JPH1042997A - 椅子の背支桿取付構造 - Google Patents

椅子の背支桿取付構造

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JPH1042997A
JPH1042997A JP20508996A JP20508996A JPH1042997A JP H1042997 A JPH1042997 A JP H1042997A JP 20508996 A JP20508996 A JP 20508996A JP 20508996 A JP20508996 A JP 20508996A JP H1042997 A JPH1042997 A JP H1042997A
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rod
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Tsunetaro Ito
恒太郎 伊藤
Masamitsu Miyashita
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異なるデザインの背支桿及び背凭れを共通の
座受部に取り付け可能とする。 【解決手段】 椅子の背凭れ1を支持する背支桿2を座
受部3に取り付ける背支桿取付構造において、背支桿2
と一体化されて椅子幅方向に延びる背支桿支持軸4と座
受部3に形成されて背支桿支持軸4を嵌合させて支持す
る軸保持部29とを備えている。軸保持部29は場合に
よっては軸受60とアダプタ部材31とで構成され、背
支桿支持軸4の少なくとも軸保持部29と嵌合する部分
を長径部L1と短径部L2とを有する非真円形断面にす
ると共に軸保持部29に背支桿支持軸4の短径部L2よ
りも広く長径部L1よりも狭い径方向の開口部30,6
2と該開口部30,62より挿入される背支桿支持軸4
を収容しかつ開口部30,62から周方向にずれた位置
で固定する収容部63とを設け、背支桿支持軸4を開口
部30から軸保持部29内へ挿入して回転させることに
よって係合させるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、椅子の座受部に背
支桿を取り付ける背支桿取付構造に関する。更に詳述す
ると、本発明は、座受部を共用可能とする椅子の背支桿
取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】背凭れを有する回転椅子等では、背凭れ
を支持する背支桿と、背支桿を支持する座受部と、座受
部を支持する脚部と、座受部に取り付けられる座部とが
備えられている。このように背凭れや座部等の各構成部
材を組み合わせて完成品とする椅子では、各構成部材の
形状や色等のデザインは椅子の全体のデザインを考慮し
て設計されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た椅子では、完成品である椅子の全体のデザインを考慮
して座部、背凭れ及び脚部の各構成部材がこれらの取付
構造を含めて設計・デザインされるので、各構成部材は
言うに及ばずパーツ座受部と背支桿との取付構造も椅子
の固有のデザイン毎に固有の構造となってしまう。すな
わち、あるデザインの椅子の背凭れや背支桿を、他のデ
ザインの椅子の背凭れや背支桿として組み付けることは
極めて困難である。このため、椅子のデザインの数だ
け、脚部や座部、背凭れの他これらを組み付ける座受部
や背支桿なども必要となり、構成部材の共用による部品
コストの低減を図ることができない。
【0004】そこで、本発明は、異なるデザインの背支
桿及び背凭れを共通の座受部に取り付けることができる
椅子の背支桿取付構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、請求項1の発明は、椅子の背凭れを支持する背支桿
を座受部に取り付ける背支桿取付構造において、背支桿
と一体化されて椅子幅方向に延びる背支桿支持軸と座受
部に形成されて背支桿支持軸を嵌合させて支持する軸保
持部とを備え、かつ背支桿支持軸の少なくとも軸保持部
と嵌合する部分を長径部と短径部とを有する非真円形断
面にすると共に軸保持部に背支桿支持軸の短径部よりも
広く長径部よりも狭い径方向の開口部と該開口部より挿
入される背支桿支持軸を収容しかつ開口部から周方向に
ずれた位置で固定する収容部とを設け、背支桿支持軸を
開口部から軸保持部の収容部内へ挿入して回転させるこ
とによって係合させるようにしている。
【0006】したがって、背支桿支持軸を開口部から軸
保持部内の収容部に挿入させるだけで座受部と背支桿と
が係合されて座受部と背支桿とが結合されるので、この
背支桿支持軸の形状や寸法の共通化により座受部に対し
て異なるデザインの背凭れが取り付けられる。すなわ
ち、あるデザインの座部及び座受部に対して、他の複数
のデザインの背凭れ及び背支桿の取り付けが行われる。
【0007】また、請求項2の背支桿取付構造は、軸保
持部が背支桿支持軸を径方向に通過させる開口部を有す
る軸受と、その内側で回転可能なアダプタ部材とで構成
され、かつアダプタ部材に背支桿支持軸を回転不能に保
持する収容部と、背支桿支持軸の短径部よりも広く長径
部よりも狭い径方向の開口部と、軸受に回転可能に支持
される回転軸部及び背支桿側に固定される固定部とを設
けるようにしている。
