JPH1046630A - 油圧ショベルの無線操縦装置 - Google Patents

油圧ショベルの無線操縦装置

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JPH1046630A
JPH1046630A JP21773196A JP21773196A JPH1046630A JP H1046630 A JPH1046630 A JP H1046630A JP 21773196 A JP21773196 A JP 21773196A JP 21773196 A JP21773196 A JP 21773196A JP H1046630 A JPH1046630 A JP H1046630A
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誠二 山下
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茂徳 青木
Takeshi Nishigaki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧ショベルの油圧回路によるアクチュエー
タの制御分解能を高くし、かつ送信機側とアクチュエー
タ側との間に生じる時間遅れを小さくし、油圧ショベル
を違和感なく滑らかに動作させ、正確に無線操縦する。 【解決手段】 油圧ショベル13の動作を指令する比例信
号を生成する操縦用送信機11と、送信機からの電波を受
信する受信機21と、受信した比例信号に基づいて油圧シ
ョベルを制御する制御信号を生成するコントローラ22
と、制御信号に基づき油圧ショベルを動作させるアクチ
ュエータを備え、送信機と受信機の間でシリアル通信で
送信・受信が行われ、送信機での比例信号の分解能が相
対的に低く、コントローラでの制御信号の分解能が相対
的に高く設定され、制御信号の分解能が、比例信号の分
解能よりも高く設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は油圧ショベルの無線
操縦装置に関し、特に、離れた場所で油圧ショベルを操
縦するのに適した無線操縦装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、油圧ショベルにおいて電波を利用
した無線操縦装置が実用化されている。使用される電波
の観点で無線操縦装置を見てみると、現在の日本国内で
は、周囲の電子機器に電波障害を与えるおそれのない微
弱電波を使用するものから、特定小電力の電波を使用す
るものに変りつつある。
【0003】無線機器では使用できる電波の周波数帯域
が機器ごとに決まっており、このため、送信機と受信機
との間の信号伝送速度は上記周波数帯域に依存して制限
を受ける。上記特定小電力の無線機器の場合では、通常
では2400bpsが使用され、信号のエラー発生を多
少犠牲にしても4800bpsが最大であって、これ以
上に伝送速度を大きくすることができない。
【0004】一方、油圧ショベルは、制御されるべき対
象部を多く備える。油圧ショベルを動作させようとする
と、ブームの上げ・下げ、アームの押し・引き、バケッ
トの巻き込み・開き、旋回部の左右の旋回、左右走行部
の前進・後進等、最低6つのアクチュエータの動作を制
御することが必要である。これらの6つのアクチュエー
タは油圧シリンダによる伸縮あるいは油圧モータの回転
で動作し、そのため、油圧の流入側の油圧回路、吐出側
の油圧回路が必要である。結果的に、全部で6×2=1
2の信号が最低必要となる。
【0005】また油圧ショベルの制御対象であるアクチ
ュエータでは、比例制御で動作させる必要がある。これ
は、油圧ショベルの通常の運転操作において比例制御を
基本として動作させるように構成されているので、無線
操縦の場合も比例制御で動作させないと、オペレータに
違和感を生じさせることになり、さらに、比例制御で動
作させないと現実に掘削動作がうまく行えないからであ
る。このような点が、クレーン等の一般産業用の無線操
縦装置によるオン・オフ制御の動作とは異なる点であ
る。従って、比例制御が用いられる油圧ショベルでは、
送信機から受信機へ伝送しなければならないデータ量が
多くなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の油圧ショベルの
無線操縦方式では、機械本体に備えられた各アクチュエ
ータの比例制御の分解能と、送信機の比例制御信号の分
解能が同じになるように設定されている。この場合に、
