JPH1036623A - タイヤトレッド用コンパウンド - Google Patents

タイヤトレッド用コンパウンド

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JPH1036623A
JPH1036623A JP9064049A JP6404997A JPH1036623A JP H1036623 A JPH1036623 A JP H1036623A JP 9064049 A JP9064049 A JP 9064049A JP 6404997 A JP6404997 A JP 6404997A JP H1036623 A JPH1036623 A JP H1036623A
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アデル・ファーハン・ハラサ
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ウェン−リァン・スー
Paul Harry Sandstrom
ポール・ハリー・サンドストロム
Laurie Elizabeth Austin
ローリー・エリザベス・オースティン
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 静止摩擦特性ところがり抵抗性を犠牲にする
こと無しに、耐トレッド摩耗性の改善された硫黄硬化ゴ
ム組成物。 【解決手段】 ヘキサン溶液としての1,3‐ブタジエ
ンをn‐ブチルリチウムを開始剤として65℃で重合さ
せる。重合が完了した時点で極性修飾剤としてエチルテ
トラヒドロフルフリルエーテルのヘキサン溶液を加え、
次いでイソプレンと1,3‐ブタジエンを50:50比
で加え、同様に重合させる。重合をエタノールの添加に
より停止させた後、重合体を反応器から取り出し、酸化
防止剤を加えて安定化させ、乾燥する。得られた重合体
中の二つのセグメントの比は25:75で、約−94℃
と約−24℃に二つのガラス転移温度を有し、その10
0℃でのムーニーML−4粘度は100である。このゴ
ムを、標準タイヤトレッド試験調合処方により混練し、
硬化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イソプレン‐ブタジエ
ン・ジブロックゴムと、高ビニル含量ポリブタジエンゴ
ム、中ビニル含量ポリブタジエンゴムおよびスチレン‐
イソプレン‐ブタジエンゴムより成る群から選ばれる第
2のゴムとを含んでなる硫黄硬化ゴム組成物、並びにこ
の硫黄硬化ゴム組成物の空気入りゴムタイヤにおける使
用に関する。
【0002】
【従来の技術】タイヤの取り換え費用はトラック運送業
で遭遇する主要な出費の一つである。言うまでもなく、
タイヤの取り換え費用と頻度は、乗用車および軽トラッ
クの大半の所有者の関心事でもある。近年、タイヤの耐
トレッド摩耗特性を改善するための多くの改変が実行さ
れている。しかし、タイヤのト耐レッド摩耗特性の改善
は、そのタイヤの静止摩擦特性および/またはころがり
抵抗特性との妥協によって達成されることが多い。
【0003】タイヤのころがり抵抗を減らすために、そ
のタイヤのトレッドを造るのに反発弾性の大きいゴムを
使用することができる。このようなゴムで作られたタイ
ヤでは、ころがり中のエネルギー損失が少なくなり、普
通耐トレッド摩耗特性も改善される。この方法に関連す
る従来からの問題は、そのタイヤの湿静止摩擦特性と湿
スキッド抵抗特性が低下することである。これは、エネ
ルギー損失を少なくする良好なろがり抵抗特性と、エネ
ルギー損失を大きくする良好な静止摩擦特性とが粘弾性
的に相容れない性質であるからである。
【0004】これらの粘弾性的に相容れない2つの性質
を均衡させるために、普通様々なタイプの合成および天
然ゴムの混合物がタイヤトレッドに使用される。例え
ば、乗用車のタイヤトレッド用ゴム材料としてスチレン
‐ブタジエンゴムとポリブタジエンゴムの各種混合物が
一般に用いられる。しかし、このようなブレンドは、全
体的に見て、全ての目的にとっては満足なものでない。
【0005】米国特許第4,843,120号明細書に
は、多重ガラス転移温度を有するゴム状重合体をトレッ
ドゴムとして使用することにより、改善された実用性能
特性を有するタイヤを製造できることが開示されてい
る。これらの多重ガラス転移温度を有するゴム状重合体
は約−110℃から−20℃の範囲内に第1のガラス転
移温度を示し、そして約−50℃から0℃の範囲内に第
2のガラス転移温度を示す。米国特許第4,843,1
20号明細書によれば、これらの重合体は、少くとも一
種の共役ジオレフィン単量体を、第1反応ゾーンで、−
110℃から−20℃の間にある第1のガラス転移温度
を有する第1の高分子セグメントを生じさせるのに十分
な温度と条件で重合させ、続いてその重合を、第2反応
ゾーンで、−20℃から20℃の間にあるガラス転移温
度を有する第2の高分子セグメントを生成させるのに十
分な温度と条件で継続することにより製造される。この
ような重合は普通有機リチウム触媒の作用下で行われ、
またその重合は通常不活性な有機溶媒中で行われる。
【0006】米国特許第5,137,998号明細書に
は、スチレン、イソプレンおよび1,3‐ブタジエン
を、有機溶媒中で、(a)トリピペリジノホスフィンオ
キシドおよびアルカリ金属アルコキシドより成る群から
選ばれる少くとも一種と、(b)有機リチウム化合物の
存在下において約40℃を超えない温度で三元共重合す
ることから成る、多重ガラス転移温度を有し、且つタイ
ヤトレッドを作るのに使用するための性質の素晴らしい
組み合せを有するスチレン、イソプレンおよびブタジエ
ンのゴム状三元共重合体を製造する方法が開示されてい
る。
【0007】米国特許第5,047,483号明細書に
は、外周トレッドを有し、そのトレッドが、ゴム100
重量部を基に(phr)、(A)約10から約90重量
部のスチレン、イソプレン、ブタジエン三元共重合体ゴ
ム(SIBR)と(B)約70から約30重量パーセン
トの、シス‐1,4‐ポリイソプレンゴムおよびシス‐
1,4‐ポリブタジエンゴムの内の少くとも一種を含ん
でなる硫黄‐硬化ゴム組成物であり、ここで上記SIB
Rは(1)約10から約35重量パーセントの結合スチ
レン、(2)約30から約50重量パーセントの結合イ
ソプレンおよび(3)約30から約45重量パーセント
の結合ブタジエンからなり、そして約−10℃から−4
0℃の範囲内にある単一のガラス転移温度を有し、そし
てさらに上記結合ブタジエン構造は約30から約40パ
ーセントの1,2‐ビニル単位を含んでおり、上記結合
イソプレン構造は約10から約30パーセントの3,4
‐単位を含んでおり、そして結合ブタジエンの1,2‐
ビニル単位のパーセントと結合イソプレンの3,4‐単
位のパーセントとの和が約40から約70パーセントの
範囲にあることを特徴とする、空気入りゴムタイヤが開
示されている。
【0008】米国特許第5,272,220号明細書に
は、改善されたころがり抵抗性と耐トレッド摩耗特性を
示すトラックタイヤトレッドの製造に使用すると特に価
値のあるスチレン‐イソプレン‐ブタジエンゴムにし
て、約5重量パーセントから約20重量パーセントのス
チレン、約7重量パーセントから約35重量パーセント
のイソプレンおよび約55重量パーセントから約88重
量パーセントの1,3‐ブタジエンから誘導される繰返
単位からなり、ここでスチレン、イソプレンおよび1,
3‐ブタジエンから誘導される繰返単位は本質的にラン
ダム順列であり、その1,3‐ブタジエンから誘導され
る繰返単位の約25パーセントから約40パーセントは
シス‐微細構造であり、その1,3‐ブタジエンから誘
導される繰返単位の約40パーセントから約60パーセ
ントはトランス‐微細構造であり、その1,3‐ブタジ
エンから誘導される繰返単位の約5パーセントから約2
5パーセントはビニル‐微細構造であり、そのイソプレ
ンから誘導される繰返単位の約75パーセントから約9
0パーセントは1,4‐微細構造であり、そのイソプレ
ンから誘導される繰返単位の約10パーセントから約2
5パーセントは3,4‐微細構造であり、そのゴムは約
−90℃から約−70℃の範囲内にあるガラス転移温度
を有し、そのゴムは約150,000から約400,0
00の範囲内にある数平均分子量を有し、そのゴムは約
300,000から約800,000の範囲内にある重
量平均分子量を有し、そしてそのゴムは約0.5から約
1.5の範囲内にある不均質度を有している、上記のス
チレン‐イソプレン‐ブタジエンゴムが開示されてい
る。
【0009】米国特許第5,239,009号明細書に
は、(a)共役ジエン単量体を、極性修飾剤が実質的に
存在していないリチウム開始剤を用い、約5℃から約1
00℃の範囲の温度で重合させて約25,000から約
350,000の範囲内にある数平均分子量を有するリ
ビング‐ポリジエン・セグメントを生成させ;そして
(b)このリビング‐ポリジエン・セグメントを1,3
‐ブタジエン、イソプレンおよびスチレンの三元共重合
を開始させるために利用する工程を含んでなるゴム状重
合体を製造する方法にして、その三元共重合が少くとも
一種の極性修飾剤が存在する条件下で、1,3‐ブタジ
エン、イソプレンおよびスチレンから誘導される繰返単
位を含んでなる最終セグメントを生成させるために約5
℃から約70℃の範囲の温度で行われ、その最終セグメ
ントは約25,000から約350,000の範囲内に
ある数平均分子量を有している、上記のゴム状重合体の
製造方法が開示されている。この方法で造られたゴム状
