネルの上段にさらに前記コンクリートパネルを積層して上段の前記コンクリートパネルを前記固定具によって前記接続プレートおよび前記アングルに接合し、前記接続プレートの接合工程、前記接続材の構築工程および前記コンクリートパネルの積層工程を繰り返すことによって、既存柱を所定の高さまで前記コンクリートパネルによって包囲し、前記コンクリートパネルと前記柱との間の空間に、前記充填材を充填することを特徴とする、既存柱の補強工法を提供する。
本願の第6発明は、第4発明の既存柱の補強構造を構築する、既存柱の補強工法であって、4枚の前記コンクリートパネルにより既存柱を包囲し、前記コンクリートパネルの下辺に前記下端接続プレートを前記固定具により接合し、隣接して直交する前記コンクリートパネルおよび前記下端接続プレートに前記アングルを前記固定具により接合して前記接続材を構築して前記柱を包囲し、前記コンクリートパネルの上辺に前記接続プレートを前記固定具により接合し、隣接して直交する前記コンクリートパネルおよび前記接続プレートに前記アングルを前記固定具により接合して前記接続材を構築し、前記コンクリートパネルの上段にさらに前記コンクリートパネルを積層して上段の前記コンクリートパネルを前記固定具によって前記接続プレートおよび前記アングルに接合し、前記接続プレートの接合工程、前記接続材の構築工程および前記コンクリートパネルの積層工程を繰り返すことによって、既存柱を所定の高さまで前記コンクリートパネルによって包囲し、前記コンクリートパネルと前記柱との間の空間に、前記充填材を充填して構築するものであり、前記補強材は、既存柱を包囲する前の4枚の前記コンクリートパネルに、あらかじめ前記補強プレートを前記固定具により接合するとともに、接合した前記補強プレートの所定の端部に前記補強材のアングルを前記固定具により接合しておき、4枚の前記コンクリートパネルにより既存柱を包囲した後に、前記固定具により、前記補強材の前記アングルのうち、前記コンクリートパネルと接合していないものを接合することにより構築する、既存柱の補強工法を提供する。
<1>表面にコンクリートパネルを配置する構造であるため、構造表面にひび割れが発生せず、品質が安定する。
<2>高強度高靱性コンクリートパネルを使用することで、耐久性が向上する。
<3>溶接作業を必要とせず、既設柱の周囲にコンクリートパネルを配置するものであるため、熟練工が不要である。
<4>コンクリートパネルは平板状であるため、任意の寸法の既存柱に適用することができる。
<5>コンクリートパネルは平板状であり、軽量化することにより、人力施工が可能となる。
<6>人力施工により、狭隘部での施工が可能である。
<7>パネルのコンクリートを現場打設するものではないため、施工の省人化、省力化が図れる。
<8>コンクリートパネルを接続材と組み合わせて柱を閉合することで、支保工が省略できる。
<9>高強度高靱性コンクリートパネルを使用するため、内部に補強鉄筋を配置する必要がなく、工期が短縮される。
<10>揚重機を使用しないため施工時のCO2が削減され、施工時の騒音、振動が低減される。
<11>補強材を追加で配置することにより、補強構造における補強の程度を変化させることができる。
本発明の既設柱の補強構造は、既存の柱Aの表面と所定の間隔を設けて配置して柱Aを平面視四角形状に包囲する4枚のコンクリートパネル1と、隣接するコンクリートパネル1を接続する接続材2と、からなる。(図1)
コンクリートパネル1は柱Aに沿って高さ方向に積層し、上下のコンクリートパネル1は、接続材2を介して連結する。
そして、柱Aとコンクリートパネル1との間には、充填材3を充填する。
コンクリートパネル1と接続材2は固定具4によって連結する。
本発明のコンクリートパネル1は、矩形の平板(幅:補強後の既設柱の概略寸法、高さ:500mm、厚さ:10〜50mm)であり、工場で生産された高強度高靱性のプレキャストコンクリートパネルである。(図2)
高強度高靱性コンクリートパネルは、セメント系材料を短繊維(鋼繊維または合成繊維)により補強したコンクリートまたはレジンコンクリートである。これにより、コンクリートパネル1を軽量化することができる。
コンクリートパネル1は、既設の柱Aの耐震補強のために、4枚を平面視四角形状に連結して柱Aを包囲し、補強構造の表面を形成する(図3)。補強構造の表面が工場生産されたコンクリートパネル1であるため、コンクリートやモルタルを現場で打設した際のように乾燥収縮等により構造表面にひび割れが発生することがなく、品質が向上する。