【0008】したがって、背支桿及び背凭れを座受部に
取り付ける際は、アダプタ部材の回転部を軸受に装着す
る。そして、背支桿支持軸を軸受の開口部及びアダプタ
部材の開口部内を通過させてアダプタ部材の収容部に収
容させる。さらに、背支桿及び背支桿支持軸とアダプタ
部材の固定部とを連結して一体化する。アダプタ部材の
回転部は座受部の軸受に対して回転可能なので、背凭れ
及び背支桿は座受部に対して傾動可能となる。
【0009】さらに、請求項3の背支桿取付構造は、ア
ダプタ部材の収容部内には背支桿支持軸が軸方向を中心
に傾斜したときに該背支桿支持軸が引っかかってアダプ
タ部材の開口部を通過できなくなる係止部が形成される
と共に、背支桿支持軸が係止部に引っかかった状態でア
ダプタ部材の固定部が背支桿及び背支桿支持軸に一体化
されている。したがって、背支桿支持軸はアダプタ部材
から外れることはないので、背凭れが座受部から外れる
ことはない。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す
実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。図1から
図9に座受部と座部とが連動する椅子の背支桿取付構造
の第1の実施形態を示す。この背支桿取付構造は、背支
桿2側に椅子幅方向に延びる背支桿支持軸4を設けると
共に座受部3側に背支桿支持軸4を挿通可能とする径方
向の開口部30を有する軸保持部29を設け、背支桿支
持軸4を開口部30から軸保持部29内へ挿入して回転
させることによって係合させるようにしている。
【0011】図1から図5に示すように、背支桿支持軸
4は、少なくとも軸保持部29と嵌合する部分が長径部
L1と短径部L2とを有する非真円形断面に形成されて
いる。例えば、本実施形態の場合、円形断面の軸の周面
を平行な2面で面取りしたいわゆるダブルDカット軸
(断面形状小判形の軸)とされている。そして、背支桿
支持軸4の左右端は、背支桿2の前端部の背支桿支持錐
2aと一体化されている。本実施形態では背支桿支持軸
4をダブルDカット軸としているが、これに限らず断面
六角形や四角形等の多角形の軸や楕円形の断面であって
も構わない。背支桿2の前端部には、左右方向を軸方向
とする截頭円錐形状の背支桿支持錐2aが形成されてい
る。また、背支桿支持錐2aには、前方の下方に突出さ
れた形状の背支桿腕45が形成されている。背支桿腕4
5の先端部には、透孔45aが形成されている。図1及
び図8に示すように、この透孔45aは、皿状の座ぐり
部45bが真円形状ではなく前部が浅く後部が深くなる
よう傾斜した楕円形状とされると共にビスの軸部が貫通
する穴部分にはクリアランスが設けられ、図示していな
いビスを締め付けることによって背支桿腕45を図8に
示す矢印の方向に移動させてアダプタ部材31の固定部
61との間のがたつきをなくすように設けられている。
【0012】さらに、背支桿2の後端部には、支持板1
4が背支桿2に対してほぼ垂直に一体化されている。本
実施形態では、これら背支桿支持軸4と背支桿2と背支
桿支持錐2aと支持板14とは、アルミダイカスト合金
やプラスチック等で一体成形されているが、特に一体成
形品に限らず、各部を個別の部材として独立させて形成
し、各部材を溶接や接着等で一体化しても構わない。例
えば、金属製の背支桿支持軸4と金属製の支持板14と
プラスチック製の2つの背支桿2及び背支桿支持錐2a
との4つの部材を形成した場合は、背支桿支持軸4と背
支桿支持錐2aとの結合は圧入により行い、背支桿2と
支持板14との結合はねじ止めにより行うことにより、
これらの部材を組み合わせることができる。また、例え
ば、背支桿支持軸4と背支桿2と支持板14とを全て金
属製の別部材とした場合は、互いに溶接したりねじ止め
することにより組み立てることができる。
【0013】一方、座受部3は、座部5を支持する座受
金具8と、この座受金具8及び背支桿2を各々揺動自在
に支持して脚柱6に取り付けられる脚側固定部材(以
下、支持金具と呼ぶ)7と、座部5と背凭れ1を原位置
に復帰させる反力を付与する反力ユニット9と、座受金
具8及び支持金具7の間を連結するリンク機構33とか
ら主に構成されている。座受金具8と支持金具7とは前
方においてピン継手で互いに揺動可能に連結されると共
に後方においてリンク機構33によって連結されてい
る。
【0014】支持金具7は、前後を長手方向とする4枚
の垂直板7a,7a,7b,7bを有している。各垂直
板7a,7a,7b,7bの隣り合ったもの同士は、連
結板7iにより連結されている。さらに、中央の2枚の
垂直板7a,7aの前端部は、ほぼ水平な連結板7cに
より連結されている。また、中央の2枚の垂直板7a,
7aは、両端の2枚の垂直板7b,7bより後部を短く
して形成されている。そして、中央の2枚の垂直板7
a,7aの後方には、脚柱6の上端部を収容する円筒部
7dが形成されている。
【0015】図1と図5から図7に示すように、支持金
具7の両端の2枚の垂直板7b,7bの後端部には、軸
保持部29,29が形成されている。各軸保持部29,
29は、上部に開口部30を設けた断面C字形の円筒形
状を成す軸受60と、その内側に回転可能に収容されて
いるアダプタ部材31とで構成されている。開口部30
は、本実施形態の場合、軸方向の切り欠きによって形成
されている。この開口部30の大きさは、アダプタ部材