アクチュエータでより決め細かい比例制御を行う目的
で、送信機側の比例制御信号の分解能を高めると、周波
数に依存する送信機・受信機間の信号伝送速度の制約を
受けて全信号の伝送時間が長くなり、オペレータの操作
からアクチュエータの動作までの間で時間遅れが生じ、
正確な操作を行えないという問題が生じる。また反対
に、時間遅れを少なくするために上記比例制御信号の分
解能を低くすると、アクチュエータでの比例制御が粗く
なるという問題が生じる。このため、従来の油圧ショベ
ルでの無線操縦装置では、アクチュエータの動作におけ
る分解能を低く設定するか、または全体的に遅い速度で
運転されるかのいずれかの運転制御が行われていた。ま
た従来では、送信機側での比例制御信号の分解能とアク
チュエータにおける比例制御による動作の分解能との間
の関係について特に考察が行われていなかった。
【0007】本発明の目的は、前記の問題を解決するこ
とにあり、油圧ショベルの油圧回路によるアクチュエー
タの制御分解能を高くし、かつ送信機側とアクチュエー
タ側との間に生じる時間遅れを小さくできる油圧ショベ
ルの無線操縦装置を提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、違和感なく滑らかに
動作させ、正確に油圧ショベルを無線操縦できる油圧シ
ョベルの無線操縦装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の本発明に係る油圧
ショベルの無線操縦装置は、油圧ショベルの動作を指令
する比例信号を生成する操縦用送信機と、この送信機か
ら発した電波を受信する受信機と、受信機で受信した比
例信号に基づいて油圧ショベルの動作を制御するための
制御信号を生成する制御手段と、制御手段の制御信号に
基づき油圧ショベルを動作させるアクチュエータとを備
え、送信機と受信機の間ではシリアル通信で送信・受信
を行うように構成されるものであり、送信機での比例信
号の分解能が相対的に低く、制御手段での制御信号の分
解能が相対的に高く設定されることを特徴とする。
【0010】第2の本発明は、第1の発明において、制
御手段での制御信号の分解能が、送信機での比例信号の
分解能よりも高く設定されることを特徴とする。
【0011】第3の本発明は、第1または第2の発明に
おいて、比例信号の分解能は7ビット以下であり、制御
信号の分解能は8ビット以上であることを特徴とする。
【0012】第4の本発明は、第3の発明において、7
ビット以下の分解能を有する比例信号は、送信機に設け
られた操作レバーで生じるアナログ操作量をディジタル
量に変換するA/D変換器によって生成されることを特
徴とする。
【0013】第5の本発明は、上記各発明において、制
御手段は、受信機が取り出した比例信号に対して予測制
御手法を適用して制御信号を生成することを特徴とす
る。
【0014】第6の本発明は、上記各発明において、制
御手段は、受信機が取り出した比例信号に対して補間処
理を適用して制御信号を生成することを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明では、送信機側の比例制御信号の分解能
と受信機を備えた機械側のアクチュエータの制御分解能
とを異なるものとして設定する構成を採用し、送信時間
の遅れを短くできるように前者を相対的に低く、よりき
め細かい動作を行えるように後者を相対的に高く設定し
た。このため、送信機から受信機への指令信号の伝送で
は、送信に必要なデータ量が少なくなるので、指令信号
の伝送時間を短縮することができ、他方、アクチュエー
タでは比例制御による動作の分解能を高くすることがで
きるので、アクチュエータの動きをきめ細かく滑らかに
することができる。このようにオペレータの操作からア
クチュエータの動作までの時間遅れが少なくなり、滑ら
かにアクチュエータを動かせるため、油圧ショベルの無
線操縦を正確にかつ速く行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0017】図1は本発明に係る油圧ショベルの無線操
縦装置の使用状況の例を示す。図1において、無線操縦
機である送信機11を持ったオペレータ12は油圧ショ
ベル13から離れた場所に立ち、送信機11を操作して
油圧ショベル13の動作を制御し、作業に必要な運転を
行う。油圧ショベル13は、左右走行体14,15、ブ
ーム16、アーム17、バケット18、運転室19を備
えた旋回体20から構成される。これらのそれぞれを動
作させるため、それぞれに対応して油圧で動くアクチュ
エータが設けられ、またこれらのアクチュエータの動作
