JPH1036385A - 4−n−アシル−2−チオシトシンアラビノシドならびに該化合物を活性成分として含有する抗癌剤 - Google Patents
4−n−アシル−2−チオシトシンアラビノシドならびに該化合物を活性成分として含有する抗癌剤Info
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- JPH1036385A JPH1036385A JP21302396A JP21302396A JPH1036385A JP H1036385 A JPH1036385 A JP H1036385A JP 21302396 A JP21302396 A JP 21302396A JP 21302396 A JP21302396 A JP 21302396A JP H1036385 A JPH1036385 A JP H1036385A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】医薬および核酸化学等の分野で有用な4−N−
アシル−2−チオシトシンアラビノシドならびに該化合
物を活性成分として含有する抗癌剤を提供する。 【解決手段】下記式(1)で表される4−N−アシル−
2−チオシトシンアラビノシド。 【化1】 (式中、Rは炭素数が13〜21個であり、かつ1〜3
個の不飽和結合を含む直鎖のアルキル基を示す)
アシル−2−チオシトシンアラビノシドならびに該化合
物を活性成分として含有する抗癌剤を提供する。 【解決手段】下記式(1)で表される4−N−アシル−
2−チオシトシンアラビノシド。 【化1】 (式中、Rは炭素数が13〜21個であり、かつ1〜3
個の不飽和結合を含む直鎖のアルキル基を示す)
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、医薬および核酸化
学等の分野で有用な4−N−アシル−2−チオシトシン
アラビノシドならびに該化合物を活性成分として含有す
る抗癌剤に関する。
学等の分野で有用な4−N−アシル−2−チオシトシン
アラビノシドならびに該化合物を活性成分として含有す
る抗癌剤に関する。
【0002】
【従来の技術】W.V.Ruyleらにより合成された
下記式(2)で表される2−チオシトシンアラビノシド
は、抗ウイルス活性を有することが知られているが、抗
癌活性に関しては報告されていない[W.V.Ruyl
e,T.Y.Shen,J.Med.Chem.,1
0,331(1967)]。
下記式(2)で表される2−チオシトシンアラビノシド
は、抗ウイルス活性を有することが知られているが、抗
癌活性に関しては報告されていない[W.V.Ruyl
e,T.Y.Shen,J.Med.Chem.,1
0,331(1967)]。
【0003】
【化2】
【0004】本発明者らは、前記2−チオシトシンアラ
ビノシドの抗癌活性に着目し、種々の検討を行った結
果、2−チオシトシンアラビノシドは、細胞実験におい
て、抗白血病剤として知られるシトシンアラビノシド
(シタラビン)と同程度の活性を示すのに対して、動物
実験においては全く抗癌活性を示さないことが明らかと
なった。
ビノシドの抗癌活性に着目し、種々の検討を行った結
果、2−チオシトシンアラビノシドは、細胞実験におい
て、抗白血病剤として知られるシトシンアラビノシド
(シタラビン)と同程度の活性を示すのに対して、動物
実験においては全く抗癌活性を示さないことが明らかと
なった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、生体
内において抗癌活性を有する2−チオシトシンアラビノ
シドの誘導体を提供すること、ならびに該化合物を活性
成分として含有する抗癌剤を提供するものである。
内において抗癌活性を有する2−チオシトシンアラビノ
シドの誘導体を提供すること、ならびに該化合物を活性
成分として含有する抗癌剤を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意研究を行った結果、2−チオシトシ
ンアラビノシドの特定の誘導体が、生体内において抗癌
活性を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明における第1発明は、下記式(1)で
表される4−N−アシル−2−チオシトシンアラビノシ