重合体は、耐トレッド摩耗性ところがり抵抗性を犠牲に
しないで、その湿スキッド抵抗性と静止摩擦特性を改善
するのに有用であると報告されている。
【0010】米国特許第5,061,765号明細書に
は、改良された静止摩擦特性、ころがり抵抗性および摩
耗耐久性を有するタイヤを造るのに使用できると言われ
る、ビニル含有量の大きいイソプレン‐ブタジエン共重
合体が開示されている。これらの高ビニル含量イソプレ
ン‐ブタジエンゴムは、1,3‐ブタジエン単量体とイ
ソプレン単量体とを、有機溶媒中、約−10℃から約1
00℃の範囲の温度で、(a)有機鉄化合物、(b)有
機アルミニウム化合物、(c)キレート性芳香族アミン
および(d)プロトン化合物から成る触媒系の存在下に
おいて共重合させることにより合成され、その場合キレ
ート性アミンと有機鉄化合物とのモル比は約0.1:1
から約1:1の範囲にあり、有機アルミニウム化合物と
有機鉄化合物とのモル比は約5:1から約200:1の
範囲にあり、そしてプロトン化合物と有機アルミニウム
化合物とのモル比は約0.001:1から約0.2:1
の範囲にある。
【0011】米国特許第5,405,927号明細書に
は、トラックタイヤトレッドの製造に使用すると特に価
値のあるイソプレン‐ブタジエンゴムが開示されてお
り、ここでそのゴムは約20重量パーセントから約50
重量パーセントのイソプレン、および約50重量パーセ
ントから約80重量パーセントの1,3‐ブタジエンか
ら誘導される繰返単位からなり、イソプレンと1,3‐
ブタジエンから誘導されるその繰返単位は本質的にラン
ダム順列であり、そのゴム中の繰返単位の約3パーセン
トから約10パーセントは1,2‐ポリブタジエン単位
であり、その繰返単位の約50パーセントから約70パ
ーセントは1,4‐ポリブタジエン単位であり、その繰
返単位の約1パーセントから約4パーセントは3,4‐
ポリイソプレン単位であり、その繰返単位の約25パー
セントから約40パーセントは1,4‐ポリイソプレン
単位であり、そのゴムは約−90℃から−75℃の範囲
内にあるガラス転移温度を有し、そしてそのゴムは約5
5から約140の範囲内にあるムーニー粘度を有してい
る。
【0012】米国特許出願第08/524,666号明
細書(出願日:1995年9月8日)には、乗用車用タ
イヤトレッドを作るのに使用するための性質の素晴らし
い組み合せを有するイソプレン‐ブタジエン・ジブロッ
クゴムが開示されており、ここでそのイソプレン‐ブタ
ジエン・ジブロックゴムはブタジエンブロックとイソプ
レン‐ブタジエンブロックからなり、そのブタジエンブ
ロックは約25,000から約350,000の範囲内
にある数平均分子量を有し、そのイソプレン‐ブタジエ
ン・ブロックは約25,000から約350,000の
範囲内にある数平均分子量を有し、そのイソプレン‐ブ
タジエン・ジブロックゴムは約−100℃から−70℃
の範囲内にある一つのガラス転移温度を有し、場合によ
ってはそのイソプレン‐ブタジエン・ジブロックゴムは
約−50℃から0℃の範囲内にある第2のガラス転移温
度を有していることができ、そのイソプレン‐ブタジエ
ン・ジブロック重合体は100℃で約50から約140
の範囲内にあるムーニーML‐4粘度を有し、そしてそ
のイソプレン‐ブタジエンブロック中でのイソプレンお
よびブタジエンから誘導される繰返単位は本質的にラン
ダム順列である。この米国特許出願08/524,66
6号明細書には、さらに、(1)そのようなイソプレン
‐ブタジエン・ジブロックゴムと3,4‐ポリイソプレ
ンゴムとのブレンド、(2)そのようなイソプレン‐ブ
タジエン・ジブロックゴムとシス‐1,4‐ポリブタジ
エンゴムとのブレンド、および(3)そのようなイソプ
レン‐ブタジエン・ジブロックゴムと天然ゴムとのブレ
ンドが開示されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、タイ
ヤトレッド用コンパウンドにイソプレン‐ブタジエン・
ジブロックゴムを使用することにより、静止摩擦特性と
ころがり抵抗性を犠牲にすること無しに耐トレッド摩耗
性の改善されたタイヤトレッドを提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】発明の概要 本発明のイソプレン‐ブタジエン・ジブロック重合体は
スチレンを含んでいないから、原材料のコストを下げる
こともできる。これは、スチレンおよび他のビニル芳香
族単量体は1,3‐ブタジエンやイソプレンのような共
役ジエン単量体に比べて高価であるからである。
【0015】更に具体的に述べると、本発明は、ゴム1
00重量部当たり、(a)約30から約80部のイソプ
レン‐ブタジエン・ジブロックゴムと、(b)約20か
ら約70部の、高ビニル含量ポリブタジエンゴムおよび
スチレン‐イソプレン‐ブタジエンゴムより成る群から
選ばれる第2のゴムを含んでなる硫黄硬化ゴム組成物に
して、そのイソプレン‐ブタジエン・ジブロックゴムは
ブタジエンブロックとイソプレン‐ブタジエンブロック
からなり、そのブタジエンブロックは約25,000か
ら約350,000の範囲内にある数平均分子量を有
し、そのイソプレン‐ブタジエンブロックゴムは約2
5,000から約350,000の範囲内にある数平均
分子量を有し、そのイソプレン‐ブタジエン・ジブロッ
クゴムは約−100から約−70℃の範囲内にある本質
的に一つのガラス転移温度を有し、そのイソプレン‐ブ
タジエン・ジブロック重合体は100℃で約50から約
140の範囲内にあるムーニーML‐4粘度を有し、そ
してそのイソプレン‐ブタジエンブロック中のイソプレ
ンおよび1,3‐ブタジエンに由来する繰返単位は本質
的にランダム順列となっている上記の硫黄硬化ゴム組成
物からなる外周トレッドを有する空気入りゴムタイヤを
開示するものである。
【0016】本発明は、さらに、ゴム100重量部当た
り、(a)約30から約80部のイソプレン‐ブタジエ
ン・ジブロックゴムと、(b)約20から約70部の高
ビニル含量ポリブタジエンゴムおよびスチレン‐イソプ
レン‐ブタジエンゴムより成る群から選ばれる第2のゴ
ムを含んでなる硫黄硬化ゴム組成物にして、そのイソプ
レン‐ブタジエン・ジブロックゴムはブタジエンブロッ
クとイソプレン‐ブタジエンブロックからなり、そのブ
タジエンブロックは約25,000から約350,00
0の範囲内にある数平均分子量を有し、そのイソプレン
‐ブタジエンブロックは約25,000から約350,
000の範囲内にある数平均分子量を有し、そのイソプ
レン‐ブタジエン・ジブロックは約−100から約−7
0℃の範囲内にある第1ガラス転移温度を有し、そのイ
ソプレン‐ブタジエン・ジブロックゴムは約−50から
約0℃の範囲内にある第2ガラス転移温度を有し、その
イソプレン‐ブタジエン・ジブロック重合体は100℃
で約50から約140の範囲内にあるムーニーML‐4
粘度を有し、そしてそのイソプレン‐ブタジエンブロッ
ク中のイソプレンおよび1,3‐ブタジエンに由来する
繰返単位は本質的にランダム順列となっている上記の硫
黄硬化ゴム組成物からなる外周トレッドを有する空気入
りゴムタイヤを開示するものである。
【0017】本発明は、また、ゴム100重量部当たり
(a)約50から約75部のイソプレン‐ブタジエン・
ジブロックゴムと、(b)約25から約50部の、乳化
重合スチレン‐ブタジエンゴムおよび溶液重合スチレン
‐ブタジエンゴムより成る群から選ばれる第2のゴムを
含んでなる硫黄硬化ゴム組成物にして、そのイソプレン
‐ブタジエン・ジブロックゴムはブタジエンブロックと
イソプレン‐ブタジエンブロックからなり、そのブタジ
エンブロックは約25,000から約350,000の
範囲内にある数平均分子量を有し、そのイソプレン‐ブ
タジエンブロックは約25,000から約350,00
0の範囲内にある数平均分子量を有し、そのイソプレン
‐ブタジエン・ジブロックゴムは約−100から約−7
0℃の範囲内にある本質的に一つのガラス転移温度を有
し、そのイソプレン‐ブタジエン・ジブロック重合体は
100℃で約50から約140の範囲内にあるムーニー
ML‐4粘度を有し、そしてそのイソプレン‐ブタジエ
ンブロック中のイソプレンおよび1,3‐ブタジエンに
由来する繰返単位は本質的にランダム順列となっている
上記の硫黄硬化ゴム組成物からなる外周トレッドを有す
る空気入りゴムタイヤを開示するものである。
【0018】本発明は、さらにまた、ゴム100重量部
当たり、(a)約50から約75部のイソプレン‐ブタ
ジエン・ジブロックゴムと、(b)約25から約50部
の、乳化重合スチレン‐ブタジエンゴムおよび溶液重合
スチレン‐ブタジエンゴムより成る群から選ばれる第2
のゴムを含んでなる硫黄硬化ゴム組成物にして、そのイ
ソプレン‐ブタジエン・ジブロックゴムはブタジエンブ
ロックとイソプレン‐ブタジエンブロックからなり、そ
のブタジエンブロックは約25,000から約350,
000の範囲内にある数平均分子量を有し、そのイソプ
レン‐ブタジエンブロックは約25,000から約35
0,000の範囲内にある数平均分子量を有し、そのイ
ソプレン‐ブタジエン・ジブロックゴムは約−100か
ら約−70℃の範囲内にある第1のガラス転移温度を有
し、そのイソプレン‐ブタジエン・ジブロックゴムは約
−50から約0℃の範囲内にある第2のガラス転移温度
を有し、そのイソプレン‐ブタジエン・ジブロック重合
体は100℃で約50から約140の範囲内にあるムー
ニーML‐4粘度を有し、そしてそのイソプレン‐ブタ
ジエンブロック中のイソプレンおよび1,3‐ブタジエ
