JPH1045939A - ポリプロピレン系樹脂発泡成形体 - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂発泡成形体

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JPH1045939A
JPH1045939A JP20558496A JP20558496A JPH1045939A JP H1045939 A JPH1045939 A JP H1045939A JP 20558496 A JP20558496 A JP 20558496A JP 20558496 A JP20558496 A JP 20558496A JP H1045939 A JPH1045939 A JP H1045939A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 衝撃エネルギー吸収性に優れ、自動車側面衝
突用エネルギー吸収材、バンパー芯材などに使用した場
合に衝突時の衝撃エネルギーを効率的に吸収できるポリ
プロピレン系樹脂発泡成形体を提供する。 【解決手段】 ASTM D790 に準拠して測定した樹脂の曲
げ弾性率が10000kg/cm2以上、ASTM D1238に準拠して測
定したメルトフローレート(230 ℃、2.16kg荷重)が20
〜100 g/10分である、プロピレンホモポリマー、αオレ
フィン含有量が10重量%未満のプロピレンとαオレフィ
ンとのブロック共重合体、またはαオレフィン含有量が
1重量%未満のプロピレンとαオレフィンとのランダム
共重合体を基材樹脂とするポリプロピレン系樹脂予備発
泡粒子を型内成形して得られた発泡成形体で、発泡倍率
が5〜60倍、連続気泡率が0〜30%、試験方法JIS-K676
7 に準拠した圧縮試験において最高歪が80%になるよう
に圧縮したときの圧縮後の連続気泡率が30〜95%である
ポリプロピレン系樹脂発泡成形体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリプロピレン系
樹脂予備発泡粒子を型内成形して得られる発泡成形体に
関する。さらに詳しくは、耐熱性、強度、剛性、および
衝撃エネルギー吸収性に優れ、自動車の側面衝突用エネ
ルギー吸収材、バンパー芯材などに使用した場合には、
衝突時の衝撃エネルギーを効率的に吸収しうるポリプロ
ピレン系樹脂発泡成形体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリプロピレン系樹脂予備発
泡粒子を型内成形して得られる発泡成形体は、ポリスチ
レン系樹脂予備発泡粒子から得られる成形体に比べて耐
薬品性、耐衝撃性、圧縮歪回復性等に優れ、また、ポリ
エチレン系樹脂予備発泡粒子から得られる成形体に比
べ、耐熱性に優れ、自動車用バンパー芯材や各種包装用
資材として利用されている。
【0003】近年、自動車の側面衝突からの乗員保護の
要望が高まり、側面からの衝突時の衝撃に対する高エネ
ルギー吸収体となりうる素材が必要とされており、ポリ
プロピレン系樹脂発泡体が使用されつつあるが、従来の
ポリプロピレン系樹脂発泡体では、衝撃エネルギー吸収
性能が必ずしも十分でない場合があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、ポ
リプロピレン系樹脂の予備発泡粒子を型内成形して得ら
れる発泡成形体において、衝撃エネルギー吸収性に優
れ、自動車側面衝突用エネルギー吸収材、バンパー芯材
などに使用した場合には、衝突時の衝撃エネルギーを効
率的に吸収できるポリプロピレン系樹脂発泡成形体を提
供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
の結果、高い曲げ弾性率を有し、かつ、脆性を有するポ
リプロピレン系樹脂を用いることにより、上記の目的を
