JPH1036507A - ポリイミド樹脂及び接着剤用樹脂ワニス - Google Patents

ポリイミド樹脂及び接着剤用樹脂ワニス

Info

Publication number
JPH1036507A
JPH1036507A JP19431196A JP19431196A JPH1036507A JP H1036507 A JPH1036507 A JP H1036507A JP 19431196 A JP19431196 A JP 19431196A JP 19431196 A JP19431196 A JP 19431196A JP H1036507 A JPH1036507 A JP H1036507A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
polyimide resin
adhesive
solvent
diamino
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP19431196A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Hirano
孝 平野
Toshiro Takeda
敏郎 竹田
Naoji Takeda
直滋 竹田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP19431196A priority Critical patent/JPH1036507A/ja
Publication of JPH1036507A publication Critical patent/JPH1036507A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L24/00Arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies; Methods or apparatus related thereto
    • H01L24/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L24/26Layer connectors, e.g. plate connectors, solder or adhesive layers; Manufacturing methods related thereto
    • H01L24/28Structure, shape, material or disposition of the layer connectors prior to the connecting process
    • H01L24/29Structure, shape, material or disposition of the layer connectors prior to the connecting process of an individual layer connector

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Die Bonding (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリイミド接着剤の低温での作業性を改善
し、又湿度処理後の接着性低下を改良し、かつ各種信頼
性に優れた高接着性のポリイミド樹脂及びそれを使用し
た接着剤用樹脂ワニスを提供すること。 【解決手段】 一般式(1)で示される繰返し単位を有
するポリイミド樹脂及び該ポリイミド樹脂を有機溶剤に
溶解してなる接着剤用樹脂ワニス。 【化1】 (式中:Ar1、Ar3は4価の有機基、Ar2は2価の
有機基であり、 0.5≦a/(a+b)≦1)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子をリー
ドフレーム、あるいはパッケージに接着固定するための
ポリイミド樹脂に関し、更には低温での作業性改善と各
種信頼性に優れた耐熱性接着剤用樹脂ワニスに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】トランジスタ、IC、LSI、VLSI
等の半導体素子は、一般にプリント配線基板との電気的
接続を容易にするためリードフレームあるいはパッケー
ジに接着固定した後、素子表面の電極とリードフレーム
間をワイヤボンディング又は熱圧着し、更に、素子を外
部環境から保護するため、その外周をエポキシ樹脂を主
体とする熱硬化性注形樹脂あるいは主としてエポキシ樹
脂成形材料で封止している。このような半導体素子をリ
ードフレームあるいはパッケージと接着固定する方式に
はAu−Si共晶や半田等の金属あるいはガラスを用い
る方式とエポキシ樹脂、シリコンゴム、ポリイミド樹脂
等の有機系の接着剤を用いる方式がある。最近、素子が
