JPH1034793A - ホログラムが形成された積層体およびその製造方法 - Google Patents

ホログラムが形成された積層体およびその製造方法

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JPH1034793A
JPH1034793A JP8194689A JP19468996A JPH1034793A JP H1034793 A JPH1034793 A JP H1034793A JP 8194689 A JP8194689 A JP 8194689A JP 19468996 A JP19468996 A JP 19468996A JP H1034793 A JPH1034793 A JP H1034793A
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JP
Japan
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hologram
layer
sheet material
laminate
adhesive
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Application number
JP8194689A
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English (en)
Inventor
Yoshinori Kitamura
善則 北村
Motoaki Ashida
元明 芦田
Kiyoshi Furumura
澄 古村
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J T METALLIC INSATSU KK
Japan Tobacco Inc
Original Assignee
J T METALLIC INSATSU KK
Japan Tobacco Inc
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Publication date
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  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シート材層の表面に形成されたホログラムが
剥離するおそれが少なく、かつ、ホログラムが形成され
た層の表面に直接印刷することができる積層体およびそ
の製造方法を提供する。 【解決手段】 ホログラムが形成された積層体10は、
シート材層11と、このシート材層11の一方の表面上
に設けられた硬化接着剤層12を具備する。硬化接着剤
層12のシート材層11とは反対側の表面にはホログラ
ム13が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホログラムが形成
された積層体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、印刷物に代表される積層体は種々
のものが提案されている。最も代表的なものとしては、
シート材層としての紙の表面に印刷層を施し、その上に
さらにコート層を平滑に設けて美観を高めている。
【0003】一方、最近よく用いられる技術の一つにホ
ログラフィがある。このホログラフィの技術も美観を高
め、人目を引くようにしたものである。ホログラフィ
は、干渉縞の形で物体の情報を記録することで立体像を
再現するものであり、情報処理、計測、ディスプレーな
どの多くの分野で使用されている。このような情報を記
録し現像処理した感光材料は、ホログラムといわれ、特
に、ホログラムの凹凸で情報を記録する表面レリーフ型
ホログラムが知られている。具体的には、先ず、フォト
レジストを塗った乾板にアルゴンレーザ光を使って、被
写体からの反射光と参照光とを当てて撮影し、現像する
ことで凹凸のあるホログラム画像を得る。そして、この
凹凸画像に金属を蒸着し、膜を形成することで導電性を
与え、この蒸着面上にニッケルをメッキし、メッキ膜を
剥離することで一種の金型(スタンパー)を得ている。
次いで、この金型を用いて塩化ビニル、ポリスチレン、
ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂を、例えば、平圧プ
レスまたはロール圧プレスなどにより加熱、加圧するこ
とで、凹凸を転写し、冷却後剥離することで樹脂ホログ
