JPH1042076A - 携帯型音響システム - Google Patents

携帯型音響システム

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Publication number
JPH1042076A
JPH1042076A JP8214188A JP21418896A JPH1042076A JP H1042076 A JPH1042076 A JP H1042076A JP 8214188 A JP8214188 A JP 8214188A JP 21418896 A JP21418896 A JP 21418896A JP H1042076 A JPH1042076 A JP H1042076A
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JP
Japan
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time difference
unit
music data
data
music
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Withdrawn
Application number
JP8214188A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Minagawa
哲郎 皆川
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Nippon Columbia Co Ltd
Original Assignee
Nippon Columbia Co Ltd
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Publication date
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  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
  • Reverberation, Karaoke And Other Acoustics (AREA)
  • Telephonic Communication Services (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】携帯型音響システムでは、送信装置と受信装置
との間に張られた複数のチャンネルの経路の違いによ
り、データ転送時に互いのチャンネル間に時間差が生
じ、これにより、時間差を吸収するバッファが必要とな
り、携帯型の受信装置が小型化が困難であり、消費電力
が大きい。 【解決手段】音楽情報を記録した記録媒体の音楽データ
を再生し、通信手段を用いて送信する再生部と、再生部
から送信された音楽データを受信し電波に変換した後、
通信手段を用いて音楽データを発信するデータ中継部
と、データ中継部からの音楽データを音楽情報に変換し
て再生する移動再生部とを具備する携帯型音響システム
において、通信手段のチャンネルが複数のとき、複数の
チャンネルでのデータ転送の時間差を計測する時間差計
測手段と、記録媒体から再生された音楽データを記憶す
る記憶手段と、時間差計測手段で計測した時間差に基づ
いて再生部から出力される音楽データのタイミングを制
御する制御手段を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】携帯して音楽を聞くことが可
能な携帯型の音響システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、移動中に音楽情報を聴くために
は、聴きたい音楽情報が記録されている記録媒体を持
ち、それぞれの記録媒体にあった携帯型の再生装置を携
帯して記録媒体を再生し、音楽情報を聴いていた。例え
ば、磁気記録媒体(カセットテープ)を聴きたいとき
は、磁気記録媒体を再生する専用の再生装置を携帯し、
また、コンパクトディスク(CD:Compact Disk)、ミ
ニディスク(MD:Mini Disk)等の光学式記録媒体
(光ディスク)を聴きたいときは、光学式記録媒体を再
生する専用の再生装置を携帯して音楽情報を聴いてい
た。これらの記録媒体を再生するために携帯する再生装
置は、専用の再生装置であるため、異なる記録媒体を所
持するときは、再生装置を複数携帯しなければならなか
った。
【0003】このような問題を解決するため、本願出願
人は、特願平7−231940号「携帯型音響システ
ム」として、音楽情報を記録した記録媒体を再生し、再
生した音楽データを通信手段を用いて送信する再生部
と、再生部から送信されてきた音楽データを受信し、電
波に変換した後、音楽データを通信手段を用いて発信す
る中継部と、中継部からの音楽データを音楽情報に変換
して再生する移動再生部を具備する携帯型音響システム
を先に出願している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述した携帯型音響シ
ステムにおいて、データ量が多い音楽データを送信する
場合、音楽データを分割して、それぞれの音楽データを
複数のチャンネルを使用して通信することがある。通信
手段は、複数のチャンネルを有する回線がネットワーク
を構成している。送信装置と受信装置の回線接続をネッ
トワークに要求したとき、ネットワークは、空いている
チャンネルを利用して送信装置と受信装置の回線を接続
する。例えば、送信装置と受信装置との間に2つのチャ
ンネルを接続する場合、1チャンネル目が地上の回線を
経由し、2チャンネル目が衛星設備を経由するように接
続されることも有り得る。
【0005】このようなネットワークを使用して音楽デ
ータを送受信する場合、チャンネルの経由ルートの違い