大型化し素子とリードフレームあるいはパッケージとの
熱膨張係数の違いによって発生する熱応力により接着固
定した素子が変形、損傷したり、素子特性が変動する問
題が生じるようになり、両者の接着固定には応力緩和作
用のある有機系、特にゴム系の接着剤が用いられること
が多くなっている。このような有機系接着剤には素子と
リードフレームあるいはパッケージ間の電気的導通をと
ったり、熱伝導性を良くするため、通常接着剤に銀粉の
ような金属粉を配合した銀ペーストが広く用いられてい
るが、このような電気伝導性や熱伝導性は必ずしも必要
ではなく、素子によっては絶縁性の接着剤が用いられる
こともある。
【0003】このような有機系接着剤を用いた素子とリ
ードフレームあるいはパッケージとの接着において、従
来、接着剤を加熱硬化させるのに時間がかかるという問
題があった。又、接着剤塗布量が不足した場合、素子と
リードフレームの間に空隙ができ、その周囲を樹脂封止
した際封止品内部に空隙がそのまま残り、特に封止品の
耐湿信頼性や耐クラック性等に悪影響を及ぼすという問
題もあった。又、溶媒型接着剤を用いた場合にも同様な
問題があった。即ち、溶媒型接着剤を塗布後乾燥しよう
とすると溶媒の蒸発によって接着剤層にボイドが生じ、
これが封止品の耐湿信頼性や耐クラック性等に悪影響を
及ぼすことがあった。一方、接着剤の塗布量が多すぎる
場合には、素子とリードフレームの間から余分の接着剤
がはみ出し、これを樹脂封止した場合封止材料と接着剤
の接着性が劣り、封止品の耐湿信頼性や耐クラック性等
に悪影響を及ぼすという問題もあった。又、接着剤を加
熱硬化あるは乾燥する際発生する揮発性成分によって素
子あるいはリードフレームの表面が汚染され、封止樹脂
との接着性が低下し、封止品の耐湿信頼性や耐クラック
性等に悪影響を及ぼすという問題もあった。更に、従来
の接着剤においては、接着剤の塗布厚みが不均一となっ
た場合、素子とリードフレームの平行度を維持できず素
子特性が変動するという問題もあった。このような問題
を解決するため最近は、熱可塑性樹脂をフィルム状にし
た接着剤などが開発されているが接着時に高温に加熱
し、樹脂を溶融させる必要があった。又、特開平6−2
34964号公報には比較的低温で接着できるポリイミ
ド接着剤が提案されているが、湿度処理後に大幅に接着
性が低下するという問題があった。また、皮膜の吸湿性
が高いため、高温時に吸収した水分が一気に蒸発して膨
れやクラックの原因になるなどの問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述したポ
リイミド接着剤の低温での作業性を改善し、又湿度処理
後の接着性低下を改良し、かつ各種信頼性に優れた高接
着性のポリイミド樹脂及びそれを使用した接着剤用樹脂
ワニスを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(1)
で示される繰返し単位を有することを特徴とするポリイ
ミド樹脂であり、
【化4】 (式中:Ar1、Ar3は4価の有機基、Ar2は2価の
有機基であり、 0.5≦a/(a+b)≦1) 好ましくは、一般式(1)中のAr1、Ar3が、下記式
の4価の有機基から選択される少なくとも1種であるポ
リイミド樹脂であり、
【化5】 また、一般式(1)中のAr2が、下記式から選択され
る少なくとも1種であるポリイミド樹脂である。
【化6】 更には、上記記載のポリイミド樹脂を有機溶剤に溶解し
てなる接着剤用樹脂ワニスであり、更には有機溶剤が、
シクロペンタノンである接着剤用樹脂ワニスである。
【0006】本発明における接着剤成分のポリイミド系
樹脂は、エステル酸二無水物とジアミン化合物をN−メ
チル−2−ピロリドン、r−ブチロラクトン、シクロペ
ンタノン等の溶媒中で反応させたポリイミド樹脂であ
る。本発明で用いられるテトラカルボン酸二無水物成分
としては、2種類でも、3種類以上の混合物でも構わな
いが、具体的には、3,3′,4,4′−ビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,
4′−オキシジフタル酸二無水物等である。ガラス転移
点(Tg)を下げ、低温加工性を良くするためには、
3,3′,4,4′ベンゾフェノンテトラカルボン酸二
無水物、3,3′,4,4′−オキシジフタル酸二無水
物が好ましい。
【0007】一方、テトラカルボン酸二無水物と反応さ
せる式(1)中のジアミンとしては、2,2−ビス[4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロ
プロパン(HFBAPP)、m−フェニレン−ジアミ
ン、1−イソプロピル−2,4−フェニレン−ジアミ
ン、p−フェニレン−ジアミン、4,4′−ジアミノ−
ジフェニルプロパン、3,3′−ジアミノ−ジフェニル
プロパン、4,4′−ジアミノ−ジフェニルエタン、
3,3′−ジアミノ−ジフェニルエタン、4,4′−ジ
