JP2002370018A - 中空糸膜モジュール - Google Patents

中空糸膜モジュール

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JP2002370018A JP2001181800A JP2001181800A JP2002370018A JP 2002370018 A JP2002370018 A JP 2002370018A JP 2001181800 A JP2001181800 A JP 2001181800A JP 2001181800 A JP2001181800 A JP 2001181800A JP 2002370018 A JP2002370018 A JP 2002370018A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形時に滑らかな表面を得て製造が容易とな
る中空糸膜モジュールを提供する。 【解決手段】 モジュールケース2内側に、中空糸膜束
4を取り囲むフレーム3を備えたことで、従来設けられ
ていた位置決め部や連結部がなく、モジュールケース2
全周の軸方向部位を成形する型を一方向の開口端部から
型抜きすることができるので、筒状のモジュールケース
2は滑らかな表面を得る均一な肉厚であり、成形時に滑
らかな表面を得て製造が容易となると共に、外形周りを
円とすることができ、スペースの有効利用が可能とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば浄水器、ア
ルカリイオン整水器用のフィルタ等に利用される中空糸
膜モジュールに関し、特に中空糸膜束が充填される中空
糸膜モジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の中空糸膜モジュールとしては、筒
状のモジュールケースと、モジュールケース内に充填さ
れる多数本の中空糸膜を束ねた中空糸膜束と、中空糸膜
束の両端末部をモジュールケースの一方の開口端部に揃
えて各中空糸膜間及び中空糸膜とモジュールケース内周
壁との隙間を充填接着剤によって封止固定したポッティ
ング部と、を備えている。
【0003】この様な中空糸膜モジュールでは、モジュ
ールケース内の内圧が高圧となると、ポッティング部が
外へ抜け出すおそれがあるので、ポッティング部の耐圧
性を高めるために、ポッティング部が固定されるモジュ
ールケースの開口端部内周に内径方向に向かって迫り出
す段差を設けたものが製造されている。
【0004】この構成では、モジュールケースが樹脂成
形部品であることから型抜きができるような形状とする
必要がある。
【0005】例えば、上記の開口端部内周に段差を設け
たモジュールケースの場合には、もう一方の端部に底壁
があると型抜きができないので、底壁を無くした開口端
部としている。このため、製造時に挿入する中空糸膜束
の位置決め用の蓋を底壁の無い開口端部に装着して位置
決めを行い、その後蓋をはずす必要があった。
【0006】また、底壁を端部に有するモジュールケー
スの場合には、モジュールケース内周面に開口端部側に
向けて拡径する抜きテーパが設けられて耐圧強度が下が
っている。このため、耐圧性向上のためには長いポッテ
ィング部が必要となっており、より多くの充填接着剤が
必要となり不経済であった。
【0007】そこで、上記問題を解決した方法として、
特開平11−16975号に記載の図7に示すような開
口端部内周の段差部103等の規制部と中空糸膜束の位
置決め部104とを一体形成するモジュールケース10
2が提案されている。
【0008】即ち、図7に示す中空糸膜モジュール10
1では、ポッティング部が固定されるモジュールケース
102の開口端部内周には、内径方向へ迫り出してポッ
ティング部の開口端部方向への移動を規制する規制部と
しての段差部103が設けられている。また、モジュー
ルケース102のポッティング部106と反対側の端部
には、中空糸膜束105の折り返し部105aが当接す
る板状の位置決め部104がモジュールケース102に
一体的に設けられ、この位置決め部104の断面におい
て段差部103の軸方向投影領域に開口部が設けられて
いる。位置決め部104は、円周方向1箇所において連
結部を介してモジュールケース102の内周壁に一体的
に連結されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術の位置決め部と規制部とを一体形成した中空糸膜モジ
ュールの場合には、下記のような問題が生じていた。
