JPH103688A - 光情報再生装置 - Google Patents

光情報再生装置

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JPH103688A
JPH103688A JP8157095A JP15709596A JPH103688A JP H103688 A JPH103688 A JP H103688A JP 8157095 A JP8157095 A JP 8157095A JP 15709596 A JP15709596 A JP 15709596A JP H103688 A JPH103688 A JP H103688A
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JP8157095A
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Hiroyuki Sakuyama
宏幸 作山
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光情報再生装置において、従来信号生成に利用
されていなかった、対物レンズに取り込まれない部分の
光量をも利用することによって、短ピット長での信号振
幅を高め、情報記録媒体への記録密度を向上する。 【解決手段】本発明の光情報再生装置では、光源からの
光を情報記録媒体8上に集光する対物レンズ25と、該
情報記録媒体8からの回折光のうち、対物レンズ23の
開口外の領域(ラジアル方向及び/またはタンジェンシ
ャル方向)に到達するものを受光する受光素子25を有
し、該受光素子25からの光量を用いて、再生信号を生
成する。すなわち、通常の信号生成用の受光素子とは別
に、集光手段である対物レンズ23の開口外にも受光素
子25を置き、該受光素子により高次回折光を取り込む
ことによって、従来よりも高い再生信号振幅を得ること
ができ、情報記録媒体への記録密度を高めることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク等の情
報記録媒体に記録された情報を再生する光情報再生装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザ等の光源からの光をコリメ
ートした後、対物レンズによって光ディスク等の情報記
録媒体上にスポット状に集光し、該情報記録媒体からの
戻り光を対物レンズにより再び平行光とした後、集光レ
ンズにより受光素子に集光して再生信号を得る光情報再
生装置が知られている。また、光ディスク等の情報記録
媒体としては、デジタルオーディオ専用のCDや、デジ
タルデータのメモリとして用いられるCD−ROM、デ
ジタルビデオ用のDVD等種々のものが実用化されてお
り、その光情報再生装置もCDプレーヤー、DVDプレ
ーヤー、CD−ROMドライブ等、種々のものが実用化
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】DVDに代表されるよ
うに、近年、光ディスクに対する大容量化の要求は大き
なものがある。かかる大容量化を達成する代表的な手段
は、ディスク上の記録密度を高めることであり、これは
単位データ当たりの物理的な長さ(ピット長)を詰めて
記録することである。ここで、文献”日本物理学会誌Vo
l.44,No.3,1989、特集「光ディスクの物理」のP169〜
179 ”に記載されているように、光ディスクのピットに
よる信号生成は、図7、図8のようにモデル化されてい
る。
【0004】図7のように、トラック1に沿って(=タ
ンジェンシャル方向)に並んだピット2の列は、タンジ
ェンシャル方向に回折作用を有する回折格子とみなせ、
ピットに当たった光スポットは図8のようにタンジェン
シャル方向に回折される。そのうちの0次回折光3と、
±1次の回折光4,5のうち0次回折光3と重なる部分
6,7(図中斜線で示す領域6,7では0次回折光と±
1次の回折光の打ち消し合う干渉が起こる)は、図8で
は光ディスク8を透過するように描かれているが、実際
には反射され、対物レンズ9の開口に取り込まれる。こ
の回折光の回折角θは、回折格子のピッチp、すなわち
ピットとピットの間隔に反比例するため、ピットとピッ
トの間隔が短い(=必然的にピット自体の長さも短くな
る)と、θが大きくなって干渉領域6,7の面積が少な
くなり、逆にピットとピットの間隔が広いと(ピット自