31の回転部32が飛び出さず、かつ背支桿支持軸4の
短径部L2が通過可能な広さとされている。即ち、背支
桿支持軸4を特定の方向に向けて挿入する場合にのみ開
口部30を通過させてアダプタ部材31の収容部63内
へ収容可能としている。尚、本実施形態では、背支桿支
持軸4と軸受60との間にアダプタ部材31を介在させ
ているので、開口部30の大きさの上限はアダプタ部材
31の回転部32が飛び出さない程度とされているが、
アダプタ部材31を介在させない場合には背支桿支持軸
4の長径部L1よりも狭いものとされる。
【0016】アダプタ部材31は、筒状の回転軸部32
と基部37と腕状の固定部61とを備え、アルミダイカ
スト合金などの金属あるいはプラスチックで一体成形さ
れている。回転軸部32及び基部37には、上部に切り
欠きが設けられて径方向の開口部62が形成されてい
る。この開口部62の間隔は、背支桿支持軸4の長径部
L1よりも狭くかつ短径部L2よりも広い大きさとされ
ている。回転軸部32及び基部37の内側は背支桿支持
軸4を回転不能に収容する収容部63を構成している。
【0017】図1及び図9に示すように、収容部63の
天井に相当する部位の一部には、係止部63aが形成さ
れている。この係止部63aは、図9に仮想線で示すよ
うに、開口部62を経て収容部63に装入された背支桿
支持軸4が壁面63bに当接するまで右回転して所定位
置に収容された際に、背支桿支持軸4の右上角部が引っ
かかってそのままの傾斜角度では開口部62から抜けな
くなるようにするものである。
【0018】なお、本実施形態では背支桿支持軸4をダ
ブルDカットされた形状としているので、係止部63a
に背支桿支持軸4の角部の一部が引っかかるが、背支桿
支持軸4の断面形状を多角形とした場合は係止部63a
に背支桿支持軸4のいずれかの辺が引っかかる。このた
め、この場合も背支桿支持軸4はそのままの傾斜角度で
は開口部62から抜けなくなる。
【0019】また、図5から図7に示すように、アダプ
タ部材31の回転軸部32は、軸受60に回転可能に収
容されている。回転軸部32の外周面には、潤滑性に優
れるプラスチックあるいは焼結含油合金などによって断
面C字形状に形成されたスリーブ47が嵌合されてい
る。スリーブ47の切り欠き部分は、回転部32の開口
部62の位置に重ねられている。回転部32が軸受60
に対して回転する際は、スリーブ47の外周面が軸受6
0の内周面に対して滑りを生ずる。
【0020】そして、図4に示すように、軸受60での
支持金具7の左右方向の外寸と左右のアダプタ部材3
1,31の基部37,37とを合わせた長さは、背支桿
支持軸4の長さより僅かに短いものとされている。これ
により、背支桿支持軸4は軸方向にほとんど移動せずに
支持される。また、アダプタ部材31の外側面が背支桿
支持錐2aの内側の端面に当接するので、アダプタ部材
31,31が軸方向に移動してしまうことがない。この
ため、アダプタ部材31が軸受60から抜け落ちること
はない。
【0021】図1と図5から図7に示すように、アダプ
タ部材31の基部37の外周面には、前方の下方に突出
した固定部61が形成されている。固定部61は、背支
桿支持錐2aの背支桿腕45とほぼ等しい大きさとされ
ている。固定部61の先端部には、真円の貫通孔から成
る透孔61aが形成されている。
【0022】背支桿2を座受部3に取り付ける際は、ア
ダプタ部材31の回転軸部32にスリーブ47を装着し
てから、この回転軸部32を軸受60に取り付ける。そ
して、アダプタ部材31の開口部62と軸受60の開口
部30とを重ね合わせて、背支桿支持軸4を通過させ
る。この時、背支桿支持軸4の面取りされた平面が挿入
方向に平行になる傾斜角度で、背支桿支持軸4を挿入さ
せることが好ましい。背支桿支持軸4がアダプタ部材3
1の内側の収容部63に収容されてから、背支桿2を後
方に傾斜させる。これにより、背支桿支持軸4が壁面6
3bに当接するまで図1中時計回転方向に回転して、背
支桿支持軸4のコーナの一つが係止部63aに引っかか
る。このため、背支桿支持軸4は、そのままの傾斜角度
では開口部62を通過できなくなる。
【0023】さらに、この状態で、背支桿腕45の透孔
45aと固定部61の透孔61aとを、背支桿腕45側
から止めねじ46によりねじ止めする。この時、図3に
示す止めねじ46を締め付けることにより、止めねじ4
6の頭部が背支桿腕45の透孔45aの座ぐり部45b
を押しつけるので、座ぐり部45bの深い部分がねじ止
めされることになる。すなわち、座ぐり部45bの深い
部分は背支桿腕45の後部側なので、矢印で示すように
背支桿腕45が固定部61に対して前方に移動されるこ
とになる。これにより、図1に示すように、背支桿支持
軸4はアダプタ部材31に対して右回りに付勢された状
態でねじ止めされるので、背支桿支持軸4が係止部63
aに引っかかった状態が維持され、開口部62を通過し
て抜けてしまうことはない。
【0024】なお、固定部61の内側に突出した止めね
じ46の先端部には、背支桿リンク36が回転可能にね
じ止めされている。
【0025】一方、図2から図5に示すように、リンク
機構33は、本実施形態の場合、互いに揺動可能にピン
継手で連結された第1及び第2の2枚のリンク34,3
5から成り、各リンク34,35が一直線に延びた状態
で鉛直に配置されるようにして座受金具8と支持金具7
とにそれぞれピン継手で互いに揺動可能に取り付けられ
