JPH1045424A

JPH1045424A - 紫外線吸収着色ガラス

Info

Publication number: JPH1045424A
Application number: JP20199396A
Authority: JP
Inventors: Shigeki Morimoto; 繁樹森本
Original assignee: Central Glass Co Ltd
Current assignee: Central Glass Co Ltd
Priority date: 1996-07-31
Filing date: 1996-07-31
Publication date: 1998-02-17

Abstract

(57)【要約】【課題】高透視性で、少なくともSe成分組成を使用せ
ず既存のブロンズ乃至グレ−色着色ガラスと略同等の色
調を呈し、高性能の紫外線吸収で、かつ易強化性に優
れ、ギラつきもなく、居住性と安全性を高め、高環境性
を有し軽量化も可能な建築用、殊に自動車用窓ガラス等
として好適なガラスを得る。【解決手段】ソーダ石灰シリカ系ガラスを基礎組成と
し、着色成分として重量％表示で、 Fe₂O₃（全鉄）0.05
〜0.20、MnO₂ 0.3〜0.6 、V₂O₅0.05〜0.25、CeO₂+TiO₂
0.05〜0.5 、ならびにppm 表示で、 CoO 5〜40を基本的
に含有せしめた紫外線吸収着色ガラス。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、比較的高透視性
で、既存のブロンズ乃至グレ−着色板ガラスとほぼ同等
の色調を呈し、格段に優れた紫外線吸収性能を併せ持
ち、居住性かつ安全性を高め、しかも種々の形状で軽量
化をもでき得る紫外線吸収着色ガラスに関し、人的や物
的に優しい建築用窓ガラスや各種ガラス物品はもちろ
ん、特に車両用窓ガラス、ことに自動車用窓ガラスとし
て有用な紫外線吸収着色ガラスを、より簡便に効率よく
提供するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年富みに、冷房負荷の低減等省エネル
ギー化等から、建築物ではもちろん自動車窓ガラス等に
おいて、ことに熱線の反射吸収等多機能化をガラス自体
またはガラス表面に付加することにより、人的にも物的
にもより高居住性、より安全性に繋がる板ガラス物品の
ニーズが急激に高まってきている。

【０００３】そのなかで、従来に比して格段に優れた紫
外線遮蔽性能を有する人的や物的に優しい着色ガラスが
望まれるようになりつつある。例えば、特開昭59-50045
号公報には熱線紫外線吸収ガラスが記載されており、重
量％でSiO₂68〜75、Al₂O₃0〜5 、CaO 5 〜15、MgO 0 〜
10、CaO+MgO 6〜15、Na₂O10〜18、K₂O0〜5 、Na₂O+K₂O
10〜20、V₂O₅0.05〜1.0 、TiO₂ 0〜5 及びFe₂O ₃ 換算し
た鉄の酸化物 0.2〜0.5 の組成からなり、５mm換算で透
過限界波長370nm 以上、可視光線透過率30％以上および
太陽放射透過率75％以下の特性を有するというものが記
載されている。また実施例６では重量％でSiO₂Balance
、Al₂O₃1.8 、CaO 8.0 、MgO 3.9 、Na₂O12.7、K₂O0.
7、SO₃0.2、Fe₂O₃0.4 、V₂O₅0.1、TiO₂ 4.0、CoO 30PP
M であって、可視光線透過率が68.8％、透過限界波長が
395nm であることが記載されている。

【０００４】また例えば、特公平4-40294 号公報にはガ
ラス容器の装飾方法が記載されており、重量％で、0.01
〜1.0 ％のV₂O₅と0.05〜0.5 ％のCeO₂とを含有するガラ
スを溶融してガラス器を成形し、徐冷後にその表面の一
部又は全体に紫外線を照射して表面層のみを紫色に着色
することが記載されている。さらに実施例１では、重量
％で、SiO₂70.5％、Al₂O₃2.0％、CaO 10.5％、K₂O 1.5
％、Na₂O14.5％、Fe₂O ₃0.02％、V₂O₅ 0.13 ％、CeO₂
0.3％の組成のソ−ダライムガラスが記載されている。

【０００５】また例えば、特公平4-70263 号公報には紫
外線を遮断するガラス容器が記載されており、胴部の肉
厚が1.0 〜10.0mmに構成されたガラスにおいて、重量％
で、0.01〜1.0 ％のV₂O₅と0.07％未満のFe₂O₃を含有
し、かつ酸化性を呈するソ−ダライムガラスからなり、
無色透明性を維持することが記載されている。さらに実
施例では、重量％で、SiO₂71.0％、Al₂O₃2.0％、CaO 1
0.5％、Na₂O14.0％、K₂O1.5 ％、Fe₂O₃0.05％、V₂O₅
0.1％の組成のソ−ダライムガラスが記載され、該ガラ
スにおけるV₂O₅成分組成を重量％で0.1 ％、0.3 ％、0.
5 ％、0.7 ％と変えた時、該ガラスの透過率曲線（３m
m）から紫外線遮断率（％）がそれぞれ260 〜300nm で
全て100 ％、310 〜350nm で87％、99％、100 ％、100
％となり、360〜400nm で35.5％、60.5％、72.5％、79.
5％となる遮断率であることが記載され、V⁵⁺には350nm
を中心とする紫外線吸収バンドが存在することが開示
されている。