体の長さが長いと考えても良い)、θが小さくなって干
渉領域6,7の面積が多くなる。該干渉領域の面積の差
は、対物レンズ9に取り込まれる光量(光量低下量)の
差となり、短いピットでは小さな振幅、長いピットでは
大きな振幅の信号が得られることになる。したがって、
大容量化のためにピット長を詰めて記録すると、干渉領
域6,7が狭くなり、信号振幅が得られないという問題
が生じる。
【0005】しかし、ここで図8を見ると、θが大きく
なって領域6,7が狭くなるということは、逆に対物レ
ンズ9に取り込まれない部分の光、すなわち対物レンズ
の開口の外側の光量が増えるということである。つま
り、ピットによる信号は、開口内の光量のみならず、開
口外の光量にも現われるのである。
【0006】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
って、従来信号生成に利用されていなかった、対物レン
ズに取り込まれない部分の光量をも利用することによっ
て、短ピット長での振幅を高める方法を提案することを
目的(課題)とする。
【0007】また、以上の説明では、図7のピット列を
タンジェンシャル方向に回折作用を有する格子とみなし
たが、これと同時にピット列は、トラックピッチTp を
ピッチとする、ラジアル方向に回折作用を有する格子と
みなすことができる。したがって、図8に示したような
回折のモデルは、ラジアル方向に対しても適用でき、開
口外の回折光は、ラジアル方向にも存在する(ただしラ
ジアル方向にはTp は一定なので、回折角は一定であ
る)。
【0008】よって本発明は、ラジアル方向の開口外の
光量をも利用することによって、実効的な光量を増や
し、信号振幅を増加させる方法を提案することを目的
(課題)とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の光情報再生装置は、光源からの光を
情報記録媒体(8)上に集光する手段(23)と、該情
報記録媒体(8)からの回折光のうち、前記集光手段
(23)の開口外の領域に到達するものを受光する手段
(25(28))を有し、前記受光手段(25(2
8))からの光量を用いて、再生信号を生成することを
特徴としている(図2〜6)。すなわち請求項1の発明
では、通常の信号生成用の受光素子とは別に、集光手段
である対物レンズの開口外にも受光素子を置き、高次回
折光を取り込むことによって再生信号振幅をかせぐよう
にしたものである。
【0010】請求項2記載の光情報再生装置は、請求項
1記載の光情報再生装置において、前記開口外の受光手
段(25)が、前記情報記録媒体(8)によるラジアル
方向の回折光を受光する位置に配置されたことを特徴と
している(図2)。すなわち請求項2の発明では、対物
レンズの開口外のラジアル方向に受光素子を置き、高次
回折光を取り込むことによって全体の再生信号振幅をか
せぐようにしたものである。
【0011】請求項3記載の光情報再生装置は、請求項
1記載の光情報再生装置において、前記開口外の受光手
段(25)が、前記情報記録媒体(8)によるタンジェ
ンシャル方向の回折光を受光する位置に配置されたこと
を特徴としている(図3)。すなわち請求項3の発明で
は、対物レンズの開口外のタンジェンシャル方向に受光
素子を置き、高次回折光を取り込むことによって短ピッ
トの再生信号振幅をかせぐようにしたものである。
【0012】請求項4記載の光情報再生装置は、請求項
1記載の光情報再生装置において、前記開口外の受光手
段(25)が、前記情報記録媒体(8)によるラジアル
方向及びタンジェンシャル方向の両方の回折光を受光す
るように配置されたことを特徴としている(図4)。す
なわち請求項4の発明では、対物レンズの開口外に、該
対物レンズを囲むように(例えば方形状やリング状等
に)受光素子を配置し、ラジアル方向及びタンジェンシ
ャル方向の両方の高次回折光を取り込むことによって再
生信号振幅をかせぐようにしたものである。
【0013】請求項5記載の光情報再生装置は、請求項
1記載の光情報再生装置において、前記受光手段(2
5)を、前記集光手段(23)を保持する部材(24)
上に配置したことを特徴としている(図5)。すなわち
請求項5の発明では、対物レンズを保持するボビン上等
に受光素子を置き、簡単な構成で再生信号振幅をかせげ
るようにしたものである。
【0014】請求項6記載の光情報再生装置は、請求項
1記載の光情報再生装置において、前記集光手段(2
3)を保持する部材(27)と前記受光手段(28)を