【0010】第1に、モジュールケースの肉厚の不均一
によるヒケが生じることが挙げられる。即ち、図7に示
すモジュールケース102では、段差部103を有する
軸方向部位を成形する型を開口部方向から型抜きし、位
置決め部104を連結した連結部を有する軸方向部位を
成形する型を開口部方向とは反対側に型抜きするので、
両部位での肉厚102a,102bが異なるため、モジ
ュールケース成形時に凸凹した状態になり意図した滑ら
かな表面を得られず製造が困難となる。これを避けるた
めにモジュールケースの肉厚を一定にすると、結果とし
て外形周りが円で無くなり、スペースの有効利用が困難
となってしまう。
【0011】また、第2に中空糸膜束とモジュールケー
ス内周壁との間に流れる流体の流路部が設けられていな
いため、流体が中空糸膜束の折り返し部のみにしか行き
渡らず、中空糸膜束側面部に流体が周り込み難く、中空
糸膜束全体で流体を透過するという本来の目的を果たす
ことが困難であった。
【0012】このため、例えば中空糸膜束の折り返し部
にしか流体が行き渡らないと、中空糸膜束の単位時間当
たりの流体透過量が減少するという問題が生じていた。
【0013】加えて、一定時間使用後に中空糸膜束の折
り返し部が目詰まりしたのみで、中空糸膜束側面部がま
だ有効利用できる状態であっても、中空糸膜モジュール
は使用不可能となり交換しなければならなくなってしま
う。
【0014】本発明は上記の従来技術の課題を解決する
ためになされたもので、その目的とするところは、成形
時に滑らかな表面を得て製造が容易となる中空糸膜モジ
ュールを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明にあっては、筒状のモジュールケースと、該モ
ジュールケース内に充填される多数本の中空糸膜を束ね
た中空糸膜束と、該中空糸膜束の両端末部を前記モジュ
ールケースの一方の開口端部に揃えて各中空糸膜間及び
中空糸膜と前記モジュールケース内周壁との隙間を充填
接着剤によって封止固定したポッティング部と、を備え
た中空糸膜モジュールにおいて、前記モジュールケース
内側に、前記中空糸膜束を取り囲む包囲部材を備えたこ
とを特徴とする。
【0016】したがって、従来設けられていた位置決め
部や連結部がなく、モジュールケース全周の軸方向部位
を成形する型を一方向の開口端部から型抜きすることが
できるので、筒状のモジュールケースは滑らかな表面を
得る均一な肉厚であり、成形時に滑らかな表面を得て製
造が容易となると共に、外形周りを円とすることがで
き、スペースの有効利用が可能となる。
【0017】筒状のモジュールケースと、該モジュール
ケース内に充填される多数本の中空糸膜を束ねた中空糸
膜束と、該中空糸膜束の両端末部を前記モジュールケー
スの一方の開口端部に揃えて各中空糸膜間及び中空糸膜
と前記モジュールケース内周壁との隙間を充填接着剤に
よって封止固定したポッティング部と、を備えた中空糸
膜モジュールにおいて、前記モジュールケース内側に、
前記中空糸膜束を取り囲み、前記中空糸膜束と前記モジ
ュールケース内周壁との間に隙間を形成しつつ該隙間か
ら前記中空糸膜束へ流体を疎通可能な包囲部材を備えた
ことを特徴とする。
【0018】したがって、中空糸膜束とモジュールケー
ス内周壁との間の隙間から中空糸膜束側面部に流体を周
り込ませて中空糸膜束へ流体を疎通することができ、中
空糸膜束全体が流体を透過することができる。このた
め、ろ過膜面積が増大し、中空糸膜束の一部にしか流体
が行き渡らずに中空糸膜束の単位時間当たりの流体透過
量が減少してしまうことはなく、流体透過性能が向上す
る。また中空糸膜束全体が目詰まりするまで使用するこ
とができ、使用耐久性が向上する。
【0019】また、包囲部材に挿入される中空糸膜束
は、中空糸膜束の折り返し部を包囲部材に当接して位置
決めができるので、別部材による位置決めが必要なく、
コスト低減及び生産性向上を図ることができる。
【0020】前記モジュールケースは、前記ポッティン
グ部の設けられる前記モジュールケースの一方の開口端
部内周を前記モジュールケースの内径方向に向かって迫
り出し前記ポッティング部の前記開口端部方向への移動
を規制する規制部を備えたことが好適である。
【0021】これにより、ポッティング部は規制部によ
って開口端部方向への移動が規制されるので、より少な
い充填接着剤で同じポッティング部の耐圧強度向上及び
接着剤使用量を減らすことによりコスト低減を図ること
ができると共に、充填接着剤によって使用できなくなる
膜面積も減少し、実際のろ過膜面積を大きくすることが
