JPH10340A - 中空糸膜モジュール及び中空糸膜モジュールの製造方法 - Google Patents

中空糸膜モジュール及び中空糸膜モジュールの製造方法

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JPH10340A
JPH10340A JP17741796A JP17741796A JPH10340A JP H10340 A JPH10340 A JP H10340A JP 17741796 A JP17741796 A JP 17741796A JP 17741796 A JP17741796 A JP 17741796A JP H10340 A JPH10340 A JP H10340A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中空糸膜モジュールのケース部材内部への濾
過対象流体の流入がスムーズに行われ、中空糸膜の糸束
をケース内部に挿入する際に傷等が発生せず、組立て性
の良い中空糸膜モジュールを提供する。 【解決手段】 中空糸膜モジュール1のケース部材とし
て、不織布を筒状に形成した不織布円筒2を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中空糸膜モジュー
ル及び中空糸膜モジュールの製造方法に関し、ケース部
材に不織布を用いることを特徴とする。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の中空糸膜モジュール10
1は、例えば図Aに示すように、円筒状の硬質プラスチ
ック製のケース102に多数本の中空糸膜103aを束
ねてU字型に形成した中空糸膜の糸束103を挿入し、
この中空糸膜の糸束103の端部を封止剤104によ
り、中空糸膜103a自体は端面部103bの開口(開
口端部103bと以下に記載)を維持しながら封止固定
しているものがある。
【0003】そして、濾過対象となる流体は矢印A10
1に示されるように、ケース102の開放側端面102
aの開口通路102bを通ってケース102内部に入
り、中空糸膜103aの膜表面を透過して開口端部10
3bから流出することで濾過される。
【0004】また一般に、中空糸膜モジュール101の
濾過寿命は、ケース102内部に挿入される中空糸膜1
03aの膜面積に依存するので、濾過寿命を優先させて
中空糸膜モジュール101を製作しようとすると、中空
糸膜103aの充填率を高くし、ケース102内部での
密度を大きくすることが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような状態の中空
糸膜モジュール101で流体の濾過を行うと、流体は開
放側端面102aの開口通路102bから流入するた
め、ケース102内部の中空糸膜103a全体に流体を
回り込ませる時に圧力損失が大きくなるという問題があ
る。また、濾過対象流体が懸濁成分の多い流体である場
合には、特に、S101の鎖線で示した中空糸膜103
aの湾曲部(頂上部)の膜表面に懸濁粒子成分が付着し
やすく、懸濁粒子成分の層が形成されて濾過効率が低下
するという問題も発生していた。
【0006】そして、このような圧力損失や汚れの局所
的付着といった問題を解決する手段として、図Bに示す
ようにケースの開放側端面102aのみならず、周壁に
も濾過対象流体を通過させる開口通路102cを設ける
ことが考えられる。
【0007】しかしながら、この中空糸膜モジュール1
11ではケース周壁の内部側がなめらかでない為、製造
工程で中空糸膜103aをケース102に装填する際
に、傷が生じたり、開口通路102cに引っかかり折れ
てしまうという問題がある。
【0008】そこで、図C(a),(b)のように中空
糸膜の糸束103を予めシート材112により巻付けた
状態(113’)にしてケース102に装填するという
ことも行われ、傷や折れの発生を防止しているが、シー
ト材112が新たに必要となり、また巻付け工程がプラ
スされるので、作業時間が増大してしまう。
【0009】また、一般的にこのような中空糸膜モジュ
ールは、使用目的や寿命の設定により大きさや形状がま
ちまちで多種多様である。すなわち、中空糸膜モジュー
ルの大きさや形状は中空糸膜モジュールを取付ける浄水
器等の形状に従い、決定されるもので、中空糸膜モジュ
ールの直径が同じであっても長さのみが異なるものや、
浄水器が長方形等の場合にはその形状に従って専用の中
