JPH1037706A - 流体機械 - Google Patents

流体機械

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Publication number
JPH1037706A
JPH1037706A JP19347396A JP19347396A JPH1037706A JP H1037706 A JPH1037706 A JP H1037706A JP 19347396 A JP19347396 A JP 19347396A JP 19347396 A JP19347396 A JP 19347396A JP H1037706 A JPH1037706 A JP H1037706A
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JP
Japan
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oil
expansion mechanism
fluid machine
pressure
pressure chamber
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Pending
Application number
JP19347396A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Hattori
仁司 服部
Akira Morishima
明 森嶋
Toshio Otaka
敏男 大高
Motonori Futamura
元規 二村
Kazuo Saito
和夫 齊藤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 起動運転開始時に、円滑で効率のよい立上り
運転を確保する。 【解決手段】 密閉ケース1内に、ガス吸込通路47と
接続し、ランキンサイクルを構成する膨張機構部11
と、膨張機構部11からの回転動力が与えられ、冷凍サ
イクルを構成する圧縮機構部13を設け、前記膨張機構
部11のガス吸込通路47中に、前記膨張機構部11の
停止時に、油を溜める油溜め部62を設け、油溜め部6
2の油を起動開始運転時に高圧ガスと一緒に膨張機構部
11へ送り込むようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ランキンサイク
ルを構成する膨張機構部と、膨張機構部からの回転動力
が与えられ冷凍サイクルを構成する圧縮機構部とか成る
流体機械に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、膨張機構部と圧縮機構部とを有
する流体機械にあっては、膨張機構部において、高圧ガ
スによる膨張仕事により回転動力を発生させ、発生した
回転動力を圧縮機構部に伝達する。圧縮機構部では、回
転動力が与えられることで、冷媒を高温・高圧ガスとし
て吐出する構造となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】膨張機構部は、高圧ガ
スが送り込まれることで、膨張仕事により回転動力を発
生するものであるが、運転中の膨張室内のシールと潤滑
は効率面で大きな要素を占める。
【0004】シールは、冷凍機油の油膜を利用するた
め、冷凍機油の欠如は、即、高圧ガスのシール漏れにつ
ながる。一般に、運転中にあっては、給油ポンプによっ
て冷凍機油を強制的に送り込むことで達成できるが、特
に、停止してから一定時間経過すると、膨張室内の冷凍
機油は、自重で下部のオイル供給部へ戻ってしまう。し
たがって、次の運転開始時の初期段階ではシールが不完
全な状態での運転となるため、運動開始時の効率のよい
立上り運転が望めなくなる問題が起きる。
【0005】そこで、この発明は、運転開始時に、高圧
ガスと一緒に油を送り込むことで、円滑で効率のよい立
上り運転を確保した流体機械を提供することを目的とし
ている。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明は、密閉ケース内に、ガス吸込通路と接続
