JPH1042977A - 段付厨房キャビネット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 段付厨房キャビネットにおいて高い位置に天
板が設けられる厨房キャビネットの天板下側に形成され
るデッドスペースの有効利用を図る。 【構成】 第１厨房キャビネット１０と、その天板３２
上面が第１厨房キャビネットの天板１８上面より低く形
成された第２厨房キャビネット３０とが隣接配置されて
なる段付厨房キャビネットにおいて、第１厨房キャビネ
ットの天板下側であって第１厨房キャビネットと第２厨
房キャビネットの天板段差内の任意箇所に前方に引き出
し可能な引き出し部材１４が設けられてなることを特徴
とする。引き出し部材は補助調理台として利用すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、調理キャビネッ
ト、シンクキャビネット、調理器キャビネット等の厨房
に使用される厨房キャビネットに関し、特に２つまたは
それ以上のキャビネットをそれらの天板の高さが異なる
ように設置してなる段付厨房キャビネットに関する。

【０００２】

【従来の技術】厨房キャビネットとして、従来より、２
つまたはそれ以上のキャビネットをそれらの天板の高さ
が異なるように設置してなる段付厨房キャビネットが用
いられている。

【０００３】特に、調理台を有する調理キャビネットや
シンクおよび調理台を有するシンクキャビネットは、そ
の天板の上に調理器が載置される調理器キャビネットよ
りも一般に高い位置に天板が設けられている。

【０００４】各キャビネットの天板の下側には、前面開
口部に引き出しや扉等が設けられた収納体が配置され
る。段付厨房キャビネットは、高さの異なる収納体を隣
接配置してそれらの上にカウンターを載置したり、ある
いは上端部に段差が設けられた一体型収納体の上部にそ
の高さに合わせて段差が設けられた一体型天板を取り付
けることにより得られるものである。

【０００５】段付厨房キャビネットにおいては、各キャ
ビネットにおける収納体の釣り合いを取り意匠性を向上
させるため、引き出しや扉体の上下端を同一レベルに設
けている。

【０００６】このため、収納体における引き出しや扉体
の上端レベルは天板が低い位置に設けられるキャビネッ
トが規準とされ、天板が高い位置に設けられるキャビネ
ットにおいては収納体の引き出しや扉体の上端と天板と
の間に広くあく部分形成される。

【０００７】従来は、この広くあく部分にフィラー部材
と呼ばれる化粧板を貼着して、化粧を施していた。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フィラ
ー部材が貼着される部分は、実用的には全く役に立たな
いデッドスペースであった。

【０００９】

【課題を解決するための手段】そこで本発明は、上述の
従来技術の問題点を解決し、段付厨房キャビネットにお
いて高い位置に天板が設けられる厨房キャビネットの天
板下側に形成されるデッドスペースの有効利用を図るこ
とを目的とする。

【００１０】すなわち本発明は、第１厨房キャビネット
と、その天板上面が前記第１厨房キャビネットの天板上
面より低く形成された第２厨房キャビネットとが隣接配
置されてなる段付厨房キャビネットにおいて、前記第１
厨房キャビネットの天板下側であって第１厨房キャビネ
ットと第２厨房キャビネットの天板段差内の任意箇所に
前方に引き出し可能な引き出し部材が設けられてなるこ
とを特徴とする。

【００１１】引き出し部材は補助調理台として利用する
ことができる。

【００１２】なお、段付厨房キャビネットの構成は、天
板上面の高さが異なる複数のキャビネットを隣接配置し
たもの、高さの異なる収納体を隣接配置した上にそれら
収納体の高さに合わせて段差が設けられた一体型天板を
載置したもの、あるいは収納体上端部に段差が設けられ
た一体型収納体の上にその高さに合わせて段差が設けら
れた一体型天板を載置したもの等に種別されるが、本発
明はこれらいずれの種類の段付厨房キャビネットにも適
用可能である。

【００１３】

【発明の実施の形態】図１は本発明による段付厨房キャ
ビネットの全体構成の一例を示し、第１厨房キャビネッ
トとして調理台１１ａ、１１ｂおよびシンク１２が設け
られたカウンター１８を有するシンクキャビネット１０
が用いられ、第２厨房キャビネットとしてガス調理器３
１および調理台３７ａ、３７ｂが設けられたカウンター
３２を有する調理器キャビネット３０が用いられてい
る。

【００１４】第１厨房キャビネットであるシンクキャビ
ネット１０は、側板１３（図２）、幕板、裏板および底
板（いずれも図示せず）からなる箱体の前方開口に引き
出し１５および扉体１６が設けられた収納体１７が下部
に設けられ、収納体１７の上に天板１８が配置されてな
る。天板１８の後方にはバックガード１９が一体的に形
成される。

【００１５】天板１８の上面には開口が設けられ、該開
口にシンク１２、水洗装置２１等が取り付けられると共
に、調理台１１ａ、１１ｂが設けられる。図示実施例に
おいてはシンク１２の両側に調理台１１ａ、１１ｂが設
けられているが、シンク１２の片側のみに調理台を有す
るものであってもよく、この場合には調理器キャビネッ
ト３０との隣接側に調理台１１ａを設けることが好まし
い。