から、受信装置で受信する複数のチャンネルの音楽デー
タ間に時間差が生じる。そのため、音楽データを音楽情
報に復元する処理で、正確に復元処理が施されなくな
る。
【0006】また、ネットワークのチャンネルの経由ル
ートの違いにより生じる時間差を解消するためには、時
間差を吸収するバッファを受信装置に設けなければなら
ず、携帯型の受信装置の消費電力が上がり、電源として
使用している電池の消耗を速めてしまうという欠点があ
る。
【0007】また、データ量の多い音楽データ等を受信
する場合は、バッファを大容量にする必要があり、携帯
型の受信装置が大型化するという欠点があった。
【0008】本発明は、携帯型の受信装置を小型化し、
消費電力を抑え、送信装置と受信装置とを接続したネッ
トワークのチャンネルの経由ルートの違いにより生じる
データ転送の時間差を解消する携帯型音響システムを提
供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】そのため請求項1記載の
本発明は、音楽情報を記録した記録媒体の音楽データを
再生し、通信手段を用いて送信する再生部と、再生部か
ら送信された音楽データを受信し電波に変換した後、通
信手段を用いて音楽データを発信するデータ中継部と、
データ中継部からの音楽データを音楽情報に変換して再
生する移動再生部とを具備する携帯型音響システムにお
いて、通信手段のチャンネルが複数のとき、複数のチャ
ンネル間のデータ転送の時間差を計測する時間差計測手
段と、記録媒体から再生された音楽データを記憶する記
憶手段と、時間差計測手段で計測した時間差に基づいて
再生部から出力される音楽データのタイミングを制御す
る制御手段とを具備することを特徴としている。
【0010】また、請求項2記載の本発明は、請求項1
記載の携帯型音響システムにおいて、時間差計測手段
は、時間差を計測する時間差計測信号を発信する信号発
信部と、時間差計測信号を受信して複数のチャンネル間
の時間差を計測し時間差信号として送信する時間差計測
部とを具備し、制御手段は、時間差信号に基づいて記憶
手段から音楽データを出力するタイミングを制御する時
間制御部とを具備することを特徴としている。
【0011】また、請求項3記載の本発明は、請求項1
記載の携帯型音響システムにおいて、再生部は、音楽デ
ータをバイト単位で分割し、分割された奇数バイトと偶
数バイトを異なるチャンネルで送信することを特徴とし
ている。
【0012】また、請求項4記載の本発明は、請求項1
記載の携帯型音響システムにおいて、再生部は、音楽デ
ータを複数バイトからなるフレーム単位に分割し、分割
された奇数フレームと偶数フレームを異なるチャンネル
で送信することを特徴としている。
【0013】本発明によれば、音楽データを送信する前
に、複数のチャンネル間のデータ転送の時間差を測定
し、その時間差を吸収してデータを送受信するため、移
動再生部にバッファ機能を持たずに、データの復元処理
ができる。
【0014】また、本発明によれば、時間差を計測する
ための時間差計測信号を再生部側から発信し、移動再生
部側は時間差計測信号を受信して時間差を計測し時間差
信号として再生部に送信し、再生部は、時間差信号に基
づいて記憶手段を制御するため、記憶手段を再生部に設
けることができ、移動再生部を小型化、および、移動再
生部の消費電力を抑えることができる。
【0015】また、本発明によれば、音楽データをバイ
ト単位で分割し、1チャンネルで奇数バイトの音楽デー
タを送信し、もう1チャンネルで偶数バイトの音楽デー
タを送信するため、移動再生部は、複雑な復元処理を施
すことなく、PCMデータ等のデジタル音楽データを音
楽情報として再生することができる。
【0016】また、本発明によれば、音楽データを複数
バイトからなるフレーム単位に分割し、1チャンネルで
奇数フレームの音楽データを送信し、もう1チャンネル
で偶数フレームの音楽データを送信するため、記録媒体
で用いられているフレーム単位の誤り訂正を用いること
ができ、移動再生部は、複雑な処理を施すことなく、M
Dデータ等のフレーム化されたデジタル音楽データを、
音楽情報として再生できる。また、経路にバースト誤り
がある場合、奇数フレームまたは偶数フレームに誤りを
とどめることができ、さらに、その誤りが訂正不能の場
合、前後のフレームから補間することが可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の携帯型音響シス
テムにおける一実施例の概略構成を示す模式図である。
図1において、携帯型音響システムは、再生部1、中継
部2、移動再生部3で構成されている。再生部1は、記
録媒体再生部4、データ圧縮部5、バッファ6(記憶手
段)、通信インターフェース7、CPU8で構成されて
いる。CPU8は、信号発信部9(時間差計測手段)と
時間制御部10(制御手段)を具備している。
【0018】図1に示す携帯型音響システムにおいて、
再生部と中継部との間の通信手段としてISDN(Inte
grated Services Digital Network)を用い、中継部と
移動再生部との間の通信手段としてPHS(Personal H
andy Phone System)を用いるものとする。ISDN
は、64kbpsの情報チャンネル(Bチャンネル)
と、制御用の信号チャンネル(Dチャンネル)とを具備
している。ISDNにおいて、複数のBチャンネルとD
チャンネルとで構成するインターフェースには、基本イ
ンターフェース(BRI:Basic Rate Interface)や一
次群インターフェース(PRI:Primary Rate Interfa
ce)等がある。また、PHSは、転送レートが32kb
psの無線による通信手段の一種である。
【0019】PHSは、デジタル携帯電話に比べ、転送
レートが高い(日本におけるデジタル携帯電話は11.