一体に成形したことを特徴としている(図6)。すなわ
ち請求項6の発明では、対物レンズを保持するボビン等
に受光素子を埋め込んでモールド成形することにより、
組立時の部品点数を少なくして、簡単な構成で再生信号
振幅をかせげるようにしたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。
【0016】まず、本発明が実施される一般的な光情報
再生装置の構成例について図1を参照して説明する。図
1に示す光情報再生装置は、半導体レーザ101からの
レーザ光を、光ピックアップ光学系112の対物レンズ
23で集光して、ディスク状の情報記録媒体(以下、光
ディスクと記す)8上の目標の位置にスポット状に照射
し、記録を行うと共に、光ディスク8からの反射光を光
学系を介して受光素子110,111で受光して電気信
号に変換して情報を再生する装置であり、光ピックアッ
プ光学系112と駆動制御系113と信号処理系114
から構成されている。光ピックアップ光学系112は、
レーザ光を光スポットとして光ディスク8に集光させた
り、光スポットと光ディスク8上の目標位置との相対的
な位置のずれ(フォーカス誤差、トラッキング誤差)を
検出する機構であり、半導体レーザ101、レンズ類
(対物レンズ23、カップリング・レンズ104、集光
レンズ105)、プリズム類(ビーム・スプリッタ10
7、ナイフ・エッジ・プリズム108)、1/4波長板
109、受光素子(例えば2分割フォト・ダイオード)
110,111、トラッキング・アクチュエータ11
5、フォーカシング・アクチュエータ116から構成さ
れている。駆動制御系113は、公知のナイフエッジ法
により受光素子111の信号から信号処理系117を介
して光ディスク8の面振れ(ファーカス誤差)を検出
し、検出されたフォーカス誤差信号に基づいてフォーカ
シング駆動回路でフォーカシング・アクチュエータ11
6を駆動して対物レンズ23を光ディスク8の面振れに
追従させるフォーカシング制御、及び、公知のプッシュ
プル法により受光素子110の信号から信号処理系11
7を介して光ディスク8のトラック振れ(トラッキング
誤差)を検出し、検出されたトラッキング誤差信号に基
づいてトラッキング駆動回路でトラッキング・アクチュ
エータ115を駆動して対物レンズ23をトラック振れ
に追従させるトラッキング制御を行って、光ディスク8
上の目標位置と光スポットとの相対的位置関係を常に一
定に維持するための駆動機構である。尚、上記アクチュ
エータ115,116は主にマグネット、コイル、支持
部材から構成されている。また本構成においては、信号
処理系114で2分割フォトダイオード110の出力の
和と、2分割フォトダイオード111の出力の和を加算
回路で加算し、復調回路を介して復調することにより再
生信号117を得ることができる。
【0017】次に本発明の基本概念について説明する。
図9,10,11の(a)は、光ディスクのピット列と
光スポットの位置関係及び光ディスク上の光スポットの
強度分布を示したものであり、図中の符号10,11,
12はピット列であり、13はラジアル方向から見たデ
ィスク上の光スポットの強度分布、14はタンジェンシ
ャル方向から見たディスク上の光スポットの強度分布を
ピット列に重ね合わせて表示したものである。本計算に
おいては、短いピットが連続したピット列11の左右に
長いピットが連続したピット列10,12がある場合を
想定している。また、図9(a)は光スポットの中心が
ピット15の中央にある場合、図10(a)は光スポッ
トの中心がピット15の端部(エッジ部)にある場合、
図11(a)は光スポットの中心がピット15を通過
し、ピットとピットの中間(スペース部)にある場合を
示している。また、図9,10,11の(b)は、各図
の(a)に対応した、ピットによる回折光の強度分布
(対物レンズ入射直前で光軸に直交する平面上での強度
分布)を計算したものであり、黒点の濃度(密度)が高
い程、強度分布が高いことを示す。また(b)の符号1
6はラジアル方向から見た回折光の強度分布、17はタ
ンジェンシャル方向から見た回折光の強度分布を重ね合
わせて表示したものである。
【0018】図10(b)に示すように、前述の回折モ
デル(図7,8)で言えば、符号18の範囲が0次回折
光領域、19,20の範囲がピットによるタンジェンシ
ャル方向の±1次回折光領域、21,22の範囲がピッ
トによるラジアル方向の±1次回折光領域であり、ちょ
