JPH1042713A - 育樹用ポット - Google Patents

育樹用ポット

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Publication number
JPH1042713A
JPH1042713A JP8199206A JP19920696A JPH1042713A JP H1042713 A JPH1042713 A JP H1042713A JP 8199206 A JP8199206 A JP 8199206A JP 19920696 A JP19920696 A JP 19920696A JP H1042713 A JPH1042713 A JP H1042713A
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JP
Japan
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tree
pot
biodegradable plastic
roots
growing
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Pending
Application number
JP8199206A
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English (en)
Inventor
Toshio Sakanaka
敏夫 阪中
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SAKANAKA RYOKKA SHIZAI KK
Original Assignee
SAKANAKA RYOKKA SHIZAI KK
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Publication date
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  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)
  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の植物根の梱包用シート材でポットし
た場合、樹木や植木をポットにいれたままで植栽地に植
え込めるとともに、この場合にも根腐れや発育不良もな
く、しかも製造コストも安価にできる育樹用ポットを提
供することを目的とするものである。 【解決手段】 本発明に係る育樹用ポットは、通気性並
びに通水性を有する薄い生分解性プラスチックシートを
基材とし、該基材の少なくとも一側面部分にセルロース
繊維乃至はパルプ繊維からなる補強用繊維層を形成して
シート材を構成し、該シート材で有底筒状に形成したこ
とを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、育樹用のポットに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば緑化樹木の生産は2〜3年
間樹木を合成樹脂製シート(不織布)若しくは合成樹脂
フィルムを加熱した型で型押し成形したり、ポット型に
縫製した育樹用ポットで露地にて育成し、これを合成樹
脂製育樹用ポットのまま出荷しており、この樹木を所望
の植栽地で合成樹脂製シート若しくはフィルムで形成さ
れた育樹用ポットを取り除いて植栽するようにしてい
る。
【0003】ところが、出荷された樹木の根は、育樹用
ポットが合成樹脂製シート若しくは合成樹脂フィルムで
形成されており、光透過性がないことから、樹木の根は
その先端部の発育点が止まらず、根が延びて小容積の育
樹用ポット内を廻った状態になっており、これがために
他の多くの細根の発育が阻害されてしまうことになる。
【0004】従って、育樹用ポット内を廻った根を処理
するために毎年植え替えする必要があり、植栽するまで
の管理に多大の手間と時間を要してしまうだけでなく、
植え替える時に根鉢の土が崩れ、根が露出し、これがた
めに樹木が枯死してしまうという問題があった。
【0005】また、所望の植栽地に植えつける際には、
育樹用ポットを取り除く時に根の回りの土が崩れたり、
折角延びた根が切られたりするために、活着後の発育が
非常に悪くなってしまうという問題があった。
【0006】更に、合成樹脂製シートやフィルムで形成
された育樹用ポットは排水性がないために、育樹用ポッ
ト内に水が溜まると水根が発生したりするという問題も
あった。
【0007】また、ポット内を廻った樹木の根及び細根
は不織布の繊維の中に潜りこんでしまうことからこれを
取り出すか、切り取ってしまわなくてはならず、育樹用
ポットを取り除く作業が面倒であるうえ、ポットから取
り出す時に樹木の根を傷めてしまうことがあり、細心の
注意を要し、手間がかかる。
【0008】加えて、取り除かれた育樹用ポットは産業
廃棄物として処理しなくてはならず、その処理にも費用
がかかる等の問題もあった。
【0009】そこで、近年合成樹脂製育樹用ポットに代
えて棕櫚や麻等の植物繊維を生分解性プラスチックに浸
漬し、これを加熱圧縮してシート材を形成し、このシー
ト材をポットに形成したものを使用することにより、育
成された苗を育樹用ポットにいれたまま植栽地に植え込
むようにしたものを本出願人が先に提案している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本出願人の先の提案に
係る上記棕櫚や麻等の植物繊維を生分解性プラスチック
に浸漬し、これを加熱圧縮してシート材を形成し、この
シート材を育樹用ポットに形成したものでは、育樹用ポ
ットの外周面が生分解性プラスチック層で覆われた状態