【０００６】また例えば、特開平4-187539号公報には赤
外線吸収ガラスが記載されており、重量％で、SiO₂60〜
75％、Al₂O₃0〜5 ％、Na₂O 0〜5 ％、K₂O9〜30％、Na₂O
+K₂O12〜30％、CaO7.0〜12％、MgO O 〜8 ％、BaO 0 〜
12％、CaO+MgO+BaO 10〜20％、Fe₂O₃ 0.25〜0.75％、Ce
O₂ 0〜3.0 ％、Se 0〜0.05％、TiO₂ 0〜2 ％、V₂O₅ 0〜
0.05％から本質的になる組成で、高い赤外線吸収能を有
し、かつニュ−トラルな色調を呈することが記載されて
いる。

【０００７】また例えば、特開平7-138043号公報には紫
外線吸収着色ガラスが記載されており、重量％で、SiO₂
65〜75％、Al₂O₃0.1〜5.0 ％、Na₂O10〜18％、K₂O0〜5
％、CaO 5 〜15％、MgO 1 〜6 ％、SO₃0.05 〜1.0 ％、
V₂O₅換算したバナジウム0.10〜0.18％、MnO₂0.4 〜0.6
％、CoO 0 〜0.0015％、Fe₂O₃ 換算した鉄 0.08 〜0.16
％から本質的になり、かつ全鉄含有のうち、重量％で０
〜10％がFeO である建築用及び車両用のものということ
が記載されている。

【０００８】なかでも、実施例３、５において、SiO₂72
％、Al₂O₃1.72 ％、CaO7.6％、MgO3.88％、Na₂O12.8
％、K₂O 0.68％、SO₃0.3％のベ−スガラスに対し、微量
成分が実施例３ではFe₂O₃0.12％、V₂O₅0.14％、MnO₂0.
5 ％、CoO 0.0010％(10ppm) であり、実施例５ではFe₂O
₃0.16％、V₂O₅0.1 ％、MnO₂0.6 ％、CoO 0.0008％(8pp
m)であること、ならびにこれらはブラウン色であること
が記載されている。

【０００９】また例えば、特開平6-345483号公報には紫
外線吸収着色ガラスが記載されており、重量％で、SiO₂
65〜75％、Al₂O₃0.1〜5 ％、Na₂O10〜18％、K₂O0〜5
％、CaO5〜15％、MgO 1 〜6 ％、SO₃0.05 〜1.0 ％、Ce
O₂換算したCe分0.4 〜1.0 ％、TiO₂換算したTi分0 〜1.
0 ％、CoO0.0018 〜0.003 ％、Fe₂O₃換算したFe分0.1
〜0.3 ％、Se0.0001〜0.0010％から本質的になる組成を
有し、かつFe₂O₃換算したFe分のうち3 〜20％がFe²⁺で
あるものが開示され、ライトグレ−色の色調を呈し、紫
外線透過率が15％以下であることが記載されている。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】前述したような例え
ば、特開昭59-50045号公報に記載の熱線紫外線吸収ガラ
スは、熱線である赤外線の吸収作用を必要とするため、
前記Fe₂O₃成分組成を0.2％以下ではその作用が劣るこ
ととなるので、0.2 ％を超える量が必要であり、どちら
かと言えばブル−色系色調である。

【００１１】また例えば、特公平4-40294 号公報に記載
のガラス容器の装飾方法、ならびに特公平4-70263 号公
報に記載の紫外線を遮断するガラス容器は、いずれもガ
ラス容器に係わるものである。前者の特公平4-40294 号
公報に記載のガラス容器では紫外線照射によって生じる
V²⁺イオンが紫色を呈し〔Ce³⁺+V³⁺→Ce⁴⁺+V²⁺、Ce³⁺と
Ce⁴⁺イオンは無色、V³⁺イオンはわずかな淡緑色〕、紫
外線を受光した表面層のみが透明のままで淡緑色から紫
色に変色するのを利用して、該変色部と元の非変色部を
重ねるようにしてほとんど無色のように見えるというも
のであって変色を伴うものである。また後者の特公平4-
70263 号公報に記載の紫外線を遮断するガラス容器で
は、無色透明を維持しつつ紫外線を遮断するためにはV
⁵⁺イオンとして存在させる必要があり、ガラスとして
は酸化性に維持することが必要である。さらにFe₂O₃成
分組成が0.07重量％以上含まれると、2Fe²⁺+V⁵⁺→2Fe
³⁺+V³⁺の反応が起こり、透明性が損なわれ、V⁵⁺含有
量が減り、紫外線遮断効果も低下することとなるもので
ある。