し、ランキンサイクルを構成する膨張機構部と、膨張機
構部からの回転動力が与えられ冷凍サイクルを構成する
圧縮機構部とを有する流体機械において、運転開始時
に、高圧ガスが通り、高圧ガスと一緒に膨張機構部へ油
を送り込むための油溜め部を膨張機構部のガス吸込通路
中に設ける。
【0007】油溜め部としては、ガス吸込通路と接続し
合う高圧室を密閉ケース内に形成し、その高圧室を油溜
め部とする。あるいは、ランキンサイクルを構成るす最
下位に配置された配管又は配管によって形成したU字ト
ラップを油溜め部とする。
【0008】また、本願発明にあっては、密閉ケース内
に、ガス吸込通路と接続し、ランキンサイクルを構成す
る膨張機構部と、膨張機構部からの回転動力が与えら
れ、冷凍サイクルを構成する圧縮機構部とを有する流体
機械において、前記膨張機構部の停止時に、前記密閉ケ
ース内の油を、前記ガス吸込通路と接続し密閉ケース内
に形成された高圧室内へ導くようにする。
【0009】そして、好ましい実施形態として、密閉ケ
ース内に、圧力差により開閉し、密閉ケース内の油を前
記高圧室内へ導く弁機構を設ける。
【0010】あるいは、密閉ケースの外に、膨張機構部
の運転中は閉で、停止時には開となる開閉弁を有し、開
閉弁の開の時に密閉ケース内の油を高圧室内へ導く油誘
導回路を設ける。
【0011】あるいは、密閉ケースの外に、ランキンサ
イクルを構成する油分離器と、運転中は閉で、停止時に
は開となる開閉弁を有し、開閉弁の開の時に、前記油分
離器で分離された油を高圧室内へ導く油誘導回路を設け
る。
【0012】かかる流体機械によれば、運転開始時に、
油溜め部内の油は、高圧ガスと一緒にガス吸込通路を通
り、膨張機構部へ送り込まれるため、油による高圧ガス
のシールが確保され、効率のよい円滑な立上り運転状態
が得られる。
【0013】一方、油溜め部には、膨張機構部の停止時
に、油が送り込まれ、次の運転開始時の待機状態が確保
されるようになる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図6の図面を参照
しながらこの発明の実施の形態を具体的に説明する。
【0015】図1において、1は流体機械を示してお
り、ランキンサイクル用の第1の吸込管3及び冷凍サイ
クル用の第2の吸込管5と、吐出管7とを有する密閉ケ
ース9内の右側に膨張機構部11が、左側に圧縮機構部
13がそれぞれ配置されている。密閉ケース9の底部
は、冷凍機油が規定量入れられたオイル供給部12とな
っている。流体機械1は、冷凍サイクルを構成する圧縮
機構部13の吐出ガスと、ランキンサイクルを構成する
膨張機構部11の吐出ガスが密閉ケース9内に吐出され
る1流体方式対応となっている。この場合、互いに独立
した露出管を有する場合でも良い。
【0016】膨張機構部11は、シリンダ37とシリン
ダ38とからなるツインタイプとなっていて、各シリン
ダ37,38は、中間仕切板39によってそれぞれ独立
するよう仕切られ、両シリンダ37,38に第1の回転
シャフト41が貫通している。
【0017】膨張機構部11の第1の回転シャフト41
は、主軸受部材43と副軸受部材44とによって回転自
在に両端支持されている。第1の回転シャフト41は、
後述するガス吸込通路47と、前記各シリンダ37,3
8に対応する部分に、互いに180度位相をずらした偏
心軸部49,50が設けられ、これら偏心軸部49,5
0には前記両シリンダ37,38内に配置された第1の
ローラ51および第2のローラ52が嵌合している。
【0018】これにより、各ローラ51,52は、偏心
軸部49,51の回転により180度位相がずれた偏心
回転が与えられるようになる。
【0019】第1,第2のローラ51,52の外周面に
は、図3に示す如く背圧又は、ばね等による付勢手段5
5によって常時接触し合うブレード57が設けられ、各
ローラ51,52およびブレード57とにより膨張室5
9がそれぞれ作られるようになっている。
【0020】第1の回転シャフト41に設けられた高圧
ガス通路となるガス吸込通路47の一方の吸込口47a
は、高圧室61を介して前記第1の吸込管3と連通して
いる。
