JPH1043842A - 鋼の連続鋳造用タンディッシュ - Google Patents
鋼の連続鋳造用タンディッシュInfo
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- JPH1043842A JPH1043842A JP12391397A JP12391397A JPH1043842A JP H1043842 A JPH1043842 A JP H1043842A JP 12391397 A JP12391397 A JP 12391397A JP 12391397 A JP12391397 A JP 12391397A JP H1043842 A JPH1043842 A JP H1043842A
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Abstract
流出孔位置より高い形状としたタンディッシュでは、取
鍋からタンディッシュへの溶鋼注入開始直後、タンディ
ッシュ敷に注入流が衝突して多量の溶鋼の飛沫が発生す
る。 【解決手段】 堰高さ(H)が、(1)式を満足する範
囲内である耐火物性の堰2を、溶鋼11の注入点3周囲
のタンディッシュ1の敷12に設け、堰にて溶鋼を滞留
させスプラッシュの発生を防止する。但し、(1)式に
おいてHoは堰設置位置でのタンディッシュ内面高さ、
Qはタンディッシュへの最大溶鋼注入量、Rは堰の幅を
表す。尚、堰に所定面積の切り欠け5や貫通孔13を設
けることができる。 Ho≧ H≧ 0.6×{[1.312×(Q/R) 2 +1]1/2 −1 }……
(1)
Description
ディッシュに関し、詳しくは、取鍋からタンディッシュ
への溶鋼注入開始直後に発生する溶鋼の飛沫を防止する
ためにタンディッシュ内に設ける堰の形状に関するもの
である。
敷(敷とは内表面の底部をいう)は、鋳造終了時のタン
ディッシュ内残鋼量を少なくするために、一般に取鍋か
らの溶鋼注入点位置を、鋳型への流出孔位置より高い位
置としている。そのため、タンディッシュへの注入開始
直後には、注入点周囲は敷に衝突する注入流に常時曝さ
れるので、溶鋼の飛沫(以下、「スプラッシュ」と記
す)が発生し、そして、タンディッシュ内の溶鋼面が上
昇して注入流の有するエネルギーを緩和しうる溶鋼深さ
になるまで継続する。
て再溶解し、或いはタンディッシュ側壁耐火物へ付着し
て溶鋼面の上昇に伴い再溶解する。更には、タンディッ
シュの上蓋裏面に付着堆積する。このスプラッシュは、
比表面積が大きく、容易に雰囲気中の酸素と反応して酸
素濃度が高くなり、これがタンディッシュ内溶鋼に再溶
解するため、鋳造初期の鋳片品質を悪化させる一因とな
っている。
済みタンディッシュを使用毎に冷間補修せず、例えば特
開平8−1288号公報に開示されるように、タンディ
ッシュの内面を補修することなく熱間状態で連続的に再
使用する、所謂、熱間回転使用が実施されている。冷間
補修では、タンディッシュ側壁及び上蓋裏面の付着地金
は掻き落とす等して除去できるので、品質上および操業
上の問題を生じることはない。これに対し、熱間回転使
用の場合には、これらの部位の付着地金を効率よく除去
する方法がなく、通常、ガスバーナーにより付着地金を
溶融して排出する方法が用いられている。しかし、この
方法では地金は溶融過程で酸化し、酸化物を多量に含む
地金がタンディッシュ敷に付着・残留し、これが取鍋か
ら受鋼した時点で再溶解するので、鋳造開始直後の鋳片
品質は著しく悪化する。又、付着地金を放置すると、付
着量が次第に増加して風袋でのタンディッシュ重量が増
加し、所定量の溶鋼がタンディッシュ内に確保できず、
最終的には操業不可能となる等、品質上および操業上の
問題が生じる。そのため、これらの問題を解決する様々
な方法が多数提案されている。
(以下、「先行技術1」と記す)には、タンディッシュ
内をAr等の不活性ガスで置換する技術が開示されてい
る。先行技術1によれば、スプラッシュの酸化を防止で
き、併せて、取鍋からの注入流及びタンディッシュ内溶
鋼の酸化を防止できるので、清浄性の高い鋳片が得られ
るとしている。
下、「先行技術2」と記す)には、ロングノズル直下の
タンディッシュ敷に、ロングノズルの下端位置より高さ
が高い鉄板製の堰を設け、ロングノズルの下端を堰で溜
めた溶鋼中に浸漬させて注入する方法が開示されてい
る。先行技術2によれば、ロングノズルの先端が早期に
浸漬されるので、スプラッシュの発生を抑え且つ空気酸
化も防止され、又、鉄板製の堰は溶鋼の熱により溶けて
消失するので、定常鋳造中は堰による上昇流がなく、湯
面を浮遊するスラグの上昇流による巻き込みもないの
で、品質の良好な鋳片が得られるとしている。
ラッシュの酸化を防止することは可能だが、スプラッシ