ンに由来する繰返単位は本質的にランダム順列となって
いる上記の硫黄硬化ゴム組成物からなる外周トレッドを
有する空気入りゴムタイヤを開示するものである。
【0019】発明の詳しい説明 本発明のタイヤ・コンパウンドに用いられるイソプレン
‐ブタジエン・ジブロックゴム(IBR)は溶液重合に
より合成される。この溶液重合法の第1工程で、1,3
‐ブタジエン単量体が約25,000から約350,0
00の範囲の分子量になるまで重合される。この重合は
不活性有機媒体中でリチウム触媒を用いて行われる。こ
の重合工程は極性修飾剤を使用しないで行われる。この
重合工程を有意量の極性修飾剤を含まない条件で行うこ
とは、希望の微細構造とガラス転移温度を得るために重
要である。例えば、第1重合工程で造られる1,3‐ブ
タジエンから誘導される繰返単位は、低ビニル微細構造
(約6パーセントから約10パーセントのビニル基)を
有する。この工程で造られるポリブタジエンブロック
は、また、約−100から約−70℃の範囲内にある低
いガラス転移温度を有する。
【0020】溶媒として用いられる不活性有機媒体は、
普通、一種またはそれ以上の芳香族系、パラフィン系若
しくは環状パラフィン系化合物であることができる室温
で液体の炭化水素である。これら溶媒は、普通、一分子
当たり4から10個の炭素原子を有し、重合条件で液体
である。言うまでもなく、選ばれる溶媒にとって重要な
ことは不活性であることである。本明細書で用いられる
“不活性”という用語は、その溶媒が重合反応を妨害し
ないか、若しくは合成される重合体と反応しないことを
意味する。適した有機溶媒の幾つかの代表的な例を挙げ
ると、ペンタン、イソオクタン、シクロヘキサン、n‐
ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベン
ゼンおよびそれらに類するものの単独若しくは混合物で
ある。最も望ましいものはシクロヘキサンおよびn‐ヘ
キサンのような飽和脂肪族系溶媒である。
【0021】使用できるリチウム触媒は普通有機リチウ
ム化合物である。推奨される有機リチウム化合物は一般
式:R‐Liで表すことができ、ここで式中のRは1か
ら約20個の炭素原子を含む炭化水素基である。一般的
に言えば、このような一官能性有機リチウム化合物は1
から約10個の炭素原子を含む。使用できる有機リチウ
ム化合物の代表的な例に次のものがある:メチルリチウ
ム、エチルリチウム、イソプロピルリチウム、n‐ブチ
ルリチウム、sec‐ブチルリチウム、n‐オクチルリ
チウム、tert‐オクチルリチウム、n‐デシルリチ
ウム、フェニルリチウム、1‐ナフチルリチウム、4‐
ブチルフェニルリチウム、p‐トリルリチウム、4‐フ
ェニルブチルリチウム、シクロヘキシルリチウム、4‐
ブチルシクロヘキシルリチウムおよび4‐シクロヘキシ
ルブチルリチウム。アルキルリチウム化合物およびアリ
ールリチウム化合物のような有機モノリチウム化合物が
通常用いられる。使用できる推奨される有機モノリチウ
ム化合物の代表的な例は、エチルリチウム、イソプロピ
ルリチウム、n‐ブチルリチウム、sec‐ブチルリチ
ウム、n‐ヘキシルリチウム、tert‐オクチルリチ
ウム、フェニルリチウム、2‐ナフチルリチウム、4‐
ブチルフェニルリチウム、4‐フェニルブチルリチウ
ム、シクロヘキシルリチウムおよびそれらに類するもの
である。n‐ブチルリチウムとsec‐ブチルリチウム
が非常に推奨されるリチウム開始剤である。
【0022】使用されるリチウム触媒の量は、個々の有
機リチウム化合物毎に、また合成されるイソプレン‐ブ
タジエン・ジブロックゴムに対して希望される分子量に
より変わる。全てのアニオン重合での一般則として、生
成する重合体の分子量(ムーニー粘度)は使用される触
媒の量に逆比例する。有機リチウム開始剤の量は、約5
0から約140の範囲内にあるムーニー粘度を有するイ
ソプレン‐ブタジエン・ジブロックゴムが生成するよう
に選ばれる。一般に、約0.01phm(単量体100
重量部当たりの部数)から1phmのリチウム触媒が使
用される。大抵の場合、0.01phmから0.1ph
mのリチウム触媒が使用され、そして推奨されるのは
0.025phmから0.07phmのリチウム触媒を
使用することである。
【0023】通常、重合媒体中に(有機溶媒および単量
体を含めて重合媒体の総重量に対して)約5重量パーセ
ントから約35重量パーセントの共役ジエン単量体が添
入される。大抵の場合、重合媒体が約10重量パーセン
トから約30重量パーセントの単量体を含むことが好ま
しい。普通、重合媒体が約20重量パーセントから約2
5重量パーセントの単量体を含むことがより好ましい。
【0024】1,3‐ブタジエンは約5℃から約100
℃の範囲の温度で重合される。重合温度は、そのブロッ
クセグメントに対して希望の微細構造を得るために約4
0℃から約90℃の範囲とするのが好ましい。約60℃
から約80℃の範囲の温度が最も好ましい。合成される
ポリブタジエンブロックセグメントの微細構造は、ある
程度重合温度に依存する。
【0025】本発明の方法の第1工程における重合は、
1,3‐ブタジエン単量体が実質的に全て消費されるま
で続けられる。言い換えると、この重合は完了まで進め
られる。この1,3‐ブタジエン単量体を重合するのに
リチウム触媒が用いられているから、リビングポリブタ
ジエンブロックセグメントが生成する。合成されたリビ
ングポリブタジエンセグメントは約25,000から約
350,000の範囲の数平均分子量を有する。
【0026】このリビングポリブタジエンブロックセグ
メントは約50,000から約200,000の範囲の
分子量を有するのが好ましく、そして約70,000か
ら約150,000の範囲の数平均分子量を有するのが
更に好ましい。
【0027】溶液重合の第2工程は、追加の1,3‐ブ
タジエン単量体とイソプレン単量体の共重合を開始させ
るのに、このリビングポリブタジエンブロックセグメン
トを利用することを含む。この共重合は少くとも一種の
極性修飾剤の存在下で行われる。ルイス塩基として作用
するエーテル類とアミン類が使用できる極性修飾剤の代
表的な例である。典型的な極性修飾剤の具体的例をあげ
ると、ジエチルエーテル、ジ‐n‐プロピルエーテル、
ジイソプロピルエーテル、ジ‐n‐ブチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジ
メチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコー
ルジメチルエーテル、トリメチルアミン、トリエチルア
ミン、N,N,N´,N´‐テトラメチルエチレンジア
ミン、N‐メチルモルホリン、N‐エチルモルホリン、
N‐フェニルモルホリンおよびそれらに類するものがあ
る。
【0028】この修飾剤は1,2,3‐トリアルコキシ
ベンゼン若しくは1,2,4‐トリアルコキシベンゼン
でも良い。使用できる1,2,3‐トリアルコキシベン
ゼンの代表的な例に、1,2,3‐トリメトキシベンゼ
ン、1,2,3‐トリエトキシベンゼン、1,2,3‐
トリブトキシベンゼン、1,2,3‐トリヘキソキシベ
ンゼン、4,5,6‐トリメチル‐1,2,3‐トリメ
トキシベンゼン、4,5,6‐トリ‐n‐ペンチル‐
1,2,3‐トリエトキシベンゼン、5‐メチル‐1,
2,3‐トリメトキシベンゼンおよび5‐プロピル‐
1,2,3‐トリメトキシベンゼンがある。使用できる
1,2,4‐トリアルコキシベンゼンの代表的な例に、
1,2,4‐トリメトキシベンゼン、1,2,4‐トリ
エトキシベンゼン、1,2,4‐トリブトキシベンゼ
ン、1,2,4‐トリペントキシベンゼン、3,5,6
‐トリメチル‐1,2,4‐トリメトキシベンゼン、5
‐プロピル‐1,2,4‐トリメトキシベンゼンおよび
3,5‐ジメチル‐1,2,4‐トリメトキシベンゼン
がある。ジピペリジノエタン、ジピロリジノエタン、テ
トラメチルエチレンジアミン、ジエチレングリコール、
ジメチルエーテルおよびテトラヒドロフランが、特に推
奨される修飾剤の代表的な例である。米国特許第4,0
22,959号明細書には、極性修飾剤としてのエーテ
ル類と第3アミン類の使用が非常に詳しく説明されてい
る。
【0029】極性修飾剤としての1,2,3‐トリアル
コキシベンゼンと1,2,4‐トリアルコキシベンゼン
の使用は、米国特許第4,696,986号明細書に非
常に詳しく説明されている。米国特許第4,022,9
59号および同第4,696,986号明細書の全体を
本明細書で引用し、参照するものとする。共役ジエン単
量体に由来する繰返単位の微細構造は、重合温度と存在
する極性修飾剤の量との関数である。例えば、1,3‐
ブタジエンの重合では、温度が高いほどビニル含有量が
低くなる(1,2‐微細構造のレベルが低くなる)。従
って、重合温度、修飾剤の量および選択される特定の修
飾剤は、考えている、合成される重合体セグメントの最
終の希望微細構造によって決まることになる。
【0030】この溶液重合法の第2工程で、最終高分子
セグメントが合成される。これは、普通、第1工程で造
られたリビング・ポリジエンセグメントを含む媒体に極
性修飾剤、追加の1,3‐ブタジエンおよびイソプレン
を添加することにより行われる。これは、このリビング
・ポリブタジエン・ブロックを含む媒体に先ず修飾剤を
加え、次いでイソプレンと追加の1,3‐ブタジエンを
添加することにより行われる。重合媒体内の単量体と重
合体の総量を(単量体、重合体および溶媒を含む重合媒
体の総重量に対して)約5から約35重量パーセントの