【0021】高圧室61は、底部がオイル供給部12か
らの油を溜める油溜め部62となっており、密閉ケース
9内に配置された隔壁63により独立して形成される。
【0022】第1の吸込管3は、高圧室61の下位とな
る油溜め部62の位置に設けられ、高圧ガスが高圧室6
1内に送り込まれる時に、必ず油溜め部62の油内を通
るよう設定されている。
【0023】この場合、図7に示す如く第1の吸込管3
を高圧室61の上位側に設ける際には、高圧室61内
に、仕切板64を垂設し、この仕切板64により、矢印
の如く高圧ガスが油溜め部62の油内を通過してガス吸
込通路47へ向かう流が得られるようにしてもよい。
【0024】隔壁63には、膨張機構部11の運転時と
運転停止時との差圧によりオイル供給部12の油を、高
圧室61の油溜め部62へ送り込む弁機構部66が設け
られている。
【0025】弁機構部66は、オイル供給部12と油溜
め部62とを連通するオイル通路66aと、オイル通路
66aを開閉する弁体66bと、隔壁63を挟んでオイ
ル供給部12側の圧力と油溜め部62側の圧力がほぼバ
ランスされた時に、図3に示す如く前記弁体66bを弁
ストッパー66cまで付勢してオイル通路66aを開と
する付勢ばね66dとから成っている。
【0026】これにより、弁体66bが開の時にオイル
供給部12の油が油溜め部62へ送り込まれるようにな
っている。
【0027】付勢ばね66dは、膨張機構部11の運転
時に、高圧室61が高圧ガスにより高い圧力になる圧力
値より弱いばね圧に設定され、これにより、図4に示す
如く運転時にあってはオイル通路66aは弁体66bに
より閉塞され、油の移動が起きないようになっている。
【0028】一方、隔壁63と主軸受部材43の軸受端
部4aとの間は、第1のシール部材65によって、第1
の回転シャフト41と主軸受部材43との間は第2のシ
ール部材67によってそれぞれシールされている。
【0029】図2に示す如く第2のシール部材67のシ
ール端面は、主軸受部材43の軸受端部43aの端面
と、内側シール面は第1の回転シャフト41の外周面と
それぞれ接触し、付勢ばね69により常時、主軸受部材
43の軸受端部43aの端面側に付勢され、高圧室61
内の高圧ガスが密閉ケース9の内部、又はシリンダ37
内へのシール漏れが阻止されるようになっている。この
場合、第2のシール部材67は、テフロン系の材質を用
いることが望ましい。
【0030】付勢ばね69は、コイルばねとなってい
て、第1の回転シャフト41の外周面に設けられた周溝
内に係合されるC形リング71によって保持されたワッ
シャ73と、第2のシール部材67の端面との間に介装
されている。
【0031】また、第2のシール部材67の同期回転
は、第2のシール部材67の端面側に設けられた切欠凹
溝75内に、第1の回転シャフト41を貫通した係合ピ
ン77が係合し合うことで同期回転が得られるようにな
る。
【0032】一方、ガス吸込通路47の吸込口47aと
反対側となる他方は、図5に示す如く各偏心軸部49,
50の外周面に180度の位相差を有して設けられた吸
込ポート79と連通し、吸込ポート79は、各ローラ5
1,52に設けられた連通ポート81を介して各膨張室
59,59と連通可能となっている。
【0033】吸込ポート79及び連通ポート81は、偏
心軸部49,50が約180度回転し、吸込ポート79
と連通ポート81が連通し合うことで、高圧ガスが膨張
室59内へ送り込まれる流入タイミング制御手段83を
構成している。
【0034】膨張機構部11を構成する両シリンダ3
7,38には、吐出ポート85,85をそれぞれ有し、
一方のシリンダ37側の吐出ポート85にあっては、主
軸受部材43側にそれぞれ設けられている。
【0035】一方のシリンダ37側の吐出ポート85
は、マフラ室87内に臨み、マフラ室87から密閉ケー
ス9内を通り、前記吐出管7と連通している。他方のシ
リンダ38側の吐出ポート85は中間仕切板39を挟ん
でシリンダ37,38を貫通した貫通孔89を介して前
記マフラ室87に臨み、マフラ室87から密閉ケース9
内を通り前記吐出管7と連通している。
【0036】圧縮機構部13は、仕切板91に仕切られ
