JPH104193A - 電界効果トランジスタ,半導体記憶装置並びにそれらの製造方法及び半導体記憶装置の駆動方法 - Google Patents
電界効果トランジスタ,半導体記憶装置並びにそれらの製造方法及び半導体記憶装置の駆動方法Info
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- JPH104193A JPH104193A JP8789497A JP8789497A JPH104193A JP H104193 A JPH104193 A JP H104193A JP 8789497 A JP8789497 A JP 8789497A JP 8789497 A JP8789497 A JP 8789497A JP H104193 A JPH104193 A JP H104193A
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Abstract
を有するFET,メモりの機能を向上させるための構造
あるいは製造方法を提供する。 【解決手段】 基板1の上に第1ポリシリコン層41を
形成し、第1ポリシリコン層41の上部に空孔欠陥を導
入し、第2ポリシリコン層42を形成する。さらに、第
2ポリシリコン層42の上に第3ポリシリコン層43を
形成する。第3ポリシリコン層43の上にシリコン酸化
膜及びゲート用ポリシリコン膜を堆積した後、これらを
パターニングして制御ゲート電極4及びゲート酸化膜6
を形成する。その後、不純物イオンを注入して、ソース
領域2及びドレイン領域3を形成する。制御ゲート電極
4の下方に、空孔欠陥が導入された第2ポリシリコン層
42を有するチャネル領域40が設けられているので、
チャネル領域におけるキャリアの移動度が向上し、高速
かつ低電圧で動作することができる。
Description
電荷蓄積領域にポリシリコン層を有する電界効果トラン
ジスタ又は半導体記憶装置の改良に関する。
て、ガラス基板等の絶縁性基板上に、アモルファスシリ
コンやポリシリコンで構成されるソース・ドレイン領域
やチャネル領域等の活性領域を設けたものが知られてい
る。特に、アクティブ・マトリクス型液晶ディスプレイ
等に用いられる薄膜トランジスタ(TFT)において
は、このような構造を採ることにより、高集積化された
電界効果トランジスタを安価に製造するようにしてい
る。
を示す断面図である。同図に示すように、ガラス等の絶
縁性材料からなる基板1の上に、ポリシリコン膜が形成
されており、このポリシリコン膜の上に、ゲート酸化膜
6と制御ゲート電極4とが形成されている。そして、ポ
リシリコン膜のうち制御ゲート電極4の両側方に位置す
る領域には、高濃度のn型不純物を含むポリシリコン膜
からなるソース領域2及びドレイン領域3とがそれぞれ
形成されている。また、ソース領域2とドレイン領域3
との間つまり制御ゲート電極4の下方に位置する領域
は、p型不純物を含むポリシリコン膜からなるチャネル
領域8となっている。
3及びチャネル領域8をポリシリコン膜で構成すること
によって、透明性のガラス基板等の上に、液晶表示パネ
ルの動作を制御するための電界効果トランジスタを形成
することができる。
半導体記憶装置の構造を示す断面図である。同図に示す
ように、従来の不揮発性半導体記憶装置は、シリコン基
板12内に形成されたp型不純物を含むチャネル領域8
と、シリコン基板12内に形成されチャネル領域8を挟
んで対向するn型不純物を含むソース領域2及びn型ド
レイン領域3と、チャネル領域8の上に形成されたトン
ネル酸化膜16と、トンネル酸化膜16の上に形成され
たポリシリコン膜からなる浮遊ゲート電極50と、上記
浮遊ゲート電極50の上に形成された容量絶縁膜17
と、該容量絶縁膜17の上に形成されたポリシリコン膜
などからなる制御ゲート電極4と、ソース領域2,ドレ
イン領域3及び制御ゲート電極4の上に堆積されたシリ
コン酸化膜からなる層間絶縁膜11と、層間絶縁膜11
に開口されたコンタクトホールを埋めてソース領域2,
ドレイン領域3にそれぞれコンタクトするソース電極1
01及びドレイン電極102とを備えている。
入して電荷蓄積状態にし、あるいは浮遊ゲート電極50
から電荷を引き抜いて電荷欠乏状態にすることで、チャ
ネル領域8を挟んだソース領域2−ドレイン領域3に電
流の流れやすい状態と電流の流れにくい状態とを作り出
し、これを利用して、情報の記憶,消去,読み出しを行
なうようにしたものである。
に示すような上記従来の薄膜トランジスタにおいては、
以下のような問題があった。
ィスプレイに使用される薄膜トランジスタにおいては、
画素数の増大つまり集積度の増大につれて、薄膜トラン
ジスタの動作速度の向上が求められている。ポリシリコ
ンはアモルファスシリコンよりも高い移動度を発揮する
ことができるものの、さらに高い移動度を実現するに
は、かかる従来の構造では限界があった。
造では、多様な機能を有する電界効果トランジスタを実
現することができず、応用分野も限られている。
半導体記憶装置においては、以下のような問題があっ
た。
際などにポリシリコン膜内に欠陥が発生するなどポリシ
リコン膜の劣化が生じ、そのために蓄積電荷量が変化し
て、読み出しエラーを生じるおそれがあった。
は、浮遊ゲート電極内に蓄積される電荷量を変えて、多
値メモリを構成するなどの機能の向上に限界があった。
成されるチャネル領域を有する電界効果トランジスタに
おいて、キャリアの移動度の高いポリシリコン層を設け
ることにより、動作速度の向上と低電圧化とを図ること
にある。
成されるチャネル領域を有する電界効果トランジスタに
おいて、チャネル層に互いにチャネル抵抗の異なる複数
のポリシリコン層を設けることにより、多様な機能を実
現することにある。
成される浮遊ゲート電極を有する半導体記憶装置におい
て、電荷の注入などの時におけるポリシリコン膜の劣化
を防止する手段を講ずることにより、電荷蓄積量の経時
変化等に起因する誤動作を防止することにある。
成されるチャネル領域を有する半導体記憶装置におい
て、チャネル層に互いにチャネル抵抗の異なる複数のポ
リシリコン層を設けることにより、多値メモリ機能を実
現することにある。
るために、本発明では、請求項1−4に記載されている
第1の電界効果トランジスタに関する手段と、請求項2
2,23に記載されている第1の電界効果トランジスタ
の製造方法に関する手段とを講じている。
では、請求項5−12に記載されている第2の電界効果
トランジスタに関する手段と、請求項24−26に記載
されている第2の電界効果トランジスタの製造方法に関
する手段とを講じている。
では、請求項13−14に記載されている第1の半導体
記憶装置に関する手段と、請求項27,28に記載され
ている第1の半導体記憶装置の製造方法に関する手段と
を講じている。
では、請求項15−21に記載されている第2の半導体
記憶装置に関する手段と、請求項29−32に記載され
ている第2の半導体記憶装置の製造方法に関する手段
と、請求項33,34に記載されている半導体記憶装置
の駆動方法に関する手段とを講じている。
請求項1に記載されているように、基板と、上記基板の
上に形成され、空孔欠陥が導入されたポリシリコン層を
有するチャネル領域と、上記チャネル領域の上に形成さ
れたゲート絶縁膜と、上記ゲート絶縁膜の上に形成され
たゲート電極と、上記チャネル領域を挟む1対のソース
・ドレイン領域とを備えている。
ので、チャネル領域のチャネル長が短くなったのと同じ
ことになる。したがって、ポリシリコン膜でチャネル領
域を構成しながら、極めてキャリアの移動度の高いつま
り高速かつ低電圧で動作が可能な電界効果トランジスタ
となる。
1において、上記チャネル領域内の上記単位体積あたり
の空孔欠陥の数が多いポリシリコン層の上及び下のうち
少なくともいずれか一方に、空孔欠陥が導入されていな
いポリシリコン層を形成しておくことができる。
設けることが可能となり、電界効果トランジスタの性能
がより最適化される。
1又は2において、上記基板を絶縁性材料により構成
し、上記ソース・ドレイン領域を、上記基板上に堆積さ
れたポリシリコン膜により構成することができる。
可能なTFTとなる電界効果トランジスタが得られる。
請求項1又は2において、上記基板を半導体材料により
構成し、上記ソース・ドレイン領域を、上記基板上に堆
積されたポリシリコン膜と上記基板とに亘って形成して
もよい。
請求項5に記載されているように、基板と、上記基板の
上に形成され、チャネル電流が流れる方向に直列に配置
された互いに抵抗率の異なる複数のポリシリコン層を有
するチャネル領域と、上記チャネル領域の上に形成され
たゲート絶縁膜と、上記ゲート絶縁膜の上に形成された
ゲート電極と、上記チャネル領域を挟む1対のソース・
ドレイン領域とを備えている。
領域の電圧を高くしていったときに、ドレイン領域から
延びる空乏層の先端が各ポリシリコン層の境界を通過す
る際に、ドレイン電流が非連続的に増大する特性を示す
ことになる。したがって、非線形特性等の特殊機能を有
するトランジスタが得られる。
5において、上記複数のポリシリコン層を、各ポリシリ
コン層内の結晶粒の平均的なサイズが異なることにより
抵抗率が異なるように調整しておくことができる。
サイズが大きいほど抵抗率が小さくなることを利用し
て、請求項5の作用効果が確実に得られる。
6において、上記複数のポリシリコン層は、上記ドレイ
ン領域に近いものほど平均的なサイズの小さい結晶粒を
含んでいることが好ましい。
5において、上記複数のポリシリコン層をいずれも空孔
欠陥が導入されたポリシリコン膜により構成され、各ポ
リシリコン層内の単位体積あたりの空孔欠陥の数が異な
ることにより抵抗率が異なるように調整しておくことが
できる。
が多く導入されているほど抵抗率が小さくなることを利
用して、請求項5の作用効果が確実に得られる。
8において、上記複数のポリシリコン層は、上記ドレイ
ン領域に近いものほど単位体積あたりの空孔欠陥の数が
少ないことが好ましい。
項5において、上記複数のポリシリコン層を、空孔欠陥
が導入されたポリシリコン層と空孔欠陥が導入されてい
ないポリシリコン層とからなることにより抵抗率が異な
るように調整しておいてもよい。
項5−10のうちいずれか1つにおいて、上記基板を絶
縁性材料により構成しておき、上記ソース・ドレイン領
域を、上記基板上に堆積されたポリシリコン膜により構
成することができる。
果トランジスタに非線形特性などの特殊な機能を持たせ
ることができる。
に、請求項5−10のうちいずれか1つにおいて、上記
基板を半導体材料により構成しておき、上記ソース・ド
レイン領域を、上記基板上に堆積されたポリシリコンと
上記基板とに亘って形成しておいてもよい。
13に記載されているように、半導体領域を有する基板
と、上記半導体領域の一部に形成されたチャネル領域
と、上記チャネル領域の上に形成され電荷のトンネリン
グによる通過が可能なトンネル絶縁膜と、上記トンネル
絶縁膜の上に形成され空孔欠陥が導入されたポリシリコ
ン層を有する浮遊ゲート電極と、上記浮遊ゲート電極の
少なくとも一部に接して形成された容量絶縁膜と、上記
容量絶縁膜を挟んで上記浮遊ゲート電極と容量結合する
ことが可能に形成された制御ゲート電極と、上記半導体
領域内に形成され、上記チャネル領域を挟む一対のソー
ス・ドレイン領域とを備えている。
導入されたポリシリコン層で構成されているので、電荷
が浮遊ゲート電極に注入されたときにも、電荷を蓄積す
る能力の高い空孔欠陥に電荷が蓄えられる。そして、浮
遊ゲート電極内では主にポテンシャルエネルギーの低い
欠陥準位を介して電荷が移動するので、浮遊ゲート電極
中のポリシリコン膜が受けるダメージは小さく、ポリシ
リコン層の劣化に起因する蓄積電荷量の経時変化も抑制
されることになる。
項13において、上記浮遊ゲート電極は、上記空孔欠陥
が導入されたポリシリコン層の上及び下のうち少なくと
もいずれか一方に、空孔欠陥が導入されていないポリシ
リコン層をさらに備えることができる。
15に記載されているように、半導体領域を有する基板
と、上記半導体領域の一部に形成され、チャネル電流が
流れる方向に直列に配置された互いに抵抗率の異なる複