ュの発生を防止することはできない。又、先行技術2で
は、溶鋼が鉄板製堰により冷却され、溶鋼温度が低下し
て流出孔及び浸漬ノズルでのノズル詰まりの虞があり、
又、堰高さの下限値が不明のため堰高さを過剰に高くす
る虞があると共に、長尺のロングノズルも必要のため、
堰や耐火物コストのアップにつながる。更に、熱間回転
使用のタンディッシュでは、高温のタンディッシュ内に
堰を人手で設置することは困難で、堰を設置するための
専用設備が必要となり、製造コストの上昇を招く。
その目的とするところは安価で且つ安定操業が可能とな
り、更に、熱間回転使用でも適用することができるスプ
ラッシュの発生を防止するに好適な堰を有する連続鋳造
用タンディッシュを提供することである。
続鋳造用タンディッシュは、敷を取鍋からの溶鋼の注入
点位置が鋳型への流出孔位置より高い形状とし、溶鋼の
注入点周囲の敷に耐火物製の堰を設けた鋼の連続鋳造用
タンディッシュにおいて、前記堰の高さが(1)式を満
足することを特徴とするものである。 Ho≧ H≧ 0.6×{[1.312×(Q/R) 2 +1]1/2 −1 }……(1)
すものである。 H ;堰高さ(cm) Ho;堰設置位置でのタンディッシュ内面高さ(cm) Q ;タンディッシュへの最大溶鋼注入量(リットル/
分) R ;堰幅(cm)
い堰を設ければ、堰より注入点側のタンディッシュ内
(以下、堰より注入点側のタンディッシュ内を「堰内」
と記す)に溶鋼が滞留して、スプラッシュの発生を防止
することができるが、堰高さを過剰に高くすると堰を構
成する耐火物費用が増加して合理的でなく、定常鋳造中
に不要な溶鋼の上昇流を発生し品質を劣化させ、更に、
堰内に滞留する溶鋼量が増えるので鋳造初期に堰にかか
る溶鋼荷重が増加して、使用中に堰が倒れる可能性が高
く、従って、堰はスプラッシュの発生を防止する最小の
高さであることが必要である。
入された溶鋼が注入点近傍に設けた堰を乗り越えず、堰
内に滞留する最小の堰高さを求めるために、水モデル実
験にて調査した。その結果、以下の3点が明らかとなっ
た。 :注入された水は、注入点で激しく雰囲気ガスを巻き
込み、水の飛沫が発生する。 :注入点位置だけが飛沫の発生位置でない。 :注入された水がタンディッシュの敷を流れる時に、
図2に模式的に示すような、流速が遅くなる部位で雰囲
気ガスを巻き込み、所謂、跳水現象(Hydraulicjump)
と呼ばれる水嵩が高くなる現象が発生する。
設置すれば、注入された水が堰を乗り越えず、堰内に溜
まり、水滴飛沫の発生を防止できると推定した。この跳
水高さhは、図2に示すようにタンディッシュ敷を速度
u、液膜厚dで水が流れる時、重力加速度をgとする
と、フルード数の関数として(3)式で表されること
は、例えばJ.R.D.Fancis等の「Civil Engineering Hydr
aulics,(1984年)289頁」にも記載されているように公知
である。尚、(3)式において、Fr は堰上流側におい
て(4)式で規定されるフルード数である。 h = (d/2)× [(8×Fr2 +1)1/2 −1] ……(3) Fr=u/(g×d)1/2 ……(4)
出することができる。取鍋からのタンディッシュへの最
大溶鋼注入量をQ(リットル/分)、堰幅をR(cm)、
液膜厚をd(cm)、タンディッシュ敷の溶鋼流速をu
(cm/秒)、重力加速度をg(cm/秒2 )とすると、タ
ンディッシュ敷での溶鋼流速uは(5)式から求めるこ
とができる。 u = (1000×Q)/(60×R ×d) ……(5)
ミニウムの実験結果から推定し、鋼の実機タンディッシ
ュの場合では液膜厚dを1.2cmの一定値とした。重力
加速度を980cm/秒2 として、求めた溶鋼流速uから
(4)式によりフルード数Fr を算出し、更に(3)式
にフルード数Fr を代入して、種々の注入量及び堰幅に
ついて跳水高さを算出することができる。尚、タンディ
ッシュへの最大溶鋼注入量とは、鋳造開始時にタンディ
ッシュに溶鋼を注ぎ上げる際の最大流量のことであり、
最大溶鋼注入量から跳水高さを求める理由は、注入量が
最大となるときに跳水高さが最大となるからである。
水モデル装置にて調査した。相似則の一致はフルード数
相似である。フルード数相似とは、〔速度/(重力加速
度×距離)1/2 =フルード数〕の値が、モデルと実機と
で同一になる条件で実験を行うもので、従って、1/3
モデル実験においては、相似則により、流速は実機の1
/ 3、長さは1/3、面積は1/9、体積は1/27
となる。ちなみに1/3モデルでの液膜厚は0.4cmと
なる。
タンディッシュ内面高さは90cm、鋳造開始時の取鍋か
らタンディッシュへの溶鋼注入量は最大17トン/分で
ある。この溶鋼注入量を溶鋼比重7.0g /cm3 で換算