できる。
【0022】前記包囲部材は、前記ポッティング部の設
けられる前記モジュールケースの一方の開口端部に前記
中空糸膜束を挿入する入口部を有し、該入口部が前記モ
ジュールケースに接続されていることが好適である。
【0023】これにより、中空糸膜束を入口部から包囲
部材内へ容易に挿入でき、中空糸膜モジュールの製造が
簡単で生産性向上を図ることができる。
【0024】前記包囲部材は、前記モジュールケースと
一体成形されるフレームであることが好適である。
【0025】これにより、フレームをモジュールケース
と接続するための工程や部材が必要なく、中空糸膜モジ
ュールの製造が簡単で生産性向上を図ることができる。
【0026】前記包囲部材は、前記モジュールケースに
インサート成形される袋状メッシュであることが好適で
ある。
【0027】これにより、袋状メッシュをモジュールケ
ースと接続するための工程や部材が必要なく、中空糸膜
モジュールの製造が簡単で生産性向上を図ることができ
る。
【0028】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明
の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただ
し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、
材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載が
ない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣
旨のものではない。
【0029】(第1の実施の形態)図1〜図4を参照し
て、第1の実施の形態に係る中空糸膜モジュールについ
て説明する。図1は第1の実施の形態に係る中空糸膜モ
ジュールを示す概略構成図である。図2は第1の実施の
形態に係るモジュールケース及び中空糸膜モジュールを
示す概略構成図である。図3、図4は第1の実施の形態
に係る他の変形例を示す説明図である。
【0030】本実施の形態に係る中空糸膜モジュール1
は、図1に示すように、概略、両端部が開口した筒形状
のモジュールケース2と、モジュールケース2の内側で
図示下側に開口した入口部を有する包囲部材としてのフ
レーム3と、フレーム3内に充填される多数本の中空糸
膜を束ねた中空糸膜束4と、中空糸膜束4の両端末部を
モジュールケース2の図示下方の開口端部に揃えて中空
糸膜束4の各中空糸膜間及び中空糸膜束4とモジュール
ケース2内周壁との隙間を充填接着剤によって封止固定
したポッティング部5と、を備えている。
【0031】モジュールケース2は、図1、図2に示す
ように、上側が下側よりも拡径され図示下方の開口端部
内周に内径側に迫り出すように図示下方へ縮径される縮
径テーパ形状の筒部2aと、ポッティング部5の設けら
れる図示下方の開口端部内周に内径側に迫り出した段差
部2bと、を有する構成である。
【0032】また、モジュールケース2の筒部2aが全
周均一の肉厚で外形周りが円となっているが、これは筒
部2aの内周壁全周を成形する(同時に後述するフレー
ム3外側を成形する)型を上方の一方向から型抜きする
ことができるためにこの形状となっている。これによ
り、変形や収縮による凸凹が生じず滑らかな表面を得る
均一な肉厚の筒部2aは、外形周りを円とすることがで
き、スペースの有効利用が可能となる。
【0033】このモジュールケース2に設けられた縮径
テーパ形状の筒部2a及び段差部2bは、いずれもポッ
ティング部5の図示下方の開口端部方向への移動を規制
する規制部である。
【0034】なお、縮径テーパ形状の筒部2a及び段差
部2bいずれか一方だけが形成されることで、規制部が
設けられる構成としても良い。例えば、図3(a)で
は、モジュールケース2は規制部として縮径テーパ形状
の筒部2aを有するが段差部が無い構成である。また、
図3(b)では、筒部2a’は上下側も同径であり、規
制部として図示下方の開口端部内周に段差部2bを有す
る構成である。また、モジュールケース2の段差部2b
は、本実施の形態では全周にわたって形成したが、フレ
ーム3の軸方向部が接続される位置だけに形成したり、
周上に点在させたりする等の変更が可能である。
【0035】また、モジュールケース2の図示下側開口
端部(段差部)の内周面が下方の開口端に向けて拡径す
る内周テーパ面2cとなっているが、これは後述するフ
レーム3を一体成形するので、フレーム3内側の型を下
