JPH1042873A - フィターゼ生産酵母 - Google Patents

フィターゼ生産酵母

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JPH1042873A
JPH1042873A JP8200398A JP20039896A JPH1042873A JP H1042873 A JPH1042873 A JP H1042873A JP 8200398 A JP8200398 A JP 8200398A JP 20039896 A JP20039896 A JP 20039896A JP H1042873 A JPH1042873 A JP H1042873A
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phytase
yeast
methanol
recombinant plasmid
polypeptide
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暢夫 加藤
Yasuyoshi Sakai
康能 阪井
Hiroshi Mochizuki
大資 望月
Junko Tokuda
淳子 徳田
Takeshi Nakamura
武史 中村
Masaru Honjo
勝 本城
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィターゼ活性を有するポリペプチドを、細
胞外へ安価にかつ大量に生産できる形質転換体を提供す
る。 【解決手段】 メタノール酸化酵素由来のプロモーター
の下流に、シュワニオミセス オキシデンタリス由来フ
ィターゼをコードする遺伝子を結合した組換えプラスミ
ドを作成し、該組換えプラスミドで形質転換されたメタ
ノール資化性酵母を培養することにより、該フィターゼ
を細胞外に効率よく生産する。 【効果】 従来細胞外にはほとんど生産できなかったシ
ュワニオミセス オキシデンタリス由来フィターゼを培
地中に効率よく生産することが可能となり、該フィター
ゼをミオ−イノシトールの製造用酵素や排泄物中のリン
酸濃度の低減を目的とした家畜の飼料添加剤等に利用す
る上で、非常に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はメタノール、グリセ
ロールの少なくとも一方の添加により誘導可能であるア
ルコールオキシダーゼ遺伝子のプロモーターの下流に通
常の分泌シグナルを持たないポリペプチドであるフィタ
ーゼをコードする遺伝子を結合した配列を有する組換え
プラスミド、該組換えプラスミドで形質転換されたメタ
ノール資化性酵母、該メタノール資化性酵母を培養して
得られる培養液、菌体又はそれらの処理物、及びそれら
を用いたフィターゼの生産方法に関する。
【0002】
【従来の技術】EP 699762号に記載されている
シュワニオミセス オキシデンタリス(Schwanniomyces
occidentalis)由来の脱糖鎖後の分子サイズが約50k
Dのフィターゼ(以下特別の断わりがない限り単にフィ
ターゼと略す。)は、フィチン酸あるいはその塩をミオ
−イノシトールまで分解することが可能で熱安定性に優
れている酵素として知られている。該フィターゼは、常
温常圧下で単独でフィチンをミオ−イノシトールまで加
水分解でき、またこの反応では強酸を用いないため、排
水が環境へ与える負荷を低減できる。このため本酵素は
ミオ−イノシトール製造用酵素として期待されている。
また近年、フィターゼを飼料添加剤として家畜飼料に添
加して、単胃動物が消化できないリン酸源であるフィチ
ンを分解することにより、排泄物中のリン酸濃度を低減
する試みがなされている。その際、飼料製造工程の乾燥
工程において飼料が高温にさらされるが、該フィターゼ
は熱安定性に優れているため酵素の失活がより少なく、
工業的に有用である。
【0003】該フィターゼをコードする遺伝子はゲノム
遺伝子、cDNA共にクローニングされており、138
3bpのORFを持つ遺伝子としてその塩基配列につい
ても開示されている。(EP 699762号) EP 699762号で開示された塩基配列から予想さ
れるフィターゼのアミノ酸配列及びシュワニオミセス
オキシデンタリスの培養上清から精製されたフィターゼ
のN末端アミノ酸配列は、N末端のメチオニン残基以外
同一である。このことから、本酵素は培養上清中に見い
だされたタンパク質であるにもかかわらず、通常の分泌
タンパク質に見られるような分泌の過程で切断される分
泌シグナルが存在しないことがわかった。またKyteらの
方法(Kyte.J.ら、J.Mol.Biol. 157:pp105-132(1982))に
よりタンパク質の疎水性領域の解析を行なったところ、
本酵素のN末端に疎水性に富む領域が存在することがわ
かった。実際に本発明者らは、EP 699762号記
載のサッカロミセス セルビッシェ(Saccharomyces cer
evisiae)の形質転換酵母を用いてフィターゼの製造方法
を鋭意検討したが、発現量が十分ではなく、大部分のフ
ィターゼの活性は酵母細胞に付随しており、上清中に生
産されるフィターゼ活性はごくわずかであった。フィタ
ーゼを工業的に利用しようとする場合、フィターゼが酵
母細胞から遊離していることが経済性の点等で有利であ
るが、現在までのところ、フィターゼを細胞外に大量に
