JPH1041782A - フィルタ回路 - Google Patents
フィルタ回路Info
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- JPH1041782A JPH1041782A JP19664296A JP19664296A JPH1041782A JP H1041782 A JPH1041782 A JP H1041782A JP 19664296 A JP19664296 A JP 19664296A JP 19664296 A JP19664296 A JP 19664296A JP H1041782 A JPH1041782 A JP H1041782A
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- capacitance
- filter circuit
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- transconductance amplifier
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 集積回路で実現され、相互コンダクタンスア
ンプ22を用いるHPF等のフィルタ回路21におい
て、抵抗Rp1〜Rp4に寄生する寄生容量Cp1〜C
p4の変化によるQ値の変化を無くすことができるとと
もに、1段の構成で、前記Q値を所望とする値に調整可
能とする。 【解決手段】 アンプ22の出力電流を電圧変換するた
めの内部容量Cjをジャンクション容量で実現し、これ
と類似した構造のピンチ抵抗によって前記抵抗Rp1〜
Rp4を形成する。したがって抵抗Rp1〜Rp4の寄
生容量Cp1〜Cp4の温度やプロセス上のばらつき等
による変化は、容量Cjの変化と比例しており、該変化
によるQ値の変動を無くし、安定した周波数特性を得る
ことができる。また、抵抗Rp1〜Rp4と容量Cjと
の容量比を面積比で調整することができ、1つのアンプ
22で、所望とするQ値を、容易、かつ高精度に得るこ
とができる。
ンプ22を用いるHPF等のフィルタ回路21におい
て、抵抗Rp1〜Rp4に寄生する寄生容量Cp1〜C
p4の変化によるQ値の変化を無くすことができるとと
もに、1段の構成で、前記Q値を所望とする値に調整可
能とする。 【解決手段】 アンプ22の出力電流を電圧変換するた
めの内部容量Cjをジャンクション容量で実現し、これ
と類似した構造のピンチ抵抗によって前記抵抗Rp1〜
Rp4を形成する。したがって抵抗Rp1〜Rp4の寄
生容量Cp1〜Cp4の温度やプロセス上のばらつき等
による変化は、容量Cjの変化と比例しており、該変化
によるQ値の変動を無くし、安定した周波数特性を得る
ことができる。また、抵抗Rp1〜Rp4と容量Cjと
の容量比を面積比で調整することができ、1つのアンプ
22で、所望とするQ値を、容易、かつ高精度に得るこ
とができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力電圧の振幅に
比例した振幅の出力電流を発生する相互コンダクタンス
アンプを用いるフィルタ回路に関する。
比例した振幅の出力電流を発生する相互コンダクタンス
アンプを用いるフィルタ回路に関する。
【0002】
【従来の技術】前記相互コンダクタンスアンプは、ピー
ク周波数やゲイン等を比較的容易に変化させることがで
き、バイポーラトランジスタを使用して集積回路化され
て、広く用いられている。このような相互コンダクタン
スアンプを用いるフィルタ回路の典型的な従来技術とし
て、特開昭60−206316号公報が挙げられる。
ク周波数やゲイン等を比較的容易に変化させることがで
き、バイポーラトランジスタを使用して集積回路化され
て、広く用いられている。このような相互コンダクタン
スアンプを用いるフィルタ回路の典型的な従来技術とし
て、特開昭60−206316号公報が挙げられる。
【0003】図5は、相互コンダクタンスアンプ1を用
いた従来技術のフィルタ回路2の構成例を示す。このフ
ィルタ回路2は、前記特開昭60−206316号の構
成において、出力を差動出力とし、入力側に帰還させた
ものである。このフィルタ回路2は、フロッピーディス
ク駆動用の集積回路において、ヘッド出力信号が与えら
れるREAD部分に用いられるフィルタ回路であり、プ
リアンプによって増幅された前記ヘッド出力信号を微分
し、ピーク値を検出するためのハイパスフィルタとして
機能する。このフィルタ回路2からの出力は、さらにロ
ーパスフィルタでノイズ成分および不要成分が除去され
た後、コンパレータ回路でレベル弁別され、さらにパル
ス波形整形回路によって整形されて、READデータと
して出力される。
いた従来技術のフィルタ回路2の構成例を示す。このフ
ィルタ回路2は、前記特開昭60−206316号の構
成において、出力を差動出力とし、入力側に帰還させた
ものである。このフィルタ回路2は、フロッピーディス
ク駆動用の集積回路において、ヘッド出力信号が与えら
れるREAD部分に用いられるフィルタ回路であり、プ
リアンプによって増幅された前記ヘッド出力信号を微分
し、ピーク値を検出するためのハイパスフィルタとして
機能する。このフィルタ回路2からの出力は、さらにロ
ーパスフィルタでノイズ成分および不要成分が除去され
た後、コンパレータ回路でレベル弁別され、さらにパル
ス波形整形回路によって整形されて、READデータと
して出力される。
【0004】このフィルタ回路2は、前記相互コンダク
タンスアンプ1と、ベース抵抗Rb1,Rb2,Rb
3,Rb4と、窒化膜容量Csnと、出力バッファB
1,B2とを備えて構成されている。前記ベース抵抗R
b1は、入力端子P1と相互コンダクタンスアンプ1の
正帰還側入力との間に介在されており、ベース抵抗Rb
3は、入力端子P2と相互コンダクタンスアンプ1の負