アミノ−ジフェニルメタン、3,3′−ジアミノ−ジフ
ェニルメタン、4,4′−ジアミノ−ジフェニルスルフ
ィド、3,3′−ジアミノ−ジフェニルスルフィド、
4,4′−ジアミノ−ジフェニルスルホン、3,3′−
ジアミノ−ジフェニルスルホン、4,4′−ジアミノ−
ジフェニルエーテル、3,3′−ジアミノ−ジフェニル
エーテル、ベンジジン、3,3′−ジアミノ−ビフェニ
ル、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノ−ビフェ
ニル、3,3′−ジメトキシ−ベンジジン、4,4′−
ジアミノ−p−テルフェニル、3,3′−ジアミノ−p
−テルフェニル、ビス(p−アミノ−シクロヘキシル)
メタン、ビス(p−β−アミノ−t−ブチルフェニル)
エーテル、ビス(p−β−メチル−δ−アミノベンチ
ル)ベンゼン、p−ビス(2−メチル−4−アミノ−ベ
ンチル)ベンゼン、p−ビス(1,1−ジメチル−5−
アミノ−ベンチル)ベンゼン、1,5−ジアミノ−ナフ
タレン、2,6−ジアミノ−ナフタレン、2,4−ビス
(β−アミノ−t−ブチル)トルエン、2,4−ジアミ
ノ−トルエン、m−キシレン−2,5−ジアミン、p−
キシレン−2,5−ジアミン、m−キシリレン−ジアミ
ン、p−キシリレン−ジアミン、1,3−ビス(4−ア
ミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ
フェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス[4−(4−アミ
ノフェノキシ)フェニル]プロパン等が挙げられるが、
これらに限定されるものではない。
【0008】このうち式(1)中のaユニットのジアミ
ンとしては、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン(HFBAP
P)が用いられるが、HFBAPP中のフッ素がポリイ
ミド樹脂の吸水率を下げ、有機溶剤への溶解性を高め、
しかも濡れ性、密着性を向上するのに最適だからであ
る。式(1)中のbユニットのジアミンとして好ましい
ものとしては、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)
ベンゼン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニルプロパン]、下記式(2)で表されるシリ
コーンジアミンであり、吸水率を下げ、密着性を向上す
るのに最適である。
【化7】 (R1、R2は1価の脂肪族基又は炭素数6以上の芳香族
基であり、互いに同一でも異なってもよい。n=1〜1
3)
【0009】また、式(2)中のシロキサン結合の部分
のシロキサンユニットの数nは1〜13である。nが1
3を越えると接着性が著しく低下するためである。
1、R2の2価の脂肪族基の炭素数が6を越えると合成
が困難となる。更に、ポリマーユニットの比a、bに関
しては0.5≦a/(a+b)≦1であることが必要で
ある。a/(a+b)が0.5以下だと樹脂中のフッ素
含有率が低下するため、吸水率が高くなったり、有機溶
剤への溶解性が低下する。
【0010】重縮合反応における酸成分とアミン成分の
当量比は、得られるポリイミドの前駆体であるポリアミ
ック酸の分子量を決定する重要な因子である。ポリマー
の分子量と物性、特に数平均分子量と機械的性質が優れ
ている。従って、実用的に優れた強度を得るためには、
ある程度高分子量であることが必要である。本発明で
は、酸成分とアミン成分の当量比rが、 0.900
≦r≦1.060、より好ましくは、0.975≦r≦
1.025 の範囲にあることが好ましい。但し、r=
[全酸成分の当量数]/[全アミン成分の当量数]であ
る。rが0.900未満では、分子量が低くて脆くなる
ため接着力が弱くなる。また、1.060を越えると、
未反応のカルボン酸が加熱時に脱炭酸してガス発生、発
泡の原因となり好ましくないこともある。本発明におい
てポリイミド樹脂の分子量制御のためジカルボン酸無水
物あるいはモノアミンを添加することは、上述の酸/ア
ミンモル比の範囲であれば特にこれを妨げない。
【0011】テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの
反応は、非プロトン性極性溶媒中で公知の方法で行われ
る。非プロトン性極性溶媒は、N,N−ジメチルホルム
アミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(D
MAC)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、テ
トラヒドロフラン(THF)、ジグライム、シクロヘキ
サノン、1,4−ジオキサン(1,4−DO)、シクロ
ペンタノン(CP)、ジメチルスルホキシド(DMS
O)等である。このうちシクロペンタノンは、沸点が1