2kbps、PHSは32kbps)、端末側出力が少
ない(デジタル携帯電話は0.8W〜2W、PHSは1
0mW)という利点がある。本発明においては、デジタ
ル携帯電話に比べPHSの方が、転送レートが高い、ま
た、地下街であっても通信が可能である、さらに、後述
する移動再生部3において長時間の音楽情報の再生が可
能であるという点で有用である。
【0020】記録媒体再生部4は、MDオートチェンジ
ャ11、CDオートチェンジャ12、オートチェンジャ
制御部13、セレクタ14で構成されている。ここで
は、記録媒体として、MDとCDの光学記録媒体をあげ
ているが、カセットテープ等の磁気記録媒体によるもの
であってもよい。
【0021】MDオートチェンジャ11及びCDオート
チェンジャ12は、それぞれ複数の記録媒体を保持し、
オートチェンジャ制御部13からの制御信号により、選
択された記録媒体を再生するものである。
【0022】オートチェンジャ制御部13は、MDオー
トチェンジャ11及びCDオートチェンジャ12に保持
されている記録媒体の内容(タイトル、アーチスト、曲
目等)を記憶する記憶部(図示せず)を具備しており、
後述するCPU8からの制御信号により、選択された記
録媒体を再生するように制御するものである。
【0023】セレクタ14は、オートチェンジャ制御部
13からの制御信号に基づいて、MDオートチェンジャ
11またはCDオートチェンジャ12のどちらかで再生
された音楽データを、選択して出力するものである。
【0024】データ圧縮部5は、記録媒体再生部4で再
生され出力された音楽情報を、後述の通信手段に適合し
た情報量に圧縮し、通信インターフェース7に圧縮デー
タとして出力するものである。このデータ圧縮部5は、
記録媒体再生部4で再生された音楽情報に対して圧縮を
施すものである。
【0025】バッファ6は、データ圧縮部5で圧縮され
た音楽データを一時記憶し、後述するCPU8からの制
御信号に基づいて、通信インターフェース7に出力する
ものである。バッファ6に入力される音楽データは、C
PU8の制御により、例えば、奇数フレームと偶数フレ
ームに分けられ記憶される。この場合、バッファ6は、
奇数フレームを記憶する領域と偶数フレームを記憶する
領域に分けられる。ここでバッファの領域は、CPU8
の制御により、通信手段に設けられるチャンネル数に対
応した領域に分割される。
【0026】通信インターフェース7は、再生部1と中
継部2と移動再生部3との間に回線を接続し、その回線
を使用して、再生部1と移動再生部3との間の制御情
報、データ圧縮部5で圧縮処理が施された音楽データの
送受信を行うものである。ISDNを使用した場合、通
信インターフェース7と中継部2及び移動再生部3との
間の回線の接続は、回線接続等の制御、回線で通信する
データの種類の設定を行うDチャンネルで行い、回線が
接続した時点で、音声、データ等を送信するBチャンネ
ルを使用して圧縮された音楽データ及び音楽データに関
する情報をデジタルデータとして送信する。Bチャンネ
ルで送信する音楽データに関する情報は、記録媒体再生
部4に収納されている記録媒体の内容に関する情報の記
録媒体情報、再生する記録媒体の選択、或いは、選択し
た記録媒体の再生等の動作を選択する制御情報である。
【0027】CPU8は、データ圧縮部5でのデータの
圧縮率の制御、バッファ6のデータの書き込み及び読み
出し等の制御、通信インターフェース7の回線接続やデ
ータの送受信の制御、再生部1と移動再生部3の複数の
チャンネル間の時間差を計測し、時間差を吸収するため
の処理を行うものである。時間差を計測するための時間
差計測信号を発信する信号発信部9と、バッファ6で時
間差を吸収する処理を行うための時間制御部10を具備
している。
【0028】ここで、CPU8は、データ圧縮部5にお
いて、オートチェンジャ制御部13が選択した記録媒体
における転送レートと、通信インターフェース7と移動
再生部3との間で使用されている通信手段の転送レート
とを比較し、記録媒体再生部4から出力された音楽情報
の圧縮率を演算する処理を制御する。
【0029】また、CPU8は、バッファ6に記憶され
た圧縮データを通信インターフェース7に出力するタイ
ミングを制御する。また、バッファ6に入力された音楽