ている。更に、このリンク機構33は、構成リンクの一
方例えば第2のリンク35と背支桿2とが背支桿リンク
36と背支桿腕45及び固定部61とで互いに揺動可能
に連結されると共に第2のリンク35と反力ユニット9
も連結され、背支桿2と同一回転方向にリンク機構33
が屈曲するように設けられている。これによって、リン
ク機構33は、背凭れ1に荷重が掛かっていないときに
は死点を構成して座部5にかかる荷重を支持すると共に
背凭れ1に荷重が掛かるときには背支桿2と連動して死
点が解除されて屈曲し座部5を背凭れ1の傾動と連動さ
せて傾斜させるように設けられている。ここで、背支桿
2は背支桿腕45及び固定部61を介して背支桿リンク
36と回転自在に連結されている。また、反力ユニット
9としては、圧縮コイルスプリングを反力発生源とした
ものが採用され、支持金具7の前端での固定位置を回転
によって移動させる初圧調整機構38が備えられてい
る。
【0026】座受金具8は、長方形の取付板8aと該取
付板8aの左右両側縁が直角に折り曲げられた軸支持板
8b,8bとにより構成されている。取付板8aの上側
には、座部5の座板がボルト39,39によりねじ止め
されている。また、各軸支持板8b,8bの前後部に
は、軸支持孔8c,8dが形成されている。ここで、後
側の軸支持孔8dには、第1のリンク34が取り付けら
れている。各第1のリンク34,34は、各軸支持板8
b,8bのそれぞれ内側に位置すると共に、各軸支持板
8b,8bを貫通する第1リンク軸40により回転可能
に取り付けられている。
【0027】支持金具7の前部と中央部とには、4枚の
垂直板7a,7a,7b,7bを通過する水平な軸支持
孔7e,7fが形成されている。ここで、支持金具7の
前部は、座受金具8の各軸支持板8b,8bの間に収容
されている。そして、座受金具8の前側の軸支持孔8c
と支持金具7の前側の軸支持孔7eとには、前固定軸4
1が貫通して取り付けられている。このため、座受金具
8及び座部5は、前固定軸41を中心に揺動可能とされ
ている。
【0028】支持金具7の中央部の軸支持孔7fには、
昇降レバー42が回転可能に取り付けられている。該昇
降レバー42の中央部の軸支持孔と支持金具7の中央部
の軸支持孔7fとを貫通して、後固定軸43が設けられ
ている。また、昇降レバー42は、中央の垂直板7aと
隣り合う端の垂直板7bとの間に位置している。ここ
で、昇降レバー42の後端部は、昇降レバー42の揺動
により脚柱6の上端部のガススプリングに係合可能とさ
れている。また、昇降レバー42の前端部には、該先端
部を引き上げるワイヤ44の一端部が係合されている。
このため、ワイヤ44の他端部に取り付けられた図示し
ない操作レバーの操作により、脚柱6のガススプリング
が伸縮可能となる。
【0029】また、支持金具7の垂直板7b,7bの後
端部には、リンク機構33が伸ばされて図3に示す死点
を構成する位置に移されたときに背支桿腕45と当接し
てそれ以上背支桿腕45が後方へ移動しないように(図
3で反時計回転方向へ回転しないように)規制してリン
ク機構33がくの字形に折れ曲がらないようにするスト
ッパ7jが設けられている。このストッパ7jには反力
ユニット9の力を受けて固定部61が押し当てられる。
したがって、固定部61及び背支桿腕45の後方への移
動の規制は、反力が与えられつつ行われるので、背支桿
2のがたつきが防止できる。
【0030】一方、第2のリンク35は、ほぼ三角形の
板状で、中央部と2つの角部とに軸支持孔35a,35
b,35cが形成され、残りの1つの角部に軸止ピン3
5dが設けられている。第2のリンク35は、支持金具
7の両端の2枚の垂直板7b,7bの外側にそれぞれ配
置されている。そして、各第2のリンク35,35の中
央部の軸支持孔35aは、後固定軸43に取り付けられ
ている。また、各第2のリンク35,35は、各第1の
リンク34,34の外側に位置している。そして、各第
2のリンク35,35の上部の軸支持孔35bと各第1
のリンク34,34の下側の軸支持孔とを貫通して、座
部支持軸48が取り付けられている。この座部支持軸4
8は支持金具7の上方で移動可能とされている。
【0031】この可動範囲の後端部に位置する支持金具
7の一部には、上方に突出したストッパ7h,7hが形
成されている。このため、第2のリンク35が後固定軸
43を中心に図3中時計回転方向に揺動すると、座部支
持軸48がストッパ7hに当接する。これにより、第2
のリンク35はそれ以上回転できなくなる。即ち、リン
ク機構33の第2のリンク35がそれ以上後方へ倒れる
のを規制して、反力ユニット9に荷重負担を掛けないよ
うに設けられている。しかし、場合によっては、反力ユ
ニット9の基端部材49と先端部材50が突き当たるこ
とによってそれ以上第2のリンク35が回動しないよう
に設けることも可能である。
【0032】さらに、座部5及び背凭れ1が原位置にあ
る静止状態では、各第1のリンク34,34及び各第2
のリンク35,35を相互に揺動自在に連結する3本の
軸すなわち第1のリンク軸40と座部支持軸48と後固
定軸43とは、1本の鉛直線上に配置されている。この
時、リンク機構33は死点を構成している。このため、
リンク機構33は、着座により座部5に作用する鉛直な
荷重を同じく鉛直に配置した突っ支え棒として支持する
ことができる。このとき、背凭れ1の動きに対して座部
