JPH1045568A - 固形剤 - Google Patents

固形剤

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JPH1045568A
JPH1045568A JP8207032A JP20703296A JPH1045568A JP H1045568 A JPH1045568 A JP H1045568A JP 8207032 A JP8207032 A JP 8207032A JP 20703296 A JP20703296 A JP 20703296A JP H1045568 A JPH1045568 A JP H1045568A
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JP
Japan
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oryzanol
solvent
ingredient
solid formulation
acid
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Pending
Application number
JP8207032A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuo Nakagawa
泰緒 中川
Kenji Tsunoda
健司 角田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Taisho Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Taisho Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水に難溶なγ−オリザノールの溶解性を向上
し、消化管からの吸収を高め、良好な生理活性を示す固
形剤を得ること。 【構成】 γ−オリザノールをグリチルリチン酸類とと
もに溶媒に溶解した後溶媒を留去して得られる固形剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はγ−オリザノールの
水に対する溶解性を向上させた固形剤に関する。
【0002】
【従来の技術】γ−オリザノール(4-hydroxy-3-methox
ycinnamic acid triterpen alcohol estel)は、コレス
テロールの腸管からの吸収を抑制したり、肝臓における
コレステロールの生合成を抑制したりすることによって
血清コレステロールを低下させ、高脂血症の治療に用い
られている薬剤として知られている。また、自律神経失
調症による機能失調、すなわち不定愁訴を改善する効果
を有する薬剤としても知られている。γ−オリザノール
を医療に供与するために錠剤や顆粒剤といった剤型が用
いられているが、γ−オリザノールは水に極めて溶けに
くい物理化学的性質を有しているにもかわらず、溶解性
を高めるといった特別な製剤学的な検討がなされていな
いのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、水に難溶な
γ−オリザノールの溶解性を向上し、消化管からの吸収
を高め、良好な生理活性を示す固形製剤を得ることにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこのような
事情を考慮し、γ−オリザノールの溶解性を向上させる
ために様々な検討を鋭意行った。その結果、γ−オリザ
ノールをグリチルリチン酸類とともに有機溶媒等に溶解
させた後、溶媒を留去することによって固形剤が得られ
ること、及びこれを水に溶解させたところ、驚くべきこ
とに水に溶けにくかったγ−オリザノールの見かけの溶
解度及び溶解速度が極めて高くなることを見いだし、本
発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、γ−オリザノールと
グリチルリチン酸類からなる固形剤である。また、他の
本発明は、γ−オリザノールをグリチルリチン酸類とと
もに溶媒に溶解した後溶媒を留去して得られる固形剤で
ある。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明においてグリチルリチン酸
類とは、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸及びこれ
らの塩からなる群より選ばれる1種又は2種以上であ
り、好ましくはグリチルリチン酸又はこれらの塩であ
る。ここで塩とは、例えば、ナトリウム塩、カリウム
塩、アンモニウム塩などである。