31℃と低沸点であるが樹脂の溶解性が高く好ましい。
非プロトン性極性溶媒は、1種類のみ用いてもよいし、
2種類以上を混合して用いてもよい。この時、上記非プ
ロトン性極性溶媒と相溶性がある非極性溶媒を混合して
使用してもよい。トルエン、キシレン、ソルベントナフ
サ等の芳香族炭化水素がよく使用される。混合溶媒にお
ける非極性溶媒の割合は、30重量%未満であることが
好ましい。これは非極性溶媒が30重量%以上では溶媒
の溶解力が低下し、ポリアミック酸が析出する恐れがあ
るためである。テトラカルボン酸二無水物とジアミンと
の反応は、よく乾燥したジアミン成分を脱水精製した前
述の反応溶媒に溶解し、これに閉環率98%、より好ま
しくは99%以上のよく乾燥したテトラカルボン酸二無
水物を添加して反応を進める。
【0012】このようにして得たポリアミック酸溶液を
続いて有機溶剤中で加熱脱水環化してイミド化し、ポリ
イミドにする。イミド化反応によって生じた水は閉環反
応を妨害するため、水と相溶しない有機溶剤を系中に加
えて共沸させてディーン・スターク(Dean-Stark)管等
の装置を使用して系外に排出する。水と相溶しない有機
溶剤としてはジクロルベンゼンが知られているが、エレ
クトロニクス用としては塩素成分が混入する恐れがある
ので、好ましくは前記芳香族炭化水素を使用する。ま
た、イミド化反応の触媒として無水酢酸、β−ピコリ
ン、ピリジン等の化合物を使用することは妨げない。本
発明において、イミド閉環率は高いほど良く、イミド化
率が低いと使用時の熱でイミド化が起こり水が発生して
好ましくないため、95%以上、より好ましくは98%
以上のイミド化率が達成されていることが望ましい。
【0013】前記のようにして得られたポリイミド樹脂
を半導体素子又はリードフレームに塗布する方法として
は、スピンコーター、バーコーター、スクリーン印刷等
がある。塗布後風乾、加熱乾燥、真空乾燥等により塗膜
とする。接着方法としては、半導体素子又はリードフレ
ームを熱板等で180〜350℃に加熱し、0.1〜1
0kg/cm2 の圧力で数秒間圧着した後、エポキシ樹
脂成形材料で封止する。該シリコーンポリイミド系樹脂
のガラス転移点(以下Tgという)は、100〜260
℃と比較的低く、低温、低圧力で圧着可能である。本発
明のポリイミド樹脂接着剤は、低吸水率で湿度処理後の
接着力の低下が少ないため、パッケージクラックの発生
がなく、高信頼性を有する樹脂封止型半導体装置を得る
ことができる。
【0014】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。 《実施例1》乾燥窒素ガス導入管、冷却器、温度計、撹
拌機を備えた四口フラスコに、脱水精製したNMP 7
16grを入れ、窒素ガスを流しながら10分間激しく
掻き混ぜる。次に、2,2−ビス[4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン(HFB
APP) 52.36gr(0.10モル)を投入し、
系を60℃に加熱し、均一になるまで掻き混ぜる。均一
に溶解後、系を氷水浴で5℃に冷却し、3,3′,4,
4′−オキシジフタル酸二無水物52.960gr
(0.10モル)を粉末状のまま15分間かけて添加
し、その後3時間撹拌を続けた。この間フラスコは5℃
に保った。その後、窒素ガス導入管と冷却器を外し、キ
シレンを満たしたディーン・スターク管をフラスコに装
着し、系中にキシレン179grを添加した。油浴に代
えて系を175℃に加熱し、発生する水を系外に除い
た。4時間加熱したところ、系からの水の発生は認めら
れなくなった。冷却後この反応溶液を大量のメタノール
中に投入し、ポリイミド樹脂を析出させた。固形分を濾
過後、80℃で12時間減圧乾燥し溶剤を除き、20
4.72gr(収率91.5%)の固形樹脂を得た。K
Br錠剤法で赤外吸収スペクトルを測定したところ、環
状イミド結合に由来する5.6μmの吸収を認めたが、
アミド結合に由来する6.06μmの吸収を認めること
はできず、この樹脂は、ほぼ100%イミド化している
ことが確かめられた。このようにして得たポリイミド樹
脂は、ガラス転移温度が230℃、吸収率が0.3%、
ジメチルホルムアミド(DMF)、シクロペンタノン
(CP)に良く溶解することが確かめられた。ガラス転
移温度はTMA測定により求めた。次に、NMPを用い
て20重量%の濃度に希釈し、42合金製リードフレー
ム上にスピンナーで塗布し、窒素オーブン中で150
℃、250℃で各30分間加熱処理して約15μmの厚
さの皮膜を得た。このポリイミド樹脂皮膜の付いた42
アロイ製リードフレームに、6×15mmの半導体素子
を、280℃、圧力1kg/cm2 で1秒間で接着し
た。湿度処理前後の接着力、ボイドの有無を評価した。
評価結果を表1に示す。その後エポキシ樹脂成形材料で
300mil幅のSOJに封止した。この封止品20個