【００１６】第２厨房キャビネットである調理器キャビ
ネット３０は、その天板３２の上面高さが、第１厨房キ
ャビネットであるシンクキャビネット１０の天板１８の
上面高さよりも低く設けられる。すなわち、調理台１１
ａよりも低い位置に調理台３７ａが設けられ、それらの
間には段差が形成される。

【００１７】調理器キャビネット３０の下部には、側
板、幕板、裏板および底板（いずれも図示せず）からな
る箱体の前方開口に扉体３４が設けられてなる収納体３
５が配置される。

【００１８】収納体３５の上に配置される天板３２の上
面には開口が設けられ、該開口にガス調理器３１が取り
付けられると共に、調理台３７ａ、３７ｂが設けられ
る。天板３２上の調理台は、シンクキャビネット１０と
の隣接側に設けられる調理台３７ａを少なくとも有して
おり、必要に応じて図示実施例のようにガス調理器３１
を挟んだ反対側にも調理台３７ｂとして設けられる。

【００１９】天板３２の後方にはバックガード３６が一
体に形成される。シンクキャビネット１０の天板１８お
よび調理器キャビネット３０の天板３２のそれぞれ後方
から立設されるバックガード１９、３６は、それらの上
端が略面一状に連続するように設けられている。

【００２０】シンクキャビネット１０の収納体１７の引
き出し１５や扉体１６の上端レベルは、調理器キャビネ
ット３０の収納体３４（ガス調理器３０の収納部分を含
む）の上端レベルを規準として設けられているため、シ
ンクキャビネット１０の天板１８と収納体１７の引き出
し１５や扉体１６の上端との間には広くあく部分が形成
される。この広くあく部分には、図２に示されるよう
に、前方に引き出し可能な引き出し部材１４が設けられ
る。

【００２１】引き出し部材１４は、シンクキャビネット
１０の天板１８の下側にシンクキャビネットの全幅にわ
たって設けてもよいが、少なくとも調理器キャビネット
３０との隣接側において所要の幅寸法にわたって設ける
ことが好ましい。引き出し部材１４が設けられない部分
には、フィラー貼着による化粧が施される。

【００２２】引き出し部材１４は補助調理台として用い
られることが好ましい。この場合において、隣接する調
理器キャビネット３０の調理台３７ａと略面一の高さに
引き出し部材１４を設けることができる。

【００２３】引き出し部材１４は、段付厨房キャビネッ
トにおける天板１８、３２の段差によりそれら天板下部
の収納体１７、３５に形成されるデッドスペースの有効
利用を図るものである。

【００２４】また、引き出し部材１４を補助調理台とし
て用いることにより、シンクキャビネット１０の調理台
１１ａの前方にプラスされた補助調理スペースが得ら
れ、全体の調理スペースが増大し、作業性が向上され
る。

【００２５】補助調理台となる引き出し部材１４に電子
秤等の秤を埋め込んで秤台を兼用するように構成しても
よい。

【００２６】また、引き出し部材１４を、内部に収納空
間を有する薄型の引き出しとすることができる。この場
合において、薄型の引き出しの上面開口を閉塞可能な蓋
を設け、収納体としての機能と共に蓋を補助調理台とし
て使用可能に構成してもよい。

【００２７】

【発明の効果】本発明によれば、段付厨房キャビネット
における天板上面が高い位置に設けられる厨房キャビネ
ットの天板下側で、低い厨房キャビネットの天板上面と
の段差内に、出し入れ可能な引き出し部材が設けられる
ため、従来はデッドスペースとなっていた箇所の有効利
用を図ることができる。

【００２８】また、この引き出し部材を補助調理台とし
て用いることにより、調理スペースを拡大し、使い勝手
および作業性の向上がなされる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による段付厨房キャビネットの構成例を
概略的に示す斜視図である。

【図２】図１の段付厨房キャビネットにおけるシンクキ
ャビネットの部分拡大図である。

【符号の説明】

１０ 天板上面の高さの高い第１厨房キャビネット（シ
ンクキャビネット） １１ａ、１１ｂ 調理台 １４ 引き出し部材 １５ 引き出し １７ 収納体 １８ 天板 ３０ 天板上面の高さの低い第２厨房キャビネット（調
理器キャビネット） ３２ 天板 ３５ 収納体 ３７ａ、３７ｂ 調理台

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】第１厨房キャビネットと、その天板上面が
   前記第１厨房キャビネットの天板上面より低く形成され
   た第２厨房キャビネットとが隣接配置されてなる段付厨
   房キャビネットにおいて、前記第１厨房キャビネットの
   天板下側であって第１厨房キャビネットと第２厨房キャ
   ビネットの天板段差内の任意箇所に前方に引き出し可能
   な引き出し部材が設けられてなることを特徴とする段付
   厨房キャビネット。
2. 【請求項２】前記引き出し部材が補助調理台をなすこと
   を特徴とする請求項１の段付厨房キャビネット。