JPH1036359A - 5−(3−クロロフェニル)−3−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチルエチル〕−2−オキサゾリジノンの製造方法 - Google Patents
5−(3−クロロフェニル)−3−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチルエチル〕−2−オキサゾリジノンの製造方法Info
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- JPH1036359A JPH1036359A JP19202396A JP19202396A JPH1036359A JP H1036359 A JPH1036359 A JP H1036359A JP 19202396 A JP19202396 A JP 19202396A JP 19202396 A JP19202396 A JP 19202396A JP H1036359 A JPH1036359 A JP H1036359A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 工業的に安価に入手できるカルボニル化剤を
用い、収率よく5−(3−クロロフェニル)−3−〔2
−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチルエチ
ル〕−2−オキサゾリジノンを製造できる方法を提供す
る。 【解決手段】 (3−クロロフェニル)−2−〔1−メ
チル−2−(3,4−ジメトキシフェニル)エチルアミ
ノ〕エタノールおよびホスゲンを溶媒中で反応させるこ
とを特徴とする5−(3−クロロフェニル)−3−〔2
−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチルエチ
ル〕−2−オキサゾリジノンの製造方法。
用い、収率よく5−(3−クロロフェニル)−3−〔2
−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチルエチ
ル〕−2−オキサゾリジノンを製造できる方法を提供す
る。 【解決手段】 (3−クロロフェニル)−2−〔1−メ
チル−2−(3,4−ジメトキシフェニル)エチルアミ
ノ〕エタノールおよびホスゲンを溶媒中で反応させるこ
とを特徴とする5−(3−クロロフェニル)−3−〔2
−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチルエチ
ル〕−2−オキサゾリジノンの製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、5−(3−クロロ
フェニル)−3−〔2−(3,4−ジメトキシフェニ
ル)−1−メチルエチル〕−2−オキサゾリジノンの製
造方法に関する。
フェニル)−3−〔2−(3,4−ジメトキシフェニ
ル)−1−メチルエチル〕−2−オキサゾリジノンの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】5−(3−クロロフェニル)−3−〔2
−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチルエチ
ル〕−2−オキサゾリジノンは、哺乳類において抗糖尿
病特性や抗肥満特性などを有する化合物の中間体として
有用である。従来より5−(3−クロロフェニル)−3
−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチル
エチル〕−2−オキサゾリジノンの製造方法としては、
(3−クロロフェニル)−2−〔1−メチル−2−
(3,4−ジメトキシフェニル)エチルアミノ〕エタノ
ールにカルボニル化剤としてカルボニルジイミダゾール
を反応させる方法が知られている(特開平5−3201
53号公報)。しかしながら、かかる方法は高価なカル
ボニルジイミダゾールを用いる他、収率が低いという問
題があった。
−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチルエチ
ル〕−2−オキサゾリジノンは、哺乳類において抗糖尿
病特性や抗肥満特性などを有する化合物の中間体として
有用である。従来より5−(3−クロロフェニル)−3
−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチル
エチル〕−2−オキサゾリジノンの製造方法としては、
(3−クロロフェニル)−2−〔1−メチル−2−
(3,4−ジメトキシフェニル)エチルアミノ〕エタノ
ールにカルボニル化剤としてカルボニルジイミダゾール
を反応させる方法が知られている(特開平5−3201
53号公報)。しかしながら、かかる方法は高価なカル
ボニルジイミダゾールを用いる他、収率が低いという問
題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者は、工
業的に安価に入手できるカルボニル化剤を用い、収率よ
く5−(3−クロロフェニル)−3−〔2−(3,4−
ジメトキシフェニル)−1−メチルエチル〕−2−オキ
サゾリジノンを製造できる方法を開発するべく鋭意検討
した結果、(3−クロロフェニル)−2−〔1−メチル
−2−(3,4−ジメトキシフェニル)エチルアミノ〕
エタノールとカルボニル化剤としてのホスゲンとを反応
させることによって高収率で5−(3−クロロフェニ