データは、奇数番目のバイトまたはフレーム、偶数番目
のバイトまたはフレームに分けられ、奇数番目の音楽デ
ータの領域、偶数番目の音楽データの領域に記憶され
る。それぞれの領域に記憶された音楽データは、それぞ
れ異なるチャンネルで送信される。例えば、音楽データ
がPCMデータである場合、音楽データはバイト単位で
奇数番目と偶数番目のデータに分けられ出力される。バ
イト単位で送信された音楽データは、移動再生部3に入
力された順に伸長処理が施される。また、音楽データが
フレーム化されたデジタル音楽データの場合、音楽デー
タはフレーム単位で奇数番目と偶数番目のフレームに分
けられ出力される。例えば、MDに記録する際のフレー
ムを利用して移動再生部3にデータを送信すると、移動
再生部3は、通信中に生じる転送エラーの訂正に、MD
に利用されているエラー訂正を用いることができる。
【0030】また、CPU8は、通信インターフェース
7において、移動再生部3と再生部1との回線を接続す
るための処理を制御する。
【0031】また、CPU8は、時間差を吸収するため
の制御を行う。すなわち、再生部1と移動再生部3との
間の回線が接続された後、信号発信部9が時間差計測信
号を発信すると、移動再生部3は、複数チャンネル間の
データ転送の時間差を計測し、その結果を時間差信号と
して送り返してくる。再生部1の時間制御部10は時間
差信号を受信し、その時間差信号に基づいて、バッファ
6から出力するデジタル音楽データのタイミングを調整
する。
【0032】中継部2は、再生部1の通信インターフェ
ース7から送信されてきた音楽データを受信し、その音
楽データを電波等の無線による通信手段の音楽データに
変換して発信するものである。
【0033】移動再生部3は、通信インターフェース1
5、データ伸長部16、アンプ17、出力部18、キー
入力部19、ディスプレイ20、CPU21で構成され
ている。CPU21は、時間差計測部22(時間差計測
手段)を具備している。
【0034】通信インターフェース15は、再生部1の
通信インターフェース7と同様の機能を有するものであ
る。つまり、再生部1と中継部2、中継部2と移動再生
部3の間の回線を接続し、その回線を使用して、再生部
1と移動再生部3との間の制御情報、データ圧縮部5で
圧縮処理が施された音楽データの送受信を行うものであ
る。また、複数のチャンネルで送信されてきた音楽デー
タを1つのデータ列にまとめて出力するものである。
【0035】データ伸張部16は、圧縮処理が施され再
生部1から送信されてきた音楽データに伸張処理を施
し、アンプ17に出力するものである。
【0036】アンプ17は、データ伸張部16で伸張さ
れた音楽データを増幅し出力部18に出力する。出力部
18は、音楽データを電気信号に変換して音楽情報とし
て出力するものである。出力部18から出力される音楽
情報の音量は、電子ボリュームや機械式ボリューム等に
より、アンプ17の増幅率を可変し制御される。
【0037】キー入力部19は、ユーザが音楽情報を聴
くとき、再生部1との回線を接続するための入力、音楽
情報を選択するための入力、また、記録媒体の再生や停
止、早送りや巻き戻しの操作等を行うものである。ま
た、通常の電話としての番号入力等を行うものである。
【0038】ディスプレイ20は、入力した番号の表
示、記録媒体に関する情報の表示等を行うものである。
これらの情報は、写真または絵であってもよい。
【0039】CPU21は、移動再生部3と再生部1と
の間の回線接続やデータの送受信の制御、データ伸張部
16でのデータの伸張率の制御、再生部1と移動再生部
3との間で接続された複数のチャンネル間の時間差を計
測するための処理を行うものである。CPU21は、時
間差を計測するための時間差検出部22を具備してい
る。
【0040】ここで、CPU21は、通信インターフェ
ース15において、再生部1との回線を接続するための
処理を制御する。ユーザがキー入力部19で番号を入力
したとき、再生部1との回線を接続する処理を施す。ま
た、送信されてきた音楽データを順次、データ伸長部1
6に出力する。
【0041】また、CPU21は、データ伸長部16の
送信されてきた音楽データを制御信号の圧縮率に関する
情報に基づいて伸長処理を施し出力する処理を制御す
る。
【0042】また、CPU21は、時間差計測部22の