帰還側入力との間に介在されている。相互コンダクタン
スアンプ1の正帰還側の出力は、出力バッファB1を介
して出力端子P3へ導出されるとともに、前記出力バッ
ファB1からベース抵抗Rb4を介して前記負帰還側入
力に帰還されている。同様に、相互コンダクタンスアン
プ1の負帰還側の出力は、出力バッファB2を介して出
力端子P4へ導出されるとともに、ベース抵抗Rb2を
介して正帰還側入力に帰還されている。
タンスアンプ1と、ベース抵抗Rb1,Rb2,Rb
3,Rb4と、窒化膜容量Csnと、出力バッファB
1,B2とを備えて構成されている。前記ベース抵抗R
b1は、入力端子P1と相互コンダクタンスアンプ1の
正帰還側入力との間に介在されており、ベース抵抗Rb
3は、入力端子P2と相互コンダクタンスアンプ1の負
帰還側入力との間に介在されている。相互コンダクタン
スアンプ1の正帰還側の出力は、出力バッファB1を介
して出力端子P3へ導出されるとともに、前記出力バッ
ファB1からベース抵抗Rb4を介して前記負帰還側入
力に帰還されている。同様に、相互コンダクタンスアン
プ1の負帰還側の出力は、出力バッファB2を介して出
力端子P4へ導出されるとともに、ベース抵抗Rb2を
介して正帰還側入力に帰還されている。
【0005】前記入力端子P1,P2へは、前記プリア
ンプから相互に逆相の入力信号Vin,−Vinがそれ
ぞれ入力される。したがって、出力バッファB1,B2
からの出力信号をそれぞれVout,−Voutとする
と、相互コンダクタンスアンプ1の正帰還側入力にはV
in−Voutが入力され、負帰還側入力には−Vin
+Voutが入力される。相互コンダクタンスアンプ1
は、正負両帰還側入力の電圧レベルを差動増幅し、対応
するレベルの出力電流を出力する。前記出力電流は、集
積回路で実現される該フィルタ回路2の内部容量である
窒化膜容量Csnによって電圧に変換されるとともに、
その高周波成分がバイパスされて除去される。
ンプから相互に逆相の入力信号Vin,−Vinがそれ
ぞれ入力される。したがって、出力バッファB1,B2
からの出力信号をそれぞれVout,−Voutとする
と、相互コンダクタンスアンプ1の正帰還側入力にはV
in−Voutが入力され、負帰還側入力には−Vin
+Voutが入力される。相互コンダクタンスアンプ1
は、正負両帰還側入力の電圧レベルを差動増幅し、対応
するレベルの出力電流を出力する。前記出力電流は、集
積回路で実現される該フィルタ回路2の内部容量である
窒化膜容量Csnによって電圧に変換されるとともに、
その高周波成分がバイパスされて除去される。
【0006】前記出力バッファB1,B2は、前記出力
信号Vout,−Voutの中心電圧の設定および出力
インピーダンスの低下のために設けられている。
信号Vout,−Voutの中心電圧の設定および出力
インピーダンスの低下のために設けられている。
【0007】上述のように構成されるフィルタ回路2に
おいて、ゲイン、すなわち相互コンダクタンスgm(出
力電流振幅/入力電圧振幅、単位は1/Ω)は、相互コ
ンダクタンスアンプ1内の定電流源の電流値によって決
定され、集積回路化されているこのフィルタ回路2の外
付け抵抗によって容易に調整可能とされている。また、
ピーク周波数は、相互コンダクタンスアンプ1の出力電
流と前記窒化膜容量Csnの静電容量とによって決定さ
れ、したがってこのピーク周波数も前記外付け抵抗によ
って容易に調整可能とされている。
おいて、ゲイン、すなわち相互コンダクタンスgm(出
力電流振幅/入力電圧振幅、単位は1/Ω)は、相互コ
ンダクタンスアンプ1内の定電流源の電流値によって決
定され、集積回路化されているこのフィルタ回路2の外
付け抵抗によって容易に調整可能とされている。また、
ピーク周波数は、相互コンダクタンスアンプ1の出力電
流と前記窒化膜容量Csnの静電容量とによって決定さ
れ、したがってこのピーク周波数も前記外付け抵抗によ
って容易に調整可能とされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のように構成され
るフィルタ回路2において、前記出力電流を出力電圧に
変換するための内部容量である窒化膜容量Csnは、た
とえば図6で示すようにして形成されている。この図6
で示す例では、窒化膜容量Csnは、N+ の拡散層3
と、金属配線4との間の窒化膜5によって形成される。
前記金属配線4は相互コンダクタンスアンプ1の出力端
に接続され、前記拡散層3に接続される金属配線6はハ
イレベルの電源Vccに接続されている。
るフィルタ回路2において、前記出力電流を出力電圧に
変換するための内部容量である窒化膜容量Csnは、た
とえば図6で示すようにして形成されている。この図6
で示す例では、窒化膜容量Csnは、N+ の拡散層3
と、金属配線4との間の窒化膜5によって形成される。
前記金属配線4は相互コンダクタンスアンプ1の出力端
に接続され、前記拡散層3に接続される金属配線6はハ
イレベルの電源Vccに接続されている。
【0009】また、前記ベース抵抗Rb1〜Rb4は、
たとえば図7で示すように、P+ の拡散層7の両端に、
抵抗の両端子となる金属配線8,9が接続されて構成さ
れている。前記拡散層7とは離間したN+ の拡散層10
は、前記電源Vccに接続されている。
たとえば図7で示すように、P+ の拡散層7の両端に、
抵抗の両端子となる金属配線8,9が接続されて構成さ
れている。前記拡散層7とは離間したN+ の拡散層10
は、前記電源Vccに接続されている。
【0010】したがって、拡散層7,10間に寄生容量
が発生し、高周波帯域ではこの寄生容量の影響を無視で
きなくなってしまうという問題がある。この寄生容量
は、温度やプロセス上のばらつき等によって変化し、こ
の寄生容量の変化によって、Q値および周波数特性が所
望とする設計値からずれてしまうという問題がある。