5が遅れなくスムーズに追従することができる。
【0033】また、反力ユニット9は、摺動軸51によ
り案内されて間隔を変更可能な基端部材49及び先端部
材50と、各端部部材49,50の間に介在する圧縮コ
イルばね52とを備えている。基端部材49と先端部材
50とは圧縮コイルばね52が圧縮されるときに座屈し
ないように保持すると共にある程度以上は圧縮されない
ようにして背凭れ1の傾動を規制する機能を有する。こ
のため、各端部部材49,50同士を近接させる力が加
わると、圧縮コイルばね52が圧縮される。そして、反
力ユニット9は、支持金具7の中央の2枚の垂直板7
a,7aの間に位置している。この反力ユニット9の基
端部材49は、各第2のリンク35の下部の軸支持孔3
5cに支持軸53により取り付けられている。
【0034】本実施形態では、反力ユニット9のみによ
り背凭れ1及び座部5を復起させているが、これに限ら
ず復起のための補助ばねを設けても構わない。例えば、
図3の想像線で示すように、支持金具7と座受金具8と
の間に圧縮コイルばねから成る補助ばね9’を鉛直に設
けることができる。この場合、座部5の荷重は反力ユニ
ット9の他に補助ばね9’によっても支持されるので、
座部荷重が大きくても背凭れ1及び座部5を容易に復起
させることができる。
【0035】一方、初圧調整機構38は、反力ユニット
9の先端部材50が取り付けられたばね支持リンク54
と、該ばね支持リンク54に係合する押さえピン55
と、押さえピン55の位置を調整する操作ノブ56とを
備えている。ばね支持リンク54の上下部には、水平な
軸支持孔54a,54bが形成されている。ばね支持リ
ンク54の前部には、上側が開放された係合凹部54c
が形成されている。ばね支持リンク54の上部の軸支持
孔54aは、前固定軸41の中央部に回転可能に取り付
けられている。ばね支持リンク54の下部の軸支持孔5
4bには、反力ユニット9の先端部材50がピン57に
より回転可能に取り付けられている。このため、ばね支
持リンク54は、反力ユニット9により前固定軸41を
中心に図中時計回転方向に付勢されている。
【0036】また、ばね支持リンク54の係合凹部54
cには、押さえピン55の両端部が係合されている。押
さえピン55の中央部には、その軸方向と直交して貫通
するねじ孔55aが形成されている。一方、操作ノブ5
6は、支持金具7の前端部の連結板7cに形成された透
孔に回転可能に取り付けられ、樹脂製のスラストワッシ
ャ58により脱落しないよう止着されている。このた
め、スラストワッシャ58がベアリングとして機能する
ので、操作ノブ56の回転に必要なトルクを低減するこ
とができる。さらに、操作ノブ56の先端部には、ねじ
部56aが形成されている。このねじ部56aは、押さ
えピン55のねじ孔55aに螺合されている。
【0037】ここで、ばね支持リンク54は反力ユニッ
ト9により付勢されているので、その係合凹部54cは
押さえピン55を押し上げて操作ノブ56を引っ張り上
げる方向に付勢する。これに対し、操作ノブ56は連結
板7cに係合しているので上方に移動できない。このた
め、押さえピン55は移動せず、ばね支持リンク54の
回動が制限される。また、操作ノブ56を回転すると、
ねじ部56aに螺合する押さえピン55が上下に移動す
る。これにより、連結板7cと押さえピン55との間隔
が変化するので、ばね支持リンク54の設置角度が変化
する。このため、反力ユニット9の長さが調整されるの
で、圧縮に必要なばね力が変化する。これにより、背凭
れ1を傾斜させるために必要な荷重の大きさを調整する
ことができる。
【0038】なお、本実施形態では軸保持部29を軸受
60とアダプタ部材31とで構成して座受部3を背凭れ
1と座部5とが連動して傾斜する構造としたが、これに
限定されず座部5は固定で背凭れ1のみが傾斜可能な構
造としても構わない。また、本実施形態では背支桿支持
軸4を回転可能とすることにより背凭れ1を揺動可能と
しているが、これに限らずアダプタ部材31を軸受60
に固定することにより、あるいは軸受60にアダプタ部
材31の係止部63a、壁面63bを有する収容部63
に相当するものを直接形成することによって、背凭れ1
を揺動できないようにしても構わない。この場合、座受
部3に背凭れ揺動機構を設ける必要がないので、構造を
簡易にすることができる。
【0039】一方、図2に示すように、背凭れ1は、イ
ンナーシェル10と、該インナーシェル10の後側を覆
い隠すアウターシェル11と、該アウターシェル11の
前面の下部を覆い隠す前カバー12と、背凭れ昇降機構
13とを備えている。インナーシェル10の前側には、
スポンジやウレタン等から成るクッションが取り付けら
れている。そして、クッションの前側には、布等から成
る上張地がクッションに覆い被さるように張られてい
る。インナーシェル10とアウターシェル11との組付
けは、インナーシェル10の係合孔10aとアウターシ
ェル11の係合爪11aとの掛止めによりなされてい
る。但し、これに限らずボルト等のねじ止めにより組み
付けても構わない。
【0040】さらに、支持板14には、背凭れ1の背凭
れ昇降機構13が取り付けられている。また、支持板1
4と背凭れ昇降機構13とは、前カバー12により覆い
隠されている。前カバー12の下部には、縦長の切り欠
き12a,12aが形成されている。そして、背支桿2
が、各切り欠き12a,12aを通して背凭れ1の前面