達成しうるポリプロピレン系樹脂発泡成形体を得ること
に成功した。即ち、本発明は、ポリプロピレン系樹脂予
備発泡粒子を型内成形して得られた発泡成形体であっ
て、発泡倍率が5〜60倍、連続気泡率が0〜30%で
あり、試験方法 JIS−K6767に準拠した圧縮試
験において最高歪が80%になるように圧縮したときの
圧縮後の連続気泡率が30〜95%であるポリプロピレ
ン系樹脂発泡成形体である。
【0006】本発明でいう前記成形体の圧縮後の連続気
泡率とは、上記のように、JIS−K6767に準拠し
た圧縮試験において最高歪が80%になるように圧縮し
たときの圧縮後の連続気泡率をいい、具体的には、80
%の圧縮を行った発泡体サンプルを室温にて24時間放
置後に測定した連続気泡率をいう。
【0007】すなわち、前記連続気泡率とは、発泡成形
体の全気泡に対する連続気泡の割合であり、また、発泡
倍率とは、発泡成形体の体積が発泡前の樹脂粒子の体積
の何倍になっているかをいい、それぞれ下記式(1)、
(2)によって求めた値である。 連続気泡率(%)=(V−v)/V×100・・・(1) 発泡倍率=V/(W/d) ・・・(2) V:発泡成杉体試料を水没させて測定した体積 v:発泡成形体試料の真の体積〔空気比較式比重計(例
えば東芝ベックマン社製、空気比較式比重計930型)
を用いて測定した値〕 W:発泡成形体試料の重量 d:樹脂の密度(g/cm3
【0008】
【作用】本発明のポリプロピレン系樹脂発泡成形体は、
衝撃が加わったときに発泡成形体が圧縮されながら独立
気泡が破泡・連泡化して連続気泡率が増大することによ
り効率的に衝撃エネルギーを吸収するので、従来から使
用されているプロピレン−αオレフィンランダム共重合
体からなる発泡成形体に比べ、エネルギー吸収性能が優
れている。つまり、このポリプロピレン系樹脂発泡成形
体は、ポリプロピレン系樹脂の特徴である、剛性、耐熱
性、および高エネルギー吸収特性の特徴を充分発揮でき
る。したがって、この発泡成形体は、自動車の側面衝突
用エネルギー吸収材、バンパー芯材等に好適に用いるこ
とができる。特に、衝撃を吸収するための空間が少なく
高い効率のエネルギー吸収性能が要求される自動車の側
面衝突用エネルギー吸収材としてとりわけ好適である。
【0009】図1は、圧縮試験で得られた応力−歪曲線
(S−S曲線)の実例であり、(A)は本発明に係るプ
ロピレンホモポリマーの22倍発泡成形体、(B)は従
来から一般的に使用されているエチレン含有量3重量%
のランダム共重合体の22倍発泡成形体、同じく(C)
は従来のエチレン含有量3重量%のランダム共重合体の
15倍発泡成形体の場合である。図1から明らかなよう
に、本発明の発泡成形体は、従来から使用されている一
般的なプロピレンとエチレンとのランダム共重合体から
なる発泡体(B,Cの場合)と比較して、同じ発泡倍率
(AとBとの比較)では、圧縮応力が大きく、同一歪で
のエネルギー吸収量(S−S曲線とx軸(横軸)で囲ま
れた部分の面積で表される。)が大であり、また、40
%程度の歪まで同等の圧縮応力を有するように倍率を調
整したもの同士(AとBとの比較)では、従来品が歪量
50%を越えるあたりから圧縮応力が急激に上昇する
(このように一定値以上の圧縮応力がかかると保護され
る物品が破壊されてしまう。)のに対し、本発明の成形
体は、圧縮応力の上昇が緩やかで、高歪領域まで使用可
能であり、優秀なエネルギー吸収性能を有していること
が分かる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のポリプロピレン系樹脂発
泡体の型内成形に用いられるポリプロピレン系予備発泡
粒子の基材樹脂となるポリプロピレン系樹脂は、高い剛
性(曲げ弾性率)を有し、かつ、脆性を有することが必
要である。そのため、ASTM D790に準拠して測
定した樹脂の曲げ弾性率が10000kg/cm2 以上