【0007】本発明における溶媒とは、γ−オリザノー
ル及びグリチルリチン酸類を溶解させるものであればい
ずれであってもよく、例えばエタノール、アセトン、イ
ソプロピルアルコール、ジクロルメタン、これらの溶媒
の混合物又はこれらと水との混合物である。
【0008】本発明の固形剤は、γ−オリザノールをグ
リチルリチン酸類とともに溶媒に溶解させた後、溶媒を
留去することによって得られるが、γ−オリザノールを
溶媒に溶解させ、次いでグリチルリチン酸類を加えて溶
解させ、溶媒を留去させることが好ましい。溶解に際
し、必要に応じて加熱することもできる。更に、溶媒中
にヒドロキシプロピルセルロースやポリビニルピロリド
ン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の結合剤、
ポリエチレングリコールやポリソルベート80等の界面
活性剤、比表面積が高く吸油性のある軽質無水ケイ酸、
合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネ
シウム等を適宜添加してもよい。
【0009】本発明において、γ−オリザノールの溶解
性を向上させるためにはγ−オリザノール1重量部に対
してグリチルリチン酸類0.5〜20重量部を配合する
ことが望ましい。さらにγ−オリザノールの溶解性向上
を充分に発揮させるためにはγ−オリザノール1重量部
に対してグリチルリチン酸類1〜10重量部を配合する
ことが好ましい。
【0010】本発明の固形剤を用いて医薬目的の製剤と
する場合、錠剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、カプセル剤、
チュアブル剤、発泡剤などとすることができる。これら
の製剤は、前記方法により調製した固形剤を用いて常法
により製造することができる。この場合においては、賦
形剤(乳糖、コーンスターチ、ショ糖、マンニトール、
結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、リン酸水素カルシウ
ム等)、結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース,ゼラチン,ポリビニ
ルポリピロリドン、アルファー化デンプン、メチルセル
ロース、プルラン、デキストリン、アラビアゴム等)、
崩壊剤(カルボキシメチルセルロースカルシウム,低置
換度ヒドロキシプロピルセルロース、デンプン類、クロ
スリンクドカルボキシメチルセルロースナトリウム、ク
ロスリンクドポリビニルポリピロリドン等)、滑沢剤
(ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウ
ム、硬化ヒマシ油、タルク、ショ糖脂肪酸エステル、ラ
ウリル硫酸ナトリウム等)などを添加することができ、
またこれらを2種以上を添加してもよい。この他、必要
に応じて界面活性剤、溶解補助剤、緩衝剤、保存剤、香
料、色素、嬌味剤、矯臭剤等を本発明の効果を損なわな
い範囲で配合することができる。
【0011】
【発明の効果】本発明により、煩雑な技術を用いること
なく、γ−オリザノールの水に対する溶解性がよい製剤
を提供することが可能となった。従って、γ−オリザノ
ールの体内での吸収性がよくなり、治療効果が向上する
ことが期待できる。
【0012】
【実施例】以下、実施例及び試験例を挙げて本発明を更
に具体的に説明する。
【0013】(実施例1)γ−オリザノール1gをアル
コール50gに溶解した後、グリチルリチン酸9gを添
加し溶解した。本溶液を50℃、10torr付近の条
件で溶媒留去して、24メッシュで篩過して顆粒を得
た。
【0014】(実施例2)γ−オリザノール10gをア
ルコール200gに溶解した後、グリチルリチン酸9g
を添加して溶解した。次に、本溶液を入口温度80℃付
近の条件でスプレードライ(パルビス、ヤマト化学社
製)を行い、微粉末を得た。
【0015】(実施例3)γ−オリザノール40gをア
ルコール800gに溶解した後、グリチルリチン酸20
0gを添加して溶解した。次に、乳糖300g及びアビ
セル400gの混合粉末を流動層造粒機(FLO−1、
フロイント社製)に入れ、給気温度:40℃、液速度:
20g/分の条件で上記の分散液を噴霧した。所定の液
が噴霧された後、給気温度:60℃の条件で乾燥し、2
4メッシュの篩で篩過した。篩過品705gを秤り、低
置換度ヒドロキシピロピルセルロースを37.5g及び
ステアリン酸マグネシウムを7.5gを加えてビニール
袋中で混合した後、コレクト19(菊水社製)を用いて
打錠圧1トン、回転数25rpmの条件で打錠を行い、
1錠250mgの錠剤を得た。
【0016】(実施例4)アビセル100gとエロジー
ル100gの混合粉体をニーダーに入れ、γ−オリザノ