時間差を計測する処理の制御を行う。すなわち、再生部
1と移動再生部3との間の回線が接続した後、再生部1
の信号発信部9から時間差計測信号が発信される。時間
差計測信号は、複数のチャンネルに同時に発信される。
その時間差計測信号が移動再生部3に着信したとき、複
数のチャンネル間の着信時間差を計測する。その結果を
時間差信号として再生部に送信する。
【0043】以上の再生部1、中継部2、移動再生部3
で構成される携帯型音響システムの時間差計測処理につ
いて説明する。図2は、本発明の携帯型音響システムに
おける処理動作を示す模式図である。移動再生部3は、
移動再生部3と再生部1との間に1チャンネル目の回線
を接続するため、接続要求信号(呼設定)を送信する。
【0044】再生部1は、接続要求信号を受信し、回線
の接続の要求がされたことを確認する。それと同時に、
移動再生部3と再生部1との間の回線がネットワーク上
で接続されたことを、移動再生部3に知らせるために、
接続信号(応答)を送信する。
【0045】ここで、本来、再生部1と移動再生部3が
ネットワークを使用して回線を接続する場合、例えば、
移動再生部3が再生部1に呼設定を行うとき、移動再生
部3が送信した呼設定は、ネットワークで受信される。
ネットワークは、呼設定を受信すると、移動再生部3に
対して呼設定受付を送信する。また、ネットワークは、
再生部1に対して呼設定を送信する。本実施例では、こ
のネットワークが行う呼設定等の送受信の処理及び受付
信号の送信等を省略して説明する。
【0046】移動再生部3は、再生部1からの接続信号
を受信して、1チャンネル目の回線が接続されたことを
確認する。その後、移動再生部3は、2チャンネル目の
回線を接続するために、再生部1に対して再度接続要求
信号を送信する。
【0047】再生部1は、接続要求信号を受信した後、
接続信号を移動再生部3に送信する。移動再生部3は、
再生部1からの接続信号を受信することにより、2チャ
ンネル目の回線が接続されたことを確認する。この時点
で、移動再生部3と再生部1との間には、2チャンネル
の回線が接続されたことになる。ここで、接続する回線
の数は3チャンネル、4チャンネル等の複数のチャンネ
ルでもよい。この場合、移動再生部3の呼設定は、再生
部1からの応答を受信し、1つのチャンネルの回線が接
続したことを確認した後に、次の回線を接続する呼設定
を行う。
【0048】回線が接続されると、ユーザは、聴きたい
音楽情報の曲を選択する。移動再生部3は、選択信号を
送信する。このとき、記録媒体に関する情報を再生部1
に対し要求し、再生部1から送信されてきた記録媒体に
関する情報(ディスクタイトル、曲目等)から判断し、
曲等を選択してもよい。
【0049】再生部1は、選択信号を受信する。オート
チェンジャ制御部13は、選択信号に基づいて、目的と
する音楽情報が記録されている記録媒体を検索し、再生
可能状態で待機する。CPU8の信号発信部9は、2チ
ャンネルの回線のデータ転送の時間差を計測するため
に、それぞれのチャンネルに時間差計測信号を送信す
る。
【0050】移動再生部3の時間差計測部22は、2チ
ャンネルの回線で伝送されてきた時間差計測信号から、
2つのチャンネルでのデータ転送による時間差を検出す
る。そして、その時間差を再生部1に知らせるため、時
間差信号として送信する。
【0051】再生部1は、時間差信号を受信すると、記
録媒体再生部4は、選択された記録媒体の再生を開始
し、音楽データを順次データ圧縮部5に出力する。
【0052】データ圧縮部5は、入力されてくる音楽デ
ータを順次通信手段に適合する転送レートになるよう
に、音楽データに圧縮処理を施しバッファ6に出力する
【0053】バッファ6は、入力される音楽データを蓄
積する。CPU8の時間制御部10は、移動再生部3か
ら送信されてきた時間差信号に基づいて、2チャンネル
の回線でのデータ転送の時間差が生じないように、バッ
ファ6から音楽データを出力するタイミングを制御す
る。
【0054】バッファ6から出力されるタイミングが制
御された音楽データは、通信インターフェース7から、
順次送信される。
【0055】音楽データは、中継部2で電波に変換され
移動再生部3に送信される。移動再生部3は中継部2か
