JPH1034408A - 工具ホルダ装置及び工具着脱方法 - Google Patents

工具ホルダ装置及び工具着脱方法

Info

Publication number
JPH1034408A
JPH1034408A JP8205524A JP20552496A JPH1034408A JP H1034408 A JPH1034408 A JP H1034408A JP 8205524 A JP8205524 A JP 8205524A JP 20552496 A JP20552496 A JP 20552496A JP H1034408 A JPH1034408 A JP H1034408A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tool
hole
diameter
tool holder
small
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8205524A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhisa Takada
高田泰久
Kazuki Watanabe
渡辺一樹
Tetsuo Shibukawa
渋川哲郎
Futoshi Sugimoto
太 杉本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Toyoda Koki KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp, Toyoda Koki KK filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP8205524A priority Critical patent/JPH1034408A/ja
Publication of JPH1034408A publication Critical patent/JPH1034408A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gripping On Spindles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高速回転の工作機械の主軸に取付けてもアンバ
ランスが生じず、加工精度の低下や工具寿命の低下をも
たらすことがない工具ホルダ装置、及び工具着脱方法を
提供する。 【解決手段】大径穴11aと小径穴11bとからなる工
具挿入穴11と、大径穴11aと小径穴11bとの間の
段差部に連通する油圧供給孔12とを備えた工具保持部
10dを有する工具ホルダ10と、前記大径穴及び前記
小径穴に対応した大径部20aと小径部20bを有し、
かつ前記大径穴に対する前記大径部の径及び前記小径穴
に対する前記小径部の径の少なくとも一方が締め代を有
するように形成された工具20と、からなる工具ホルダ
装置であり、前記工具を工具ホルダに取り付けるに際し
ては前記工具ホルダの工具保持部を加熱して前記工具を
焼きばめし、前記工具の取り外しに際しては前記工具ホ
ルダの油圧供給孔12に油圧を供給するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マシニングセンタ
等の工作機械の主軸に工具を取付けるための工具ホルダ
装置及び、工具着脱方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マシニングセンタ等に用いられる工具ホ
ルダにおいて、工具を工具ホルダに取付ける方法として
は、コレットおよびナットを用いて工具ホルダに設けら
れたコレットに工具を挿入し、これをナットによって締
付けるようにしている工具ホルダ装置が最も一般的に用
いられている。また、他の方法としては、特開平2−2
18552号公報に開示されているような砥石装着装置
を応用して工具ホルダに工具を焼きばめすることが考え
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、工作機械の分野
では、高能率加工の要求から主軸の回転速度の高速化
(1万回転以上)が図られているが、前記のコレット及
びナットを用いた工具ホルダでは、工具の取付け位置が
取付けの度に若干異なるため工具ホルダの回転バランス
がその都度異なることになり、このアンバランスによっ
て高速回転時に加工精度の低下や工具寿命の低下をもた
らす。これを防止するためには工具を取付ける度に毎回
バランス取りを行う必要があり、生産性の低下をもたら
す等の問題がある。
【0004】また、前記の工具ホルダに工具を焼きばめ
する方式では、工具ホルダに工具を焼きばめする際は工
具ホルダのみを加熱すればよいが、工具ホルダから工具
を取り外す際には工具ホルダのみを加熱するこは困難で