範囲内に維持するために、若し必要なら追加の溶媒を加
えてもよい。重合体と単量体の総量を反応媒体の総重量
に対して約10から約30重量パーセント、好ましくは
約20から約25重量パーセントの範囲に維持するのに
十分な量の溶媒を添加するのが望ましい。
【0031】最終セグメント中の繰返単位は勿論1,3
‐ブタジエンとイソプレンから誘導される。このイソプ
レン‐ブタジエン・ブロックは、普通、約10から約6
0重量パーセントの、イソプレンに由来する繰返単位
と、約40から約90重量パーセントの、1,3‐ブタ
ジエンに由来する繰返単位から構成されている。普通、
この最終セグメントは約20から約50重量パーセント
の、イソプレンに由来する繰返単位と、約50から約8
0重量パーセントの、1,3‐ブタジエンに由来する繰
返単位を含むのが好ましい。この最終セグメントは約3
0から約45重量パーセントの、イソプレンに由来する
繰返単位と、約55から約70重量パーセントの、1,
3‐ブタジエンに由来する繰返単位を含むのが最も好ま
しい。
【0032】第2セグメント中で、イソプレンおよびブ
タジエンに由来する繰返単位の分布は本質的にランダム
である。この明細書で用いられる“本質的にランダム”
という用語は、一定のパターンに欠けていることを意味
する。しかし、実際には、イソプレンおよびブタジエン
に由来する繰返単位の濃度は、そのブロックの一端から
他端に向かってある程度変化している。イソプレン或い
は1,3‐ブタジエンから誘導される繰返単位は、その
重合反応で二重結合が消費されている点でそれら単位が
由来する単量体とは異なっている。
【0033】この方法の第2工程で行われるブタジエン
とイソプレンとの共重合は、第1ブロック(ポリブタジ
エンブロック)の合成に用いられるのと同じ温度で行う
ことができる。大抵の場合、この第2重合工程は第1重
合工程で用いられるのと大体同じ温度で行われる。しか
し、そのイソプレン‐ブタジエンブロックについてより
高いガラス転移温度およびビニル含有量に達することを
望むなら、約5℃から約70℃の範囲のより低い温度で
共重合を行うことができる。
【0034】この第2重合工程は通常単量体が全部費消
されるま続けられる。言い換えると、このこの1,3‐
ブタジエンとイソプレンとの共重合は重合反応が完了す
るまで進められる。最終セグメントが約25,000か
ら約350,000の範囲の数平均分子量に到達するの
に十分な量の単量体が用いられる。通常、この第2セグ
メントは約50,000から約200,000の範囲の
数平均分子量を有するのが好ましく、約70,000か
ら約150,000の範囲の数平均分子量を有するのが
最も好ましい。
【0035】第1セグメントの数平均分子量と最終セグ
メントの数平均分子量との比は、普通約25/75から
約75/25の範囲内である。この比はその重合体の形
態構造の決定に一定の役割を果たし、その比は通常約3
5/65から約65/35の範囲である。このセグメン
ト化ゴム状重合体の100℃でのムーニーML‐4粘度
は、一般に約50より大きく、約140より小さい。こ
のゴム状ジブロック重合体の100℃でのムーニーML
‐4粘度は普通油展前の油展ゴムで80から135の範
囲にあるのが好ましく、100から130の範囲である
のが最も好ましい。
【0036】共重合反応が完了した後、そのイソプレン
‐ブタジエン・ジブロックゴムは有機溶媒から回収する
ことができる。このジブロックゴムは、傾瀉法、ろ過法
および遠心分離法などの任意の方法によってその有機溶
媒と残留物から回収することができる。その重合体溶液
に約1から約4個の炭素原子を含む低級アルコールを加
えることによって、その有機溶媒からイソプレン‐ブタ
ジエン・ジブロックゴムを沈殿させるのが望ましい場合
が多い。このポリマーセメント(polymer ce
ment)からジブロックゴムを沈殿させるのに適した
低級アルコールに、メタノール、エタノール、イソプロ
ピルアルコール、n‐プロピルアルコールおよびt‐ブ
チルアルコールがある。このポリマーセメントからイソ
プレン‐ブタジエン・ジブロックゴムを沈殿させるため
に低級アルコールを使用すると、リチウム末端基が不活
性化されることによりリビング重合体が“殺される”こ
とも起こる。溶液からそのジブロックゴムを回収した
後、スチーム・ストリッピングを用いてそのジブロック
ゴム中の揮発性有機化合物のレベルを下げることができ
る。
【0037】タイヤトレッド・コンパウンドの調製に本
発明のイソプレン‐ブタジエン・ジブロックゴムを利用
することに関連して、非常に貴重な利点がある。これら
のジブロックゴムを用いると、追加のゴムをブレンドす
る必要なしにタイヤトレッド・コンパウンドを調製する
ことができるのである。しかし、多くの場合、そのタイ
ヤトレッド・コンパウンドに望ましい実用性能特性を達
成させるためには、一種またはそれ以上の追加のゴムを
このイソプレン‐ブタジエン・ジブロックゴムにブレン
ドするのが望ましい。
【0038】本発明のイソプレン‐ブタジエン・ジブロ
ックゴムは常用の成分と標準の方法を用いて混練するこ
とができる。例えば、このイソプレン‐ブタジエン・ジ
ブロックゴムは、普通、カーボンブラックおよび/また
はシリカ、硫黄、追加の充填材、硬化促進剤、オイル、
ワックス、スコーチ禁止剤、カップリング剤および加工
助剤とブレンドされる。大抵の場合、イソプレン‐ブタ
ジエン・ジブロックゴムは、硫黄および/または硫黄含
有化合物、少くとも一種の充填材、少くとも一種の硬化
促進剤、少くとも一種の分解防止剤、少くとも一種のプ
ロセスオイル、酸化亜鉛、場合により添加される粘着性
樹脂、場合により添加される強化用樹脂、場合により添
加される一種またはそれ以上の脂肪酸、場合により添加
される素練り促進剤、および場合により添加されるスコ
ーチ禁止剤と混練される。このブレンドは普通約0.5
から5phr(ゴム100重量部当たりの部数)の硫黄
および/または硫黄含有化合物を含むが、それらを1p
hrから2.5phr含にでいるのが好ましい。ブルー
ミングが問題になる場合には、不溶性の硫黄を使用する
のが好ましい。
【0039】普通、そのブレンド中で10から150p
hrの少くとも一種の充填材が用いられ、30から80
phr用いられるのが好ましい。大抵の場合、その充填
材の中で少くとも幾らかのカーボンブラックが用いられ
る。言うまでもなく、充填材は全部カーボンブラックで
構成されていてもよい。引裂き抵抗性と蓄熱性を改善す
るために、充填材中にシリカを含めることもできる。コ
ストを下げるために、充填材中に粘土および/またはタ
ルクを含めることもできる。このブレンドは、普通、
0.1から2.5phrの少くとも一種の硬化促進剤も
含み、その含有量は0.2から1.5phrであるのが
好ましい。酸化防止剤およびオゾンき裂防止剤のような
分解防止剤が、普通、0.25から10phrの範囲の
量でこのトレッドコンパウンドに含められ、それは1か
ら5phrの量含まれるのが好ましい。プロセスオイル
は普通2から100phrの範囲の量でこのブレンドに
含められ、5から50phrの範囲の量含まれるのが好
ましい。本発明のIBR含有ブレンドは通常0.5から
10phrの酸化亜鉛も含み、1から5phr含むのが
好ましい。これらのブレンドは、場合によっては、0か
ら10phrの粘着性樹脂、0から10phrの強化用
樹脂、1から10phrの脂肪酸、0から2.5phr
の素練り促進剤および0から1phrのスコーチ禁止剤
を含むことができる。
【0040】本発明のブレンドの全体としての優位性を
完全に実現するために、そのトレッドゴム調合物にシリ
カを充填することができる。このゴムブレンドの加工
は、最大の利点を実現するために、普通硫黄含有有機ケ
イ素化合物の存在下で行われる。適した硫黄含有有機ケ
イ素化合物の例は次式: Z‐Alk‐Sn‐Alk‐Z (I) で表される化合物である。ただし、上記の式においてZ
は次式:
【化1】 (式中、R1 は炭素原子1から4個のアルキル基、シク
ロヘキシル基またはフェニル基であり;R2 は炭素原子
1から8個のアルコキシ基または炭素原子5から8個の
シクロアルコキシ基である。)で表される基より成る群
から選ばれ;Alkは炭素原子1から18個の二価の炭
化水素基であり;そしてnは2から8の整数である。
【0041】本発明により用いられる硫黄含有有機ケイ
素化合物の特定の例に次のものがある:3,3'-ビス
(トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、3,
3'-ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフ
ィド、3,3'-ビス(トリエトキシシリルプロピル)オ
クタスルフィド、3,3'-ビス(トリメトキシシリルプ
ロピル)テトラスルフィド、2,2'-ビス(トリエトキ
シシリルエチル)テトラスルフィド、3,3'-ビス(ト
リメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、3,3'-
ビス(トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、
3,3'-ビス(トリブトキシシリルプロピル)ジスルフ
ィド、3,3'-ビス(トリメトキシシリルプロピル)ヘ
キサスルフィド、3,3'-ビス(トリメトキシシリルプ
ロピル)オクタスルフィド、3,3'-ビス(トリオクト
キシシリルプロピル)テトラスルフィド、3,3'-ビス
(トリヘキソキシシリルプロピル)ジスルフィド、3,
