JP3324904B2 - 中空糸膜モジュール装置 - Google Patents

中空糸膜モジュール装置

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JP3324904B2 JP15269495A JP15269495A JP3324904B2 JP 3324904 B2 JP3324904 B2 JP 3324904B2 JP 15269495 A JP15269495 A JP 15269495A JP 15269495 A JP15269495 A JP 15269495A JP 3324904 B2 JP3324904 B2 JP 3324904B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水,空気等流体の除
菌,濾過,分離等流体中の微粒子を阻止する中空糸膜モ
ジュール本体をハウジング内に装着する構成の中空糸膜
モジュール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、工業規模で流体中の微粒子阻
止を行う場合、平面状の膜にひだを付けたいわゆるプリ
ーツタイプ、平面状のフィルターを内筒に巻き付けたい
わゆるデプスタイプ及び繊維を束ね内筒に巻き付けたい
わゆるワインドタイプ等タイプの違いはあるが、各装置
の長さ及び径において統一的な寸法と外周部から流体を
侵入させ、流体流路孔を多数有する内筒から濾過流体を
得る機構において同じ物が一般に広く使用されている。
【0003】また、目的に応じて素材、上記のタイプ、
膜やフィルターの孔径を変えて用いられている。
【0004】前述の統一的な寸法でメンブランと呼ばれ
る濾過精度が高いものは、一般的に、プリーツタイプが
使用されており、平面状の膜にひだを付け膜面積を大き
くして濾過流量を多く、寿命を長くする構造になってい
るものの、その膜面積には限界がある。
【0005】一方、より小さい微粒子の阻止を行うため
には、膜の孔径が小さくなり、その孔径が小さくなれば
なるほど、その濾過流量が少なくなる傾向がある。
【0006】そこで、単位容積内における膜面積、濾過
流量及び寿命を飛躍的に大きくするために、一般的に使
われている中空糸膜を使用して、従来から使用されてい
る規格サイズの膜やフィルターのモジュールと互換性を
持たせることができるようにしたものがある。例えば、
図5に示すような中空糸膜モジュール本体である(特公
平2−12130号公報参照)。
【0007】即ち、中空糸膜モジュール本体100を、
円筒周壁部に流体流路孔101を多数有する外筒102
と、無孔の内筒103との間の空間部104に、内筒1
03と外筒102とはポッティング材105を介して固
定され、かつ、両開口端を開口状態に保ったままポッテ
ィング材105で封止固定された中空糸膜106を配
し、両ポッティン端の濾過液出口部107に、外部への
濾過液流出部に通ずる濾過液の集合室108を有する構
成とした。
【0008】そして、上記のように構成された中空糸膜
モジュール本体100は、次に示すようなハウジング1
10に装着される。
【0009】即ち、図5において、111は筒状のハウ
ジング外筒、112,113はハウジングキャップであ
り、ハウジングキャップ112,113はハウジング外
筒111の両端部に、例えば、ねじ部とパッキン114
を用いて、着脱自在に取付けられている。ハウジングキ
ャップ112には、液体の入口管115と出口管116
を取付けている。ハウジングキャップ113には液体の
出口管117のみを取付けている。
【0010】そして、ハウジングキャップ112,11
3の裏側には、中空糸膜モジュール本体100の内筒部
まで伸びた円筒部119を取付け、円筒部119の途中
の壁面には、数個の貫通孔120を設けている。
【0011】また円筒部119には、貫通孔120より
軸方向外部側の所定位置に径方向外方に伸びる外向きフ
ランジ部119Aを有している。
【0012】一方、中空糸膜モジュール本体100の外
筒102の両端部には、内筒103の内壁面と同一径の
位置まで伸びた内向きフランジ部102Aを有してい
る。
【0013】そして、中空糸膜モジュール本体100は
上記したハウジング110内に装着され、中空糸膜モジ
ュール装置として用いられる。