を85℃/85%RH下に16時間放置した後、IRリ
フロー(240℃×10秒)にかけ、パッケージにクラ
ックが発生する数を調べたところ、クラック発生数は0
/20であった。
【0015】《実施例2〜5》及び《比較例1、2》 表1の配合割合で、実施例1と同様の反応を行い、ポリ
イミド樹脂を得、実施例1と同様の溶媒で同一の濃度に
して、実施例1と同様にして塗布、加熱処理後、表1の
圧着条件で素子の接着を行い接着力、パッケージクラッ
クの有無を評価した。評価を表1に示す。表1の結果か
ら、実施例の樹脂フィルムの接着強度は吸湿後でもその
強度はわずかにしか低下していない。以上の実施例から
本発明により、吸湿熱時の接着強度が大きく低下するこ
とを防ぐことができ、信頼性と成形加工性に優れたフィ
ルム接着剤を得られることが示される。
【0016】《実施例及び比較例で使用した原材料》 ・ODPA:4,4′−オキシジフタル酸二無水物 ・BPDA:3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物 ・BTDA:3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラ
カルボン酸二無水物 ・HFBAPP:2,2−ビス[4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン ・APB:1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベン
ゼン ・APDS:1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,
1,3,3−テトラメチルジシロキサン ・DDE:4,4−ジアミノジフェニル
【0017】《評価方法》 ・溶解性1:N,N−ジメチルホルムアミドへの常温で
の溶解性 ・溶解性2:シクロペンタノンへの常温での溶解性 ・ガラス転移点(Tg):TMA[セイコー電子工業
(株)製]を用い、昇温速度(5℃/分)にて測定 ・吸水率:JIS K 6911による ・接着力1:常態での剪断強度をプッシュプルゲージで
測定 圧着条件;圧力1kg/mm2、圧着時間1秒、圧着温
度表1に記載。 ・接着力2:湿度処理後の剪断強度をプッシュプルゲー
ジで測定(125℃、相対湿度100%、2.3at
m) 圧着条件;圧力1kg/mm2、圧着時間1秒、圧着温
度表1に記載。 ・パッケージクラック:エポキシ樹脂成形材料で300
mil幅のSOJに封止した封止品20個を85℃/8
5%RH下に16時間放置した後、IRリフロー(24
0℃×10秒)にかけ、パッケージにクラックが発生す
る数。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】本発明の耐熱性樹脂は、低沸点溶媒に可
溶であるため残留溶媒を完璧に無くすことが可能で、ま
た既にイミド化されているため、加工時にイミド化のた
めの高温過程が不要で水分の発生もない。またタックの
ないフィルムとして使用することができるので、連続作
業性やクリーンな環境を必要とする場合に非常に有効で
ある。このため高信頼性と耐熱性を要求するエレクトロ
ニクス用材料として工業的に極めて利用価値が高い。本
発明の耐熱性樹脂の使用方法は、有機溶剤に樹脂成分の
全てが均一に溶解されるため、コーティングやディッピ
ングして絶縁材料に、又流延成形によってフィルム接着
剤等として、信頼性と成形加工性を両立させた樹脂ワニ
スとして使用することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で示される繰返し単位を有
    することを特徴とするポリイミド樹脂。 【化1】 (式中:Ar1、Ar3は4価の有機基、Ar2は2価の
    有機基であり、 0.5≦a/(a+b)≦1)
  2. 【請求項2】 一般式(1)中のAr1、Ar3が、下記
    式の4価の有機基から選択される少なくとも1種である
    請求項1記載のポリイミド樹脂。 【化2】
  3. 【請求項3】 一般式(1)中のAr2が、下記式から
    選択される少なくとも1種である請求項1又は2記載の
    ポリイミド樹脂。 【化3】
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3記載のポリイミド樹脂を
    有機溶剤に溶解してなることを特徴とする接着剤用樹脂
    ワニス。
  5. 【請求項5】 有機溶剤が、シクロペンタノンである請
    求項4記載の接着剤用樹脂ワニス。