であることが好ましく、12000kg/cm2 以上で
あることが更に好ましい。予備発泡粒子の基材樹脂の曲
げ弾性率が10000kg/cm2 未満では、得られた
発泡成形体が柔らかすぎて圧縮時の連続気泡率の増大が
起こりにくく、効率的にエネルギーを吸収することがで
きない。
【0011】また、前記ポリプロピレン系樹脂は、AS
TM D1238に準拠して測定したメルトフローレー
ト(230℃、2.16kg荷重)が20〜100g/
10分の範囲であることが好ましく、25〜80g/1
0分であることが更に好ましい。メルトフローレートが
20g/10分未満では樹脂の脆性が充分でなく、得ら
れた成形体は圧縮時の連続気泡率の増大が起こりにく
く、効率的にエネルギーを吸収することができない。ま
た、メルトフローレートが100g/10分を超えると
樹脂が脆くなりすぎ、発泡時や成形時に破泡し易く、所
望の連続気泡率を有する成形体を得ることができず、好
ましくない。
【0012】前記ポリプロピレン系樹脂としては、プロ
ピレンホモポリマー、αオレフィン含有量が10重量%
未満のプロピレンとαオレフィンとのブロック共重合
体、または、αオレフィン含有量が1重量%未満である
プロピレンとαオレフィンとのランダム共重合体共重合
体が好ましい。前記プロピレンとαオレフィンとのブロ
ック共重合体におけるαオレフィンの含有量が10重量
%以上であったり、また、前記プロピレンとαオレフィ
ンとのランダム共重合体におけるαオレフィン含有量が
1重量%以上では、樹脂が軟らかくなりすぎ、得られた
発泡成形体が柔らかすぎて圧縮時の連続気泡率の増大が
起こりにくく、効率的にエネルギーを吸収することがで
きないので好ましくない。
【0013】前記プロピレンとαオレフィンとのブロッ
ク共重合体、プロピレンとαオレフィンとのランダム共
重合体におけるαオレフィンとしては、エチレン、ブテ
ン−1、イソブテン、ペンテン−1、ヘキセン−1、4
−メチルペンテン−1などが挙げられるが、この中で
も、汎用性の点で、エチレン、ブテン−1が好ましい。
【0014】また、前記ポリプロピレン系樹脂の融点
は、プロピレンホモポリマーやαオレフィン含有量が1
0重量%未満のプロピレンとαオレフィンとのブロック
共重合体の場合にあっては160℃以上、また、αオレ
フィン含有量が1重量%未満のプロピレンとαオレフィ
ンとのランダム共重合体共重合体である場合には150
℃以上のものが好ましい。なお、ここでいうポリプロピ
レン系樹脂の融点の測定法は、示差走査熱量計(DS
C)を用い、試料を10℃/分の速度で200℃まで昇
温溶融させた後、10℃/分の速度で40℃まで冷却結
晶化させ、10℃/分で再び昇温させて吸熱曲線を測定
したときの、吸熱ピークのピーク温度をもって融点とし
たものである。
【0015】なお、上記ポリプロピレン系樹脂には、必
要に応じて、核剤、安定剤、酸化防止剤、中和剤、紫外
線吸収剤、滑剤、アンチブロッキング剤、充填剤、着色
剤、帯電防止剤等の添加剤を本発明の効果を損なわない
範囲で添加することが出来る。
【0016】本発明の発泡成形体を得るための予備発泡
粒子の製法は、1)樹脂粒子に揮発性発泡剤を液相また
は気相で含浸させ、水蒸気等の加熱媒体で加熱して発泡
させる方法(例えば、特開昭58−65734号公報に
記載の方法)、2)耐圧容器中で樹脂粒子、揮発性発泡
剤を水に分散させ、高温下で発泡剤を樹脂粒子に含浸さ
せた後、内容物を低圧雰囲気に放出することにより発泡
させる方法(例えば、特開昭58−197027号公報
に記載の方法)、3)押出機中で樹脂を加熱溶融し、揮
発性発泡剤を混錬したのちストランド状に押出し発泡さ
せたものを切断して発泡粒子とする方法(特開平8−7
6230号公報に記載の方法)等が使用できる。これら
の発泡法の中では、2)の方法が好ましい。その理由
は、予備発泡粒子の融解挙動を示差走査熱量計(DS
C)で測定すると、結晶ピークが2本に分離しており、