うど18の範囲の大きさが対物レンズの開口の大きさと
なる。また、図9,10,11の(b)の3つを比較す
ると、ピットによる回折により、タンジェンシャル方
向、ラジアル方向ともに開口外の強度分布が変化してい
ることがわかる。そして、タンジェンシャル方向、ラジ
アル方向ともに、開口内の強度が減る(=再生信号が出
る)と、開口外の強度が増えるのである。したがって、
開口内の光量から開口外の光量を引けば、得られる信号
の振幅が増加するのである。
【0019】同様に図12(A)は、長いピット15’
が連続したピット列11’の左右に長いピットが高密度
で連続したピット列10,12がある場合を想定した図
であり、図中の符号13はラジアル方向から見たディス
ク上の光スポットの強度分布、14はタンジェンシャル
方向から見たディスク上の光スポットの強度分布をピッ
ト列に重ね合わせて表示したものである。また、図12
(B),(C),(D)は、ピットによる回折光の強度
分布(対物レンズ入射直前で光軸に直交する平面上での
強度分布)を計算したものであり、黒点の濃度(密度)
が高い程、強度分布が高いことを示しており、(B)は
光スポットの中心がピット15’の中央にある場合、
(C)は光スポットの中心がピット15’の端部(エッ
ジ部)にある場合、(D)は光スポットの中心がピット
15’を通過し、ピットとピットの中間(スペース部)
にある場合を示している。また図中の符号16はラジア
ル方向から見た回折光の強度分布、17はタンジェンシ
ャル方向から見た回折光の強度分布を重ね合わせて表示
したものである。
【0020】図12に示すように、ピットによる回折に
より、ラジアル方向の開口外の強度分布が変化している
ことがわかる。したがって、開口内の光量から開口外の
光量を引けば、得られる信号の振幅が増加するのであ
る。ただし、タンジェンシャル方向の開口外強度はあま
り変化していないので、開口内の光量からラジアル方向
の開口外領域の光量を引くのと、タンジェンシャル方向
の開口外領域の光量を引くのとでは、信号振幅の増加の
仕方に差が生じることがわかる。
【0021】
【実施例】以上をもとに本発明の実施例について説明す
る。図13は、開口内の光量(従来方式の対物レンズ2
3の開口内を通過して受光素子(図1の110,11
1)で受光される光量)、ラジアル方向の回折光の開口
外光量、両者の差を、図9,10,11の短ピット及び
図12の長ピットの場合について計算したものである。
ここで、ラジアル方向の開口外光量とは、図12(B)
で斜線で囲んで示した領域における光量を指し、より具
体的には、図2に示す実施例のように、対物レンズ23
のラジアル方向の開口外領域に受光素子25を配置し、
該受光素子25の受光面26で受光した光量である。ま
た、図13のグラフの横軸は光スポットの中心位置を示
しており、0がピットのエッジ、グラフの左端がピット
中央、右端がスペース中央に対応している。図13から
も明らかなように、開口内の強度が減ると開口外の強度
が増える関係にあり、両者の差(図1の受光素子110
と受光素子111の出力を加算した出力と、図2の受光
素子25の出力との差)を取ることにより、短ピット、
長ピットともに信号振幅を従来の1.6倍以上にするこ
とができる(請求項1,2)。
【0022】また、図13にも表れている通り、ラジア
ル方向の開口外光量は、グラフ横軸中央(エッジ部)に
おいて、短ピットと長ピットの間で等しいから、差信号
においても、短ピット信号振幅の中心と長ピット信号振
幅の中心は一致したままである。これは、短ピット信号
を二値化する際の閾値と、長ピットを二値化する際の閾
値が等しいことを示すため、請求項2の方式(図2)
は、ピット位置記録方式のみならず、ピット長記録方式
にも適用しやすい長所を有することがわかる。尚、本方
式においては、短ピット、長ピットともにほぼ同じ割合
で振幅が増加する。
【0023】次に図14は、開口内の光量(従来方式の
対物レンズ23の開口内を通過して受光素子(図1の1
10,111)で受光される光量)、タンジェンシャル
方向の回折光の開口外光量、両者の差を、図9,10,
11の短ピット及び図12の長ピットの場合について計
算したものである。ここで、タンジェンシャル方向の開
口外光量とは、図12(D)で斜線で囲んで示した領域
における光量を指し、より具体的には、図3に示す実施
例のように、対物レンズ23のタンジェンシャル方向の
開口外領域に受光素子25を配置し、該受光素子25の
受光面26で受光した光量である。また、図14のグラ