3'-ビス(トリ‐2”‐エチルヘキソキシシリルプロピ
ル)トリスルフィド、3,3'-ビス(トリイソオクトキ
シシシリルプロピル)テトラスルフィド、3,3'-ビス
(トリ‐t‐ブトキシシリルプロピル)ジスルフィド、
2,2'-ビス(メトキシジエトキシシリルエチル)テト
ラスルフィド、2,2'-ビス(トリプロポキシシリルエ
チル)ペンタスルフィド、3,3'-ビス(トリシクロヘ
キソキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3,3'-
ビス(トリシクロペントキシシリルプロピル)トリスル
フィド、2,2'-ビス(トリ‐2”‐メチルシクロヘキ
ソキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(トリメ
トキシシリルメチル)テトラスルフィド、3‐メトキシ
エトキシプロポキシシリル‐3'-ジエトキシブトキシシ
リルプロピル・テトラスルフィド、2,2'-ビス(ジメ
チルメトキシシリルエチル)ジスルフィド、2,2'-ビ
ス(ジメチル‐sec‐ブトキシシリルエチル)トリス
ルフィド、3,3'-ビス(メチルブチルエトキシシリプ
ルピル)テトラスルフィド、3,3'-ビス(ジ‐t‐ブ
チルメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、2,
2'-ビス(フェニルメチルメトキシシリルエチル)トリ
スルフィド、3,3'-ビス(ジフェニルイソプロポキシ
シリルプロピル)テトラスルフィド、3,3'-ビス(ジ
フェニルシクロヘキソキシシリルプロピル)ジスルフィ
ド、3,3'-ビス(ジメチルエチルメルカプトシリルプ
ロピル)テトラスルフィド、2,2'-ビス(メチルジメ
トキシシリルエチル)トリスルフィド、2,2'-ビス
(メチルエトキシプロポキシシリルエチル)テトラスル
フィド、3,3'-ビス(ジエチルメトキシシリルプロピ
ル)テトラスルフィド、3,3'-ビス(エチル‐ジ‐s
ec‐ブトキシシリルプロピル)ジスルフィド、3,
3'-ビス(プロリルジエトキシシリルプロピル)ジスル
フィド、3,3'-ビス(ブチルジメトキシシリルプロピ
ル)トリスルフィド、3,3'-ビス(フェニルジメトキ
シシリルプロピル)テトラスルフィド、3‐フェニルエ
トキシブトキシシリル‐3'-トリメトキシシリルプロピ
ル・テトラスルフィド、4,4'-ビス(トリメトキシシ
リルブチル)テトラスルフィド、6,6'-ビス(トリエ
トキシシリルヘキシル)テトラスルフィド、12,1
2'-ビス(トリイソプロポキシシリルドデシル)ジスル
フィド、18,18'-ビス(トリメトキシシリルオクタ
デシル)テトラスルフィド、18,18'-ビス(トリプ
ロポキシシリルオクタデセニル)テトラスルフィド、
4,4'-ビス(トリメトキシシリル‐ブテン‐2‐イ
ル)テトラスルフィド、4,4'-ビス(トリメトキシシ
リルシクロヘキシレン)テトラスルフィド、5,5'-ビ
ス(ジメトキシメチルシリルフェニル)トリスルフィ
ド、3,3'-ビス(トリメトキシシリル‐2‐メチルプ
ロピル)テトラスルフィドおよび3,3'-ビス(ジメト
キシフェニルシリル‐2‐メチルプロピル)ジスルフィ
ド。
【0042】推奨される硫黄含有有機ケイ素化合物は
3,3'-ビス(トリメトキシ‐またはトリエトキシ‐シ
リルプロピル)スルフィド類である。最も好ましい化合
物は3,3'-ビス(トリエトキシシリルプロピル)テト
ラスルフィドである。それ故、式IでZは次式:
【化2】 (式中、R2 は炭素原子数2から4のアルコキシ基であ
って、2個の炭素原子の場合が特に好ましい。)で表さ
れる基であり;Alkは炭素原子数2から4の二価の炭
化水素基であって、3個の炭素原子の場合が特に好まし
く;そしてnは3から5の整数であって、4が特に好ま
しい。
【0043】ゴム組成物中の式Iの硫黄含有有機ケイ素
化合物の量は使用されるシリカの水準に依存して変わ
る。一般的に言えば、式Iの化合物の量はシリカ1重量
部当たり約0.01から約1.0重量部の範囲である。
好ましくは、この量はシリカ1重量部当たり約0.02
から約0.4重量部の範囲である。更に好ましくは、式
Iの化合物の量はシリカ1重量部当たり約0.05から
約0.25重量部の範囲である。
【0044】硫黄含有有機ケイ素化合物に加えて、この
ゴム組成物は、合理的に大きいモジュラスと大きい引裂
き抵抗性に寄与するのに十分な量のシリカと、若し使用
するならカーボンブラックを含んでいるべきである。シ
リカ充填材は約10phrから約250phrの範囲の
量で添加することができる。シリカは50phrから1
20phrの範囲の量で存在するのが好ましい。カーボ
ンブラックも存在する場合、用いられるカーボンブラッ
クの量は様々に変えることができる。一般的に言えば、
カーボンブラックの量は約5phrから約80phrの
範囲で変えられる。好ましくは、カーボンブラックの量
は約10phrから約40phrの範囲である。シリカ
カップラーは、カーボンブラックと組み合せて、即ちゴ
ム組成物に添加する前に、カーボンブラックと前混合し
て用いることができることを理解すべきであって、この
場合そのカーボンブラックはこのゴム組成物の調合物の
ための上述のカーボンブラックの量の中に含まれるべき
である。いずれにしても、シリカとカーボンブラックの
総量は少なくとも約30phrである。シリカとカーボ
ンブラックを合せた量は、上述のように約30phrの
ように少ないこともあるが、約45から約130phr
であるのが好ましい。
【0045】焼成および沈降ケイ酸塩系ピグメント(シ
リカ)を含めてゴム混練用途に一般に用いられるケイ酸
塩系ピグメントが本発明においてシリカとして用いられ
るが、沈降シリカが好ましい。本発明で好ましく用いら
れるケイ酸塩系ピグメントは、例えば可溶性ケイ酸塩、
例えばケイ酸ナトリウムの酸処理で得られるもののよう
な沈降シリカである。
【0046】このようなシリカは、例えば、窒素ガスを
用いて測定するBET表面積で特徴付けることができ、
その値は好ましくは約40から約600の範囲であり、
そして更に普通には約50から約300m2/gの範囲
である。表面積を測定するこのBET法は、米国化学会
誌(Journal of the American
Chemical Society)第60巻、30
4頁(1930年)に説明されている。
【0047】シリカは、また、通常約100から約40
0、そしてより普通には約150から約300の範囲の
ジブチルフタレート(DBP)吸収値を有することを特
徴とする。シリカは電子顕微鏡で測定した平均最大粒径
が、例えば0.01から0.05ミクロンの範囲である
と予想されるが、シリカ粒子の大きさはそれより更に小
さくてもよいし、またそれより大きい可能性もある。
【0048】市場から入手できる各種のシリカが本発明
で使用するために考慮され、ここでは単なる例として制
限を付けずに示すと、PPGインダストリーズ社(PP
GIndustries)からハイ−シル(Hi‐Si
l)という商標名で、210、243などの商品番号で
市販されているシリカ;ローン・プーラン社(Rhon
e‐Poulenc)から、例えばZ1165MPとい
う名称で市販されているシリカ;およびデグッサ社(D
egussa AG)から、例えばVN2およびVN3
の名称で市販されているシリカなどがある。
【0049】シリカと有機ケイ素化合物を含むタイヤト
レッド調合物は、トレッド・コンパウンドの実用性能特
性、例えば静止摩擦特性、耐トレッド摩耗性およびころ
がり抵抗特性により良いバランスを達成するために、熱
機械混合法を用いて混合することができる。一方、この
タイヤトレッドゴム調合物の混合は、ゴム混合技術分野
の習熟者に知られている通常の方法によって行うことも
できる。例えば、各配合成分は、通常、少くとも二段
階、即ち少なくとも一つの非硬化発現工程とそれに続く
硬化発現混合工程で混合される。硫黄硬化剤を含めて最
終硬化剤は、普通“硬化発現”混合工程と呼ばれる最終
工程で通常混合され、この工程では、混合は、通常、そ
れに先行する非硬化発現工程(一工程または複数工程)
の混合温度(一つまたは複数)より低い温度若しくは最
終温度で行われる。ゴム、シリカおよび硫黄含有有機ケ
イ素化合物、そして若し使用するならカーボンブラック
が一工程または複数工程の非硬化発現混合工程で混合さ
れる。“非硬化発現”および“硬化発現”混合工程とい
う用語は、ゴム混合技術分野の習熟者にはよく知られて
いる。典型的な非硬化発現混合工程では、混合は僅か1
から3分の総混合時間行われ、そのゴム混合物は160
℃未満の温度で混合装置から排出される。シリカとカッ
プリング剤が存在する場合、その混合工程からの最高排
出温度は通常約145℃以下である。
【0050】最良の結果を得るために、硫黄含有有機ケ
イ素化合物、硫黄硬化性ゴムおよび一般的にはシリカの
少なくとも一部を含む硫黄硬化性ゴム組成物を熱機械的
混合工程にかけるのがよい。この熱機械的混合工程は、
普通、混合機、ミル若しくは押出成形機中で140℃と
190℃の間のゴム温度を生じさせるのに適した時間機
械的に処理することよりなる。この熱機械的処理に適し
た時間は、操業条件および成分の体積と性質の関数とし
て変わる。例えば、この熱機械的処理は約1から20分
の範囲内の時間行うことができる。普通、このゴムで
は、約145℃から約180℃の範囲の温度に到達さ
せ、そしてこの温度に約2分から約10分の範囲の時間
保つのが好ましい。普通、このゴムでは、約155℃か
ら約170℃の範囲の温度に到達させ、そしてこの温度
に4分から約8分の範囲の時間保つのが更に好ましい。