コンクリートパネル1には、接続材2に連結するための固定具4を挿通する挿通孔11を設ける。
高強度高靱性のコンクリートパネル1によって補強するため、耐久性が向上する。
また、コンクリートパネル1内部に補強鉄筋を配置する必要がないため、短工期での構築が可能である。
接続材2は、平板状の接続プレート21および下端接続プレート23と、平面視L字状のアングル22と、からなる。(図2)
接続プレート21および下端接続プレート23は矩形の平板状(高さ150〜200mm、厚さ6〜9mm)の鋼材である。
接続プレート21および下端接続プレート23の長さは、コンクリートパネル1の幅とほぼ同じ長さである。
接続プレート21は、積層するコンクリートパネル1の背面であって、下層のコンクリートパネル1の上部と上層のコンクリートパネルの下部に跨がって配置する。
下端接続プレート23は、積層するコンクリートパネル1の背面であって、最下層のコンクリートパネル1の下端に配置する。
接続プレート21および下端接続プレート23には、固定具4を挿通する挿通孔211、231を設ける。
アングル22は断面L字状の鋼材である。
アングル22のL字の背面は、互いに直交する接続プレート21および下端接続プレート23に接する。
アングル22には、固定具4を挿通する挿通孔221を設ける。
アングル22の厚さは9mmであり、長さは接続プレート21および下端接続プレート23の幅と略同一とし、150〜200mmとする。
接続プレート21は、平面視四角形状に配置する4枚のコンクリートパネル1の背面に接している(図3)。また、下端接続プレート23も同様にコンクリートパネル1の背面に接している。
アングル22は、接続プレート21の平面視四角形状の角、すなわち柱Aの角に対応する位置に配置する。
そして、コンクリートパネル1、接続プレート21、下端接続プレート23およびアングル22を固定具4によって接合することにより、接続材2は、コンクリートパネル1と一体となり平面視四角形状で柱Aを包囲する。
コンクリートパネル1と接続材2は、固定具4によって連結する。
固定具4は皿ボルト、丸ボルトまたは六角ボルトとする。
固定具4は、コンクリートパネル1の高さ方向の上辺付近および下辺付近において、コンクリートパネル1、接続プレート21およびアングル22を貫通する(図4)。また、積層するコンクリートパネル1の下端においては、コンクリートパネル1、下端接続プレート23およびアングル22を貫通する。
固定具4は、構築する補強構造の厚さと略同一の長さとすることが好ましい。このとき、固定具4の先端は柱Aに当接する。
柱Aとコンクリートパネル1との間に充填する充填材3は、モルタルまたはコンクリートである。このモルタルまたはコンクリートのセメント系材料に短繊維を加えて補強したモルタルまたはコンクリートとすることもできる。
充填材3は、コンクリートパネル1と一体となって柱Aを包囲して補強する。
次に、本発明の補強工法について説明する。
柱Aをハイウオッシャー等によって水洗いする。また、柱Aの周囲に補強構造を組み上げていくため、既設基礎天端を水平に仕上げる。
構築する補強構造の最下段に配置する4枚のコンクリートパネル1を柱Aを包囲するように立設する。コンクリートパネル1は平板状で薄いコンクリート製であるため、軽量であり、現場への搬入作業および組み立てにおいて、人力施工が可能である。
コンクリートパネル1と既設基礎との間には支持材5を配置し、30mm〜60mm程度の空きを設ける。(図5)
支持材5は瀝青繊維質、瀝青質、発泡ゴム、発泡樹脂やウレタン等、コンクリートパネル1より柔らかくかつ重量を支持できる素材からなり、補強構造を構築した後にこの支持材5によって補強構造の下端を支持することにより、柱Aが変形した際に追従して支持材5が変形し、補強構造が損傷するのを防止する。支持材5は、充填材4が漏れ出さないように、コンクリートパネル1の下端から柱Aの表面まで敷き詰める。
直交する2辺分のコンクリートパネル1の下辺には、2辺分の下辺接続プレート23を配置しておき(図5)、直交する下端接続プレート23間に配置するアングル22を固定具4により接合し一体とする。(図6)
固定具4の長さが構築する補強構造の厚さと略同一の場合には、固定具4の頭部がコンクリートパネル1の表面とほぼ同一の表面になるまで螺合し、固定具4はアングル22から突設する。