ール100g及びグリチルリチン100gをアルコール
・アセトンの混合溶媒(配合比1:1)500gに溶解
分散させた液を徐々に加えて練合した。次に、練合物を
スピードミル(スクリーン:24メッシュ)を用いて整
粒し、箱型乾燥機で70℃、1時間乾燥した。乾燥物2
00g及びステアリン酸マグネシウム1gを混合した
後、コレクト19(菊水社製)を用いて、打錠圧1ト
ン、回転数25rpmの条件で打錠を行い、1錠400
mgの錠剤を得た。
【0017】(実施例5)γ−オリザノール40g及び
グリチルリチン200gをアルコール400gに溶解し
た。次に、バーチカルグラニュレーター(容積5L、パ
ウレック社製)に乳糖300g、アビセル400gの混
合粉末を入れ、ブレードの回転数を200rpm、クロ
ススクリューの回転数を2000rpmとして撹拌しな
がら上記溶液をスプレーしながら徐々に添加して造粒し
た。得られた湿顆粒を流動層乾燥機(フローコーターミ
ニ、フロイント社製)に入れ、給気温度70℃の条件で
60分乾燥した。乾燥顆粒を24メッシュの篩で篩過
し、その705gを秤り、L−HPC−LH21を37.
5g及びステアリン酸マグネシウムを7.5g加えてビ
ニール袋の中で混合した後、コレクト19(菊水社製)
を用い打錠圧1トン、回転数25rpmの条件で打錠を
行い、1錠250mgの錠剤を2500錠得た。
【0018】(試験例1)実施例1で得た顆粒(試料
A)5g、対照としてγ−オリザノール500mgにつ
いて経時的な溶解濃度を測定した。すなわち、37℃の
精製水500mlに各試料を投入し、回転数100rp
mの条件で試験を行い、経時的に試験液を採取し、メン
ブランフィルター(孔径0.45μm)で濾過し、必要
に応じて精製水で希釈した。濾液について、HPLC法
により溶解したγ−オリザノールの濃度を求めた。その
結果、図1に示すように対照のγ−オリザノールは殆ど
溶出していないが、試料Aについては対照に比べて高い
溶出性を示しており、γ−オリザノールの溶解性が促進
されていることが判った。
【0019】(試験例2)実施例4で得た錠剤1錠、対
照としてγ−オリザノール100mgについて経時的な
溶解濃度を測定した。すなわち、37℃の精製水500
mlに各試料を投入し、回転数100rpmの条件で試
験を行い、経時的に試験液を採取し、メンブランフィル
ター(孔径0.45μm)で濾過し、必要に応じて精製
水で希釈した。濾液についてHPLC法により溶解した
γ−オリザノールの濃度を求めた。その結果、図2に示
すように対照のγ−オリザノールは殆ど溶出していない
が、錠剤については対照に比べて高い溶出性を示してお
り、γ−オリザノールの溶解性が促進されていることが
判った。
【図面の簡単な説明】
図1は試験例1におけるγ−オリザノールの溶出性を示
す。図2は試験例2におけるγ−オリザノールの溶出性
を示す。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 γ−オリザノールとグリチルリチン酸類
    からなる固形剤。
  2. 【請求項2】 γ−オリザノール1重量部に対してグリ
    チルリチン酸類0.5〜20重量部を配合することを特
    徴とするγ−オリザノールとグリチルリチン酸類からな
    る固形剤。
  3. 【請求項3】 γ−オリザノール及びグリチルリチン酸
    類を溶媒に溶解した後溶媒を留去して得られる固形剤。
  4. 【請求項4】 グリチルリチン酸類がグリチルリチン
    酸、グリチルレチン酸及びこれらの塩からなる群より選
    ばれる1種又は2種以上である請求項1〜3のいずれか
    に記載の固形剤。
  5. 【請求項5】 グリチルリチン酸類がグリチルリチン酸
    及びこれらの塩からなる群より選ばれる1種又は2種以
    上である請求項1〜3のいずれかに記載の固形剤。
JP8207032A 1996-08-06 1996-08-06 固形剤 Pending JPH1045568A (ja)

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JP8207032A JPH1045568A (ja) 1996-08-06 1996-08-06 固形剤

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11302166A (ja) * 1998-04-22 1999-11-02 Kao Corp 自律神経機能向上剤及び食品

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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