生産する技術は確立されていない。
【0004】一方、メタノール酸化酵素由来の強力なプ
ロモーターを利用できるキャンディダ ボイディニイ(C
andida boidinii)(特開平5−344895号)などの
メタノール資化性酵母による異種タンパク質発現系が開
発されている。中でもキャンディダ ボイディニイは、
目的遺伝子を相同組換えにより規定した染色体の位置に
組み込みが可能で、グリセロールとメタノールが共存す
る培地での1段階培養が可能である点で優れている。特
開平5−344895号によればアデニル酸キナーゼ、
チトクロムC、及びペルオキシダーゼをキャンディダ
ボイディニイ形質転換体で大量生産できることが示され
ている。そこで本発明者らは、フィターゼの大量生産の
ためにキャンディダ ボイディニイを用いることを考え
た。しかし、アデニル酸キナーゼ及びチトクロムCは細
胞内タンパク質で、該形質転換体により細胞内に生産さ
れるタンパク質であり、またペルオキシダーゼは分泌過
程で切断される通常の分泌シグナルを持つ分泌タンパク
質で、サッカロミセス セルビッシェ形質転換体で細胞
外に分泌され、細胞にはほとんど付随しないタンパク質
であることが知られている(特開平4−22807
8)。すなわち、該酵母がシュワニオミセス オキシデ
ンタリス由来フィターゼのごとき通常の分泌シグナルを
持たないタンパク質を細胞外に効率よく生産するか否か
は不明であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、フィターゼ
活性を有するポリペプチドを細胞外へ安価にかつ大量に
生産できる形質転換体を提供することを課題とするもの
であり、本発明の目的は、フィターゼ活性を有するポリ
ペプチドを発現可能な組換えプラスミドであって、メタ
ノール及びグリセロールよりなる群から少なくとも1種
選ばれる化合物により誘導可能なプロモーターを有し、
該プロモーターの下流にフィターゼ活性を有するポリペ
プチドをコードする遺伝子を連結した組換えプラスミ
ド、該組換えプラスミドで、メタノール資化性酵母を形
質転換して得られる形質転換酵母、該形質転換酵母を培
養することにより得られる、培養液、菌体又はそれらの
処理物、及びそれらを用いたフィターゼ活性を有するポ
リペプチドの生産方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】通常、分泌シグナルが無
いタンパク質を細胞外に分泌させようとする場合、その
宿主で機能する分泌シグナルを該タンパク質のN末端に
付加するか、もしくは付加した分泌シグナルをさらに改
変して分泌量を向上させることを試みる。しかし、この
方法においても効率的な分泌シグナルを見いだすことは
容易ではなく、多くの試行錯誤が必要である。
【0007】本発明者らは、このような分泌シグナルの
検討に加え、発現量を増加させるため宿主について鋭意
検討を行った。その結果、驚いたことにキャンディダ
ボイディニイを宿主とした場合は、シグナル配列の付加
を行なわなくても、即ち通常の分泌タンパク質に見られ
るような分泌シグナルがないシュワニオミセス オキシ
デンタリス由来フィターゼが細胞外へ効率よく分泌、蓄
積されることを見いだした。さらに、本発明者らはキャ
ンディダ ボイディニイが、分泌シグナルの切断という
通常の分泌タンパク質の分泌機構を介さずにタンパク質
を効率よく細胞外へ生産することを見いだし、該知見に
基づき本発明を完成させた。
【0008】即ち本発明は、フィターゼ活性を有するポ
リペプチドを発現可能な組換えプラスミドであって、メ
タノール及びグリセロールよりなる群から少なくとも1
種選ばれる化合物により誘導可能なプロモーターを有
し、該プロモーターの下流にフィターゼ活性を有するポ
リペプチドをコードする遺伝子を連結した組換えプラス
ミド、該組換えプラスミドで、メタノール資化性酵母を
形質転換して得られる形質転換酵母、該形質転換酵母を
培養することにより得られる、培養液、菌体又はそれら
の処理物、及びそれらを用いたフィターゼ活性を有する
ポリペプチドの生産方法を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明においてフィターゼ活性を
有するポリペプチドをコードする遺伝子とは、フィチン
酸あるいはその塩からリン酸基を遊離させる活性を持つ
ポリペプチドである限り特に限定はないが、好ましくは
シュワニオミセス オキシデンタリス(Schwanniomyces
occidentalis)由来の脱糖鎖後の分子サイズが約50k
Dのフィターゼをコードする遺伝子であり、具体的には
配列番号2の配列の遺伝子が例示される。
【0010】また、本発明においてメタノール及びグリ
セロールよりなる群から少なくとも1種選ばれる化合物
により誘導可能なプロモーターとは、メタノール資化性
菌のメタノール酸化酵素由来のプロモーターであり、例
えばキャンディダ ボイディニイ(Candida boidinii)
(特開平5−344895号)のAOD1プロモータ
ー、ピキア パストリス(Pichia pastoris)(J.M.Cregg
ら、Mol.Cell.Biol.5:pp.3376-3385(1985))のAOX1
もしくはAOX2プロモーター、ハンセヌラ ポリモル
ファ(Hansenula polymorpha)(P.E.Sudberyら、Biochem.