ラム(エンボスホログラム)を得ている。更に、この樹
脂ホログラムの裏面にアルミニウムを約10nmで真空
蒸着し、反射層を形成することで反射型ホログラムを作
成し、透明フィルムの印刷物をラミネートすることで表
面画像を立体画面から浮き上がったようにみせている。
また、樹脂ホログラムをガラスまたは透明樹脂で挟むこ
とで、いわゆる透視ホログラムを作成している。
【0004】このようなエンボスホログラムの製造方法
は、唯一安価で大量生産に適しており、例えば、書籍、
グリーティングカード、レコードジャケット、ステッカ
ーおよびクレジットカードに広く応用されている。
【0005】ここで、上述した従来の表面レリーフ型ホ
ログラムの製造方法においては、例えば、特公平1−5
2756に記載されているようなホログラム形成シート
が知られている。特公平1−52756記載のホログラ
ム形成シートは、基材となるポリエステルシートにウレ
タン樹脂塗料を塗布することで樹脂層を形成した後に、
プレス機にて樹脂層とスタンパーのホログラム形成面と
を重ね合わせることで樹脂層の表面にホログラムを形成
していた。そして、この樹脂層の表面にアルミニウムを
蒸着し、最終製品を得ている。
【0006】上述のように、ホログラム表面を有する積
層体は、物体の立像を再現するので、美観に優れ、人目
を引く点では、単なる紙の印刷物より好ましいと言え
る。しかし、従来におけるホログラムの形成は、前述の
通り、アルミニウム等の金属蒸着の工程を前提としてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来、フィルムの表面
にアルミニウム蒸着層を形成する方法として、例えば、
フィルムの表面に、直接アルミニウムを蒸着する方法、
および、フィルムの表面にアンダーコート剤を塗布し、
その後に、形成されたアンダーコート層の表面上にアル
ミニウムを蒸着する方法が知られている。特に、前者
は、真空雰囲気でアルミニウムを蒸気化し、蒸着すべき
フィルムの表面上に凝縮させる、いわゆる真空金属化法
として良く知られている。
【0008】しかしながら、上述の従来のアルミニウム
蒸着層を形成する方法は、以下に説明する通り、軟質ポ
リ塩化ビニルフィルムのような素材の表面にアルミニウ
ムを蒸着するのには適していない。
【0009】上述の真空金属化法は、フィルムを容器内
に収容し、この容器内を例えば10-3ないし10-4トー
ルの高真空状態に保持した状態で行われる。このため、
真空金属化法では、蒸着すべきフィルムは、ガスを放出
しない材料や、蒸発しやすい成分を含まない材料からな
るものに限定される。なぜならば、フィルムからガスが
発生すると容器内を高真空状態に維持することが困難に
なるからである。
【0010】また、真空蒸着法により、アルミニウム蒸
着層をフィルムの表面に直接形成したとしても、ある種
の可塑剤はフィルムの表面に拡散することにより、時間
経過とともにアルミニウム蒸着層とフィルムとの接着力
を弱めるので、アルミニウム蒸着層の表面に印刷作業を
行う際にアルミニウム蒸着層がフィルムから剥がれるお
それがある。
【0011】本発明は、かかる点に鑑みてなされた金属
蒸着の工程を必要としないものであり、良質なホログラ
ムが形成された層がシート材層の表面に形成され、この
ホログラムが形成された層が剥離するおそれが少なく、
かつ、ホログラムが形成された層の表面に印刷層を直接
設けることができるホログラムが形成された積層体を提
供する。また、本発明は、均一なホログラムが形成され
た層をシート材層の上に容易に設けることができるホロ
グラムが形成された積層体の製造方法を提供する。
【0012】
【課題を解決しようとする手段】本発明は、シート材層
および前記シート材層の一方の表面の少なくとも1部に
設けられかつ前記シート材層とは反対側の表面にホログ
ラムが形成された硬化接着剤層を具備することを特徴と
するホログラムが形成された積層体を提供する。
【0013】本発明は、ホログラムが形成された転写材
の表面上に接着剤を塗布して表面に前記ホログラムと正
反対の凹凸表面のホログラムを有する未硬化接着剤層を
形成する工程、前記未硬化接着剤層の表面上にシート材
層を貼り付けて前記転写材、前記未硬化接着剤層および
前記シート材層で構成される第1積層体を得る工程、前
記未硬化接着剤層を構成する前記接着剤を硬化させて硬
化接着剤層を形成する工程、および、硬化処理後の前記
第1積層体から前記転写材を剥離して前記硬化接着剤層
および前記シート材層で構成される第2積層体を得る工
程を具備することを特徴とするホログラムが形成された