成形加工幅が広くなっているためと推定される。
【0017】前記予備発泡粒子の製法に用いられる揮発
性発泡剤としては、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキ
サン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキ
サン等の脂環式炭化水素、ジクロロジフロロメタン、ジ
クロロテトラフルオロエタン等のハロゲン化炭化水素等
があげられる。これらは単独で、あるいは2種以上を混
合して用いることができる。前記発泡剤の量は、発泡剤
の種類、所望する発泡倍率により選択されるが、一般
に、樹脂100重量部に対して、1〜50重量部が用い
られる。
【0018】前記ポリプロピレン系樹脂予備発泡粒子の
発泡倍率としては、2〜50倍、より好ましくは、3〜
40倍である。発泡倍率が2倍未満では、倍率ばらつき
が大きくて均一な予備発泡粒子が得られず、均質な発泡
成形体を得ることができない。また、50倍を超えると
予備発泡粒子の破泡・収縮が大きく、満足な予備発泡粒
子が得られず、所望の連続気泡率を有する成形体を得る
ことができない。
【0019】また、前記ポリプロピレン系樹脂予備発泡
粒子のセル径は50〜1000μmが好ましく、より好
ましくは100〜500μmである。セル径が50μm
未満では、成形時に破泡、収縮が起こって良好な成形体
が得られず、また、1000μmを超えると均質なセル
が得られず、やはり圧縮前および圧縮後における所望の
連続気泡率を有する成形体が得られず、良好な衝撃エネ
ルギー吸収性を有する成形体とすることができない。な
お、ここでいうセル径とは、予備発泡粒子10個をラン
ダムサンプリングし、各サンプル粒子をかみそりで真ん
中から切断し、切断面を目盛り付のルーペで観察し、目
盛りの2mmの長さを横切るセルの数を数え、下式より
平均弦長を求め、10個の粒子の平均弦長の平均値をも
ってセル径とした。 平均弦長(μm)=2mm/2mmの長さを横切るセル
の数
【0020】また、上記ポリプロピレン系樹脂予備発泡
粒子の連続気泡率は0〜35%である。連続気泡率が3
5%を超えると、成形する際の金型内での発泡粒子の膨
張圧が十分でないため粒子同士の融着の良い成形体が得
られず、また、所望の連続気泡率を有する発泡成形体を
得ることができない。好ましくは連続気泡率は25%以
下、より好ましくは15%以下である。
【0021】本発明に係る発泡成形体は、上記のように
して得られた予備発泡粒子を、通常の型内成形により、
成型機に装着された、蒸気孔を多数有する閉鎖されるが
密閉されない金型に充填し水蒸気で加熱することにより
成形される。この型内成形に際しては、前記予備発泡粒
子の製造後、何の後処理もせず直ちに、または予備発泡
粒子の製造後、適当な時間の養生・乾燥後、粒子内の内
圧が大気圧のままで、あるいは、予備発泡粒子に空気等
を含浸して粒子内の内圧を高め発泡能を付与した後に、
前記型内成形に供される。
【0022】本発明のポリプロピレン系樹脂発泡成形体
の発泡倍率は5〜60倍であり、より好ましくは7〜5
0倍である。発泡成形体の発泡倍率が5倍未満では、発
泡体が硬くなりすぎ、圧縮応力が大きくなりすぎる。ま
た、発泡倍率が60倍を超えると連続気泡率が高くな
り、衝撃エネルギー吸収効率が悪くなり好ましくない。
【0023】また、この発泡成形体における連続気泡
率、即ち、圧縮前の連続気泡率は0〜〜30%であり、
より好ましくは0〜15%であり、かつ、この発泡成形
体を、試験方法 JIS−K6767に準拠した圧縮試
験において最高歪が80%になるように圧縮したときの
圧縮後の連続気泡率は30〜95%、より好ましくは5
0〜95%である。前記圧縮前の連続気泡率が30%を
超える場合や、圧縮後の連続気泡率が30%未満の場合
には、発泡体の衝撃エネルギー吸収効率が悪くなるため
好ましくない。