【0014】この装着は次のように行われる。
【0015】つまり、中空糸膜モジュール本体100を
ハウジング外筒111内に収納し、ハウジング外筒11
1の両端部に取付けられるハウジングキャップ112,
113の円筒部119の外向きフランジ部119Aと中
空糸膜モジュール本体100の外筒102の内向きフラ
ンジ部102Aとの間にシール部材としての平板状のパ
ッキン121を配して、外筒102の外部の流体と集合
室108内の濾過液が混ざらないようにシールし、ハウ
ジングキャップ112,113の円筒部119の外向き
フランジ部119Aにて保持することで装着されてい
る。
【0016】次に、中空糸膜モジュール装置の作用につ
いて説明する。
【0017】ハウジングキャップ112の入口管115
から外筒102の外部に流れて来た流体としての原水
は、外筒102に多数設けた流体流路孔101を通っ
て、多数の中空糸膜106の外部まで進み、次に、中空
糸膜106の周壁の多孔内を通って内部空洞部に進む。
この時、正常な液体のみ、中空糸膜106の周壁部を通
り、小さな塵などの微粒子の菌は多孔部を通ることがで
きず、中空糸膜106の壁外に捕獲される。各中空糸膜
106の濾過液出口部107を通って濾過液の集合室1
08まで進んで来た清浄な液体は、ハウジングキャップ
112,113の円筒部119の貫通孔120を通じて
出口管116,117へ流れ出し、そこで使用される。
【0018】このような中空糸膜モジュール本体100
を用いることにより、空間部104内における膜面積、
濾過流量及び寿命を伸ばすことができ、従来から使用さ
れている規格寸法の例えばプリーツタイプとの互換性を
持たせることができる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来技術の場合では、中空糸膜モジュール本体100
の長さが所定の長さより短いとき、外筒102の内向き
フランジ部102Aと円筒部119の外向きフランジ部
119A間に配設されているパッキン121のシール性
が劣り、外筒102の外部を流れる原水が濾過液の集合
室108内に漏れることになり、濾過性能が悪くなる。
【0020】このように、円筒部119の外向きフラン
ジ部119Aにて中空糸膜モジュール本体100を保持
する場合、ハウジング110との長さ方向の寸法関係に
ついて気を付けなければならず、装着性が悪い。
【0021】また、上記漏洩防止として、円筒部119
と外筒102の内向きフランジ部102Aの接触面にO
リング122を配設しているが、構成部品及び工程が増
えることから、これにより装着性が悪くなると共に、メ
ンテナンスが大変になる。
【0022】そして、中空糸膜モジュール本体100の
外筒102の流体流路孔101の形状が断面矩形状であ
ることから、外筒102の周壁に沿って流れる原水は、
中空糸膜106が収納されている空間部104への流入
がスムーズに行われず、効率的とはいえない。
【0023】そのため、空間部104内における濾過処
理量が充分でなくなり、濾過液量が充分に得られない。
【0024】本発明は、上記した従来技術の課題を解決
するためになされたもので、その目的とするところは、
中空糸膜モジュール本体のハウジングへの装着・取外性
の向上を図ると共に、外筒の外部を流れる流体が濾過流
体の集合室に漏れるのをシールするシール性の向上を図
り得る中空糸膜モジュール装置を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明にあっては、周壁部に流体流路孔を多数有する外
筒と、該外筒内に配設される無孔の内筒と、前記外筒と
前記内筒との間の空間部に収納される多数本の中空糸膜
の束と、該中空糸膜束の各中空糸膜の端末を開口状態に
保ったまま封止固定するためのポッティング材と、前記
内,外筒の両端に、少なくとも前記空間部を閉塞し、前
記中空糸膜の開口端面側は軸方向所定間隔を有して濾過
流体の集合室を形成する閉塞部とを備えた中空糸膜モジ
ュール本体と、該中空糸膜モジュール本体が装着される
ハウジングの前記集合室と連通する濾過流体出口を有す
るハウジングキャップに設けられた前記中空糸膜モジュ
ール本体を保持する保持部と、前記集合室側の閉塞部と
の間に設けられるシール部材と、を備えた中空糸膜モジ
ュール装置において、前記外筒に有する流体流路孔を、