た第1,第2のシリンダ93,94を有するツインタイ
プとなっていて、第1,第2のシリンダ93,94には
第2の回転シャフト95が貫通している。
【0037】圧縮機構部13の第2の回転シャフト95
は、継ぎ手97を介して膨張機構部11の第1の回転シ
ャフト41と同一軸線上に一体に係合連結されると共
に、主軸受部材99及び副軸受部材101とによって回
転自在に軸支されている。第2の回転シャフト95は、
前記各シリンダ93,94に対応する部分に偏心軸部1
03,104が設けられ、偏心軸部103,104には
前記各シリンダ93,94内に配置されたローラ10
5,106が嵌合している。これにより各ローラ10
5,106は、偏心軸部103,104の回転により1
80度位相がずれた偏心回転が与えられるようになる。
【0038】主軸受部材99と副軸受部材101には、
開閉弁109,111を有する吐出ポート113,11
4がそれぞれ設けられている。吐出ポート113,11
4は、各マフラ室117,119から密閉ケース9の内
部空間を介して前記吐出管7と連通している。
【0039】第1,第2のシリンダ93,94には、図
6に示す如く前記した第2の吸込管5と連通し合う吸込
ポート121と、前記ローラ105,106の外周面と
背圧又はばね等による付勢手段によって常時接触し合う
ブレード123とが設けられ、ローラ105,106及
びブレード123とにより圧縮室125と吸込室127
とが作られるようになっている。
【0040】膨張機構部11と圧縮機構部13は、膨張
機構部11側の副軸受部材44と圧縮機構部13側の主
軸受部材99が接合され、締結ボルト129によって一
体に係合されている。
【0041】膨張機構部11と圧縮機構部13の間とな
る膨張機構部11の内側には、給油ポンプ131が、ま
た圧縮機構部13の外側となる副軸受部材101の内部
には高圧ガスにより第1の回転シャフト41を介して第
2の回転シャフト95に入力されるスラスト力P1を受
けとめるスラスト受け部材133が設けられている。給
油ポンプ131は、膨張機構部11の第1の回転シャフ
ト41の端部に配置され、保持カバー135によって保
持されている。給油ポンプ131の吸込側にはオイル供
給部12に延長された給油管139が接続している。給
油ポンプ131の吐出側は、潤滑給油路141を介して
一方は、膨張機構部11側の主・副軸受部材43,44
及び膨張室59とそれぞれ接続連通している。
【0042】他方は、潤滑給油路145を介して圧縮機
構部13側の主・副軸受部材99,101、偏心軸部1
03,104の各摺動部に対して冷凍機油が供給される
ようになっている。
【0043】このように構成された流体機械1によれ
ば、ランキンサイクルを構成する第1の吸込管3を介し
て供給される高圧ガスは、高圧室61内に一時的に貯留
された後、高圧室61からガス吸込通路47を介して膨
張室59内へ送り込まれ、膨張仕事により発生した回転
動力は、第1の回転シャフト41に与えられ、圧縮機構
部13の第2の回転シャフト95を駆動する。これによ
り、各ローラ105,106に偏心回転を与え、冷凍サ
イクルを構成する第2の吸込管5から送り込まれた作動
ガスを圧縮して、吐出管7から吐出する。
【0044】この運転時において、オイル通路66aは
高圧室61内の圧力により押圧される弁体66bにより
閉塞され、油溜め部62への油の移動は起きない。ま
た、膨張機構部11の各摺動部は高圧ガスにより高圧の
雰囲気におかれるが、給油ポンプ131によって強制的
に冷凍機油が送り込まれるため、各摺動部は安定したシ
ール状態と潤滑状態が得られるようになる。
【0045】一方、運転を停止すると、高圧室61内へ
の高圧ガスの供給が止まるため、隔壁63を挟んでオイ
ル供給部66a側の圧力と油溜め部62側の圧力がバラ
ンスする。この圧力バランス時に付勢ばね66dにより
弁体66bは弁体ストッパー66cまで付勢される。こ
れによりオイル通路66aは開となり、オイル供給部1
2内の油は、オイル通路66aを介して油溜め部62内
へ移動するようになる。
【0046】したがって、運転開始時に、油溜め部62
内の油は、第1の吸込管3から送り込まれる高圧ガスと