ル)−3−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)−1
−メチルエチル〕−2−オキサゾリジノンを製造できる
ことを見い出し、本発明に至った。
業的に安価に入手できるカルボニル化剤を用い、収率よ
く5−(3−クロロフェニル)−3−〔2−(3,4−
ジメトキシフェニル)−1−メチルエチル〕−2−オキ
サゾリジノンを製造できる方法を開発するべく鋭意検討
した結果、(3−クロロフェニル)−2−〔1−メチル
−2−(3,4−ジメトキシフェニル)エチルアミノ〕
エタノールとカルボニル化剤としてのホスゲンとを反応
させることによって高収率で5−(3−クロロフェニ
ル)−3−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)−1
−メチルエチル〕−2−オキサゾリジノンを製造できる
ことを見い出し、本発明に至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、(3
−クロロフェニル)−2−〔1−メチル−2−(3,4
−ジメトキシフェニル)エチルアミノ〕エタノールおよ
びホスゲンを溶媒中で反応させることを特徴とする5−
(3−クロロフェニル)−3−〔2−(3,4−ジメト
キシフェニル)−1−メチルエチル〕−2−オキサゾリ
ジノンの製造方法を提供するものである。
−クロロフェニル)−2−〔1−メチル−2−(3,4
−ジメトキシフェニル)エチルアミノ〕エタノールおよ
びホスゲンを溶媒中で反応させることを特徴とする5−
(3−クロロフェニル)−3−〔2−(3,4−ジメト
キシフェニル)−1−メチルエチル〕−2−オキサゾリ
ジノンの製造方法を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】(3−クロロフェニル)−2−
〔1−メチル−2−(3,4−ジメトキシフェニル)エ
チルアミノ〕エタノールには2つの不斉炭素原子が存在
し、該不斉炭素原子を不斉中心とする4種類の光学活性
体が存在するが、本発明において用いる(3−クロロフ
ェニル)−2−〔1−メチル−2−(3,4−ジメトキ
シフェニル)エチルアミノ〕エタノールはいずれの光学
活性体であってもよいし、それらの混合物であってもよ
い。
〔1−メチル−2−(3,4−ジメトキシフェニル)エ
チルアミノ〕エタノールには2つの不斉炭素原子が存在
し、該不斉炭素原子を不斉中心とする4種類の光学活性
体が存在するが、本発明において用いる(3−クロロフ
ェニル)−2−〔1−メチル−2−(3,4−ジメトキ
シフェニル)エチルアミノ〕エタノールはいずれの光学
活性体であってもよいし、それらの混合物であってもよ
い。
【0006】ホスゲンとしてホスゲンプラントから供給
されるホスゲンガスを用いることができるが、系内にお
いてトリホスゲンを分解することによって得られるホス
ゲンであってもよい。ホスゲンの使用量は(3−クロロ
フェニル)−2−〔1−メチル−2−(3,4−ジメト
キシフェニル)エチルアミノ〕エタノールに対して通常
1モル倍以上である。
されるホスゲンガスを用いることができるが、系内にお
いてトリホスゲンを分解することによって得られるホス
ゲンであってもよい。ホスゲンの使用量は(3−クロロ
フェニル)−2−〔1−メチル−2−(3,4−ジメト
キシフェニル)エチルアミノ〕エタノールに対して通常
1モル倍以上である。
【0007】反応は通常、溶媒中で行われる。かかる溶
媒は反応を阻害しないものであれば特に限定されるもの
ではなく、例えばヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化
水素系溶媒、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素
系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホル
ム、クロロベンゼンなどのハロゲン系溶媒、酢酸エチル
などのエステル系溶媒、ジエチルエーテル、メチル−t
−ブチルエーテルなどのエーテル系溶媒、メチルイソブ
チルケトンなどのケトン系溶媒などの疎水性有機溶媒な
どが挙げられる。これらはそれぞれ単独もしくは2種以
上を混合して用いられ、その使用量は(3−クロロフェ
ニル)−2−〔1−メチル−2−(3,4−ジメトキシ
フェニル)エチルアミノ〕エタノールに対して通常は1
〜100重量倍、好ましくは3〜10重量倍の範囲であ
る。
媒は反応を阻害しないものであれば特に限定されるもの
ではなく、例えばヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化
水素系溶媒、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素
系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホル
ム、クロロベンゼンなどのハロゲン系溶媒、酢酸エチル
などのエステル系溶媒、ジエチルエーテル、メチル−t
−ブチルエーテルなどのエーテル系溶媒、メチルイソブ
チルケトンなどのケトン系溶媒などの疎水性有機溶媒な
どが挙げられる。これらはそれぞれ単独もしくは2種以
上を混合して用いられ、その使用量は(3−クロロフェ
ニル)−2−〔1−メチル−2−(3,4−ジメトキシ
フェニル)エチルアミノ〕エタノールに対して通常は1
〜100重量倍、好ましくは3〜10重量倍の範囲であ