から前方に突出されている。
【0041】図2及び図9に示すように、背凭れ昇降機
構13は、支持板14に対して昇降可能なスライド板1
5と、アウターシェル11に対して摺動可能な操作レバ
ー16と、回転中心ピン17と、戻りばね18と、左ロ
ック腕22及び右ロック腕21と、ロックピン28,2
8とを備えている。スライド板15の左右縁部は内側に
折り曲げられて案内部15a,15aを構成している。
各案内部15a,15aには、案内レール19,19が
取り付けられている。支持板14の左右縁部は、各案内
レール19,19により支持される。これにより、スラ
イド板15は、支持板14に沿って上下方向に案内され
る。スライド板15は、アウターシェル11の下部に4
箇所のボルト20によりねじ止めされている。
【0042】操作レバー16は、中央部の透孔16a
と、上端部のストッパ16bと、下端部のノブ取付部1
6cとを備え、ストッパ16b及びノブ取付部16cの
間の側面斜面に形成されている。一方、アウターシェル
11の前面の下部には、2対の支持突起11b,11b
がアウターシェル11と一体成形により形成されてい
る。各対の支持突起11b,11bの向き合った面に
は、上下方向を長手方向とする案内溝が形成されてい
る。この案内溝に操作レバー16の前述の斜面から成る
側面が挟持される。これにより、操作レバー16はアウ
ターシェル11に対して上下方向に摺動可能に支持され
ている。また、ノブ取付部16cには、操作ノブ25が
嵌合により取り付けられている。
【0043】操作レバー16の透孔16aには、回転中
心ピン17が係合されている。回転中心ピン17は、右
ロック腕21と一体化されている。この回転中心ピン1
7に左ロック腕22の透孔が回転可能に嵌合されてい
る。また、各ロック腕21,22には、ロックピン2
8,28が相互に離隔して広がるように戻りばね18に
よる付勢がなされている。
【0044】各ロックピン28,28の前部は、スライ
ド板15の透孔15b,15bを貫通して支持板14の
ロック溝23aまたは連通溝23bに挿入されている。
スライド板15の各透孔15b,15bは、横長形状と
されている。ロック溝23a,…,23aは、横長形状
の溝で左右に対をなして上下方向に沿って複数形成され
ている。各連通溝23b,23bは、各対のロック溝2
3a,23aの内側を上下方向に連通する形状とされて
いる。
【0045】一方、各ロックピン28,28の後部は、
アウターシェル11に形成された横長の透孔11c,1
1cに挿入されている。また、アウターシェル11の後
側には、これらの透孔11c,11cやスライド板15
を止着したボルト20の先端部を覆い隠す小カバー2
4,24が取り付けられている。
【0046】上述した操作レバー16を押し込まない状
態では、各ロック腕21,22が開くので、ロックピン
28,28が広がる方向に離れていずれかのロック溝2
3a,…,23aに係合する。この状態で、背凭れ1が
背支桿2に対して固定されている。操作レバー16の下
端部の操作ノブ25を押し上げると、回転中心ピン17
が押し上げられる。これにより、各ロックピン28,2
8が、スライド板15の各透孔15b,15bとアウタ
ーシェル11の各透孔11c,11cとに案内されてそ
れらの間隔を狭めるように内側に移動する。これによ
り、そして、各ロックピン28,28が、ロック溝23
a,23aから連通溝23b,23bに移動して上下方
向に摺動可能となる。これにより、スライド板15が支
持板14に対して昇降可能となるので、背凭れ1の上下
方向の位置を調節することができる。そして、使用者
は、操作レバー16を押し込んだ状態で、背凭れ1を摺
動させる。そして、操作レバー16を解放することによ
り、戻りばね18の作用で各ロックピン28,28が互
いに離れる方向に移動していずれかのロック溝23a,
…,23aに係合する。これにより、背凭れ1の位置が
設定される。
【0047】したがって、本実施形態では背凭れ1に背
凭れ昇降機構13を設けているので、座受部3に対する
背凭れ1の位置を調整することができる。但し、これに
限らず、背凭れ昇降機構13を設けずに背凭れ1と背支
桿2とを直接結合しても構わない。この場合、背凭れ1
の構造を簡易化することができる。
【0048】以上のように構成された椅子の背支桿取付
構造によると、次のようにして背凭れ1を支える背支桿
2が椅子の座部5などに取り付けられる。
【0049】まず、アダプタ部材31の回転軸部32を
軸受60に軸方向から差込み、座受部3の軸受60にア
ダプタ部材31を装着する。次いで、背支桿支持軸4を
軸受29の開口部30及びアダプタ部材31の開口部6
2を通過させてアダプタ部材31の収容部63に収容さ
せる。そして、背支桿支持軸4を図1あるいは図9に示
すように、収容部63の壁面63bに当接するまで右回
転させる。さらに、背支桿腕45と固定部61と背支桿
リンク36とを止めねじ46で結合して締め付ける。こ
れにより背支桿支持軸4の取付は完了する。したがっ
て、背支桿支持軸4を軸受29およびアダプタ部材31
の開口部30,62から軸受内部即ち収容部63に挿入
させるだけで座受部3と背支桿2とが係合されて結合さ
れるので、この背支桿支持軸4の形状や寸法の共通化に
より座受部3に対して異なるデザインの背凭れ1が自由
に取り付けられる。すなわち、あるデザインの座部5及
び座受部3に対して、他の複数のデザインの背凭れ1及
