JPH1041355A - 熱圧着ツール - Google Patents

熱圧着ツール

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JPH1041355A
JPH1041355A JP21427696A JP21427696A JPH1041355A JP H1041355 A JPH1041355 A JP H1041355A JP 21427696 A JP21427696 A JP 21427696A JP 21427696 A JP21427696 A JP 21427696A JP H1041355 A JPH1041355 A JP H1041355A
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朗 山内
Yoshiyuki Arai
義之 新井
Katsumi Terada
勝美 寺田
Kaoru Ito
薫 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧子の平行度が経時的に変化するのを防止す
ることができる高温用熱圧着ツールを得る。 【解決手段】 保持具2に対してセラミッシ製の圧子3
が非接着固定手段(例えば、ボルトナット4)により装
着されている。なお、該圧子3の上端面にヒータ5が装
着されているが、ヒータ5は、保持具2の下端面に形成
されている凹部8内に位置されている。また、エアー吸
引供給兼用孔15等が凹部8に連通せしめられている。
従って、ツールの強制冷却を行うことができて該圧子3
の下端面3bの平行度が経時的に変化するのを、より有
効に防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶基板等の各種
の回路基板に半導体チップをボンディングする際に用い
られる熱圧着ツールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶基板等、各種の回路基板に半
導体チップをボンディングする際に用いられる熱圧着ツ
ールは、各種型式ものが公知である。
【0003】その一つとして、例えば、特開平7−86
341号公報において開示されているように、ツール本
体の下端に装着されたセラミック製の保持具の下端面と
ヒータの上端面とを接合すると共に、前記ヒータの下端
面とセラミック製の圧子の上端面とを接合して成る熱圧
着ツールが挙げられる。
【0004】なお、かかるヒータは、電気絶縁材である
一対のセラミック薄板で発熱パターンを挟み、両セラミ
ック薄板を接合して封止したもの、或いは、圧子の上端
面に印刷された発熱パターンを電気絶縁材であるガラス
で封止したものが用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この種の熱圧
着ツールは、接着剤を用いて各部を接合している関係
上、接着剤の塗布厚さのばらつきに起因する熱膨脹の相
違や接着剤の熱膨脹と電気絶縁材のそれとの相違等の影
響を受けて圧子の下端面(ボンディング箇所に押し付け
られる面)の平行度が経時的に変化し易く一定しないと
いった欠点を有していた。
【0006】なお、かかる平行度は、特に、ミクロン単
位の精度が要求されるボンディングにおいて問題視さ
れ、かつ、それを一定に保たないと、ボンディング時に
チップずれ等が生じて高精度のボンディングが困難にな
る。
【0007】本発明は、このような欠点に鑑み、それを
解消すべく鋭意検討の結果、その一つとして、保持具の
下端面に形成されている凹部内に、セラミッシ製圧子の
上端面に装着されているヒータを位置せしめるように、
保持具に対して圧子を非接着固定手段により装着すれば
よいことを見い出すと共に、他の一つとして、その下端
側面にヒータを装着した圧子を、保持具の下端に対して
非接着固定手段により装着することによっても同様に解
決し得ることを見い出したものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明に係る
熱圧着ツールの一つは、ツール本体の下端に装着された
保持具と、前記保持具の下端に装着されたセラミック製
の圧子と、互いに対向せしめられた前記保持具の下端面
と前記圧子の上端面間に配されたヒータとを備え、か
つ、前記ヒータが、発熱パターンを電気絶縁材で封止し
て成る熱圧着ツールにおいて、前記圧子の上端面に装着
された前記ヒータを前記保持具の下端面に形成されてい
る凹部内に位置せしめるように前記保持具に対して前記
圧子を非接着固定手段により装着したことを特徴とする
ものである。
【0009】また、本発明に係る熱圧着ツールの他の一
つは、請求項2に記載するように、請求項1に記載の熱