【0051】本発明の、イソプレン‐ブタジエン・ジブ
ロックゴムを含むタイヤトレッド・コンパウンドは、通
常のタイヤ製造技術と組み合せてタイヤトレッドに用い
ることができる。タイヤは、標準の方法を用い、トレッ
ドゴムとして普通に用いられるているゴムコンパウンド
をイソプレン‐ブタジエン・ジブロックゴムで単に置き
換えるだけで作られる。そのタイヤは、イソプレン‐ブ
タジエン・ジブロックゴム含有ブレンドで作られた後、
標準のタイヤ硬化サイクルを用いて硬化させることがで
きる。本発明により作られたタイヤは広い温度範囲に亘
って硬化され得る。しかし、一般に、本発明のタイヤは
約132℃(270 oF)から約175℃(347
oF)の範囲の温度で硬化されるのが好ましい。より普
通には、本発明のタイヤは約143℃(290 oF)か
ら約165℃(329 oF)の範囲の温度で硬化され
る。一般に、本発明のタイヤを硬化させるのに用いられ
る硬化サイクルは約8から約20分の時間であるのがよ
く、最も望ましい硬化サイクルは約10から約18分で
ある。
【0052】タイヤトレッド・コンパウンドに本発明の
イソプレン‐ブタジエン・ジブロック重合体を使用する
ことにより、静止摩擦特性若しくはころがり抵抗性を犠
牲にすることなしに耐トレッド摩耗特性を改善すること
ができる。本発明のイソプレン‐ブタジエン・ジブロッ
ク重合体はスチレンを含んでいないから、原材料のコス
トを下げることもできる。これは、スチレンおよび他の
ビニル芳香族単量体は、1,3‐ブタジエンやイソプレ
ンのような共役ジエン単量体に比べて高価であるからで
ある。
【0053】本発明のイソプレン‐ブタジエン・ジブロ
ックゴムは、乗用車およびトラック用タイヤトレッドコ
ンパウンドの両方に有利に使用できる。一般に、トラッ
ク用タイヤトレッド・コンパウンドに用いられるイソプ
レン‐ブタジエン・ジブロックゴムは、約−100℃か
ら約−70℃の範囲内にある単一のガラス転移温度を持
っている。一方、乗用車用タイヤトレッド・コンパウン
ドを調製する場合に用いられるイソプレン‐ブタジエン
・ジブロックゴムは、普通、約−100℃から約−70
℃の範囲内にある第1のガラス転移温度と約−50℃か
ら約0℃の範囲内にある第2のガラス転移温度を持って
いる。
【0054】二つのガラス転移温度を有するこのイソプ
レン‐ブタジエン・ジブロックゴムは、これを天然ゴム
とブレンドすると、際立ったころがり抵抗性、静止摩擦
特性および耐トレッド摩耗特性を示す乗用車用タイヤト
レッド・コンパウンドが調製できるようになる。このよ
うなブレンドに天然ゴムを利用すると、加工性が改善さ
れる。このようなブレンドは、普通、約5から約30重
量パーセントの天然ゴムと約70から約95重量パーセ
ントの、二つのガラス転移温度を有するイソプレン‐ブ
タジエン・ジブロックゴムを含んでいる。このようなブ
レンドは、約20から約30重量パーセントの天然ゴム
と約70から約80重量パーセントのイソプレン‐ブタ
ジエン・ジブロックゴムを含んでいるのが好ましい。
【0055】非常に卓越した静止摩擦特性を有するが、
トレッド摩耗性が幾分低下している高性能タイヤが、少
くとも二つのガラス転移温度を有するイソプレン‐ブタ
ジエン・ジブロックゴムと溶液重合若しくは乳化重合ス
チレン‐ブタジエンゴム(SBR)とをブレンドするこ
とにより調製できる。このようなブレンドは、普通、約
50重量パーセントから約75重量パーセントのイソプ
レン‐ブタジエン・ジブロック重合体と約25重量パー
セントから約50重量パーセントの溶液重合若しくは乳
化重合スチレン‐ブタジエンゴム含んでいる。普通、こ
のようなブレンドは、約55重量パーセントから約65
重量パーセントのイソプレン‐ブタジエン・ジブロック
重合体と約35重量パーセントから約45重量パーセン
トの溶液重合若しくは乳化重合スチレン‐ブタジエンゴ
ムを含んでいるのが好ましい。
【0056】静止摩擦特性よりトレッド摩耗特性の方が
遥かに重要である場合には、約5から約30重量パーセ
ントの高シス‐1,4‐ポリブタジエンを約70から約
95重量パーセントの、二つのガラス転移温度を有する
イソプレン‐ブタジエン・ジブロックゴムとブレンドす
ることができる。このようなブレンドは、約20重量パ
ーセントから約30重量パーセントの高シス‐1,4‐
ポリブタジエンゴムと約70から約80重量パーセント
の上記イソプレン‐ブタジエン・ジブロックゴムを含ん
でいるのが好ましい。
【0057】もう一つのシナリオでは、本質的に一つの
ガラス転移温度を有する本発明のイソプレン‐ブタジエ
ンゴムは、ブレンド中に3,4‐ポリイソプレンを混合
させるることにより、そのブレンドから作られる乗用車
用タイヤの静止摩擦特性、トレッド摩耗特性およびころ
がり抵抗性を改善するために利用できる。このようなブ
レンドは、普通、約5から約30重量パーセントの3,
4‐ポリイソプレンと約70から約95重量パーセント
の、本質的に一つの約−100℃から約−70℃の範囲
内にあるガラス転移温度を有するイソプレン‐ブタジエ
ンゴムを含んでいる。このようなブレンドは、普通、約
20から約30重量パーセントの3,4‐ポリイソプレ
ンと約70から約80重量パーセントのイソプレン‐ブ
タジエン・ジブロックゴムを含んでいる。
【0058】このようなブレンドに用いられる3,4‐
ポリイソプレンは米国特許第5,239,023号明細
書に開示されている方法で合成することができる。3,
4‐ポリイソプレンを製造するこの方法は:(1)
(a)有機溶媒に可溶の有機鉄化合物で、その中の鉄イ
オンが+3価の酸化状態にあるそのような有機鉄化合
物、(b)水、アルコールおよびカルボン酸よりなる群
から選ばれるプロトン性化合物を有機アルミニウム化合
物に添加することにより調製される部分加水分解有機ア
ルミニウム化合物、および(c)キレート性芳香族アミ
ンからなり、キレート性アミンと有機鉄化合物とのモル
比が約0.1:1から1:1の範囲にあり、有機アルミ
ニウム化合物と有機鉄化合物とのモル比が約5:1から
200:1の範囲にあり、そしてプロトン性化合物と有
機アルミニウム化合物とのモル比が約0.001:1か
ら0.2:1の範囲にある触媒系を、イソプレン単量体
と有機溶媒を含む重合媒体に添加する工程、および
(2)そのイソプレン単量体を約−10℃から約100
℃の範囲の温度で重合させる工程を含んでいる。本発明
の乗用車用タイヤトレッド・コンパウンドに用いること
ができる3,4‐ポリイソプレンゴムのもう一つの代表
的な例が、ヒュルス社(Huels A.G.)からベ
ストグリップ(VestogripR:登録商標)A6
001の商標名で販売されている。
【0059】トラックタイヤトレッド・コンパウンド
は、普通、約5から約30重量パーセントの天然ゴムお
よび/または高シス‐1,4‐ポリブタジエンゴムを約
70から約95重量パーセントの、単一ガラス転移温度
タイプのイソプレン‐ブタジエン・ジブロックゴムとブ
レンドすることにより調製される。このようなブレンド
に使用するのに適した高シス‐1,4‐ポリブタジエン
ゴムは、カナダ特許第1,236,648号明細書に記
載されている方法で造ることができる。このようなブレ
ンドに使用するのに適した高シス‐1,4‐ポリブタジ
エンゴムは、また、グッドイヤー タイヤ アンド ラ
バー社(Goodyear Tire &Rubber
Company)からブデン(BudeneR:登録
商標)1207ポリブタジエンゴムおよびブデン120
8ポリブタジエンゴムとして販売さられている。
【0060】高性能タイヤ用トレッドは、約30重量パ
ーセントから約80重量パーセントのイソプレン‐ブタ
ジエン・ジブロックゴムを約20重量パーセントから約
70重量パーセントの、60から約90パーセントのビ
ニル基を含む高ビニル含量ポリブタジエンゴムとブレン
ドすることによっても造ることができる。普通、そのブ
レンドに高添加水準で高ビニル含量ポリブタジエンゴム
を配合することにより一層良好な静止摩擦特性が実現で
きる。従って、普通、約50重量パーセントから約70
重量パーセントのイソプレン‐ブタジエン・ジブロック
ゴムを約30重量パーセントから約50重量パーセント
の高ビニル含量ポリブタジエンゴムとブレンドすること
が推奨される。一般に、約55重量パーセントから約6
5重量パーセントのイソプレン‐ブタジエン・ジブロッ
クゴムを約35重量パーセントから約45重量パーセン
トの高ビニル含量ポリブタジエンゴムとブレンドするこ
とがより好ましい。この高ビニル含量ポリブタジエンゴ
ムは、普通、約60パーセントから約80パーセントの
範囲のビニル基を含んでいる。
【0061】より良好なころがり抵抗性が要求される場
合、高性能タイヤ用トレッドは中ビニル含量ポリブタジ
エンゴムをイソプレン‐ブタジエンゴムとブレンドする
ことによっても造ることができる。そのような場合に使
用される中ビニル含量ポリブタジエンゴムは約30パー
セントから約59パーセントの範囲のビニル基を含んで
いる。この中ビニル含量ポリブタジエンゴムは約40パ
ーセントから約50パーセントの範囲のビニル基を含ん
でいることが好ましい。例えば、高性能タイヤ用のトレ
ッドは、約30から約80重量パーセントのイソプレン
‐ブタジエン・ジブロックゴムを約20重量パーセント
から約70重量パーセントの中ビニル含量ポリブタジエ
ンゴムとブレンドすることにより造ることができる。普
通、約50重量パーセントから約70重量パーセントの
イソプレン‐ブタジエン・ジブロックゴムを約30重量
パーセントから約50重量パーセントの中ビニル含量ポ