ドである。
を解決するため鋭意研究を行った結果、2−チオシトシ
ンアラビノシドの特定の誘導体が、生体内において抗癌
活性を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明における第1発明は、下記式(1)で
表される4−N−アシル−2−チオシトシンアラビノシ
ドである。
【0007】
【化3】
【0008】(式中、Rは炭素数が13〜21個であ
り、かつ1〜3個の不飽和結合を含む直鎖のアルキル基
を示す)
り、かつ1〜3個の不飽和結合を含む直鎖のアルキル基
を示す)
【0009】本発明における第2発明は、前記4−N−
アシル−2−チオシトシンアラビノシドを活性成分とし
て含有する抗癌剤である。
アシル−2−チオシトシンアラビノシドを活性成分とし
て含有する抗癌剤である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明における4−N−アシル−
2−チオシトシンアラビノシドは前記式(1)で表され
る化合物であり、式(1)におけるRは炭素数が13〜
21個であり、かつ1〜3個の不飽和結合を含む直鎖の
アルキル基を示し、式(1)における−CORとして
は、cis−9−テトラデセノイル基、cis−9−ヘ
キサデセノイル基、オレオイル基(cis−9−オクタ
デセノイル基)、エライジオイル基(trans−9−
オクタデセノイル基)、リノーレオイル基(cis,c
is−9,12−オクタデカジエノオイル基)、リノレ
ノイル基(cis,cis,cis−9,12,15−
オクタデカトリエノオイル基)およびcis,cis,
cis−8,11,14−エイコサトリエノオイル基等
が例示され、原料入手の容易性および抗癌活性の面から
オレオイル基(cis−9−オクタデセノイル基)、エ
ライジオイル基(trans−9−オクタデセノイル
基)およびリノーレオイル基(cis−9,12−オク
タデカジエノオイル基)が好ましい。本発明における4
−N−アシル−2−チオシトシンアラビノシドは、2−
チオシトシンアラビノシドと炭素数が13〜21個、か
つ1〜3個の不飽和結合を含む直鎖のカルボン酸、酸ハ
ロゲン化物、酸無水物およびエステルなどとの反応によ
り製造することができる。以下、前記ハロゲン化物の1
種である酸塩化物を用いる製造方法について説明する。
2−チオシトシンアラビノシドは前記式(1)で表され
る化合物であり、式(1)におけるRは炭素数が13〜
21個であり、かつ1〜3個の不飽和結合を含む直鎖の
アルキル基を示し、式(1)における−CORとして
は、cis−9−テトラデセノイル基、cis−9−ヘ
キサデセノイル基、オレオイル基(cis−9−オクタ
デセノイル基)、エライジオイル基(trans−9−
オクタデセノイル基)、リノーレオイル基(cis,c
is−9,12−オクタデカジエノオイル基)、リノレ
ノイル基(cis,cis,cis−9,12,15−
オクタデカトリエノオイル基)およびcis,cis,
cis−8,11,14−エイコサトリエノオイル基等
が例示され、原料入手の容易性および抗癌活性の面から
オレオイル基(cis−9−オクタデセノイル基)、エ
ライジオイル基(trans−9−オクタデセノイル
基)およびリノーレオイル基(cis−9,12−オク
タデカジエノオイル基)が好ましい。本発明における4
−N−アシル−2−チオシトシンアラビノシドは、2−
チオシトシンアラビノシドと炭素数が13〜21個、か
つ1〜3個の不飽和結合を含む直鎖のカルボン酸、酸ハ
ロゲン化物、酸無水物およびエステルなどとの反応によ
り製造することができる。以下、前記ハロゲン化物の1
種である酸塩化物を用いる製造方法について説明する。
【0011】〔4−N−アシル−2−チオシトシンアラ
ビノシドの製造例〕塩基性物質の存在下に、2−チオシ
トシンアラビノシドと塩化トリメチルシランを反応さ
せ、2−チオシトシンアラビノシドの水酸基をトリメチ
ルシリル基で保護した下記式(3)で表される化合物
(以下第一中間体という)を生成させる。前記塩基性物
質としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジ
イソプロピルエチルアミン、ピリジンおよびルチジン等
の第三級アミン類が好適であり、これらの第三級アミン
類は2−チオシトシンアラビノシド1モルに対して4モ