積層体の製造方法を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形
態に係るホログラムが形成された積層体を示す断面図で
ある。
【0015】図1に示すように、この第1実施形態に係
るホログラムが形成された積層体10は、シート材層1
1および硬化接着剤層12を具備する。この硬化接着剤
層12のシート材層11とは反対側の表面にはホログラ
ム13が形成されている。
【0016】ここでシート材層11としては、後述の接
着剤と接着可能なシート状の材質であればよく、例え
ば、紙、ビニルフィルム、布、プラスチックフィルム、
金属箔およびセロファンから選択される一つである。ま
た、シート材層11は、単一の材質からなる層が2つ以
上積層された積層体であってもよい。各層は互いに同一
の材質であってもよく異なる材質であってもよい。
【0017】例えば、シート材層11としては、軟質ポ
リ塩化ビニルを選択できる。以下、シート材層11に軟
質ポリ塩化ビニル層を用いた場合について説明する。こ
の例で用いられる軟質ポリ塩化ビニルは、塩化ビニルポ
リマーに可塑化剤を添加して可塑化させた、いわゆる外
部可塑化型軟質ポリ塩化ビニルである。ここで含有され
ている可塑化剤は、例えば、フタル酸エステルである。
【0018】シート材層11としての軟質ポリ塩化ビニ
ル層は、軟質ポリ塩化ビニルからなるロール状フィル
ム、枚葉状フィルムのいずれも包含する。シート材層1
1の厚さは特に限定されないが、例えば、20〜500
μmである。
【0019】シート材層11の、硬化接着剤層12が形
成される側の表面には、予めコロナ放電処理を施こし、
その表面を粗くしておくことができる。これにより、硬
化接着剤層12とシート材層11とを非常に強固に接着
させることができる。
【0020】硬化接着剤層12は、接着剤が硬化して形
成されたものである。この接着剤としては、例えば、ポ
リウレタン系硬化樹脂、紫外線,電子線照射架橋性樹
脂、ドライラミネート用接着剤が好ましく、特に、ドラ
イラミネート用接着剤のうち加熱硬化型接着剤または光
硬化型接着剤が好ましい。
【0021】加熱硬化型接着剤は、熱により硬化するも
のであり、例えば、ウレタン系樹脂接着剤、エステル系
樹脂接着剤またはエーテル系樹脂接着剤である。また、
光硬化型接着剤は、電子線や紫外線の照射により硬化す
るタイプであって、例えば、ウレタン系樹脂接着剤また
はポリエステル系接着剤である。
【0022】この実施形態では、ポリエステルウレタン
系主剤およびポリイソシアネート系硬化剤からなるドラ
イラミネート接着剤[商品名:ディックドライLX90
1/KW75;大日本インキ化学工業(株)製]を乾燥
時に一平方メートル当たり5〜8gの割合で用いた。
【0023】上記のような接着剤はインキとの親和性に
優れているので、アンダーコート剤を硬化接着剤層12
の表面に塗布することなく、直接印刷を施すことが可能
である。この印刷方法としては、例えば、オフセット印
刷、UVオフセット印刷、グラビア印刷、シルクスクリ
ーン印刷またはフレキソ印刷が挙げられる。
【0024】硬化接着剤層12のシート材層11とは反
対側の表面には、微小な凹凸形状を有するホログラム1
3が形成されている。ホログラム13とは、物体の情報
を干渉縞の形で記録することで立体像を再現するもので
ある。この実施形態では、硬化接着剤層12の表面に形
成された凹凸で構成された、いわゆる表面レリーフ型ホ
ログラムである。
【0025】硬化接着剤層12は、シート材層11の表
面の全体だけではなく一部に設けても良く、種々の図柄
やパターンで形成することも可能である。以上説明した
第1実施形態に係るホログラムが形成された積層体10
は、ホログラム13を硬化接着剤層12の表面に形成し
ている。従って、金属蒸着処理することなくホログラム
13を形成することができる。
【0026】また、硬化接着剤層12のための接着剤
に、印刷インキとの親和性が高いものを選択することに
より、硬化接着剤層12のホログラム13が形成された
表面に直接印刷層を形成した場合に印刷層が剥離し難く
なる。この結果、表面に良質な印刷層を備えたホログラ
ムが形成された積層体10を得ることが可能である。
【0027】以下、上述の第1実施形態にかかるホログ
ラムが形成された積層体10の製造方法について説明す
る。まず、図2に示すように、転写材21を用意する。
転写材21は、表面が未処理であり剥離層が設けられて
いない素材である。例えば、転写材21は、表面が未処
理のポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン、ポ
リ塩化ビニル、ポリアミド若しくはこれらの素材の組み
合わせ、または、再生セルロースである。特に、剥離性
に優れかつ再使用が可能であることから表面未処理の二
軸延伸ポリプロピレンフィルムおよび表面未処理の無延
伸ポリプロピレンフィルムが好ましい。
【0028】この転写材21の一方の表面には、微小な
凹凸形状を有するホログラム22が形成されている。こ
のホログラム22は、上述の硬化接着剤層12の表面に
形成されるべきホログラム13とは正反対の凹凸を有す
る。このホログラム22は、公知の表面レリーフ型ホロ
グラムの形成方法に従って形成することができる。
【0029】また、転写材21の表面に樹脂をコーティ
ングして樹脂コーティング層を形成し、この樹脂コーテ
ィング層にホログラムを形成しても良い。この転写材2
1のホログラム22が形成された表面上に接着剤を塗布
し、図2に示すように、未硬化接着剤層23を形成す
る。これにより、転写材21および未硬化接着剤層23
からなる積層体20が得られる。
【0030】次いで、積層体20の未硬化接着剤層23
の転写材21とは反対側の表面にシート材層11を貼り
付けて、転写材21、未硬化接着剤層23およびシート
材層11からなる第1積層体30を得る。この第1積層
体30において未硬化接着剤層23を構成する接着剤を
硬化させて硬化接着剤層12とする。その後、転写材2
1を硬化接着剤層12から剥離させて、図1に示すホロ
グラムが形成された目的の第2積層体10を得る。
【0031】上述のようなホログラムが形成された積層
体10の製造方法を、シート材層として軟質ポリ塩化ビ
ニルを用いた場合について、図4および図5を参照して
さらに詳細に説明する。
【0032】まず、図4に示すように、ロール41から
ガイドローラ42により引き出したシート材層11の表
面に対して、コロナ放電器43によりコロナ放電処理を
施す。この処理により、シート材層11の表面を粗くし
て未硬化接着剤層23との密着性を向上させる。このよ
うな前処理は、選択されるシート材層11の材質に応じ
て行えばよい。
【0033】一方、ロール45からガイドローラ46に
より、一方の表面にホログラム22が形成された転写材
21を引き出し、転写材21を挟むように対向して配置
された一対のローラ47,48の間に転写材21を導
く。一対のローラ47,48の一方のローラ48は、接
着剤槽50内に収容された接着剤49に浸漬されてい
る。このため、転写材21の移動に応じて一方のローラ
48が回転し、転写材21のホログラム22が形成され
た表面に接着剤49が塗布される。この後、転写材21
を乾燥部51に導入する。乾燥部51では、約50〜8
0℃の熱風を転写材21に吹き付け、接着剤49から溶
剤を蒸発させる。これにより、均一な未硬化接着剤層2
3が転写材21の表面上に形成される。結果として、転
写材21および未硬化接着剤層23からなる積層体20
を得る。
【0034】積層体20の接着剤49が硬化する前に、
未硬化接着剤層23にシート材層11を貼り付けるよう
にして、積層体20およびシート材層11を、一対のロ
ーラ52、53の間に導入する。一対のローラ52、5
3のうち一方のローラ52は、例えば、ショア硬度約7
5のゴムローラであり、他方のローラ53はクロム被覆
またはステンレススチール製である。一対のローラ5
2、53間には所定の圧力が掛けられている。一対のロ
ーラ52、53間の圧力は、例えば、ローラ52の直径
を約110cmとした場合には、2〜10kg/cmの
範囲内に定められる。
【0035】積層体20およびシート材層11は、一対
のローラ52、53間で一体化され、第1積層体30と
して巻取りローラ54により巻き取られる。そして、巻
取りローラ54により巻き取られた第1積層体30は、
40〜60℃の環境下で24〜72時間貯蔵され、これ
により、未硬化接着剤層23が硬化して硬化接着剤層1
2となる。なお、未硬化接着剤層23に光硬化型接着剤
を用いた場合には、未硬化接着剤層23は紫外線照射装
置または電子線照射装置により硬化され、長時間貯蔵す
る必要はない。
【0036】次に、接着剤硬化後の第1積層体30から
転写材21が剥離される。図5は第1積層体30からか
ら転写材21を剥離する工程を概略的に示した図であ
る。第1積層体30は、巻取りローラ54から引き出さ
れ、1対のロール55,56の間に導入される。ここ
で、第1積層体30から転写材21が剥離される。転写
材21は、ロール57により巻き上げられる。この転写