リブタジエンゴムとブレンドするのが好ましい。一般
に、約55重量パーセントから約65重量パーセントの
イソプレン‐ブタジエン・ジブロックゴムを約35重量
パーセントから約45重量パーセントの中ビニル含量ポ
リブタジエンゴムとブレンドするのが一層好ましい。
【0062】高性能乗用車タイヤ用トレッドは、スチレ
ン‐イソプレン‐ブタジエンゴム(SIBR)をイソプ
レン‐ブタジエン・ジブロックゴムとブレンドすること
によっても造ることができる。このようなブレンドは、
普通、30重量パーセントから約80重量パーセントの
イソプレン‐ブタジエン・ジブロックゴムと約20重量
パーセントから約70重量パーセントのSIBRを含ん
でいる。通常、約50重量パーセントから約70重量パ
ーセントのイソプレン‐ブタジエン・ジブロックゴムを
約30重量パーセントから約50重量パーセントのSI
BRとブレンドすることが好ましい。一般に、約55重
量パーセントから約65重量パーセントのイソプレン‐
ブタジエン・ジブロックゴムを約35重量パーセントか
ら約45重量パーセントのSIBRとブレンドすること
が一層好ましい。このようなタイヤトレッド・コンパウ
ンドで用いられるSIBRは普通約−40℃から約−2
0℃の範囲内にあるガラス転移温度を有する。
【0063】この特許出願の目的に関して、重合体の微
細構造は核磁気共鳴スペクトル法(NMR)で決定され
る。ガラス転移温度(Tg)は示差走査熱量測定法によ
り10℃/分の加熱速度で測定され、また分子量はゲル
浸透クロマトグラフィー(DPC)で測定される。
【0064】
【実施例】本発明を以下の実施例により例示説明する
が、これら実施例は単に例示の目的から与えられるもの
であって、本発明の範囲、または本発明を実施できる様
式を限定するものと考えるべきではない。特に断らない
限りは、部およびパーセントは全て重量で与えられる。
【0065】実施例1〜3 本実施例の一連の実験では、低Tg/高Tgのイソプレ
ン‐ブタジエン・ジブロックゴム状エラストマーが本発
明の方法を用いて合成された。この一連の実験で合成さ
れたゴムは、1,3‐ブタジエンに由来する繰返単位か
ら成る第1セグメントと、イソプレンおよび1,3‐ブ
タジエンに由来する繰返単位から成る第2セグメントか
ら構成されていた。
【0066】この一連の実験で調製されたジブロック重
合体は1‐ガロン(3.8リットル)のバッチ式重合反
応器中で合成された。使用した方法では、ヘキサン中に
19.6パーセントの1,3‐ブタジエン単量体を含む
前混合溶液509グラムを上記重合反応器に装填した。
重合は、n‐ブチルリチウムの1.02M溶液2.1m
L(この2.1mLのn‐ブチルリチウムの内0.15
mLは前混合溶液に含まれる不純物を捕捉するために使
用された)を添加することにより開始された。この反応
器は、本質的に完全な転化率が達成されるまで約65℃
の温度に維持された。
【0067】この時点で、ヘキサンに溶かしたエチルテ
トラヒドロフルフリルエーテル(ETE)の1.05M
溶液7.4mLを反応器に加えた。次いで、イソプレン
と1,3‐ブタジエンを19.95パーセントを含む、
不純物を取り除いた前混合溶液1500グラムを加え
た。この前混合単量体溶液はイソプレンと1,3‐ブタ
ジエンを50:50の比で含んでいた。重合は、65℃
で本質的に完全な転化が達成されるまで続けられた。重
合を停止させるために、この反応器に1Mエタノール溶
液(ヘキサン中)3mLを添加し、重合体を反応器から
取り出し、1phmの酸化防止剤で安定化した。ヘキサ
ンを蒸発させた後、得られた重合体を真空乾燥器中、5
0℃で乾燥した。この重合体中の二つのセグメントの比
は25:75であった。他のセグメント比を有するジブ
ロックゴムを同様に合成した。その結果を表1に示す。
【0068】この一連の実験で合成した3種のジブロッ
クゴムは、約−94℃から約−95℃および約−23℃
から約−24℃の範囲にある二つのガラス転移温度を示
した。このジブロックゴムの微細構造も表1に示され
る。
【0069】
【表1】
【0070】実施例4〜6 これらの実施例では、第2の単量体前混合溶液中のイソ
プレンと1,3‐ブタジエンとの比を50:50から3
0:70に変え、ジブロックゴムの第2セグメント用単
量体の重合を完全に行うためにEFE修飾剤を使用しな
かったことを除いて、実施例1〜3で説明した方法が用
いられた。この一連の実験で合成された3種のジブロッ
クゴムは−89℃から−94℃の中にある唯一つのガラ
ス転移温度を示した。得られたジブロックゴムのTg、
100℃でのムーニーML‐4粘度および微細構造を表
2に示す。
【0071】
【表2】
【0072】実施例7 本実施例の実験で調製されたジブロック50/50PB
D‐(30/70)IBRは、二反応器(第1反応器は
20リットル;第2反応器は40リットル)中で合成さ
れた。ヘキサン中に14パーセントの1,3‐ブタジエ
ンを含んでいる前混合溶液を第1重合反応器に150グ
ラム/分の速度で連続的に添入した。重合は、この第1
反応器にn‐ブチルリチウムの0.207M溶液を0.
32グラム/分の速度で添加することにより開始され
た。
【0073】この重合媒体は連続的に第1反応器から第
2反応器に押し出され、そこで第2前混合単量体溶液を
150グラム/分の速度で添加した。この第2前混合単
量体溶液はイソプレンと1,3‐ブタジエンを30:7
0の比で含んでおり、そしてヘキサン中の総単量体濃度
は14パーセントであった。第2反応器の温度も90℃
に保持された。両反応器での滞留時間は1.5時間に設
定された。測定した平均単量体転化率は第1反応器で9
4パーセント、第2反応器で97パーセントであった。
【0074】次いで、その重合媒体を連続的にイソプロ
パノール(反応停止剤として)と酸化防止剤を含む保存
タンクに押し出した。得られたポリマーセメントをスチ
ームストリッピングにかけ、回収されたジブロックゴム
を真空乾燥器中で温度50℃において乾燥した。この重
合体は89℃にガラス転移温度を有し、100℃でのム
ーニーML‐4粘度は73であると測定された。微細構
造も測定し、その結果は10パーセントの1,2‐ポリ
ブタジエン単位、73パーセントの1,4‐ポリブタジ
エン単位、15パーセントの1,4‐ポリイソプレン単
位および2パーセントの1,2‐ポリイソプレン単位を
含んでいることを示した。
【0075】実施例8〜9 これら実施例の実験では、ジブロック重合体である低T
g/高Tg・IBR‐IBRsを合成するために、第1
前混合溶液を1,3‐ブタジエンから、イソプレンと
1,3‐ブタジエンとの混合物に変え、また混合修飾剤
であるN.N,N´,N´‐テトラメチルエチレン(T
MEDA)/ナトリウム‐t‐アミレート(STA)を
TMEDA:STA:n‐ブチルリチウム=3:0.
5:1のモル比で第2反応器に添加したことを除いて、
実施例7で説明した方法が用いられた。この一連の実験
で合成された2種のジブロックゴムは、約−77℃から
約−83℃および約−15℃から約−23℃の範囲にあ
る二つのガラス転移温度を示した。これらジブロックゴ
ム中の各セグメントの組成およびガラス転移温度、10
0℃でのムーニーML‐4粘度および微細構造を表3に
示す。
【0076】
【表3】
【0077】実施例10〜14 実施例1および6で製造したイソプレン‐ブタジエン・
ジブロックゴムを、次いで、標準タイヤトレッド試験調
合処方により混練し、溶液重合スチレン‐ブタジエンゴ
ム、スチレン‐イソプレン‐ブタジエンゴム、および天
然ゴムとスチレン‐ブタジエンゴムの50%/50%ブ
レンドから作ったタイヤトレッド調合物と比較した。こ
れらタイヤトレッド試験調合物は、試験されるゴム10
0部をカーボンブラック45部、プロセスオイル9部、
ステアリン酸3部、酸化亜鉛3部、マイクロクリスタリ
ンワックス1部、パラフィンワックス0.5部、混合ア
リール‐p‐フェニレンジアミン系酸化防止剤1部、N
‐(1,3‐ジメチルブチル)‐N´‐フェニル‐p‐
フェニレンジアミン2部、N‐オキシジエチレン・ベン
ゾチアゾール‐2‐スルフェンアミド0.8部、ジフェ
ニルグアニジン0.4部および硫黄1.6部と混合して
調製された。実施例10では実施例1で合成したイソプ
レン‐ブタジエン・ジブロックゴムがその調合物に含め
られ、実施例11では実施例2で合成したイソプレン‐
ブタジエン・ジブロックゴムがその調合物に含められ
た。実施例12〜14は比較例として行われたもので、
スチレン‐ブタジエンゴム、スチレン‐イソプレン‐ブ
タジエンゴム、および天然ゴムとスチレン‐ブタジエン
ゴムとの50%/50%ブレンドをそれぞれゴム成分と
して含んでいた。
【0078】これら混練タイヤトレッド調合物の物理的
性質を表4に示す。
【0079】
【表4】
【0080】1立方センチで示した体積損失
【0081】表4は、本発明のイソプレン‐ブタジエン
・ジブロックゴムが60℃でのタンデルタは小さいが、
0℃でのタンデルタは非常に大きいことを示している。
60℃での小さいタンデルタ値は、タイヤトレッドに混
和された時にころがり抵抗性が良好であることを示し、
そして0℃での大きいタンデルタ値は、静止摩擦特性が
良好であること示している。従って、本発明のイソプレ
ン‐ブタジエン・ジブロックゴムを用いると、改善され
た静止摩擦特性ところがり抵抗性の両方を有するタイヤ
トレッドを作ることができる。実施例10は、際立った
静止摩擦特性、トレッド耐久性およびころがり抵抗性を
提供する乗用車用の素晴らしいタイヤトレッド・コンパ
ウンドを示している。これは0℃でのタンデルタが0.