ル以上使用することが好ましい。また、前記塩化トリメ
チルシランは、2−チオシトシンアラビノシド1モルに
対して4モル〜10モル使用することが好ましい。さら
に、前記反応は有機溶媒中で行うことが好ましく、有機
溶媒としては反応の進行を妨げるものでなければ良く、
ピリジン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、
アセトニトリル、クロロホルム、N,Nージメチルホル
ムアミドおよびジメチルスルホキシドならびにこれらの
混合溶媒等を用いることができる。反応温度は0℃〜2
5℃が好ましく、反応時間は5分間〜2時間の範囲が好
適である。
ビノシドの製造例〕塩基性物質の存在下に、2−チオシ
トシンアラビノシドと塩化トリメチルシランを反応さ
せ、2−チオシトシンアラビノシドの水酸基をトリメチ
ルシリル基で保護した下記式(3)で表される化合物
(以下第一中間体という)を生成させる。前記塩基性物
質としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジ
イソプロピルエチルアミン、ピリジンおよびルチジン等
の第三級アミン類が好適であり、これらの第三級アミン
類は2−チオシトシンアラビノシド1モルに対して4モ
ル以上使用することが好ましい。また、前記塩化トリメ
チルシランは、2−チオシトシンアラビノシド1モルに
対して4モル〜10モル使用することが好ましい。さら
に、前記反応は有機溶媒中で行うことが好ましく、有機
溶媒としては反応の進行を妨げるものでなければ良く、
ピリジン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、
アセトニトリル、クロロホルム、N,Nージメチルホル
ムアミドおよびジメチルスルホキシドならびにこれらの
混合溶媒等を用いることができる。反応温度は0℃〜2
5℃が好ましく、反応時間は5分間〜2時間の範囲が好
適である。
【0012】
【化4】
【0013】(式中、R1 はトリメチルシリル基を示
す)
す)
【0014】次に、上記で得られた第一中間体を、特に
単離を行わずに粗生成物の状態で炭素数が14〜22
個、かつ1〜3個の不飽和結合を含む直鎖のカルボン酸
塩化物と反応させて、下記式(4)で表される化合物
(以下第二中間体という)を生成させる。前記直鎖のカ
ルボン酸塩化物としては、塩化−cis−9−テトラデ
セノイル、塩化−cis−9−ヘキサデセノイル、オレ
イン酸クロリド(塩化−cis−9−オクタデセノイ
ル)、エライジン酸クロリド(塩化−trans−9−
オクタデセノイル)、リノール酸クロリド基(塩化−c
is,cis−9、12−オクタデカジエノオイル)、
リノレン酸クロリド(塩化−cis,cis,cis−
9,12,15−オクタデカトリエノオイル)および塩
化−cis,cis,cis−8,11,14−エイコ
サトリエノオイル等が例示され、原料入手の容易性およ
び抗癌剤の面からオレイン酸クロリド(塩化−cis−
9−オクタデセノイル)、エライジン酸クロリド(塩化
−trans−9−オクタデセノイル)およびリノール
酸クロリド基(塩化−cis,cis−9,12−オク
タデカジエノオイル)が好ましい。該カルボン酸塩化物
は、2−チオシトシンアラビノシド1モルに対して1モ
ルから5モル使用することが好ましい。反応温度は0℃
〜25℃が好ましく、反応時間は使用するカルボン酸塩
化物の種類により異なるが、10分間〜24時間の範囲
が好適である。
単離を行わずに粗生成物の状態で炭素数が14〜22
個、かつ1〜3個の不飽和結合を含む直鎖のカルボン酸
塩化物と反応させて、下記式(4)で表される化合物
(以下第二中間体という)を生成させる。前記直鎖のカ
ルボン酸塩化物としては、塩化−cis−9−テトラデ
セノイル、塩化−cis−9−ヘキサデセノイル、オレ
イン酸クロリド(塩化−cis−9−オクタデセノイ
ル)、エライジン酸クロリド(塩化−trans−9−
オクタデセノイル)、リノール酸クロリド基(塩化−c
is,cis−9、12−オクタデカジエノオイル)、
リノレン酸クロリド(塩化−cis,cis,cis−
9,12,15−オクタデカトリエノオイル)および塩
化−cis,cis,cis−8,11,14−エイコ
サトリエノオイル等が例示され、原料入手の容易性およ
び抗癌剤の面からオレイン酸クロリド(塩化−cis−