一緒にガス吸込通路47を介して膨張機構部11へ送り
込まれ、油による高圧ガスのシールが確保される。この
結果、円滑で効率のよい立上り運転状態が得られるよう
になる。
【0047】図8は、オイル供給部12の油を高圧室6
1の油溜め部62へ送り込む別の実施形態を示したもの
である。
【0048】即ち、オイル供給部12と油溜め部62と
を密閉ケース1の外に設けられた油誘導回路145によ
って接続連通し、油誘導回路145に、膨張機構部11
の運転時の信号で閉になると共に、運転停止時の信号で
開となる開閉弁147を設けるものである。
【0049】なお、他の構成要素は、図2と同一のため
同一符号を符して詳細な説明を省略する。
【0050】したがって、この実施形態によれば、膨張
機構部11の運転時において、開閉弁147は閉となる
ため、オイル供給部12の油は、油溜め部62内へ移動
することはなく、給油ポンプ131により膨張機構1
1,圧縮機構部13へ送られ、潤滑とシール状態が確保
される。
【0051】次に、膨張機構部11の運転が停止する
と、開閉弁147は開となるため、オイル供給部12の
油は、油誘導回路145を介して油溜め部62内へ移動
するようになる。
【0052】したがって、再起動時に、油溜め部62内
の油は、第1の吸込管3から送り込まれる高圧ガスと一
緒にガス吸込通路47を介して膨張機構部11へ送り込
まれ、高圧ガスのシールと潤滑状態が確保される結果、
円滑な立上り運転が得られるようになる。
【0053】図9は、油溜め部62へ油を送り込む別の
実施形態を示したものである。
【0054】即ち、膨張機構部11のランキンサイクル
内に、冷媒と一緒に循環する油を分離して溜める油分離
器149を設ける。油分離器149には、冷媒が出入り
する循環パイプ151,152と油誘導回路153が設
けられ、一方の循環パイプ151は、凝縮器(図示して
いない)等を介して密閉ケース1の吐出管7と接続連通
し、他方の循環パイプ152は、冷媒を高温・高圧のガ
スとする加熱器(図示していない)等を介して密閉ケー
ス1の第1の吸込管3と接続連通している。
【0055】油誘導回路153は、一端が油分離器14
9の底部と、他端が高圧室61の油溜め部62とそれぞ
れ接続連通し合うと共に、開閉弁155を有している。
開閉弁155は、膨張機構部11の運転時の信号で閉に
なると共に、運転停止時の信号で開に制御される。
【0056】なお、他の構成要素は、図2と同一のため
同一符号を符して詳細な説明を省略する。
【0057】したがって、この実施形態によれば、膨張
機構部11の運転時において、開閉弁155は閉となる
ため、油分離器149で分離された油の移動は起きず、
給油ポンプ131による膨張機構部11と圧縮機構部1
3へ送られる油により潤滑とシール状態が確保される。
【0058】次に、膨張機構部11の運転が停止する
と、開閉弁155は開となるため油分離器149で分離
された油は油誘導路153を介して油溜め部62内へ移
動するようになる。
【0059】したがって、運転開始時に、油溜め部62
内の油は、第1の吸込管3から送り込まれる高圧ガスと
一緒にガス吸込通路47を介して膨張機構部11へ送り
込まれ、高圧ガスのシールと潤滑が確保される結果、円
滑で効率のよい立上り運転が得られる。
【0060】なお、油溜め部62は、必ずしも、高圧室
61や油分離器149等の専用の部屋を利用する手段に
特定されない。
【0061】例えば、図10に示す如く第1の吸込管3
と接続し合うランキンサイクル用の配管152を第1の
吸込管3より下位に配置することで、配管152内に油
溜め部62を形成するようにしたり、あるいは、図11
に示す如く第1の吸込管3と接続し合う配管152をU
字トラップ159に形成し、そのU字トラップ159内
を油溜め部62とする構造とすることも可能である。
【0062】
【発明の効果】以上、説明したように、この発明の流体
機械によれば、運転起動時において、油溜め部の油を、
高圧ガスと一緒にガス吸込通路を介して膨張機構部へ送
り込むことができるため、油による高圧ガスのシールと
潤滑とにより円滑で効率のよい立上り運転状態が得られ
るようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる流体機械の切断面図
【図2】膨張機構部側の拡大断面図。
【図3】弁機構の開状態の説明図。
【図4】弁機構の閉状態の説明図。
【図5】図1のA−A線断面図。
【図6】図1のB−B線断面図。
【図7】第1の吸込管からの高圧ガスが仕切板により油
溜め部内を通過するようにした図2と同様の拡大断面
図。
【図8】オイル供給部の油を密閉ケースの外から油溜め
部に移動させるようにした説明図。
【図9】ランキンサイクル中に設けられた油分離器の油
を、油溜め部内へ移動させるようにした説明図。
【図10】第1の吸込管と接続の配管を、油溜め部とし
て利用する説明図。
【図11】第1の吸込管と接続の配管に、U字トラップ
を設け、このU字トラップを油溜め部として利用する説
明図。
【符号の説明】
1 密閉ケース 11 膨張機構部 13 圧縮機構部 47 ガス吸込通路 62 油溜め部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 二村 元規 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝住空間システム技術研究所内 (72)発明者 齊藤 和夫 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝住空間システム技術研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉ケース内に、ガス吸込通路と接続
    し、ランキンサイクルを構成する膨張機構部と、膨張機
    構部からの回転動力が与えられ冷凍サイクルを構成する
    圧縮機構部とを有する流体機械において、運転開始時
    に、高圧ガスが通り、高圧ガスと一緒に膨張機構部へ油
    を送り込むための油溜め部を膨張機構部のガス吸込通路
    中に設けることを特徴とする流体機械。
  2. 【請求項2】 油溜め部は、ガス吸込通路と接続し、密
    閉ケース内に形成された高圧室であることを特徴とする
    請求項1記載の流体機械。
  3. 【請求項3】 油溜め部は、ランキンサイクルを構成る
    す最下位に配置された配管又は配管によって形成したU
    字トラップであることを特徴とする請求項1記載の流体
    機械。
  4. 【請求項4】 密閉ケース内に、ガス吸込通路と接続
    し、ランキンサイクルを構成する膨張機構部と、膨張機
    構部からの回転動力が与えられ、冷凍サイクルを構成す
    る圧縮機構部とを有する流体機械において、前記膨張機
    構部の停止時に、前記密閉ケース内の油を、前記ガス吸
    込通路と接続し密閉ケース内に形成された高圧室内へ導
    くことを特徴とする流体機械。
  5. 【請求項5】 密閉ケース内に、圧力差により開閉し、
    密閉ケース内の油を前記高圧室内へ導く弁機構を設けた
    ことを特徴とする請求項4記載の流体機械。
  6. 【請求項6】 密閉ケースの外に、膨張機構部の運転中
    は閉で、停止時には開となる開閉弁を有し、開閉弁の開
    の時に密閉ケース内の油を高圧室内へ導く油誘導回路を
    設けたことを特徴とする請求項4記載の流体機械。
  7. 【請求項7】 密閉ケースの外に、ランキンサイクルを
    構成する油分離器と、運転中は閉で、停止時には開とな
    る開閉弁を有し、開閉弁の開の時に、前記油分離器で分
    離された油を高圧室内へ導く油誘導回路を設けたことを
    特徴とする請求項4記載の流体機械。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007332974A (ja) * 2007-09-10 2007-12-27 Daikin Ind Ltd 流体機械
WO2011125406A1 (ja) * 2010-04-01 2011-10-13 カルソニックカンセイ株式会社 電動気体圧縮機

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