び背支桿2の取り付けが可能となる。しかも、背支桿腕
45と固定部61との連結によって、背支桿支持軸4は
アダプタ部材31から外れることはないので、背凭れ1
が座受部3から外れることはない。
【0050】しかして、アダプタ部材31の回転軸部3
2は座受部3の軸受60に対して回転可能なので、背凭
れ1及び背支桿2は座受部3に対して傾動可能となる。
また、背支桿2と座部5を支える座受部3のリンク機構
33とはリンク35を介して連結されているため、背支
桿2の傾動に伴って座部5の後部も上下動して傾斜す
る。
【0051】次に、椅子の背支桿取付構造の第2の実施
形態について説明する。図10に示すように、第2の実
施形態の背凭れ1は、インナーシェル10と、アウター
シェル11と、後カバーと、背凭れ昇降機構13とを備
えている。そして、本実施形態の座受部3と、背凭れ1
の構成部品のうちインナーシェル10とアウターシェル
11と背凭れ昇降機構13とは、上述の第1の実施形態
と同様の構造であるので、図中符号を同じくして説明を
省略する。
【0052】本実施形態の背支桿2,2は、アルミダイ
カスト合金やプラスチックなどによる射出成形により一
体成形されている。この背支桿2,2の前部は、内側に
折り曲げられた形状とされている。各背支桿2,2の折
り曲げられた部分の先端面同士を連結して背支桿支持軸
4が一体成形されている。各背支桿2,2の上部には、
内側に突出した形状の支持板14,14が一体成形され
ている。なお、本実施形態では、背支桿2と背支桿支持
軸4と支持板14とは一体成形されたものとしている
が、これに限らず別体の背支桿支持軸4と支持板14と
を背支桿2に対して接着・圧入等により一体化しても構
わない。
【0053】支持板14は、後カバー26の前面にねじ
止めされている。後カバー26の前面の左右の側部に
は、縦長の案内溝26aが形成されている。アウターシ
ェル11の後面には、スライダ27がねじ止めされてい
る。このスライダ27は、支持板14の縦長の透孔14
aを通過して後カバー26の案内溝26aに嵌合されて
いる。このため、アウターシェル11及びスライダ27
は、後カバー26及び背支桿2,2に対して上下方向に
摺動可能とされている。
【0054】また、後カバー26の中央部には、ロック
溝23a及び連通溝23bが形成されている。このロッ
ク溝23a及び連通溝23bは、第1の実施形態と同様
の形状とされている。さらに、ロックピン28,28の
後部は、アウターシェル11の横長の透孔11cを通過
して、後カバー26のロック溝23aに係合されてい
る。このため、操作レバー16を押し上げることによ
り、ロックピン28はアウターシェル11の透孔11c
により案内されて内側に移動する。
【0055】本実施形態によっても、第1の実施形態と
同様の方法によって背支桿2,2を背支桿支持軸4によ
り座受部3に取り付けることができる。
【0056】したがって、第1と第2の各実施形態によ
れば、座受部3を共用しながらも全く異なったデザイン
の背凭れ1を取り付けることができる。すなわち、これ
らの実施形態に示す椅子では、脚柱6と座受部3と座部
5とを共用しながら、この座受部3に複数の異なるデザ
インの背凭れ1及び背支桿2を取り付けることができ
る。このため、複数のデザインの椅子を製造する場合に
座受部3のデザインの種類を削減することができ、生産
効率を向上させると共に部品コストの低減を図ることが
できる。
【0057】なお、上述の実施形態は本発明の好適な実
施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発
明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能で
ある。例えば、本実施形態では背支桿取付構造を事務用
回転椅子に適用した場合について説明したが、他の種類
の椅子に適用しても構わない。また、本実施形態では、
背支桿支持軸4を左右の背支桿2,2を連結する1本の
棒状物としているが、これに限られず各背支桿2,2か
らそれぞれ内向きあるいは外向きに突出する少なくとも
アダプタ部材31,31の内周面に挿入する長さの同軸
上の2本の棒状物としても構わない。更に、本実施形態
では、2本の背支桿を背支桿支持軸4で連結する構造と
しているが、これに特に限定されず、1本の背支桿から
左右に突出するように背支桿支持軸4を取り付ける構造
即ち逆T字形の構造としても良い。更に、本実施形態で
は、軸保持部29として、軸受60とアダプタ部材31
とで構成されているが、これに限定されず、軸受60に
アダプタ部材31の収容部63及び開口部62などを設
けることによって軸保持部29を構成し、直接背支桿支
持軸4を収容するようにしても良い。この場合、軸受2
9の開口部30の大きさは、背支桿支持軸4の長径部L
1よりも狭くかつ短径部L2よりも広く形成される。
【0058】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、請求項
1の背支桿取付構造は、背支桿と一体化されて椅子幅方
向に延びる背支桿支持軸と座受部に形成されて背支桿支
持軸を嵌合させて支持する軸保持部とを備え、かつ背支
桿支持軸の少なくとも軸保持部と嵌合する部分を長径部
と短径部とを有する非真円形断面にすると共に軸保持部
に背支桿支持軸の短径部よりも広く長径部よりも狭い径
方向の開口部と該開口部より挿入される背支桿支持軸を