数のポリシリコン層を有するチャネル領域と、上記チャ
ネル領域の上に形成され電荷のトンネリングによる通過
が可能なトンネル絶縁膜と、上記トンネル絶縁膜の上に
形成された浮遊ゲート電極と、上記浮遊ゲート電極の少
なくとも一部に接して形成された容量絶縁膜と、上記容
量絶縁膜を挟んで上記浮遊ゲート電極と容量結合するこ
とが可能に形成された制御ゲート電極と、上記半導体領
域内に形成され、上記チャネル領域を挟む1対のソース
・ドレイン領域とを備えている。
としてソース領域に対するドレイン領域の電圧を上げて
いくと、上述の第2の電界効果トランジスタの作用によ
って、ドレイン領域から延びる空乏層の先端が各ポリシ
リコン層の境界に達する点で、ドレイン電流が非連続的
に増大する特性が得られる。
位としてソース領域及びドレイン領域に対する制御ゲー
ト電極の電圧を高くすると、制御ゲート電極との容量結
合によって浮遊ゲート電極の電圧が高くなるので、ソー
ス領域及びドレイン領域から浮遊ゲート電極への電荷の
注入が可能な状態となる。そのとき、ソース領域に隣接
するポリシリコン層とドレイン領域に隣接するポリシリ
コン層とで抵抗率が異なることにより、浮遊ゲート電極
への電荷の注入量を制御ゲート電圧の値に応じて制御す
ることが可能となる。
なる電荷量を浮遊ゲート電極に注入して、この半導体装
置を多値メモリとして使用することが可能になる。
項15において、上記チャネル領域内に、互いに抵抗率
が異なる2つのポリシリコン層を配置しておき、かつ、
上記複数のポリシリコン層の間に、単結晶シリコン層を
介在させておくことができる。
抵抗率の高い単結晶シリコン層が存在することで、制御
ゲート電極の電圧をソース・ドレイン領域よりも高くし
て浮遊ゲート電極に電荷を注入する際に、ソース領域に
隣接するポリシリコン層とドレイン領域に隣接するポリ
シリコン層との抵抗率の相違を利用した電荷の注入量の
調整が容易になる。
と同様に、互いに異なる抵抗率を有する複数のポリシリ
コン層をチャネル領域に設けるには、以下のような構造
を採ることができる。
項15又は16において、上記複数のポリシリコン層
を、各ポリシリコン層内の結晶粒の平均的なサイズが互
いに異なることにより抵抗率が異なるように調整してお
くことができる。
項17において、上記複数のポリシリコン層は、上記ド
レイン領域に近いものほど平均的なサイズの小さい結晶
粒を含んでいることが好ましい。
項15又は16において、上記複数のポリシリコン層に
いずれも空孔欠陥を導入しておき、各ポリシリコン層内
の単位体積あたりの空孔欠陥の数が互いに異なることに
より抵抗率が異なるように調整しておくこともできる。
項19において、上記複数のポリシリコン層を、上記ド
レイン領域に近いものほど単位体積あたりの空孔欠陥の
数を小さくしておくことが好ましい。
項15又は16において、上記複数のポリシリコン層
を、空孔欠陥が導入されたポリシリコン層と空孔欠陥が
導入されていないポリシリコン層とからなることにより
抵抗率が異なるように調整しておくこともできる。
造方法は、請求項22に記載されているように、基板上
にポリシリコン膜を形成する工程と、上記ポリシリコン
膜の少なくとも一部に空孔欠陥を導入する工程と、上記
ポリシリコン膜のうち上記空孔欠陥が導入された領域の
上にゲート絶縁膜を形成する工程と、上記ゲート絶縁膜
の上にゲート電極を形成する工程と、上記ポリシリコン
膜のうち上記ゲート電極の両側に位置する領域に不純物
を導入してソース・ドレイン領域を形成する工程とを備
えている。
孔欠陥が導入された領域の上にゲート絶縁膜及びゲート
電極が形成され、かつ、空孔欠陥が導入された領域がソ
ース・ドレイン領域で挟まれる。つまり、ポリシリコン
膜のうちこの空孔欠陥が導入された領域が電界効果トラ
ンジスタのチャネル領域となるので、上述の第1の電界
効果トランジスタの作用効果を発揮できる構造が容易に
実現する。
項22において、上記空孔欠陥の導入処理を行なう工程
に、上記ポリシリコン膜に水素イオンを注入してポリシ
リコン膜内のシリコンを水素で置換する工程と、熱処理
を行なって、上記水素を上記ポリシリコン膜から排出す
る工程とを含ませることができる。
素で置換された後水素が排出された領域は空孔欠陥とな
るので、ポリシリコン膜内に容易に空孔欠陥が導入され
る。
造方法は、請求項24に記載されているように、基板上
に、ゲート長方向に対して直列に配置され互いに抵抗率
が異なる複数のポリシリコン層を有するポリシリコン膜
を形成する工程と、上記複数のポリシリコン層に跨るゲ
ート絶縁膜を形成する工程と、上記ゲート絶縁膜の上に
ゲート電極を形成する工程と、上記ポリシリコン膜のう
ち上記ゲート電極の両側に位置する領域に不純物を導入
してソース・ドレイン領域を形成する工程とを備えてい
る。
に抵抗率の異なる複数のポリシリコン層がゲート長方向
に向かって直列に配置された状態となる。そして、この
複数のポリシリコン層の上にゲート電極が形成され、か
つ複数のポリシリコン層がソース・ドレイン領域で挟ま
れるので、複数のポリシリコン層からなるチャネル領域
が形成されることになる。したがって、上述の第2の電
界効果トランジスタの作用効果を発揮しうる構造が容易
に得られる。
項24において、上記ポリシリコン膜を形成する工程
に、上記基板上にアモルファスシリコン膜を形成する工
程と、上記アモルファスシリコン膜をアニールしてポリ
シリコン膜に変える工程とを含ませて、上記アモルファ
スシリコン膜をアニールする条件を局部的に変えて、平
均的なサイズが互いに異なる結晶粒を含む複数のポリシ
リコン層を形成することにより、上記互いに抵抗率が異
なる複数のポリシリコン層を形成することができる。
ることにより形成される不規則な構造であり、熱的に不
安定な状態であるので、このアモルファスシリコン膜を
加熱すると、安定な結晶状態に変わろうとする変化が生
じる。したがって、アニール条件を局部的に変えること
により、単一のアモルファスシリコン膜から平均的なサ
イズが異なる複数のポリシリコン層を容易に形成するこ
とができる。
項24において、上記ポリシリコン膜を形成する工程
に、上記基板上にポリシリコン膜を形成した後、上記ポ
リシリコン膜内に水素イオンを注入してポリシリコン膜
内のシリコンを水素で置換する工程と、熱処理を行なっ
て、上記水素を上記ポリシリコン膜から排出する工程と
を含ませて、上記注入される水素イオンの濃度を局部的
に変えて、単位体積あたりの空孔欠陥の数が互いに異な
る複数のポリシリコン層を形成することにより、上記互
いに抵抗率が異なる複数のポリシリコン層を形成するこ
とができる。
に単位体積あたりの空孔欠陥の数が異なる複数のポリシ
リコン層が形成される。そして、真空状態の空孔欠陥が
存在することで空孔欠陥が導入されていないポリシリコ
ン層よりも抵抗率の低い複数のポリシリコン層が形成さ
れる。そのとき、各ポリシリコン層の抵抗率は、単位体
積あたりの空孔欠陥の数に依存するので、互いに抵抗率
の異なる複数のポリシリコン層を容易に形成することが
できる。
は、請求項27に記載されているように、基板の半導体
領域の上にトンネル絶縁膜を形成する工程と、上記トン
ネル絶縁膜の上に空孔欠陥が導入されたポリシリコン層
を有する浮遊ゲート電極を形成する工程と、上記浮遊ゲ
ート電極に接する容量絶縁膜を形成する工程と、上記容
量絶縁膜の上に制御ゲート電極を形成する工程と、上記
半導体領域のうち上記浮遊ゲート電極の両側に位置する
領域に不純物を導入してソース・ドレイン領域を形成す
る工程とを備えている。
ゲート電極が形成されるので、電荷蓄積量が大きく、か
つ、電荷の注入の際のポリシリコン層の劣化に起因する
電荷蓄積量の経時変化のほとんどない浮遊ゲート電極が
形成される。
項27において、上記第1の電界効果トランジスタの製
造方法と同様に、上記浮遊ゲート電極を形成する工程
に、上記基板上にポリシリコン膜を形成した後、上記ポ
リシリコン膜内に水素イオンを注入してポリシリコン膜
内のシリコンを水素で置換する工程と、熱処理を行なっ
て、上記水素を上記ポリシリコン膜から排出する工程と
を含ませることができる。
は、請求項29に記載されているように、基板上に、ゲ
ート長方向に対して直列に配置され互いに抵抗率が異な
る複数のポリシリコン層を有するポリシリコン膜を形成
する工程と、上記複数のポリシリコン層に跨るトンネル
絶縁膜を形成する工程と、上記トンネル絶縁膜の上に浮
遊ゲート電極を形成する工程と、上記浮遊ゲート電極に
接する容量絶縁膜を形成する工程と、上記容量絶縁膜の
上に制御ゲート電極を形成する工程と、上記ポリシリコ
ン膜のうち上記浮遊ゲート電極の両側に位置する領域に
不純物を導入してソース・ドレイン領域を形成する工程
とを備えている。
ル絶縁膜の下方には、互いに抵抗率の異なる複数のポリ
シリコン層からなるチャネル領域が形成される。したが
って、この抵抗率の相違を利用した浮遊ゲート電極への
電荷の注入量などを多様に変化させることができる半導
体記憶装置が得られる。すなわち、上述の第2の半導体
記憶装置の作用効果を発揮しうる構造が容易に実現す
る。
項29において、上記ポリシリコン膜を形成する工程
は、上記基板上に少なくとも2つの溝を形成し、各溝内
に上記抵抗率が互いに異なるポリシリコン層を形成する
ことにより行なうことができる。
単結晶シリコン層を有し、その両側に互いに抵抗率の異
なるポリシリコン層を有する半導体記憶装置の構造が容
易に得られる。
タの製造方法と同様に、抵抗値が互いに異なる複数のポ
リシリコン層を形成する具体的な方法としては、以下の
方法がある。
項29又は30において、上記ポリシリコン膜を形成す
る工程に、上記基板上にアモルファスシリコン膜を形成
する工程と、上記アモルファスシリコン膜をアニールし
てポリシリコン膜に変える工程とを含ませておき、上記
アモルファスシリコン膜をアニールする条件を局部的に
変えて、平均的なサイズが互いに異なる結晶粒を含む複
数のポリシリコン層を形成することにより、上記互いに
抵抗率が異なる複数のポリシリコン層を形成することが
できる。
項29又は30において、上記ポリシリコン膜を形成す
る工程に、上記基板上にポリシリコン膜を形成した後、
上記ポリシリコン膜内に水素イオンを注入してポリシリ
コン膜内のシリコンを水素で置換する工程と、熱処理を
行なって、上記水素を上記ポリシリコン膜から排出する
工程とを含ませて、上記注入される水素イオンの濃度を
局部的に変えて、単位体積あたりの空孔欠陥の数が互い
に異なる複数のポリシリコン層を形成することにより、
上記互いに抵抗率が異なる複数のポリシリコン層を形成
することができる。
は、請求項33に記載されているように、半導体領域を
有する基板と、上記半導体領域の上に形成され電荷のト
ンネリングによる通過が可能なトンネル絶縁膜と、上記
トンネル絶縁膜の上に形成された浮遊ゲート電極と、上
記浮遊ゲート電極の少なくとも一部に接して形成された
容量絶縁膜と、上記容量絶縁膜を挟んで上記浮遊ゲート
電極と容量結合することが可能に形成された制御ゲート
電極と、上記半導体領域のうち上記ゲート絶縁膜の下方
において、チャネル電流が流れる方向に直列に配置され
た互いに抵抗率の異なる複数のポリシリコン層を有する
チャネル領域と、上記半導体領域のうち上記浮遊ゲート
電極の両側に位置する領域に形成されたソース・ドレイ
ン領域とを備えている半導体記憶装置の駆動方法であっ
て、上記複数のポリシリコン層のうち一部のポリシリコ
ン層のみに空乏層が形成される第1の電圧と、上記複数
のポリシリコン層のうち上記一部のポリシリコン層を除
く他のポリシリコン層と上記一部のポリシリコン層とに
空乏層が形成される第2の電圧とを上記ソース・ドレイ
ン領域間に印加することにより、上記浮遊ゲート電極内
に複数の情報を記憶させる方法である。
ース・ドレイン領域間に電圧を印加し、その電圧値を変
えて行くと、空乏層の形成される範囲が各ポリシリコン
層の境界に達したときに、電圧に対する電流の増加率が
非連続的に変化する。したがって、第1電圧によって浮
遊ゲート電極に注入された電荷の蓄積量と、第2電圧に
よって浮遊ゲート電極に注入された電荷の蓄積量とは際