方から型抜きするためにこの形状となっている。
【0036】フレーム3は、図2(a)に示すように、
4本の軸方向部3aが筒部2aの軸方向に沿って延び、
軸方向部3aが図示上端部で中心へ向けて丸く曲げてく
っ付き合わされた円板部3bを有する形状であり、後述
する中空糸膜束4を取り囲む。このように、フレーム3
は、4本の軸方向部3aが筒部2aの軸方向に沿って延
びているだけであるので、中空糸膜束4とモジュールケ
ース2内周壁との間に隙間を形成しつつ該隙間から中空
糸膜束4へ流体を疎通可能としている。
【0037】なお、包囲部材としてのフレーム3の軸方
向部3aは4本に限られず、中空糸膜束4を取り囲むこ
とのできる複数本からなれば良い。例えば、図4(a)
では、フレーム3の軸方向部3aを3本とした構成であ
る。また、図4(b)では、フレーム3の軸方向部3a
を6本とした構成である。
【0038】また、フレーム3の軸方向部3aの図示下
側端がモジュールケース2の段差部2bの内周テーパ面
2cから延びるように一体成形されて接続されている。
よって、フレーム3の図示下側には入口部となる開口
(モジュールケース2の開口と同一)が形成され、この
開口から中空糸膜束4がフレーム3内に挿入されてい
る。このため、中空糸膜束4を開口からフレーム3内へ
容易に挿入でき、中空糸膜モジュール1の製造が簡単で
生産性向上を図ることができる。
【0039】このフレーム3は、図2(b)に示すよう
にモジュールケース2と一体成形される。このため、フ
レーム3をモジュールケース2と接続するための工程や
部材が必要なく、中空糸膜モジュール1の製造が簡単で
生産性向上を図ることができる。モジュールケース2及
びフレーム3は、全周でモジュールケース2の筒部2a
内周壁とフレーム3外側とを成形する型を上方から型抜
きし、フレーム3内側の型を下方から型抜きすることで
形成することができる。一体成形されるモジュールケー
ス2及びフレーム3の材質としては、ABS、PC、P
PO、AS等が挙げられる。
【0040】中空糸膜束4は、多数本の中空糸膜を束ね
たもので、図示上方で折り返された折り返し部4aを有
し、中空糸膜束4の両端末部をモジュールケース2の図
示下方の開口端部に揃えている。
【0041】この中空糸膜束4は、フレーム3の開口に
図示下方から挿入され、図2(c)に示すようにフレー
ム3内に充填される。ここで、フレーム3内への挿入
時、中空糸膜束4の折り返し部4aは、フレーム3の円
板部3bに当接して位置決めが行われている。このた
め、別部材による位置決めが必要なく、コスト低減及び
生産性向上を図ることができる。
【0042】ポッティング部5は、モジュールケース2
内の図示下端部で、中空糸膜束4の各中空糸膜間及び中
空糸膜束4とモジュールケース2内周壁との隙間を充填
接着剤によって封止固定した部分である。
【0043】このような構成の中空糸膜モジュール1で
は、流体はモジュールケース2内の図示上方から中空糸
膜束4の各中空糸膜の膜壁を通じて中空糸膜内部を通
り、ポッティング部5の図示下側端末開口部から流出す
る。
【0044】ここで、中空糸膜モジュール1は、フレー
ム3によって中空糸膜束4とモジュールケース2内周壁
との間に隙間を形成しているので、ポッティング部5近
傍の中空糸膜束4側面部に流体を周り込ませて中空糸膜
束4へ流体を疎通することができ、中空糸膜束4全体が
流体を透過することができ、使用できる中空糸膜面積が
増大する。このため、ろ過膜面積が増大し、中空糸膜束
4の一部にしか流体が行き渡らずに中空糸膜束4の単位
時間当たりの流体透過量が減少してしまうことはなく、
流体透過性能が向上する。また中空糸膜束4全体が目詰
まりするまで使用することができ、使用耐久性が向上す
る。
【0045】また、ポッティング部5は、モジュールケ
ース2の縮径テーパ形状の筒部2a及び段差部2bによ
って図示下方向の開口端部への移動が規制されるので、
ポッティング部5の耐圧強度を高めることができ、これ
ら筒部2a及び段差部2bの規制部を設けない場合に比
してポッティング部5に使用する充填接着剤使用量を少
なくすることができ、接着剤によって埋まる膜面積も減
少させることができる。
【0046】なお、中空糸膜モジュール1の製造は、従
来と同様に、モジュールケース2の図示下端側端をあら
かじめ長く成形し、中空糸膜束4の折り返し部4aがフ
レーム3の円板部3bに当接するまでフレーム3内に挿
入した後、モジュールケース2の図示下側端に位置する
中空糸膜束4の端末部を充填接着剤によって封止固定し
てポッティング部5を形成し、ポッティング部5の余剰