らの音楽データを通信インターフェース15で受信す
る。
【0056】受信した音楽データは、データ伸長部16
でデータの伸長処理が施され、アンプ17で増幅され出
力部18から音楽情報として出力される。
【0057】ここで、再生部1が音楽データを出力する
タイミングを調整して、バッファ6から出力する処理に
ついて説明する。図3は、本発明の携帯型音響システム
において時間差を吸収する処理動作を示す模式図であ
る。(a)は記録媒体から再生された元の音楽データで
あり、(b)は従来の送信時の音楽データの配列であ
り、(c)は従来の受信時の音楽データの配列であり、
(d)は本発明の送信前の音楽データの配列であり、
(e)は本発明の送信時の音楽データの配列であり、
(f)は本発明の受信時の音楽データの配列である。図
3において、チャンネル2(2ch)のデータ転送時間
は、チャンネル1(1ch)のデータ転送時間より3フ
レーム分遅いものとする。
【0058】記録媒体から再生された音楽データは、図
3(a)に示すように、フレーム1、フレーム2・・・
と配列している。ここで、音楽データは、低い転送レー
トの通信手段により転送するため圧縮処理が施される。
そのため、元の音楽データの1フレームは、圧縮処理が
施された後は、元の音楽データ2フレーム分に要する時
間で、1フレーム分の音楽データが転送される。この音
楽データは、図3(b)に示すように、奇数番目のフレ
ームを送信するチャンネル1と、偶数番目のフレームを
送信するチャンネル2に分けられそれぞれの回線により
送信される。
【0059】従来、図3(c)に示すように、データ転
送時にチャンネル1とチャンネル2の間に3フレーム分
のデータ転送の時間差が生じるため、チャンネル2の音
楽データは、本来着信する時間よりtだけ遅れて着信す
る。そのため、チャンネル2で転送したフレーム2は、
移動再生部にチャンネル1のフレーム7が転送されたと
きに受信されることになる。移動再生部は、着信した音
楽データを送信されてきた順序で伸長処理を施すが、音
楽データの順序が元の音楽データの順序と異なるため、
データ伸張処理を施しても、正確に元の音楽データに復
元できなくなる。または、複数フレーム分の音楽データ
を一時記憶することが可能なバッファが必要になる。
【0060】本実施例では、チャンネル1とチャンネル
2におけるデータ転送の時間差を計測し、複数のチャン
ネルでの時間差を吸収するように、音楽データがバッフ
ァから出力されるタイミングを制御する。つまり、図3
(d)に示す圧縮処理が施されチャンネル1とチャンネ
ル2に分割された音楽データを、図3(e)に示すよう
に、チャンネル1の音楽データのバッファから送出する
タイミングを、本来のデータ送出するタイミングより時
間tだけ遅らせて送出する。
【0061】そうすると、移動再生部では、チャンネル
2の音楽データが、データ送信中に時間tでけ遅れて着
信するため、図3(f)に示すように、チャンネル1と
チャンネル2の音楽データは、図3(d)と同様の配列
となる。移動再生部は、着信した音楽データに順次伸長
処理を施すことができ、余分なバッファを設けずに正確
に音楽情報を復元することができる。
【0062】以上のように、携帯装置(移動再生部)と
固定装置(再生部)とを、中継部を介してネットワーク
上の複数の回線で接続した場合、固定装置と携帯装置と
の間の複数回線でのデータ転送の時間差を計測し、複数
回線によりデータ送信で生じる時間差を固定装置で吸収
し、携帯装置に音楽データを送信することにより、ユー
ザは、音質劣化の少ない音楽情報を聴取することができ
る。
【0063】携帯装置は、時間差を吸収するバッファを
固定装置に設けたことにより、従来使用していたバッフ
ァ用の消費電力、および、時間差を計測し時間差を吸収
する処理のためバッファの制御が不要となり、また、携
帯装置が時間差を計測し時間差を吸収するための処理を
施す必要がないため、CPU等の処理に負担をかけるこ
とがない。また、携帯装置はバッファを搭載していない
ので、小型化することができる。
【0064】本実施例では、再生部と中継部との間の通
信手段をISDNとし、中継部と移動再生部との間の通
信手段をPHSとしたが、再生部と中継部、中継部と移
動再生部の両方の通信手段を同じ通信手段としてもよ
い。