が発生し、高周波帯域ではこの寄生容量の影響を無視で
きなくなってしまうという問題がある。この寄生容量
は、温度やプロセス上のばらつき等によって変化し、こ
の寄生容量の変化によって、Q値および周波数特性が所
望とする設計値からずれてしまうという問題がある。
【0011】すなわち、説明の簡略化のために、前記各
ベース抵抗Rb1,Rb2,Rb3,Rb4の寄生容量
C1,C2,C3,C4が相互に同一であるとすると、
ベース抵抗Rb1を介する相互コンダクタンスアンプ1
の正帰還側入力への入力信号VINは、
ベース抵抗Rb1,Rb2,Rb3,Rb4の寄生容量
C1,C2,C3,C4が相互に同一であるとすると、
ベース抵抗Rb1を介する相互コンダクタンスアンプ1
の正帰還側入力への入力信号VINは、
【0012】
【数1】
【0013】となる。ただしSはラプラス演算子であ
る。したがって、フィルタ出力信号Voutは、
る。したがって、フィルタ出力信号Voutは、
【0014】
【数2】
【0015】となる。
【0016】上式をVoutついて解くと、
【0017】
【数3】
【0018】となる。
【0019】ここで、前記寄生容量C1〜C4を能動素
子として扱うと、前記フィルタ回路2は2次のフィルタ
と考えることができ、入出力信号Vin,VoutとQ
値およびカットオフ周波数ω0との関係は式4で表すこ
とができる。
子として扱うと、前記フィルタ回路2は2次のフィルタ
と考えることができ、入出力信号Vin,VoutとQ
値およびカットオフ周波数ω0との関係は式4で表すこ
とができる。
【0020】
【数4】
【0021】したがって、この式4と前記式3とから、
カットオフ周波数ω0は式5で表すことができ、Q値は
式6で表すことができる。
カットオフ周波数ω0は式5で表すことができ、Q値は
式6で表すことができる。
【0022】
【数5】
【0023】 Q=ω0・C1・Rb1 …(6) したがって、式6から、カットオフ周波数ω0が低いと
きには、寄生容量C1の変化によるQ値の変化は無視す
ることができるけれども、高くなると、このQ値の変化
を無視することができなくなってしまい、周波数特性が
寄生容量によって変化してしまうという問題がある。
きには、寄生容量C1の変化によるQ値の変化は無視す
ることができるけれども、高くなると、このQ値の変化
を無視することができなくなってしまい、周波数特性が
寄生容量によって変化してしまうという問題がある。
【0024】一方、前記Q値を調整するためには、図8
のフィルタ回路11で示すように、相互コンダクタンス
アンプを、参照符1と1aとの2段使用する必要があ
る。
のフィルタ回路11で示すように、相互コンダクタンス
アンプを、参照符1と1aとの2段使用する必要があ
る。
【0025】相互コンダクタンスアンプ1,1aは相互
に類似して構成されており、前段側の相互コンダクタン
スアンプ1に関連する各構成は、前述のフィルタ回路2
における構成と同一の参照符号で示し、後段側の相互コ
ンダクタンスアンプ1aに関連する各構成には、同一の
参照符号に添字aを付して示す。相互コンダクタンスア
ンプ1,1aの相互コンダクタンスをそれぞれgm1,
gm2とし、窒化膜容量をCsn,Csnaとすると、
このフィルタ回路11の入出力特性は、
に類似して構成されており、前段側の相互コンダクタン
スアンプ1に関連する各構成は、前述のフィルタ回路2
における構成と同一の参照符号で示し、後段側の相互コ
ンダクタンスアンプ1aに関連する各構成には、同一の
参照符号に添字aを付して示す。相互コンダクタンスア
ンプ1,1aの相互コンダクタンスをそれぞれgm1,
gm2とし、窒化膜容量をCsn,Csnaとすると、
このフィルタ回路11の入出力特性は、
【0026】
【数6】
【0027】で表すことができ、上式を変形すると、
【0028】
【数7】
【0029】となる。
【0030】したがって、このフィルタ回路11のQ値
は、
は、
【0031】
【数8】
【0032】となり、相互に類似した構成の窒化膜容量
Csn,Csnaの関係を比例定数Aで表し、該Q値
は、相互コンダクタンスアンプ1,1aのゲインgm
1,gm2によって調整可能であることが理解される。
Csn,Csnaの関係を比例定数Aで表し、該Q値
は、相互コンダクタンスアンプ1,1aのゲインgm
1,gm2によって調整可能であることが理解される。
【0033】しかしながら、このように相互コンダクタ
ンスアンプ1,1aを2段使用することによって、Q値
の調整を可能とすることができるけれども、構成が複雑
になってしまうという問題がある。
ンスアンプ1,1aを2段使用することによって、Q値
の調整を可能とすることができるけれども、構成が複雑
になってしまうという問題がある。
【0034】本発明の目的は、寄生容量の変化に対して
安定な周波数特性を得ることができ、かつ相互コンダク
タンスアンプが1段の構成でQ値を調整することができ
るフィルタ回路を提供することである。
安定な周波数特性を得ることができ、かつ相互コンダク
タンスアンプが1段の構成でQ値を調整することができ
るフィルタ回路を提供することである。
【0035】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るフ
ィルタ回路は、相互コンダクタンスアンプを用いるフィ
ルタ回路において、前記相互コンダクタンスアンプの抵
抗成分に寄生する寄生容量と、該相互コンダクタンスア
ンプの内部容量とを相互に類似した構造で実現し、Q値
における寄生容量の作用を、該寄生容量と前記内部容量
との比から成る比例定数で表すことを特徴とする。
ィルタ回路は、相互コンダクタンスアンプを用いるフィ
ルタ回路において、前記相互コンダクタンスアンプの抵
抗成分に寄生する寄生容量と、該相互コンダクタンスア
ンプの内部容量とを相互に類似した構造で実現し、Q値
における寄生容量の作用を、該寄生容量と前記内部容量