Soc.Trans.16:pp.1081ー1083(1988))のMOXプロモータ
ーなど、メタノール資化性酵母におけるメタノール酸化
酵素由来のプロモーターがあげられる。好ましくはキャ
ンディダ ボイディニイのメタノール酸化酵素由来のプ
ロモーターであり、そのようなものとして配列番号1に
記載の配列を含むプロモーターが例示できる。
【0011】本発明の組換えプラスミドは、上記メタノ
ール及びグリセロールよりなる群から少なくとも1種選
ばれる化合物により誘導可能なプロモーターの配列と、
フィターゼ活性を有するポリペプチドをコードする遺伝
子配列を適当なベクターに挿入して構成されている。そ
のために使用できるベクターとしては大腸菌の形質転換
に利用される公知のベクター、例えばpUC18、pB
R322等が例示できる。
【0012】本発明の組換えプラスミドは、形質転換し
た細胞を判別するために、組換えプラスミド中に適当な
選択マーカーを連結しておくことが望ましい。選択マー
カーとしては核酸の合成に関与する遺伝子、アミノ酸の
合成に関与する遺伝子など生育に関係する遺伝子や薬剤
耐性を付与する遺伝子などが挙げられ、例えばアンピシ
リン耐性遺伝子等が例示できる。
【0013】本発明の組換えプラスミドは、形質転換し
た細胞内に保持されるため細胞内で自律複製を可能にす
る配列を含むか、相同組換えにより染色体内に組み込む
ため宿主細胞の染色体と相同性の高い配列を含むことが
望ましい。
【0014】さらに、本発明の組換えプラスミドは発現
効率を向上させるためにフィターゼ活性を有するポリペ
プチドをコードする遺伝子の下流にターミネーター付加
しておくことが望ましい。例えばキャンディダ ボイデ
ィニイのAOD1ターミネーター等が例示できる。
【0015】このような組換えプラスミドの例としては
pNNPH60が例示できる。
【0016】本発明の組換えプラスミドで形質転換され
る宿主は異種タンパク質発現系が開発されているメタノ
ール資化性酵母ならばいかなる宿主でも良く、例えばキ
ャンディダ ボイディニイ、ピキア パストリス、ハン
セヌラ ポリモルファなどがあげられる。好ましくはキ
ャンディダ ボイディニイである。
【0017】また、本発明のフィターゼを細胞外に効率
よく生産するメタノール資化性酵母の形質転換体は、上
記記載のプラスミドをメタノール資化性酵母を公知の形
質転換方法を用いて形質転換することにより作製するこ
とができる。本発明の組換えプラスミドで形質転換され
たメタノール資化性酵母の例としては、シュワニオミセ
ス オキシデンタリス由来フィターゼを生産するキャン
ディダ ボイディニイ形質転換株であるMT−4054
4(本菌株は受託番号FERM P−15665として
工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託されている)
があげられる。
【0018】本発明の形質転換体酵母を培養する培地と
しては、グリセロール及びメタノールのうち少なくとも
ひとつを含む培地であれば特に制限はなく、使用菌株の
利用し得る窒素源、無機塩類、更に微量の有機栄養物等
を適当に含有する合成培地、天然培地のいずれも使用で
きる。培養条件としては、菌株や培地によっても異なる
が、培養温度は20℃〜40℃、培地のpHは3.0〜
7.0が望ましい。
【0019】本発明の形質転換酵母を培養して得られた
培養液、菌体又はそれらの処理物とは、培養した菌体を
含む培地、培養した菌体を除いた培養上清、及びこれら
から遠心分離やろ過等で集菌した菌体を機械的破壊、超
音波処理、凍結融解処理、乾燥処理、溶媒処理、加圧減
圧処理、浸透圧処理、自己消化、界面活性剤処理、酵素
処理により破壊したもの、及び該破壊物の粗精製物、並
びに培養液や菌体から分離精製されたフィターゼ、更に
は培養により得られた菌体、菌体或いは培養液から分離
精製されたフィターゼをアルギン酸ナトリウム、κ−カ
ラギーナン、ポリアクリルアミド等の固定化剤を用いて
固定化したものを含む。
【0020】
【実施例】以下本発明を実施例により更に詳しく説明す
るがこれらの実施例は本発明の内容を何等限定するもの
ではない。 実施例1 発現プラスミドの作製 EP 699762号記載のシュワニオミセス オキシ
デンタリス由来のフィターゼをコードするcDNAを含むプ
ラスミドをMT−10743(本菌株は受託番号FER
M BP−5108として工業技術院生命工学工業技術
研究所に寄託されている)から抽出し、このプラスミド
をpPHY36とした。このプラスミドのXhoI s
iteをT4ポリメラーゼで平滑末端にした後、Not
I siteを持つリンカー(TAKARA Cat.