【００１２】また例えば、特開平4-187539号公報に記載
の赤外線吸収ガラスは、熱線である赤外線の吸収作用を
必要とするため、前記Fe₂O₃成分組成を0.25％以下では
その作用が劣ることとなるので、0.25％を超える量が必
要であり、溶融時ガラス中への歩留りがよくなく揮発等
による色調の変化をし易いSe成分は必須成分ではないが
可視域の透過率分布をフラット化するため用いることも
ありうるものであり、V₂O₅成分組成はTiO₂、CeO₂と同様
紫外線を吸収する成分であるが、0.05％を超えると可視
光線の近紫外線の透過率が低下するので好ましくない。
また低酸素濃度雰囲気（O₂:0.5％程度）下で溶融しガラ
ス化する必要もあるものである。

【００１３】また例えば、特開平7-138043号公報に記載
の紫外線吸収着色ガラスは、Fe₂O₃成分組成が0.10重量
％以下ではCoO 成分組成は用いられることがなく、しか
も近紫外線率を低下するようなこともなく、かつガラス
素地の適宜酸化度（逆に還元率）を調整できるCeO₂成分
組成の存在がないものである。

【００１４】さらに例えば、特開平6-345483号公報に記
載の紫外線吸収着色ガラスは、前述したと同様のSe成分
組成を着色剤として用いている。

【００１５】

【課題を解決するための手段】本発明は、従来のかかる
欠点に鑑みてなしたものであって、NiO とSe成分組成を
着色剤として基本的に用いることなく、格段に優れた紫
外線吸収機能を付与するようCeO₂とTiO₂の成分組成を特
定量用いながら、Fe₂O₃表示の全鉄をほとんど従来のク
リア乃至ブロンズ色系における程度、できればクリアに
おける程度の特定量とし、CeO₂成分組成で可視光の近紫
外部よりの域（波長400nm 付近）を低下するようなこと
もなく、還元率（Fe²⁺／Fe³⁺）を調整する一助としつ
つ、V₂O₅成分組成のV⁵⁺を確保するようにし、さらに特
定量のMnO₂とCoO 成分組成を少なくとも必須着色剤とし
て用いてさらにバランスさせ、比較的透視性能を有し、
既存のブロンズガラス乃至グレ─ガラスの色系と言える
ような色調を発現せしめるものであって、建築用窓ガラ
スはもとより自動車用窓ガラスとして充分使用でき、し
かも格段に優れた紫外線吸収性能を兼ね供えるものであ
り、さらに基礎ガラス組成としては易強化性を発現し、
耐候性、成形性も充分に有するものとし得、居住性と安
全性を高め、かつ高環境性である、人的や物的に優しい
建築物用はもちろん、ことに自動車等車輌用窓ガラスと
して有用な紫外線吸収着色ガラスを、より簡便に効率よ
く提供するものである。

【００１６】すなわち、本発明は、ソーダ石灰シリカ系
ガラスを基礎組成とし、着色成分として重量％表示で、
Fe₂O₃（全鉄）0.05〜0.20、MnO₂ 0.3〜0.6 、V₂O₅0.05
〜0.25、CeO₂+TiO₂ 0.05〜0.5 、ならびにppm 表示で、
CoO 5〜40を基本的に含有せしめたことを特徴とする紫
外線吸収着色ガラス。

【００１７】ならびに、ソーダ石灰シリカ系ガラスを基
礎組成とし、着色成分として重量％表示で、 Fe₂O₃（全
鉄）0.05〜0.20、MnO₂ 0.3〜0.6 、V₂O₅0.05〜0.25、Ce
O₂+TiO₂ 0.05〜0.5 、ならびにppm 表示で、 CoO 5〜20
を基本的に含有せしめ、ブロンズ色系色調を呈すること
を特徴とする上述した紫外線吸収着色ガラス。

【００１８】ならびに、ソーダ石灰シリカ系ガラスを基
礎組成とし、着色成分として重量％表示で、 Fe₂O₃（全
鉄）0.05〜0.20、MnO₂ 0.3〜0.6 、V₂O₅0.05〜0.25、Ce
O₂+TiO₂ 0.05〜0.5 、ならびにppm 表示で、 CoO21〜40
を基本的に含有せしめ、グレ−色系色調を呈することを
特徴とする上述した紫外線吸収着色ガラス。

【００１９】また、前記紫外線吸収着色ガラスの還元率
（Fe²⁺／Fe³⁺）が３乃至30％であることを特徴とする上
述した紫外線吸収着色ガラス。さらに、前記紫外線吸収
着色ガラスにおいて、該板ガラスの板厚 3.5mmでの可視
光透過率が70％以上、紫外線透過率が15％以下であるこ
とを特徴とする上述した紫外線吸収着色ガラス。

【００２０】さらにまた、前記紫外線吸収着色ガラスに
おいて、該板ガラスの板厚 3.5mmで、波長350nm におけ
る紫外線透過率が３％以下、波長370nm における紫外線
透過率が40％以下であることを特徴とする上述した紫外
線吸収着色ガラス。