だった相違があるので、情報の読み出し時において、こ
の2種類の電荷が注入された状態をソース・ドレイン領
域間を流れる電流値によって識別することが容易とな
る。すなわち、半導体記憶装置単独で多値メモリとして
使用することができる。
は、請求項34に記載されているように、半導体領域を
有する基板と、上記半導体領域の上に形成され電荷のト
ンネリングによる通過が可能なトンネル絶縁膜と、上記
トンネル絶縁膜の上に形成された浮遊ゲート電極と、上
記浮遊ゲート電極の少なくとも一部に接して形成された
容量絶縁膜と、上記容量絶縁膜を挟んで上記浮遊ゲート
電極と容量結合することが可能に形成された制御ゲート
電極と、上記半導体領域のうち上記ゲート絶縁膜の下方
において、チャネル電流が流れる方向に直列に配置され
た互いに抵抗率の異なる少なくとも2つのポリシリコン
層と上記少なくとも2つのポリシリコン層の間に介在す
る単結晶シリコン層とを有するチャネル領域と、上記半
導体領域のうち上記浮遊ゲート電極の両側に位置する領
域に形成されたソース・ドレイン領域とを備えている半
導体記憶装置の駆動方法であって、上記少なくとも2つ
のポリシリコン層のうちいずれか一方のみが反転する第
1の電圧と、上記少なくとも2つのポリシリコン層のい
ずれも反転する第2の電圧とを上記ソース・ドレイン領
域と上記ゲート電極との間に印加することにより、上記
浮遊ゲート電極内に少なくとも2つの異なる情報を記憶
させる方法である。
ース・ドレイン領域と制御ゲート電極との間に電圧を印
加し、その電圧値を変えて行くと、上記一方のポリシリ
コン層のみが反転する状態から双方のポリシリコン層が
反転する状態に変わる境界に達したときに、電圧に対す
る電流の増加率が非連続的に変化する。したがって、第
1電圧によって浮遊ゲート電極に注入された電荷の蓄積
量と、第2電圧によって浮遊ゲート電極に注入された電
荷の蓄積量とは際だった相違があるので、情報の読み出
し時において、この2種類の電荷が注入された状態をソ
ース・ドレイン領域間を流れる電流値によって識別する
ことが容易となる。すなわち、半導体記憶装置単独で多
値メモリとして使用することができる。
果型トランジスタについて、図1(a)−(d),図
2,図3及び図4を参照しながら説明する。
って最終的に形成されるポリシリコンチャネル型電界効
果トランジスタの構造を示す断面図である。なお、以下
の説明においては、設計ルール(最小寸法)が0.25
μm−10μmのプロセスを用いて製造された電界効果
トランジスタについて説明する。
る電界効果トランジスタは、ガラス,セラミック等の絶
縁性材料で構成される基板1の上面上に形成されてい
る。そして、電界効果トランジスタには、基板1上に形
成された3層のポリシリコン層からなるチャネル領域4
0と、基板1上でチャネル領域40を挟んで対向するソ
ース領域2及びドレイン領域3と、上記チャネル領域4
0の上に形成された厚みが約10nmのシリコン酸化膜
からなるゲート酸化膜6と、該ゲート酸化膜6の上に形
成されたポリシリコン膜,ポリサイド膜,アルミニウム
又はタンタルからなる制御ゲート電極4と、ソース領域
2,ドレイン領域3及び制御ゲート電極4の上に堆積さ
れたシリコン酸化膜からなる層間絶縁膜11と、層間絶
縁膜11に開口されたコンタクトホールを埋めてソース
領域2,ドレイン領域3にそれぞれコンタクトするソー
ス電極101及びドレイン電極102とを備えている。
の距離つまりゲート長は0.25μmであり、ソース領
域2及びドレイン領域3の厚みは約100nm程度であ
る。また、ソース領域2及びドレイン領域3には、いず
れも1020−1021個cm-3程度のn型不純物が導入さ
れている。
形成された第1ポリシリコン層41と、該第1ポリシリ
コン層41の上に形成された空孔欠陥含有ポリシリコン
層である第2ポリシリコン層42と、該第2ポリシリコ
ン層42の上に形成された第3ポリシリコン層43とに
より構成されており、全体としての厚みはソース領域2
等と同じく100nm程度である。上記第1,第3ポリ
シリコン層41,43を構成するポリシリコンの粒径
は、一般的な製造プロセスにおける加工上もっとも制御
しやすい大きさである。上記第2ポリシリコン層42は
第1ポリシリコン層41と同じ粒径を有するポリシリコ
ンに空孔欠陥を導入して形成されており、第2ポリシリ
コン層42における単位体積あたりの空孔欠陥の数は、
オフリークを生ぜしめない程度に制御されている。ま
た、各ポリシリコン層41,42,43には、約1017
個cm-3程度のp型不純物が導入されている。
を実現するための製造工程について、図1(a)−
(d)を参照しながら説明する。
板1の上に厚みが90nm程度の第1ポリシリコン層4
1をCVD法により堆積する。そして、この第1ポリシ
リコン層41の上方から高エネルギー粒子を照射するこ
とにより、第1ポリシリコン層41の上部を空孔欠陥含
有ポリシリコン層である第2ポリシリコン層42に変え
る。高エネルギー粒子には、シリコン又はアルゴン等の
不活性ガスのイオンや、水素イオン等がある。本実施形
態では、Hイオンを加速エネルギー50keV程度で全
面に注入し、500℃程度の温度下で熱処理を行なう。
この処理によって、Hイオンの注入量に応じた密度の空
孔欠陥が第1ポリシリコン層41中に形成される。すな
わち、Hイオンの注入によってポリシリコン層内のシリ
コン原子がH原子に置換され、その後の熱処理によって
H原子がポリシリコン層から脱離することで、空孔欠陥
が形成される。
ポリシリコン層42の上に厚みが10nm程度のポリシ
リコン膜からなる第3ポリシリコン層43を形成する。
シリコン層43の上にシリコン酸化膜を形成し、さらに
シリコン酸化膜の上にゲート用ポリシリコン膜をCVD
法により形成する。そして、フォトリソグラフィー工程
及びエッチング工程を行なって、ゲート用ポリシリコン
膜及びシリコン酸化膜をパターニングして、制御ゲート
電極4とゲート酸化膜6とを形成する。さらに、制御ゲ
ート電極4をマスクとして、高濃度の砒素イオンをゲー
ト電極4の両側に位置する第1−第3ポリシリコン層4
1−43内の領域に導入し、ソース領域2及びドレイン
領域3を形成する。その結果、ゲート電極4の下方に
は、3つのポリシリコン層41−43で構成されるチャ
ネル領域40が形成される。
面上に厚みが500−800nm程度のシリコン酸化膜
からなる層間絶縁膜11を堆積した後、この層間絶縁膜
11にソース領域2,ドレイン領域3にそれぞれ到達す
るコンタクトホールを形成する。さらに、このコンタク
トホール内及び層間絶縁膜11の上に金属膜を堆積した
後、この金属膜をパターニングして、ソース電極101
及びドレイン電極102を形成する。
ジスタを作動させるために電圧を印加した状態を示す断
面図である。つまり、制御ゲート電極4の電位を1V、
ドレイン領域3(ドレイン電極102)の電位を3Vに
し、ソース領域2(ソース電極101)を接地する(0
V)。ここで、第1,第2,第3ポリシリコン層41,
42,43の抵抗値をr41,r42,r43とすると、空孔
欠陥が多量に存在する第2ポリシリコン層42に抵抗値
r42がもっとも小さい。したがって、制御ゲート電極4
との容量結合によってチャネル領域40が反転するのに
必要な電位に達すると、もっとも抵抗値の小さい第2ポ
リシリコン層42にチャネル電流が流れることになる。
ランジスタによると、チャネル領域40の一部に空孔欠
陥を有するポリシリコン膜からなる第2ポリシリコン層
42が設けられている。そして、空孔欠陥の内部は真空
なので、実質的にチャネル長が空孔欠陥が占める領域分
だけ短くなったのと同じことになる。したがって、この
第2ポリシリコン層42におけるキャリアの移動度を極
めて高くすることができる。そして、このことにより、
単に高抵抗のポリシリコン層を有するものに比べて大き
なチャネル電流を得ることができる。
イン電流Idを縦軸にとって、従来の電界効果トランジ
スタと本実施形態に係る電界効果トランジスタのVd−
Id特性を比較する図である。図中実線で示す曲線VI
inveは本実施形態に係るポリシリコンチャネル型電界効
果トランジスタのVd−Id特性曲線であり、図中破線
で示す曲線VIconvは従来の電界効果トランジスタのV
d−Id特性曲線である。各曲線VIinve,VIconvを
比較するとわかるように、本実施形態の電界効果トラン
ジスタでは、低いドレイン電圧で高いドレイン電流を得
ることができる。例えば、従来の電界効果トランジスタ
の場合に1Vで得られていた電流値が、本実施形態の電
界効果トランジスタでは.01Vの電流値で得られる。
度等の調整によって変えることができる。また、本実施
形態の電界効果トランジスタでは、空孔欠陥を多く含む
第2ポリシリコン層42を空孔欠陥の少ない第1,第3
ポリシリコン層41,43で挟み込んでいるので、縦方
向の電流は流れにくくなり、電流は第2ポリシリコン層
42に沿って横方向にのみ流れる。
ても、空孔欠陥のある部分及び空孔欠陥のない部分を含
むポリシリコン層全体としては結晶学的に格子振動は変
わらない。したがって、印加電圧によってポリシリコン
層が破壊するおそれはない。
リコン層41の全面に照射するように下が、収束イオン
ビーム装置を用いて、部分的にHイオンを照射するよう
にしてもよい。
2ポリシリコン層42を形成する方法を示す図である。
同図に示すように、イオン源201で発生したイオンを
レンズ202によって収束し、直径10nm程度のイオ
ンビームに絞り込んで第1ポリシリコン層41に照射す
る。このイオンの照射によって第1ポリシリコン層41
内のSi原子をたたきだして塊状の空孔欠陥を生ぜしめ
る方法である。例えば、1016個cm-3程度のHイオン
を加速エネルギー50keV程度で注入し、500℃程
度の温度下で熱処理を行なうことによって、直径10n
m程度の空孔欠陥が10−20個/0.25μm(ゲー
ト中)の個数だけ形成される。その結果、第2ポリシリ
コン層42のチャネル長に相当する寸法のうち半分程度
を空孔欠陥が占めることになり、この空孔欠陥の内部は
真空なので、実質的にチャネル長が半分程度になったの
と同じことになる。そして、このイオンビーム径は、広
範囲に変えることができる。ただし、収束イオンビーム
法を用いる場合にも、必ずしもイオンビーム径の大きさ
の空孔欠陥を形成する必要はなく、単に注入されるイオ
ン密度を高めるなどの目的でビームを収束するようにし
てもよい。
しめる方法は、上述のようなHイオンを照射する方法に
限定されるものではない。例えば10nm径程度に収束
したSiイオンの収束イオンビームを200keV程度
のエネルギーで、ポリシリコン層内に1015個cm-3程
度の量だけ打ち込んで、500℃程度の温度で10秒間
程度の間、熱処理(RTA)を行なうことによっても、
ポリシリコン層内に1010個cm-2程度の空孔欠陥を生
ぜしめることができる。
形成することがでいる。まず、シリコン基板Aの上に熱
酸化によりシリコン酸化膜を形成した後、シリコン基板
AにH+ イオンを2×1016−1×1017個cm-2程度
注入する。次に、ポリシリコン膜を上面上に有する他の
基板Bをシリコン酸化膜を介してシリコン基板Aに接着
する。この接着は、互いに接着される2つの面を洗浄し
て、原子間結合を利用して行なう。次に、400−60
0℃で熱処理することにより、シリコン基板Aは2つの
部分に分離する。その結果、基板Bと、シリコン酸化膜
と、シリコン基板Aから分かれた薄い単結晶シリコン層
とが一体となる。つまり、基板B上のシリコン酸化膜の
上に薄い単結晶シリコン層が形成された状態となってい
る。この状態で、1000℃以上の温度で熱処理を行な
うことにより、シリコン酸化膜とその上の残存シリコン
層とから空孔欠陥を有するポリシリコン層が形成され
る。したがって、基板Bにおいて、通常のポリシリコン
層の上に空孔欠陥を有するポリシリコン層を設けること
ができる。
に係る不揮発性半導体記憶装置について、図5(a)−
(d)及び図6を参照しながら説明する。
って最終的に形成されるポリシリコン浮遊ゲート型不揮
発性半導体記憶装置の構造を示す断面図である。なお、
以下の説明においては、設計ルール(最小寸法)が0.