になっており、この育樹用ポットで育成された樹木の根
は生分解性プラスチックが分解して棕櫚や麻等の植物繊
維がバラバラにならないうちはポットから根が外部に出
ることができず、植物の根が土中に確りと張るのを阻害
されるだけでなく、生分解性プラスチック層の為に通気
性や通水性も阻害されてしまうことから、樹木が根腐れ
したり、成育が遅くなってしまうと言う問題があった。
【0011】更に、育樹用ポットを形成するためにはシ
ート材を所定の厚さや剛性を持たさなくてはならず、高
価な生分解性プラスチックを多量に使用するために育樹
用ポットの製造コストが高くなってしまうと言う問題も
あった。本発明は上記問題点に鑑み提案されたもので、
本発明の植物根の梱包用シート材でポットした場合、樹
木や植木をポットにいれたままで植栽地に植え込めると
ともに、この場合にも根腐れや発育不良もなく、しかも
製造コストも安価にできるようにすることを目的とする
ものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る育樹用ポットは、通気性並びに通水性を
有する薄い生分解性プラスチックシートを基材とし、該
基材の少なくとも一側面部分にセルロース繊維乃至はパ
ルプ繊維からなる補強用繊維層を形成してシート材を構
成し、該シート材で有底筒状に形成したことを特徴とす
るものである。
【0013】この育樹用ポット部材を形成するシート材
の原料となる生分解性プラスチックは、化学合成された
脂肪族系ポリエステルであり、土壌中、堆肥中、淡水
中、海水中で微生物(バクテリア、カビ)の作用により
生分解され、最終的には炭酸ガスと水になる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る育樹用ポット
を図面に基づいて説明する。図1は通気性並びに通水性
を有する小孔を設けた基材1の斜視図、図2はシート材
2の斜視図、図3は樹木を露地栽培する時に使用される
育樹用ポットAの展開形、図3は育樹用ポットAの斜視
図である。
【0015】この育樹用ポットAは、シート材2をポッ
ト状に形成したもので、シート材2は、生分解性プラス
チックを加熱溶解させた後、これを厚みの薄いシート状
に形成して基材1を形成し、この基材1に長孔からなる
通気用及び通水用孔2aを略均一に開ける。
【0016】尚、基材1を形成するにあたり、生分解性
プラスチックを厚みの薄いシート状(生分解性プラスチ
ックを繊維状にし、これを織布にしたり不織布にしたも
のを含む)に形成し、この生分解性プラスチック製シー
トにセルローズ繊維からなるクラフト紙を貼着して基材
1を形成することもできる。また、加熱溶解させた生分
解性プラスチックをフィラメント状に紡出し、この生分
解性プラスチックをフィラメントを経糸及び/若しくは
緯糸として目の荒い布帛やネット状に織製して基材1を
形成するようにしてもよい。
【0017】こうして通気用、通水用の孔2aが開けら
れた基材1にセルローズ繊維を吹きつけて、セルローズ
繊維を基材1に絡ませ、これを例えばPVA等の糊剤で
固着したり、加熱ローラで押圧し生分解性プラスチック
を溶解してセルローズ繊維を固定したりして、基材1に
セルローズ繊維層2bを形成するようにしたものであ
る。
【0018】また、基材1にセルローズ繊維層2bを形
成するにあたり、上記セルローズ繊維を吹きつける方法
に代えて、紙漉きの要領で糊剤を溶解した溶液に浮遊し
ているセルロース繊維溶液中に基材1を浸漬した後、引
き上げると、基材1には、通気用、通水用の孔2aが開
いており、浮遊しているセルロース繊維溶液の水分だけ
が基材1の孔2aから流れ落ち、基材1の表面及び裏面
には、浮遊していたセルロース繊維が付着する。
【0019】この場合、セルローズ繊維を浮遊させた溶
液中にはPVAや酢酸ビニル等の糊剤が含まれているの
で、付着しているセルロース繊維が乾燥すると、基材1
に完全に貼りついて、セルローズ繊維層2bで保形され
たシート材2が形成されるのである。また、このPVA
や酢酸ビニル等の糊剤は当該シート材2の保形だけでな
く、腰を持たせて作業性を高める役目も行うものであ
る。
【0020】上記の例では基材1にセルローズ繊維層2
bを形成するようにしてあるが、セルローズ繊維層にか
えて、パルプ繊維層を形成したり、若しくはセルローズ
繊維にパルプ繊維を混ぜて繊維層を形成するようにして
もよいことは勿論である。また、セルロース繊維やパル
プ繊維等を不織布状にし、これをスパンレースでからま
せてシート材2を形成することもできる。
【0021】尚、一般的に、薄い生分解性プラスチック
からなる基材1にセルローズ繊維層2bを形成したもの
では柔軟で保形力や腰がないため、後述するプレス等で
の育樹用ポットAの型抜き作業や製造された育樹用ポッ
トの取扱作業時等に、扱いにくくなる。そこで、保形力
や腰を持たせて作業性を高めるためにシート材2にPV
Aや酢酸ビニル等の糊剤がほどこされる。
【0022】しかして、繊維層を設けたシート材2を図
3に示すようにプレス等で育樹用ポットAを展開した底
部分32と周囲の側壁部分31を一体にしたポットの展
開形3に型抜きし、図4に示すように底部分32の周囲
に側壁部分31を沿わせて立ち上げ、側壁部分31の端
部33同士をステップル34で止めて組立てる。この育
樹用ポットAを使用する場合、露地で苗木を約2〜3年
間育成した後出荷されるのであるが、出荷された苗木が
入った育樹用ポットAはそのまま所望する植栽地に埋設
される。
【0023】ここで、露地で樹木を約2〜3年間育成で
樹木の根は徐々に張り出すが、根が育樹用ポットAの近
傍に到達すると、育樹用ポットAのシート材2を形成す
るセルローズ繊維間並びに通気用、通水用の孔2aから
透過する太陽光により、根が伸長が停止され、以後細根
が張り出すのである。
【0024】また、これと同時に露地で樹木を約2〜3
年間育成する時にも生分解性プラスチックは徐々に分解