そして、下端接続プレート23およびアングル22を接合した2枚のコンクリートパネル1を柱A方向の位置決めをする(図6)。アングル22が柱Aの角に対応し、また、固定具4の長さが構築する補強構造の厚さと略同一の場合には、アングル22から突設する固定具4の端部を柱Aに当接することにより、コンクリートパネル1の柱A方向の位置決めを容易に行うことができる。
その後、残り2辺のコンクリートパネル1にも同様に下端接続プレート23およびアングル22を接合するとともに柱A方向の位置決めを行う。
そして、最初に位置決めした2辺のコンクリートパネル1と残り2辺のコンクリートパネルとの間に配置するアングル22を固定具4よって接合する。(図7)
この工程によって、柱Aは4枚のコンクリートパネル1および接続材2によって包囲される。コンクリートパネル1は接続材2と接合しているため、あと施工アンカーを打設する必要がない。
柱Aを包囲するコンクリートパネル1の上辺に、接続プレート21および直交する接続プレート21間に配置するアングル22を固定具4により接合し一体とし、接続材2を接合する。
この上辺の接続材2は、あらかじめコンクリートパネル1に接続プレート21を接合しておき、下端の接続材2を接合する際に同時に接合してもよい。
次に上段のコンクリートパネル1の下辺を、下段のコンクリートパネル1および下段のコンクリートパネル1に接合した接続材2に合わせる(図8)。
そして、上段のコンクリートパネル1を固定具4によって接続材2に接合することにより上段のコンクリートパネル1と下段のコンクリートパネル1を連結し、下段のコンクリートパネル1と同様に、上段においても4枚のコンクリートパネル1によって柱Aを包囲する。
その後、上段のコンクリートパネル1の上辺に、接続材2を接合する。この接続材2は、下段の構築時と同様にあらかじめ所定の接続プレート21およびアングル22を接合しておいてもよいし、4枚のコンクリートパネル1を配置した後に接続プレート21およびアングル22を接合して構築してもよい。
以後、上述の工程を繰り返して、所定の高さまで、柱Aをコンクリートパネル1によって包囲する。
コンクリートパネル1と柱Aとの間に充填材4を充填する。充填材4はプレミックスとし、現場にて加水、練混ぜを行い、モルタルポンプ等により充填する。
このとき、コンクリートパネル1で包囲された断面正方形の四隅は接続プレート21およびアングル22により精度良く組まれている。また、上下のコンクリートパネル1間には接続プレート21が位置する。このため、充填材4がコンクリートパネル1の隙間から漏れ出すことがない。
コンクリートパネル1は、接続材2によって連結した状態で閉合して柱Aを包囲している。このため、充填材4の充填時に支保工を構築する必要がない。
また、全ての部材が軽量であるため、人力施工が可能であり、狭隘な場所に位置する柱Aの補強も容易に行うことができる。揚重機を使用しないため、施工時のCO2が削減され、施工時の騒音、振動が低減される。
<1>補強材。
本発明の補強構造は、縦方向に間隔を設けて配置される接続材2と平行に、補強材6を追加配置してもよい。(図9)
補強材6は接続材2と同様に、平板状の補強プレート61と、平面視L字状のアングル62と、からなる。接続材2を補強材6として転用することもできる。
補強材6は、あらかじめ4枚のコンクリートパネル1の裏面に補強プレート61およびアングル62を固定具4により接合しておく。このうちアングル62は、直交して配置する予定の補強プレート61のいずれかに接合しておく。そして4枚のコンクリートパネル1を柱A方向に位置決めした後に、未接合のコンクリートパネル1、補強プレート61およびアングル62を固定具4により接合し、柱Aを包囲する補強材6を構築する。(図10)。
補強材6の配置位置および配置間隔を調整することにより、補強構造における補強の程度を変化させることができる。
上述した実施例は、断面正方形状の柱Aの補強であったが、対向するコンクリートパネル1の幅を変更するだけで、任意の寸法の柱Aの補強を行うことができる。
11 挿通孔
2 接続材
21 接続プレート
211 挿通孔
22 アングル
221 挿通孔
23 下端接続プレート
231 挿通孔
3 充填材
4 固定具
5 支持材
6 補強材
61 補強プレート
62 アングル
Claims (6)
- 既存の柱の表面と所定の間隔を設けて位置し、前記柱を平面視四角形に包囲する4枚のコンクリートパネルと、
前記コンクリートパネルを接続する接続材と、