圧着ツールにおいて、保持具が、凹部に連通せしめられ
るように貫通されたエアー吸引専用孔を有していると共
に圧子が、凹部に連通せしめられるように貫通されたチ
ップ吸着孔を有していることを特徴とするものである。
また、本発明に係る熱圧着ツールの他の一つは、請求項
3に記載するように、請求項1に記載の熱圧着ツールに
おいて、保持具が、凹部に連通せしめられるように貫通
されたエアー吸引供給兼用孔及びエアー排出孔のうち、
少なくともエアー吸引供給兼用孔を有していると共に圧
子が、凹部に連通せしめられるように貫通されたチップ
吸着孔を有していることを特徴とするものである。
【0010】また、本発明に係る熱圧着ツールの他の一
つは、請求項4に記載するように、請求項1に記載の熱
圧着ツールにおいて、保持具が、凹部に連通せしめられ
るように貫通されたエアー供給専用孔及びエアー排出孔
を有していることを特徴とするものである。
【0011】また、本発明に係る熱圧着ツールの他の一
つは、請求項5に記載するように、請求項1に記載の熱
圧着ツールにおいて、保持具が、凹部に連通させないよ
うに貫通されたエアー供給専用孔を有していることを特
徴とするものである。
【0012】また、本発明に係る熱圧着ツールの他の一
つは、請求項6に記載するように、ツール本体の下端に
装着された保持具と、前記保持具の下端に非接着固定手
段により装着されたセラミック製の圧子と、前記圧子の
下端側面に装着されたヒータとを備え、かつ、前記ヒー
タが、発熱パターンを電気絶縁体で封止して成ることを
特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】熱圧着ツールの先端部が示されて
いる図1において、熱伝導の低い金属材で構成されたツ
ール本体1の下端に、セラミック製の保持具2がボルト
締めされていると共にセラミック製の保持具2の下端
に、セラミック製の圧子3が装着されている。
【0014】すなわち、圧子3は、ボルト・ナット4で
保持具2に固定され、その上端面3aが保持具2の下端
面2aに圧接されているが、この圧子3は、各種のセラ
ミック材のうち、熱伝導率が良く、しかも、単位面積当
り発熱効率が高くて急速加熱による熱衝撃に対しても強
い窒化アルミニュームで構成されている。
【0015】一方、保持具2は、熱伝導の悪いセラミッ
ク材(例えば、ムライト)で構成されている。なお、前
者(圧子3)に対し、後者は可能な限り熱膨脹係数が近
似したものが選択され、従って、その限りにおいては、
セラミック以外の材質のものであってもよい。
【0016】加えて、圧子3の上端面3aにヒータ5が
装着されているが、このヒータ5は、図2において示さ
れているように、圧子3の上端面3a上にスクリーン印
刷された発熱パターン6を電気絶縁材7で封止して構成
されている。
【0017】なお、かかる封止は、溶解ガラス(電気絶
縁材)を発熱パターン6(例えば、白金パラジュウム)
上に薄く塗布し硬化させている。しかし、ガラス以外
の、他の適当な電気絶縁材7を用いることもできる。
【0018】また、発熱パターン6は、図示されていな
い電源に接続されていると共に、ヒータ5は、保持具2
の下端面2aに形成されている凹部8内に位置されてい
るが、この凹部8は、周壁で囲まれた態様に形成、すな
わち、図示されていない前後方向にも周壁が形成されて
いる。
【0019】更に、圧子3に、その下端面3bと凹部8
の壁面とに開口されたチップ吸着孔9が穿設されている
と共に保持具2に、その側面2bと凹部8の壁面とに開
口されたエアー吸引専用孔10が穿設されている。
【0020】また、保持具2の側面2bに、その一端が
エアー吸引専用孔10と接続されるようにエアー吸引用
耐圧ホース11が装着されている。なお、このエアー吸
引用耐圧ホース11の図示されていない他端は、真空ポ
ンプに連結されている。
【0021】その為、前記真空ポンプを運転して、チッ
プ吸着孔9から吸気し得るから、半導体チップを吸着保
持することができ、かつ、半導体チップを吸着保持した
状態において、ツール本体1を下方へ移動させてボンデ
ィングすることができる。
【0022】また、ツール本体1は、図示されていない
XYZテーブルを介して三軸方向へ移動し得るように装
着されている。また、ボンディング時において、保持具
2及び圧子3がヒータ5で加熱される。
【0023】しかし、ヒータ5が凹部8内に位置され、
しかも、圧子3を保持具2に対してボルト締めにより装
着しているので、圧子3の下端面3b(ボンディング箇
所に押し付けられる面)の平行度が経時的に変化するの
を防止することができる。
【0024】すなわち、加熱時において、発熱パターン
6を封止しているガラス(電気絶縁材)が熱膨脹する
が、凹部8内に位置されているので、その影響が保持具