すると、最大溶鋼注入量Qは2429リットル/分とな
り、1/3モデルでは相似則より、タンディッシュへの
最大注入量は155リットル/分と算出され、モデル実
験での水の流量は155リットル/分の一定量とした。
図3に示す。図3に示すように、堰は注入点から流出孔
側に20cm離れた位置にタンディッシュの全幅に渡って
設置し、又、注入点は流出孔側と反対側のタンディッシ
ュ壁面から15.5cm離れた位置である。実機に相当す
る堰幅は36cmとなるが、堰を設置する位置のタンディ
ッシュ幅を30cm、35cm及び40cm、即ち堰幅を30
cm、35cm及び40cmの3水準に変更し試験した。実機
のロングノズルに対応する注入管の径は3cmΦである。
このように設定したモデルで、堰高さHを8.5cmまで
変更して、飛散する水滴の調査を行った。
較した。堰が無いときの飛沫発生量を1.0として、堰
高さを変更した時の飛沫発生量を指数化して比較した結
果を図4に示す。図4に示すように水モデル実験におい
ては、堰高さを高くすると共に水の飛沫発生量が減少す
ることが分かる。飛沫発生量指数が0.2以下を目標と
すると、目標を達成する堰高さは、堰幅が30cmでは
6.0cm以上、堰幅が35cmでは5.0cm以上、堰幅が
40cmでは4.0cm以上となる。
分とし、堰幅が30cm、35cm、及び40cmの3ケース
について、(5)式からタンディッシュ敷での流速を求
め、更に(4)式からフルード数を求め、求めたフルー
ド数を(3)式に代入して、モデル実験における跳水高
さhを算出した。算出結果は、堰幅が30cmの時にh=
5.95cm、35cmの時にh=5.07cm、40cmの時
にh=4.42cmとなり、この算出した値を図4に併せ
て記した。すると、図4に示すように水モデル実験によ
る飛沫発生量0.2以下となる堰高さは、(3)式の算
出値と良く一致することが分かる。即ち、堰高さを
(3)式で求めた跳水高さより高くすると飛沫の発生を
防止できること、しかも堰高さが跳水高さを超える範囲
では飛沫防止効果はそれ以上は改善しないことが確認で
きた。
合にも同様に適用できるものとして、液膜厚dを1.2
cmの一定とし、(5)式の速度、及び(4)式のフルー
ド数を(3)式に代入すると、実機における溶鋼での跳
水高さhを推定する式が(6)式として得られる。 h= 0.6×{[1.312×(Q/R) 2 +1]1/2 −1 } ……(6)
跳水高さh以上であれば跳水による堰からの流出を防止
し、堰内に溶鋼を滞留させることができるので、こうし
て堰高さの下限値を決める(1)式の右辺不等式が導か
れる。
の滞留量を確保できれば、堰の目的は達成される。水モ
デルの結果でも堰高さを(3)式で算出される跳水高さ
以上としても飛沫発生の防止効果はそれ以上は改善しな
いので、堰高さHは、(6)式で算出される跳水高さよ
り大幅に高くする必要はなく、最大でも堰を設置した位
置のタンディッシュ内面高さ(Ho)の1/2以下で十
分である。更に、望ましくは(6)式の値より10cm以
内に抑えることが、耐火物コスト的にも不要な溶鋼の上
昇流を抑えるためにも、又、堰の倒壊を防止するために
も望ましい。
ッシュは、第1の発明による鋼の連続鋳造用タンディッ
シュにおいて、堰が切り欠けを有し、その切り欠け幅が
(2)式を満足することを特徴とするものである。 (20000×M)/(V×t 1 ×H)≦w≦ R×[1−(60 ×M)/(q×t 2 )]…(2)
すものである。 w ;切り欠け幅(cm) H ;堰高さ(cm) q ;タンディッシュへの平均溶鋼注入量(リットル/
分) R ;堰幅(cm) V ;堰の切り欠けからの溶鋼の平均排出速度(cm/
秒) M ;堰内溶鋼が堰高さとなった時の堰内溶鋼量(リッ
トル) t1 ;タンディッシュ内残溶鋼の湯面が堰下端位置の時
点から排出完了するまでの所要時間(秒) t2 ;タンディッシュへの注入開始を起点とした設定時
間(秒)
に溶鋼が残留して、鋼歩留りが低下する。しかし切り欠
け幅が大きすぎると、鋳造開始時に堰内に溶鋼が溜まら
ず、スプラッシュの発生が防止できない。本発明者等
は、堰に最適幅の切り欠けを設ければ、この問題は解決
されると推定し、検討して水モデルで確認した。
の最小値は、鋳造終了時に堰内に溶鋼が残らないように
することから求めることができる。そこで、鋳造終了時
に堰内に溶鋼が残らない条件を、以下のように考えた。
5に示すように仮定した。切り欠けからの排出速度は堰
内の溶鋼高さZにより生ずる静圧差による速度とする。
すると排出速度は、堰内の溶鋼高さZが最大のHの時に
最大となり、堰内に溶鋼が無くなると最小の零となる。
堰からの溶鋼排出速度はこれらの平均値で代表されると
仮定し、略平均値となる堰内溶鋼高さZが〔堰高さH×
1/2〕となる時の排出速度を平均排出速度Vとした。