部を切断して中空糸膜束4の各中空糸膜の両端末を開口
することで行われる。
【0047】(第2の実施の形態)図5、図6を参照し
て、第2の実施の形態に係る中空糸膜モジュールについ
て説明する。図5は第2の実施の形態に係る中空糸膜モ
ジュールを示す概略構成図である。図6は第2の実施の
形態に係るモジュールケース及び中空糸膜モジュールを
示す概略構成図である。
【0048】第2の実施の形態では、包囲部材として袋
状メッシュ6を用いた構成である。その他の構成は第1
の実施の形態と同様であるので同符号を付して説明を省
略する。
【0049】本実施の形態に係る中空糸膜モジュール
1’は、図5に示すように、モジュールケース2の内側
で図示下側に開口した入口部を有する包囲部材としての
袋状メッシュ6を備えている。
【0050】袋状メッシュ6は、図示下端側が開口し図
示上端部で中心へ向けて丸くなったドーム形状であり、
中空糸膜束4を取り囲む。このように、袋状メッシュ6
は、流体が透過可能な網目を有するので、中空糸膜束4
とモジュールケース2内周壁との間に隙間を形成しつつ
該隙間から中空糸膜束4へ流体を疎通可能としている。
【0051】また、図6(a)に示すように袋状メッシ
ュ6の図示下側端がモジュールケース2の段差部2bの
内周テーパ面2cから延びるようにインサート成形され
て接続されている。よって、袋状メッシュ6の図示下側
には入口部となる開口(モジュールケース2の開口と同
一)が形成され、この開口から図6(b)に示すように
中空糸膜束4がフレーム3内に挿入されている。
【0052】この袋状メッシュ6は、モジュールケース
2にインサート成形される。このため、袋状メッシュ6
をモジュールケース2と接続するための工程や部材が必
要なく、中空糸膜モジュール1’の製造が簡単で生産性
向上を図ることができる。モジュールケース2は、全周
でモジュールケース2の筒部2a内周壁を成形する型を
上方から型抜きし、袋状メッシュ6内側の型を下方から
型抜きすることで形成することができる。モジュールケ
ース2の材質としては、ABS、PC、PPO、AS等
が挙げられる。
【0053】中空糸膜束4は、袋状メッシュ6の開口に
図示下方から挿入されて袋状メッシュ6内に充填され
る。ここで、袋状メッシュ6内への挿入時、中空糸膜束
4の折り返し部4aは、袋状メッシュ6のドーム状の図
示上側部に当接して位置決めが行われている。
【0054】以上の構成の中空糸膜モジュール1’で
も、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができ
る。なお、規制部の変形なども第1の実施の形態と同様
に行うことができる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、モジュ
ールケース内側に、中空糸膜束を取り囲む包囲部材を備
えたことで、従来設けられていた位置決め部や連結部が
なく、モジュールケース全周の軸方向部位を成形する型
を一方向の開口端部から型抜きすることができるので、
筒状のモジュールケースは滑らかな表面を得る均一な肉
厚であり、成形時に滑らかな表面を得て製造が容易とな
ると共に、外形周りを円とすることができ、スペースの
有効利用が可能となる。
【0056】モジュールケース内側に、中空糸膜束を取
り囲み、中空糸膜束とモジュールケース内周壁との間に
隙間を形成しつつ隙間から中空糸膜束へ流体を疎通可能
な包囲部材を備えたことで、中空糸膜束とモジュールケ
ース内周壁との間の隙間から中空糸膜束側面部に流体を
周り込ませて中空糸膜束へ流体を疎通することができ、
中空糸膜束全体が流体を透過することができる。このた
め、ろ過膜面積が増大し、中空糸膜束の一部にしか流体
が行き渡らずに中空糸膜束の単位時間当たりの流体透過
量が減少してしまうことはなく、流体透過性能が向上す
る。また中空糸膜束全体が目詰まりするまで使用するこ
とができ、使用耐久性が向上する。
【0057】また、包囲部材に挿入される中空糸膜束
は、中空糸膜束の折り返し部を包囲部材に当接して位置
決めができるので、別部材による位置決めが必要なく、
コスト低減及び生産性向上を図ることができる。
【0058】モジュールケースは、ポッティング部の設
けられるモジュールケースの一方の開口端部内周をモジ
ュールケースの内径方向に向かって迫り出しポッティン
グ部の開口端部方向への移動を規制する規制部を備えた
ことで、ポッティング部は規制部によって開口端部方向
への移動が規制されるので、より少ない充填接着剤で同
じポッティング部の耐圧強度向上及び接着剤使用量を減