との比から成る比例定数で表すことを特徴とする。
【0036】上記の構成によれば、前記式5を式6に代
入すると式10となることを利用し、さらにB=C1/
Csnの比例定数Bとして前記式10を式11とする。
入すると式10となることを利用し、さらにB=C1/
Csnの比例定数Bとして前記式10を式11とする。
【0037】
【数9】
【0038】
【数10】
【0039】そして、寄生容量と内部容量とを相互に類
似した構造で実現することによって、前記温度変化やプ
ロセスのばらつきなどによる容量変化が生じても、比例
定数Bは一定となる。すなわち、相互コンダクタンスア
ンプから出力される該相互コンダクタンスアンプへの入
力電圧の振幅に比例した振幅の出力電流を電圧に変換す
るための内部容量を寄生容量の変化に追従させて、該寄
生容量の変化によるQ値の変化を無くしている。
似した構造で実現することによって、前記温度変化やプ
ロセスのばらつきなどによる容量変化が生じても、比例
定数Bは一定となる。すなわち、相互コンダクタンスア
ンプから出力される該相互コンダクタンスアンプへの入
力電圧の振幅に比例した振幅の出力電流を電圧に変換す
るための内部容量を寄生容量の変化に追従させて、該寄
生容量の変化によるQ値の変化を無くしている。
【0040】したがって、寄生容量の変化に対して、周
波数特性を安定させることができる。また、前記比例定
数Bを変化させるだけで、Q値を変化させることがで
き、1段の相互コンダクタンスアンプであっても、Q値
を調整することもできる。
波数特性を安定させることができる。また、前記比例定
数Bを変化させるだけで、Q値を変化させることがで
き、1段の相互コンダクタンスアンプであっても、Q値
を調整することもできる。
【0041】また、請求項2の発明に係るフィルタ回路
は、所望とする比例定数を、前記寄生容量と内部容量と
のパターンの面積比で実現することを特徴とする。
は、所望とする比例定数を、前記寄生容量と内部容量と
のパターンの面積比で実現することを特徴とする。
【0042】上記の構成によれば、パターンの面積比
は、プロセス上の条件がばらついたとしても高い精度を
確保することができ、前記式11における比例定数Bを
高精度に設定して、相互コンダクタンスアンプを1段だ
けで構成しても、所望とするQ値を高い精度で確保する
ことができる。
は、プロセス上の条件がばらついたとしても高い精度を
確保することができ、前記式11における比例定数Bを
高精度に設定して、相互コンダクタンスアンプを1段だ
けで構成しても、所望とするQ値を高い精度で確保する
ことができる。
【0043】さらにまた、請求項3の発明に係るフィル
タ回路では、前記内部容量はジャンクション容量で実現
され、前記抵抗成分はピンチ抵抗で実現されることを特
徴とする。
タ回路では、前記内部容量はジャンクション容量で実現
され、前記抵抗成分はピンチ抵抗で実現されることを特
徴とする。
【0044】上記の構成によれば、ジャンクション容量
およびピンチ抵抗は、ともにP+ ,N+ の拡散層から形
成されており、それらの接合部分に容量成分が得られ、
かつその容量は前記拡散層間の接触面積によって、容易
に所望とする値に設定することができる。
およびピンチ抵抗は、ともにP+ ,N+ の拡散層から形
成されており、それらの接合部分に容量成分が得られ、
かつその容量は前記拡散層間の接触面積によって、容易
に所望とする値に設定することができる。
【0045】したがって、相互に類似した構造によっ
て、前記温度やプロセス等の変化による容量変化の関係
を一定の比例定数に保持して、Q値の変化を無くすこと
ができる。また、拡散層間の接触面積を変化することに
よって、所望とする定数を得ることができるQ値の調整
を、容易、かつ高精度に行うことができる。
て、前記温度やプロセス等の変化による容量変化の関係
を一定の比例定数に保持して、Q値の変化を無くすこと
ができる。また、拡散層間の接触面積を変化することに
よって、所望とする定数を得ることができるQ値の調整
を、容易、かつ高精度に行うことができる。
【0046】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について、
図1〜図4に基づいて説明すれば、以下の通りである。
図1〜図4に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0047】図1は、本発明の実施の一形態のフィルタ
回路21の電気回路図である。このフィルタ回路21
は、大略的に、相互コンダクタンスアンプ22と、抵抗
成分であるピンチ抵抗Rp1〜Rp4と、内部容量であ
るベース−エミッタ間ジャンクション容量Cjと、出力
バッファB11,B12とを備えて構成されている。な
お、ピンチ抵抗Rp1〜Rp4によって、ハイレベルの
電源Vccとの間に、後述する寄生容量Cp1〜Cp4
がそれぞれ形成される。
回路21の電気回路図である。このフィルタ回路21
は、大略的に、相互コンダクタンスアンプ22と、抵抗
成分であるピンチ抵抗Rp1〜Rp4と、内部容量であ
るベース−エミッタ間ジャンクション容量Cjと、出力
バッファB11,B12とを備えて構成されている。な
お、ピンチ抵抗Rp1〜Rp4によって、ハイレベルの
電源Vccとの間に、後述する寄生容量Cp1〜Cp4
がそれぞれ形成される。
【0048】入力端子P11への入力信号Vinは、ピ
ンチ抵抗Rp1およびその寄生容量Cp1を介して、相
互コンダクタンスアンプ22の正帰還側入力に与えられ
る。また、入力端子P12への入力信号−Vinは、ピ
ンチ抵抗Rp3およびその寄生容量Cp3を介して、相
互コンダクタンスアンプ22の負帰還側入力に与えられ
る。前記入力信号Vin,−Vinは、相互に逆相な差
動信号であり、入力端子P11,P12への入力は逆で
も構わない。
ンチ抵抗Rp1およびその寄生容量Cp1を介して、相