25μm−10μmのプロセスを用いて製造された不揮
発性半導体記憶装置について説明する。
る不揮発性半導体記憶装置は、シリコン基板12と、シ
リコン基板12の上に形成された厚みが6nm程度のシ
リコン酸化膜からなるトンネル酸化膜16と、トンネル
酸化膜16の上に形成された3層のポリシリコン層から
なる浮遊ゲート電極50と、シリコン基板12内で浮遊
ゲート電極50の両側方に形成されたソース領域2及び
ドレイン領域3と、トンネル酸化膜16の下方に形成さ
れたチャネル領域8と、上記浮遊ゲート電極50の上に
形成されたシリコン酸化膜及びシリコン窒化膜からなる
厚みが約15nm程度のON膜で構成される容量絶縁膜
17と、該容量絶縁膜17の上に形成されたポリシリコ
ン膜,ポリサイド膜,アルミニウム又はタンタルからな
る制御ゲート電極4と、ソース領域2,ドレイン領域3
及び制御ゲート電極4の上に堆積されたシリコン酸化膜
からなる層間絶縁膜11と、層間絶縁膜11に開口され
たコンタクトホールを埋めてソース領域2,ドレイン領
域3にそれぞれコンタクトするソース電極101及びド
レイン電極102とを備えている。
ル長方向に沿った長さ)は0.25μmであり、ゲート
幅(チャネル長方向に直交する方向に沿った長さ)は約
2μmである。また、ソース領域2及びドレイン領域3
には、いずれも1020−1021個cm-3程度のn型不純
物が導入されている。
12の直上に形成された第1ポリシリコン層51と、該
第1ポリシリコン層51の上に形成された空孔欠陥含有
ポリシリコン層である第2ポリシリコン層52と、該第
2ポリシリコン層52の上に形成された第3ポリシリコ
ン層53とにより構成されており、全体としての厚みは
100nm程度である。上記第1,第3ポリシリコン層
51,53を構成するポリシリコンの粒径は、一般的な
製造プロセスにおける加工上もっとも制御しやすい大き
さである。上記第2ポリシリコン層52は第1ポリシリ
コン層51と同じ粒径を有するポリシリコンに空孔欠陥
を導入して形成されており、第2ポリシリコン層52に
おける単位体積あたりの空孔欠陥の数は、オフリークを
生ぜしめない程度に制御されている。また、各ポリシリ
コン層51,52,53には、約1017個cm-3程度の
p型不純物が導入されている。
造を実現するための製造工程について、図5(a)−
(d)を参照しながら説明する。
リコン基板12の上に、熱酸化により厚みが6nm程度
の薄いトンネル酸化膜16を形成し、トンネル酸化膜1
6の上に厚みが250nm程度の第1ポリシリコン層5
1をCVD法により堆積する。そして、この第1ポリシ
リコン層51の上方から高エネルギー粒子を照射するこ
とにより、第1ポリシリコン層51の下部を除く部分を
空孔欠陥含有ポリシリコン層である第2ポリシリコン層
52に変える。この処理は上記第1の実施形態で説明し
た処理と基本的には同じであるが、本実施形態では、高
エネルギー粒子の照射エネルギーを高くするなどによ
り、空孔欠陥を生ぜしめる領域の割合を多くつまり第2
ポリシリコン層52の厚みを厚くしておく。
ポリシリコン層52の上に厚みが50nm程度のポリシ
リコン膜からなる第3ポリシリコン層53を形成する。
シリコン層53の上に厚みが約7nmのシリコン酸化膜
と厚みが約8nmのシリコン窒化膜とを連続して形成
し、ON膜を形成する。さらに、ON膜の上に厚みが2
00nm程度のポリシリコン膜をCVD法により形成す
る。そして、フォトリソグラフィー工程及びエッチング
工程を行なって、最上層のポリシリコン膜,ON膜,第
1−第3ポリシリコン膜51−53及びトンネル絶縁膜
16をパターニングして、ポリシリコン膜からなる制御
ゲート電極4と、ON膜からなる容量絶縁膜17と、第
1−第3のポリシリコン層からなる浮遊ゲート電極50
と、トンネル酸化膜16とを順次形成する。さらに、制
御ゲート電極4等をマスクとして、高濃度の砒素イオン
を浮遊ゲート電極50の両側に位置するシリコン基板1
2内に導入し、ソース領域2及びドレイン領域3を形成
する。その結果、制御ゲート電極4,容量絶縁膜17,
浮遊ゲート電極50及びトンネル酸化膜16が、シリコ
ン基板12のチャネル領域を覆うことになる。
面上に厚みが800−1000nm程度のシリコン酸化
膜からなる層間絶縁膜11を堆積した後、この層間絶縁
膜11にソース領域2,ドレイン領域3にそれぞれ到達
するコンタクトホールを形成する。さらに、このコンタ
クトホール内及び層間絶縁膜11の上に金属膜を堆積し
た後、この金属膜をパターニングして、ソース電極10
1及びドレイン電極102を形成する。
記憶装置を作動させるために電圧を印加した状態を示す
断面図である。つまり、制御ゲート電極4の電位VG を
2Vの電位にして、ドレイン領域3(ドレイン電極10
2)及びソース領域2(ソース電極101)を接地する
(0V)。このとき、ソース領域2及びドレイン領域3
に対する制御ゲート電極4の電位が2Vに上昇する。し
たがって、制御ゲート電極4との容量結合によって浮遊
ゲート電極50がソース領域2及びドレイン領域3から
電荷(電子)を捕獲すべく両領域2,3を反転させるの
に必要な電位に達し、最も欠陥つまり電荷の捕獲層を多
く含む第2ポリシリコン層42に電荷が捕獲される。
導体記憶装置では、浮遊ゲート電極50内に空孔欠陥の
多い第2ポリシリコン層52が設けられているので、電
荷が浮遊ゲート電極に捕獲される際に、最も欠陥の多い
第2ポリシリコン層52に電荷が捕獲される。したがっ
て、従来の不揮発性半導体記憶装置のごとく、電荷が浮
遊ゲート電極に捕獲される際における浮遊ゲート電極の
劣化を生じることがない。つまり、意識的に浮遊ゲート
電極50内に空孔欠陥を多く含む第2ポリシリコン層5
2を設け、電荷の捕獲される領域を第2ポリシリコン層
52に集中させることにより、浮遊ゲート電極50の劣
化を防止することができる。
む第2ポリシリコン層52を空孔欠陥のほとんどない第
1,第3ポリシリコン層51,53で挟む構造とした
が、後述のように、本発明はかかる実施形態に限定され
るものではない。
について、図7(a)−(c),図8(a)−(c)及
び図9を参照しながら説明する。
って最終的に形成されるポリシリコンチャネル型電界効
果トランジスタの構造を示す断面図である。なお、以下
の説明においては、設計ルール(最小寸法)が0.25
μm−10μmのプロセスを用いて製造された電界効果
トランジスタについて説明する。
る電界効果トランジスタは、ガラス,セラミック等の絶
縁性材料で構成される基板1の上面上に形成されてい
る。そして、電界効果トランジスタには、基板1上に形
成された3層のポリシリコン層からなるチャネル領域6
0と、基板1上でチャネル領域60を挟んで対向するソ
ース領域2及びドレイン領域3と、上記チャネル領域6
0の上に形成された厚みが約10nmのシリコン酸化膜
からなるゲート酸化膜6と、該ゲート酸化膜6の上に形
成されたポリシリコン膜,ポリサイド膜,アルミニウム
又はタンタルからなる制御ゲート電極4と、ソース領域
2,ドレイン領域3及び制御ゲート電極4の上に堆積さ
れたシリコン酸化膜からなる層間絶縁膜11と、層間絶
縁膜11に開口されたコンタクトホールを埋めてソース
領域2,ドレイン領域3にそれぞれコンタクトするソー
ス電極101及びドレイン電極102とを備えている。
の距離つまりゲート長は0.25−10μmであり、ソ
ース領域2及びドレイン領域3の厚みは約100nm程
度である。また、ソース領域2及びドレイン領域3に
は、いずれも1020−1021個cm-3程度のn型不純物
が導入されている。
に隣接して形成され平均的に最も小さい結晶粒を含む第
1ポリシリコン層61と、該第1ポリシリコン層61に
隣接して形成され第1ポリシリコン層61の結晶粒より
も平均的に大きな結晶粒を含む第2ポリシリコン層62
と、該第2ポリシリコン層62とソース領域2との間に
形成され第2ポリシリコン層62の結晶粒よりも平均的
にさらに大きな結晶粒を含む第3ポリシリコン層63と
により構成されている。つまり、ドレイン領域3に近い
ポリシリコン層ほど平均的に小さな結晶粒を含むように
構成されている。なお、各ポリシリコン層61−63の
厚みはソース領域2等と同じく100nm程度である。
また、各ポリシリコン層61,62,63には、約10
17個cm-3程度のp型不純物が導入されている。
を実現するための製造工程について、図7(a)−
(c)を参照しながら説明する。
ラス等からなる基板1の上に、アモルファスシリコン膜
をCVD法によって形成した後、このアモルファスシリ
コン膜を局所的に異なる条件でアニールすることによ
り、広幅の第1ポリシリコン層61及び第3ポリシリコ
ン層63と、両者間に挟まれる幅の狭い第2ポリシリコ
ン層62とを形成する。この局所的に異なる条件でアニ
ールする方法については後述する各種方式があり、いず
れを用いてもよい。また、下地の状態を局所的に変えて
おくことにより、互いに大きさが異なる結晶粒を含む複
数のポリシリコン層を形成するようにしてもよい。
リコン層61−63の上にシリコン酸化膜を形成し、さ
らにシリコン酸化膜の上にゲート用ポリシリコン膜をC
VD法により形成する。そして、フォトリソグラフィー
工程及びエッチング工程を行なって、ゲート用ポリシリ
コン膜及びシリコン酸化膜をパターニングして、第1−
第3ポリシリコン膜61−63に跨る制御ゲート電極4
とゲート酸化膜6とを形成する。さらに、制御ゲート電
極4をマスクとして、高濃度の砒素イオンをゲート電極
4の両側に位置する第1,第3ポリシリコン層61,6
3に導入し、ソース領域2及びドレイン領域3をそれぞ
れ形成する。その結果、ゲート電極4の下方に、3つの
ポリシリコン層61−63で構成されるチャネル領域6
0が形成される。
面上に厚みが500−800nm程度のシリコン酸化膜
からなる層間絶縁膜11を堆積した後、この層間絶縁膜
11にソース領域2,ドレイン領域3にそれぞれ到達す
るコンタクトホールを形成する。さらに、このコンタク
トホール内及び層間絶縁膜11の上に金属膜を堆積した
後、この金属膜をパターニングして、ソース電極101
及びドレイン電極102を形成する。
電界効果トランジスタを作動させるために電圧を印加し
た状態を示す断面図である。
ける制御ゲート電極4の電位をVg(例えば3V程度の
電圧)、ドレイン領域3(ドレイン電極102)の電位
をVd1(例えば1V程度の電圧)にし、ソース領域2
(ソース電極101)を接地(0V)したときの状態を
示す断面図である。ここで、第1,第2,第3ポリシリ
コン層61,62,63の抵抗値をr61,r62,r63と
すると、各ポリシリコン層61−63内に含まれる結晶
粒の平均的なサイズが大きいほど抵抗値が小さいので、
r61>r62>r63の関係がある。このとき、ソース領域
2に対するゲート電極4の電位がVgだけ高くなること
で、制御ゲート電極4との容量結合によってチャネル領
域60の各ポリシリコン層61−63内に反転層が生
じ、第1−第3ポリシリコン層61−63をチャネル電
流が流れる。
タにおける制御ゲート電極4及びソース領域2の電位は
上記図8(a)に示す状態と同じとしておき、ドレイン
領域3の電位をVd2(例えば2V程度の電圧)に上昇さ
せたときの状態を示す断面図である。このとき、図8
(a)に示す状態に比べ、ソース領域2に対するドレイ
ン領域3の電位がVd2に上昇するので、チャネル領域6
0内で空乏層が第1ポリシリコン層61を覆うように広
がる。そして、制御ゲート電極4との容量結合によって
第2,第3ポリシリコン層62,63のみに反転層が生
じる。したがって、チャネル電流は第2,第3ポリシリ
コン層62,63だけを流れる。
タにおける制御ゲート電極4及びソース領域2の電位は
上記図8(a),(b)に示す状態と同じとしておき、
ドレイン領域3の電位をVd3(例えば3V程度の電圧)
に上昇させたときの状態を示す断面図である。このと
き、図8(b)に示す状態に比べ、ソース領域2に対す
るドレイン領域3の電位がさらにVd3に上昇するので、
チャネル領域60内で空乏層が第1ポリシリコン層61
だけでなく第2ポリシリコン層62をも覆うように広が
る。そして、制御ゲート電極4との容量結合によって第
3ポリシリコン層63のみに反転層が生じる。したがっ
て、チャネル電流は第3ポリシリコン層63だけを流れ
る。
の所定電圧Vgにし、ソース領域2を接地しておいて
(0V)、ドレイン領域3に対して選択的に電圧を印加
することにより、チャネル領域60のうち選択されたポ
リシリコン層のみが反転し、選択されなかったポリシリ
コン層は反転しない。したがって、各々異なるチャネル
抵抗r61,r62,r63を有する第1,第2,第3ポリシ
リコン層61,62,63のうち特定のポリシリコン層
にチャネル電流を流すことで、ドレイン領域3に印加す
る電圧に対して、チャネル電流の増加率を非連続的に変