JP19431196A 1996-07-24 1996-07-24 ポリイミド樹脂及び接着剤用樹脂ワニス Pending JPH1036507A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19431196A JPH1036507A (ja) 1996-07-24 1996-07-24 ポリイミド樹脂及び接着剤用樹脂ワニス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19431196A JPH1036507A (ja) 1996-07-24 1996-07-24 ポリイミド樹脂及び接着剤用樹脂ワニス

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1036507A true JPH1036507A (ja) 1998-02-10

Family

ID=16322503

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19431196A Pending JPH1036507A (ja) 1996-07-24 1996-07-24 ポリイミド樹脂及び接着剤用樹脂ワニス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1036507A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2008126717A1 (ja) * 2007-04-06 2010-07-22 日立化成工業株式会社 半導体用接着フィルム、複合シート及びこれらを用いた半導体チップの製造方法
JP2011233598A (ja) * 2010-04-23 2011-11-17 Toshiba Corp 半導体装置の製造方法および半導体製造装置
JP2013189642A (ja) * 2006-07-18 2013-09-26 Mitsubishi Gas Chemical Co Inc ポリイミド樹脂

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013189642A (ja) * 2006-07-18 2013-09-26 Mitsubishi Gas Chemical Co Inc ポリイミド樹脂
JP5564792B2 (ja) * 2006-07-18 2014-08-06 三菱瓦斯化学株式会社 ポリイミド樹脂
JPWO2008126717A1 (ja) * 2007-04-06 2010-07-22 日立化成工業株式会社 半導体用接着フィルム、複合シート及びこれらを用いた半導体チップの製造方法
US8404564B2 (en) 2007-04-06 2013-03-26 Hitachi Chemical Company, Ltd. Adhesive film for semiconductor, composite sheet, and method for producing semiconductor chip using them
JP2011233598A (ja) * 2010-04-23 2011-11-17 Toshiba Corp 半導体装置の製造方法および半導体製造装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3014578B2 (ja) 高温時の物性が改良された樹脂組成物
JP3707879B2 (ja) ポリイミド樹脂組成物およびフィルム接着剤とその製造方法
JP2983827B2 (ja) 高温時の物性が改良された樹脂組成物
JPH1036507A (ja) ポリイミド樹脂及び接着剤用樹脂ワニス
JPH11181282A (ja) 樹脂組成物
JP3578545B2 (ja) 可溶性ポリイミド樹脂
JPH10231426A (ja) ポリイミド樹脂組成物
JP3093062B2 (ja) フィルム接着剤およびその製造方法
JP3093064B2 (ja) フィルム接着剤およびその製造方法
JP3526130B2 (ja) 耐熱性の改良されたフィルム接着剤とその製造方法
JP3137309B2 (ja) 耐熱性樹脂組成物
JP3093061B2 (ja) 可溶性ポリイミド樹脂
JP2983828B2 (ja) 高温時の物性が改良された樹脂組成物
JP2996859B2 (ja) 耐熱性樹脂組成物
JP3646947B2 (ja) ポリイミド樹脂
JP2996857B2 (ja) 低温加工性の優れた耐熱性樹脂組成物
JP2719271B2 (ja) 可溶性ポリイミド樹脂
JP3093063B2 (ja) 可溶性ポリイミド樹脂
JP3137308B2 (ja) 耐熱性樹脂組成物
JP3666988B2 (ja) 耐熱性樹脂組成物
JP2996872B2 (ja) 低温加工性の優れた耐熱性樹脂組成物
JP2951206B2 (ja) 高温時の物性が改良された樹脂組成物
JP2996858B2 (ja) 低温加工性の優れた耐熱性樹脂組成物
JPH06172523A (ja) 可溶性ポリイミド樹脂
JPH09272853A (ja) 耐熱性の改良されたフィルム接着剤とその製造方法