【００２１】またさらに、前記ソーダ石灰シリカ系ガラ
スの基礎組成が、重量％表示で、SiO₂67〜75、Al₂O₃ 0.
05〜3.0 、CaO 7 〜11、MgO2〜4.5 、Na₂O11.5〜16、K₂
O 0.5 〜3.0 、SO₃0.05 〜0.4 、かつSiO₂＋Al₂O₃ ＋Ti
O₂ 68 〜74、CaO ＋Mg0 11〜15、Na₂O＋K₂O 12〜17であ
る基本的に板ガラス組成物であることを特徴とする上述
した紫外線吸収着色ガラスを提供するものである。

【００２２】

【発明の実施の形態】ここで、前記着色成分として重量
％表示で、 Fe₂O₃（全鉄）0.05〜0.20、MnO₂0.3〜0.6
、V₂O₅0.05〜0.25、CeO₂+TiO₂ 0.05〜0.5 、ならびにp
pm 表示で、 CoO 5〜40を基本的に含有せしめることと
したのは、先ずFe₂O₃ （全鉄）成分組成を0.05〜0.20重
量％としてほとんど従来のクリア乃至ブロンズ色系にお
ける程度、できればクリアにおける程度の特定量とし、
波長350nm 以下の紫外線を格段に遮断するV₂O₅成分組成
を0.05〜0.25重量％としてできるだけ無色透明で紫外線
遮断を発揮するように特定量とし、紫外線の吸収作用す
るCeO₂成分組成とTiO₂成分組成を0.05〜0.5 重量％（Ce
O₂成分組成が0.05〜0.45重量％程度、TiO₂成分組成が０
〜0.05重量％程度）として可視光の近紫外部よりの域を
低下するようなこともなく、還元率（Fe²⁺／Fe³⁺）を調
整する一助としつつ、V₂O₅成分組成のV⁵⁺を確保するよ
うにし、さらにMnO₂成分組成を 0.3〜0.6 重量％としか
つ CoO 成分組成を5 〜40ppm として特定量のMnO₂とCo
O 成分組成を少なくとも必須着色剤として用いてさらに
バランスさせ、比較的透視性能を有し、既存のブロンズ
ガラス乃至グレ─ガラスの色系と言えるような色調を発
現せしめ、所期の格段に優れた紫外線吸収性能を効率的
に付与し得て維持できるようにするとともに、、僅かの
含有量で色調に与える影響を極力少なくし、どちらかと
言えば青色を生じるFeO成分組成を少なくし、紫外線を
吸収しどちらかと言えば黄色味系を生じる Fe₂O₃成分組
成を多めとするよう適宜バランスをとるようにする。

【００２３】また加えて、V₂O₅0.05〜0.25重量％とし
て、例えばCeO₂成分組成は0.05〜0.4重量％程度として
紫外線吸収剤として作用するとともに酸化剤としてV⁵⁺
イオンによる無色透明で波長350nm 以下の紫外線を格段
に遮断し、波長350 〜400nm でも紫外線の透過を抑制す
る効果をもたらしめ、硝石、芒硝も酸化剤として同様に
助け、還元性状態ではV³⁺V⁴⁺イオン、特にV³⁺イオン
の存在が多くなると緑色が濃くなるようになるのを抑制
し、透明で波長350nm 以下の紫外線を格段に遮断するの
に係わるV⁵⁺イオンを安定して得られるようにする。

【００２４】また加えて、MnO₂0.3 〜0.6 重量％とし
て、例えばCeO₂成分組成は0.05〜0.4重量％程度として
紫外線吸収剤として作用するとともに酸化剤としてMn³⁺
イオンによるピンク発色（約500nm 付近に吸収ピ−クが
ある）を助け、硝石、芒硝も酸化剤として同様に助け、
還元性状態では発色し難くかつソ−ラリゼ−ションを発
現し易いMn²⁺イオンとなるのを該酸化状態で抑制し、ピ
ンク発色に係わるMn³⁺イオンを得られるようにする。

【００２５】さらに加えて、CoO 5 〜40ppm として基本
的に含有せしめ、特定量の CoO成分組成で前記鉄やマン
ガンの成分組成等と補色的に働き、Co²⁺は約0.52〜0.54
mμの吸収でどちらかと言えば青色を生じ、鉄やマンガ
ンと一緒になると褐色系色調を生じる等を有する両者
を、相互作用するように少なくとも必須着色剤として用
いてさらにバランスさせ、安定してブロンズ色系乃至グ
レ−色系の色調を発現せしめ維持するものとするもので
あって、板厚3.5 mmでの可視光透過率を70％以上として
比較的透視性能を有するものとし、自動車用窓ガラスと
して充分使用でき、格段に優れた高い紫外線吸収性能を
兼ね供えるものにでき、上述した該光学特性を確保維持
することによって、居住性や安全性を高め、かつ高環境
性を実現できるものである。