化させることができる。
うなドレイン電圧Vd(横軸)の変化を与えたときの、
チャネル電流Zd(縦軸)の変化を示す図である。同図
に示されるように、空乏層が第1ポリシリコン層61と
第2ポリシリコン層62との界面に達したときのドレイ
ン電圧Vd1と、空乏層が第2ポリシリコン層62と第3
ポリシリコン層63との界面に達したときのドレイン電
圧Vd2とにおいて、チャネル電流Zdが階段的に増大し
ていることがわかる。
ジスタは、チャネル領域60内に互いに大きさが異なる
結晶粒を含む複数のポリシリコン層61−63を設ける
ことで、各ポリシリコン層61−63のチャネル抵抗r
61−r63の相違を利用して、ドレイン電圧Vdの変化に
対するチャネル電流Zdの変化特性を通常の電界効果ト
ランジスタとは異なる変化特性とすることができる。す
なわち、本実施形態の電界効果トランジスタは、いわゆ
る非線形素子として各種の分野に適用されるものであ
る。
リコン層内の結晶粒の平均的な大きさが互いに異なって
おり、かつドレイン領域に近いポリシリコン層ほど平均
的なサイズが小さい結晶粒を含むように構成することに
より、電圧−電流特性の非線形性を顕著に生ぜしめるこ
とができる。
粒を含む複数のポリシリコン層を形成するには、各種の
方法がある。特に、アモルファスシリコン膜を形成した
後、このアモルファスシリコン膜をアニールすることに
よって、ポリシリコン膜に変化させることができること
はよく知られている。アモルファスシリコンとは、急速
に固化することにより形成される不規則な構造であり、
熱的に不安定な状態である。したがって、アモルファス
シリコン膜を加熱すると、より安定な結晶状態に変わろ
うとする変化が生じるからである。この方法は比較的低
温のプロセスで行なうことができ、安価なガラス基板上
にポリシリコン膜を形成する方法として周知の技術であ
る。そして、アモルファスシリコン膜のアニール条件を
変えることによって結晶核の生成確率が変わるのを利用
して、生成されるポリシリコン膜中の結晶粒の大きさを
種々調整できることもよく知られている。
により、本実施形態におけるような結晶粒の平均的なサ
イズが互いに異なる複数のポリシリコン層61−63を
形成することができる。以下、本実施形態に適用できる
ポリシリコン層の形成方法について、説明する。
成方法 ガラス等からなる基板の上に、水素化アモルファスシリ
コン膜をCVD法によって形成した後、500℃,3時
間程度の熱処理を行なってアモルファスシリコン膜内の
水素を脱離させる。次に、微少径に絞り込んだエキシマ
レーザ光をアモルファスシリコン膜に照射しながら、場
所的にその強度を変えて基板上を走査することにより、
広幅の第1ポリシリコン層61及び第3ポリシリコン層
63と、両者間に挟まれる幅の狭い(75nm程度)の
第2ポリシリコン層62とを形成すれば、ゲート長つま
りチャネル長が0.25μm程度の微細な電界効果トラ
ンジスタを容易に形成することができる。このとき、第
1ポリシリコン層61を形成するときには照射するエキ
シマレーザ光の強度を最も大きく、第3ポリシリコン層
63を形成する際には、照射するエキシマレーザ光の強
度を最も小さく、第2ポリシリコン層62を形成する際
にはエキシマレーザ光の強度を中間程度にすることによ
り、上述のような各ポリシリコン層61−63における
結晶粒の平均的なサイズの相違を実現することができ
る。
に、互いにエキシマレーザ光に対する吸収係数が異なる
複数の縞状部分を有するマスクを用い、このマスクの上
方からエキシマレーザ光の平行光線を照射することによ
っても、互いに平均的なサイズの異なる結晶粒を含む複
数のポリシリコン層を形成することができる。
ポリシリコン層の形成方法を示す断面図である。
基板300の上に、シリコン窒化膜301と、水素化ア
モルファスシリコン膜を形成した後、500℃程度の温
度で3時間程度の間熱処理を行なって、水素が排出され
たアモルファスシリコン膜302を形成する。また、ア
モルファスシリコン膜302の上にはシリコン窒化膜3
03が堆積されている。そして、シリコン窒化膜303
をパターニングして、シリコン窒化膜303同士の間に
複数箇所において間隙を設け、このシリコン窒化膜30
3の間隙におけるアモルファスシリコン膜302の上に
ニッケルシリサイド膜304を形成する。
0℃,数秒間程度のパルス状急速加熱(PRTA)を行
なうことにより、アモルファスシリコンの結晶化が促進
されて、ニッケルシリサイド膜304の直下領域に平均
的に大きな結晶粒を含む第3ポリシリコン層63が形成
される。
低温でパルス状急速加熱を行なうことにより、第3のポ
リシリコン層63から横方向に結晶化が進行し、第3ポ
リシリコン層63中の結晶粒よりも平均的にやや小さい
結晶粒を含む第2ポリシリコン層62が生成される。さ
らに、より低温のパルス状急速加熱を行なうことで、平
均的に最も小さな結晶粒を含む第1ポリシリコン層61
が第2ポリシリコン層62に隣接して形成される。
程で、ニッケルシリサイド膜304や窒化シリコン膜3
03を除去することにより、平均的なサイズが互いに異
なる第1−第3ポリシリコン層61−63が形成され
る。
ルシリサイド膜304及び窒化シリコン膜303を除去
し、全面上にエキシマレーザ光等を照射することによ
り、平均的に小さな結晶粒を含む第3のポリシリコン層
63を形成してもよい。
ファスシリコン膜内に1015個/cm-2,200keV
程度の条件でSiイオンビームを照射して、空孔欠陥層
を形成し、この空孔欠陥層にポリシリコンの種を埋めた
後、数100℃で数秒間のアニールを行なうことによ
り、空孔欠陥の大きさに応じたサイズの結晶粒を含むポ
リシリコン層を形成することができる。このとき、Si
イオンビームの照射条件を変えることで、ポリシリコン
層内の結晶粒の大きさを調整することができる。
について、図10(a)−(d),図11(a)−
(d)及び図12を参照しながら説明する。
よって最終的に形成されるポリシリコンチャネル型不揮
発性半導体記憶装置の構造を示す断面図である。本実施
形態に係る半導体記憶装置は、上記第3の実施形態に係
る電界効果トランジスタの構造を応用した多値メモリと
して機能するものである。以下の説明においては、設計
ルール(最小寸法)が0.25μm−10μmのプロセ
スを用いて製造された半導体記憶装置について説明す
る。
係る半導体記憶装置は、シリコン基板12上に形成され
た3層のポリシリコン層からなるチャネル領域60と、
シリコン基板12内に形成されチャネル領域60を挟ん
で対向するソース領域2及びドレイン領域3と、チャネ
ル領域60の上に形成された厚みが6nm程度のシリコ
ン酸化膜からなるトンネル酸化膜16と、トンネル酸化
膜16の上に形成された単一のポリシリコン層からなる
浮遊ゲート電極50と、上記浮遊ゲート電極50の上に
形成されたシリコン酸化膜及びシリコン窒化膜からなる
厚みが約15nm程度のON膜で構成される容量絶縁膜
17と、該容量絶縁膜17の上に形成されたポリシリコ
ン膜,ポリサイド膜,アルミニウム又はタンタルからな
る制御ゲート電極4と、ソース領域2,ドレイン領域3
及び制御ゲート電極4の上に堆積されたシリコン酸化膜
からなる層間絶縁膜11と、層間絶縁膜11に開口され
たコンタクトホールを埋めてソース領域2,ドレイン領
域3にそれぞれコンタクトするソース電極101及びド
レイン電極102とを備えている。
ル長方向に沿った長さ)は0.25−10μmである。
また、ソース領域2及びドレイン領域3には、いずれも
1020−1021個cm-3程度のn型不純物が導入されて
いる。
に隣接して形成され平均的なサイズが最も小さい結晶粒
を含む第1ポリシリコン層61と、該第1ポリシリコン
層61に隣接して形成され第1ポリシリコン層61の結
晶粒よりも平均的に大きな結晶粒を含む第2ポリシリコ
ン層62と、該第2ポリシリコン層62とソース領域2
との間に形成され第2ポリシリコン層62の結晶粒より
もさらに平均的に大きな結晶粒を含む第3ポリシリコン
層63とにより構成されている。つまり、ドレイン領域
3に近いポリシリコン層ほど平均的なサイズが小さな結
晶粒を含むように構成されている。ただし、第1ポリシ
リコン層61と第3ポリシリコン層63との位置関係が
逆でもよい。なお、各ポリシリコン層61,62,63
には、約1017個cm-3程度のp型不純物が導入されて
いる。
するための製造工程について、図10(a)−(d)を
参照しながら説明する。
シリコン基板12の上に、上記第3の実施形態と同様の
構造を有する広幅の第1ポリシリコン層61及び第3ポ
リシリコン層63と、両者間に挟まれる幅の狭い第2ポ
リシリコン層62とを形成する。
シリコン層61−63の上にシリコン酸化膜を形成し、
シリコン酸化膜の上に浮遊ゲート用ポリシリコン膜をC
VD法により形成し、浮遊ゲート用ポリシリコン膜の上
に、厚みが約7nmのシリコン酸化膜と厚みが約8nm
のシリコン窒化膜とを連続して形成して、ON膜を形成
する。さらに、ON膜の上に厚みが200nm程度の制
御ゲート用ポリシリコン膜をCVD法により形成する。
そして、フォトリソグラフィー工程及びエッチング工程
を行なって、制御ゲート用ポリシリコン膜,ON膜,浮
遊ゲート用ポリシリコン膜及び酸化シリコン膜を連続的
にパターニングして、ポリシリコン膜からなる制御ゲー
ト電極4と、ON膜からなる容量絶縁膜17と、ポリシ
リコン膜からなる浮遊ゲート電極50と、シリコン酸化
膜からなるトンネル酸化膜とを、各ポリシリコン層61
−63に跨って形成する。
ート電極4等をマスクとして、高濃度の砒素イオンを、
浮遊ゲート電極50の両側に位置する第1,第3ポリシ
リコン層61,63の領域に導入し、ドレイン領域3,
ソース領域2をそれぞれ形成する。その結果、制御ゲー
ト電極4,容量絶縁膜17,浮遊ゲート電極50及びト
ンネル酸化膜16の下方に3つのポリシリコン層61−
63で構成されるチャネル領域60が形成される。
全面上に厚みが500−800nm程度のシリコン酸化
膜からなる層間絶縁膜11を堆積した後、この層間絶縁
膜11にソース領域2,ドレイン領域3にそれぞれ到達
するコンタクトホールを形成する。さらに、このコンタ
クトホール内及び層間絶縁膜11の上に金属膜を堆積し
た後、この金属膜をパターニングして、ソース電極10
1及びドレイン電極102を形成する。
る半導体記憶装置を作動させるために電圧を印加した状
態を示す断面図である。
制御ゲート電極4の電位をVg1(例えば3V程度の電
圧)、ドレイン領域3(ドレイン電極102)の電位を
VD1(例えば1V程度の電圧)にし、ソース領域2(ソ
ース電極101)を接地(0V)したときの状態を示す
断面図である。ここで、第3の実施形態と同様に、第
1,第2,第3ポリシリコン層61,62,63の抵抗
値をr61,r62,r63とすると、各ポリシリコン層61
−63内に含まれる結晶粒の平均的なサイズが大きいほ
ど抵抗値が小さいので、r61>r62>r63の関係があ
る。このとき、ソース領域2に対するゲート電極4の電
位がVg1だけ高くなることで、制御ゲート電極4との容
量結合によって浮遊ゲート電極50の電圧も上昇する。
また、浮遊ゲート電極50との容量結合によってチャネ
ル領域60の各ポリシリコン層61−63内に反転層が
生じ、第1−第3ポリシリコン層61−63をチャネル
電流が流れ、第1ポリシリコン層61から浮遊ゲート電
極50にエレクトロンが注入される。
おける制御ゲート電極4及びソース領域2の電位は上記
図11(a)に示す状態と同じとしておき、ドレイン領
域3の電位をVD2(例えば2V程度の電圧)に上昇させ
たときの状態を示す断面図である。このとき、図11
(a)に示す状態に比べ、ソース領域2に対するドレイ
ン領域3の電位がVD2に上昇するので、チャネル領域6
0内で空乏層が第1ポリシリコン層61を覆うように広
がる。そして、浮遊ゲート電極50を介した制御ゲート
電極4との容量結合によって第2,第3ポリシリコン層
62,63のみに反転層が生じる。したがって、チャネ
ル電流は第2,第3ポリシリコン層62,63だけを流
れ、第2ポリシリコン層62から浮遊ゲート電極50に
エレクトロンが注入される。
おける制御ゲート電極4及びソース領域2の電位は上記
図11(a),(b)に示す状態と同じとしておき、ド
レイン領域3の電位をVD3(例えば3V程度の電圧)に
上昇させたときの状態を示す断面図である。このとき、
図11(b)に示す状態に比べ、ソース領域2に対する
ドレイン領域3の電位がさらにVD3に上昇するので、チ
ャネル領域60内で空乏層が第1ポリシリコン層61だ
けでなく第2ポリシリコン層62をも覆うように広が
る。そして、浮遊ゲート電極50を介した制御ゲート電
極4との容量結合によって第3ポリシリコン層63のみ
に反転層が生じる。したがって、チャネル電流は第3ポ
リシリコン層63だけを流れ、第3ポリシリコン層63