2及び圧子3に対して及ぶのを防止することができると
共に、保持具2に対して圧子3をボルト締めにより装着
しているので、この箇所に不均一な熱膨脹が発生するの
を防止することができ、これ等の相乗効果により、圧子
3の下端面3b(ボンディング箇所に押し付けられる
面)の平行度が経時的に変化するのを防止することがで
きる。
【0025】なお、ヒータ5が凹部8内に位置されてい
るから、ボンディング時において、発熱パターン6の封
止部(電気絶縁材で被覆している部分)に加圧力が作用
するのを防止することができ、従って、発熱パターン6
の断線も防止することもできる。
【0026】そして、圧子3が半導体チップを吸着保持
していない時においては、チップ吸着孔9から凹部8内
に吸気することができて、そこを冷却することもできる
から、この点からしても有効であり、かつ、凹部8内の
エアーの断熱効果により保持具2の上部側への熱伝導を
抑制することができると共に高速冷却を可能にすること
もできる。
【0027】なお、保持具2に対する圧子3の装着は、
ボルト締めだけでなく、適当なクランプ等で装着しても
よく、要するに接着剤を使用しない固定手段、すなわ
ち、非接着固定手段により装着すればよい。
【0028】また、ヒータ5は、圧子3の上端面3a上
にスクリーン印刷された発熱パターン6を電気絶縁材7
で封止して成るものが好ましいが、一対のセラミック薄
板(電気絶縁材)で発熱パターンを挟み、両セラミック
薄板を接着して封止したものであってもよい。
【0029】しかし、発熱パターン6を圧子3の上端面
3a上にスクリーン印刷したものの方が、熱伝導性に優
れていると共に、コンパクトにすることができるので好
ましい。なお、エアーは、常温エアー、冷却エアーのい
ずれであってもよく、必要に応じて選択される。
【0030】次に、図3において示されている他の実施
形態について述べると、これにおいては、保持具2に、
エアー吸引供給兼用孔15及びエアー排出孔14が穿設
されていると共に、三方切換弁13を介してエアー吸引
用耐圧ホース11及エアー供給用耐圧ホース12が装着
されている。
【0031】その為、三方切換弁13を所定に開閉制御
して、チップ吸着孔9からエアーを吸引したり、或い
は、チップ吸着孔9及びエアー排出孔14からエアーを
排出することができる。
【0032】すなわち、エアー供給用耐圧ホース12か
らのエアー供給は、必要に応じて行われ、これにより保
持具2及び圧子3を冷却して過度に加熱されるのを防止
することができる。
【0033】また、先行の高温度のボンディングに続い
て、それよりも低温度のボンディングを行う際、強制的
に低温度に制御することができ、従って、ツールの温度
制御の迅速化を図ることもできる。
【0034】なお、エアー排出孔14からの排気は、こ
れと接続されるように保持具2に装着されているエアー
排出用耐圧ホース(図示されていない)を経て行われる
が、その際、かかるエアー排出用耐圧ホースが接続され
ている弁(図示されていない)が開口され、かつ、この
弁は、チップ吸着孔9からエアーを吸引するときには閉
じられる。
【0035】このように、エアー吸引供給兼用孔15及
びエアー排出孔14を穿設するのが好ましい。しかし、
エアー排出孔14を穿設しないでエアー吸引供給兼用孔
15だけを穿設してもよい。
【0036】その場合においては、チップ吸着孔9だけ
からエアーが排出されるので、エアー排出孔14及びチ
ップ吸着孔9の両方から排出される場合に比して冷却効
果が劣る。従って、必要に応じてどちらか一方を選択す
ればよい。
【0037】次に、図4において示されている実施形態
について述べると、これにおいては、保持具2に、エア
ー供給専用孔16及びエアー排出孔14が穿設されてい
るが、圧子3にチップ吸着孔が穿設されていない。
【0038】その為、半導体チップを吸着保持すること
ができないが、ツール本体1が、XYZテーブルを介し
て三軸方向へ移動にし得るように装着されているので、
図1,3に示されている熱圧着ツールと同様にボンディ
ング(熱圧着)することができる。
【0039】更に、図5においても、圧子3にチップ吸
着孔が穿設されていない実施形態が示されているが、こ
れにおいては、保持具2に、凹部8の周壁面に対して開
口させないようにエアー供給専用孔16を貫通せしめて
設けている。従って、このツールにおいても冷却効果を
得ることができる。
【0040】以上、保持具2の下端面2aに形成されて
いる凹部8内に、圧子3の上端面3aに装着されている
ヒータ5を位置せしめるように保持具2に対して圧子3
を非接着固定手段により装着した実施形態について述べ
たが、続いて、それらと異なる他の実施形態、すなわ
ち、図6において示されている実施形態について述べる