互コンダクタンスアンプ22の正帰還側入力に与えられ
る。また、入力端子P12への入力信号−Vinは、ピ
ンチ抵抗Rp3およびその寄生容量Cp3を介して、相
互コンダクタンスアンプ22の負帰還側入力に与えられ
る。前記入力信号Vin,−Vinは、相互に逆相な差
動信号であり、入力端子P11,P12への入力は逆で
も構わない。
【0049】相互コンダクタンスアンプ22は正負両帰
還側入力電圧の差動増幅を行い、その増幅結果に対応し
た差動出力電流を導出する。相互コンダクタンスアンプ
22の正帰還側の前記出力電流は、ジャンクション容量
Cjで電圧に変換されるとともに、高周波成分がバイパ
スされて除去された後、出力バッファB11を介して、
出力信号Voutとして出力端子P13へ出力される。
同様に、相互コンダクタンスアンプ22の負帰還側の出
力電流は、ジャンクション容量Cjで電圧に変換される
とともに、高周波成分がバイパスされて除去された後、
出力バッファB12を介して、出力信号−Voutとし
て出力端子P14へ出力される。
還側入力電圧の差動増幅を行い、その増幅結果に対応し
た差動出力電流を導出する。相互コンダクタンスアンプ
22の正帰還側の前記出力電流は、ジャンクション容量
Cjで電圧に変換されるとともに、高周波成分がバイパ
スされて除去された後、出力バッファB11を介して、
出力信号Voutとして出力端子P13へ出力される。
同様に、相互コンダクタンスアンプ22の負帰還側の出
力電流は、ジャンクション容量Cjで電圧に変換される
とともに、高周波成分がバイパスされて除去された後、
出力バッファB12を介して、出力信号−Voutとし
て出力端子P14へ出力される。
【0050】前記出力バッファB11,B12は、前記
出力信号Vout,−Voutの中心電圧の設定および
出力インピーダンスの低下のために設けられている。
出力信号Vout,−Voutの中心電圧の設定および
出力インピーダンスの低下のために設けられている。
【0051】前記出力信号Voutはまた、ピンチ抵抗
Rp4およびその寄生容量Cp4を介して、相互コンダ
クタンスアンプ22の負帰還側入力に与えられている。
同様に、出力信号−Voutは、ピンチ抵抗Rp2およ
びその寄生容量Cp2を介して、相互コンダクタンスア
ンプ22の正帰還側入力に与えられている。したがっ
て、相互コンダクタンスアンプ22の正帰還側入力には
Vin−Voutが入力され、負帰還側入力には−Vi
n+Voutが入力される。
Rp4およびその寄生容量Cp4を介して、相互コンダ
クタンスアンプ22の負帰還側入力に与えられている。
同様に、出力信号−Voutは、ピンチ抵抗Rp2およ
びその寄生容量Cp2を介して、相互コンダクタンスア
ンプ22の正帰還側入力に与えられている。したがっ
て、相互コンダクタンスアンプ22の正帰還側入力には
Vin−Voutが入力され、負帰還側入力には−Vi
n+Voutが入力される。
【0052】図2は、前記ジャンクション容量Cjの一
構成例を示す断面図である。このジャンクション容量C
jは、P+ の拡散層23と、N+ の拡散層24とを備え
て構成されており、これらの拡散層23,24の接合面
付近に容量成分を有している。拡散層23は、金属配線
25を介して相互コンダクタンスアンプ22の出力端に
接続され、拡散層24は、金属配線26を介してハイレ
ベルの電源Vccに接続されている。
構成例を示す断面図である。このジャンクション容量C
jは、P+ の拡散層23と、N+ の拡散層24とを備え
て構成されており、これらの拡散層23,24の接合面
付近に容量成分を有している。拡散層23は、金属配線
25を介して相互コンダクタンスアンプ22の出力端に
接続され、拡散層24は、金属配線26を介してハイレ
ベルの電源Vccに接続されている。
【0053】図3は、前記ピンチ抵抗Rp1〜Rp4の
一構成例を示す断面図である。このピンチ抵抗Rp1〜
Rp4は、P+ の拡散層27と、N+ の拡散層28とを
備えて構成されており、これらの拡散層27,28の接
合面付近に前記寄生容量Cp1〜Cp4が形成される。
拡散層27の両端付近には、抵抗の両端子となる金属配
線29,30が接続されている。また前記拡散層27に
離間して配置されたN+ の拡散層31には、前記電源V
ccに接続される金属配線32が接続されている。この
ように、ピンチ抵抗Rp1〜Rp4とジャンクション容
量Cjとは、相互に類似した構造とされている。
一構成例を示す断面図である。このピンチ抵抗Rp1〜
Rp4は、P+ の拡散層27と、N+ の拡散層28とを
備えて構成されており、これらの拡散層27,28の接
合面付近に前記寄生容量Cp1〜Cp4が形成される。
拡散層27の両端付近には、抵抗の両端子となる金属配
線29,30が接続されている。また前記拡散層27に
離間して配置されたN+ の拡散層31には、前記電源V
ccに接続される金属配線32が接続されている。この
ように、ピンチ抵抗Rp1〜Rp4とジャンクション容
量Cjとは、相互に類似した構造とされている。
【0054】ここで、ピンチ抵抗Rp1〜Rp4の構造
を相互に同一とし、それらの抵抗値をRpで表し、寄生
容量Cp1〜Cp4の静電容量をCpで表すと、相互コ
ンダクタンスアンプ22に入力される実際の入力信号V
INは、
を相互に同一とし、それらの抵抗値をRpで表し、寄生
容量Cp1〜Cp4の静電容量をCpで表すと、相互コ
ンダクタンスアンプ22に入力される実際の入力信号V
INは、
【0055】
【数11】
【0056】となり、前記式1と同様である。
【0057】したがって、相互コンダクタンスアンプ2
2の相互コンダクタンスをgmとし、拡散層28の底面
および側面の合計面積で表すことができる寄生容量Cp
1〜Cp4の面積と、拡散層24の底面および側面の合
計面積で表すことができるジャンクション容量Cjの面
積との比をαとすると、フィルタ回路21の出力信号V