から浮遊ゲート電極50にエレクトロンが注入される。
4の電位を負の電位Vg2(例えば−3V程度)にし、ソ
ース領域2及びドレイン領域3を接地(0V)したとき
の状態を示す断面図である。このとき、ソース領域2及
びドレイン領域3に対する制御ゲート電極4の電位が負
となるので、制御ゲート電極4との容量結合により浮遊
ゲート電極50の電位が負になって、浮遊ゲート電極5
0内のエレクトロンがポリシリコン層61−63を介し
てソース領域2及びドレイン領域3に引き抜かれる。
ゲート電極4の電位を正の所定電圧Vgにし、ソース領
域2を接地しておいて(0V)、ドレイン領域3に対し
て選択的に電圧を印加することにより、チャネル領域6
0のうち選択されたポリシリコン層のみが反転し、選択
されなかったポリシリコン層は反転しない。したがっ
て、各々異なるチャネル抵抗r61,r62,r63を有する
第1,第2,第3ポリシリコン層61,62,63のう
ち特定のポリシリコン層を介して浮遊ゲート電極50に
電荷を注入することで、ドレイン領域3に印加する電圧
に対して、浮遊ゲート電極50の蓄積電荷量を非連続的
に変化させることができる。
すようなドレイン電圧Vd(横軸)の変化を与えたとき
の、蓄積電荷量Q(縦軸)の変化を示す図である。同図
に示されるように、空乏層が第1ポリシリコン層61と
第2ポリシリコン層62との界面に達したときのドレイ
ン電圧VD1と、空乏層が第2ポリシリコン層62と第3
ポリシリコン層63との界面に達したときのドレイン電
圧VD2とにおいて、蓄積電荷量Qが階段的に増大してい
ることがわかる。
は、チャネル領域60内に平均的なサイズが互いに異な
る結晶粒を含む複数のポリシリコン層61−63を設け
ることで、各ポリシリコン層61−63のチャネル抵抗
r61−r63の相違を利用して、ドレイン電圧Vdの変化
に対する浮遊ゲート電極50の蓄積電荷量Qの変化特性
(Vd−Id特性)を変えることができ、いわゆる多値
メモリとして利用することができるものである。
リコン層内の結晶粒の平均的なサイズが互いに異なって
おり、かつドレイン領域に近いポリシリコン層ほど平均
的なサイズが小さい結晶粒を含むように構成することに
より、多値メモリにおける各メモリ値間の蓄積電荷量の
相違を顕著に生ぜしめることができる。
について、図13(a)−(d),図14(a)−
(c)及び図15を参照しながら説明する。
よって最終的に形成されるポリシリコンチャネル型不揮
発性半導体記憶装置の構造を示す断面図である。本実施
形態に係る半導体記憶装置は、上記第4の実施形態に係
る第2ポリシリコン層62を単結晶シリコン層に置き換
えた多値メモリである。以下の説明においては、設計ル
ール(最小寸法)が0.25μm−10μmのプロセス
を用いて製造された半導体記憶装置について説明する。
係る半導体記憶装置は、シリコン基板12上に形成され
た2層のポリシリコン層と単結晶シリコン層とからなる
チャネル領域70と、シリコン基板12内に形成されチ
ャネル領域70を挟んで対向するソース領域2及びドレ
イン領域3と、チャネル領域70の上に形成された厚み
が6nm程度のシリコン酸化膜からなるトンネル酸化膜
16と、トンネル酸化膜16の上に形成された単一のポ
リシリコン層からなる浮遊ゲート電極50と、上記浮遊
ゲート電極50の上に形成されたシリコン酸化膜及びシ
リコン窒化膜からなる厚みが約15nm程度のON膜で
構成される容量絶縁膜17と、該容量絶縁膜17の上に
形成されたポリシリコン膜,ポリサイド膜,アルミニウ
ム又はタンタルからなる制御ゲート電極4と、ソース領
域2,ドレイン領域3及び制御ゲート電極4の上に堆積
されたシリコン酸化膜からなる層間絶縁膜11と、層間
絶縁膜11に開口されたコンタクトホールを埋めてソー
ス領域2,ドレイン領域3にそれぞれコンタクトするソ
ース電極101及びドレイン電極102とを備えてい
る。
ル長方向に沿った長さ)は0.25−10μmである。
また、ソース領域2及びドレイン領域3には、いずれも
1020−1021個cm-3程度のn型不純物が導入されて
いる。
に隣接して形成され平均的に小さい結晶粒を含む第1ポ
リシリコン層71と、ソース領域2に隣接して形成され
第1ポリシリコン層71の結晶粒よりも平均的に大きな
結晶粒を含む第2ポリシリコン層72と、第1ポリシリ
コン層71と第2ポリシリコン層72との間に形成され
た単結晶シリコン層73とにより構成されている。つま
り、単結晶シリコン層を挟んで相対向する1対のポリシ
リコン層71,72のうちドレイン領域3に近いポリシ
リコン層が平均的に小さな結晶粒を含むように構成され
ている。なお、各層71,72,73には、約1017個
cm-3程度のp型不純物が導入されている。
するための製造工程について、図13(a)−(d)を
参照しながら説明する。
シリコン基板12の上面に広幅の溝76を多数形成し、
各溝76の間に凸状の単結晶シリコン層73を形成す
る。その後、基板の全面上にアモルファスシリコン膜7
5を堆積する。
上面全体を平坦化した後、上述のエキシマレーザ光の照
射によるアニールやラテラルシーリングなどを行なっ
て、各溝76に埋め込まれたアモルファスシリコン膜7
5を平均的に小さな結晶粒を有する第1ポリシリコン層
71と平均的に大きな結晶粒を有する第2ポリシリコン
層72とに変える。本実施形態では、1つの溝部76に
おいて、ドレイン領域形成領域に第1ポリシリコン層7
1を形成し、ソース領域形成領域に第2ポリシリコン層
72を形成する。ただし、第1ポリシリコン層71と第
2ポリシリコン層72との位置関係が逆でもよい。
シリコン層71,72及び単結晶シリコン層73の上に
シリコン酸化膜を形成し、シリコン酸化膜の上に浮遊ゲ
ート用ポリシリコン膜をCVD法により形成し、浮遊ゲ
ート用ポリシリコン膜の上に、厚みが約7nmのシリコ
ン酸化膜と厚みが約8nmのシリコン窒化膜とを連続し
て形成して、ON膜を形成する。さらに、ON膜の上に
厚みが200nm程度の制御ゲート用ポリシリコン膜を
CVD法により形成する。そして、フォトリソグラフィ
ー工程及びエッチング工程を行なって、制御ゲート用ポ
リシリコン膜,ON膜,浮遊ゲート用ポリシリコン膜及
び酸化シリコン膜を連続的にパターニングして、ポリシ
リコン膜からなる制御ゲート電極4と、ON膜からなる
容量絶縁膜17と、ポリシリコン膜からなる浮遊ゲート
電極50と、シリコン酸化膜からなるトンネル酸化膜と
をシリコン基板12の上に形成する。さらに、制御ゲー
ト電極4等をマスクとして、高濃度の砒素イオンを制御
ゲート電極4内と、浮遊ゲート電極50の両側に位置す
る第1,第2ポリシリコン層71,72に導入し、ドレ
イン領域3,ソース領域2をそれぞれ形成する。その結
果、制御ゲート電極4,容量絶縁膜17,浮遊ゲート電
極50及びトンネル酸化膜16の下方に、1対のポリシ
リコン層71,72とその間の単結晶シリコン層73と
からなるチャネル領域70が形成される。
の全面上に厚みが500−800nm程度のシリコン酸
化膜からなる層間絶縁膜11を堆積した後、この層間絶
縁膜11にソース領域2,ドレイン領域3にそれぞれ到
達するコンタクトホールを形成する。さらに、このコン
タクトホール内及び層間絶縁膜11の上に金属膜を堆積
した後、この金属膜をパターニングして、ソース電極1
01及びドレイン電極102を形成する。
る半導体記憶装置を作動させるために電圧を印加した状
態を示す断面図である。
制御ゲート電極4の電位をVG1(例えば1V程度の電
圧)、ドレイン領域3(ドレイン電極102)及びソー
ス領域2(ソース電極101)を接地(0V)したとき
の状態を示す断面図である。ここで、第1,第2ポリシ
リコン層71,72の抵抗値をr71,r72とすると、各
ポリシリコン層71,72内に含まれる結晶粒の平均的
なサイズが大きいほど抵抗値が小さいので、r71>r72
の関係がある。このとき、ソース領域2に対する制御ゲ
ート電極4の電位がVG1だけ高くなることで、浮遊ゲー
ト電極50を介したゲート電極4との容量結合によって
チャネル領域70の低抵抗の第2ポリシリコン層72が
反転状態になり、第2ポリシリコン層72を介してソー
ス領域2から浮遊ゲート電極50にエレクトロンが注入
される。
おけるソース領域2及びドレイン領域3は接地したまま
としておき、制御ゲート電極4の電位をVG2(例えば2
V程度の電圧)に上昇させたときの状態を示す断面図で
ある。このとき、図14(a)に示す状態に比べ、ソー
ス領域2及びドレイン領域3に対する制御ゲート電極4
の電位がVG2に上昇するので、浮遊ゲート電極50を介
した制御ゲート電極4との容量結合によって第1ポリシ
リコン層71も反転状態になる。したがって、第1,第
2ポリシリコン層71,72を介して、ソース領域2及
びドレイン領域3の双方から浮遊ゲート電極50により
多くのエレクトロンが注入される。
おけるソース領域2及びドレイン領域3は接地したまま
としておき、制御ゲート電極4の電位を負の電位VG3
(例えば−3V程度)にしたときの状態を示す断面図で
ある。このとき、ソース領域2及びドレイン領域3に対
する制御ゲート電極4の電位が負となるので、制御ゲー
ト電極4とのよう量結合により浮遊ゲート電極50の電
位が負になって、浮遊ゲート電極50内のエレクトロン
が第1,第2ポリシリコン層71,72を介してソース
領域2及びドレイン領域3に引き抜かれる。
イン領域3及びソース領域2を接地しておいて(0
V)、制御ゲート電極4に対して選択的に電圧を印加す
ることにより、チャネル領域70のうち選択されたポリ
シリコン層のみが反転し、選択されなかったポリシリコ
ン層は反転しない。したがって、各々異なる抵抗r71,
r72を有する第1,第2ポリシリコン層71,72のう
ち特定のポリシリコン層を介して浮遊ゲート電極50に
電荷を注入することで、ドレイン領域3に印加する電圧
に対して、浮遊ゲート電極50の蓄積電荷量を非連続的
に変化させることができる。
すような制御ゲート電圧VG (横軸)の変化を与えたと
きの、蓄積電荷量Q(縦軸)の変化を示す図である。同
図に示されるように、ドレイン領域3側からも浮遊ゲー
ト電極50にエレクトロンが注入されるところのゲート
電圧VG1において、蓄積電荷量Qが階段的に増大してい
ることがわかる。
は、チャネル領域70内に互いに大きさが異なる結晶粒
を含む1対のポリシリコン層71,72と両者に挟まれ
る単結晶シリコン層73とを設けることで、各ポリシリ
コン層71,72の抵抗r71,r72の相違を利用して、
制御ゲート電圧VG の変化に対する浮遊ゲート電極50
の蓄積電荷量Qの変化特性を変えることができ、いわゆ
る多値メモリとして利用することができるものである。
に、抵抗値の高いポリシリコン層を設けてもよい。
について、図16(a),(b)を参照しながら説明す
る。図16(a),(b)は、本実施形態に係る電界効
果トランジスタの製造工程の一部のみを示す斜視図であ
る。
ン基板12の上に、上記第3の実施形態で説明したよう
な平均的に小さな結晶粒を含む広幅の第1ポリシリコン
層81と、第1ポリシリコン層81中の結晶粒よりも平
均的に大きな結晶粒を含む狭幅の第2ポリシリコン層8
2と、上記第1の実施形態で説明したような空孔欠陥が
導入されたポリシリコンからなる第3ポリシリコン層8
3とを形成する。この各ポリシリコン層81−83は、
例えば、上記第3の実施形態で説明した方法によって互
いに異なる結晶粒を含む2つのポリシリコン層81,8
2を形成した後、第1の実施形態で説明した方法によっ
て一方のポリシリコン膜82の大部分に空孔欠陥を高密
度に導入することで、容易に実現できる。ただし、第2
ポリシリコン膜82と第3ポリシリコン膜83とが平均
的なサイズが互いに異なる結晶粒を含んでいてもよい。
にシリコン酸化膜と制御ゲート用ポリシリコン膜とを順
次形成した後、両者を連続的にパターニングして、第1
−第3ポリシリコン層81−83に亘る領域の上に、ゲ
ート酸化膜6と制御ゲート電極4とを形成する。その結
果、制御ゲート電極4の下方に、第1−第3ポリシリコ
ン層81−83からなるチャネル領域80が形成され
る。
層81のチャネル抵抗値が最も大きく、第3ポリシリコ
ン層83のチャネル抵抗値が最も小さいことを利用し
て、上述の第3の実施形態と同様の効果を発揮すること
ができる。
に、第1ポリシリコン層81又は第2ポリシリコン層8
2のいずれか一方が空孔欠陥が導入されたポリシリコン
層であってもよい。
第3ポリシリコン層61−63のいずれか1つを空孔欠
陥が導入されたポリシリコン層とすることによっても、
第4の実施形態と同じ効果をより顕著に発揮することが
できる。
第2ポリシリコン層71,72のいずれか1つを空孔欠
陥が導入されたポリシリコン層とすることによって、第
5の実施形態と同じ効果をより顕著に発揮することがで
きる。
について、図17(a),(b)を参照しながら説明す