材21は再使用が可能である。一方、図1に示すシート
材層11および硬化接着剤層12からなる目的の第2積
層体10は、ロール58により巻き上げられる。
【0037】この積層体10のホログラム13が形成さ
れた表面には、必要に応じて、例えば、オフセット印
刷、UVオフセット印刷、グラビア印刷、シルクスクリ
ーン印刷またはフレキソ印刷等を施すことが可能であ
る。例えば、グラビア印刷の場合には、アクリル/ビニ
ル系等の通常のインキを用いて硬化接着剤層12の表面
上に直接印刷することができる。
【0038】積層体10は、切断工程により所定の大き
さのシート状に裁断処理がなされ、最終仕上がり品とな
る。上述の製造例では、転写材21の表面全体に接着剤
49を塗布したが、転写材21の表面の一部にのみ接着
剤49を塗布しても良い。このように転写材21の表面
の一部にのみ接着剤49を塗布すると、未硬化接着剤層
23が設けられた部分と対応するシート材層11の表面
にのみホログラム13が形成された硬化接着剤層12を
形成することができる。この方法により、目的とする積
層体10の表面の任意の領域に種々の図柄やパターンを
形成することができる。
【0039】以上説明した第1実施形態に係るホログラ
ムが形成された積層体10の製造方法によれば、転写材
21のホログラム22が形成された表面上に、接着剤を
塗布して未硬化接着剤層23を形成し、この未硬化接着
剤層23の表面上にシート材層11としての軟質ポリ塩
化ビニル層を貼り合わせ、その後、未硬化接着剤層23
を硬化させて硬化接着剤層12とし、転写材21を剥離
することにより、図1に示す目的の積層体10を得てい
る。
【0040】次に、第2実施形態に係るホログラムが形
成された積層体について説明する。図6は、第2実施形
態に係るホログラムが形成された積層体を示す断面図で
ある。なお、第1実施形態と同一の部材については図1
と同一の番号を付与している。
【0041】図6に示すように、第2実施形態に係るホ
ログラムが形成された積層体60は、保護シート61、
再粘着層62、シート材層11および硬化接着剤層12
を具備する。硬化接着剤層12の表面にはホログラム1
3が形成されている。
【0042】ここで、再粘着層62は、シート材層11
の一方の表面上に設けられている。この再粘着層62は
被着対象に対して再剥離および再接着が自在な接着剤で
構成されている。この接着剤は、例えば、アクリル系樹
脂、ゴム系樹脂、ウレタン系樹脂またはポリ酢酸ビニル
系接着剤である。また、保護シート61は、再粘着層6
2の表面に設けられている。
【0043】シート材層11の表面に再粘着層62およ
び保護シート61が設けられた製品は、通常タック紙と
して市販で入手することができる。上述のような第2実
施形態に係るホログラムが形成された積層体60は、保
護シート61が剥がした後に再粘着層62を介して被着
対象に貼り付けることができる。また、再粘着層62は
再剥離および再接着が自在な接着剤で構成されているの
で、保護シート61が剥がされた後積層体60を再び被
着対象から剥離することも可能である。
【0044】第2実施形態に係るホログラムが形成され
た積層体60の製造は、保護シート61および再粘着層
62がホログラムが設けられた表面とは反対側の表面に
設けられたシート材層11を用いる以外は、上記説明し
た第1実施形態に係る積層体10の製造と同様に行うこ
とができる。
【0045】本発明のホログラムが形成された積層体
は、例えば、書籍、グリーティングカード、レコードジ
ャケット、ステッカーおよびクレジットカードの美観を
高める装飾に広く応用することが可能である。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明のホログラム
が形成された積層体は、シート材層の一方の表面に設け
られた硬化接着剤層の表面にホログラムが形成されてい
るので、ホログラムが形成された硬化接着剤層と基材で
あるシート材層との密着性が高く、ホログラムが形成さ
れた硬化接着剤層が剥離するおそれが少ない。また、硬
化接着剤層の表面上に印刷層を設けた場合に印刷層が剥
がれにくい。このため、本発明のホログラムが形成され
た積層体は、美観および印刷適正に優れている。
【0047】また、本発明のホログラムが形成された積
層体の製造方法によれば、基材であるシート材層に対し
て高真空状態で処理を施したり、加熱する必要がないの
で、高真空状態でガスが発生したり、加熱によりシート
材層の寸法が変化するおそれがない。この結果、寸法精
度と美観に優れたホログラムが形成された積層体を容易