No.4966P)を加えライゲーションし、NotI
siteを作製した。該プラスミドをNotIで切断
し調製したcDNA断片を、キャンディダ ボイディニ
イの異種タンパク質発現用プラスミドであるpNote
IのNotI siteにT4リガーゼで結合し、pN
NPH60を作製した。pPHY36の制限酵素地図を
図1(図1)に、pNNPH60の制限酵素地図を図2
(図2)に示す。
【0021】実施例2 形質転換 特開平5−344895号に記載のキャンディダ ボイ
ディニイTK62株を5mlのYPD(1% Yeas
t extract、2% polypeptone、
2% Glucose)培地に植菌し、28℃、30時
間振とう培養し、前培養液とした。得られた前培養液を
用いて100mlのYPD培地にOD61 0が0.2とな
るように植菌し、28℃でOD610が1.0付近になる
まで約12時間培養した。この培養液を集菌し、25m
lのリチウム溶液(10mM Tris−HCl(pH
8.0)、1mM EDTA、3mM lithium
acetate)に懸濁した。これを遠心分離により
集菌し、再度5mlのリチウム溶液に懸濁した後、振と
うしながら30℃で1時間インキュベートし、これをコ
ンピテントセルとした。1.5mlチューブに熱変性さ
せた10μg/μlcalf thymusを10μ
l、BamHIで切断した1μg/μl pNNPH6
0を5μl、およびコンピテントセル100μlを加
え、ピペッティングで穏やかに混合した後、30℃、3
0分間静置した。静置後、700μlの45%PEG溶
液(45%(w/v)polyethylene gl
ycol#4000(PEG)、10mM Tris−
HCl(pH8.0)、1mM EDTA、3mM l
ithium acetate)を加え、ピペティング
で穏やかに混合した後、30℃、1時間静置した。その
後、42℃、5分間のヒートショックをかけ、30℃で
5分間静置した。これを遠心分離で集菌した後、1ml
の滅菌水に懸濁して200μlずつYNBプレート
(0.67% YeastNitrogen base
w/o Amino acid(Difco社製)、
2% glucose、 2% 寒天)に塗布して28
℃、3日間培養した。この操作によりpNNPH60で
形質転換された菌体のみがコロニーを形成した。
【0022】実施例3 フィターゼ高生産株のスクリー
ニング 実施例2により得られたキャンディダ ボイディニイ形
質転換株の中からシュワニオミセス オキシデンタリス
由来フィターゼを高発現する株を選択するため以下に示
す培養を行ない、培養上清中のフィターゼ活性を比較し
た。シングルコロニーを5ml YPD培地で28℃、
24時間前培養した。この前培養液を用いて20mlの
YPGM培地(1% Yeast extract、2
% polypeptone、3% Glycero
l、1.5% Methanol)にOD610が0.2
となるように植菌し、28℃で3日間培養し、培養液を
遠心分離して上清を得た。得られた上清を限外濾過(ami
con centricon30 microconcentrator)により10倍に濃
縮した後、脱イオン交換水と置換した。脱イオン交換水
と置換された液を反応に適した濃度に更に濃縮、もしく
は希釈した液100μlに60mM酢酸ナトリウムバッ
ファー(pH4.4)、 5mMフィチン酸ナトリウムの
水溶液900μlを加え、70℃で30分間反応した。
反応終了後、反応液に5N H2SO4を100μl添加
して反応を停止した。対照として基質を含むバッファー
液にあらかじめ5N H2SO4を100μlを加えたも
のに酵素液を加えた画分を用意した。反応停止後、反応
液を96穴マイクロタイタープレート上で1〜2048
倍希釈し、希釈液100μlあたり50μlのリン酸検
出液を加え30分間振とう後、ABS620を測定した。
1〜10nMの範囲のリン酸校正曲線により、得られた
測定値から、放出されたリン酸量を決定した。この操作
により形質転換株には様々なフィターゼ生産性を示す菌
株が存在することが判明し、その中からシュワニオミセ
ス オキシデンタリス由来のフィターゼ高生産株MT−
40544が得られた。
【0023】実施例4 シュワニオミセス オキシデン
タリス由来フィターゼ生産酵母の比較 実施例3により得られたキャンディダ ボイディニイの
シュワニオミセス オキシデンタリス由来フィターゼ高
生産株MT−40544とEP 699762号に開示
されているサッカロミセス セルビッシェのシュワニオ
ミセス オキシデンタリス由来フィターゼ生産株MT−
40539(本菌株は受託番号FERMBP−5109
として工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託されて
いる)との比較を以下の方法で行った。サッカロミセス
セルビッシェのフィターゼ生産株MT−40539及
びキャンディダ ボイディニイのフィターゼ生産株MT
−40544をそれぞれ1コロニーずつとり、5mlの
YNB−URA培地(0.67% Yeast Nit
rogen base (Difco社製)、2% g
lucose、20mg/l adenine、30m
g/l leucine)に植菌し、28℃、48時間
前培養を行った。本培養はそれぞれ酵素の誘導様式が異
なるため、サッカロミセス セルビッシェについては表
1(表1)に示すフィターゼ誘導培地に前培養液2ml
を植菌し、キャンディダ ボイディニイについてはYN