outは、式13で表すことができる。
2の相互コンダクタンスをgmとし、拡散層28の底面
および側面の合計面積で表すことができる寄生容量Cp
1〜Cp4の面積と、拡散層24の底面および側面の合
計面積で表すことができるジャンクション容量Cjの面
積との比をαとすると、フィルタ回路21の出力信号V
outは、式13で表すことができる。
【0058】
【数12】
【0059】これを解くと、式14で示すようになり、
Q値は式15で表すことができる。
Q値は式15で表すことができる。
【0060】
【数13】
【0061】
【数14】
【0062】したがって、Q値は、寄生容量Cp1〜C
p4の影響を受けなくなり、該寄生容量Cp1〜Cp4
が変化してもQ値の変化を招くことはなく、安定した周
波数特性を得ることができる。
p4の影響を受けなくなり、該寄生容量Cp1〜Cp4
が変化してもQ値の変化を招くことはなく、安定した周
波数特性を得ることができる。
【0063】図4は、前記相互コンダクタンスアンプ2
2の一構成例を具体的に示す電気回路図である。この相
互コンダクタンスアンプ22は、4つのNPN型トラン
ジスタTr1〜Tr4と、ダイオードD1〜D3と、抵
抗R1,R2と、定電流源F1〜F5とを備えて構成さ
れている。
2の一構成例を具体的に示す電気回路図である。この相
互コンダクタンスアンプ22は、4つのNPN型トラン
ジスタTr1〜Tr4と、ダイオードD1〜D3と、抵
抗R1,R2と、定電流源F1〜F5とを備えて構成さ
れている。
【0064】トランジスタTr1,Tr2のベースに
は、それぞれ入力端子P21,P22から入力電圧V
1,−V1がそれぞれ入力される。トランジスタTr
1,Tr2のコレクタには、それぞれダイオードD1,
D2のカソードが接続されており、ダイオードD1,D
2のアノードは、ダイオードD3および抵抗R1を介し
て、電源Vccに接続されている。これに対して、トラ
ンジスタTr1,Tr2のエミッタからは、定電流源F
1,F2によって定電流I1がそれぞれ引出されてお
り、またこれらのエミッタ間は抵抗R2によって相互に
接続されている。
は、それぞれ入力端子P21,P22から入力電圧V
1,−V1がそれぞれ入力される。トランジスタTr
1,Tr2のコレクタには、それぞれダイオードD1,
D2のカソードが接続されており、ダイオードD1,D
2のアノードは、ダイオードD3および抵抗R1を介し
て、電源Vccに接続されている。これに対して、トラ
ンジスタTr1,Tr2のエミッタからは、定電流源F
1,F2によって定電流I1がそれぞれ引出されてお
り、またこれらのエミッタ間は抵抗R2によって相互に
接続されている。
【0065】トランジスタTr1,Tr2のコレクタは
また、トランジスタTr3,Tr4のベースにそれぞれ
接続されており、トランジスタTr3,Tr4のコレク
タには、定電流源F3,F4から、それぞれ電流Ieが
供給されている。このトランジスタTr3,Tr4のコ
レクタはまた、出力端子P23,P24にそれぞれ接続
されている。また、トランジスタTr3,Tr4のエミ
ッタからは、共通に定電流源F5によって電流2Ieが
引出されている。
また、トランジスタTr3,Tr4のベースにそれぞれ
接続されており、トランジスタTr3,Tr4のコレク
タには、定電流源F3,F4から、それぞれ電流Ieが
供給されている。このトランジスタTr3,Tr4のコ
レクタはまた、出力端子P23,P24にそれぞれ接続
されている。また、トランジスタTr3,Tr4のエミ
ッタからは、共通に定電流源F5によって電流2Ieが
引出されている。
【0066】上述のように構成された相互コンダクタン
スアンプ22において、ダイオードD1,D2のアノー
ド−カソード間の電圧をそれぞれVbe1,Vbe2と
し、抵抗R2に流れる電流をΔIとするとき、前記電圧
Vbe1,Vbe2は、 Vbe1=(k・t/q)・ln{(I1+ΔI)/Is} …(16) Vbe2=(k・t/q)・ln{(I1−ΔI)/Is} …(17) となる。ただし、kはボルツマン定数であり、tは絶対
温度であり、qは電気素量であり、kt/qは、たとえ
ば300°Kで26mVとなる。また、Isはトランジ
スタTr1,Tr2の飽和電流値である。
スアンプ22において、ダイオードD1,D2のアノー
ド−カソード間の電圧をそれぞれVbe1,Vbe2と
し、抵抗R2に流れる電流をΔIとするとき、前記電圧
Vbe1,Vbe2は、 Vbe1=(k・t/q)・ln{(I1+ΔI)/Is} …(16) Vbe2=(k・t/q)・ln{(I1−ΔI)/Is} …(17) となる。ただし、kはボルツマン定数であり、tは絶対
温度であり、qは電気素量であり、kt/qは、たとえ
ば300°Kで26mVとなる。また、Isはトランジ
スタTr1,Tr2の飽和電流値である。
【0067】したがって、トランジスタTr3,Tr4
のベース電圧差ΔVbeは、前記式16,式17から、 ΔVbe=(k・t/q)・ln{(I1+ΔI)/(I1−ΔI)} …(18) となる。
のベース電圧差ΔVbeは、前記式16,式17から、 ΔVbe=(k・t/q)・ln{(I1+ΔI)/(I1−ΔI)} …(18) となる。
【0068】一方、トランジスタTr3,Tr4のコレ
クタ側から出力端子P23,P24に流れる電流をそれ
ぞれi0,−i0とするとき、前記式16,式17から
式18で求めた場合と同様にして、前記トランジスタT
r3,Tr4のベース−エミッタ間電圧差ΔVbeを式
19で表すことができる。
クタ側から出力端子P23,P24に流れる電流をそれ
ぞれi0,−i0とするとき、前記式16,式17から
式18で求めた場合と同様にして、前記トランジスタT
r3,Tr4のベース−エミッタ間電圧差ΔVbeを式
19で表すことができる。
【0069】 ΔVbe=(k・t/q)・ln{(Ie+i0)/(Ie−i0)} …(19) したがって、式18,式19は相互に等しいはずであ