と、これにおいては、圧子3の下端側面20にヒータ5
が装着され、かつ、圧子3が、保持具2に対してボルト
・ナット21(非接着固定手段)により装着されてい
る。
【0041】よって、加熱時において、発熱パターン6
を封止しているガラス(電気絶縁材)が熱膨脹しても、
その影響により圧子3の下端面3b(ボンディング箇所
に押し付けられる面)の平行度が経時的に変化するのを
防止することができる。なお、圧子3は、チップ吸着孔
9を穿設したもの又は穿設しないもののいずれであって
もよく、必要に応じて選択される。
【0042】
【発明の効果】上述の如く、請求項1,6に記載の発明
によると、圧子3の下端面3b(ボンディング箇所に押
し付けられる面)の平行度が経時的に変化するのを防止
することができる熱圧着ツールが得られる。
【0043】また、請求項2,3,4及び5に記載の発
明によると、被加熱部の強制冷却が可能であって、圧子
3の下端面3bの平行度が経時的に変化するのを、より
有効に防止することができる熱圧着ツールが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱圧着ツールの先端部の正面図である。
【図2】圧子の斜視図である。
【図3】他の熱圧着ツールの先端部の正面図である。
【図4】他の熱圧着ツールの先端部の正面図である。
【図5】他の熱圧着ツールの先端部の正面図である。
【図6】他の熱圧着ツールの先端部の正面図である。
【符号の説明】
1 ツール本体 2 保持具 2a 保持具の下端面 2b 保持具の側面 3 圧子 3a 圧子の上端面 3b 圧子の下端面 5 ヒータ 6 発熱パターン 7 電気絶縁材 8 凹部 9 チッブ吸着孔 10 エアー吸引専用孔 14 エアー排出孔 15 エアー吸引供給兼用孔 16 エアー供給専用孔 20 圧子の下端側面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 薫 滋賀県大津市大江一丁目1番45号東レエン ジニアリング株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ツール本体の下端に装着された保持具
    と、前記保持具の下端に装着されたセラミック製の圧子
    と、互いに対向せしめられた前記保持具の下端面と前記
    圧子の上端面間に配されたヒータとを備え、かつ、前記
    ヒータが、発熱パターンを電気絶縁材で封止して成る熱
    圧着ツールにおいて、前記圧子の上端面に装着された前
    記ヒータを前記保持具の下端面に形成されている凹部内
    に位置せしめるように前記保持具に対して前記圧子を非
    接着固定手段により装着したことを特徴とする熱圧着ツ
    ール。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の熱圧着ツールにおい
    て、保持具が、凹部に連通せしめられるように貫通され
    たエアー吸引専用孔を有していると共に圧子が、凹部に
    連通せしめられるように貫通されたチップ吸着孔を有し
    ていることを特徴とする熱圧着ツール。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の熱圧着ツールにおい
    て、保持具が、凹部に連通せしめられるように貫通され
    たエアー吸引供給兼用孔及びエアー排出孔のうち、少な
    くともエアー吸引供給兼用孔を有していると共に圧子
    が、凹部に連通せしめられるように貫通されたチップ吸
    着孔を有していることを特徴とする熱圧着ツール。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の熱圧着ツールにおい
    て、保持具が、凹部に連通せしめられるように貫通され
    たエアー供給専用孔及びエアー排出孔を有していること
    を特徴とする熱圧着ツール。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の熱圧着ツールにおい
    て、保持具が、凹部に連通させないように貫通されたエ
    アー供給専用孔を有していることを特徴とする熱圧着ツ
    ール。
  6. 【請求項6】 ツール本体の下端に装着された保持具
    と、前記保持具の下端に非接着固定手段により装着され
    たセラミック製の圧子と、前記圧子の下端側面に装着さ
    れたヒータとを備え、かつ、前記ヒータが、発熱パター
    ンを電気絶縁体で封止して成ることを特徴とする熱圧着
    ツール。
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