B−GMY培地(0.67% Yeast Nitro
gen base (Difco社製)、3% gly
cerol、1.5% Methanol、0.5%
Yeast extract)20mlに植菌前培養液
2mlを植菌した。その後、28℃、4日間培養し、培
養液を遠心分離して上清を得た。得られた上清を透析、
もしくはamicon centricon 30 microconcentrator(a
micon社製)を用いて限外ろ過する事により脱イオ
ン交換水と置換し、活性測定に適当な濃度に希釈、もし
くは濃縮を行なって活性測定を行った。細胞付随の活性
はそれぞれの組換え体を遠心分離し脱イオン交換水に懸
濁する操作を2回洗浄して活性測定に用いた。それぞれ
の活性は各組換え体の宿主細胞にベクターのみを組換え
た形質転換体の持つ活性を差し引いて算出した。活性測
定の方法は実施例3に記載されている方法を用いた。結
果を表2(表2)に示す。表中、1u(unit)は反
応温度70℃、pH4.4において1分間でフィチン酸
ナトリウムからリン酸を1μmol遊離させる活性を示
している。表2(表2)の結果より、サッカロミセス
セルビッシェのフィターゼ生産株MT−40539の場
合は、細胞付随のフィターゼ活性に対し細胞外のフィタ
ーゼ活性が1:0.008の比であったが、キャンディ
ダ ボイディニイのフィターゼ生産株MT−40544
をメタノール、グリセロール及び酵母エキスを含む培地
で培養した場合は、細胞付随のフィターゼ活性に対し細
胞外のフィターゼ活性が1:1.2の比で見いだされ
た。また、メタノール資化性酵母のメタノール酸化酵素
由来のプロモーターにより全体の発現量が向上する効果
が加わり、キャンディダ ボイディニイのフィターゼ生
産株MT−40544の細胞外のフィターゼ活性はサッ
カロミセス セルビッシェのフィターゼ生産株MT−4
0539の約1500倍となった。
【0024】
【表1】 表1 フィターゼ誘導培地 ──────────────────────────────────── Glucose 10 g/l (NH42SO4 5 g/l CaCO3 1 g/l Calcium Phytate 0.6 g/l MgSO4・7H2O 0.5 g/l KCl 0.5 g/l CaCl2・2H2O 0.1 g/l Yeast extract 30 mg/l FeCl3・6H2O 0.2 mg/l H3BO4 0.5 mg/l CuSO4・5H2O 0.04mg/l ZnSO4・7H2O 0.4 mg/l Biotin 2 μg/l Folic acid 2 μg/l Niacin 0.4 mg/l Calcium Pantothenate 0.4 mg/l p−Aminobenzoic acid 0.2 mg/l Pyridoxine Hydrochloride 0.4 mg/l Riboflavin 0.2 mg/l Thiamine Hydrochloride 0.4 mg/l Adenine 20 mg/l Histidine 20 mg/l Leucine 30 mg/l Tryptophan 20 mg/l ────────────────────────────────────
【0025】
【表2】 表2 シュワニオミセス オキシデンタリス由来フィターゼ生産酵母の比較 ──────────────────────────────────── サッカロミセス セルビッシェMT−40539細胞付随 387.0u/l 細胞外 3.0u/l キャンディダ ボイディニイ MT−40544細胞付随 3710.0u/l 細胞外 4350.0u/l ────────────────────────────────────
【0026】
【発明の効果】本発明により、従来細胞外にはほとんど
生産できなかったシュワニオミセスオキシデンタリス由
来のフィターゼを、培地中に効率よく生産することが可
能となった。すなわち本発明により細胞外のフィターゼ
の生産量を著しく向上させ、またフィターゼ全体の発現
量を増加させることが可能となった。このように、フィ
ターゼを安価にかつ大量に細胞外に生産できることは、
ミオ−イノシトールの製造用酵素や、排泄物中のリン酸
濃度の低減を目的とした家畜の飼料添加剤等にフィター
ゼを利用する上で、非常に有効である。
【0027】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:734 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 起源 生物名:Candida Boidinii 分化の程度:野生株 配列: TCTAGAATTT CATTATTTAT TTTTTATTGA CTGGAAATTT TCAATCAATT TTATTTATTT 60 TTATTTATTT ATTTTCATAT TCTTAGATTT AAACTTTTTA GATGACCGCT ATTTTACTTA 120 CTTACTTACT TACTTACTTA CTTACTTACT TACATACCTA CTTACTGTGA TTTTATAATA 180 TGATAAGAAT TAATTTTCAT ATTTATGATG ATGTAAATTT AACCTAGTAT ACTATTTTAA 240 AGTTATCACT ATCTTTTAGT GCTGGCATTT TTTATTCTAT TTTCATATAT GTATATAAGT 300 AAATTAAGTA TCATCACGCT