あり、工具ホルダと共に工具も加熱されてしまう。この
ため、工具ホルダの線膨脹係数が工具の線膨張係数に対
して大きな値であることが必要となるが、一般に工具ホ
ルダの材質はSCM(クロムモリブデン鋼)やSK(合
金工具鋼)材であり、工具の材質はSCMや超硬である
ので、線膨張係数が同じもしくはあまり差がない場合が
多く、前記従来の焼きばめ方式では工具を焼きばめする
ことはできても工具を抜くことができないという問題が
ある。これを防止するためには、焼きばめにおける締め
代を少なくすることが考えられるが、締め代を小さくす
ると工具把持力が低下する問題がある。また、工具ホル
ダの肉厚を薄することも考えられるが、肉厚を小さくす
ると工具ホルダの剛性が低下する問題がある。
【0005】そこで本発明の目的は、工具を工具ホルダ
に焼きばめすることにより高速回転に対応すると共に、
工具と工具ホルダに線膨張係数の差がなくても工具を容
易に抜き取ることができる工具ホルダ装置及び工具着脱
方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は、大径穴と小径穴からなる工具挿入穴を備
えた工具保持部と、前記大径穴および前記小径穴に対応
した大径部と小径部を有し、かつ前記大径穴に対する前
記大径部の径および前記小径穴に対する前記小径部の径
の少なくとも一方が締め代を有するように形成された工
具と、前記工具挿入穴の前記大径穴と前記小径穴との間
の段差部と、前記工具の前記大径部と前記小径部との間
の段差部とによって形成される空間部と、該空間部に連
通する油圧供給孔と、からなる工具ホルダ装置を構成す
る。
【0007】また、本発明は、工具ホルダの前記工具保
持部に、大径穴と小径穴との間に環状溝を設け、該環状
溝に油圧供給孔を連通することにより油圧を供給し易く
するように構成される。さらに、本発明は、工具ホルダ
の前記工具保持部に該工具ホルダ後端と前記工具挿入穴
を連通する連通孔を設けて、工具の取り外しが容易にな
るように構成される。
【0008】さらに、本発明は、工具ホルダの前記油圧
供給孔に雌ねじ部を形成し、該雌ねじ部に係合された雄
ねじの先端を前記工具に当接させることにより、工具の
回り止め、抜け止めをするように構成される。
【0009】さらに、本発明は、前記工具ホルダにおい
て前記工具挿入穴の底部及び前記工具の後端の一方にキ
ーを他方に該キーと係合するキー溝を設けるように構成
される。さらに、本発明は、前記工具ホルダに前記工具
挿入穴と連通するねじ孔を設け、前記工具の後端には前
記ねじ孔に螺合するねじを形成するようの構成される。
【0010】さらに、本発明は、大径穴と小径穴からな
る工具挿入穴を備えた工具保持部と、前記大径穴および
前記小径穴に対応した大径部と小径部を有し、かつ前記
大径穴に対する前記大径部の径および前記小径穴に対す
る前記小径部の径の少なくとも一方が締め代を有するよ
うに形成された工具と、前記工具挿入穴の前記大径穴と
前記小径穴との間の段差部と、前記工具の前記大径部と
前記小径部との間の段差部とによって形成される空間部
と、該空間部に連通する油圧供給孔とにより構成され、
前記工具の取付けに際して、前記工具保持部を加熱して
前記工具を焼きばめし、前記工具の取外しに際して、前
記油圧供給孔に油圧を供給することを特徴とする工具着
脱方法を構成する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の工具ホルダ装置及び工具
着脱方法は、大径穴と小径穴からなる工具挿入穴を備え
た工具保持部と前記大径穴および前記小径穴に対応した
大径部と小径部を有し、かつ前記大径穴に対する前記大
径部の径および前記小径穴に対する前記小径部の径の少
なくとも一方が締め代を有するように形成された工具
と、前記工具挿入穴の前記大径穴と前記小径穴との間の
段差部と、前記工具の前記大径部と前記小径部との間の
段差部とによって形成される空間部と、該空間部に連通
する油圧供給孔とからなる工具ホルダ装置であり、前記
工具を工具ホルダに取付けるに際しては前記工具ホルダ
の工具保持部を加熱して前記工具を焼きばめし、前記工
具の取外しに際しては前記工具ホルダの油圧供給孔に油
圧を供給することを特徴とするものである。
【0012】また、本発明は、工具ホルダの前記工具保
持部に、大径穴と小径穴との間に環状溝を設け、該環状
溝に油圧供給孔を連通することにより油圧を供給し易く
するようにすることもできる。さらに、工具ホルダの前
記工具保持部に該工具ホルダ後端と前記工具挿入穴を連
通する連通孔を設けて、工具の取り外しの際、該連通孔
からの油圧の供給あるいは衝撃により、工具を容易に取
り外すようにすることもできる。
【0013】さらに、工具ホルダの前記油圧供給孔に雌
ねじ部を形成し、該雌ねじ部に係合された雄ねじの先端