を制御するコントローラが設けられる。
【0018】無線操縦装置の全体的なシステム構成を図
2に示す。無線操縦装置は、上記送信機11と、油圧シ
ョベル13側に設けられる受信機21およびコントロー
ラ22とから構成される。受信機21は、送信機11か
ら送信される指令信号を受信して取り出し、コントロー
ラ22は受信機21から出力される指令信号を受けて必
要な制御信号を生成する。コントローラ22から出力さ
れる制御信号は油圧回路23に与えられ、対応するアク
チュエータの動作に関し、後述するような必要な制御が
行われる。
【0019】送信機11は、図3に示すように、その上
部に2つの電気レバー31,32と、切換えスイッチ3
3と、非常スイッチ34が設けられる。電気レバー3
1,32はそれぞれ前後方向(Y方向:Ya,Yb)と
左右方向(X方向:Xa,Xb)の各方向に操作するこ
とができる。電気レバー31を前方Yaに操作するとア
ーム17が前方に拡げられ、後方Ybに操作するとアー
ム17が手前側に引かれる。電気レバー31を左方Xb
に操作すると旋回体20が左方向に旋回し、右方Xaに
操作すると旋回体20が右方向に旋回する。電気レバー
32を前方Yaに操作するとブーム16が下降し、後方
Ybに操作するとブーム16が上昇する。電気レバー3
2を左方Xbに操作するとバケット18が巻き込みを行
い、右方Xaに操作するとバケット18が開く。また切
換えスイッチ33は、各種の複数のモードの切換えを行
うためのもので、例えば走行モードの設定を行うことが
できる。非常スイッチ34は緊急時の停止を行うための
ものである。送信機11は、オペレータによって操作さ
れ易いように、軽量に作られる。
【0020】送信機11の内部に設けられた操作指令信
号の生成およびこの指令信号の送信を行うためのコント
ローラ35と送信部36を、図4に示す。上記の電気レ
バー31,32は、電気回路要素としては、電気レバー
31,32の操作量に比例する電圧を発生する可変抵抗
としての機能を有し、2つの電気レバー31,32の各
々について、その前後方向(Y方向)と左右(X方向)
のそれぞれに対応して可変抵抗31a,31b,32
a,32bが設定される。これらの4つの可変抵抗の各
々で出力される電圧信号はコントローラ35に入力さ
れ、切換え器37で順次に取り込まれ、A/D変換器3
8でディジタル値に変換された後に、CPU39に入力
される。切換え器37の切換え動作はCPU39によっ
て制御される。さらに詳しく述べると、左の電気レバー
31を前後または左右に操作した場合、可変抵抗31
a,31bによって操作量に比例した電圧信号S1,S
2が発生し、右の電気レバー32を前後または左右に操
作した場合、可変抵抗32a,32bによって操作量に
比例した電圧信号S3,S4が発生する。各電圧信号
(S1〜S4)を、以下比例信号という。各比例信号S
1,S2,S3,S4は切換え器37を通して順次に取
り込まれ、A/D変換器38で7ビット以下の、好まし
くは7ビットのディジタル信号S5に変換され、CPU
39に入力される。このようにA/D変換器38には、
各電気レバー31,32の各操作量に対応する比例信号
を7ビット以下のパラレルディジタル信号に変換するも
のが使用される。
【0021】またコントローラ35には前述の切換えス
イッチ33で設定された信号が入力され、この信号はC
PU39に取り込まれる。
【0022】CPU39は、入力された4つの比例信号
に係るディジタル信号S5と切換えスイッチ33で選択
された信号を並び変えて1,0が連続する信号(シリア
ル信号)S6を作成し、さらにディジタル出力インター
フェース(D/O)40を経由して信号S7として送信
部36の送信回路41に送出する。信号の並び変えに関
する処理は、ROM42に格納された処理プロブラムに
従って行われる。またRAM43は一時的なデータ保存
を行うためのメモリとして使用される。送信回路41で
は、信号S7を搬送波で変調し、アンテナ44から送信
する。アンテナ44から送信される電波には、シリアル
形式にて各種操作量に関する信号S6が含まれる。
【0023】なお送信部36に含まれる受信回路45
は、周囲の電波状況を監視するためのものであり、これ
は、特定小電力無線に義務付けられたもので、電波を最
初に送出するとき、送出すべき電波の周波数が既使用の
ものであるか否かの判定に使用される。受信回路45で
受信された信号S8は、ディジタル入力インターフェー
ス46を経由してCPU39に入力される。
【0024】図5を参照して送信部36の詳細な回路構