外側から内側に向って閉じる形状としたことを特徴とす
る。また、上記構成において、前記中空糸膜モジュール
本体を前記ハウジングキャップの保持部側に押圧する押
圧手段を設けるのが好ましい。
【0026】
【0027】
【作用】上記構成の中空糸膜モジュール装置にあって
、中空糸膜モジュール本体の外筒の流体流路孔を、外
側から内側に向って閉じる形状とすることで、外筒の周
壁に沿って流れる流体は、中空糸膜が収納されている空
間部への流入が傾きに沿ってスムーズに行われることか
ら、効率的となる。 これにより、空間部内における濾過
処理量が増加し、濾過流量が増加することになる。
た、中空糸膜モジュール本体をハウジングキャップの保
持部側に押圧手段によって押圧されることにより、ハウ
ジング内に装着される。
【0028】このように押圧手段によってハウジング内
に装着するため、中空糸膜モジュール本体の長さとハウ
ジングの長さとの寸法関係を気にする必要がなくなる。
従って、中空糸膜モジュール本体のハウジングへの装着
及び取り外しが簡単に行うことができる。即ち、装着・
取外性の向上が図れ、ひいてはメンテナンスが容易にで
きる。
【0029】また、市販品である既存のハウジングに装
着される規格寸法の例えばプリーツタイプの装置との互
換性も有する。
【0030】加えて、押圧手段によって中空糸膜モジュ
ール本体の濾過流体の集合室側閉塞部とハウジングキャ
ップの保持部との間がシール部材を介して押圧されるこ
とから、従来技術のように他にシール部材を設けること
なく、その部分におけるシール性が向上する。
【0031】このシール性とは、中空糸膜モジュール本
体の外筒の外部を流れる流体が濾過流体の集合室側に漏
れないようにシールする性能である。
【0032】
【0033】
【0034】
【実施例】以下に本発明を図示の実施例に基づいて説明
する。本発明の一実施例に係る中空糸膜モジュール装置
を示す図1において、1は中空糸膜モジュール装置全体
を示しており、中空糸膜モジュール本体(以下、モジュ
ール本体と略称する)2が市販のハウジング3に装着さ
れている。
【0035】モジュール本体2は、概略、周壁部に流体
流路孔4を多数有する外筒5と、無孔の内筒6との間の
空間部7に収納される多数本の中空糸膜8の束と、この
中空糸膜束9の各中空糸膜8の端末を開口状態に保ちつ
つ封止固定するためのポッティング材10と、内,外筒
6,5の両端に少なくとも空間部7を閉塞する閉塞部を
成すキャップ11,12とを備えている。
【0036】内筒6が外筒5内に同心状に配設され、外
筒5と内筒6との間に空間部7が形成されている。本実
施例では、内筒6を外筒5より長くしており、図中上側
の外筒5の開口端面と内筒6の開口端面とはほぼ同一面
となるようにしているため、図中下側において内筒6の
開口端面が外筒5の開口端面より下側に伸びている。
【0037】そして、空間部7内に中空糸膜束9をU字
型に折り曲げて収納される。このとき、中空糸膜束9の
端末は図中上側の外筒5の開口端面と内筒6の開口端面
間に位置し、折曲部は図中下側の外筒5の開口端面近傍
に位置している。
【0038】中空糸膜束9の端末において、各中空糸膜
8の端末を開口状態に保ちつつ各中空糸膜8間の隙間及
び各中空糸膜8と内,外筒6,5間の隙間をポッティン
グ材10にて封止固定している。
【0039】外筒5のポッティング部10Aを外した周
壁部には、図中上下方向に群として分かれた多数の流体
流路孔4を有している。この流体流路孔4は、外観上周
方向に長い長方形で(図1(a)参照)、外筒5の外側
から内側に向って閉じる形状として短辺部に空間部7に
向う斜面41を有している(図1(b)参照)。
【0040】そして、内,外筒6,5の両端にキャップ
11,12が設けられている。このキャップ11,12
は径方向内筒6の内壁面の径とほぼ同径の位置まで伸び
る内向きフランジ部11A,12Aを有する半断面略L
字状の筒状部材であり、その円筒部11B,12Bが外
筒5に対して嵌着されることで、キャップ11,12が
取付けられる。
【0041】このとき、外筒5の開口端面と内向きフラ
ンジ部11A,12Bとは軸方向間隔を有しており、中
空糸膜8の開口端面側においては中空糸膜開口端面13
とキャップ11にて濾過流体の集合室14が形成され