【００２６】好ましくは、 Fe₂O₃（全鉄）成分としては
0.06〜0.2 重量％程度、より好ましくは0.06〜0.11重量
％程度、CeO₂+TiO₂成分としては0.05〜0.42重量％程
度、より好ましくは0.05〜0.3 重量％程度、なかでもCe
O₂成分としては0.05〜0.4 重量％程度、TiO₂成分として
は０〜0.02重量％程度、MnO₂成分としては0.40〜0.55重
量％程度、V₂O₅成分としては0.10〜0.24重量％程度、ま
た CoO成分としてはブロンズ色系色調では５〜20ppm 程
度、より好ましくは６〜15ppm 程度、グレ−色系色調で
は21〜40ppm 程度、より好ましくは21〜35ppm 程度であ
る。

【００２７】なお、ZnO 成分等任意成分として、使用原
料あるいはカレット等から、微量の不純物成分が含有す
ることは言うまでもないし、微量であれば特に問題とは
ならないものである。

【００２８】また、該ガラスの還元率（Fe²⁺／Fe³⁺）が
３乃至30％であるようにしたのは、前述した各着色剤成
分およびその特定した量において、ガラス原料からガラ
スにする溶融条件をできるだけ変化させないようにして
均一性が高くかつ色むらも発現することなく、ブロンズ
色系乃至グレ−色系の色調および前述した格段に優れた
紫外線吸収能等の各光学特性を得、しかもフロート法等
の製板工程ならびに強化ガラスあるいは曲げ板ガラス等
の熱処理工程においてより色調等に変化がなく安定せし
めるためである。また酸化剤としてのガラス原料は、例
えばCeO₂成分組成であり、芒硝または硝石等である。

【００２９】またなお、例えばガラス溶融窯の調整域に
おける雰囲気に酸素ガスまたは酸素ガスを含む混合ガ
ス、空気あるいは酸素ガス濃度高めた燃焼排ガス等、も
しくはこれらの複合ガスを導入することも場合によって
は色調安定に寄与するものである。

【００３０】さらに、前記ソーダ石灰シリカ系ガラスの
基礎組成が、重量％表示で、SiO₂67〜75、Al₂O₃ 0.05〜
3.0 、CaO 7 〜11、MgO2〜4.5 、Na₂O11.5〜16、K₂O 0.
5 〜3.0 、SO₃0.05 〜0.4 、かつSiO₂＋Al₂O₃＋TiO₂ 6
8 〜74、CaO ＋Mg0 11〜15、Na₂O＋K₂O 12〜17である基
本的に板ガラス組成物であることとしたのは、SiO₂成分
を重量％で67〜75としたのは、67未満では表面にヤケ等
が発生しやすく耐候性が下がり実用上の問題が生じてく
るものであり、75を超えるとその易強化性が下がり、溶
融も難しくなるものであり、Al₂O₃成分を重量％で0.05
〜3.0 としたのは、0.05未満では耐候性が下がり表面に
やけ等が発生しやすく実用上の問題が生じてくるもので
あって、好ましくは1.0 以上であり、3.0 を超えると失
透が生じやすくなり成形温度範囲が狭くなり製造が難し
くなるものであり、CaO 成分を重量％で7 〜11としたの
は、7 未満では易強化性が下がり、また融剤として不足
気味となり溶融温度も高くなりまた流動温度を低くしな
いので製造しにくくなり、11を超えると失透し易くな
り、成形作業範囲が狭くなり製造が難しくなるものであ
り、MgO 成分を重量％で2 〜4.5 としたのは、2 未満で
は溶融温度が上がり操作範囲を狭めるので製造がしにく
くなり、4.5 を超えると易強化性が下がるものである。

【００３１】また、Na₂O成分を重量％で11.5〜16とした
のは、11.5未満では易強化性が下がり、成形性が難しく
なり、失透も生じ易くなるので操作範囲が狭まり製造し
にくくなり、16を超えると耐候性が下がり、表面にヤケ
等が発生しやすくなり実用上の問題が生じてくるもので
あり、K₂O 成分を重量％で0.5 〜3.0 としたのは、0.5
未満では易強化性が下がり、3.0 を超えると耐候性が下
がりかつコストも高くなるものであり、SO₃成分を重量
％で0.05〜0.4 としたのは、0.05未満では例えば通常の
溶融において脱泡あるいは均質性上不充分となり易い程
度にしかできなくなり、好ましくは0.2 程度より以上で
あり、0.4 を超えると特にガラスの着色状態に影響を与
え、例えば黄色やアンバー色がかった色調に移行し易く
なる等が発現し所期のブロンズ色系色調が得られ難くな
るためであって、好ましくは0.35前後以下である。

【００３２】さらに、SiO₂＋Al₂O₃＋TiO₂を重量百分率
で68〜74％としたのは、68％未満では耐候性が下がり、
74％を超えると易強化性が下がる問題が生じるものであ
り、CaO ＋MgO を重量百分率で11〜15％としたのは、Ca
O およびMgO 成分は溶融温度を下げるために用いられる
とともに、11％未満では易強化性が下がり、15％を超え
ると失透しやすくなり製造上難しくなるものであり、Na
₂O＋K₂O を重量百分率で12〜17％としたのは、12％未満
では易強化性が下がり、失透も生じやすくなって成形に
おいて作業温度範囲が狭くなり、製造が難しくなり、17
％を超えると耐候性が下がり実用上の問題を生じるもの
であるとともにコスト的にも高くなるものである。