り、 (I1+ΔI)/(I1−ΔI)=(Ie+i0)/(Ie−i0) …(20) となり、この式20を解くと、式21のようになる。
り、 (I1+ΔI)/(I1−ΔI)=(Ie+i0)/(Ie−i0) …(20) となり、この式20を解くと、式21のようになる。
【0070】 i0=(Ie/I1)・ΔI …(21) また、トランジスタTr1,Tr2のエミッタからの出
力電流の差である前記電流ΔIは、抵抗R2の抵抗値を
REで表すと、 ΔI={V1−(−V1)}/RE …(22) と表すことができ、したがって相互コンダクタンスgm
は、 gm=i0/V1=(Ie/I1)・(2/RE) …(23) となる。この式23から明らかなように、相互コンダク
タンスgmは、集積回路で実現される該フィルタ回路2
1の相互コンダクタンスアンプ22において、電流I
e,I1の値を決定する外付け抵抗および抵抗R2の抵
抗値を変化することによって、容易に所望とする値とす
ることができる。
力電流の差である前記電流ΔIは、抵抗R2の抵抗値を
REで表すと、 ΔI={V1−(−V1)}/RE …(22) と表すことができ、したがって相互コンダクタンスgm
は、 gm=i0/V1=(Ie/I1)・(2/RE) …(23) となる。この式23から明らかなように、相互コンダク
タンスgmは、集積回路で実現される該フィルタ回路2
1の相互コンダクタンスアンプ22において、電流I
e,I1の値を決定する外付け抵抗および抵抗R2の抵
抗値を変化することによって、容易に所望とする値とす
ることができる。
【0071】前記式15およびこの式23から、Q値
は、
は、
【0072】
【数15】
【0073】となる。
【0074】この式24から明らかなように、Q値は、
ピンチ抵抗Rp1〜Rp4の寄生容量Cp1〜Cp4に
影響されることなく、該寄生容量Cp1〜Cp4とジャ
ンクション容量Cjとの面積比αおよび前記相互コンダ
クタンスgmによって決定されることを表している。こ
うして、寄生容量Cp1〜Cp4によるQ値の変動を補
償することができるとともに、相互コンダクタンスアン
プは1段だけであっても、前記面積比αによって、Q値
を所望とする値に、容易、かつ高精度に調整することが
できる。
ピンチ抵抗Rp1〜Rp4の寄生容量Cp1〜Cp4に
影響されることなく、該寄生容量Cp1〜Cp4とジャ
ンクション容量Cjとの面積比αおよび前記相互コンダ
クタンスgmによって決定されることを表している。こ
うして、寄生容量Cp1〜Cp4によるQ値の変動を補
償することができるとともに、相互コンダクタンスアン
プは1段だけであっても、前記面積比αによって、Q値
を所望とする値に、容易、かつ高精度に調整することが
できる。
【0075】なお、本発明はフィルタ回路に限らず、周
波数選択性を有する同調回路等の他の用途にも用いるこ
とができる。また、抵抗成分の寄生容量の補償は、上述
のようにピンチ抵抗とジャンクション容量との組合わせ
に限らず、たとえばベース抵抗とコレクタ−ベース間容
量またはエミッタ抵抗と基板−コレクタ間容量などの他
の組合わせが用いられてもよい。
波数選択性を有する同調回路等の他の用途にも用いるこ
とができる。また、抵抗成分の寄生容量の補償は、上述
のようにピンチ抵抗とジャンクション容量との組合わせ
に限らず、たとえばベース抵抗とコレクタ−ベース間容
量またはエミッタ抵抗と基板−コレクタ間容量などの他
の組合わせが用いられてもよい。
【0076】
【発明の効果】請求項1の発明に係るフィルタ回路は、
以上のように、相互コンダクタンスアンプの抵抗成分に
寄生する寄生容量と、該相互コンダクタンスアンプの内
部容量とを相互に類似した構造で実現し、温度変化やプ
ロセスのばらつきなどによる寄生容量の変化に内部容量
の変化を追従させて、該変化によるQ値の変化を無く
す。
以上のように、相互コンダクタンスアンプの抵抗成分に
寄生する寄生容量と、該相互コンダクタンスアンプの内
部容量とを相互に類似した構造で実現し、温度変化やプ
ロセスのばらつきなどによる寄生容量の変化に内部容量
の変化を追従させて、該変化によるQ値の変化を無く
す。
【0077】それゆえ、寄生容量の変化に対して、周波
数特性を安定させることができる。また、前記比例定数
を変化させるだけで、Q値を変化させることができ、1
段の相互コンダクタンスアンプであっても、Q値を調整
することもできる。
数特性を安定させることができる。また、前記比例定数
を変化させるだけで、Q値を変化させることができ、1
段の相互コンダクタンスアンプであっても、Q値を調整
することもできる。
【0078】また、請求項2の発明に係るフィルタ回路
では、以上のように、寄生容量と内部容量との比である
比例定数を、プロセス上の条件がばらついたとしても高
い精度を確保することができるパターンの面積比で実現
する。
では、以上のように、寄生容量と内部容量との比である
比例定数を、プロセス上の条件がばらついたとしても高
い精度を確保することができるパターンの面積比で実現
する。
【0079】それゆえ、任意の比例定数を高精度に設定
することができ、相互コンダクタンスアンプを1段だけ
で構成しても、所望とするQ値を、高い精度で確保する
ことができる。
することができ、相互コンダクタンスアンプを1段だけ
で構成しても、所望とするQ値を、高い精度で確保する
ことができる。
【0080】さらにまた、請求項3の発明に係るフィル
タ回路は、以上のように、前記内部容量と抵抗成分と
を、ともにP+ ,N+ の拡散層から形成されるジャンク
ション容量とピンチ抵抗とで実現する。
タ回路は、以上のように、前記内部容量と抵抗成分と
を、ともにP+ ,N+ の拡散層から形成されるジャンク
ション容量とピンチ抵抗とで実現する。
【0081】それゆえ、前記拡散層の接合部分に容量成
分が得られ、かつその容量は該拡散層間の接触面積によ