る。
【0008】反応を溶媒中で行う場合、pH9〜12、
好ましくは9〜11のアルカリ性水溶液の共存下に行わ
れることが5−(3−クロロフェニル)−3−〔2−
(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチルエチル〕
−2−オキサゾリジノンの収率の点で好ましい。アルカ
リ性水溶液としては、例えばアルカリ金属もしくはアル
カリ土類金属の水酸化物もしくは塩基性塩などの水溶液
が挙げられ、その使用量は疎水性有機溶媒に対して通常
0.2〜5重量倍の範囲である。ここでアルカリ金属の
水酸化物としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウムな
どが、アルカリ金属の炭酸塩としては炭酸ナトリウム、
炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム
などが、アルカリ土類金属の水酸化物としては水酸化マ
グネシウムなどが、アルカリ土類金属の炭酸塩としては
炭酸カルシウムなどがそれぞれ例示される。
好ましくは9〜11のアルカリ性水溶液の共存下に行わ
れることが5−(3−クロロフェニル)−3−〔2−
(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチルエチル〕
−2−オキサゾリジノンの収率の点で好ましい。アルカ
リ性水溶液としては、例えばアルカリ金属もしくはアル
カリ土類金属の水酸化物もしくは塩基性塩などの水溶液
が挙げられ、その使用量は疎水性有機溶媒に対して通常
0.2〜5重量倍の範囲である。ここでアルカリ金属の
水酸化物としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウムな
どが、アルカリ金属の炭酸塩としては炭酸ナトリウム、
炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム
などが、アルカリ土類金属の水酸化物としては水酸化マ
グネシウムなどが、アルカリ土類金属の炭酸塩としては
炭酸カルシウムなどがそれぞれ例示される。
【0009】反応は、例えば溶媒および(3−クロロフ
ェニル)−2−〔1−メチル−2−(3,4−ジメトキ
シフェニル)エチルアミノ〕エタノールを混合したの
ち、ホスゲンを供給することによって行われ、アルカリ
性水溶液を用いる場合には溶媒および(3−クロロフェ
ニル)−2−〔1−メチル−2−(3,4−ジメトキシ
フェニル)エチルアミノ〕エタノールを混合したのちア
ルカリ性水溶液を加え、次いでホスゲンを供給すればよ
い。ホスゲンを供給するには、ホスゲンガスを系内に吹
き込んでもよいし、ホスゲンガス雰囲気下で反応系を攪
拌してもよく、さらにはトリホスゲンなどを系内で分解
して発生させてもよい。反応温度は通常0℃以上溶媒の
沸点以下、好ましくは0〜50℃の範囲である。
ェニル)−2−〔1−メチル−2−(3,4−ジメトキ
シフェニル)エチルアミノ〕エタノールを混合したの
ち、ホスゲンを供給することによって行われ、アルカリ
性水溶液を用いる場合には溶媒および(3−クロロフェ
ニル)−2−〔1−メチル−2−(3,4−ジメトキシ
フェニル)エチルアミノ〕エタノールを混合したのちア
ルカリ性水溶液を加え、次いでホスゲンを供給すればよ
い。ホスゲンを供給するには、ホスゲンガスを系内に吹
き込んでもよいし、ホスゲンガス雰囲気下で反応系を攪
拌してもよく、さらにはトリホスゲンなどを系内で分解
して発生させてもよい。反応温度は通常0℃以上溶媒の
沸点以下、好ましくは0〜50℃の範囲である。
【0010】なお、アルカリ性水溶液の存在下に反応を
行う場合には通常、反応系が疎水性有機溶媒層と水層と
の2層になるが、反応中の該水層のpHは上記範囲に維
持されることが好ましく、そのために上記したと同様の
アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水酸化物もし
くは炭酸塩などを適宜追加してもよい。
行う場合には通常、反応系が疎水性有機溶媒層と水層と
の2層になるが、反応中の該水層のpHは上記範囲に維
持されることが好ましく、そのために上記したと同様の
アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水酸化物もし
くは炭酸塩などを適宜追加してもよい。
【0011】反応後の反応混合物を有機層と水層とに分
液し、得られた有機層を水洗後、溶媒留去することによ
って、目的の5−(3−クロロフェニル)−3−〔2−
(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチルエチル〕
−2−オキサゾリジノンを得ることができる。
液し、得られた有機層を水洗後、溶媒留去することによ
って、目的の5−(3−クロロフェニル)−3−〔2−
(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチルエチル〕
−2−オキサゾリジノンを得ることができる。
【0012】かくして得られる5−(3−クロロフェニ
ル)−3−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)−1
−メチルエチル〕−2−オキサゾリジノンには2つの不
斉炭素原子が存在するが、これらの不斉炭素原子の周囲
の立体配置はそれぞれ原料として用いた(3−クロロフ
ェニル)−2−〔1−メチル−2−(3,4−ジメトキ