を前記工具に当接させることにより、工具の回り止め抜
け止めをしたり、前記工具挿入穴の底部及び前記工具の
後端の一方にキーを他方に該キーと係合するキー溝を設
けるように構成し、あるいは、工具の後端にねじ部を形
成し、そのねじが螺合する工具ホルダの後部に形成され
たねじ部とより構成することにより工具ホルダの把持力
を向上するようにすることができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に沿って説明す
る。
【0015】図1は、本発明の工具ホルダ装置の第1実
施例を示しており、工具ホルダ10は後端にマシニング
センタ等工作機械の主軸先端に設けられたテーパー状の
開口に嵌合されるテーパー状のシャンク部と前記工作機
械主軸の端面と当接する当接面10bを有している。1
0cは工具ホルダを工作機械主軸に固定する際に主軸に
設けられた引込み軸のボールが係合する係合孔である。
工具ホルダ10の前部は工具保持部10dを構成してお
り、その先端方向に、工具20を嵌合するための工具挿
入穴11が形成されている。該工具挿入穴11は、その
直径が異なる前方の大径穴11aと後方の小径穴11b
とが段差部を介して形成されている。そして、工具ホル
ダ10には、前記大径穴11aと小径穴11bとが段差
部に外部から油圧供給孔12が連通されている。
【0016】一方、工具20は、先端部の工具部分と、
工具ホルダの工具挿入穴11に挿入嵌合されるシャンク
部とよりなり、該シャンク部は、前記工具挿入穴11の
大径穴11aに対応する大径部20aと小径穴11bに
対応する小径部20bとから構成され、その大径部20
aと小径部20bとの間に段差部20cが形成されてい
る。そして、工具のシャンク部(大径部、小径部)は、
工具ホルダ10に焼きばめするため、常温においては、
焼きばめの締め代分だけ工具のシャンク部の径の方が工
具ホルダの工具挿入穴11の径より大きく(具体的に
は、例えば約14μm)形成されている。なお、締め代
は、前記小径部、大径部のいずれか一方又は両方に設け
ることができる。
【0017】工具20の工具ホルダ10への着脱は、工
具管理室等で行われることになる。まず、工具20を工
具ホルダ10に取り付けるには、工具ホルダ10の工具
保持部10dを加熱し、熱膨脹させて、工具ホルダ10
の工具挿入穴11に工具のシャンク部をその後端面が前
記工具挿入穴11の底面に当接するまで挿入する。その
後常温まで冷却されると、前記締め代分により締め付け
され、いわゆる焼きばめが行われる。工具がセットされ
た工具ホルダ装置は、工作機械に取り付けて使用され
る。
【0018】また、工具20を工具ホルダ10から取り
外す場合には、再び工具管理室等において、工具ホルダ
10の油圧供給孔11から油圧を工具挿入穴11の大径
穴11aと小径穴11bとの間の段差部と、工具10の
大径部20aと小径部20bとの間の段差部とによって
形成される空間部に供給することにより、工具ホルダ1
0と工具のシャンク部(20a、20b)との間に油膜
が形成されると共に、前記工具20のシャンク部に設け
られた段差部20cが油圧を受けることにより、工具2
0を工具ホルダ10から抜くことができる。この現象
は、一般にステップドスリーブ方式として知られている
ものである。なお、この空間部には、油圧の供給を容易
にするために、工具挿入穴11の大径穴11aと小径穴
11bとの間に図2に示すように環状溝11cを設けて
もよい。この点は、以下の実施例においても同様に空間
部のみでも、環状溝11cを設けてもよい。
【0019】図2は、本発明の工具ホルダ装置の第2実
施例を示しており、前記第1実施例において締め代及び
工具ホルダ10の工具保持部10dの肉厚が大きい場合
には、油圧供給孔11から供給される油圧のみでは工具
20が抜けない場合が考えられるので、それに対処した
ものである。第2実施例は、工具ホルダ10のシャンク
部10aの後端から、工具挿通穴11に連通する連通孔
13を設けており、また、工具挿入穴11の大径穴11
aと小径穴11bとの間に環状溝11cが設けられてい
る。その他は実施例1と同様に構成されている。
【0020】工具20を工具ホルダ10に取付ける場合
は第1実施例と同じ手順で行われ、工具20を工具ホル
ダ10から抜くときは、油圧供給孔12から油圧を環状
溝11cに供給し、そのうえさらに、前記連通孔13か
らも油圧を供給することにより、その圧力により容易に
抜き取ることができる。あるいは連通孔13には油圧を
供給する代わりに、連通孔13に棒を差し込みハンマで
叩く等の衝撃を加えることによっても容易に工具を抜く
ことができるものである。
【0021】図3は、本発明の工具ホルダ装置の第3実
施例を示している。前記第1実施例において締め代及び
工具ホルダ10の工具保持部10dの肉厚が大きい場合
には、油圧供給孔12から供給される油圧のみでは工具