GCTTACTGTA CGTTTAAAAT GTGGAGATGG AAATAGAGAT 360 GGGGATGAAG ATGAAGATGA TGAGAATTAT AAACCATTCA TTCATTAATC AATCAATATA 420 ACTTATAAAA AAATTTATAT TTAAATGAAT TAATTTCCTT TATTTTAATA ATATCGTTAA 480 TTCTTTTAAA TTCTATTTTA TTTTAATTCT TTCTTTATCA TAGTTATCAT ATAACAATTA 540 TATAACATAG ATACACAATT ATTATTTTAT TATCATATTA TTTTTTAAAA TATTGATTAT 600 TTTTAAAATA ATATCTTAAT TAATTAATTT TTACGAATAT ACAAATTTTA ACGACTTTCT 660 TTTTTTAACG AATTTTAACG AACTTTTAAA AAAACAAAAA AAAAAAAACA AAATTATTTT 720 TCAATAGCGG CCGC 734
【0028】配列番号:2 配列の長さ:1631 配列の型:核酸 鎖の数:2本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 起源 生物名:Schwanniomyces occidentalis 分化の程度:野生株 配列: GTCAATC ATG GTC TCG ATC TCA AAA TTA ATT AAT AAC GGT TTA CTC TTA 49 Met Val Ser Ile Ser Lys Leu Ile Asn Asn Gly Leu Leu Leu 5 10 GCT GGT CAA AGT GTT TAC CAA GAT TTA GCT ACT CCA CAA CAA TCT TCC 97 Ala Gly Gln Ser Val Tyr Gln Asp Leu Ala Thr Pro Gln Gln Ser Ser 15 20 25 30 GTC GAG CAG TAT AAT ATT ATT AGG TTT TTA GGT GGT TCG GGT CCT TAC 145 Val Glu Gln Tyr Asn Ile Ile Arg Phe Leu Gly Gly Ser Gly Pro Tyr 35 40 45 ATT CAA CGC AGT GGT TAT GGT ATT TCC ACT GAT ATT CCT GAT CAG TGC 193 Ile Gln Arg Ser Gly Tyr Gly Ile Ser Thr Asp Ile Pro Asp Gln Cys 50 55 60 ACA ATT AAG CAA GTT CAG TTG ATG TCA AGG CAT GGG GAA AGA TAC CCT 241 Thr Ile Lys Gln Val Gln Leu Met Ser Arg His Gly Glu Arg Tyr Pro 65 70 75 TCA AAA AAC TCT GGT AAG AAG TTA AAA ACA ATA TAT GGT AAA TTA AAG 289 Ser Lys Asn Ser Gly Lys Lys Leu Lys Thr Ile Tyr Gly Lys Leu Lys 80 85 90 AGC TAC AAT GGC ACT TTC ACA GGT AGC TTA GCT TTT TTG AAT GAC TAT 337 Ser Tyr Asn Gly Thr Phe Thr Gly Ser Leu Ala Phe Leu Asn Asp Tyr 95 100 105 110 GAA TAT TTT GTT CCG GAT GAT AGT TTG TAC GAA AAG GAA ACA AGT GCA 385 Glu Tyr Phe Val Pro Asp Asp Ser Leu Tyr Glu Lys Glu Thr Ser Ala 115 120 125 CTG AAC TCG CAA GGT TTA TTT GCA GGT ACT ACA GAT GCC TTA AGA CAT 433 Leu Asn Ser Gln Gly Leu Phe Ala Gly Thr Thr Asp Ala Leu Arg His 130 135 140 GGT GCT GCT TTT AGA GCT AAA TAT GGA TCA TTG TAT AAA CAA AAT TCT 481 Gly Ala Ala Phe Arg Ala Lys Tyr Gly Ser Leu Tyr Lys Gln Asn Ser 145 150 155 ACC TTG CCA GTT TTC ACT TCA AAT TCC AAC AGA GTC TAC CAG ACT TCT 529 Thr Leu Pro Val Phe Thr Ser Asn Ser Asn Arg Val Tyr Gln Thr Ser 160 165 170 GAA TAC TTT GCC AGA GGT TTC TTA GGT GAT GAA TTT TCT GAT GCT ACT 577 Glu Tyr Phe Ala Arg Gly Phe Leu Gly Asp Glu Phe Ser Asp Ala Thr 175 180 185 190 GTT CAC TTT GCT ATC ATT GAT GAA GAC CCT AAA ATG GGT GTT AAT TCA 625 Val His Phe Ala