【００３３】さらにまた前記紫外線吸収着色ガラスにお
いて、該板ガラス板厚3.5 mmでの可視光透過率が70％以
上、紫外線透過率が15％以下であることとしたのは、各
種自動車用窓ガラスとしてより透視性があり、かつ紫外
線吸収性能が格段に優れ従来品より数段向上し、車内・
室内での居住性を高め、例えば紫外線による物品の脱色
・劣化あるいは肌焼け等人的・物的な悪影響を減じ、車
外の環境に優しいものとするためであり、好ましくは板
厚3.5 mm での可視光透過率が71％以上程度、紫外線透
過率が14％程度以下である。

【００３４】さらに、350nm 波長における紫外線透過率
(T₃₅₀)が０〜3.0 ％程度、370nm 波長における紫外線透
過率(T₃₅₀)が40％程度以下であって、紫外線のうち、波
長約290 〜320nm のＢ紫外線（中波長紫外線、UVB)をも
ちろんほぼゼロとして例えば人の肌を赤く熱を持たせた
りあるいは腫れて水泡化しその後黒化する所謂日焼けを
防止し、波長約320 〜400nm のＡ紫外線（中波長紫外
線、UVA)を40％程度以下と従来より小さい値とすること
で、例えば人の肌への浸透力が強くてかなりの紫外線が
皮膚の真皮内の膠原繊維や弾力繊維などの繊維質にダメ
−ジを与えシワやタルミの原因となり、肌中に存在する
メラニンに作用してシミやソバカスを悪化させるような
ことを防ぐためである。

【００３５】なお、例えば主波長としては485nm 〜590n
m 程度で、刺激純度としては0.5 〜5％程度である。好
ましくは例えば主波長としてはブロンズ色系色調で575n
m 〜585nm 程度またグレ−色系色調で485nm 〜575nm 程
度であり、刺激純度としては0.6 〜4.7 程度である。

【００３６】さらに、本発明の紫外線吸収着色ガラスは
易強化ガラス組成物となるものであって、板厚1mm 前後
の薄板ガラスから10mm前後の厚板ガラスで、例えば平板
または曲げ板として生板から強度アップしたもの、半強
化したもの、強化したもの等で、単板ガラス、合せガラ
ス、積層ガラスあるいは複層ガラス等で用いることが、
建築物用窓ガラスをはじめ、ことに車両用、特に自動車
用窓ガラスに用いることが有用である。

【００３７】前述したとおり、本発明の紫外線吸収着色
ガラスは、ソーダ石灰シリカガラスを基礎ガラス組成と
して、Fe₂O₃ （全鉄）、CeO₂+TiO₂、MnO₂、V₂O₅、CoO
の各成分を特定した着色剤成分で特定した組成範囲に組
み合わせ、格段に優れた紫外線吸収でかつブロンズ色系
乃至グレ−色系の色調の着色ガラスとし、さらに該基礎
ガラス組成に易強化性を持たせ、しかもガラスの還元率
を特定の状態に調整したものとすることができ、上述し
た着色剤成分とその量的範囲内において、前述した所期
の光学特性、すなわち可視光透過率が板厚3.5 mmで70％
以上、ならびにことに紫外線透過率が15％以下ことに35
0nm 波長透過率(T₃₅₀)が０〜3.0 ％程度と格段に優れた
ものとでき、さらに例えば刺激純度が0.5 〜 5％程度が
得られることとなる。

【００３８】さらにまた例えば溶融性、清澄性、耐候
性、成形性、失透性、コスト等を考慮し、酸化状態とす
る以外従来のガラス溶融窯で製造条件ならびにそのガラ
スの性質等をほとんど変化させず、加えて易強化性を持
ち合わせ、人的物的にも快適となって居住性を高めるも
のであって、優れた透視性を充分持ちかつギラつきも少
なく、物体の識別が優しくできしかも眼の疲労を防ぐ等
高安全性を確保でき、ブロンズ色系乃至グレ−色系の色
調で例えば車・室内外と充分調和のあるものとなって環
境的にも優しく優れたものとなり、さらに、従来の熱強
化方法では得られなかった薄板着色ガラス等でも、充分
な強化度あるいは充分強度アップが得られ易くなるよう
になり、建築用窓ガラスはもちろん家具用ガラス、調理
用ガラス、ことに自動車用などの車両用窓ガラス等に有
用な紫外線吸収着色ガラスを提供できるものである。