る。図17(a),(b)は、本実施形態に係る電界効
果トランジスタの製造工程の一部のみを示す斜視図であ
る。
ン基板12の上に、上記第1の実施形態で説明したよう
な空孔欠陥が導入された広幅の第1ポリシリコン層91
と、第1ポリシリコン層91よりも単位体積あたりの数
が多い空孔欠陥を含む狭幅の第2ポリシリコン層92
と、第2ポリシリコン層92よりもさらに単位体積あた
りの数が多い空孔欠陥を含む第3ポリシリコン層93と
を形成する。この各ポリシリコン層91−93は、例え
ば、上記第1の実施形態で説明したHイオンビームの照
射を行なう際に、各層によってHイオンの注入量を変え
ることにより容易に実現できる。ただし、各ポリシリコ
ン膜91−93が平均的なサイズが互いに異なる結晶粒
を含んでいてもよい。
にシリコン酸化膜と制御ゲート用ポリシリコン膜とを順
次形成した後、両者を連続的にパターニングして、第1
−第3ポリシリコン層91−93に亘る領域の上に、ゲ
ート酸化膜6と制御ゲート電極4とを形成する。その結
果、制御ゲート電極4の下方に、第1−第3ポリシリコ
ン層91−93からなるチャネル領域90が形成され
る。
層91のチャネル抵抗値が最も大きく、第3ポリシリコ
ン層93のチャネル抵抗値が最も小さいことを利用し
て、上述の第3の実施形態と同様の効果を発揮すること
ができる。
第3ポリシリコン層61−63を単位体積あたりの数が
互いに異なる空孔欠陥を含むポリシリコン層とすること
によっても、第4の実施形態と同じ効果をより顕著に発
揮することができる。
第2ポリシリコン層71,72を単位体積あたりの数が
互いに異なる空孔欠陥を含むポリシリコン層とすること
によっても、第5の実施形態と同じ効果をより顕著に発
揮することができる。
に関する第8の実施形態について説明する。
成を概略的に示す電気回路図である。同図に示すよう
に、本実施形態に係る多値回路には、いずれも上記第1
の実施形態の構造を有する第1トランジスタTr1と第2
トランジスタTr2とが、電源と接地との間に互いに並列
に配置されている。この各トランジスタTr1,Tr2は単
位体積あたりの空孔欠陥の数が互いに異なるチャネル領
域を有するように構成されており、この構造の相違によ
って、互いに異なるVd−Id特性を有する。
r1,Tr2の電流−電圧特性図である。図中、曲線VI1
は第1トランジスタTr1のVd−Id特性を、曲線VI
2は第2トランジスタTr2のVd−Id特性をそれぞれ
示す。同図に示すように、ドレイン電圧VDDが第1電圧
V1に達したときに第1トランジスタTr1のみにオン電
流IONが流れ、ドレイン電圧VDDが第2電圧V2に達し
たときに第1及び第2トランジスタTr1,Tr2にオン電
流IONが流れる。したがって、回路全体のId−Vd特
性は、図21に示す特性となる。したがって、このよう
なチャネル抵抗が大幅に異なる2つのトランジスタTr
1,Tr2を配置した回路全体を多値メモリとして利用す
ることができる。
では、空孔欠陥が導入された第2ポリシリコン層42を
第1,第3ポリシリコン層41,43で挟む構造とした
が、本発明はかかる構造に限定されるものではない。例
えば、第1ポリシリコン層41又は第3ポリシリコン層
43がない構造、つまり、空孔欠陥が導入されたポリシ
リコン層の直下がポリシリコン層ではなく半導体領域あ
るいは絶縁基板等である構造や、ゲート酸化膜6の直下
に空孔欠陥が導入されたポリシリコン層が設けられてい
る構造や、あるいは空孔欠陥が導入されたポリシリコン
層のみでチャネル領域40が構成されている構造であっ
てもよい。
遊ゲート電極内に空孔欠陥が導入されたポリシリコン層
と空孔欠陥が導入されていないポリシリコン層との2つ
のみが設けられている構造や、浮遊ゲート電極内が全て
空孔欠陥が導入されたポリシリコン層からなる構造であ
ってもよい。
形態において、絶縁性基板の上にポリシリコンを堆積し
た構造であっても、シリコン基板の上にポリシリコンを
堆積した構造であってもかまわないものとする。さら
に、第1,第3,第4,第6又は第7の実施形態では、
シリコン基板に溝を形成し、この溝内にポリシリコン層
を埋め込んでチャネル領域とする構造であってもよいも
のとする。
形態では、制御ゲート電極4はいずれも浮遊ゲート電極
50の上方に形成され、しかも浮遊ゲート電極50と同
じ平面形状を有するように形成されているが、本発明は
かかる実施形態に限定されるものではない。すなわち、
制御ゲート電極4は容量絶縁膜17を介して浮遊ゲート
電極50と容量結合するものであればよく、例えば浮遊
ゲート電極50の上面と側面とに亘って形成されるもの
であってもよい。
トランジスタとして、空孔欠陥が導入されたポリシリコ
ン層を有するチャネル領域を備える構造としたので、真
空状態にあってほとんど抵抗の無視できる空孔欠陥を積
極的に利用することにより、ポリシリコン層をチャネル
領域として利用しながら、安価で極めて高速かつ低電圧
で動作が可能な電界効果トランジスタの提供を図ること
ができる。
は、請求項22,23の製造方法により、容易に実現す
ることができる。
トランジスタとして、チャネル電流が流れる方向に直列
に配置された互いに抵抗率の異なる複数のポリシリコン
層を有するチャネル領域を備える構造としたので、ソー
ス・ドレイン領域間の電圧の増大に応じて拡大していく
空乏層が各ポリシリコン層の境界を通過する際にドレイ
ン電流が非連続的に増大する特性を利用して、非線形特
性等の特殊機能を有する電界効果トランジスタの提供を
図ることができる。
は、請求項24−26の製造方法により、容易に実現す
ることができる。
記憶装置として、空孔欠陥が導入されたポリシリコン層
を有する浮遊ゲート電極を備える構造としたので、ポリ
シリコン層の劣化に起因する蓄積電荷量の経時変化のほ
とんどない半導体記憶装置の提供を図ることができる。
求項27,28の製造方法により、容易に実現すること
ができる。
記憶装置として、浮遊ゲート電極下方に、互いに抵抗率
の異なる複数のポリシリコン層を有するチャネル領域を
備える構造としたので、各ポリシリコン層における空乏
層の広がり有無や反転層の形成の有無の相違による電圧
−電流特性の非連続的な変化を利用して、多値メモリと
して機能する半導体記憶装置の提供を図ることができ
る。
求項29−32の製造方法により、容易に実現すること
ができる。
半導体記憶装置を実際に多値メモリとして使用するため
の半導体記憶装置の駆動方法の提供を図ることができ
る。
チャネル領域を有する電界効果トランジスタの製造工程
を示す断面図である。
の駆動方法を示す断面図である。
と従来の電界効果トランジスタのドレイン電圧−ドレイ
ン電流特性を比較する特性図である。
よるポリシリコン層への空孔欠陥の導入方法を示す断面
図である。
浮遊ゲート電極を有する不揮発性半導体記憶装置の製造
工程を示す断面図である。
置の駆動方法を示す断面図である。
ズが互いに異なる複数のポリシリコン層からなるチャネ
ル領域を備えた電界効果トランジスタの製造工程を示す
断面図である。
の駆動方法を示す断面図である。
のドレイン電圧−チャネル電流特性を示す特性図であ
る。
イズが互いに異なる複数のポリシリコン層からなるチャ
ネル領域を備えた不揮発性半導体記憶装置の製造工程を
示す断面図である。
装置の駆動方法を示す断面図である。
装置のドレイン電圧−電荷蓄積量特性を示す特性図であ
る。
イズが互いに異なる2つのポリシリコン層を単結晶シリ
コン層の両側に配置したチャネル領域を備えた不揮発性
半導体記憶装置の製造工程を示す断面図である。
装置の駆動方法を示す断面図である。
装置の制御ゲート電圧−電荷蓄積量特性を示す特性図で
ある。
イズが互いに異なる2つのポリシリコン層と空孔欠陥が
導入されたポリシリコン層とを配置したチャネル領域を
備えた電界効果トランジスタの製造工程を示す断面図で
ある。
孔欠陥の数が互いに異なる3つのポリシリコン層を配置
したチャネル領域を備えた電界効果トランジスタの製造
工程を示す断面図である。
的なサイズが互いに異なる複数のポリシリコン層を形成
するためのラテラルシーリング法の工程を示す断面図で
ある。
気回路図である。
ンジスタのVd−Id特性を示す特性図である。
のVd−Id特性を示す特性図である。
を示す断面図である。
造を示す断面図である。
Claims (34)
- 【請求項1】 基板と、 上記基板の上に形成され、空孔欠陥が導入されたポリシ
リコン層を有するチャネル領域と、 上記チャネル領域の上に形成されたゲート絶縁膜と、 上記ゲート絶縁膜の上に形成されたゲート電極と、 上記チャネル領域を挟む1対のソース・ドレイン領域と
を備えている電界効果トランジスタ。 - 【請求項2】 請求項1記載の電界効果トランジスタに
おいて、 上記チャネル領域内の上記空孔欠陥の単位体積あたりの
数が多いポリシリコン層の上及び下のうち少なくともい
ずれか一方には、空孔欠陥が導入されていないポリシリ
コン層が形成されていることを特徴とする電界効果トラ
ンジスタ。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載の電界効果トラン
ジスタにおいて、 上記基板は絶縁性材料により構成されており、 上記ソース・ドレイン領域は、上記基板上に堆積された
ポリシリコン膜により構成されていることを特徴とする
電界効果トランジスタ。 - 【請求項4】 請求項1又は2に記載の電界効果トラン
ジスタにおいて、 上記基板は半導体材料により構成されており、 上記ソース・ドレイン領域は、上記基板上に堆積された
ポリシリコン膜と上記基板とに亘って形成されているこ
とを特徴とする電界効果トランジスタ。 - 【請求項5】 基板と、 上記基板の上に形成され、チャネル電流が流れる方向に
直列に配置された互いに抵抗率の異なる複数のポリシリ
コン層を有するチャネル領域と、 上記チャネル領域の上に形成されたゲート絶縁膜と、 上記ゲート絶縁膜の上に形成されたゲート電極と、 上記チャネル領域を挟む1対のソース・ドレイン領域と
を備えている電界効果トランジスタ。 - 【請求項6】 請求項5に記載の電界効果トランジスタ
において、 上記複数のポリシリコン層は、各ポリシリコン層内の結
晶粒の平均的なサイズが異なることにより抵抗率が異な
るように調整されていることを特徴とする電界効果トラ
ンジスタ。 - 【請求項7】 請求項6に記載の電界効果トランジスタ
において、 上記複数のポリシリコン層は、上記ドレイン領域に近い
ものほど平均的なサイズの小さい結晶粒を含んでいるこ
とを特徴とする電界効果トランジスタ。 - 【請求項8】 請求項5に記載の電界効果トランジスタ
において、 上記複数のポリシリコン層はいずれも空孔欠陥が導入さ
れたポリシリコン膜により構成され、各ポリシリコン層
内の単位体積あたりの空孔欠陥の数が異なることにより
抵抗率が異なるように調整されていることを特徴とする
電界効果トランジスタ。 - 【請求項9】 請求項8に記載の電界効果トランジスタ
において、 上記複数のポリシリコン層は、上記ドレイン領域に近い
ものほど単位体積あたりの空孔欠陥の数が少ないことを
特徴とする電界効果トランジスタ。 - 【請求項10】 請求項5に記載の電界効果トランジス
タにおいて、 上記複数のポリシリコン層は、空孔欠陥が導入されたポ
リシリコン層と空孔欠陥が導入されていないポリシリコ
ン層とからなることにより抵抗率が異なるように調整さ
れていることを特徴とする電界効果トランジスタ。 - 【請求項11】 請求項5−10のうちいずれか1つに
記載の電界効果トランジスタにおいて、 上記基板は絶縁性材料により構成されており、 上記ソース・ドレイン領域は、上記基板上に堆積された
ポリシリコン膜により構成されていることを特徴とする
電界効果トランジスタ。 - 【請求項12】 請求項5−10のうちいずれか1つに
記載の電界効果トランジスタにおいて、 上記基板は半導体材料により構成されており、 上記ソース・ドレイン領域は、上記基板上に堆積された
ポリシリコンと上記基板とに亘って形成されていること
を特徴とする電界効果トランジスタ。 - 【請求項13】 半導体領域を有する基板と、 上記半導体領域の一部に形成されたチャネル領域と、 上記チャネル領域の上に形成され電荷のトンネリングに
よる通過が可能なトンネル絶縁膜と、 上記トンネル絶縁膜の上に形成され空孔欠陥が導入され
たポリシリコン層を有する浮遊ゲート電極と、 上記浮遊ゲート電極の少なくとも一部に接して形成され
た容量絶縁膜と、 上記容量絶縁膜を挟んで上記浮遊ゲート電極と容量結合
することが可能に形成された制御ゲート電極と、 上記半導体領域内に形成され、上記チャネル領域を挟む
一対のソース・ドレイン領域とを備えている半導体記憶
装置。 - 【請求項14】 請求項13に記載の半導体記憶装置に
おいて、 上記浮遊ゲート電極は、上記空孔欠陥が導入されたポリ