9−オクタデセノイル)、エライジン酸クロリド(塩化
−trans−9−オクタデセノイル)およびリノール
酸クロリド基(塩化−cis,cis−9,12−オク
タデカジエノオイル)が好ましい。該カルボン酸塩化物
は、2−チオシトシンアラビノシド1モルに対して1モ
ルから5モル使用することが好ましい。反応温度は0℃
〜25℃が好ましく、反応時間は使用するカルボン酸塩
化物の種類により異なるが、10分間〜24時間の範囲
が好適である。
【0015】
【化5】
【0016】(式中、Rは炭素数が13〜21個であ
り、かつ1〜3個の不飽和結合を含む直鎖のアルキル基
を示し、R1 はトリメチルシリル基を示す)
り、かつ1〜3個の不飽和結合を含む直鎖のアルキル基
を示し、R1 はトリメチルシリル基を示す)
【0017】次に、上記で得られた第二中間体のトリメ
チルシリル基に酸、アルカリまたはフッ化物を作用させ
て、第二中間体のトリメチルシリル基を水素原子に置換
することにより、前記式(1)で表される4−N−アシ
ル−2−チオシトシンアラビノシドを製造する。前記ト
リメチルシリル基を水素原子に置換する反応で用いる
酸、アルカリまたはフッ化物としては、特に制限されな
いが、塩酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、アン
モニア水、フッ化水素酸ピリジニウム塩およびフッ化テ
トラブチルアンモニウムなどが好適である。上記反応で
酸を用いる場合は、反応を行う前に、前記第二中間体を
ジエチルエーテル、クロロホルムおよび酢酸エチルなど
の有機溶媒で抽出した後、水または飽和食塩水による洗
浄を行うか、あるいは、減圧下で濃縮することによっ
て、過剰の塩基性物質を除去してから反応を行うことが
好ましい。反応温度は、0℃〜25℃が好ましく、反応
時間は使用する酸、アルカリまたはフッ化物の種類によ
り異なるが、10分間〜24時間の範囲が好適である。
また、本反応では、反応の進行を妨げない範囲で任意の
有機溶媒を用いることができ、有機溶媒としては前記2
−チオシトシンアラビノシドおよび塩化トリメチルシラ
ンとの反応で挙げた有機溶媒を用いることができる。4
−N−アシル−2−チオシトシンアラビノシドは、上記
反応終了後に、溶媒抽出、再結晶およびシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーなどの常法により、単離・精製す
ることができる。
チルシリル基に酸、アルカリまたはフッ化物を作用させ
て、第二中間体のトリメチルシリル基を水素原子に置換
することにより、前記式(1)で表される4−N−アシ
ル−2−チオシトシンアラビノシドを製造する。前記ト
リメチルシリル基を水素原子に置換する反応で用いる
酸、アルカリまたはフッ化物としては、特に制限されな
いが、塩酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、アン
モニア水、フッ化水素酸ピリジニウム塩およびフッ化テ
トラブチルアンモニウムなどが好適である。上記反応で
酸を用いる場合は、反応を行う前に、前記第二中間体を
ジエチルエーテル、クロロホルムおよび酢酸エチルなど
の有機溶媒で抽出した後、水または飽和食塩水による洗
浄を行うか、あるいは、減圧下で濃縮することによっ
て、過剰の塩基性物質を除去してから反応を行うことが
好ましい。反応温度は、0℃〜25℃が好ましく、反応
時間は使用する酸、アルカリまたはフッ化物の種類によ
り異なるが、10分間〜24時間の範囲が好適である。
また、本反応では、反応の進行を妨げない範囲で任意の
有機溶媒を用いることができ、有機溶媒としては前記2
−チオシトシンアラビノシドおよび塩化トリメチルシラ
ンとの反応で挙げた有機溶媒を用いることができる。4
−N−アシル−2−チオシトシンアラビノシドは、上記
反応終了後に、溶媒抽出、再結晶およびシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーなどの常法により、単離・精製す
ることができる。
【0018】4−N−アシル−2−チオシトシンアラビ
ノシドの上記以外の製造方法として、通常用いられる縮
合反応に従い、無水酢酸、ジシクロヘキシルカルボジイ
ミド、ペンタクロロフェノール/ジシクロヘキシルカル
ボジイミドおよびN−ヒドロキシスクシイミド/ジシク