Ile Ile Asp Glu Asp Pro Lys Met Gly Val Asn Ser 195 200 205 TTA ACA CCA AGA GCC GCT TGT GAC AAT TAT AAT GAG GAT GTG AAT GAC 673 Leu Thr Pro Arg Ala Ala Cys Asp Asn Tyr Asn Glu Asp Val Asn Asp 210 215 220 GGC ATT GTC AAT CAA TAT AGC ACT GAC TAT TTG GAT GAA GCC CTT AAA 721 Gly Ile Val Asn Gln Tyr Ser Thr Asp Tyr Leu Asp Glu Ala Leu Lys 225 230 235 AGA TTC CAA TCA TCA AAT CCA GGA TTG AAT TTG ACC TCG GAA GAC GTT 769 Arg Phe Gln Ser Ser Asn Pro Gly Leu Asn Leu Thr Ser Glu Asp Val 240 245 250 TAC CAA CTT TTC GCT TAC TGT GCA TAT GAG ACT AAT GTT AAG GGT GCA 817 Tyr Gln Leu Phe Ala Tyr Cys Ala Tyr Glu Thr Asn Val Lys Gly Ala 255 260 265 270 TCC CCA TTC TGT GAC TTA TTT ACT AAT GAA GAA TAC ATT CAA TAT TCC 865 Ser Pro Phe Cys Asp Leu Phe Thr Asn Glu Glu Tyr Ile Gln Tyr Ser 275 280 285 TAC AGC GTT GAT CTT TCT AAT TAT TAT TCT CAC GGG GCA GGT CAT AAT 913 Tyr Ser Val Asp Leu Ser Asn Tyr Tyr Ser His Gly Ala Gly His Asn 290 295 300 CTA ACT AAA ACC ATT GGT TCT ACT TTA TTA AAT GCC TCA TTA ACC TTA 961 Leu Thr Lys Thr Ile Gly Ser Thr Leu Leu Asn Ala Ser Leu Thr Leu 305 310 315 TTA AAA GAT GGC ACC AAT GAC AAT AAA ATC TGG TTA TCT TTT TCA CAC 1009 Leu Lys Asp Gly Thr Asn Asp Asn Lys Ile Trp Leu Ser Phe Ser His 320 325 330 GAT ACT GAT TTG GAA ATC TTC CAT AGT GCC TTA GGA ATT GTT GAG CCA 1057 Asp Thr Asp Leu Glu Ile Phe His Ser Ala Leu Gly Ile Val Glu Pro 335 340 345 350 GCT GAA GAT TTA CCA GTT GAT TAC ATT CCT TTT CCA TCG CCA TAT ATT 1105 Ala Glu Asp Leu Pro Val Asp Tyr Ile Pro Phe Pro Ser Pro Tyr Ile 355 360 365 CAC TCA CAA ATT GTT CCA CAA GGT GCT AGA ATT TAT ACT GAG AAA TAT 1153 His Ser Gln Ile Val Pro Gln Gly Ala Arg Ile Tyr Thr Glu Lys Tyr 370 375 380 TCA TGT GGC AAC GAA ACC TAT GTT AGA TAT ATA CTT AAT GAT GCA GTT 1201 Ser Cys Gly Asn Glu Thr Tyr Val Arg Tyr Ile Leu Asn Asp Ala Val 385 390 395 GTT CCA ATT CCA AAA TGC TCT TCT GGT CCA GGG TTC TCA TGT GAG CTT 1249 Val Pro Ile Pro Lys Cys Ser Ser Gly Pro Gly Phe Ser Cys Glu Leu 400 405 410 AGT AAA TTC GAA GAA TAT ATT AAT AAA AGA CTT AGG GAT GTT GAC TTT 1297 Ser Lys Phe Glu Glu Tyr Ile Asn Lys Arg Leu Arg Asp Val Asp Phe 415 420 425 430 GTT GAA CAA TGT GAT TTA AAA GAT GCT CCA ACT GAA GTT ACT TTT TAC 1345 Val Glu Gln Cys Asp Leu Lys Asp Ala Pro Thr Glu Val Thr Phe Tyr 435 440 445 TGG GAT TAC ACG TCG GTG AAC TAT AGT GCG TCC CTT ATT AAT GGT TAA 1393 Trp Asp Tyr Thr Ser Val Asn Tyr Ser Ala Ser Leu Ile Asn Gly 450 455 460 ATTGAGTATA GGAGAATATC TTATTTCTAG TTTGATCACT ATCTGAATCC ACTTTGCTCT 1433 TTCTCCTTGT TTTGATTGCT TATCCATTGT TTAGAAATAC GTTATAAAGC AATCATTTTT 1463 ACAACTATGT CGTCTAATAC TTTGTTTCTA GAATTAAAAA AATAAATAGT ATACCTGTGT 1493 AAAGTCTTAC TTGATAGCTA ACTAGTCACT TCTTAATCAT ACACCTAATC TATCCTAA 1631