成を説明する。送信回路41は、変調器411と発振器
412と高周波アンプ413で構成される。ディジタル
出力インターフェース40から出力されたシリアル信号
S7は変調器411に入力され、ここで発振器412か
ら供給される高周波信号を変調する。変調器411の出
力された信号は高周波アンプ413で所要レベルまで増
幅され、その後アンテナ44に送給される。また受信回
路45は、高周波アンプ451と、周波数変換器452
と、局部発振器453と、復調器454によって構成さ
れる。アンテナ44での電波受信で発生した信号は、高
周波アンプ451で増幅され、局部発振器453の信号
により周波数変換器452で周波数変換され、その後復
調器454で信号S8が取り出される。復調器454か
ら出力された信号S8は、ディジタル入力インターフェ
ース46を経由してCPU39に入力される。
【0025】上記のごとく、送信機11側での信号は、
電気レバー31,32の操作量に基づいて発生する比例
信号S1,S2,S3,S4や切換えスイッチ33の信
号を、予め取り決めた順序でシリアル信号S6として調
整し、アンテナ44から電波の形で送出される。送信電
波に関し特定小電力による無線を使用する場合には、2
400bpsの送信速度で行われる。これは、現状の法
規制では400MHz帯の電波のみが連続電波として出
力できることから、当該周波数帯域では1チャンネルが
12.5KHzの周波数帯域であること、および機械を
動作させるため安定した信号を送受信するには送信速度
が規制されること、による。
【0026】図2において送信機11から送信された電
波50は、受信機21の受信アンテナ21aで受信され
る。受信機21は受信した信号から操作指令信号を含む
シリアル信号S6を取り出し、このシリアル信号をコン
トローラ22に送出する。受信機21では上記の送信機
11とは逆の動作が行われる。図6に示すように、受信
機21の内部において、アンテナ21aで受信した信号
は、高周波アンプ51で増幅され、次の周波数変換器5
2で局部発振器53から供給される信号と混合されるこ
とにより周波数変換され、さらに復調器54によって復
調され、ディジタルのシリアル信号S6に変換される。
シリアル信号は、CPUを内蔵したロジック回路55を
経由してコントローラ22に対して出力される。ロジッ
ク回路55は、受信機21での高周波信号に関するチャ
ンネルの設定や変更を行う機能や、受信した信号が正常
かまたは異常かを判定する機能を有する。これらの機能
は、ROM56に保存されたプログラムによって行われ
る。RAM57は一時的にデータ保存を行うためのメモ
リである。
【0027】コントローラ22は、信号取出し部221
と、分解能調整部222と、D/A変換器223と、ド
ライバ58を備える。信号取出し部221は、受信機2
1から入力されるシリアル信号を切り分け、このシリア
ル信号に含まれる前述の比例信号や切換え信号等に対応
するディジタル信号を取り出す。次に、分解能調整部2
22は、各アクチュエータに対応する操作量に関する7
ビット以下のディジタル信号(比例信号に相当)に対し
て、その制御分解能を高めるべく後述するような各種の
手法でビット数を補充して8ビット以上(好ましくは1
0ビット)に高め、分解能を高くした制御信号を生成す
る。分解能調整部222で生成された制御信号、および
その他の信号はD/A変換器223でアナログ信号に変
換され、さらにドライバ58によって所要のレベルまで
増幅され、油圧回路23の各電磁弁61,62を駆動す
るための制御信号S9、およびパトライト59を駆動す
る駆動信号S10等が出力される。各アクチュエータに
対応する制御信号S9は、最初、対応する電気レバーの
操作量に比例しかつ分解能を高めたディジタル量に基づ
いて生成された制御分解能の高い上記操作量に比例した
電流として出力される。また図2および図6に示すよう
に、コントローラ22には油圧ショベル13の各部の状
態に関する各種信号60がパラレル信号で入力される。
【0028】図2では、油圧回路23の構成に関し、1
アクチュエータ分に対応する1系統のみの構成を示す
が、前述したように、油圧ショベル13では少なくとも
6つのアクチュエータを備えるので、油圧回路23は他
に少なくとも5系統の構成を有する。
【0029】電磁弁61,62は電磁比例減圧弁であ
り、コントローラ22から与えられる制御信号の電流値
に比例してその弁開度が決まり、この弁開度に対応して
出力であるパイロット圧が生成される。電磁弁61,6
2は、制御信号としてコントローラ22から与えられる
電流(制御信号S9)に比例したパイロット圧を出力