ロヘキシルカルボジイミド等の存在下に、2−チオシト
シンアラビノシドと炭素数が13〜21個で、かつ1〜
3個の不飽和結合を含むカルボン酸を反応させる方法が
挙げられる。
ノシドの上記以外の製造方法として、通常用いられる縮
合反応に従い、無水酢酸、ジシクロヘキシルカルボジイ
ミド、ペンタクロロフェノール/ジシクロヘキシルカル
ボジイミドおよびN−ヒドロキシスクシイミド/ジシク
ロヘキシルカルボジイミド等の存在下に、2−チオシト
シンアラビノシドと炭素数が13〜21個で、かつ1〜
3個の不飽和結合を含むカルボン酸を反応させる方法が
挙げられる。
【0019】また、本発明における4−N−アシル−2
−チオシトシンアラビノシドを活性成分として含有する
抗癌剤の調製では、前記4−N−アシル−2−チオシト
シンアラビノシドと薬学的に許容される賦形剤を組み合
わせること好ましい。この薬学的に許容される賦形剤と
しては、水、生理食塩水、動物油、植物油、ポリエチレ
ングリコールおよびグリセリン等の多価アルコール、界
面活性剤、酸化防止剤、抗菌性物質ならびに緩衝剤など
が例示される。
−チオシトシンアラビノシドを活性成分として含有する
抗癌剤の調製では、前記4−N−アシル−2−チオシト
シンアラビノシドと薬学的に許容される賦形剤を組み合
わせること好ましい。この薬学的に許容される賦形剤と
しては、水、生理食塩水、動物油、植物油、ポリエチレ
ングリコールおよびグリセリン等の多価アルコール、界
面活性剤、酸化防止剤、抗菌性物質ならびに緩衝剤など
が例示される。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明における4−N−
アシル−2−チオシトシンアラビノシドの合成例につい
て説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。
アシル−2−チオシトシンアラビノシドの合成例につい
て説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。
【0021】(実施例1) 4−N−オレオイル−2−チオシトシンアラビノシド
[下記式(5)で表される化合物で以下化合物1とい
う]の合成
[下記式(5)で表される化合物で以下化合物1とい
う]の合成
【0022】
【化6】
【0023】ピリジン20mlに2−チオシトシンアラ
ビノシド1.17g(4.50mmol)を溶解させ、
この溶解液に塩化トリメチルシラン3.40ml(2
6.8mmol)を滴下し、室温で30分間撹拌後、さ
らにオレイン酸クロリド2.20ml(6.87mmo
l)を加えた。室温下で1時間反応させた後、メタノー
ル2mlを加え反応を停止した。次に、あらかじめ0℃
の条件でピリジン20mlにフッ化水素酸ピリジニウム
(フッ化水素酸70%、ピリジン30%混合物)2ml
を混合した溶液を加え、室温下で30分間撹拌した。得
られた反応混合物をクロロホルムで抽出し、水で洗浄し
た。無水硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮を行い、残さを
シリカゲルカラムクロマトグラフィーに供し、淡黄色粉
末状の化合物2.07gを得た。 1H−NMRおよびI
R分析により上記化合物1であることを確認した。化合
物1の収率は88モル%であった。 1H−NMRおよび
IR分析チャートの各ピークならびにシリカゲル薄層ク
ロマトグラフィーの移動度を以下に示す。また、図1に
化合物1の 1H−NMRのチャート示した。 1) 1H−NMR(CDCL3 )δ:0.87(3H,
t),1.26(20H,m),1.61(2H,
m),1.99(4H,m),2.40(2H,b
r),3.93(2H,br),4.16(1H,
s),4.36(1H,s),4.62(1H,b
r),4.77(1H,s),5.03(1H,b
r),5.18(1H,br),5.35(2H,
d),6.79(1H,s),7.72(1H,d),
8.39(1H,d),9.46(1H,br) 2)IR(KBr)cm-1:3390,2920,28
50,1720,1610,1560,1510,14
20,1330,1150. 3)シリカゲル薄層クロマトグラフィー Rf:0.3
0(クロロホルム:メタノール=10:1)
ビノシド1.17g(4.50mmol)を溶解させ、
この溶解液に塩化トリメチルシラン3.40ml(2