空糸膜モジュールのケースを製作しなければならず、そ
の為の金型製作に莫大な費用がかかっていた。本発明は
上記した従来技術の問題を解決する為に成されたもの
で、その目的とするところは、ケース内部への濾過対象
流体の流入が圧力損失を伴わずにケース壁面の全面より
スムーズに行われること、及び濾過対象流体による汚れ
を中空糸膜になるべく堆積させないようにすること、そ
して、中空糸膜の糸束を装填する際に傷や折れ等の問題
の発生を防止し得ると共に組立て性の良いこと、さら
に、中空糸膜モジュールのケースの製作を簡易に行い得
ることを可能とする、中空糸膜モジュール及び中空糸膜
モジュールの製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明にあっては、ケース部材と、このケース部材に
挿入される多数本の中空糸膜が束ねられた中空糸膜の糸
束と、前記ケース部材の開口部に位置する中空糸膜の糸
束の端部と開口部との間を充填剤により封止固定した封
止固定部と、を備えた中空糸膜モジュールにおいて、前
記ケース部材は不織布を筒状に形成したものであること
を特徴とする。
【0011】これによると、中空糸膜モジュールのケー
ス部材として不織布を筒状に形成したものが適用され、
中空糸膜の糸束はそのケース部材に挿入されて形状が整
えられる。濾過対象流体は不織布を透過してケース部材
内部へと流入し、中空糸膜の糸束の全体を均一な圧力で
加圧して中空糸膜を透過する。濾過対象流体が不織布を
透過する際には、不織布がフィルターとして機能して、
ゴミや異物が除去される。
【0012】封止固定部は充填剤により形状が一定の状
態(硬い状態)にあるので、この部分を中空糸膜モジュ
ールの取付け部としてケース部材側と封止固定部側とに
領域を分割可能とする。そして、中空糸膜を透過した濾
過対象流体は、ケース部材の開口部に位置する封止固定
部の中空糸膜の糸束の端部から流出する。
【0013】また、前記封止固定部に、前記筒状の不織
布からなるケース部材の開口部に嵌合すると共に該開口
部の形状を定める環状部材を備えたことも良い。
【0014】これによると、ケース部材の開口部の形状
が環状部材により定められ、封止固定部に充填剤を注入
する作業が安定する。環状部材を中空糸膜モジュールの
取付け部として用いることで、取付け性や密封性が高ま
る。
【0015】中空糸膜モジュールの製造方法において
は、不織布を筒状に形成したケース部材に、多数本の中
空糸膜が束ねられた中空糸膜の糸束を挿入し、前記ケー
ス部材の開口部に位置する中空糸膜の糸束の端部と開口
部との間を充填剤により封止固定して封止固定部を形成
することを特徴とする。
【0016】また、前記封止固定部を形成する際に、前
記ケース部材とこのケース部材の開口部に嵌合すると共
に該開口部の形状を定める環状部材との接合と、前記ケ
ース部材の開口部に位置する中空糸膜の糸束の端部と開
口部との間の封止固定を充填剤により同時に行うことを
特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明を図示の実施の形態
に基づいて説明する。
【0018】(実施の形態1)図1は本発明の第1の実
施の形態に関わる中空糸膜モジュールを説明する図であ
る。図1(a)は主として本発明の特徴的な構成である
不織布を筒状に形成したケース部材を主に説明する図で
あり、図1(b)は中空糸膜モジュールの製造過程にお
ける断面構成説明図、図1(c)は完成した中空糸膜モ
ジュールを濾過器内部に取付けて使用する際の状態を模
式的に表わした断面説明図である。
【0019】図1(a)において、2は中空糸膜モジュ
ール1のケース部材となる不織布を筒状に形成した不織
布円筒であり、3は不織布円筒2の一方の端部の開口部
2aに嵌合すると共に、開口部2aの形状を定めること
の可能な環状部材としての硬質円筒である。
【0020】不織布円筒2は、その内側に中空糸膜の糸
束が装填されるものであるので、装填される中空糸膜の
糸束の周囲部分の形状を保持可能とする程度の強度を備
えたものが好ましく、また、濾過対象流体を矢印A1に
示されるように透過可能とするものである。不織布の材
質としては、PE(ポリエチレン),PP(ポリプロピ
レン),PET(ポリエチレンテレフタレート)等の繊
維を絡み合わせてシート状にしたものを利用することが
可能であり、シート状の不織布を接着や溶着等の方法に
より円筒形状に形成したものである。