し、このパイロット圧に比例した流量の油が油圧シリン
ダ等のアクチュエータ(図示せず)に流入する。すなわ
ち、電磁弁61,62から出力される圧力は、シャトル
弁63,64を介し主流量制御弁のパイロット圧として
働く。主流量制御弁はパイロット圧に応じて作動し、不
図示の主油圧ポンプから供給される圧油を各アクチュエ
ータに供給する。このように、アクチュエータは、コン
トローラ22から出力される対応する制御信号に基づい
て、この制御信号の電流量に比例した圧油流量(すなわ
ち速度)で動くことになる。なお65はパイロット用油
圧ポンプである。
【0030】上記のごとく、油圧ショベル13の無線操
縦では、ブーム16、アーム17、バケット18の各油
圧シリンダ、左右の走行体14,15および旋回体20
の各油圧モータが、送信機11から送信されてくる操作
量データに基づいて運転されることになる。
【0031】なお、特に図示されていないが、上記シャ
トル弁63,64は、運転室19に設けられた操作レバ
ーからの入力が入るにように構成されており、もし無線
操縦が行われないときには、操作レバーの操作量で決ま
るパイロット圧力がそのまま入力されるように構成され
る。
【0032】上記実施形態による油圧ショベル13の無
線操縦装置における送信機11側での信号形式、受信機
21側での信号形式、および2つの信号形式の関係につ
いて、さらに詳しく説明する。本実施形態では、送信機
11側で設定される分解能、すなわち電気レバーで出力
される比例信号をA/D変換器38でA/D変換するこ
とにより得られる分解能(ディジタル信号のビット数)
を相対的に低く、コントローラ22側での制御信号S9
の分解能、すなわちコントローラ22から各電磁弁へ供
給される電流の分解能を相対的に高く設定することに特
徴がある。つまり、送信機11側で設定される分解能よ
りも、コントローラ22側で設定される分解能を高くし
た。
【0033】まず上記のように、送信機11側での分解
能よりも、コントローラ22側での分解能を高く設定し
た技術的理由を説明する。
【0034】第1に油圧ショベルの動きの滑らかさの観
点で、油圧ショベル13を作動させる油圧回路23にお
いて、油圧回路23に含まれるアクチュエータの作動量
は、電磁弁61等の動作量(弁の開度)に決定されるの
で、コントローラ22において電磁弁を駆動する駆動電
流をきめ細かく制御すればするほど、アクチュエータの
動き、すなわち油圧ショベル13の各可動部の動きは滑
らかになる。従って、電磁弁61,62を駆動する駆動
電流の分解能は高い方が、正確で細かい動きを行うこと
ができ、油圧ショベル13の運転操作にとっては望まし
い。
【0035】第2に操作感覚の観点で、油圧ショベル1
3の通常の操作レバーを利用した通常運転では、操作レ
バーは、その中立位置から最大操作量まで連続した値を
とることができ、オペレータは操作量が連続的に変化す
る運転に慣れている。従って、送信機11の電気レバー
31,32を利用した無線操縦による運転の場合におい
ても、電気レバー31,32の操作において操作量に応
じて連続した値をとることが望ましい。送信機11の電
気レバー31,32の操作において連続値をとることが
できないと、操作レバーに比較して電気レバーの操作感
が異なり、そのため、違和感が生じ、運転操作がしずら
くなる。
【0036】上記のごとく、電気レバー31,32の操
作で操作レバーの操作と同様な連続値を持たせて通常の
操作レバーと同等の操作感覚を得ると共に、油圧ショベ
ル13の各部の動きを滑らかにするためには、送信機1
1側のCPU39の出力信号における分解能、およびコ
ントローラ22の駆動電流の分解能として少なくとも8
ビット、好ましくは10ビット程度が必要であることが
実験結果から得られている。上記分解能が例えば7ビッ
ト以下になると、操作感覚に違和感が生じ、操作がしず
らくなり、作業量が低下する。特に違和感は微操作のと
きに顕著に生じる。
【0037】反面、送信機11から受信機21へのデー
タ伝送に起因する油圧ショベル13の動作の遅れ時間
(操作に対する)に関する第3の観点で、データ伝送に
伴う動作の遅れ時間はできるだけ少ない方が望ましい。
遅れ時間を種々設定した実験結果によれば、遅れ時間が
100msを越えると、操作に違和感を生じる。このよ
うな遅れ時間の観点で分解能を検討すると、操作の遅れ
時間は100ms以下であることが必要である。
【0038】上記第1から第3の観点を総合して、油圧
回路23のアクチュエータの動作を制御する信号の分解
能が8ビット以上(理想的には10ビット)、かつ操作
