JPH10339806A - 光学素子の製造方法およびレチクル - Google Patents

光学素子の製造方法およびレチクル

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JPH10339806A
JPH10339806A JP27696497A JP27696497A JPH10339806A JP H10339806 A JPH10339806 A JP H10339806A JP 27696497 A JP27696497 A JP 27696497A JP 27696497 A JP27696497 A JP 27696497A JP H10339806 A JPH10339806 A JP H10339806A
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pattern
reticle
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alignment mark
optical element
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JP27696497A
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English (en)
Inventor
Masami Ebi
正美 海老
Tetsuji Konuki
哲治 小貫
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】複数回の露光によりたとえば50mm程度の大
きな外径のFZPを精度よく作製する。 【解決手段】同心円状回折パターンの所定角度範囲に対
応するパターンを少なくとも内側パターンSPIと外側
パターンSPOに分割してそれぞれ内側および外側レチ
クルIR,ORに形成する。レチクル内側アライメント
マークIRMと基板内側アライメントマークIWMを用
いて内側レチクルIRと基板55をアライメントした
後、内側パターンSPIを基板55上に露光する。同様
に外側レチクルアライメントマークORMと基板外側ア
ライメントマークOWMを用いて外側レチクルORと基
板55をアライメントし、外側パターンSPOを基板5
5上に露光する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゾーンプレートな
どの光学素子の製造方法およびその製造に用いられるレ
チクルに関する。
【0002】
【従来の技術】図9は回折型光学素子の一例である振幅
型のフレネルゾーンプレート(以下ではFZPと記す)
を模式的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は断
面図である。FZP1には、光学ガラス等の基板2の表
面に光を遮蔽する金属等から成るパターン3(31〜3
7)が形成されている。中心部分のパターン31は光軸
4を中心とする円形パターンであり、パターン32〜3
7は光軸4を中心とする輪帯状の凸パターンである。
【0003】パターン3は、レーザ描画露光装置でレー
ザ光を集光する手段を用い直接描画するか、または、原
版に描かれたパターンを投影露光装置を用いて描画して
レジスト像を得た後、エッチングにより形成されるのが
一般的である。しかしながら、輪帯状パターンは数千本
にも及び、レーザ描画露光装置でレジストパターンを形
成する場合には莫大な描画時間を要する。一方、縮小投
影露光装置を用いてレジストパターンを形成する場合に
は、縮小投影露光装置の縮小率が1/5〜1/10程度
に設定されるので、外径50mmのFZPの場合、レチ
クルパターンとしては125mm〜250mmを越える
外径となり、このような大きな外径の領域を1回の投影
で露光するのは実現が難しい。
【0004】特開平6−265708号公報には、図1
0に示すような扇型領域に回折パターンOPが形成され
たレチクルRを用いて露光装置でFZPを作製する方法
が開示されている。図10のレチクルをレチクルステー
ジに載置し、扇形パターンの中心Cを回転ステージの回
転軸芯と一致させ、回転ステージを回転しながらレチク
ルRを照明して、レチクルRのパターンを投影レンズで
基板上に集束して基板の表面に回折パターンを結像させ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た投影露光装置の縮小率をMとした場合、外径Dmmの
FZPを作製するには、扇型レチクルパターンOPの半
径RはM*D/2mmとなる。たとえば、縮小率1/M
=1/5、外径D=10mmの場合、扇形レチクルパタ
ーンOPの半径Rは25mmとなる。したがって、25
×25mmの照明領域に回折パターンが形成されたレチ
クルを用いれば外径10mm程度の光学素子は製造可能
である。しかしながら、このような回転投影法でも1回
の露光で製作できるのは、基板上の露光面積の2倍に相
当する外径のFZPに限られる。
【0006】上記特開平6−265708号公報には、
原図のパターニング領域が大きくなり過ぎて1度に露光
できない場合には、周方向や径方向に重ね合わせながら
露光を行なえばよいことが開示されているものの、具体
的な重ね合わせの方法まで開示しているわけではない。
【0007】本発明の目的は、複数回の露光によりたと
えば50mm程度の大きな外径のFZPを精度よく作製
することができる大型の光学素子の製造方法を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明の実施の形態を示す
図1および2に対応付けて説明する。 (1)図1に対応付けて説明すると、請求項1の発明
は、光軸を中心とした同心円状パターンP1〜Pnを有
する光学素子の製造方法に適用される。そして、図2に
