JPH1046258A - Ti添加高強度熱延鋼板の製造方法 - Google Patents
Ti添加高強度熱延鋼板の製造方法Info
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- JPH1046258A JPH1046258A JP21328596A JP21328596A JPH1046258A JP H1046258 A JPH1046258 A JP H1046258A JP 21328596 A JP21328596 A JP 21328596A JP 21328596 A JP21328596 A JP 21328596A JP H1046258 A JPH1046258 A JP H1046258A
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Abstract
規定することにより、TiCの溶体化を充分にし、鋼板
間の強度ばらつきを小さくすることを課題とする。 【解決手段】 連続鋳造で製造した重量%でC:0.0
5〜0.12%、N:0.001〜0.005%及びT
i:0.04〜0.15%を含有するスラブを、TiC
固溶温度T(K)以上で、かつTと保定時間t(hou
r)の関係が次式 T・(10+logt)≧15000 ・・・ を満足する条件で加熱炉から鋼片を抽出して圧延するこ
とによる鋼板間の強度ばらつきが小さいTi添加高強度
熱延鋼板の製造方法である。更に保定時間t>0.5時
間とする方法である。
Description
延鋼板の製造に係り、特に巻取温度のばらつきに依ら
ず、鋼板間の強度ばらつきが小さいTi添加高強度熱延
鋼板の製造方法に関するものである。
して、近年Tiを添加した熱延鋼板が著しく進歩してお
り、例えば特公平6−104858号公報、特開昭54
−88827号公報、特公平7−15133号公報、特
開平5−345917号公報、特開平5−345918
号公報、特公平7−35540号公報、特公平7−35
541号公報に示されるものがある。
TiCの溶体化のため高温加熱を行っているが、加熱温
度や保定時間に関して記載しているものとして、例え
ば、特開平5−345917号公報、特開平5−345
918号公報、特公平7−35540号公報、及び特公
平7−35541号公報がある。
開平5−345918号公報はC:0.05〜0.20
%、Si:≦0.60%、Mn:0.10〜2.50
%、sol.Al:0.004〜0.10%、Ti:
0.04〜0.30%、B:0.0005〜0.001
5%を含むスラブを、1100〜1400℃の加熱温度
領域にて毎時150℃以上の昇温速度で加熱し、加熱温
度での保定時間を5分以上30分以下とするTi添加高
強度熱延鋼板の製造方法である。この発明は、加熱条件
を限定することによって、オーステナイト結晶粒の粗大
化を防止しつつ、析出物を溶体化させるものである。
公平7−35541号公報はTi:0.04〜0.15
%、C:0.05〜0.20%及びN:0.0010〜
0.0060%を含有し、かつ、C・(Ti〜3.42
N)≦6.25×10-3を満足するスラブをTiC固溶
温度+50℃の加熱炉雰囲気温度Ta(℃)にて加熱炉
から抽出することにより、鋼板内の材質を均一にするも
のである。
度鋼板の製造においては、スラブ加熱時にTiCを固溶
させ,これを圧延後にTiCとして再析出させることに
より、顕著な析出強化作用を得ている。
固溶温度以上にて抽出を行っているが、保定時間につい
ては何ら考慮していない。その結果、圧延して得られる
鋼板は、TiCの固溶不足によリ強度が低目となりスペ
ックを満たさないことがあった。
が、TiC固溶温度T以上で、その時間がTiC固溶温
度Tと所定の関係を満足することにより、TiCの溶体
化を充分に行って鋼板間の強度ばらつきを小さくするこ
とを課題とするものである。
有利に解決したものであり、その手段(1)は連続鋳造
で製造した重量%でC:0.05〜0.12%、N:
0.001〜0.005%及びTi:0.04〜0.1
5%を含有するスラブを、TiC固溶温度T(K)以上
で、かつTと保定時間t(時間)の関係が次式 T・(10+logt)≧15000 ・・・ を満足する条件で加熱炉から鋼片を抽出し、圧延するこ
とによる鋼板間の強度ばらつきが小さいTi添加高強度
熱延鋼板の製造方法である。
定時間tを0.5時間超とする手段(1)記載のTi添
加高強度熱延鋼板の製造方法である。
いた高強度熱延鋼板の製造における本発明の作用を詳述
する。
鋳造されAr3変態点以下に冷却されるが、その冷却速
度はスラブの厚みが200〜300mmあるため遅い。
そのためスラブにはTiC、TiN等が0.05μ以上
の大きな析出物として存在する。強度向上に寄与するT
iCは、整合析出している0.01μ以下の極めて微細
なTiCである。従って、添加された微量のTiを熱間
圧延前のスラブ加熱段階で溶体化し、圧延後に再析出さ
せる必要がある。
(K)は次式 T≧−7000/[log{C・(Ti−3.42N)}−2.75]・・・ (ここで式中のC、Ti及びNはそれぞれの元素の鋼中
の含有量(%)を示す。)で表される。このTiC固溶
温度T以上にて加熱炉内で所定の保定をした後、抽出を
行うものである。
の如くである。
元素であって、この目的のためにはすくなくとも0.0
2%の添加が必要である。しかし、Cの増加と共に加工
性が低下するので、その上限を0.12%と限定し0.