らすことによりコスト低減を図ることができると共に、
充填接着剤によって使用できなくなる膜面積も減少し、
実際のろ過膜面積を大きくすることができる。
【0059】包囲部材は、ポッティング部の設けられる
モジュールケースの一方の開口端部に中空糸膜束を挿入
する入口部を有し、入口部がモジュールケースに接続さ
れていることで、中空糸膜束を入口部から包囲部材内へ
容易に挿入でき、中空糸膜モジュールの製造が簡単で生
産性向上を図ることができる。
【0060】包囲部材は、モジュールケースと一体成形
されるフレームであることで、フレームをモジュールケ
ースと接続するための工程や部材が必要なく、中空糸膜
モジュールの製造が簡単で生産性向上を図ることができ
る。
【0061】包囲部材は、モジュールケースにインサー
ト成形される袋状メッシュであることで、袋状メッシュ
をモジュールケースと接続するための工程や部材が必要
なく、中空糸膜モジュールの製造が簡単で生産性向上を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る中空糸膜モジュールを
示す概略構成図である。
【図2】第1の実施の形態に係るモジュールケース及び
中空糸膜モジュールを示す概略構成図である。
【図3】第1の実施の形態に係る他の変形例を示す説明
図である。
【図4】第1の実施の形態に係る他の変形例を示す説明
図である。
【図5】第2の実施の形態に係る中空糸膜モジュールを
示す概略構成図である。
【図6】第2の実施の形態に係るモジュールケース及び
中空糸膜モジュールを示す概略構成図である。
【図7】従来技術の中空糸膜モジュールを示す概略構成
図である。
【符号の説明】
1 中空糸膜モジュール 2 モジュールケース 2a 筒部 2b 段差部 2c 内周テーパ面 3 フレーム 3a 軸方向部 3b 円板部 4 中空糸膜束 4a 折り返し部 5 ポッティング部 6 袋状メッシュ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筒状のモジュールケースと、 該モジュールケース内に充填される多数本の中空糸膜を
    束ねた中空糸膜束と、 該中空糸膜束の両端末部を前記モジュールケースの一方
    の開口端部に揃えて各中空糸膜間及び中空糸膜と前記モ
    ジュールケース内周壁との隙間を充填接着剤によって封
    止固定したポッティング部と、を備えた中空糸膜モジュ
    ールにおいて、 前記モジュールケース内側に、前記中空糸膜束を取り囲
    む包囲部材を備えたことを特徴とする中空糸膜モジュー
    ル。
  2. 【請求項2】筒状のモジュールケースと、 該モジュールケース内に充填される多数本の中空糸膜を
    束ねた中空糸膜束と、 該中空糸膜束の両端末部を前記モジュールケースの一方
    の開口端部に揃えて各中空糸膜間及び中空糸膜と前記モ
    ジュールケース内周壁との隙間を充填接着剤によって封
    止固定したポッティング部と、を備えた中空糸膜モジュ
    ールにおいて、 前記モジュールケース内側に、前記中空糸膜束を取り囲
    み、前記中空糸膜束と前記モジュールケース内周壁との
    間に隙間を形成しつつ該隙間から前記中空糸膜束へ流体
    を疎通可能な包囲部材を備えたことを特徴とする中空糸
    膜モジュール。
  3. 【請求項3】前記モジュールケースは、前記ポッティン
    グ部の設けられる前記モジュールケースの一方の開口端
    部内周が前記モジュールケースの内径方向に向かって迫
    り出し前記ポッティング部の前記開口端部方向への移動
    を規制する規制部を備えたことを特徴とする請求項1又
    は2に記載の中空糸膜モジュール。
  4. 【請求項4】前記包囲部材は、前記ポッティング部の設
    けられる前記モジュールケースの一方の開口端部に前記
    中空糸膜束を挿入する入口部を有し、 該入口部が前記モジュールケースに接続されていること
    を特徴とする請求項1、2又は3に記載の中空糸膜モジ
    ュール。
  5. 【請求項5】前記包囲部材は、前記モジュールケースと
    一体成形されるフレームであることを特徴とする請求項
    4に記載の中空糸膜モジュール。
  6. 【請求項6】前記包囲部材は、前記モジュールケースに
    インサート成形される袋状メッシュであることを特徴と
    する請求項4に記載の中空糸膜モジュール。
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