【0024】
【実施例】以下、実施例によって更に詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例により限定されるものでは
ない。
【0025】[実施例1]ASTM D790に準拠し
て測定した樹脂の曲げ弾性率18000kg/cm2
ASTM D1238に準拠して測定したメルトフロー
レート(230℃、2.16kg荷重)=40g/10
分、密度0.91g/cm3 、DSCによる融点165
℃のプロピレンホモポリマーペレツト(約1.8mg/
粒)100重量部に対し、塩基性第3リン酸カルシウム
2重量部、ドデシルスルホン酸ナトリウム0.05重量
部、純水300重量部、イソブタン9重量部を10Lの
耐圧容器に入れ、撹拌しながら164℃に昇温し、さら
に容器内圧力が16kgf/cm2 (G;ゲージ圧を示
す。以下、同じ。)で安定するまでイソブタンを追加し
た。内圧が安定後、耐圧容器下部に取り付けたボール弁
にフランジを介して取り付けたオリフィス板の直径4m
mの開孔を通して、樹脂粒子と水の混合物を大気圧に放
出して発泡させ予備発泡粒子を得た。この予備発泡粒子
を80℃雰囲気下で20時間乾燥した。乾燥後の予備発
泡粒子の倍率は13倍、連続気泡率2.0%、セル径は
120μmであった。次いで、この予備発泡粒子を耐圧
容器に入れ、80℃、7kgf/cm2 (G)の空気圧
で1時間加圧し、発泡能を付与した。続いて、成型機
(東洋機械金属製P−110)に装着した小型金型(2
90mm×270mm×60mm)に前記予備発泡粒子
を充填し、加熱水蒸気圧4〜5kgf/cm2 (G)で
成形を行ったところ、加熱水蒸気圧4.2kgf/cm
2 (G)で粒子同士がよく融着した良好な成形体が得ら
れた。成形体の発泡倍率は18倍、連続気泡率は5.4
%であった。また、試験方法JIS K6767に準拠
した圧縮試験において、該ポリプロピレン系樹脂発泡成
形体を最高歪80%になるように圧縮したときの圧縮後
の連続気泡率は63.7%であった。
【0026】[比較例1]曲げ弾性率9500kg/c
2 、MI=6g/10分、融点148℃のプロピレン
とエチレンのランダム共重合体(エチレン含有量=3重
量%)を用いた以外は実施例1と同様にして、発泡倍率
13倍、連続気泡率2.5%、セル径200μmの予備
発泡粒子を得、実施例1と同様に成形した。加熱水蒸気
圧3〜4kgf/cm2 (G)で成形を行ったところ、
加熱水蒸気圧3.4kgf/cm2(G)で粒子同士が
よく融着した良好な成形体が得られた。成形体の発泡倍
率は18倍、連続気泡率は7.5%であった。また、試
験方法JIS K6767に準拠した圧縮試験におい
て、該ポリプロピレン系樹脂発泡成形体を最高歪80%
になるように圧縮したときの、圧縮後の連続気泡率は
7.8%であった。
【0027】以上の実施例1、比較例2の結果を表1に
示す。
【0028】
【表1】
【0029】[実施例2〜9]予備発泡粒子の基材樹脂
として、下記表2に示すポリプロピレン系樹脂を用いた
以外は実施例1と同様にして予備発泡粒子を得、実施例
1と同様に成形し、試験方法JIS K6767に準拠
した圧縮試験において、該ポリプロピレン系樹脂発泡成
形体を最高歪80%になるように圧縮したときの圧縮後
の連続気泡率を測定した。結果を表2に示す。
【0030】
【表2】
【0031】[比較例2〜9]予備発泡粒子の基材樹脂
として、下記表3に示すポリプロピレン系樹脂を用いた
以外は実施例1と同様にして予備発泡粒子を得、実施例
1と同様に成形し、試験方法JIS K6767に準拠
した圧縮試験において、該ポリプロピレン系樹脂発泡成
形体を最高歪80%になるように圧縮したときの圧縮後
の連続気泡率を測定した。結果を表3に示す。
【0032】
【表3】
【0033】表2、表3の結果から明らかなように、本
発明に係るポリプロピレン系樹脂発泡成形体は、圧縮さ