20が抜けない場合が考えられる。そこで、締め代ある
いは工具ホルダの肉厚を小さくすることが考えられる
が、工具ホルダ10の肉厚を小さくすることは工具ホル
ダの剛性の低下を招き好ましくないので、締め代を小さ
くすることが考えられる。そこで第3実施例では、第1
実施例と同様の構成において、工具ホルダ10に対する
工具20の芯出し精度を確保するのに必要な範囲におい
て、締め代を小さく設定した場合の工具の抜け止め、回
り止めを施したものである。
【0022】第1実施例における油圧供給孔12にねじ
を切って雌ねじ付き孔12aとしておくものであり、こ
の場合雌ねじ付き孔12aは円周方向に複数、それも等
間隔に2箇所(180度間隔)、あるいは3箇所(12
0度間隔)に設けた方が好ましい。一方、工具20のシ
ャンク部には、工具ホルダ10の雌ねじ付き孔12aに
対応する位置、すなわち大径部20aと小径部20bと
の境界部に溝20dを設けておくものである。
【0023】第3実施例の工具ホルダ10において、工
具をセットする場合は、前記第1実施例と同様に工具を
焼きばめした後、油圧供給孔である雌ねじ付き孔12a
に雄ねじ14をその先端が前記工具20の溝20dに係
合するようにねじ込み、工具ホルダ10に対する工具2
0の回り止め、抜け止めとし、締め代を小さく設定した
ことによる工具把持力の低下をこのねじで補償するもの
である。工具20の抜き方は、雄ねじ14を取り外す以
外は第1実施例の場合と同様であるが、その際、油圧供
給源に連結されない他の雌ねじ付き油圧供給孔はシール
しておく必要がある。
【0024】また、前記第3実施例と同様に締め代を小
さくした場合には、図4に示す第4実施例の構成をとる
こともできる。図4において、工具20のシャンク部の
後端にはキー20eが形成されており、そのキー20e
を工具ホルダ10の工具挿入穴11の後端にねじ結合さ
れたブッシュ14に形成されたキー溝14aに嵌合され
るように構成されている。それ以外は第1実施例と同様
である。該ブッシュ14は、工具ホルダ10の工具挿入
穴11より小径で前部の大径部14cと後部の小径部1
4bとより構成し、その外周にはそれぞれねじが形成さ
れている。一方工具ホルダ10の後部には前記ブッシュ
の大径ねじ及び小径ねじが螺合するねじ孔が形成されて
いる。前記ブッシュ14は工具ホルダ10の工具挿入穴
11の前方より挿入し、その後部の小径ネジ14b及び
大径ネジ14cにより工具ホルダ10に螺合固定され
る。この際前記ブッシュ14の小径部と大径部の境界に
形成された段差部14dが工具ホルダ10のねじ孔の段
差部に当接することにより確実に位置決めすることがで
きる。
【0025】第4実施例において、工具20を工具ホル
ダ10にセットする場合には、焼きばめの際に、工具後
端のキー20eを工具ホルダー内のキー溝14aに係合
させておく。このキー結合により、工具20の工具ホル
ダ10に対する回り止めとし、締め代を小さく設定した
ことによる工具把持力の低下を補償する。取り外しは、
実施例1と同様である。
【0026】図4では、工具ホルダ10の工具挿入穴1
1の後端にキー溝14aを形成したブッシュ14を別体
に形成し、組込み、固定しているが、工具ホルダ10に
一体的にキー溝を形成することもできる。また、工具に
キー溝を、工具ホルダ側にキーを設けるように構成して
もよい。
【0027】例えば、図1に示された第1実施例におい
ては、工具の端面と工具ホルダ10の工具挿入穴11の
底面とが面接触しているために、それらの直角度が悪い
と工具20の工具ホルダ10に対する傾斜につながり、
工具20の振れが生じる原因となる。そこで、図5に示
された第5実施例では、工具ホルダ10の後端から工具
挿入穴11に向かってねじ孔15aを設け、そのねじ孔
15aに位置決め用ねじ15bを螺合し、そのねじの先
端を工具20の端面20fに当接し、工具の軸方向の位
置決めを行うと共に、工具20の工具ホルダ10に対す
る傾斜を防止することができるようにしたものである。
このねじ15bによる位置決め手段は他の実施例にも適
宜応用、適用することができるものである。
【0028】図6は第6実施例を示しており、工具ホル
ダ10の後端から工具挿入穴11に通じるねじ孔16を
設けてあり、それに対向するように、工具20のシャン
ク部(20a.20b)の後端部に同軸上に雄ねじ部2
0gを形成してある。この場合の工具と工具ホルダの締
め代は、工具の把持力が充分でかつ工具20と工具ホル
ダ10の中心がずれない程度の締め代(比較的少なめ)
とすることができる。工具20を工具ホルダ10にセッ
トする場合には、第1実施例と同様に工具ホルダ10を
加熱膨脹させ、工具20を工具ホルダ10の工具挿入穴
11に挿入し、工具後端の雄ねじ部20gをねじ孔16
に螺合した後に、冷却し、焼き嵌めをする。工具20を
工具ホルダ10から取り外す場合には、油圧供給孔12