【0021】硬質円筒3は、一般的なプラスチック材料
による成形品を利用することができ、材質として例えば
ABS,ポリカーボネート,AS(アクリルスチレ
ン),PP(ポリプロピレン)等が使用される。この硬
質円筒3は、内径部の軸方向の一部が不織布円筒2の開
口部2a近傍の外周端部に被さるように拡径されてお
り、ある程度の強度を備えた不織布円筒2には、軽く嵌
合固定することができる。尚、不織布円筒2の強度が低
く柔らかいものに対しては不織布円筒2の内形側に嵌合
するようにしても良い。
【0022】図1(b)は、図1(a)の不織布円筒2
と硬質円筒3を使用して製作した中空糸膜モジュール1
の断面構成説明図である。
【0023】中空糸膜モジュール1の製造方法として
は、基本的には従来技術と同様の方法を採用することが
可能であり、例えば以下のような工程により製造され
る。
【0024】1.硬質円筒3を不織布円筒2に嵌め込
む。
【0025】2.中空糸膜4を多数本束ねてU字状に折
り曲げて中空糸膜の糸束5とし、これを工程1.の不織
布円筒2の内部に装填する。この時、中空糸膜の糸束5
の端部5aは硬質円筒3から少しはみ出した状態とす
る。
【0026】3.硬質円筒3に封止固定用キャップ7を
装着し、不織布円筒2の開口部2aと硬質円筒3の内径
部に充填剤としてウレタン接着剤を流し込み、回転遠心
(遠心力が矢印A2の方向に加わるように中空糸膜モジ
ュール1自体を回転させて接着剤を均一に硬化させる方
法)により封止固定部6を形成する。この時接着剤は、
不織布円筒2と硬質円筒3の接続部にかかるまで(境界
面6aまで)導入されるので、工程1.により軽く嵌合
固定された不織布円筒2と硬質円筒3が強固に接合され
る。
【0027】4.不織布円筒2の他方の開口部2b側に
プラスチック材料からなる底板8を接着する。
【0028】5.矢印A3に示す位置ではみ出した中空
糸膜の糸束5の端部5aをカットしてそれぞれの中空糸
膜4を開口させる。
【0029】次に、図1(c)により完成した中空糸膜
モジュール1を濾過器内部に取付けて使用する際の状態
を説明する。10は、内部に中空糸膜モジュール1を脱
着自在に備えた濾過器であり、中空糸膜モジュール1を
装填するハウジング11とハウジング11にねじこまれ
て密封領域を形成する蓋部材12を備えている。
【0030】中空糸膜モジュール1は、その硬質円筒3
がハウジング11の開口端部11aに嵌ると共に、軸方
向はハウジング11の底部に突出した突起部11bに当
接して位置決めされる。13は密封性を高めるOリング
である。
【0031】濾過器10の作用としては、濾過対象流体
が矢印A4のように流入口14に供給され、矢印A5の
ようにハウジング11内部そして中空糸膜モジュール1
の内部へと透過していく。中空糸膜モジュール1の内側
に入った濾過対象流体は、中空糸膜4の膜表面を透過し
て濾過され、開口端面5bより矢印A6のように流出し
て蓋部材12に備えられた流出口15から流出する(矢
印A7)。
【0032】この第1の実施の形態のような中空糸膜モ
ジュール1における効果を、中空糸膜モジュール1の使
用時と製造時に別けて説明する。
【0033】まず使用時においては、中空糸膜モジュー
ル1の内部に不織布円筒2全体から濾過対象流体がスム
ーズに流入するので、流入面積が大きくなり圧力損失が
なく、中空糸膜の糸束5に均一な圧力が加わり、効率の
良い濾過が行われる。そして、濾過対象流体に懸濁物質
が混在している場合でも、不織布円筒2が1次フィルタ
ーとして機能するので、中空糸膜4自体への懸濁物質の
堆積や目づまりの発生を防止して、寿命を延長させるこ
とが可能となる。
【0034】そして、製造時においては、不織布円筒2
の内面には大きな開口部がないので中空糸膜の糸束5を
装填する際に、中空糸膜4が傷ついたり折れたりするこ
とが防止され、組立て性が向上する。また、従来のよう
に金型を必要とするプラスチックケースが不要となり、
金型製作費用が抑えられ、簡易で低コストなケース部材
を製作することができる。
【0035】(実施の形態2)図2は本発明の第2の実
施の形態に関わる中空糸膜モジュール21を説明する図
である。第1の実施の形態と同じ構成部分には同じ符号
を付して同様なものとして扱い、その詳細な説明を省略
する。
【0036】図2(a)は、この第2の実施の形態の中
空糸膜モジュール21を説明するもので、第1の実施の
形態とは異なる特徴として硬質円筒3が備えられていな