又、排出する断面積は、堰内の溶鋼高さZの1/10の
高さと、切り欠け幅wとで形成する断面積とした。する
と排出中の堰内の溶鋼高さZの平均値は〔堰高さH×1
/2〕となるので、排出断面積の平均値は〔(堰高さH
×1/20)×切り欠け幅w〕となる。
ッシュ内残溶鋼の湯面が堰下端位置の時点から鋳型に排
出完了するまでの所要時間以内に、堰から排出しなけれ
ばならないと仮定した。すると、堰の切り欠けからの溶
鋼の平均排出速度をV(cm/秒)、切り欠け幅をw(c
m)、タンディッシュ内残溶鋼の湯面が堰下端位置の時
点から排出完了するまでの所要時間(以下、「所要時
間」と記す)をt1 (秒)、堰内溶鋼が堰高さとなった
時の堰内溶鋼量をM(リットル)とすると、t1 時間内
に堰内溶鋼量Mは、断面積〔(堰高さH×1/20)×
切り欠け幅w〕を平均排出速度Vにて、堰外に流出して
しまわなければならない。これを式で示すと(7)式が
得られる。 1000×M ≦( V×w ×H ×t 1 )/20 ……(7)
等式が得られ、切り欠けの最小値を求めることができ
る。尚、切り欠けが複数ある場合は切り欠け幅wは、そ
れら複数の幅を合計した値となる。
に堰内に溶鋼を速やかに溜めるには、切り欠け幅を余り
大きくしては良くない。そこで、切り欠けがあった状態
でも堰内に溶鋼が滞留する状況を以下のように仮定し
た。
通過する単位幅当たりの溶鋼速度は一定であるとする。
即ち、切り欠け幅を差し引いた堰幅に比例して溶鋼は堰
内に滞留するものとする。この前提のもとで、堰内溶鋼
が堰高さとなった時の堰内溶鋼量をM(リットル)、ロ
ングノズルからのタンディッシュへの平均溶鋼注入量を
q(リットル/分)、堰幅をR(cm)、切り欠け幅をw
(cm)、タンディッシュへの注入開始を起点とした設定
時間(以下、「設定時間」と記す)をt2 (秒)とする
と、t2 時間内に堰内に溶鋼をM以上溜めなければなら
ない。これを式で示すと(8)式が得られる。 M≦ (q/60) ×[(R −w)/R]×t 2 ……(8)
式が得られ、切り欠けの最大幅を求めることができる。
鋳造開始時期のタンディッシュへの溶鋼注入量として平
均値を用いる理由は、堰内に所定量の溶鋼を溜めるため
には、最大値でも最小値でも、正確さに欠けるからであ
る。
/3規模の水モデル装置にて調査した。相似則の一致は
フルード数相似にて行った。1/3のタンディッシュは
図3に示すもので、堰高さを検討したものと同一であ
り、堰幅も30cm、35cm、及び40cmの3水準で実施
した。但し、堰高さは各水準とも5cmの一定とした。
量qは1429リットル/分(10トン/分)であり、
1/3モデルでは92リットル/分になる。実機での所
要時間t1 は、タンディッシュ内残溶鋼が40トンで、
鋳造終了時4トンを残し鋳造終了し、鋳造速度が7トン
/分であるので、309秒となる。1/3モデルでは、
相似則により所要時間は実機の所要時間t1 の1/
3、即ち、178秒となるので、所要時間が178秒と
なるように流出孔からの排水量を制御した。
状況から決定した。図6は堰を設置していないタンディ
ッシュへの鋳造開始から5秒毎にスプラッシュ発生状況
を調査した結果である。図6より時間が経過すると共
に、単位時間当たりに発生するスプラッシュ量は減少
し、スプラッシュ発生は注入開始後20秒前後までが多
いことが分かる。従ってスプラッシュの発生を防止する
ためには、注入開始後20秒よりかなり速い時期に、堰
内に溶鋼を所定量滞留させる必要があり、従って、本発
明では設定時間を10秒とした。スプラッシュ発生の時
間は、溶鋼の注入量、タンディッシュ形状により異なる
ので、設定時間は各連続鋳造機にて、スプラッシュ発生
状況を調査して決めることが望ましいが、10秒とすれ
ばすべての連続鋳造機に適用できる。尚、1/3モデル
の場合での設定時間は、相似則により実機の設定時間の
1/ 3、即ち、5.8秒となる。
注入点周囲に切り欠け幅の異なる堰を設置して、水の飛
沫発生量、及び鋳造末期の堰内残水量の調査を行った。
調査結果を図7及び図8に示す。図7は鋳造終了時の堰
内残水量を調査した結果で、図8は鋳造初期の飛沫の発
生量を調査した結果である。図7より切り欠け幅の最小
値は、堰幅が小さい程小さくなるが、最小幅を2cm以上
とすれば堰幅40cmまでの水モデル実験では、残水量を
零とすることができる。又、図8より飛沫の発生量指数
が0.2となる切り欠け幅の範囲は、堰幅30cmで12
cm以下、堰幅35cmで10cm以下、堰幅40cmで8cm以
下となり、それ以上では飛沫発生量が増加することが分
かる。
速度とを算出し、これらの算出値と上記の条件とから、
(2)式により1/3モデル実験における切り欠けの最
小幅と最大幅とを算出すると、最小幅は堰幅が30cmで