6.8mmol)を滴下し、室温で30分間撹拌後、さ
らにオレイン酸クロリド2.20ml(6.87mmo
l)を加えた。室温下で1時間反応させた後、メタノー
ル2mlを加え反応を停止した。次に、あらかじめ0℃
の条件でピリジン20mlにフッ化水素酸ピリジニウム
(フッ化水素酸70%、ピリジン30%混合物)2ml
を混合した溶液を加え、室温下で30分間撹拌した。得
られた反応混合物をクロロホルムで抽出し、水で洗浄し
た。無水硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮を行い、残さを
シリカゲルカラムクロマトグラフィーに供し、淡黄色粉
末状の化合物2.07gを得た。 1H−NMRおよびI
R分析により上記化合物1であることを確認した。化合
物1の収率は88モル%であった。 1H−NMRおよび
IR分析チャートの各ピークならびにシリカゲル薄層ク
ロマトグラフィーの移動度を以下に示す。また、図1に
化合物1の 1H−NMRのチャート示した。 1) 1H−NMR(CDCL3 )δ:0.87(3H,
t),1.26(20H,m),1.61(2H,
m),1.99(4H,m),2.40(2H,b
r),3.93(2H,br),4.16(1H,
s),4.36(1H,s),4.62(1H,b
r),4.77(1H,s),5.03(1H,b
r),5.18(1H,br),5.35(2H,
d),6.79(1H,s),7.72(1H,d),
8.39(1H,d),9.46(1H,br) 2)IR(KBr)cm-1:3390,2920,28
50,1720,1610,1560,1510,14
20,1330,1150. 3)シリカゲル薄層クロマトグラフィー Rf:0.3
0(クロロホルム:メタノール=10:1)
【0024】(実施例2) 4−N−エライジオイル−2−チオシトシンアラビノシ
ド[下記式(6)で表される化合物で以下化合物2とい
う]の合成
ド[下記式(6)で表される化合物で以下化合物2とい
う]の合成
【0025】
【化7】
【0026】ピリジン30mlに2−チオシトシンアラ
ビノシド2.21g(8.49mmol)を溶解させ、
この溶解液に塩化トリメチルシラン5.20ml(4
1.0mmol)を滴下し、室温で30分間撹拌後、さ
らにテトラヒドロフラン15mlに溶解させたエライジ
ン酸クロリド2.47g(8.24mmol)を加え
た。室温下で1時間反応させた後、クロロホルムで抽出
し、水で洗浄した。有機層を濃縮し、残さをクロロホル
ム50mlに溶解させた後、トリフルオロ酢酸5mlを
加え室温下で30分間撹拌した。得られた反応混合物を
濃縮後、クロロホルムで抽出し、水で洗浄した。無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残さをシリカゲル
カラムクロマトグラフィーに供した後、メタノールから
再結晶し、無色結晶性の化合物1.63gを得た。 1H
−NMRおよびIR分析により上記化合物2であること
を確認した。化合物2の収率は38モル%であった。 1
H−NMRおよびIR分析チャートの各ピークならびに
シリカゲル薄層クロマトグラフィーの移動度を以下に示
す。 1) 1H−NMR(CDCL3 )δ:0.87(3H,
t),1.27(20H,m),1.62(2H,
m),1.95(4H,br),2.40(2H,b
r),3.20 (3H,br),3.95(2H,
m),4.16(1H,s),4.36(1H,s),
4.77(1H,s),5.37(2H,m),6.8
0(1H,s),7.72(1H,d),8.41(1
H,d),9.46(1H,br) 2)IR(KBr)cm-1:3310,2920,28
50,1730,1610,1560,1510,14
20,1330,1150. 3)シリカゲル薄層クロマトグラフィー Rf:0.3
3(クロロホルム:メタノール=10:1)
ビノシド2.21g(8.49mmol)を溶解させ、
この溶解液に塩化トリメチルシラン5.20ml(4
1.0mmol)を滴下し、室温で30分間撹拌後、さ
らにテトラヒドロフラン15mlに溶解させたエライジ
ン酸クロリド2.47g(8.24mmol)を加え
た。室温下で1時間反応させた後、クロロホルムで抽出
し、水で洗浄した。有機層を濃縮し、残さをクロロホル
ム50mlに溶解させた後、トリフルオロ酢酸5mlを