に対する油圧ショベルの動作の遅れ時間が100ms以
下であるように設定できれば、無線操縦で運転される油
圧ショベルとして商品価値の高いものとすることができ
る。しかしながら、送信機側の分解能と受信機側におけ
るコントローラの分解能が同じものに設定されるという
構成を保持する限り、上記の分解能の条件と遅れ時間の
条件は相反するものであり、2つの条件を同時に満足さ
せることはできない。このことを、図7と図8を参照し
て説明する。
【0039】例えば送信機11における電気レバー3
1,32の中立位置からの操作量に対応して出力される
比例信号のA/D変換器38の分解能を、アクチュエー
タへの理想的な分解能と同じ10ビットに設定すると、
送信機11から受信機21へ伝送されるデータの量は、
電気レバー31の前後操作で11ビット、左右操作で1
1ビットが必要である。1ワード(W)をシリアル通信
の標準的な8ビットで構成すると、前後で2W、左右で
2Wを要し、左右の電気レバー31,32で合計で8W
分の信号が必要となる。さらに、これに対して切換えス
イッチ33の信号を1W、非常スイッチ34の信号を1
Wとすると、送信機11から送信すべき信号は全部で1
0Wの信号になる。
【0040】また送信機11から送信される電波50に
よる通信は、図7に示すように、シリアル通信によって
行われる。図7において、71は無線データ伝送の周期
であり、各周期において、最初に3Wの同期ビット72
を送信した後、1Wの送信開始信号(STX)73、3
WのIDコード74、各1Wのスイッチ33,34の信
号75,76、8W分の電気レバー31,32の信号7
7、1Wの送信終了信号(ETX)78、1Wの誤り検
出信符号(CRC)79の全部で19W分のデータが続
く。シリアル通信における1Wのデータは、図8に示す
ように、スタートビット81、データビット(8ビッ
ト)82、パリティビット83、ストップビット84か
らなり、全部で11ビットによって構成される。従って
2400bpsでは、1周期分で19(W)×11(ビ
ット)=209ビットであるので、(209/240
0)×1(sec) =0.087(sec) となり、1周期分の
データ伝送に少なくとも約87msが必要となる。これ
にコントローラ22から出力される信号の遅れ、電磁弁
61,62等の圧力の立ち上がりの遅れを加えると、電
気レバー31,32の操作から油圧ショベル13での動
作まで100ms以上の時間遅れが発生する。
【0041】送信機11における電気レバー31,32
の操作に対応して出力される比例信号のA/D変換器3
8の分解能を、8ビットに設定しても、上記シリアル信
号において全信号は19Wとなるので、この場合にも、
送信機11と受信機21との間の無線区間が87msと
なり、全体の時間遅れは100ms以上となって、操作
における分解能と動作の時間遅れの両者を満足させるこ
とはできない。
【0042】そこで、本実施形態では、前述の通り、送
信機11側で電気レバー31,32で出力される比例信
号S1〜S4をA/D変換器38でA/D変換すること
により得られる分解能を7ビット以下(好ましくは7ビ
ット)、コントローラ22側での制御信号S9の分解
能、すなわちコントローラ22から各電磁弁へ供給され
る電流の分解能を、前述の分解能調整部222によって
8ビット以上(好ましくは10ビット)に設定した。
【0043】電気レバー31,32の各々の中立位置か
ら操作量に対応する信号は6ビットの信号に変換し、前
後と左右のそれぞれは7ビットで表現されるようにす
る。このため、1つの電気レバーについて前後で1W、
左右で1Wを要し、左右の電気レバー31,32で合計
で4W分の信号で済む。従って、前述した送信時のシリ
アル通信の1周期分の信号量は全部で15Wとなるの
で、15(W)×11(ビット)=165ビットにな
り、2400bpsの場合には、前述の計算に基づいて
1周期分の信号伝送時間は68.75msとなる。こう
して遅れ時間を短縮することができ、全体の遅れ時間を
100msよりも若干短い時間にすることがでできる。
【0044】また、油圧ショベル13のコントローラ2
2では電磁弁31,32の駆動電流の分解能、すなわち
制御信号S9の分解能は10ビットに設定される。制御
信号S9の分解能は、比例信号S1〜S4に対応するデ
ィジタル信号S5の分解能に比較して、(10+1)−
(6+1)=4の式より明らかなように、4ビット分高
く設定される。このように分解能を4ビット分を高める
ためのデータ処理手法としては、制御技術によく知られ
た予測制御、補間処理等の各種の制御手法が使用され