から油圧を供給し、その工具20と工具ホルダ10との
間に油膜を形成しながら工具を回転して抜き去ることが
できる。工具を工具ホルダに螺合することにより、工具
の締め代を小さくした場合にも工具の位置決めと回り止
めが確実にできるものである。なお、このねじは逆ねじ
とするのが好ましい。また、雄ねじ部20fを短くし
て、別体のねじを後端からねじ込み、ダブルねじとして
位置決め、固定を確実なものとすることができる。
【0029】さらに、図7は第7実施例を示しており、
第6実施例における工具の大径部、小径部を反対にした
ものに相当するものである。工具20には小径部20
h、大径部20i及び後端部の大径の雄ねじ部20jが
形成され、その直径が順次大きくなるように構成されて
いる。工具ホルダ10の工具挿入穴11は前記工具20
のそれぞれの部分と対応するように、先端から小径穴1
1h、大径穴11i及び大径のねじ孔17が形成されて
いる。そして、小径穴11hと大径穴11iの境界部に
環状溝11cが形成され、その環状溝11cと外部とを
連通する油圧供給孔12が設けられている。工具20を
工具ホルダ10にセットする場合には、第1実施例と同
様に工具ホルダを加熱膨脹させ、工具20を工具ホルダ
10の後端から、工具挿入穴11に挿入し、工具後端の
雄ねじ部20jをねじ孔17に螺合し,工具20の大径
部20iと雄ねじ部20jとの段差部に形成された端面
20kを工具ホルダ10の大径穴11iと大径のねじ孔
17との段差部に当接して位置決めした後に、冷却し、
焼きばめをする。また、図8に示すように、工具20の
小径部20hに位置決め用の段差20lを設け、工具ホ
ルダ10の小径穴11hに形成した段差部に当接して位
置決めするようにしてもよい。工具20を工具ホルダ1
0から外す場合には、油圧供給孔12から油圧を供給
し、工具20と工具ホルダ10との間に油膜を形成しな
がら工具10を回転して抜き去ることができる。
【0030】工具20を工具ホルダ10に螺合すること
により、工具の締め代を小さくした場合にも工具の位置
決めと回り止めが確実にできるものである。なお、雄ね
じ部20hは、前記第6実施例と同様にダブルねじとす
ることができる。以上、本発明の工具ホルダ装置を各実
施例ごとに説明したが、それらの構成は適宜に組み合わ
せて実施できることはいうまでもない。
【0031】
【発明の効果】本発明の工具ホルダ装置及び工具着脱方
法を採用することにより、次の効果を得ることができ
る。
【0032】工具の工具ホルダに対する係合に焼きばめ
を用いることにより、工具把持力が向上し、高速回転時
における工具の緩みが防止される。また、焼きばめを用
いることにより、工具ホルダに対する工具の芯出し精度
が向上するので、予め工具ホルダ及び工具のそれぞれの
バランスをとっておけば、工作機械に取り付けた際、高
速回転時にアンバランスによる振れが生じることがな
い。そして、工具を工具ホルダから取り外す際には、油
圧を加えることによって容易に工具を取り外すことがで
きる。
【0033】さらに、工具と工具ホルダの線膨張係数の
差が小さい場合でも、締め代及び工具ホルダの肉厚を小
さくすることなく、工具ホルダ後部に設けられた連通孔
から油圧もしくは衝撃を加えることにより工具を容易に
抜くことが可能となる。
【0034】さらに、工具と工具ホルダの線膨張係数の
差が小さい場合、締め代を小さくしても、油圧供給孔を
利用したねじの押圧力により、工具把持力の低下を防ぐ
ことができ、またその際は、締め代を小さくすることに
より、油圧により容易に工具を取り外すことができる。
【0035】さらに、工具と工具ホルダの線膨張係数の
差が小さい場合、締め代を小さくしても、キー、キー溝
係合により工具の回り止めがなされるので工具把持力が
低下することがなく、締め代を小さくすることにより、
油圧により容易に工具を取り外すことができる。
【0036】さらに、工具と工具ホルダの線膨張係数の
差が小さい場合、締め代を小さくしても、工具の後端に
形成されたねじの工具ホルダのねじ孔への螺合により工
具の位置決め、回り止めがなされるので工具把持力が低
下することがなく、精度が維持できると共に、油圧を供
給することにより容易に工具を抜くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す全体断面図である。
【図2】本発明の第2実施例を示す全体断面図である。
【図3】本発明の第3実施例を示す全体断面図である。
【図4】本発明の第4実施例を示す全体断面図である。
【図5】本発明の第5実施例を示す全体断面図である。
【図6】本発明の第6実施例を示す全体断面図である。
【図7】本発明の第7実施例を示す全体断面図である。
【図8】本発明の第7実施例の変形例を示す全体断面図
である。
【符号の説明】