る。その反対の折曲部側においては外筒5の開口端面よ
り突出している内筒6の開口端面がキャップ12の内向
きフランジ部12Aの内端の溝12Cに密接状態で嵌合
されている。これにより、空間部7と内筒6の内部とを
遮断し、濾過されていない流体が内筒6の内部を通って
集合室14に流れるのを阻止している。
【0042】また、キャップ11,12の内向きフラン
ジ部11A,12Aの外部側端面に、後述するシール部
材としてのパッキン15が配されるパッキン溝11C,
12Dを設けている。
【0043】次に、上記構成のモジュール本体2が装着
されるハウジング3について説明する。
【0044】ハウジング3は、有底の断面略コ字状のハ
ウジング外筒31と、ハウジング外筒31の開口端部を
閉塞するハウジングキャップ32とから成っている。
【0045】ハウジングキャップ32は、ハウジング外
筒31の開口端部に、例えば、ねじ部とOリング33と
を用いて、着脱自在に取付けられている。
【0046】また、ハウジングキャップ32には、流体
の入口34と濾過流体の出口35を有している。入口3
4は、モジュール本体2の外筒5とハウジング外筒31
との間と外部とを連通するようになっている。出口35
は、モジュール本体2の濾過流体の集合室14まで伸び
る円筒部36を介して集合室14と外部とを連通するよ
うになっている。
【0047】円筒部36の軸方向中途部の周壁には、径
方向外方に伸びる外向きフランジ部36Aを有してい
る。
【0048】また、ハウジング外筒31の底部の内側に
は、ほぼ中心軸線上に突出する凸部31Aを有してい
る。
【0049】そして、モジュール本体2は上記したハウ
ジング3内に押圧手段20によって装着されて中空糸膜
モジュール装置1として用いられる。
【0050】押圧手段20は、アダプタ21とコイルス
プリング22とから成っている。
【0051】アダプタ21は、柱状で、モジュール本体
2の内筒6の内部に挿入されるようになっており、軸方
向中途部には径方向外方に伸びる外向きフランジ部21
Aを有している。
【0052】次に、モジュール本体2のハウジング3へ
の装着について説明する。
【0053】まず、ハウジング外筒31の凸部31Aの
外周部とアダプタ21の柱部21Bの外周にコイルスプ
リング22を取付ける。このコイルスプリング22は、
一端がハウジング外筒31の底面に当接し、他端がアダ
プタ21の外向きフランジ部21Aの端面に当接してア
ダプタ21をハウジングキャップ32側に押圧する。
【0054】尚、押圧力を付与するものとしてコイルス
プリング22としているが、特にコイルスプリングに限
るものではなく、その他のばね手段又はベローズ状のも
のであっても良く、形状等は限定されるものではない。
【0055】次に、モジュール本体2のキャップ11,
12のパッキン溝11C,12Dにシール部材としての
平板状のパッキン15を装着したモジュール本体2をハ
ウジング外筒31内に挿入する。このとき、内筒6の内
部に、キャップ12の内向きフランジ部12Aの内部を
介してアダプタ21の柱部21Bが挿入され、パッキン
15がアダプタ21の外向きフランジ部21Aと当接す
る。
【0056】そして、濾過流体の集合室14の内部に、
キャップ11の内向きフランジ部11Aの内部を介して
ハウジングキャップ32の円筒部36を挿入する。この
とき、パッキン15が円筒部36の外向きフランジ部3
6Aと当接する。
【0057】そして、ハウジングキャップ32をハウジ
ング外筒31に対して取付けることで、モジュール本体
2の装着が完了する。このとき、コイルスプリング22
のスプリング力によってアダプタ21を介してモジュー
ル本体2がハウジングキャップ32の円筒部36の外向
きフランジ部36Aに押圧される。
【0058】従って、円筒部36の外向フランジ部36
Aがモジュール本体2の保持部を成している。
【0059】また、ハウジングキャップ32側のパッキ
ン15にて外筒5の外部を流れる流体が濾過流体の集合
室14に漏れないようにシールされ、アダプタ21側の
パッキン15にて外筒5の外部を流れる流体が内筒6の
内部に漏れないようにシールしている。つまり、濾過さ
れた流体と濾過されていない流体とが混ざらないように
している。
【0060】上記のように装着されることで、ハウジン
グキャップ32の入口34がモジュール本体2の外筒5