シリコン層の上及び下のうち少なくともいずれか一方
に、空孔欠陥が導入されていないポリシリコン層をさら
に備えていることを特徴とする半導体記憶装置。 - 【請求項15】 半導体領域を有する基板と、 上記半導体領域の一部に形成され、チャネル電流が流れ
る方向に直列に配置された互いに抵抗率の異なる複数の
ポリシリコン層を有するチャネル領域と、 上記チャネル領域の上に形成され電荷のトンネリングに
よる通過が可能なトンネル絶縁膜と、 上記トンネル絶縁膜の上に形成された浮遊ゲート電極
と、 上記浮遊ゲート電極の少なくとも一部に接して形成され
た容量絶縁膜と、 上記容量絶縁膜を挟んで上記浮遊ゲート電極と容量結合
することが可能に形成された制御ゲート電極と、 上記半導体領域内に形成され、上記チャネル領域を挟む
1対のソース・ドレイン領域とを備えている半導体記憶
装置。 - 【請求項16】 請求項15に記載の半導体記憶装置に
おいて、 上記チャネル領域内には、互いに抵抗率が異なる2つの
ポリシリコン層が配置されており、かつ、上記複数のポ
リシリコン層の間には、単結晶シリコン層が介在してい
ることを特徴とする半導体記憶装置。 - 【請求項17】 請求項15又は16に記載の半導体記
憶装置において、 上記複数のポリシリコン層は、各ポリシリコン層内の結
晶粒の平均的なサイズが互いに異なることにより抵抗率
が異なるように調整されていることを特徴とする半導体
記憶装置。 - 【請求項18】 請求項17に記載の半導体記憶装置に
おいて、 上記複数のポリシリコン層は、上記ドレイン領域に近い
ものほど平均的なサイズの小さい結晶粒を含んでいるこ
とを特徴とする半導体記憶装置。 - 【請求項19】 請求項15又は16に記載の半導体記
憶装置において、 上記複数のポリシリコン層はいずれも空孔欠陥が導入さ
れており、各ポリシリコン層内の単位体積あたりの空孔
欠陥の数が互いに異なることにより抵抗率が異なるよう
に調整されていることを特徴とする半導体記憶装置。 - 【請求項20】 請求項19に記載の半導体記憶装置に
おいて、 上記複数のポリシリコン層は、上記ドレイン領域に近い
ものほど単位体積あたりの空孔欠陥の数が少ないことを
特徴とする半導体記憶装置。 - 【請求項21】 請求項15又は16に記載の半導体記
憶装置において、 上記複数のポリシリコン層は、空孔欠陥が導入されたポ
リシリコン層と空孔欠陥が導入されていないポリシリコ
ン層とからなることにより抵抗率が異なるように調整さ
れていることを特徴とする半導体記憶装置。 - 【請求項22】 基板上にポリシリコン膜を形成する工
程と、 上記ポリシリコン膜の少なくとも一部に空孔欠陥を導入
する工程と、 上記ポリシリコン膜のうち上記空孔欠陥が導入された領
域の上にゲート絶縁膜を形成する工程と、 上記ゲート絶縁膜の上にゲート電極を形成する工程と、 上記ポリシリコン膜のうち上記ゲート電極の両側に位置
する領域に不純物を導入してソース・ドレイン領域を形
成する工程とを備えている電界効果トランジスタの製造
方法。 - 【請求項23】 請求項22記載の電界効果トランジス
タの製造方法において、 上記空孔欠陥の導入処理を行なう工程は、 上記ポリシリコン膜に水素イオンを注入してポリシリコ
ン膜内のシリコンを水素で置換する工程と、 熱処理を行なって、上記水素を上記ポリシリコン膜から
排出する工程とを含むことを特徴とする電界効果トラン
ジスタの製造方法。 - 【請求項24】 基板上に、ゲート長方向に対して直列
に配置され互いに抵抗率が異なる複数のポリシリコン層
を有するポリシリコン膜を形成する工程と、 上記複数のポリシリコン層に跨るゲート絶縁膜を形成す
る工程と、 上記ゲート絶縁膜の上にゲート電極を形成する工程と、 上記ポリシリコン膜のうち上記ゲート電極の両側に位置
する領域に不純物を導入してソース・ドレイン領域を形
成する工程とを備えている電界効果トランジスタの製造
方法。 - 【請求項25】 請求項24記載の電界効果トランジス
タの製造方法において、 上記ポリシリコン膜を形成する工程は、 上記基板上にアモルファスシリコン膜を形成する工程
と、 上記アモルファスシリコン膜をアニールしてポリシリコ
ン膜に変える工程とを含み、 上記アモルファスシリコン膜をアニールする条件を局部
的に変えて、平均的なサイズが互いに異なる結晶粒を含
む複数のポリシリコン層を形成することにより、上記互
いに抵抗率が異なる複数のポリシリコン層を形成するこ
とを特徴とする電界効果トランジスタの製造方法。 - 【請求項26】 請求項24記載の電界効果トランジス
タの製造方法において、 上記ポリシリコン膜を形成する工程は、 上記基板上にポリシリコン膜を形成した後、上記ポリシ
リコン膜内に水素イオンを注入してポリシリコン膜内の
シリコンを水素で置換する工程と、 熱処理を行なって、上記水素を上記ポリシリコン膜から
排出する工程とを含み、 上記注入される水素イオンの濃度を局部的に変えて、単
位体積あたりの空孔欠陥の数が互いに異なる複数のポリ
シリコン層を形成することにより、上記互いに抵抗率が
異なる複数のポリシリコン層を形成することを特徴とす
る電界効果トランジスタの製造方法。 - 【請求項27】 基板の半導体領域の上にトンネル絶縁
膜を形成する工程と、 上記トンネル絶縁膜の上に空孔欠陥が導入されたポリシ
リコン層を有する浮遊ゲート電極を形成する工程と、 上記浮遊ゲート電極に接する容量絶縁膜を形成する工程
と、 上記容量絶縁膜の上に制御ゲート電極を形成する工程
と、 上記半導体領域のうち上記浮遊ゲート電極の両側に位置
する領域に不純物を導入してソース・ドレイン領域を形
成する工程とを備えている半導体記憶装置の製造方法。 - 【請求項28】 請求項27記載の半導体記憶装置の製
造方法において、 上記浮遊ゲート電極を形成する工程は、 上記基板上にポリシリコン膜を形成した後、上記ポリシ
リコン膜内に水素イオンを注入してポリシリコン膜内の
シリコンを水素で置換する工程と、 熱処理を行なって、上記水素を上記ポリシリコン膜から
排出する工程とを含むことを特徴とする半導体記憶装置
の製造方法。 - 【請求項29】 基板上に、ゲート長方向に対して直列
に配置され互いに抵抗率が異なる複数のポリシリコン層
を有するポリシリコン膜を形成する工程と、 上記複数のポリシリコン層に跨るトンネル絶縁膜を形成
する工程と、 上記トンネル絶縁膜の上に浮遊ゲート電極を形成する工
程と、 上記浮遊ゲート電極に接する容量絶縁膜を形成する工程
と、 上記容量絶縁膜の上に制御ゲート電極を形成する工程
と、 上記ポリシリコン膜のうち上記浮遊ゲート電極の両側に
位置する領域に不純物を導入してソース・ドレイン領域
を形成する工程とを備えている半導体記憶装置の製造方
法。 - 【請求項30】 請求項29に記載の半導体記憶装置の
製造方法において、 上記ポリシリコン膜を形成する工程は、 上記基板上に少なくとも2つの溝を形成し、各溝内に上
記抵抗率が互いに異なるポリシリコン層を形成すること
により行なわれることを特徴とする半導体記憶装置の製
造方法。 - 【請求項31】 請求項29又は30記載の半導体記憶
装置の製造方法において、 上記ポリシリコン膜を形成する工程は、 上記基板上にアモルファスシリコン膜を形成する工程
と、 上記アモルファスシリコン膜をアニールしてポリシリコ
ン膜に変える工程とを含み、 上記アモルファスシリコン膜をアニールする条件を局部
的に変えて、平均的なサイズが互いに異なる結晶粒を含
む複数のポリシリコン層を形成することにより、上記互
いに抵抗率が異なる複数のポリシリコン層を形成するこ
とを特徴とする半導体記憶装置の製造方法。 - 【請求項32】 請求項29又は30記載の半導体記憶
装置の製造方法において、 上記ポリシリコン膜を形成する工程は、 上記基板上にポリシリコン膜を形成した後、上記ポリシ
リコン膜内に水素イオンを注入してポリシリコン膜内の
シリコンを水素で置換する工程と、 熱処理を行なって、上記水素を上記ポリシリコン膜から
排出する工程とを含み、 上記注入される水素イオンの濃度を局部的に変えて、単
位体積あたりの空孔欠陥の数が互いに異なる複数のポリ
シリコン層を形成することにより、上記互いに抵抗率が
異なる複数のポリシリコン層を形成することを特徴とす
る半導体記憶装置の製造方法。 - 【請求項33】 半導体領域を有する基板と、上記半導
体領域の上に形成され電荷のトンネリングによる通過が
可能なトンネル絶縁膜と、上記トンネル絶縁膜の上に形
成された浮遊ゲート電極と、上記浮遊ゲート電極の少な
くとも一部に接して形成された容量絶縁膜と、上記容量
絶縁膜を挟んで上記浮遊ゲート電極と容量結合すること
が可能に形成された制御ゲート電極と、上記半導体領域
のうち上記ゲート絶縁膜の下方において、チャネル電流
が流れる方向に直列に配置された互いに抵抗率の異なる
少なくとも2つのポリシリコン層を有するチャネル領域
と、上記半導体領域のうち上記浮遊ゲート電極の両側に
位置する領域に形成されたソース・ドレイン領域とを備
えている半導体記憶装置の駆動方法であって、上記複数
のポリシリコン層のうち一部のポリシリコン層のみに空
乏層が形成される第1の電圧と、上記複数のポリシリコ
ン層のうち上記一部のポリシリコン層を除く他のポリシ
リコン層と上記一部のポリシリコン層とに空乏層が形成
される第2の電圧とを上記ソース・ドレイン領域間に印
加することにより、上記浮遊ゲート電極内に複数の情報
を記憶させることを特徴とする半導体記憶装置の駆動方
法。 - 【請求項34】 半導体領域を有する基板と、上記半導
体領域の上に形成され電荷のトンネリングによる通過が
可能なトンネル絶縁膜と、上記トンネル絶縁膜の上に形
成された浮遊ゲート電極と、上記浮遊ゲート電極の少な
くとも一部に接して形成された容量絶縁膜と、上記容量
絶縁膜を挟んで上記浮遊ゲート電極と容量結合すること
が可能に形成された制御ゲート電極と、上記半導体領域
のうち上記ゲート絶縁膜の下方において、チャネル電流
が流れる方向に直列に配置された互いに抵抗率の異なる
少なくとも2つのポリシリコン層と上記少なくとも2つ
のポリシリコン層の間に介在する単結晶シリコン層とを
有するチャネル領域と、上記半導体領域のうち上記浮遊
ゲート電極の両側に位置する領域に形成されたソース・
ドレイン領域とを備えている半導体記憶装置の駆動方法
であって、 上記少なくとも2つのポリシリコン層のうちいずれか一
方のみが反転する第1の電圧と、上記少なくとも2つの
ポリシリコン層のいずれも反転する第2の電圧とを上記
ソース・ドレイン領域と上記ゲート電極との間に印加す
ることにより、上記浮遊ゲート電極内に少なくとも2つ
の異なる情報を記憶させることを特徴とする半導体記憶
装置の駆動方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08789497A JP3215347B2 (ja) | 1996-04-11 | 1997-04-07 | 電界効果トランジスタ及びその製造方法 |
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JP8923496 | 1996-04-11 | ||
JP9235396 | 1996-04-15 | ||
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JP8-89234 | 1996-04-15 | ||
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JP2001172335A Division JP3765995B2 (ja) | 1996-04-11 | 2001-06-07 | 半導体記憶装置,その製造方法及びその駆動方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH104193A true JPH104193A (ja) | 1998-01-06 |
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ID=27305625
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101002927B1 (ko) * | 2003-12-16 | 2010-12-27 | 주식회사 하이닉스반도체 | Pmos 트랜지스터 및 그 제조 방법 |
CN111211057A (zh) * | 2018-11-22 | 2020-05-29 | 三星显示有限公司 | 显示装置及其制造方法 |
-
1997
- 1997-04-07 JP JP08789497A patent/JP3215347B2/ja not_active Expired - Fee Related
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