前記コンクリートパネルで包囲した空間に充填する充填材と、からなり、
前記コンクリートパネルは、前記柱に沿って高さ方向に積層しており、
前記接続材は、上下に位置する前記コンクリートパネルに跨がって配置する接続プレートと、前記柱の端部に位置する前記コンクリートパネルの端部に配置する下端接続プレートと、隣接して直交する前記コンクリートパネルにそれぞれ配置した前記接続プレートおよび前記下端接続プレートどうしを接続するアングルと、からなり、
前記コンクリートパネルおよび前記接続材は、ボルト状の固定具により連結する、既存柱の補強構造。 - 請求項1に記載の既存柱の補強構造において、
前記コンクリートパネルは、短繊維により補強したコンクリートまたはレジンコンクリートからなることを特徴とする、既存柱の補強構造。 - 請求項1または請求項2に記載の既存柱の補強構造において、
前記充填材は、モルタル、コンクリート、短繊維により補強したモルタルまたは短繊維により補強したコンクリートであることを特徴とする、既存柱の補強構造。 - 請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の既存柱の補強構造において、
前記コンクリートパネルの裏面に配置する補強プレートと、隣接して直交する前記コンクリートパネルにそれぞれ配置した補強プレートどうしを接続するアングルと、からなる補強材を、前記コンクリートパネルの上下にそれぞれ位置する前記接続材と平行に配置し、前記柱を包囲することを特徴とする、既存柱の補強構造。 - 請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の既存柱の補強構造を構築する、既存柱の補強工法であって、
4枚の前記コンクリートパネルにより既存柱を包囲し、
前記コンクリートパネルの下辺に前記下端接続プレートを前記固定具により接合し、
隣接して直交する前記コンクリートパネルおよび前記下端接続プレートに前記アングルを前記固定具により接合して前記接続材を構築して前記柱を包囲し、
前記コンクリートパネルの上辺に前記接続プレートを前記固定具により接合し、
隣接して直交する前記コンクリートパネルおよび前記接続プレートに前記アングルを前記固定具により接合して前記接続材を構築し、
前記コンクリートパネルの上段にさらに前記コンクリートパネルを積層して上段の前記コンクリートパネルを前記固定具によって前記接続プレートおよび前記アングルに接合し、
前記接続プレートの接合工程、前記接続材の構築工程および前記コンクリートパネルの積層工程を繰り返すことによって、既存柱を所定の高さまで前記コンクリートパネルによって包囲し、
前記コンクリートパネルと前記柱との間の空間に、前記充填材を充填することを特徴とする、既存柱の補強工法。 - 請求項4に記載の既存柱の補強構造を構築する、既存柱の補強工法であって、
4枚の前記コンクリートパネルにより既存柱を包囲し、
前記コンクリートパネルの下辺に前記下端接続プレートを前記固定具により接合し、
隣接して直交する前記コンクリートパネルおよび前記下端接続プレートに前記アングルを前記固定具により接合して前記接続材を構築して前記柱を包囲し、
前記コンクリートパネルの上辺に前記接続プレートを前記固定具により接合し、
隣接して直交する前記コンクリートパネルおよび前記接続プレートに前記アングルを前記固定具により接合して前記接続材を構築し、
前記コンクリートパネルの上段にさらに前記コンクリートパネルを積層して上段の前記コンクリートパネルを前記固定具によって前記接続プレートおよび前記アングルに接合し、
前記接続プレートの接合工程、前記接続材の構築工程および前記コンクリートパネルの積層工程を繰り返すことによって、既存柱を所定の高さまで前記コンクリートパネルによって包囲し、
前記コンクリートパネルと前記柱との間の空間に、前記充填材を充填して構築するものであり、
前記補強材は、
既存柱を包囲する前の4枚の前記コンクリートパネルに、あらかじめ前記補強プレートを前記固定具により接合するとともに、接合した前記補強プレートの所定の端部に前記補強材のアングルを前記固定具により接合しておき、
4枚の前記コンクリートパネルにより既存柱を包囲した後に、前記固定具により、前記補強材の前記アングルのうち、前記コンクリートパネルと接合していないものを接合することにより構築する、既存柱の補強工法。
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