いものである。
【0037】そして硬質円筒3に相当するもので、図1
(c)により説明したように中空糸膜モジュール21の
封止固定部6をハウジング11に取付ける際の取付け部
として機能する環状突部22を、封止固定部6の封止剤
を不織布円筒2の開口部2a近傍の外周端部に環状に盛
り上がるように形成することで設けている。
【0038】図2(b)は第1図(b)に相当するもの
で、中空糸膜モジュール21の中空糸膜の糸束5の封止
固定工程の図である。不織布円筒2の開口部2a側に封
止固定用キャップ23を装着し、不織布円筒2の開口部
2aの内径部に充填剤としてウレタン接着剤を流し込
み、回転遠心法により封止固定部6を形成する。
【0039】但し、封止固定用キャップ23の不織布円
筒2に嵌合する口部内側には、環状凹溝23aがあり、
この環状凹溝23aにウレタン接着剤が流れ込んで環状
突部22を形成する。封止固定部6が硬化したら、封止
固定用キャップ23を取り外して矢印A3の箇所を切断
すれば良い。
【0040】従って、この実施の形態では不織布円筒の
端部に嵌合させる硬質円筒が不要となり、製造コストを
低減することができる。
【0041】(実施の形態3)図3は本発明の第3の実
施の形態に関わる不織布ケース部材31を説明する図で
ある。図3(a)はその斜視図であり、図3(b)は図
3(a)のS1断面図である。この不織布ケース部材3
1は、円筒状の不織布を所定長さに切断して一方の端部
31aを加熱圧着等の方法により閉じたものである。
【0042】この不織布ケース部材31の使用方法は第
1及び第2の実施の形態と同様であり、開口部31bか
らU字状に折り曲げられた中空糸膜の糸束を挿入し、封
止固定部を形成すれば良い。
【0043】従って、この実施の形態では不織布円筒の
底部に取付ける底板8が不要となり、製造コストを低減
することができる。
【0044】尚、上記の第1,2及び第3の実施の形態
では、U字状に折り曲げられた中空糸膜の糸束を使用
し、不織布円筒の片側にのみ封止固定部を設けたタイプ
であったが、直線状の糸束を使用し、不織布円筒の両端
に封止固定部を設けたタイプに本発明を適用することも
可能である。
【0045】
【実施例】次に本発明を適用した実施例について説明す
る。本発明の実施例は、図1に説明した中空糸膜モジュ
ール1と同様の形態を備えている。
【0046】不織布円筒2は、幅110mm,長さ58
mm,厚さ2mmの不織布シート材を内径φ33mmの
円筒状(長さ58mmは同じ)になるようにまるめ、接
続部を接着により接合したものである。
【0047】硬質円筒3は、硬質プラスチック材料で成
形されており、内径部に段差があり、内径の大きい開口
部はφ37mm、内径の小さい開口部はφ33mmの円
筒である。
【0048】そして、完成した中空糸膜モジュール1
は、不織布円筒2の開口部2aの端面から境界面6aま
で4mmウレタン接着剤が流入しているので、有効長5
4mmの中空糸膜モジュールとなる。
【0049】ここで、この本発明を適用した中空糸膜モ
ジュール1の性能を評価する為に、従来技術による中空
糸膜モジュールを以下の比較例として作成し、両者に圧
力0.5,1.0(kg/cm2 )で濾過対象流体として
水を通水させ、このときの透水特性の結果を表1に示
す。
【0050】比較例1.ケース部材は、内径φ33mm
で材質は硬質プラスチック性であり、側面には開口がな
く、封止固定部の反対側の端部からのみ流体が流入する
構造である。中空糸膜の長さ・本数及び中空糸膜モジュ
ールの有効長さは同じとしている。
【0051】比較例2.ケース部材は、内径φ33mm
で材質は硬質プラスチック性であり、側面に開口率約3
0%の開口部を設け、封止固定部の反対側の端部及び側
面から流体が流入する構造である。中空糸膜の長さ・本
数及び中空糸膜モジュールの有効長さは同じとしてい
る。
【0052】尚、比較例2.では、中空糸膜の糸束を裸
のままケース部材に挿入すると、ケース部材側面の開口
部で中空糸膜に傷が発生し、これを防ぐために、柔軟な
シート材で中空糸膜の糸束を巻いてから挿入する必要が
あった。
【0053】
【表1】 表1. 印加圧力に対する透水量 従って、本発明適用品の中空糸膜モジュールの透水量
は、封止固定部の反対側の端部からのみ流体が流入する
構造の比較例1よりも多く、中空糸膜の糸束の挿入が困
難な比較例2の中空糸膜モジュールの透水量とほぼ同等
であった。
【0054】
【発明の効果】上記のように説明された本発明の中空糸