収容しかつ開口部から周方向にずれた位置で固定する収
容部とを設け、背支桿支持軸を開口部から軸保持部の収
容部内へ挿入して回転させることによって係合させるよ
うにしているので、この背支桿支持軸の形状や寸法の共
通化により座受部に対して異なるデザインの背凭れを取
り付けることができる。すなわち、座受部や座部や脚部
を共通化し、これら共通化した構成部材に対して様々な
デザインの背凭れ及び背支桿の取り付けを行うことがで
きる。このため、生産効率を向上させると共に椅子の製
作費を低減することができる。しかも、背支桿支持軸を
開口部を通して軸受内に挿入してから回転させるだけで
離脱不能に係合させることができるので、背支桿の座受
部に対する装着が極めて容易にワンタッチで完了させ得
る。
【0059】また、請求項2の背支桿取付構造は、軸保
持部は、背支桿支持軸を径方向に通過させる開口部を有
する軸受と、その内側で回転可能なアダプタ部材とで構
成され、かつアダプタ部材に背支桿支持軸を回転不能に
保持する収容部と、背支桿支持軸の短径部よりも広く長
径部よりも狭い径方向の開口部と、軸受に回転可能に支
持される回転軸部及び背支桿側に固定される固定部とを
設けるようにしているので、アダプタ部材と背支桿支持
軸と背支桿と背凭れとを一体的に傾動させ得る。このた
め、背凭れが傾動可能な椅子であっても、背支桿支持軸
の形状や寸法の共通化により座受部に対して異なるデザ
インの背凭れを取り付けることができる。
【0060】さらに、請求項3の背支桿取付構造は、ア
ダプタ部材の収容部内には背支桿支持軸が軸方向を中心
に傾斜したときに該背支桿支持軸が引っかかってアダプ
タ部材の開口部を通過できなくなる係止部が形成される
と共に、背支桿支持軸が係止部に引っかかった状態でア
ダプタ部材の固定部が背支桿及び背支桿支持軸に一体化
されているので、背凭れの傾動状態に拘わらず背支桿支
持軸がアダプタ部材から外れることはない。このため、
背凭れを持って椅子を持ち上げた場合等に、背凭れが座
受部から外れてしまうことが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の背支桿取付構造の第1の実施形態を示
す背支桿支持軸周辺の側面図である。
【図2】背凭れ及び背支桿を示す分解斜視図である。
【図3】背支桿及び座受部を示す側面図である。
【図4】背支桿及び座受部を示す底面図である。
【図5】座受部を示す分解斜視図である。
【図6】背支桿取付構造の主要部を示すアダプタ部材周
辺の平面図である。
【図7】図1のVII−VII線で切断した状態を示す断面図
である。
【図8】図1のVIII−VIII線で切断した状態を示す断面
図である。
【図9】アダプタ部材の各部を示す側面図である。
【図10】本発明の背支桿取付構造の第2の実施形態を
示す背凭れ及び背支桿の分解斜視図である。
【符号の説明】
1 背凭れ 2 背支桿 3 座受部 4 背支桿支持軸 29 軸保持部 30 開口部 31 軸保持部29を構成するアダプタ部材 32 回転部 60 軸保持部29を構成する軸受 61 固定部 62 開口部 63 収容部 63a 係止部 L1 長径部 L2 短径部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 椅子の背凭れを支持する背支桿を座受部
    に取り付ける背支桿取付構造において、前記背支桿と一
    体化されて椅子幅方向に延びる背支桿支持軸と前記座受
    部に形成されて前記背支桿支持軸を嵌合させて支持する
    軸保持部とを備え、かつ前記背支桿支持軸の少なくとも
    前記軸保持部と嵌合する部分を長径部と短径部とを有す
    る非真円形断面にすると共に前記軸保持部に前記背支桿
    支持軸の短径部よりも広く長径部よりも狭い径方向の開
    口部と該開口部より挿入される前記背支桿支持軸を収容
    しかつ前記開口部から周方向にずれた位置で固定する収
    容部とを設け、前記背支桿支持軸を前記開口部から前記
    軸保持部の収容部内へ挿入して回転させることによって
    係合させることを特徴とする椅子の背支桿取付構造。
  2. 【請求項2】 前記軸保持部は、前記背支桿支持軸を径
    方向に通過させる開口部を有する軸受と、その内側で回
    転可能なアダプタ部材とで構成され、かつ前記アダプタ
    部材に前記背支桿支持軸を回転不能に保持する収容部
    と、前記背支桿支持軸の短径部よりも広く長径部よりも
    狭い径方向の開口部と、前記軸受に回転可能に支持され
    る回転軸部及び前記背支桿側に固定される固定部とを設
    けたことを特徴とする請求項1記載の椅子の背支桿取付
    構造。
  3. 【請求項3】 前記アダプタ部材の前記収容部内には前
    記背支桿支持軸が回転したときに該背支桿支持軸が引っ
    かかって前記アダプタ部材の前記開口部を通過できなく
    なる係止部が形成されると共に、前記背支桿支持軸が前
    記係止部に引っかかった状態で前記アダプタ部材の前記
    固定部が前記背支桿側に固定されることを特徴とする請
    求項2記載の椅子の背支桿取付構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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