加え室温下で30分間撹拌した。得られた反応混合物を
濃縮後、クロロホルムで抽出し、水で洗浄した。無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残さをシリカゲル
カラムクロマトグラフィーに供した後、メタノールから
再結晶し、無色結晶性の化合物1.63gを得た。 1H
−NMRおよびIR分析により上記化合物2であること
を確認した。化合物2の収率は38モル%であった。 1
H−NMRおよびIR分析チャートの各ピークならびに
シリカゲル薄層クロマトグラフィーの移動度を以下に示
す。 1) 1H−NMR(CDCL3 )δ:0.87(3H,
t),1.27(20H,m),1.62(2H,
m),1.95(4H,br),2.40(2H,b
r),3.20 (3H,br),3.95(2H,
m),4.16(1H,s),4.36(1H,s),
4.77(1H,s),5.37(2H,m),6.8
0(1H,s),7.72(1H,d),8.41(1
H,d),9.46(1H,br) 2)IR(KBr)cm-1:3310,2920,28
50,1730,1610,1560,1510,14
20,1330,1150. 3)シリカゲル薄層クロマトグラフィー Rf:0.3
3(クロロホルム:メタノール=10:1)
【0027】(実施例3) 4−N−リノーレオイル−2−チオシトシンアラビノシ
ド[下記式(7)で表される化合物で以下化合物3とい
う]の合成
ド[下記式(7)で表される化合物で以下化合物3とい
う]の合成
【0028】
【化8】
【0029】N,N−ジメチルホルムアミド60mlに
リノール酸12.0ml(38.6mmol)を溶解さ
せ、この溶解液にジシクロヘキシルカルボジイミド3.
98g(19.3mmol)を加え、室温下で48時間
撹拌した。生成した不溶物を濾別後、濾液に2−チオシ
トシンアラビノシド3.35g(12.9mmol)を
加え、75℃で6時間撹拌した。次に、溶媒を濃縮後、
クロロホルムで抽出し、水で洗浄した。無水硫酸マグネ
シウムで乾燥後、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーによる精製を行い、淡黄色粉末状の化合物2.
03gを得た。1H−NMRおよびIR分析により上記
化合物3であることを確認した。化合物3の収率は30
%であった。 1H−NMRおよびIR分析チャートの各
ピークならびにシリカゲル薄層クロマトグラフィーの移
動度を以下に示す。 1) 1H−NMR(DMSOd6)δ:0.85(3H,
t),1.26(14H,m),1.55(2H,
m),2.02(4H,m),2.41(2H,t),
2.74(2H,t),3.34(2H,br),3.
64(2H,t),3.92(2H,m),4.37
(1H,d),5.32(4H,m),5.50(1
H,br),6.87(1H,d),7.59(1H,
d),8.24(1H,d),11.28(1H,s) 2)IR(KBr)cm-1:3400,2930,28
60,1720,1610,1560,1510,14
70,1420,1320. 3)シリカゲル薄層クロマトグラフィー Rf:0.2
8(クロロホルム:メタノール=10:1)
リノール酸12.0ml(38.6mmol)を溶解さ
せ、この溶解液にジシクロヘキシルカルボジイミド3.
98g(19.3mmol)を加え、室温下で48時間
撹拌した。生成した不溶物を濾別後、濾液に2−チオシ
トシンアラビノシド3.35g(12.9mmol)を
加え、75℃で6時間撹拌した。次に、溶媒を濃縮後、
クロロホルムで抽出し、水で洗浄した。無水硫酸マグネ
シウムで乾燥後、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーによる精製を行い、淡黄色粉末状の化合物2.
03gを得た。1H−NMRおよびIR分析により上記
化合物3であることを確認した。化合物3の収率は30
%であった。 1H−NMRおよびIR分析チャートの各
ピークならびにシリカゲル薄層クロマトグラフィーの移
動度を以下に示す。 1) 1H−NMR(DMSOd6)δ:0.85(3H,
t),1.26(14H,m),1.55(2H,
m),2.02(4H,m),2.41(2H,t),
2.74(2H,t),3.34(2H,br),3.