10 工具ホルダ 10d 工具ホルダの工具保持部 11 工具ホルダの工具挿入穴 11a 工具ホルダの大径穴 11b 工具ホルダの小径穴 11c 工具ホルダの環状溝 12 工具ホルダの油圧供給孔 20 工具 20a 工具の大径部 20b 工具の小径部 20c 工具の段差部 20d 工具の溝部 20g,j 工具の雄ねじ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渋川哲郎 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内 (72)発明者 杉本 太 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】大径穴と小径穴からなる工具挿入穴を備え
    た工具保持部と、 前記大径穴および前記小径穴に対応した大径部と小径部
    を有し、かつ前記大径穴に対する前記大径部の径および
    前記小径穴に対する前記小径部の径の少なくとも一方が
    締め代を有するように形成された工具と、 前記工具挿入穴の前記大径穴と前記小径穴との間の段差
    部と、前記工具の前記大径部と前記小径部との間の段差
    部とによって形成される空間部と、 該空間部に連通する油圧供給孔と、からなる工具ホルダ
    装置。
  2. 【請求項2】大径穴、小径穴、これらの間の環状溝から
    なる工具挿入穴と、前記環状溝に連通する油圧供給孔と
    を備えた工具保持部を有する工具ホルダと、 前記大径穴および前記小径穴に対応した大径部と小径部
    を有し、かつ前記大径穴に対する前記大径部の径および
    前記小径穴に対する前記小径部の径の少なくとも一方が
    締め代を有するように形成された工具と、からなる工具
    ホルダ装置。
  3. 【請求項3】請求項1の工具ホルダ装置において、前記
    工具ホルダに該工具ホルダ後端と前記工具挿入穴を連通
    する連通孔を設けたことを特徴とする請求項1の工具ホ
    ルダ装置。
  4. 【請求項4】請求項1の工具ホルダ装置において、前記
    油圧供給孔に設けられた雌ねじ部と、該雌ねじ部と係合
    し前記工具に当接する雄ねじとを備えたことを特徴とす
    る請求項1の工具ホルダ装置
  5. 【請求項5】請求項1の工具ホルダ装置において、前記
    工具挿入穴の底部及び前記工具の後端の一方にキーを他
    方に該キーと係合するキー溝を設けたことを特徴とする
    請求項1の工具ホルダ装置
  6. 【請求項6】請求項1の工具ホルダ装置において、前記
    工具ホルダに前記工具挿入穴と連通するねじ孔を設け、
    前記工具の後端に前記ねじ孔に螺合するねじを形成した
    ことを特徴とする請求項1の工具ホルダ装置。
  7. 【請求項7】大径穴と小径穴からなる工具挿入穴を備え
    た工具保持部と、 前記大径穴および前記小径穴に対応した大径部と小径部
    を有し、かつ前記大径穴に対する前記大径部の径および
    前記小径穴に対する前記小径部の径の少なくとも一方が
    締め代を有するように形成された工具と、 前記工具挿入穴の前記大径穴と前記小径穴との間の段差
    部と、前記工具の前記大径部と前記小径部との間の段差
    部とによって形成される空間部と、 該空間部に連通する油圧供給孔とにより構成され、 前記工具の取付けに際して、前記工具保持部を加熱して
    前記工具を焼きばめし、 前記工具の取外しに際して、
    前記油圧供給孔に油圧を供給することを特徴とする工具
    着脱方法。
JP8205524A 1996-07-17 1996-07-17 工具ホルダ装置及び工具着脱方法 Pending JPH1034408A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8205524A JPH1034408A (ja) 1996-07-17 1996-07-17 工具ホルダ装置及び工具着脱方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8205524A JPH1034408A (ja) 1996-07-17 1996-07-17 工具ホルダ装置及び工具着脱方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002217706A Division JP2003048133A (ja) 2002-07-26 2002-07-26 工具ホルダ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1034408A true JPH1034408A (ja) 1998-02-10

Family

ID=16508317