シフェニル)エチルアミノ〕エタノールにおけると同様
である。
ル)−3−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)−1
−メチルエチル〕−2−オキサゾリジノンには2つの不
斉炭素原子が存在するが、これらの不斉炭素原子の周囲
の立体配置はそれぞれ原料として用いた(3−クロロフ
ェニル)−2−〔1−メチル−2−(3,4−ジメトキ
シフェニル)エチルアミノ〕エタノールにおけると同様
である。
【0013】
【実施例】以下、実施例により本発明をより詳細に説明
するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
【0014】実施例 (R)−3−クロロスチレンオキシド(光学純度90%
ee)および(R)−1−メチル−2−(3,4−ジメ
トキシフェニル)エチルアミン(光学純度98%ee)
を縮合反応させて得た1−(R)−(3−クロロフェニ
ル)−2−〔1−(R)−メチル−2−(3,4−ジメ
トキシフェニル)エチルアミノ〕−エタノール(12
g)をトルエン(100g)に溶解したのち水(100
g)を加えた。系内は有機層と水層との2層に別れた。
次いで20%水酸化ナトリウム水溶液を加えて、水層の
pHを10.0に調整した。その後、25℃で攪拌しな
がらホスゲンガス(5.2g)を30分間かけて吹き込
んだ。この間、20%水酸化ナトリウム水溶液を適宜加
えて水層のpHを9.5〜10.5の間に維持した。そ
の後、さらに同温度下で1時間攪拌したのち、分液して
有機層を得、該有機層を水100gを用いて水洗後、ト
ルエンを留去して、黄色オイル状の残渣(12g)を得
た。この残渣をメタノール(10g)に加え、60℃に
加熱して溶解したのち5℃まで2時間かけて冷却して結
晶を析出させた。この結晶を濾取し、乾燥して、〔R−
(R,R)〕−5−(3−クロロフェニル)−3−〔2
−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチルエチ
ル〕−2−オキサゾリジノン(白色結晶)10gを得
た。このものの光学純度は98.8%ee、融点は73
〜74.5℃であった。
ee)および(R)−1−メチル−2−(3,4−ジメ
トキシフェニル)エチルアミン(光学純度98%ee)
を縮合反応させて得た1−(R)−(3−クロロフェニ
ル)−2−〔1−(R)−メチル−2−(3,4−ジメ
トキシフェニル)エチルアミノ〕−エタノール(12
g)をトルエン(100g)に溶解したのち水(100
g)を加えた。系内は有機層と水層との2層に別れた。
次いで20%水酸化ナトリウム水溶液を加えて、水層の
pHを10.0に調整した。その後、25℃で攪拌しな
がらホスゲンガス(5.2g)を30分間かけて吹き込
んだ。この間、20%水酸化ナトリウム水溶液を適宜加
えて水層のpHを9.5〜10.5の間に維持した。そ
の後、さらに同温度下で1時間攪拌したのち、分液して
有機層を得、該有機層を水100gを用いて水洗後、ト
ルエンを留去して、黄色オイル状の残渣(12g)を得
た。この残渣をメタノール(10g)に加え、60℃に
加熱して溶解したのち5℃まで2時間かけて冷却して結
晶を析出させた。この結晶を濾取し、乾燥して、〔R−
(R,R)〕−5−(3−クロロフェニル)−3−〔2
−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチルエチ
ル〕−2−オキサゾリジノン(白色結晶)10gを得
た。このものの光学純度は98.8%ee、融点は73
〜74.5℃であった。
【0015】比較例 (R)−3−クロロスチレンオキシド(光学純度90%
ee)および(R)−1−メチル−2−(3,4−ジメ
トキシフェニル)エチルアミン(光学純度98%ee)
を縮合反応させて得た1−(R)−(3−クロロフェニ
ル)−2−〔1−(R)−メチル−2−(3,4−ジメ
トキシフェニル)エチルアミノ〕−エタノール(1.2
g)、カルボニルジイミダゾール(1.2g)、トリエ
チルアミン(2.2g)およびテトラヒドロフラン(1
2g)の混合物を25℃で8時間攪拌したのち、水(2
0g)を加え、酢酸エチル(10g)を用いる抽出処理
を2回行った。得られた有機層を合わせ、5%塩酸(1
0g)で1回洗浄し、飽和食塩水(10g)で洗浄した
のち溶媒留去して、黄色オイル状の残渣(0.75g)
を得た。 1H−NMRによる分析の結果、この残渣の主
成分は〔R−(R,R)〕−5−(3−クロロフェニ
ル)−3−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)−1
−メチルエチル〕−2−オキサゾリジノンであった。
ee)および(R)−1−メチル−2−(3,4−ジメ
トキシフェニル)エチルアミン(光学純度98%ee)
を縮合反応させて得た1−(R)−(3−クロロフェニ
ル)−2−〔1−(R)−メチル−2−(3,4−ジメ
トキシフェニル)エチルアミノ〕−エタノール(1.2
g)、カルボニルジイミダゾール(1.2g)、トリエ
チルアミン(2.2g)およびテトラヒドロフラン(1
2g)の混合物を25℃で8時間攪拌したのち、水(2
0g)を加え、酢酸エチル(10g)を用いる抽出処理
を2回行った。得られた有機層を合わせ、5%塩酸(1
0g)で1回洗浄し、飽和食塩水(10g)で洗浄した
のち溶媒留去して、黄色オイル状の残渣(0.75g)
を得た。 1H−NMRによる分析の結果、この残渣の主