1.7cm、堰幅が35cmで2.0cm、堰幅が40cmで
2.3cmとなり、又、最大幅は堰幅が30cmで12.0
cm、堰幅が35cmで10.5cm、堰幅が40cmで7.9
cmとなった。
されており、これらの算出値より、水モデルでの実験結
果の方が、目的を満たす範囲はやや広いものの、(2)
式による範囲は水モデルの結果の範囲内であり、少なく
とも(2)式の範囲内であれば、鋳造開始時のスプラッ
シュを防止し、且つ鋳造終了時に堰内に残鋼の発生を防
止できることが分かる。
ッシュは、第1の発明による鋼の連続鋳造用タンディッ
シュにおいて、前記堰が、切り欠けと貫通孔又は貫通孔
を有しており、この貫通孔の少なくとも1つはタンディ
ッシュの敷と接し、且つ、切り欠けと貫通孔又は貫通孔
の総断面積が、(1)式に規定される堰高さと(2)式
に規定される切り欠け幅との積として定まる総断面積と
等しいことを特徴とするものである。
る堰についても、1/3の水モデルを用いて、水の飛沫
発生量及び鋳造末期の堰内残水量の調査をおこなった。
堰幅は35cm、堰高さは(1)式の下限値である5cmと
した。水モデルにおける条件は上記の切り欠け幅の最小
値、最大値を検討した条件と同一である。
切り欠けと貫通孔を堰に設けた。タイプBは、流路とし
て同一の幅を有した切り欠けを2つと、1つの切り欠け
の断面積と等しい断面積を有する貫通孔を中央部に設
け、タイプCは、同一の幅を有した切り欠けを2つと、
1つの切り欠けの断面積の1/2と等しい断面積を有す
る貫通孔を中央部に2つ設けており、これらの貫通孔は
タンディッシュ敷に接している。そして、試験は貫通孔
の断面積が常に総断面積の1/3となるようにして行な
った。図9に示すタイプAは、比較のために用いた堰
で、流路として切り欠けのみ3つ設置した場合で、3つ
の切り欠けの幅を等しくしている。
1に示す。図10は鋳造終了時の堰内残水量を調査した
結果で、図11は鋳造初期の飛沫の発生量を調査した結
果である。図10より、タイプB及びタイプCはタイプ
Aより堰内残水の排出効率がよいことが分かる。これ
は、タイプB及びタイプCでは敷と接する貫通孔からの
排出効率がよいためである。そして、(2)式による切
り欠けの最小幅は前述のように2.0cmであるので、堰
高さと切り欠けの最小幅との積として定まる計算最小断
面積は10cm2 となり図10に併せて示しているが、図
10に示すように、堰に設ける切り欠けと貫通孔との総
断面積を計算最小断面積以上にしておけば、鋳造終了時
に堰内に残鋼の発生を防止できることが分かる。
イプCでは、タイプAと比べて、流路の総断面積が大き
くなるに従い水の飛沫発生量が大きくなったが、堰高さ
(5cm)と(2)式による切り欠けの最大幅(10.5
cm)との積として定まる計算最大断面積(52.5c
m2 )以下では、水の飛沫発生量に大差ないことが分か
る。これは、流路の総断面積が大きくなると、貫通孔の
幅(w3 ′、w3 ″、w4′)を高さ(H′)に比較し
て大きくする必要があるために貫通孔からの流出量が多
くなるが、計算最大断面積付近では切り欠けと同一な寸
法の貫通孔を設けることができるからである。このよう
に、堰に設ける切り欠けと貫通孔との総断面積を計算最
大断面積以下にしておけば、鋳造開始時のスプラッシュ
を防止できることが分かる。
面積が、(1)式に規定される堰高さと(2)式に規定
される切り欠け幅との積として定まる切り欠けの総断面
積と等しくすれば、鋳造終了時での堰内残鋼の発生を防
止でき、且つ、鋳造開始時のスプラッシュを防止でき
る。貫通孔と敷とを接する目的は、鋳造終了時に堰内に
残溶鋼を残さないためである。
明する。図1(a)は本発明にかかるタンディッシュの
正面図、図1(b)及び図1(c)は、図1(a)のX
−X断面図であり、図1(b)は堰に切り欠けのみ設置
した場合、図1(c)は堰に切り欠けと貫通孔とを設置
した場合である。図において、1はタンディッシュ、2
は耐火物製の堰、3は取鍋からの注入点、4は流出孔、
5は堰の切り欠け、6はロングノズル、7は浸漬ノズ
ル、8はタンディッシュの上蓋、9は取鍋、10は鋳
型、11は溶鋼、12は敷、13は貫通孔である。タン
ディッシュ1の敷12は注入点3の位置が流出孔4の位
置よりも高く、タンディッシュ1全体でみれば、注入点
3側から流出孔4側に傾斜している。w1 、w2 、w3
は切り欠け5の幅、w 3 ′は貫通孔13の幅である。
ズル6を介して注入点3に落下し、堰2内に滞留し、滞
留した溶鋼11は堰2をオーバーフローし、流出孔4よ
り浸漬ノズル7を介して鋳型10に鋳造される。鋳造開
始時には、堰2内に溶鋼11を滞留させ、注入流の落下
するエネルギーを緩和してスプラッシュの発生を防止
し、鋳造末期には、堰2の切り欠け5及び貫通孔13か