【００３９】

【実施例】以下本発明の実施例について説明する。ただ
し本発明は係る実施例に限定されるものではない。

【００４０】実施例１ガラス原料として例えば珪砂、長石、ソーダ灰、ドロマ
イト、石灰石、芒硝、ベンガラ、酸化チタン、二酸化マ
ンガン、炭酸セリウム、酸化セリウム、五酸化バナジウ
ムあるいはイルメナイトならびに酸化コバルト、硝石等
を、さらに場合によってはカレットを用い、前記着色剤
組成成分範囲内となるようにするとともに、例えば粘性
温度が10⁹ポイズで650 〜685 ℃程度、10¹²ポイズで55
5 〜590℃程度、かつ両者の温度差が95〜105 ℃程度に
なるようになるガラス組成を目標組成として設定し、該
目標組成量を秤量調合し、小型電気溶融窯で例えば還元
剤は使用せず、また清澄剤として芒硝を相当量、一例と
しては対珪砂比約2.0 ％程度を用い、さらに場合によっ
ては硝石を微量、一例としては対100gガラス比約1.0 ％
程度を用い、還元率〔（Fe²⁺／Fe²⁺）×100 〕を３〜30
％〔（FeO ／全Fe₂O ₃ ）×100 ＝２〜20％〕を確保しつ
つ約1400〜1450°C 前後程度で約３〜4 時間程度溶融
し、均質化および清澄等をした後、流し出し製板化して
板ガラス状とし、充分な徐冷を行い、厚み約3.5mm 程度
に光学研磨して、大きさ100mm ×100mmのガラス板と
し、ガラス成分組成分析および各種光学特性等の測定用
ブロンズ色系色調ガラスを得た。

【００４１】得られた該ブロンズ色系色調ガラスについ
て、JIS R-3101に基づく湿式分析法等で確認したとこ
ろ、重量％表示でSiO₂70.7％、Al₂O₃2.0、CaO8.6、MgO
3.5、Na ₂O13.2、K₂O0.9、SO₃0.2の基礎ガラス組成で、
表１に示すように、着色剤はFe₂O ₃ （全鉄） 0.064、Mn
O₂0.46、V₂O₅0.11、CeO₂0.19、TiO₂0.001 、ppm 表示で
CoO7.0程度と成り、成分の総和が約99.925％であってか
つSiO₂+ Al₂O₃+TiO₂ 72.70％、CaO ＋MgO 12.1％、Na₂O
＋K₂O 14.1％であった。

【００４２】さらに、還元率〔（Fe²⁺／Fe²⁺）×100 〕
については、図１に示す板厚3.5 mmでの透過率曲線、上
述した分析値の全鉄量（Fe₂O₃）から計算し、４％
〔（FeO／全Fe₂O₃ ）×100 ＝3.1 ％〕であった。

【００４３】さらにまた、光学特性（Ｄ₆₅光源にて、3.
5mm 厚みにおける）としての可視光線透過率Tv（％）、
紫外線透過率Tuv （％）、および日射透過率Ts（％）、
主波長λd （nm）、刺激純度Pe（％）等については340
型自記分光光度計（日立製作所製）とJIS Z-8722、JIS
R-3106、ISO/DIS-9050にて測定計算して求める等を行っ
た。

【００４４】その結果、表２に示すように、可視光線透
過率Tvが76.1％程度、日射透過率Tsが81.5％程度、主波
長λd が582.2nm 程度、紫外線透過率Tuv が13.1％程
度、波長350nm 透過率が2.3 ％程度、波長370nm 透過率
が34.7％程度、刺激純度Peが 3.0％程度であり、さらに
所期のブロンズ色系（X:0.3191，Y:0.3334）色調ガラス
であって、格段に優れた紫外線吸収性能を示す等、めざ
す所期の紫外線吸収ブロンズ色系ガラスであった。

【００４５】さらにまた、易強化性については、上述し
たガラスが前述した粘性温度が所期の特定範囲をクリヤ
ーしていること等を確認した上、前記試料を雰囲気温度
約650 〜730 ℃の炉内で約５分間前後加熱した後、通常
の風冷強化を行い強化ガラス板を得、該ガラス板をJIS
R-3211に従って調べたところ、高効率かつ高歩留りで、
決められた規格を充分満足する易強化性を有する紫外線
吸収ブロンズ色系ガラスであった。

【００４６】実施例２〜４前記実施例１と同様にして、所期の紫外線吸収ブロンズ
色系ガラスとなるようなガラス調合組成を計算して秤量
調合し、溶融操作をし、得られたガラスを同様に試料化
した。

【００４７】得られた試料について前記実施例１と同様
に分析、測定、評価した結果、基礎ガラス成分組成の分
析値はほぼ実施例１と同様となり、各着色剤成分組成あ
るいは還元率は表１に示すとおりであり、また前記各光
学特性は表２のとおりとなり、前記実施例１と同様に、
所期のブロンズ色系色調であって、格段に優れた紫外線
吸収性能を持つ等の着色ガラスであり、めざす紫外線吸
収ブロンズ色系ガラスであった。

【００４８】さらに易強化性についても、前記実施例１
と同様に実施したところ、前記実施例１と同様にJIS で
決められた規格を充分満足するものであって、高効率、
高歩留りで前記規格に合格するものが得れるようになる
ものであった。

【００４９】なお、ガラスフリットあるいはカレットを
適宜用いてもよいことは言うまでもない。実施例５〜６前記実施例１と同様にして、所期の紫外線吸収グレ−色
系ガラスとなるようなガラス調合組成を計算して秤量調
合し、溶融操作をし、得られたガラスを同様に試料化し
た。