フの横軸は光スポットの中心位置を示しており、0がピ
ットのエッジ、グラフの左端がピット中央、右端がスペ
ース中央に対応している。図14のように、短ピットの
場合においては開口内の強度が減ると開口外の強度が増
える関係にあるが、長ピットの場合においてはやや複雑
な関係となる。ただし、開口内外の差(図1の受光素子
110と受光素子111の出力を加算した出力と、図3
の受光素子25の出力との差)をとることにより、短ピ
ットにおいて13%、長ピットにおいて3%の信号振幅
増加を得ることができる(請求項3)。
【0024】ここで、図14にも表れているとおり、タ
ンジェンシャル方向の開口外光量は、グラフ横軸中央
(エッジ部)において、短ピット>長ピットであるか
ら、従来の波形(開口内光量のみの場合)では一致して
いた。しかし、短ピット信号振幅の略中心と長ピット信
号振幅の略中心が本方式においてはずれてしまう。よっ
て請求項3の方式は、ピット長記録方式には向かず、ピ
ット位置記録方式に適していることがわかる。また、上
記短ピットにおける開口内外の強度の関係により、短ピ
ット振幅の増加率(13%)は、長ピット振幅の増加率
(3%)を大きく上回るため、本方式は、本来振幅が不
足がちな(=本来振幅を増加させたい)短ピットに対し
て、より効果を有することがわかる。
【0025】また、上記請求項2,3の方式の長所を合
わせ持つ方式として、開口外の受光素子を、図12
(D)のように、ラジアル方向及びタンジェンシャル方
向の両方の回折光を受光するよう、開口外の全領域に配
置することが可能である(請求項4)。具体的な実施例
としては、図4の(a)に示すように対物レンズ23の
ラジアル方向及びタンジェンシャル方向の開口外領域に
受光素子25を方形状に配置する、(b)に示すように
対物レンズ23の周囲を囲む円周上に複数の受光素子2
5を配置する、(c)に示すように対物レンズ23の周
囲を囲む用に円弧状の受光素子25をリング状に配置す
る等がある。
【0026】さて、以上の例においては、開口外の回折
光を受光するための素子を、対物レンズの周囲に配置す
るのが便利であるが、この場合、図5に示す実施例のよ
うに、受光面26がディスク方向を向くようにして受光
素子25を、対物レンズ23を保持するボビン24上に
一体的に配置するとよい(請求項5)。この場合、対物
レンズ23と受光素子25の位置関係が常に一定に保た
れ、組付けも容易となるため、簡単な構成で従来よりも
高い信号振幅を安定に得ることができる。尚、受光素子
の配置の仕方は図5に限らず、対物レンズ23を保持す
るボビン24上に図4(a),(b),(c)に示した
配置例のように配置することができる。
【0027】また、図6に示す実施例のように、対物レ
ンズ23を保持するボビン27等に受光素子28を埋め
込んでモールド成形し、ボビン27が受光素子28のパ
ッケージを兼ねるような構成とすることができる(請求
項6)。すなわち、本来対物レンズを保持するためのボ
ビン27の材質を透明な樹脂とし、受光素子28のパッ
ケージとして、モールド成形するのである。尚、この場
合も受光素子の配置の仕方は図6に限らず、対物レンズ
23を保持するボビン27に、図4(a),(b),
(c)に示した配置例のように配置して一体に成形する
ことができる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
光情報再生装置においては、情報記録媒体からの回折光
のうち、集光手段の開口外の領域に到達するものを受光
する手段を有し、前記受光手段からの光量を用いて再生
信号を生成する(具体的には、集光手段の開口内を通過
して従来の受光手段により受光された光量と、開口外の
受光手段により受光された光量の差を再生信号とする)
ので、従来よりも高い信号振幅を得ることができる。こ
の結果、情報記録媒体への記録密度を高めることができ
る。
【0029】請求項2に記載の光情報再生装置において
は、前記開口外の受光手段が、前記情報記録媒体による
ラジアル方向の回折光を受光する位置に配置されている
ので、従来よりも高い信号振幅を得ることができる。こ
の結果、情報記録媒体への記録密度を高めることができ
る。また、短ピット、長ピット共に同じ割合で信号振幅
が増加するので、ピット長記録方式にも適用することが
できる。
【0030】請求項3に記載の光情報再生装置において
は、前記開口外の受光手段が、前記情報記録媒体による
タンジェンシャル方向の回折光を受光する位置に配置さ