ら堰2内の溶鋼11は排出される。このようなタンディ
ッシュ1の構造において、本発明の諸元は以下の手順で
決定される。
2は注入点3から任意の位置に設置することが可能であ
るが、堰2内に迅速に溶鋼11を滞留させるためには、
注入点3からの距離(図1に示すJの距離)を、30cm
から100cmの範囲とすることが望ましい。30cm未満
の場合、注入流のエネルギーを緩和するには堰2内の溶
鋼滞留量が不足し、又、100cmを超える場合は滞留す
る溶鋼11の上昇速度が遅くなり、スプラッシュの発生
防止が遅れて都合が悪い。堰2の設置位置が決まると、
堰幅R、及び、鋳造末期のタンディッシュ1内溶鋼レベ
ルが堰2の下端位置となる時のタンディッシュ1内の残
溶鋼量が定まる。この残溶鋼量と、鋳型への鋳造量とか
ら、所要時間t1 が決定する。又、設定時間t2 は、使
用するタンディッシュ1によりスプラッシュ発生期間が
異なるので、堰2を使用しない鋳造でのスプラッシュ発
生状況を調査して決めることが望ましいが、設定時間を
10秒とすれば、殆どのタンディッシュ1に問題なく適
用できる。
1への溶鋼注入量はタンディッシュ1の容量により異な
るので、使用するタンディッシュ1での溶鋼注入量を把
握する。この時、タンディッシュ1への最大溶鋼注入量
Qと、平均溶鋼注入量qとを区別して把握する。注入量
が安定して一定の場合には、最大値と平均値とを同一と
することができる。
Hの下限を(1)式右辺より算出する。そして、設置す
る堰2の高さを、(1)式右辺を満足し、且つ堰2の設
置位置のタンディッシュ1の内面高さの1/2以下とな
る任意の高さに決める。
示す距離k及び距離jから堰内溶鋼量Mが求まる。又、
堰高さHが決まることで、堰2からの平均排出速度Vを
堰2の1/2高さでの値として算出する。
して、切り欠け幅の最小値と最大値を算出し、切り欠け
幅wを最小値と最大値の間の任意の値として決める。そ
して、切り欠け5のみ設置する場合には、決めた切り欠
け幅wから、切り欠け5の数、及び切り欠け5の設置位
置を任意に決め、堰2に設置する。図1(b)では切り
欠け5の数を3とし、堰2の中央と両サイドとに設置し
た場合である。又、切り欠け5と貫通孔13とを設置す
る場合には、設定した堰高さHと、設定した切り欠け幅
wとの積を算出し、堰に設ける切り欠け5と貫通孔13
の総断面積が、堰高さHと切り欠け幅wとの積と等しく
なるように、切り欠け5と貫通孔13の個数及び各断面
積を任意に決め、堰2に設置する。その際に、貫通孔1
3の少なくとも1つは、タンディッシュ1の敷12に接
して設ける。
さH、及び、切り欠け5又は切り欠け5と貫通孔13と
を有する堰2をタンディッシュ1に設置して、鋳造を開
始する。
説明を省略したが、その場合には〔手順5〕の切り欠け
5と貫通孔13とを設置した場合に準じて行なえばよ
い。尚、図1は単ストランドのタンディッシュ1である
が、2以上の多ストランドで、注入点3を挟み両方に鋳
型10への流出孔4を備えたタンディッシュ1の場合に
は、注入点3を挟み両方に堰2を設置することで本発明
の適用が可能である。
堰に切り欠けのみ3つ設置したタイプAの堰形状(実施
例1)と、切り欠け及び貫通孔を設けたタイプBの堰形
状(実施例2)にて本発明を実施した。鋳造した溶鋼
は、1ヒート250トンの炭素が0.04wt%以下の低
炭素アルミキルド鋼で、2ヒート以上連続して鋳造し
た。タンディッシュ容量は80トン、取鍋からの注入点
は、流出孔と反対側のタンディッシュ側壁から46cmの
距離(図1の距離k)、堰は注入点より60cm流出孔側
に離れた距離(図1の距離j)として、堰の幅Rは10
8cm、タンディッシュ内溶鋼レベルが堰下端位置となる
時のタンディッシュ内残溶鋼量は40トンとなる。堰設
置位置でのタンディッシュ内面高さは90cmである。鋳
造開始時のタンディッシュへの溶鋼注入量の最大値Qは
2426リットル/分、平均値qは1429リットル/
分である。又、鋳造末期はタンディッシュ内残鋼4トン
で鋳造を終了し、残溶鋼の鋳型への鋳造量は平均7トン
/分であるので、所要時間t 1 は309秒である。スプ
ラッシュ発生を極力抑えるために、設定時間t2 は10
秒と決めた。
ら求めると、堰高さは14.9cmが得られる。この計算
値から、タンディッシュ堰高さを15cmと決めた。そし
て、タンディッシュ堰高さから、堰内溶鋼が堰高さとな
った時の堰内溶鋼量Mは169リットルと求まり、又、
堰の高さから、堰からの平均排出速度Vは121cm/秒
と算出できる。
小値、最大値を求めると、切り欠けの最小値は6.0c
m、最大値は31.4cmが得られ、本実施例では切り欠
け幅wを30cmと設定した。実施例1では、堰の中央と
両サイド側にそれぞれ10cmずつ切り欠けを設けた。実