膜モジュールにおいては、濾過対象流体は不織布を透過
してケース部材内部へと流入するのでスムーズで圧力損
失の少ない状態で濾過対象流体が供給される。濾過対象
流体が不織布を透過する際には不織布がフィルターとし
て機能し、ゴミや異物が除去されるので中空糸膜自体の
汚れの堆積が防止され、透過流量の低下が起きにくく寿
命を延ばすことが可能となる。
【0055】封止固定部に環状部材を備えたものは、封
止固定部に充填剤を注入する作業が安定し、加工性が向
上する。また、環状部材を中空糸膜モジュールの取付け
部として用いることで、製品使用時における取付け性や
密封性が高まる。
【0056】中空糸膜モジュールの製造方法によると、
中空糸膜モジュールの製造工程において、ケース部材内
部に中空糸膜の糸束を挿入する際の傷や折れの問題がな
くなり、品質信頼性や組立て製造性が向上する。
【0057】さらに、中空糸膜モジュールのケース部材
の製作が容易に行うことができ、従来必要であったプラ
スチックモールド成形時の成形型を必要とせず、製造コ
ストを低減することも可能とすると共に、多種多様な大
きさや形状の中空糸膜モジュールを簡単に作成すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1の実施の形態の中空糸膜モ
ジュールの説明図。
【図2】図2は本発明の第2の実施の形態の中空糸膜モ
ジュールの説明図。
【図3】図3は本発明の第3の実施の形態の中空糸膜モ
ジュールの説明図。
【図4】図4は従来の中空糸膜モジュールの断面構成説
明図。
【図5】図5は従来のケース部材の異なる中空糸膜モジ
ュールの図。
【図6】図6は従来の中空糸膜モジュールの製造方法の
一部を説明する図。
【符号の説明】
1 中空糸膜モジュール 2 不織布円筒(ケース部材) 2a 開口部 3 硬質円筒(環状部材) 4 中空糸膜 5 中空糸膜の糸束 5a 端部 5b 開口端面 6 封止固定部 6a 境界面 7 封止固定用キャップ 8 底板 10 濾過器 11 ハウジング 11a 開口端部 11b 突起部 12 蓋部材 13 Oリング 14 流入口 15 流出口

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース部材と、このケース部材に挿入さ
    れる多数本の中空糸膜が束ねられた中空糸膜の糸束と、
    前記ケース部材の開口部に位置する中空糸膜の糸束の端
    部と開口部との間を充填剤により封止固定した封止固定
    部と、を備えた中空糸膜モジュールにおいて、 前記ケース部材は不織布を筒状に形成したものであるこ
    とを特徴とする中空糸膜モジュール。
  2. 【請求項2】 前記封止固定部に、前記筒状の不織布か
    らなるケース部材の開口部に嵌合すると共に該開口部の
    形状を定める環状部材を備えたことを特徴とする請求項
    1に記載の中空糸膜モジュール。
  3. 【請求項3】 不織布を筒状に形成したケース部材に、
    多数本の中空糸膜が束ねられた中空糸膜の糸束を挿入
    し、前記ケース部材の開口部に位置する中空糸膜の糸束
    の端部と開口部との間を充填剤により封止固定して封止
    固定部を形成することを特徴とする中空糸膜モジュール
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記封止固定部を形成する際に、前記ケ
    ース部材とこのケース部材の開口部に嵌合すると共に該
    開口部の形状を定める環状部材との接合と、前記ケース
    部材の開口部に位置する中空糸膜の糸束の端部と開口部
    との間の封止固定を充填剤により同時に行うことを特徴
    とする請求項3に記載の中空糸膜モジュールの製造方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007038172A (ja) * 2005-08-04 2007-02-15 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 膜処理装置
WO2008096397A1 (ja) * 2007-02-02 2008-08-14 Mitsui Engineering & Shipbuilding Co., Ltd. 膜処理装置

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