れることにより独立気泡が破泡・連泡化して連続気泡率
が大きく増大している。したがって、本発明に係るポリ
プロピレン系樹脂発泡成形体は、効率的に衝撃エネルギ
ーを吸収することができる。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明のポリプロピレン
系樹脂発泡成形体は、従来、最も普及しているプロピレ
ンとエチレンのランダム共重合体からなる発泡成形体に
比べ、格段に優れたエネルギー吸収性を有するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ポリプロピレン系樹脂発泡成形体の圧縮時の
応力−歪曲線を示すグラフである。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリプロピレン系樹脂予備発泡粒子を型
    内成形して得られた発泡成形体であって、発泡倍率が5
    〜60倍、連続気泡率が0〜30%であり、試験方法
    JIS−K6767に準拠した圧縮試験において最高歪
    が80%になるように圧縮したときの圧縮後の連続気泡
    率が30〜95%であるポリプロピレン系樹脂発泡成形
    体。
  2. 【請求項2】 ポリプロピレン系樹脂予備発泡粒子が、
    ASTM D790に準拠して測定した樹脂の曲げ弾性
    率が10000kg/cm2 以上であるポリプロピレン
    系樹脂を基材樹脂とするものである請求項1記載のポリ
    プロピレン系樹脂発泡粒子。
  3. 【請求項3】 ポリプロピレン系樹脂予備発泡粒子が、
    ASTM D1238に準拠して測定したメルトフロー
    レート(230℃、2.16kg荷重)が20〜100
    g/10分であるポリプロピレン系樹脂を基材樹脂とす
    るものである請求項1記載のポリプロピレン系樹脂発泡
    成形体。
  4. 【請求項4】 ポリプロピレン系樹脂が、プロピレンホ
    モポリマー、αオレフィン含有量が10重量%未満のプ
    ロピレンとαオレフィンとのブロック共重合体、または
    αオレフィン含有量が1重量%未満のプロピレンとαオ
    レフィンとのランダム共重合体、のいずれかである請求
    項2または請求項3記載のポリプロピレン系樹脂発泡成
    形体。
  5. 【請求項5】 ポリプロピレン系樹脂が、αオレフィン
    含有量が10重量%未満のプロピレンとαオレフィンと
    のブロック共重合体、またはαオレフィン含有量が1重
    量%未満のプロピレンとαオレフィンとのランダム共重
    合体であり、前記αオレフィンが、エチレン、ブテン−
    1、イソブテン、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メ
    チルペンテン−1よりなる群から選ばれた少なくとも1
    種である請求項2または請求項3記載のポリプロピレン
    系樹脂発泡成形体。
  6. 【請求項6】 ポリプロピレン系樹脂予備発泡粒子の発
    泡倍率が2〜50倍である請求項1記載のポリプロピレ
    ン系樹脂発泡成形体。
  7. 【請求項7】 ポリプロピレン系樹脂予備発泡粒子のセ
    ル径が50〜1000μmである請求項1記載のポリプ
    ロピレン系樹脂発泡成形体。
  8. 【請求項8】 ポリプロピレン系樹脂予備発泡粒子の連
    続気泡率が0〜35%である請求項1記載のポリプロピ
    レン系樹脂発泡成形体。
  9. 【請求項9】 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の
    ポリプロピレン系樹脂発泡成形体からなる自動車側面衝
    突用エネルギー吸収材。
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