【図面の簡単な説明】
【図1】 シュワニオミセス オキシデンタリス由来フ
ィターゼのcDNAを含むプラスミドpPHY36の制
限酵素地図である。
【図2】 シュワニオミセス オキシデンタリス由来フ
ィターゼをキャンディダ ボイディニイで発現するため
の発現組換えプラスミドpNNPH60の制限酵素地図
である。
【符号の説明】
AOD1 promoter :キャンディダ ボイ
ディニイのアルコールオキシダーゼのプロモーターを示
す。 AOD1 terminator:キャンディダ ボイ
ディニイのアルコールオキシダーゼのターミネーターを
示す。 Ampr :アンピシリン耐性遺
伝子を示す。 ori :大腸菌プラスミドの
複製開始点を示す。 C.boidinii URA3:キャンディダ ボイ
ディニイのオロチジン−5−リン酸デカルボキシラーゼ
遺伝子を示す。 Phytase cDNA :シュワニオミセス
オキシデンタリス由来フィターゼのcDNAを示す。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【書類名】 受託番号変更届
【提出日】 平成9年6月19日
【旧寄託機関の名称】通商産業省工業技術院生命工学工
業技術研究所
【旧受託番号】 FERM P−15665
【新寄託機関の名称】通商産業省工業技術院生命工学工
業技術研究所
【新受託番号】 FERM BP−5936
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:72) (C12N 9/14 C12R 1:72) (72)発明者 中村 武史 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内 (72)発明者 本城 勝 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィターゼ活性を有するポリペプチドを
    発現可能な組換えプラスミドであって、メタノール及び
    グリセロールよりなる群から少なくとも1種選ばれる化
    合物により誘導可能なプロモーターを有し、該プロモー
    ターの下流にフィターゼ活性を有するポリペプチドをコ
    ードする遺伝子を連結した組換えプラスミド。
  2. 【請求項2】 プロモーターがキャンディダ・ボイディ
    ニイ(Candida boidinii)のアルコールオキシダーゼ遺
    伝子由来であることを特徴とする請求項1に記載の組換
    えプラスミド。
  3. 【請求項3】 フィターゼ活性を有するポリペプチドが
    シュワニオミセス・オキシデンタリス(Schwanniomyces
    occidentalis)由来のフィターゼであることを特徴と
    する請求項1又は2に記載の組換えプラスミド。
  4. 【請求項4】 プロモーターが配列表の配列番号1に記
    載のDNA配列を有し、フィターゼ活性を有するポリペ
    プチドをコードする遺伝子が配列表の配列番号2に記載
    のDNA配列を有することを特徴とする請求項3に記載
    の組換えプラスミド。
  5. 【請求項5】 組換えプラスミドがpNNPH60であ
    る請求項4に記載の組換えプラスミド。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4の何れか一項に記載の組換
    えプラスミドで、メタノール資化性酵母を形質転換して
    得られる形質転換酵母。
  7. 【請求項7】 メタノール資化性酵母がキャンディダ
    (Candida)属に属する酵母であることを特徴とする請
    求項6に記載の形質転換酵母。
  8. 【請求項8】 メタノール資化性酵母がキャンディダ・
    ボイディニイ(Candida boidinii)である請求項6に記
    載の形質転換酵母。
  9. 【請求項9】 形質転換酵母がMT−40544(FE
    RM P−15665)である請求項8に記載の形質転
    換酵母。
  10. 【請求項10】 請求項6〜9の何れか一項に記載の形
    質転換酵母を培養することにより得られる、培養液、菌
    体又はそれらの処理物。
  11. 【請求項11】 請求項6〜9の何れか一項に記載の形
    質転換酵母を培養することにより得られる、培養液、菌
    体又はそれらの処理物からフィターゼ活性を有するポリ
    ペプチドを生産する方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US11965167B2 (en) 2019-04-25 2024-04-23 Impossible Foods Inc. Materials and methods for protein production

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