35より大きく、同時に60℃でのタンデルタが0.0
70未満の値を示すからである。このようなコンパウン
ドが高性能タイヤで切望されていることは勿論であろ
う。
【0082】0℃におけるタンデルタ値と60℃におけ
るタンデルタ値との差が大きいこのようなコンパウンド
は、タイヤトレッド混練用途において一連の利点を提供
する。例えば、一般に、0℃でのタンデルタ値と60℃
でのタンデルタ値との差が0.150若しくはそれ以上
であれば、良好であると考えられている。0℃でのタン
デルタ値と60℃でのタンデルタ値との差が0.2若し
くはそれ以上であれば素晴らしく、そしてタンデルタ値
におけるこの差が0.25より大きいのは極めて異例の
ことである。実施例10で作られたコンパウンドの場
合、0℃でのタンデルタ値と60℃でのタンデルタ値と
の差は0.30以上である。
【0083】実施例11に説明されたタイヤトレッドコ
ンパウンドは、静止摩擦特性が或る程度犠牲にされてい
るが、卓越したころがり抵抗性とトレッド耐久性を提供
するので、トラックタイヤに使用できる可能性がある。
トラックタイヤの場合、車両の重量が非常に大きいの
で、静止摩擦特性は一般に大きな関心事でない。かくし
て、実施例11で作られたコンパウンドはトラックタイ
ヤ用に良好な特性を有している。いずれにせよ、実施例
11で説明したコンパウンドの60℃でのタンデルタは
0.050未満であり、これは最高のころがり抵抗性と
耐トレッド摩耗性であることを示している。明らかに分
かるように、実施例11で60℃において達成されたタ
ンデルタは、対照コンパウンドのどれかで実現されてい
る値より小さい。実施例11で見られる摩耗耐久性は、
DIN摩耗値が30cc未満で、際立っている。50c
c未満のDIN摩耗性値は素晴らしい値であると考えら
れ、40cc未満のDIN摩耗性値はタイヤトレッド摩
耗性にとって超最上級であると考えられる。
【0084】実施例15〜19 実施例8および9で製造したイソプレン‐ブタジエン・
ジブロックゴムを、次いで、タイヤトレッド試験調合処
方を用いて混練し、乳化重合スチレン‐ブタジエンゴム
と高シス‐1,4‐ポリブタジエンゴムとのブレンドか
ら作ったタイヤトレッド調合物と比較した。これらタイ
ヤトレッド試験調合物は、表5に示した諸成分を混合し
て調製された。実施例15は比較例として行われたもの
で、そのゴム成分として、本発明のイソプレン‐ブタジ
エン・ジブロックゴムはいずれも含まれていない。
【0085】
【表5】
【0086】1この96.3部の乳化重合スチレン‐ブ
タジエンゴムは70部のゴムと26.3部のプロセスオ
イルを含むものであった。その乳化重合スチレン‐ブタ
ジエンゴムは23.5%の結合スチレンを含んでいた。
【0087】2この37.5部の高シス‐1,4‐ポリ
ブタジエンゴムは30部のゴムと7.5部のプロセスオ
イルを含むものであった。
【0088】これらの混練タイヤトレッド調合物の物理
的性質を表6に示す。
【0089】
【表6】
【0090】実施例20〜22 実施例7で製造したイソプレン‐ブタジエン・ジブロッ
クゴムを二つの異なるタイヤトレッド試験調合処方を用
いて混練し、乳化重合スチレン‐ブタジエンゴムと高シ
ス‐1,4‐ポリブタジエンゴムとのブレンドから作っ
たタイヤトレッド調合物と比較した。これらタイヤトレ
ッド試験調合物は表7に示した諸成分を混合して調製さ
れた。実施例20は比較例として行われたもので、その
ゴム成分として、本発明のイソプレン‐ブタジエン・ジ
ブロックゴムはいずれも含まれていなかった。
【0091】
【表7】
【0092】1この96.25部の乳化重合スチレン‐
ブタジエンゴムは70部のゴムと26.25部のプロセ
スオイルを含むものであった。その乳化重合スチレン‐
ブタジエンゴムは23.5%の結合スチレンを含んでい
た。
【0093】2この37.5部の高シス‐1,4‐ポリ
ブタジエンゴムは30部のゴムと7.5部のプロセスオ
イルを含むものであった。その高シス‐1,4‐ポリブ
タジエンゴムはブデン1254ポリブタジエンゴムであ
った。
【0094】これらの混練タイヤトレッド調合物の物理
的性質を表8に示す。
【0095】
【表8】
【0096】実施例23 本実施例の実験では、イソプレンと1,3‐ブタジエン
から誘導される繰返単位からなる第1ブロックと、同様
にイソプレンと1,3‐ブタジエンから誘導される繰返
単位からなる第2ブロックを有するイソプレン‐ブタジ
エン・ジブロックゴムが合成された。この合成された重
合体中の第1イソプレン‐ブタジエン・ブロックはビニ
ル基含有量が低く、他方第2ブロックはビニル基含有量
が高いものであった。
【0097】この一連の実験では、エチルテトラヒドロ
フルフリルエーテル(ETE)が修飾剤として用いられ
た。用いた方法では、シリカ/分子篩/アルミナで乾燥
された、ヘキサン中にイソプレンと1,3‐ブタジエン
を含む前混合溶液830グラムを1‐ガロン(3.8リ
ットル)の反応器に装填した。この前混合単量体溶液は
イソプレンと1,3‐ブタジエンとを50:50の比で
含んでおり、その総単量体濃度は18.2パーセントで
あった。この前混合単量体溶液は前以てn‐ブチルリチ
ウムで不純物が除去されたものであった。重合は、n‐
ブチルリチウムの1.04M溶液1.6mLを添加する
ことにより開始された。
【0098】この反応器は、本質的に完全な単量体転化
率が達成されるまで約65℃の温度に保持されたが、そ
れには約2.5時間を要した。次いで、ETEの1.0
M溶液4.2mLをこの重合体媒体に添加し、次いで追
加の、不純物が取り除かれた単量体前混合溶液(この前
混合溶液はヘキサン中に50:50の比でイソプレンと
1,3‐ブタジエンを18.2パーセントの濃度で含ん
でいた)1620グラムを添加した。この共重合は、全
ての単量体が消費されるまで65℃で続けられ、それに
は約2時間を要した。この重合媒体にエタノールを添加
して重合を停止させ、合成されたイソプレン‐ブタジエ
ン・ジブロックゴムを1phr(ゴム100重量部当た
りの部数)の酸化防止剤で安定化した。ヘキサン溶媒を
蒸発させた後、得られたイソプレン‐ブタジエン・ジブ
ロックゴムを真空乾燥器中で50℃の温度において乾燥
した。
【0099】合成されたイソプレン‐ブタジエン・ジブ
ロックゴムは、−80℃と−31℃に二つのガラス転移
温度を有すると測定された。このゴムの微細構造も測定
され、24パーセントの1,2‐ポリブタジエン単位、
27パーセントの1,4‐ポリブタジエン単位、24パ
ーセントの3,4‐ポリイソプレン単位、24パーセン
トの1,4‐ポリイソプレン単位および1パーセントの
1,2‐ポリイソプレン単位を含んでいることが示され
た。
【0100】本明細書でなされた説明に照して、本発明
における様々な変形法が可能であることは明らかであろ
う。本発明を例示説明する目的から、一定の代表的実施
態様と細部を示したが、この技術分野の習熟者には、本
発明にはその範囲から逸脱しない範囲で様々な変更と改
良がなされ得ることは明らかであろう。それ故、前記の
特許請求の範囲によって限定される本発明の十分に意図
された範囲の中に入る、説明された特定の実施態様の中
で変更がなされ得ることを理解すべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 590002976 1144 East Market Stre et,Akron,Ohio 44316− 0001,U.S.A. (72)発明者 アデル・ファーハン・ハラサ アメリカ合衆国オハイオ州44333,バース, エヴェレット・ロード 5040 (72)発明者 ウェン−リァン・スー アメリカ合衆国オハイオ州44223,カヤホ ガ・フォールズ,ベント・クリーク・トレ イル 2034 (72)発明者 ポール・ハリー・サンドストロム アメリカ合衆国オハイオ州44278,トール マッジ,ミルトン・ドライブ 96 (72)発明者 ローリー・エリザベス・オースティン アメリカ合衆国オハイオ州44632,ハート ヴィル,スミス・クラマー・ストリート・ ノースイースト 6416

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム100重量部当たり、(a)約30
    から約80部のイソプレン‐ブタジエン・ジブロックゴ
    ムと、(b)約20から約70部の、高ビニル含量ポリ
    ブタジエンゴム、中ビニル含量ポリブタジエンゴムおよ
    びスチレン‐イソプレン‐ブタジエンゴムより成る群か
    ら選ばれる第2のゴムを含んでなる硫黄硬化ゴム組成物
    にして、該イソプレン‐ブタジエン・ジブロックゴムは
    ブタジエンブロックとイソプレン‐ブタジエンブロック
    からなり、該ブタジエンブロックは約25,000から
    約350,000の範囲内にある数平均分子量を有し、
    該イソプレン‐ブタジエンブロックは約25,000か
    ら約350,000の範囲内にある数平均分子量を有
    し、該イソプレン‐ブタジエン・ジブロックゴムは約−
    100から約−70℃の範囲内のガラス転移温度を有
    し、該イソプレン‐ブタジエン・ジブロック重合体は約
    50から約140の範囲内にあるムーニーML‐4(1
    00℃)粘度を有し、そして該イソプレン‐ブタジエン
    ブロックの中のイソプレンと1,3‐ブタジエンに由来
    する繰返単位は本質的にランダム順列となっている、上
    記硫黄硬化ゴム組成物からなる外周トレッドを有する空
    気入りゴムタイヤ。
  2. 【請求項2】 イソプレン‐ブタジエン・ジブロックゴ
    ムが約−50℃から約0℃の範囲内にある第2のガラス
    転移温度を有する、請求項1に記載の空気入りゴムタイ
    ヤ。
  3. 【請求項3】 トレッドがシリカとシリカ・カップリン
    グ剤をさらに含んでいる硫黄硬化ゴム組成物であり、該
    シリカは10phrから250phrの範囲内の量で存
    在し、そして該シリカが熱機械的混合工程で添加されて
    いる、請求項1に記載の空気入りゴムタイヤ。
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