02〜0.12%の範囲とした。
と、TiNによる結晶粒微細化作用が低減する。一方、
0.005%を越えると粗大なTiNが析出し、結晶粒
が粗大化するため強度が劣化する。従って、N添加量は
0.001〜0.005%の範囲とする。
ためには、少なくとも0.040%の添加が必要であ
る。しかし、Tiの増加と共に溶接性及び靭性が劣化す
るため、その上限は0.15%とし0.04〜0.15
%の範囲とした。なお、本発明においては、上記C、N
及びTi以外の元素の添加量については、特に限定され
るものではない。
る。本発明者は、加熱炉内での保定温度と保定時間の条
件を変えてスラブを加熱後、加熱炉から抽出して圧延を
開始し、仕上入り側板厚30mm、熱延仕上温度900
℃、巻取温度を580℃にて熱間圧延を完了した。
図1に示すTiC固溶温度T以上で、かつ、Tと保定時
間tの関係が次式 T・(10+logt)≧15000 ・・・ を満足する条件で加熱炉からスラブを抽出することで、
鋼板間の強度ばらつきが小さくなることを新たに知見し
たものである。
表1に示す化学成分を有するスラブを、加熱炉Kで表2
に示す加熱条件にて加熱して抽出し、これを粗圧延機R
で板厚30mmに粗圧延した後、仕上げ圧延機Sで板厚
1.6mm〜2.8mm、仕上げ温度900℃で仕上げ
圧延を終了し、ランアウトテーブルHで580℃に冷却
して巻取機Mで巻き取った。
満足する。得られた鋼板について、1/4幅部の圧延方
向に直角方向での引張強度を表2に併記する
温度が低いために、本発明例No.2に対して引張強さ
が約80N/mm2低目である。また比較例No.5に
おいては、加熱炉での保定時間が短いために、本発明例
No.1に対して引張強さが約50N/mm2低目であ
る。比較例No.6においても同様で、加熱炉での保定
時間が短いために、本発明例No.1に対して引張強さ
が約60N/mm2低目である。鋼種の異なる比較例N
o.8,No.10においても同様で、加熱炉での保定
時間が短いために、本発明例No.7、No.9に対し
て引張強さがNo.8で約70N/mm2、No.10
で約40N/mm2低目である。
1、No.2、No.3、No.7、No.9で得られ
た鋼板では、いずれも保定温度が高く、また保定時間が
長いために高強度が得られている。
の定量化により、Ti固溶不足による鋼板の強度ばらつ
きを抑制することが可能になり、強度スペック外れが殆
どなくなり、降格する鋼板がなくなりこの分野における
効果は多大なものである。
域を示す図である。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 連続鋳造で製造した重量%でC:0.0
5〜0.12%、N:0.001〜0.005%及びT
i:0.04〜0.15%を含有するスラブを加熱炉に
装入して加熱し、TiC固溶温度T(K)以上で、保定
時間t(時間)が次式 T・(10+logt)≧15000 ・・・ を満足する条件で保定し、加熱炉から抽出して圧延する
ことによる鋼板間の強度のばらつきが小さいTi添加高
強度熱延鋼板の製造方法。 - 【請求項2】 上記式において、保定時間tを0.5
時間超とすることを特徴とする請求項1記載のTi添加
高強度熱延鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21328596A JPH1046258A (ja) | 1996-07-25 | 1996-07-25 | Ti添加高強度熱延鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21328596A JPH1046258A (ja) | 1996-07-25 | 1996-07-25 | Ti添加高強度熱延鋼板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1046258A true JPH1046258A (ja) | 1998-02-17 |
Family
ID=16636589
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21328596A Pending JPH1046258A (ja) | 1996-07-25 | 1996-07-25 | Ti添加高強度熱延鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1046258A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022070621A1 (ja) | 2020-09-29 | 2022-04-07 | 日本製鉄株式会社 | 熱間圧延鋼板 |
-
1996
- 1996-07-25 JP JP21328596A patent/JPH1046258A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022070621A1 (ja) | 2020-09-29 | 2022-04-07 | 日本製鉄株式会社 | 熱間圧延鋼板 |
KR20230046312A (ko) | 2020-09-29 | 2023-04-05 | 닛폰세이테츠 가부시키가이샤 | 열간 압연 강판 |
US11981984B2 (en) | 2020-09-29 | 2024-05-14 | Nippon Steel Corporation | Hot rolled steel sheet |
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