施例2では、両サイド側にそれぞれ10cmずつの切り欠
けと、中央部に幅15cm、高さ10cmの貫通孔を敷に接
して設置した。堰の材質はハイアルミナ煉瓦である。
又、比較のために、堰を設置しない鋳造(従来例)を、
堰以外の条件を実施例と同一として実施した。尚、タン
ディッシュ内は不活性ガスによる置換を行っておらず、
2ヒートの連続連続鋳造では、鋳型内溶鋼通過量が約1
70トン経過した時点から取鍋交換が行なわれる。鋳造
中及び鋳造後の調査から得られた結果を以下に示す。
理して得られたスプラッシュ発生頻度の結果を、従来例
を1とした指数の比較として示す。従来例を1とした場
合、実施例1では0.22、実施例2では0.20とな
り、従来例に比較して、本実施例では明らかにスプラッ
シュ発生頻度が減少した。
始からの溶鋼成分のsol.〔Al〕、全酸素量(T〔O〕
ともいう)、及び全窒素量(T〔N〕ともいう)の推移
を鋳型内から分析試料を採取して調査した結果を示す。
図より本実施例では、従来例と比較して、注入開始時期
でのsol.〔Al〕の減少も少なく、又、全酸素量、全窒
素量のピックアップも減少していた。これは、本実施例
の場合は湯溜まりが早期にできて、タンディッシュ内で
の酸化が減少したためである。又、鋳造開始後鋳型内溶
鋼通過量が40トンから170トンまでの期間、所謂定
常鋳造部における全酸素量も明らかに本実施例の方が少
ない。これは堰を設置したことによりタンディッシュ内
での非金属介在物の浮上が促進されたためである。更
に、取鍋交換時(鋳型内溶鋼通過量が170トン以降)
の全酸素量も、本実施例の方が少ない。これは取鍋交換
時のタンディッシュ内溶鋼量低下に伴い発生するタンデ
ィッシュ内溶鋼の短絡流が堰により抑制されたためであ
る。
鋳型内溶鋼通過量による鋳片の非金属介在物発生量指数
の推移を調査した結果を示す。実施例では注入開始直後
(鋳型内溶鋼通過量0〜40トン)、定常部(鋳型内溶
鋼通過量40〜170トン)、取鍋交換部(170〜2
50トン)での介在物発生指数が、何れも従来例の1/
2以下で、従来例より良好であった。
間回転使用タンディッシュにおける、鋳造ヒート数によ
るタンディッシュ風袋重量の推移を従来例と実施例につ
いて比較したものを示す。実施例では400ヒート使用
後の風袋重量変化は10トンであるに対し、従来例では
150ヒートで12トンとなり、従来例と比較して実施
例ではタンディッシュの風袋重量の変化が小さい、即ち
スプラッシュ起因の地金付着が抑制されたことが分か
る。
片を薄鋼板に圧延し、薄鋼板における非金属介在物によ
る製品欠陥発生率を、鋳造開始初期における鋳片(鋳造
開始部鋳片)、定常部鋳片、及び取鍋交換部鋳片に分類
して、比較した図である。実施例では従来例の1/2の
製品欠陥発生率で、本発明により製品欠陥率が低下し歩
留りが向上することを示している。
ィッシュの使用回数は400回を超えて連続して使用可
能であるが、従来法では風袋重量が増加するので、連続
使用は高々200回であった。
ュへの注入開始直後に発生するスプラッシュを軽減でき
るので、鋳造開始直後の溶鋼酸化を抑制し、品質の優れ
た鋳片を製造することができる。又、スプラッシュによ
るタンディッシュ内面、上蓋裏面への地金付着が低減
し、熱間回転使用のタンディッシュにおいてはタンディ
ッシュの連続使用回数が向上して耐火物の延命が図れ
る。更に、堰によりタンディッシュ内での非金属介在物
の浮上・分離が促進され、定常部及び取鍋交換部鋳片に
おいても清浄性を高めることができる。
(a)は正面図、(b)及び(c)は(a)のX−X断
面図である。
ある。
略を示した図である。
及ぼす堰高さの影響を調査した結果と、(1)式による
最小堰高さの計算値とを比較して示した図である。
に、切り欠けから排出する状態を仮定して示した図であ
る。
ける、タンディッシュへの注入開始後の単位時間当たり
のスプラッシュ発生量指数の推移を示した図である。
終了時における堰内の残水量に及ぼす切り欠け幅の影響
を調査した結果と、(2)式による堰の切り欠けの最小
幅の計算値とを比較して示した図である。
飛沫発生量指数に及ぼす切り欠け幅の影響を調査した結
果と、(2)式による堰の切り欠けの最大幅の計算値と
を比較して示した図である。
る。
堰内の残水量に及ぼす、堰に設けた流路形状の影響を調
査した結果を示した図である。
に及ぼす、堰に設けた流路形状の影響を調査した結果を
示した図である。
度指数を従来例とで比較して示した図である。
対するsol.〔Al〕、T〔O〕、T〔N〕の成分推移
を、従来例とで比較して示した図である。
対する鋳片の介在物発生量指数の推移を、従来例とで比
較して示した図である。
ト数によるタンディッシュ風袋重量の推移を比較して示
した図である。
在物による製品欠陥発生率指数を比較して示した図であ