とハウジング外筒31間に通じ、出口35が円筒部36
を介して濾過流体の集合室14に通じることになる。
【0061】次に、中空糸膜モジュール装置1の作用に
ついて説明する。
【0062】ハウジングキャップ32の入口34から外
筒5の外部に流れて来た流体としての原水は、外筒5に
多数有する流体流路孔4を通って、多数の中空糸膜8の
外部まで進み、次に、中空糸膜8の周壁の多孔内を通っ
て中空部に進む。このとき、正常な液体のみ、中空糸膜
8の周壁部を通り、小さな塵などの微粒子の菌は多孔部
を通ることができず、中空糸膜8の壁外に捕獲される。
各中空糸膜8の中空糸膜開口端面13を通って濾過流体
である濾過液の集合室14まで進んで来た清浄な液体
は、ハウジングキャップ32の円筒部36を通じて出口
35へ流れ出し、そこで使用される。
【0063】このようにモジュール本体2にて濾過する
ことにより、市販されている例えばプリーツタイプと比
べて、空間部7内における膜面積、濾過流量及び寿命を
伸ばすことができる。
【0064】以下にモジュール本体2の具体例及びプリ
ーツタイプの装置との比較例を示す。
【0065】(具体例)モジュール本体2を、例えば、
周壁部に約40mm×5mmの流体流路孔4を合計60個有
する最大外径69mmの外筒5と、その同心状に配した外
径29mm、内径27mmの無孔の内筒6との間の空間部7
に0.1μm 以上の微粒子等を阻止する外径0.4mm、
内径0.2mmのポリスルホン系の中空糸膜8を多数本配
して、それら外筒5、内筒6、中空糸膜8の片方の端部
をポリウレタン系のポッティング材10で封止固定し、
かつそのポッティング部10Aの端面から中空糸膜8の
中空部を開口させたものとする。
【0066】外筒5の外径は、70mm以下が望ましく、
その外筒5の流体流路孔4は流入する流体を充分に流
せ、外筒5の強度に悪影響を与えない程度に有れば良
い。
【0067】内筒6の内径は、27mm以上が望ましく、
無孔であれば肉厚は問わない。
【0068】中空糸膜8は、膜面積を大きくするために
は外径を細くした方が有利だが、精密濾過、限外濾過で
きるものであれば、材質、孔径、内径は問わない。
【0069】ポッティング材10は、使用時に処理流体
により変質させたり、溶出部が多かったり、外筒5、内
筒6、中空糸膜8への接着性に問題なければ材質は問わ
ない。但し、二液反応型の接着剤が比較的に容易に取扱
え、ポリウレタン系又はエポキシ系が好ましい。
【0070】このようにして得られたモジュール本体2
は、例えば、長さ250mm、外径69mmであり、孔径
0.1μm のポリスルホン系中空糸膜8の有効全膜面積
は、1.5m2であった。
【0071】(比較例)図4に示すような市販されてい
るプリーツタイプの装置と比較する。
【0072】この装置は、周壁部に流体流路孔を多数有
する外筒200及び内筒201を同心状にした後、その
空間部202に平膜203をひだをつけて配し、外筒2
00、内筒201及び平膜203をポッティング材20
4により封止固定支持されたものである。
【0073】このように構成された装置を、長さ250
mm、 外径70mmとした場合の有効膜面積は、0.42m2
であった。
【0074】このことから、モジュール本体2の方が、
単位容積内における膜面積が飛躍的に大きくなっている
ことがわかる。
【0075】また、モジュール本体2はポッティング部
10Aが片側だけのため、両側をポッティングしたもの
と比べて優れた点がある。
【0076】まず、製造上使用する中空糸膜8の歩留ま
りが向上し、ポッティング工程も一回で済み、かつ、ポ
ッティング欠陥による製品不良の確率も減る。次に、機
能的には中空糸膜開口端面13が片側だけのために、濾
過流量が少なくなる傾向はあるが、その反面初期の濾過
流量を長く維持できる。
【0077】また、このモジュール本体2は内筒6があ
るために、直列に連結しても使用でき、より多くの濾過
流量を得るために多数個のモジュール本体2を容易に1
個のハウジング3に装着することができる。
【0078】このとき、図2に示すように、空間部7の
みを閉塞する凹部16Aを有する平板状のガイドキャッ
プ16を中空糸膜束9の折曲部側端部に取付けたり、図
3に示すように、ポッティング材10にて空間部7の折