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8205524A Pending JPH1034408A (ja) 1996-07-17 1996-07-17 工具ホルダ装置及び工具着脱方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1034408A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000343365A (ja) * 1999-06-08 2000-12-12 Dowa Mining Co Ltd 工作機械用のワーク保持治具及び加工方法
WO2013102991A1 (ja) * 2012-01-05 2013-07-11 株式会社 東芝 巻上機およびそれを備えた回転電機

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0435051Y2 (ja) * 1988-08-29 1992-08-20
JPH06346924A (ja) * 1993-06-04 1994-12-20 Nippon Seiko Kk 高速スピンドルユニット
JPH07609U (ja) * 1993-05-10 1995-01-06 株式会社ビーシーテック 回転切削工具
JPH07178607A (ja) * 1993-12-21 1995-07-18 Nippon Seiko Kk スピンドル装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0435051Y2 (ja) * 1988-08-29 1992-08-20
JPH07609U (ja) * 1993-05-10 1995-01-06 株式会社ビーシーテック 回転切削工具
JPH06346924A (ja) * 1993-06-04 1994-12-20 Nippon Seiko Kk 高速スピンドルユニット
JPH07178607A (ja) * 1993-12-21 1995-07-18 Nippon Seiko Kk スピンドル装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000343365A (ja) * 1999-06-08 2000-12-12 Dowa Mining Co Ltd 工作機械用のワーク保持治具及び加工方法
WO2013102991A1 (ja) * 2012-01-05 2013-07-11 株式会社 東芝 巻上機およびそれを備えた回転電機
JP2013139325A (ja) * 2012-01-05 2013-07-18 Toshiba Corp 巻上機およびそれを備えた回転電機
CN104039677A (zh) * 2012-01-05 2014-09-10 株式会社东芝 卷扬机和具备该卷扬机的旋转电机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100621952B1 (ko) 엔드 밀 처킹 구조
EP1038619B1 (en) Tool holder
JPS6333961B2 (ja)
US8746984B2 (en) Mechanism for mounting and dismounting bearing
JP2000158270A (ja) ツールホルダ
JPH10291106A (ja) 工具ユニット
JP2001150221A (ja) エンドミルチャッキング構造
JPH0431812B2 (ja)
KR20100017111A (ko) 툴 홀더 감쇄 시스템
US5915896A (en) Adjustable machine tool assembly
JPH1034408A (ja) 工具ホルダ装置及び工具着脱方法
JP2003500222A (ja) 焼きばめにより工具をクランプするチャック
JP2771439B2 (ja) スピンドル装置
JP2001113406A (ja) 焼ばめ用工具
JP2003048133A (ja) 工具ホルダ装置
JPH07299614A (ja) 工 具
JP2857102B2 (ja) スピンドル装置
JP2802047B2 (ja) 孔加工工具
JP5923646B1 (ja) 焼嵌め式工具ホルダおよび刃物のチャッキング構造
US20230035681A1 (en) Shrink-fit chuck with novel damping, method of using the chuck and tool-clamping system
JP3391757B2 (ja) エンドミルのアンチャッキング方法及びアンチャッキング用治具
JPH09174542A (ja) 孔加工工具
JPH06320309A (ja) ツール着脱装置
JPH0751964A (ja) 工具装着装置
JPS5925521Y2 (ja) 圧延ロ−ル