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 敷を取鍋からの溶鋼の注入点位置が鋳型
への流出孔位置より高い形状とし、溶鋼の注入点周囲の
敷に耐火物製の堰を設けた鋼の連続鋳造用タンディッシ
ュにおいて、前記堰の高さが(1)式を満足することを
特徴とする鋼の連続鋳造用タンディッシュ。 Ho≧ H≧ 0.6×{[1.312×(Q/R) 2 +1]1/2 −1 }……(1) 但し、(1)式において各記号は以下を表すものであ
る。 H ;堰高さ(cm) Ho;堰設置位置でのタンディッシュ内面高さ(cm) Q ;タンディッシュへの最大溶鋼注入量(リットル/
分) R ;堰幅(cm) - 【請求項2】 前記堰が切り欠けを有し、その切り欠け
幅が(2)式を満足することを特徴とする請求項1に記
載の鋼の連続鋳造用タンディッシュ。 (20000×M)/(V×t 1 ×H)≦w≦ R×[1−(60 ×M)/(q×t 2 )]…(2) 但し、(2)式において各記号は以下を表すものであ
る。 w ;切り欠け幅(cm) H ;堰高さ(cm) q ;タンディッシュへの平均溶鋼注入量(リットル/
分) R ;堰幅(cm) V ;堰の切り欠けからの溶鋼の平均排出速度(cm/
秒) M ;堰内溶鋼が堰高さとなった時の堰内溶鋼量(リッ
トル) t1 ;タンディッシュ内残溶鋼の湯面が堰下端位置の時
点から排出完了するまでの所要時間(秒) t2 ;タンディッシュへの注入開始を起点とした設定時
間(秒) - 【請求項3】 前記堰が、切り欠けと貫通孔又は貫通孔
を有しており、この貫通孔の少なくとも1つはタンディ
ッシュの敷と接し、且つ、切り欠けと貫通孔又は貫通孔
の総断面積が、(1)式に規定される堰高さと(2)式
に規定される切り欠け幅との積として定まる総断面積と
等しいことを特徴とする請求項1に記載の鋼の連続鋳造
用タンディッシュ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12391397A JP3622422B2 (ja) | 1996-05-28 | 1997-05-14 | 鋼の連続鋳造用タンディッシュ |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13352896 | 1996-05-28 | ||
JP8-133528 | 1996-05-28 | ||
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1043842A true JPH1043842A (ja) | 1998-02-17 |
JP3622422B2 JP3622422B2 (ja) | 2005-02-23 |
Family
ID=26460705
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12391397A Expired - Fee Related JP3622422B2 (ja) | 1996-05-28 | 1997-05-14 | 鋼の連続鋳造用タンディッシュ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3622422B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007054861A (ja) * | 2005-08-24 | 2007-03-08 | Jfe Steel Kk | 連続鋳造用タンディッシュ及び鋳片の製造方法 |
JP2008093674A (ja) * | 2006-10-10 | 2008-04-24 | Jfe Steel Kk | 鋼の連続鋳造方法 |
JP2008260038A (ja) * | 2007-04-11 | 2008-10-30 | Nippon Steel Corp | 鋼の連続鋳造方法および連続鋳造装置 |
JP2008264801A (ja) * | 2007-04-17 | 2008-11-06 | Jfe Steel Kk | 鋼の連続鋳造方法 |
JP2012152795A (ja) * | 2011-01-27 | 2012-08-16 | Nisshin Steel Co Ltd | 単ストランド連鋳機用タンディッシュ堰 |
-
1997
- 1997-05-14 JP JP12391397A patent/JP3622422B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP3622422B2 (ja) | 2005-02-23 |
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