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、携帯型音響システムに
おいて、携帯型の受信装置を小型化することができる。
また、携帯型の受信装置の消費電力を抑えることができ
る。また、送信装置と受信装置との間のネットワーク回
線の違いにより生じるデータ転送の時間差を解消するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の携帯型音響システムにおける一実施例
の概略構成を示す模式図である。
【図2】本発明の携帯型音響システムにおける処理動作
を示す模式図である。
【図3】本発明の携帯型音響システムにおいて時間差を
吸収する処理動作を示す模式図である。(a)は記録媒
体から再生された元の音楽データであり、(b)は従来
の送信前のデータ配列であり、(c)は従来の送信後の
データ配列であり、(d)は本発明の送信前のデータ配
列であり、(e)は本発明の送信後のデータ配列であ
る。
【符号の説明】
1 ・・・再生部 2 ・・・中継部 3 ・・・移動再生部 4 ・・・記録媒体再生部 5 ・・・データ圧縮部 6 ・・・バッファ 7 ・・・通信インターフェース 8 ・・・CPU 9 ・・・信号発信部 10 ・・・時間制御部 11 ・・・MDオートチェンジャ 12 ・・・CDオートチェンジャ 13 ・・・オートチェンジャ制御部 14 ・・・セレクタ 15 ・・・通信インターフェース 16 ・・・データ伸張部 17 ・・・アンプ 18 ・・・出力部 19 ・・・キー入力部 20 ・・・ディスプレイ 21 ・・・CPU 22 ・・・時間差計測部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】音楽情報を記録した記録媒体の音楽データ
    を再生し通信手段を用いて送信する再生部と、該再生部
    から送信された前記音楽データを受信し電波に変換した
    後通信手段を用いて音楽データを発信するデータ中継部
    と、該データ中継部からの前記音楽データを音楽情報に
    変換して再生する移動再生部とを具備する携帯型音響シ
    ステムにおいて、前記通信手段のチャンネルが複数のと
    き前記複数のチャンネル間のデータ転送の時間差を計測
    する時間差計測手段と、前記記録媒体から再生された前
    記音楽データを記憶する記憶手段と、前記時間差計測手
    段で計測した時間差に基づいて前記再生部から出力され
    る音楽データのタイミングを制御する制御手段とを具備
    することを特徴とする携帯型音響システム。
  2. 【請求項2】請求項1記載の携帯型音響システムにおい
    て、前記時間差計測手段は、時間差を計測する時間差計
    測信号を発信する信号発信部と、前記時間差計測信号を
    受信して複数のチャンネル間の時間差を計測し時間差信
    号として送信する時間差計測部とを具備し、前記制御手
    段は、前記時間差信号に基づいて前記記憶手段から音楽
    データを出力するタイミングを制御する時間制御部とを
    具備することを特徴とする携帯型音響システム。
  3. 【請求項3】請求項1記載の携帯型音響システムにおい
    て、前記再生部は、前記音楽データをバイト単位で分割
    し、分割された奇数バイトと偶数バイトを異なるチャン
    ネルで送信することを特徴とする携帯型音響システム。
  4. 【請求項4】請求項1記載の携帯型音響システムにおい
    て、前記再生部は、前記音楽データを複数バイトからな
    るフレーム単位に分割し、分割された奇数フレームと偶
    数フレームを異なるチャンネルで送信することを特徴と
    する携帯型音響システム。
JP8214188A 1996-07-25 1996-07-25 携帯型音響システム Withdrawn JPH1042076A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006014367A (ja) * 2005-08-05 2006-01-12 Pioneer Electronic Corp 音声データ処理方法

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