れているので、従来よりも高い信号振幅を得ることがで
きる。この結果、情報記録媒体への記録密度を高めるこ
とができる。また、短ピットの信号振幅ほど増加する割
合が高いので、ピット位置記録方式に適している。
【0031】請求項4に記載の光情報再生装置において
は、前記開口外の受光手段が、前記情報記録媒体による
ラジアル方向及びタンジェンシャル方向の両方の回折光
を受光するように配置されているので、開口外の全ての
方向の回折光を利用して最も高い信号振幅を得ることが
でき、情報記録媒体への記録密度を高めることができ
る。
【0032】請求項5に記載の光情報再生装置において
は、前記受光手段を、前記集光手段を保持する部材上に
配置したので、現行の構成に受光素子を追加するだけの
簡単な構成で従来よりも高い信号振幅を得ることがで
き、情報記録媒体への記録密度を高めることができる。
【0033】請求項6に記載の光情報再生装置において
は、前記集光手段を保持する部材と前記受光手段を一体
に成形したので、組立時の部品点数を少なくでき、従来
よりも高い信号振幅を低コストで得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が実施される光情報再生装置の構成例を
示す概略構成図である。
【図2】請求項1,2の一実施例を示す図であって、光
情報再生装置の集光手段の開口外の受光手段の配置例を
示す図である。
【図3】請求項1,3の一実施例を示す図であって、光
情報再生装置の集光手段の開口外の受光手段の配置例を
示す図である。
【図4】請求項1,4の一実施例を示す図であって、光
情報再生装置の集光手段の開口外の受光手段の配置例を
示す図である。
【図5】請求項1,5の一実施例を示す図であって、光
情報再生装置の集光手段を保持する部材上に開口外の受
光手段を配置した例を示す図である。
【図6】請求項1,5の一実施例を示す図であって、光
情報再生装置の集光手段を保持する部材に開口外の受光
手段を一体成形した例を示す図である。
【図7】従来の光情報再生装置における光ディスクの信
号記録面の一例を示す図であって、光ディスク信号面上
のピット寸法と、対応するディジタルデータ列を示す図
である。
【図8】従来の光情報再生装置における光ディスクのピ
ット列による光波の回折の説明図である。
【図9】本発明の光情報再生装置における信号検出方法
の説明に用いる図であって、(a)は短いピットが連続
したピット列の左右に長いピットが連続したピット列が
ある場合を想定し、光スポットが短ピットの中心にある
場合の光ディスクのピット列と光スポットの位置関係を
示す図に、ラジアル方向から見たディスク上の光スポッ
トの強度分布とタンジェンシャル方向から見たディスク
上の光スポットの強度分布をピット列に重ね合わせて表
示した図であり、(b)は、(a)に対応した、ピット
による回折光の強度分布(対物レンズ入射直前で光軸に
直交する平面上での強度分布)を黒点の濃淡で示した図
に、ラジアル方向から見た回折光の強度分布とタンジェ
ンシャル方向から見た回折光の強度分布を重ね合わせて
表示した図である。
【図10】本発明の光情報再生装置における信号検出方
法の説明に用いる図であって、(a)は短いピットが連
続したピット列の左右に長いピットが連続したピット列
がある場合を想定し、光スポットが短ピットのエッジ部
にある場合の光ディスクのピット列と光スポットの位置
関係を示す図に、ラジアル方向から見たディスク上の光
スポットの強度分布とタンジェンシャル方向から見たデ
ィスク上の光スポットの強度分布をピット列に重ね合わ
せて表示した図であり、(b)は、(a)に対応した、
ピットによる回折光の強度分布(対物レンズ入射直前で
光軸に直交する平面上での強度分布)を黒点の濃淡で示
した図に、ラジアル方向から見た回折光の強度分布とタ
ンジェンシャル方向から見た回折光の強度分布を重ね合
わせて表示した図である。
【図11】本発明の光情報再生装置における信号検出方
法の説明に用いる図であって、(a)は短いピットが連
続したピット列の左右に長いピットが連続したピット列
がある場合を想定し、光スポットが短ピット間(スペー
ス部)にある場合の光ディスクのピット列と光スポット
の位置関係を示す図に、ラジアル方向から見たディスク
上の光スポットの強度分布とタンジェンシャル方向から
見たディスク上の光スポットの強度分布をピット列に重
ね合わせて表示した図であり、(b)は、(a)に対応
した、ピットによる回折光の強度分布(対物レンズ入射