曲部側端部を封止固定したりして、外筒5の外部を流れ
る流体が内筒6の内部を介して濾過流体の集合室14に
流れないようにすると共に、端面を平面とすることによ
り、モジュール本体2を容易に直列に連結することがで
きる。尚、内筒6の長さは外筒5の長さとほぼ同じとし
ているため、内筒6は外筒5より下側に伸びていない。
【0079】このように、モジュール本体2を連結して
使用できることから、濾過寿命による交換頻度の減少に
つながり、同サイズ(連結して使用する場合)のモジュ
ール本体2単体と処理流量を比較した際、中空糸膜8の
膜内抵抗が減少し、処理流量にも優位性をもたらす。
【0080】上記構成の中空糸膜モジュール装置にあっ
ては、モジュール本体2をハウジングキャップ32の円
筒部36の外向きフランジ部36Aに対してコイルスプ
リング22のスプリング力にてハウジング3内に装着し
ているので、モジュール本体2の長さとハウジング3の
長さとの寸法関係を気にする必要がなくなる。
【0081】従って、モジュール本体2のハウジング3
への装着及び取り外しが簡単に行うことができ、装着・
取外性の向上を図ることができる。これにより、メンテ
ナンスの容易化をも図ることができる。
【0082】また、市販品である既存のハウジング3に
装着される規格寸法の例えばプリーツタイプの装置との
互換性を有する。
【0083】加えて、コイルスプリング22のスプリン
グ力によってハウジングキャップ32の円筒部36の外
向きフランジ部36Aとモジュール本体2の濾過流体の
集合室14側のキャップ11の内向きフランジ部11A
との間及びアダプタ21の外向きフランジ部21Aとキ
ャップ12の内向きフランジ部12Aとの間が押圧され
ることから、それぞれの間に設けられているパッキン1
5による上記したシール性の向上を図ることができる。
【0084】以上のことから、ハウジング3に対するモ
ジュール本体2の装着・取外しが簡単であるにもかかわ
らず、外筒5の外部を流れる原水が濾過液の集合室14
に漏れるのをシールするシール性を十分確保することが
できる。
【0085】また、初めから、本実施例に係るモジュー
ル本体2を使用して装置設計を行えば、より小型化にす
ることができる。
【0086】そして、モジュール本体2の外筒5の流体
流路孔4の形状を、空間部7に向う斜面41を有するも
のとすることで、外筒5の周壁に沿って流れる流体は、
中空糸膜8が収納されている空間部7への流入が斜面4
1に沿って(図1(b)矢印参照)スムーズに行われる
ことから、効率的である。
【0087】また、長辺部にも空間部7に向う斜面を形
成すれば、より効率的に空間部7へ流体が流入されるこ
とになる。
【0088】これにより、空間部7内における濾過処理
量が増加し、濾過流量が増加することになる。
【0089】尚、流体流路孔4の外観形状を長方形とし
たが、円形でも良く、外筒の外側から内側に向って閉じ
る形状であれば形状は問わない。
【0090】尚、上記実施例では、モジュール本体2の
濾過流体の集合室14の反対側のキャップ12を内筒6
をも閉塞するキャップとすれば、押圧手段20において
アダプタ21及びパッキン15が不要となり、装置構成
の簡略化を図ることができる。
【0091】また、モジュール本体2を片側ポッティン
グタイプとしたものを例にとって説明したが、中空糸膜
の両端が開口する両側ポッティングタイプとしても同様
に適用することができる。
【0092】
【発明の効果】本発明は、以上の構成及び作用を有する
もので、中空糸膜モジュール本体をハウジングキャップ
の保持部に対して押圧手段の押圧力にてハウジング内に
装着しているので、中空糸膜モジュール本体の長さとハ
ウジングの長さとの寸法関係を気にする必要がなくな
る。
【0093】従って、中空糸膜モジュール本体のハウジ
ングへの装着及び取り外しが簡単に行うことができ、装
着・取外性の向上を図ることができる。これにより、メ
ンテナンスの容易化をも図ることができる。
【0094】また、市販品である既存のハウジングに装
着される規格寸法の例えばプリーツタイプの装置との互
換性を有する。
【0095】加えて、押圧手段によって中空糸膜モジュ
ール本体の濾過流体の集合室側閉塞部とハウジングキャ
ップの保持部との間がシール部材を介して押圧されるこ
とから、従来技術のように他にシール部材を設けること