る。これらの制御手法は、コントローラ22の分解能調
整部222において、その内部にプログラムとして用意
されソフト的な処理で実施される。
【0045】上記の構成によれば、送信機11から受信
機21への送信速度が速くなって送信時間が短縮され、
操作に対する油圧ショベル13の動作遅れが少なくなる
と共に、油圧ショベル13を決めるアクチュエータの動
きが滑らかになる。
【0046】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、送信機を用いて油圧ショベルの運転を無線操縦す
る装置において、送信機における操作量の分解能を低く
し、油圧ショベルにおけるコントローラの制御信号の分
解能を高くするようにしたため、送信機から受信機への
送信時間を100msよりも小さくして油圧ショベルに
おける動作遅れを低減できると共に、油圧ショベルの動
作を滑らかにして、従来の通常運転の場合と同様であり
違和感なく油圧ショベルを運転操作でき、正確に運転で
きる。これによって、油圧ショベルの無線操縦運転おい
て安全性、高速性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】油圧ショベルの無線操縦装置の使用状況を示す
図である。
【図2】無線操縦装置のシステム構成を示す図である。
【図3】操縦装置である送信機の外観斜視図である。
【図4】送信機の内部に設けられた電気回路の回路図で
ある。
【図5】送信部の詳細な構成を示す回路図である。
【図6】受信機とコントローラの内部構成を示す回路図
である。
【図7】シリアル通信における信号の構成を示す図であ
る。
【図8】1Wのデータの内部構成を示す図である。
【符号の説明】
11 送信機 13 油圧ショベル 21 受信機 22 コントローラ 23 油圧回路 31,32 電気レバー 38 A/D変換器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧ショベルの動作を指令する比例信号
    を生成する操縦用送信機と、この送信機から発した電波
    を受信する受信機と、受信機で受信した前記比例信号に
    基づいて前記油圧ショベルの動作を制御するための制御
    信号を生成する制御手段と、前記制御手段の前記制御信
    号に基づき前記油圧ショベルを動作させるアクチュエー
    タとを備え、前記送信機と前記受信機の間ではシリアル
    通信で送信・受信を行う油圧ショベルの無線操縦装置に
    おいて、 前記送信機での前記比例信号の分解能が相対的に低く、
    前記制御手段での前記制御信号の分解能が相対的に高く
    設定されることを特徴とする油圧ショベルの無線操縦装
    置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段での前記制御信号の分解能
    が、前記送信機での前記比例信号の分解能よりも高く設
    定されることを特徴とする請求項1記載の油圧ショベル
    の無線操縦装置。
  3. 【請求項3】 前記比例信号の分解能は7ビット以下で
    あり、前記制御信号の分解能は8ビット以上であること
    を特徴とする請求項1または2記載の油圧ショベルの無
    線操縦装置。
  4. 【請求項4】 7ビット以下の分解能を有する前記比例
    信号は、前記送信機に設けられた操作レバーで生じるア
    ナログ操作量をディジタル量に変換するA/D変換器に
    よって生成されることを特徴とする請求項3記載の油圧
    ショベルの無線操縦装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記受信機が取り出し
    た前記比例信号に対して予測制御手法を適用して前記制
    御信号を生成することを特徴とする請求項1〜4のいず
    れか1項に記載の油圧ショベルの無線操縦装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、前記受信機が取り出し
    た前記比例信号に対して補間処理を適用して前記制御信
    号を生成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    1項に記載の油圧ショベルの無線操縦装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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