直前で光軸に直交する平面上での強度分布)を黒点の濃
淡で示した図に、ラジアル方向から見た回折光の強度分
布とタンジェンシャル方向から見た回折光の強度分布を
重ね合わせて表示した図である。
【図12】本発明の光情報再生装置における信号検出方
法の説明に用いる図であって、(A)は長いピットが連
続したピット列の左右に長いピットが連続したピット列
がある場合を想定し、光スポットが長ピットの中心にあ
る場合の光ディスクのピット列と光スポットの位置関係
を示す図に、ラジアル方向から見たディスク上の光スポ
ットの強度分布とタンジェンシャル方向から見たディス
ク上の光スポットの強度分布をピット列に重ね合わせて
表示した図であり、(B),(C),(D)は、(A)
に示す光スポットの中心が、長ピットの中央部、エッジ
部、スペース部にそれぞれある場合の、ピットによる回
折光の強度分布(対物レンズ入射直前で光軸に直交する
平面上での強度分布)を黒点の濃淡で示した図に、ラジ
アル方向から見た回折光の強度分布とタンジェンシャル
方向から見た回折光の強度分布を重ね合わせて表示した
図である。
【図13】本発明の光情報再生装置における信号検出方
法の説明に用いる図であって、開口内の光量、ラジアル
方向回折光の開口外光量、及び両者の差を、図9〜11
の短ピット及び図12の長ピットの場合について計算し
た結果を示す図である。
【図14】本発明の光情報再生装置における信号検出方
法の説明に用いる図であって、開口内の光量、タンジェ
ンシャル方向回折光の開口外光量、及び両者の差を、図
9〜11の短ピット及び図12の長ピットの場合につい
て計算した結果を示す図である。
【符号の説明】
8:光ディスク(情報記録媒体) 23:対物レンズ(集光手段) 25,28:受光素子(開口外の受光手段) 26:受光面 24,27:ボビン(集光手段を保持する部材)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源からの光を情報記録媒体上に集光する
    手段と、該情報記録媒体からの回折光のうち、前記集光
    手段の開口外の領域に到達するものを受光する手段を有
    し、前記受光手段からの光量を用いて、再生信号を生成
    することを特徴とする光情報再生装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の光情報再生装置において、
    前記開口外の受光手段が、前記情報記録媒体によるラジ
    アル方向の回折光を受光する位置に配置されたことを特
    徴とする光情報再生装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の光情報再生装置において、
    前記開口外の受光手段が、前記情報記録媒体によるタン
    ジェンシャル方向の回折光を受光する位置に配置された
    ことを特徴とする光情報再生装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の光情報再生装置において、
    前記開口外の受光手段が、前記情報記録媒体によるラジ
    アル方向及びタンジェンシャル方向の両方の回折光を受
    光するように配置されたことを特徴とする光情報再生装
    置。
  5. 【請求項5】請求項1記載の光情報再生装置において、
    前記受光手段を、前記集光手段を保持する部材上に配置
    したことを特徴とする光情報再生装置。
  6. 【請求項6】請求項1記載の光情報再生装置において、
    前記集光手段を保持する部材と前記受光手段を一体に成
    形したことを特徴とする光情報再生装置。
JP8157095A 1996-06-18 1996-06-18 光情報再生装置 Pending JPH103688A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010027131A (ja) * 2008-07-17 2010-02-04 Sony Corp ホログラム記録媒体、記録再生方法、記録再生装置

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JP2010027131A (ja) * 2008-07-17 2010-02-04 Sony Corp ホログラム記録媒体、記録再生方法、記録再生装置

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