なく、その部分における中空糸膜モジュール本体の外筒
の外部を流れる流体が濾過流体の集合室側に漏れないよ
うにシールするシール性の向上を図ることができる。
【0096】以上のことから、ハウジングに対する中空
糸膜モジュール本体の装着・取外しが簡単であるにもか
かわらず、外筒の外部を流れる流体が濾過流体の集合室
に漏れるのをシールするシール性を十分確保することが
できる。
【0097】また、初めから、本発明に係る中空糸膜モ
ジュール本体を使用して装置設計を行えば、より小型化
を図ることができる。
【0098】そして、中空糸膜モジュール本体の外筒の
流体流路孔を、外側から内側に向って閉じる形状とする
ことで、外筒の周壁に沿って流れる流体は、中空糸膜が
収納されている空間部への流入が傾きに沿ってスムーズ
に行われることから、効率的となる。
【0099】これにより、空間部内における濾過処理量
が増加し、濾過流量が増加することになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の一実施例に係る中空糸膜
モジュール装置の断面図であり、同図(b)は同図
(a)の外筒の流体流路孔部の横断面図である。
【図2】図2は図1の中空糸膜モジュール本体の中空糸
膜束の折曲部側にガイドキャップを設けた中空糸膜モジ
ュール本体の半断面図である。
【図3】図3は図1の中空糸膜モジュール本体の空間部
の中空糸膜束の折曲部側端部をポッティングした中空糸
膜モジュール装置の断面図である。
【図4】図4はプリーツタイプの装置の要部破断斜視図
である。
【図5】図5は従来の中空糸膜モジュール装置の断面図
である。
【符号の説明】
1 中空糸膜モジュール装置 2 中空糸膜モジュール本体 3 ハウジング 4 流体流路孔 41 斜面 5 外筒 6 内筒 7 空間部 8 中空糸膜 9 中空糸膜束 10 ポッティング材 10A ポッティング部 11,12 キャップ(閉塞部) 11A,12A 内向きフランジ部 11B,12B 円筒部 11C,12D パッキン溝 12C 溝 13 中空糸膜開口端面 14 集合室 15 パッキン(シール部材) 16 ガイドキャップ 16A 凹部 20 押圧手段 21 アダプタ 21A 外向きフランジ部 21B 柱部 22 コイルスプリング 31 ハウジング外筒 31A 凸部 32 ハウジングキャップ 33 Oリング 34 入口 35 出口 36 円筒部 36A 外向きフランジ部(保持部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−74408(JP,A) 実開 昭63−107702(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 61/00 - 65/10 C02F 1/44 B01D 27/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周壁部に流体流路孔を多数有する外筒
    と、 該外筒内に配設される無孔の内筒と、 前記外筒と前記内筒との間の空間部に収納される多数本
    の中空糸膜の束と、 該中空糸膜束の各中空糸膜の端末を開口状態に保ったま
    ま封止固定するためのポッティング材と、 前記内,外筒の両端に、少なくとも前記空間部を閉塞
    し、前記中空糸膜の開口端面側は軸方向所定間隔を有し
    て濾過流体の集合室を形成する閉塞部とを備えた中空糸
    膜モジュール本体と、 該中空糸膜モジュール本体が装着されるハウジングの前
    記集合室と連通する濾過流体出口を有するハウジングキ
    ャップに設けられた前記中空糸膜モジュール本体を保持
    する保持部と、前記集合室側の閉塞部との間に設けられ
    るシール部材と、を備えた中空糸膜モジュール装置にお
    いて、前記外筒に有する流体流路孔を、外側から内側に向って
    閉じる形状としたことを特徴とする中空糸膜モジュール
    装置。
  2. 【請求項2】 前記中空糸膜モジュール本体を前記ハウ
    ジングキャップの保持部側に押圧する押圧手段を設けた
    ことを特徴とする請求項1に記載の中空糸膜モジュール
    装置。
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