を始めているが、生分解性プラスチックの混合比率を調
節することにより分解時間を制御することができるので
ある。
【0025】因みに、生分解性プラスチックである昭和
高分子株式会社製造の「ビオノーレ(登録商標)」とセ
ルローズ繊維もしくはパルプとの比率を、セルローズ繊
維もしくはパルプを80グラム〜100グラムに対して
「ビオノーレ」を40グラムにしたシート材2の育樹用
ポットAでは分解時間が約1年半であり、「ビオノー
レ」を70グラムにしたシート材2の育樹用ポットでは
分解時間が約2〜3年となる。
【0026】しかして植栽地に埋設された育樹用ポット
Aの繊維同士を連結している生分解性プラスチックは徐
々に生分解し、消滅すると育樹用ポットAを形成してい
た繊維はバラバラになり、腐食したりして植物の根の養
分となるのである。
【0027】尚、生分解性プラスチックに繊維を固着す
るにあたり、上面に繊維を載置した生分解性プラスチッ
クを加圧ローラですくなくとも繊維に当接している部分
を溶融させるようにしても良いことは勿論である。
【0028】また、上記実施の形態では生分解性プラス
チックをシート状にしてあるが、生分解性プラスチック
をテープ状にし、これを格子状若しくは編目状に形成し
たものを使用することもできる。
【0029】
【発明の効果】以上に説明したように本発明にかかる育
樹用ポットは、従来の生分解性を有した合成樹脂製プラ
スチックからなる繊維あるいはシートを用いたものに比
べて製品単価を安くする事ができ、通気性や通水性だけ
でなく、吸水性や保水性にも優れている。
【0030】更に、本発明の育樹用ポットで成育させた
苗木を所望する植栽地に植える場合、樹木が入った育樹
用ポットをそのまま植栽地に埋設すると、育樹用ポット
内の植物の根は通気・通水性の孔部分から外部に張り出
し、土中の水や空気もこの部分から出入りするので、樹
木が入った育樹用ポットをそのまま植栽地に埋設するこ
とができ、これにより合成樹脂製ポットのようにポット
を1つづつ外したり、これを産業廃棄物として処理する
手間と経費を無くすることができる利点もある。
【0031】加えて、育樹用ポットをそのまま植栽地に
埋設することができるので、根部分の環境を大きく変え
る事がなく、苗木の根の成育が阻害されたり、根腐れが
発生するのを防止することができると言う利点もある。
【0032】育樹用ポットを形成するシート材を透過し
た太陽光で、育樹用ポットの側壁近傍に張り出した樹木
の根は、その伸長が停止され細根が張り出すので、活着
後の樹木の発育を活発にすることができるという利点も
ある。
【0033】更に、通気性、通水性を有するシート材で
育樹用ポットが形成されていることから、従来のように
合成樹脂製シートやフィルムで形成された育樹用ポット
は排水性がないために、育樹用ポット内に水が溜まり、
水根が発生したりするという問題も解消することができ
るという利点もある。
【0034】また、育樹用ポットを薄いシート状の生分
解性プラスチックに補強用繊維層を形成するようにして
あるので、高価な生分解性プラスチックの使用量が少な
くでき、製造コストを安価にできながらも、補強用繊維
層により育樹用ポットの厚み並びに強度を十分なものに
することができるという利点もある。
【0035】以上のような効果に加えて、微生物によっ
て水分と炭酸ガスに分解されるので、地中に残ること無
く環境汚染とならないので、地球環境問題の点からも好
ましいものにすることができると言う利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】通気性並びに通水性を有する小孔を設けた基材
の斜視図である。
【図2】シート材の斜視図である。
【図3】生分解性プラスチックを用いたシート材を型抜
きすることにより得られるポットの展開形を示す斜視図
である。
【図4】育樹用ポットの斜視図である。
【符号の説明】
1 基材 2a 通気用及び通水用の孔 2 シート材 2b セルロース繊維層 3 ポットの展開形 4 育樹用ポット

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】通気性並びに通水性を有する薄い生分解性
    プラスチックシートを基材とし、該基材の少なくとも一
    側面部分にセルロース繊維乃至はパルプ繊維からなる補
    強用繊維層を形成してシート材を構成し、該シート材で
    有底筒状に形成したことを特徴とする育樹用ポット。
JP8199206A 1996-07-29 1996-07-29 育樹用ポット Pending JPH1042713A (ja)

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JP8199206A JPH1042713A (ja) 1996-07-29 1996-07-29 育樹用ポット

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JP8199206A JPH1042713A (ja) 1996-07-29 1996-07-29 育樹用ポット

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011055720A (ja) * 2009-09-07 2011-03-24 Takemotoen:Kk 直根性樹木の育苗方法、直根性樹木の定植方法およびポット

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011055720A (ja) * 2009-09-07 2011-03-24 Takemotoen:Kk 直根性樹木の育苗方法、直根性樹木の定植方法およびポット

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