に製造することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るホログラムが形成
された第2積層体を示す断面図。
【図2】第1実施形態に係るホログラムが形成された積
層体の製造過程で作られる積層体を示す断面図。
【図3】第1実施形態に係るホログラムが形成された積
層体の製造過程で作られる第1積層体を示す断面図。
【図4】第1実施形態に係るホログラムが形成された積
層体の製造方法における第1積層体を得る工程の概略を
示す説明図。
【図5】第1実施形態に係るホログラムが形成された積
層体の製造方法における第1積層体から転写材を剥離し
て第2積層体を得る工程の概略を示す説明図。
【図6】本発明の第2実施形態に係るホログラムが形成
された積層体を示す断面図。
【符号の説明】
10、60…ホログラムが形成された積層体、11…シ
ート材層、12…硬化接着剤層、13…ホログラム、2
1…転写材、23…未硬化接着剤層、61…保護シー
ト、62…再粘着層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 芦田 元明 京都府京都市南区久世築山町212−1 日 本たばこ産業株式会社印刷技術開発センタ ー内 (72)発明者 古村 澄 東京都港区芝浦一丁目4番1号 ジェイテ ィメタリック印刷株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート材層および前記シート材層の一方
    の表面の少なくとも1部に設けられかつ前記シート材層
    とは反対側の表面にホログラムが形成された硬化接着剤
    層を具備することを特徴とするホログラムが形成された
    積層体。
  2. 【請求項2】 さらにシート材層の他方の表面に設けら
    れた再粘着層および前記再粘着層の表面に設けられた保
    護シート層を具備する請求項1記載のホログラムが形成
    された積層体。
  3. 【請求項3】 シート材層が、紙、ビニルフィルム、
    布、プラスチックフィルム、金属箔またはセロファンか
    ら選択される一つである請求項1または2記載のホログ
    ラムが形成された積層体。
  4. 【請求項4】 ホログラムが形成された転写材の表面上
    に接着剤を塗布して表面に前記ホログラムと正反対の凹
    凸表面のホログラムを有する未硬化接着剤層を形成する
    工程、 前記未硬化接着剤層の表面上にシート材層を貼り付けて
    前記転写材、前記未硬化接着剤層および前記シート材層
    で構成される第1積層体を得る工程、 前記未硬化接着剤層を構成する前記接着剤を硬化させて
    硬化接着剤層を形成する工程、および、 硬化処理後の前記第1積層体から前記転写材を剥離して
    前記硬化接着剤層および前記シート材層で構成される第
    2積層体を得る工程を具備することを特徴とするホログ
    ラムが形成された積層体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記転写材が樹脂コーティング層を具備
    し、前記樹脂コーティング層の表面にホログラムが形成
    されている請求項4記載のホログラムが形成された積層
    体の製造方法。
  6. 【請求項6】 シート材層の未硬化接着剤層とは反対側
    の表面に予め再粘着層および保護シートが順次積層して
    設けられている請求項4または5記載のホログラムが形
    成された積層体の製造方法。
  7. 【請求項7】 シート材層が、紙、ビニルフィルム、
    布、プラスチックフィルム、金属箔またはセロファンか
    ら選択される一つである請求項4ないし6のいずれか1
    つに記載のホログラムが形成された積層体の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009226682A (ja) * 2008-03-21 2009-10-08 Toyo Seikan Kaisha Ltd 積層フィルム及び容器
JP2012096413A (ja) * 2010-10-29 2012-05-24 Dainippon Printing Co Ltd 紙容器用包装材料の製造方法および紙容器
JP2014013341A (ja) * 2012-07-05 2014-01-23 Toshiba Corp ホログラム生成方法、及びホログラム生成装置

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