って容易に所望とする値に設定することができ、所望と
する定数を高精度に得ることができるQ値の調整を、容
易、かつ高精度に行うことができる。
分が得られ、かつその容量は該拡散層間の接触面積によ
って容易に所望とする値に設定することができ、所望と
する定数を高精度に得ることができるQ値の調整を、容
易、かつ高精度に行うことができる。
【図1】本発明の実施の一形態のフィルタ回路の電気回
路図である。
路図である。
【図2】図1で示すフィルタ回路に用いられるジャンク
ション容量の一構成例を示す断面図である。
ション容量の一構成例を示す断面図である。
【図3】図1で示すフィルタ回路に用いられるピンチ抵
抗の一構成例を示す断面図である。
抗の一構成例を示す断面図である。
【図4】図1で示すフィルタ回路に用いられる相互コン
ダクタンスアンプの一構成例を具体的に示す電気回路図
である。
ダクタンスアンプの一構成例を具体的に示す電気回路図
である。
【図5】典型的な従来技術のフィルタ回路の電気回路図
である。
である。
【図6】図5で示すフィルタ回路に用いられる窒化膜容
量の構成を示す断面図である。
量の構成を示す断面図である。
【図7】図5で示すフィルタ回路に用いられるベース抵
抗の構成を示す断面図である。
抗の構成を示す断面図である。
【図8】他の従来技術のフィルタ回路の電気回路図であ
る。
る。
21 フィルタ回路 22 相互コンダクタンスアンプ 23 拡散層 24 拡散層 27 拡散層 28 拡散層 31 拡散層 B11 出力バッファ B12 出力バッファ Cj ジャンクション容量(内部容量) Cp1 寄生容量 Cp2 寄生容量 Cp3 寄生容量 Cp4 寄生容量 Rp1 ピンチ抵抗(抵抗成分) Rp2 ピンチ抵抗(抵抗成分) Rp3 ピンチ抵抗(抵抗成分) Rp4 ピンチ抵抗(抵抗成分)
Claims (3)
- 【請求項1】相互コンダクタンスアンプを用いるフィル
タ回路において、 前記相互コンダクタンスアンプの抵抗成分に寄生する寄
生容量と、該相互コンダクタンスアンプの内部容量とを
相互に類似した構造で実現し、Q値における寄生容量の
作用を、該寄生容量と前記内部容量との比から成る比例
定数で表すことを特徴とするフィルタ回路。 - 【請求項2】所望とする比例定数を、前記寄生容量と内
部容量とのパターンの面積比で実現することを特徴とす
る請求項1記載のフィルタ回路。 - 【請求項3】前記内部容量はジャンクション容量で実現
され、前記抵抗成分はピンチ抵抗で実現されることを特
徴とする請求項1または2記載のフィルタ回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19664296A JPH1041782A (ja) | 1996-07-25 | 1996-07-25 | フィルタ回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19664296A JPH1041782A (ja) | 1996-07-25 | 1996-07-25 | フィルタ回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1041782A true JPH1041782A (ja) | 1998-02-13 |
Family
ID=16361174
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19664296A Pending JPH1041782A (ja) | 1996-07-25 | 1996-07-25 | フィルタ回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1041782A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000044090A1 (fr) * | 1999-01-19 | 2000-07-27 | Hitachi, Ltd. | Circuit integre a semiconducteur |
JP2012175278A (ja) * | 2011-02-18 | 2012-09-10 | Fujitsu Microelectronics Solutions Ltd | バンドパスフィルタ及びバンドパスフィルタのキャリブレーション方法 |
-
1996
- 1996-07-25 JP JP19664296A patent/JPH1041782A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000044090A1 (fr) * | 1999-01-19 | 2000-07-27 | Hitachi, Ltd. | Circuit integre a semiconducteur |
US6476676B1 (en) | 1999-01-19 | 2002-11-05 | Hitachi, Ltd. | Semiconductor integrated circuit |
US6664854B2 (en) | 1999-01-19 | 2003-12-16 | Hitachi, Ltd. | Base band filter including a semiconductor integrated circuit |
JP3887171B2 (ja) * | 1999-01-19 | 2007-02-28 | 株式会社ルネサステクノロジ | 半導体集積回路 |
JP2012175278A (ja) * | 2011-02-18 | 2012-09-10 | Fujitsu Microelectronics Solutions Ltd | バンドパスフィルタ及びバンドパスフィルタのキャリブレーション方法 |
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