【００５０】得られた試料について前記実施例１と同様
に分析、測定、評価した結果、基礎ガラス成分組成の分
析値はほぼ実施例１と同様となり、各着色剤成分組成あ
るいは還元率は表１に示すとおりであり、また前記各光
学特性は表２のとおりとなり、特に図２に実施例５にお
ける板厚3.5mm での透過率曲線で示すようになり、所期
のグレ−色系色調であって、前記実施例１と同様に、格
段に優れた紫外線吸収性能を持つ等の着色ガラスであ
り、めざす紫外線吸収グレ−色系ガラスであった。

【００５１】さらに易強化性についても、前記実施例１
と同様に実施したところ、前記実施例１と同様にJIS で
決められた規格を充分満足するものであって、高効率、
高歩留りで前記規格に合格するものが得れるようになる
ものであった。

【００５２】なお、ガラスフリットあるいはカレットを
適宜用いてもよいことは言うまでもない。

【００５３】

【表１】

【００５４】

【表２】

【００５５】

【発明の効果】本発明によれば、特定した着色剤成分を
特定した組成範囲内で巧みに組み合わせ、さらに還元率
を適宜最適に調整して適切な酸化状態を確保維持し、充
分透視性を持ち、所期のブロンズ色系乃至グレ−色系の
色調を呈するガラスを得るとともに、格段に優れた紫外
線吸収性能を示しバランス良く付与し、易強化性を保持
させ、さらに適切な酸化状態に調整し確保維持する以外
は実窯の操業条件を大幅に変更することなく、充分安定
して製造することができ、該ガラスは人的物的両面で居
住性と安全性を高めて、高環境性を有し軽量化も可能で
あるものとすることができるものと成り、建築用窓ガラ
ス等はもちろん、自動車用窓ガラスに適用して有用なも
のとなる紫外線吸収着色ガラスを提供するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例１における紫外線吸収着色ガ
ラスおよび従来例として既存のブロンズ色着色ガラスの
板厚3.5 mmでの分光透過率曲線である。

【図２】本発明の実施例５における紫外線吸収着色ガ
ラスおよび従来例として既存のグレ−色着色ガラスの板
厚3.5 mmでの分光透過率曲線である。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ソーダ石灰シリカ系ガラスを基礎組成と
し、着色成分として重量％表示で、 Fe₂O₃（全鉄）0.05
〜0.20、MnO₂ 0.3〜0.6 、V₂O₅0.05〜0.25、CeO₂+TiO₂
0.05〜0.5 、ならびにppm 表示で、 CoO 5〜40を基本的
に含有せしめたことを特徴とする紫外線吸収着色ガラ
ス。
【請求項２】ソーダ石灰シリカ系ガラスを基礎組成と
し、着色成分として重量％表示で、 Fe₂O₃（全鉄）0.05
〜0.20、MnO₂ 0.3〜0.6 、V₂O₅0.05〜0.25、CeO₂+TiO₂
0.05〜0.5 、ならびにppm 表示で、 CoO 5〜20を基本的
に含有せしめ、ブロンズ色系色調を呈することを特徴と
する請求項１記載の紫外線吸収着色ガラス。
【請求項３】ソーダ石灰シリカ系ガラスを基礎組成と
し、着色成分として重量％表示で、 Fe₂O₃（全鉄）0.05
〜0.20、MnO₂ 0.3〜0.6 、V₂O₅0.05〜0.25、CeO₂+TiO₂
0.05〜0.5 、ならびにppm 表示で、 CoO21〜40を基本的
に含有せしめ、グレ−色系色調を呈することを特徴とす
る請求項１記載の紫外線吸収着色ガラス。
【請求項４】前記紫外線吸収着色ガラスの還元率（Fe
²⁺／Fe³⁺）が３乃至30％であることを特徴とする請求項
１乃至３記載の紫外線吸収着色ガラス。
【請求項５】前記紫外線吸収着色ガラスにおいて、該
板ガラスの板厚 3.5mmでの可視光透過率が70％以上、紫
外線透過率が15％以下であることを特徴とする請求項１
乃至４記載の紫外線吸収着色ガラス。
【請求項６】前記紫外線吸収着色ガラスにおいて、該
板ガラスの板厚 3.5mmで、波長350nm における紫外線透
過率が３％以下、波長370nm における紫外線透過率が40
％以下であることを特徴とする請求項１乃至５記載の紫
外線吸収着色ガラス。
【請求項７】前記ソーダ石灰シリカ系ガラスの基礎組
成が、重量％表示で、SiO₂67〜75、Al₂O₃ 0.05〜3.0 、
CaO 7 〜11、MgO2〜4.5 、Na₂O11.5〜16、K₂O 0.5 〜3.
0 、SO₃0.05 〜0.4 、かつSiO₂＋Al₂O₃ ＋TiO₂ 68 〜7
4、CaO ＋Mg011〜15、Na₂O＋K₂O 12〜17である基本的に
板ガラス組成物であることを特徴とする請求項１乃至６
記載の紫外線吸収着色ガラス。