成分は〔R−(R,R)〕−5−(3−クロロフェニ
ル)−3−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)−1
−メチルエチル〕−2−オキサゾリジノンであった。
Claims (4)
- 【請求項1】(3−クロロフェニル)−2−〔1−メチ
ル−2−(3,4−ジメトキシフェニル)エチルアミ
ノ〕エタノールおよびホスゲンを溶媒中で反応させるこ
とを特徴とする5−(3−クロロフェニル)−3−〔2
−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチルエチ
ル〕−2−オキサゾリジノンの製造方法。 - 【請求項2】(3−クロロフェニル)−2−〔1−メチ
ル−2−(3,4−ジメトキシフェニル)エチルアミ
ノ〕エタノールおよびホスゲンを疎水性有機溶媒中で反
応させることを特徴とする5−(3−クロロフェニル)
−3−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メ
チルエチル〕−2−オキサゾリジノンの製造方法。 - 【請求項3】pH9〜12のアルカリ性水溶液の共存下
に行うことを特徴とする請求項2に記載の5−(3−ク
ロロフェニル)−3−〔2−(3,4−ジメトキシフェ
ニル)−1−メチルエチル〕−2−オキサゾリジノンの
製造方法。 - 【請求項4】疎水性有機溶媒が脂肪族炭化水素系溶媒、
芳香族炭化水素系溶媒、ハロゲン系有機溶媒、エステル
系溶媒、エーテル系溶媒およびケトン系溶媒から選ばれ
る少なくとも1種であることを特徴とする請求項2また
は請求項3に記載の5−(3−クロロフェニル)−3−
〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチルエ
チル〕−2−オキサゾリジノンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19202396A JPH1036359A (ja) | 1996-07-22 | 1996-07-22 | 5−(3−クロロフェニル)−3−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチルエチル〕−2−オキサゾリジノンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19202396A JPH1036359A (ja) | 1996-07-22 | 1996-07-22 | 5−(3−クロロフェニル)−3−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチルエチル〕−2−オキサゾリジノンの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1036359A true JPH1036359A (ja) | 1998-02-10 |
Family
ID=16284320
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19202396A Pending JPH1036359A (ja) | 1996-07-22 | 1996-07-22 | 5−(3−クロロフェニル)−3−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチルエチル〕−2−オキサゾリジノンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1036359A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007078523A2 (en) * | 2005-12-15 | 2007-07-12 | Astrazeneca Ab | 5-phenyl-3-benzyl-0xaz0lidin-2-0ne derivatives and related compounds as metabotropic glutamate receptor potentiators for the treatment of neurological and psychiatric disorders |
-
1996
- 1996-07-22 JP JP19202396A patent/JPH1036359A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2007078523A3 (en) * | 2005-12-15 | 2007-11-15 | Astrazeneca Ab | 5-phenyl-3-benzyl-0xaz0lidin-2-0ne derivatives and related compounds as metabotropic glutamate receptor potentiators for the treatment of neurological and psychiatric disorders |
US7816354B2 (en) | 2005-12-15 | 2010-10-19 | Astrazeneca Ab | Oxazolidinone compounds and their use as metabotropic glutamate receptor potentiators |
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