64(2H,t),3.92(2H,m),4.37
(1H,d),5.32(4H,m),5.50(1
H,br),6.87(1H,d),7.59(1H,
d),8.24(1H,d),11.28(1H,s) 2)IR(KBr)cm-1:3400,2930,28
60,1720,1610,1560,1510,14
70,1420,1320. 3)シリカゲル薄層クロマトグラフィー Rf:0.2
8(クロロホルム:メタノール=10:1)
【0030】(実施例4〜6および比較例) 〔抗癌活性に関する動物実験〕P388(マウス白血病
株)腹水移植マウスに対する延命効果により、抗癌活性
を評価した。マウス(CDF1,雄)腹水にて継代維持
されたP388細胞を回収し、生理食塩水にて洗浄後、
再度生理食塩水で希釈し細胞数を顕微鏡下で数え、1×
107 個/mlの細胞懸濁液を調製した。0.1mlの
細胞懸濁液(1×106 個のP388細胞を含む)を同
系マウス(CDF1,雄、4週齢)の腹腔内に移植し
た。次に、表1に示す被験化合物を癌細胞移植翌日より
5日間に渡り、表1に示す量を腹腔内に投与し、その結
果を表1に示す。抗癌活性の指標としてILS(%)を
以下の式にて求めた。 なお対照群には生理食塩水を同様の方法で投与した。
株)腹水移植マウスに対する延命効果により、抗癌活性
を評価した。マウス(CDF1,雄)腹水にて継代維持
されたP388細胞を回収し、生理食塩水にて洗浄後、
再度生理食塩水で希釈し細胞数を顕微鏡下で数え、1×
107 個/mlの細胞懸濁液を調製した。0.1mlの
細胞懸濁液(1×106 個のP388細胞を含む)を同
系マウス(CDF1,雄、4週齢)の腹腔内に移植し
た。次に、表1に示す被験化合物を癌細胞移植翌日より
5日間に渡り、表1に示す量を腹腔内に投与し、その結
果を表1に示す。抗癌活性の指標としてILS(%)を
以下の式にて求めた。 なお対照群には生理食塩水を同様の方法で投与した。
【0031】
【表1】
【0032】対照群A:生存日数 9.2 ±0.4 日 対照群B:生存日数 9.7 ±0.6 日 対照群C:生存日数 9.8 ±1.0 日 *:5匹中1匹が癌移植後25日以上生存した。
【0033】
【発明の効果】本発明における4−N−アシル−2−チ
オシトシンアラビノシドは、動物実験においても活性を
示し、医薬および核酸化学等の分野での利用価値は高
い。
オシトシンアラビノシドは、動物実験においても活性を
示し、医薬および核酸化学等の分野での利用価値は高
い。
【図1】 化合物1の 1H−NMRのチャートを示す。
フロントページの続き (72)発明者 永田 敏幸 茨城県つくば市大久保2番 東亞合成株式 会社つくば研究所内 (72)発明者 吉田 ▲祇▼生 茨城県つくば市大久保2番 東亞合成株式 会社つくば研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】下記式(1)で表される4−N−アシル−
2−チオシトシンアラビノシド。 【化1】 (式中、Rは炭素数が13〜21個であり、かつ1〜3
個の不飽和結合を含む直鎖のアルキル基を示す) - 【請求項2】請求項1記載の4−N−アシル−2−チオ
シトシンアラビノシドを活性成分として含有する抗癌
剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21302396A JPH1036385A (ja) | 1996-07-24 | 1996-07-24 | 4−n−アシル−2−チオシトシンアラビノシドならびに該化合物を活性成分として含有する抗癌剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21302396A JPH1036385A (ja) | 1996-07-24 | 1996-07-24 | 4−n−アシル−2−チオシトシンアラビノシドならびに該化合物を活性成分として含有する抗癌剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1036385A true JPH1036385A (ja) | 1998-02-10 |
Family
ID=16632237
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21302396A Pending JPH1036385A (ja) | 1996-07-24 | 1996-07-24 | 4−n−アシル−2−チオシトシンアラビノシドならびに該化合物を活性成分として含有する抗癌剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1036385A (ja) |
-
1996
- 1996-07-24 JP JP21302396A patent/JPH1036385A/ja active Pending
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