おいて、同心円状パターンの所定範囲に対応するレチク
ルパターンを少なくとも内側パターンSPIと外側パタ
ーンSPOに分割してそれぞれ第1および第2のレチク
ルIR,ORに形成し、第1および第2のレチクルI
R,ORにはそれぞれ第1および第2のレチクルアライ
メントマークIRM,ORMを形成し、図4において、
同心円状パターンが形成される基板55には、内側パタ
ーンSPIと外側パターンSPOとを接続するように位
置決めされた第1および第2の基板アライメントマーク
IWM,OWMを形成し、第1のレチクルアライメント
マークIRMと第1の基板アライメントマークIWMを
用いて第1のレチクルIRと基板55をアライメント
し、第1のレチクルIRの内側パターンSPIを基板5
5上に露光し、第2のレチクルアライメントマークOR
Mと第2の基板アライメントマークOWMを用いて第2
のレチクルORと基板55をアライメントし、第2のレ
チクルORの外側パターンSPOを基板55上に露光す
ることにより、上述した目的を達成する。 (2)請求項2の発明は、請求項1に記載の製造方法に
おいて、同心円状パターンP1〜Pnを同心円状回折パ
ターンとした。 (3)図6に対応付けて説明すると、請求項3の発明
は、回転する感応基板55上にパターンを投影露光する
ことによって感応基板55に同心円状パターンを形成す
る露光装置に用いられる光学素子製造用レチクルであっ
て、感応基板55上に投影露光すべきパターンを複数の
分割パターン11a〜11cに分割し、その複数の分割
パターン11a〜11cを同一レチクル11に形成した
ことにより上述の目的を達成する。 (4)請求項4の発明は、請求項3に記載の光学素子製
造用レチクルにおいて、同心円状パターンを同心円状回
折パターンとした。 (5)請求項5の発明は、請求項3または請求項4に記
載のレチクル11を用いる光学素子の製造方法であっ
て、レチクル11に形成された複数の分割パターン11
a〜11cを、各分割パターン11a〜11cに対応す
る同心円状パターンの中心が一致するように、回転する
感応基板55上にそれぞれ順に露光する。 (6)請求項6の発明は、請求項5に記載の製造方法に
おいて、複数の分割パターン11a〜11cを同心円状
パターンの外径が大きなものから順にP1,P2,…,P
nとしたとき(ただし、n≧2)、P1,P2,…Pnの順
に分割パターンを感応基板55上に投影露光するように
した。
【0009】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本
発明が発明の実施の形態に限定されるものではない。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図8を参照して本発
明の実施の形態を説明する。 −第1の実施の形態− 図1は本発明による製造方法により製造されたFZP4
0を模式的に示す図である。図1において、円板状石英
ガラス41には所定間隔で4本の輪帯溝パターンP1〜
P4が形成されている。最外郭輪帯パターンP4の外径
は50mmである。図1では模式的に4本の輪帯パター
ンP1〜P4を図示しているが、実際には次式(1)に
より径方向位置が規定される数百本〜千本程度の輪帯パ
ターンが設けられる。
【数1】 Rn1=√{(2n−1)λf+(2n−1)2λ2/4} Rn2=√(2nλf+n2λ2) …(1) λ=0.633μm 焦点距離f=50mm n:n番目の溝
【0011】図1のFZP40は図2(a)の内側レチ
クルIRによる基板への露光と、図2(b)の外側レチ
クルORによる基板への露光により製作される。内側レ
チクルIRには、ガラス基板GSI上に設定された扇型
パターン領域に内側パターンSPIが形成されている。
内側パターンSPIは、クロムなどの金属で複数本の輪
帯パターン素片PUIを形成したものである。外側レチ
クルORには、ガラス基板GSO上に設定された扇型パ
ターン領域に外側パターンSPOが形成されている。外
側パターンSPOは、クロムなどの金属で複数本の輪帯
パターン素片PUOを形成したものである。各素片PU
I,PUOの間隔は図1のFZP40の輪帯パターンの
間隔に対応した値とされる。
【0012】図2(a)において、内側レチクルIRに
はパターン中心Cを通過して半径方向に延在する軸線上
に内側アライメントマークIRMが設けられ、外側レチ
クルORには、パターン中心Cを通過して半径方向に延
在する軸線上に外側アライメントマークORMがそれぞ
れ形成されている。図2(a),(b)において、2点
鎖線が照明領域SRである。そして、基板55を回転さ
せて、まず内側レチクルIRの内側パターンSPIを基
板55へ露光し、次いで、外側レチクルORの外側パタ
ーンSPOを基板55へ露光して回折パターンを形成す
る。
【0013】なお、縮小率1/Mで縮小露光する場合に
は、レチクル上のパターンはFZPのパターンのM倍の
大きさとなるが、以下で詳細に説明するように本実施の
形態では2分割投影法を採用するから、径方向の大きさ
はFZPの外径のM/4倍の大きさとなる。
【0014】図3は本発明による製造方法により回折型
光学素子を製造するための露光装置の一実施の形態を示
す図である。図3において、移動ステージ51はY方向
駆動装置52でY方向に移動し、不図示のX方向駆動装
置でX方向に移動する。移動ステージ51のY方向位置
は干渉計53で測定され、X方向位置は不図示の干渉計
で測定される。干渉計53はHeNeレーザを移動ステ
ージ51や後述する回転テーブル54に固定された移動
鏡に出射し、その移動鏡からの反射光を受光して移動ス
テージ51や回転テーブル54までの距離を検出するも
のである。移動ステージ51上には回転テーブル54が
設置され、この回転テーブル54上に基板55が載置さ
れている。
【0015】図4に示すように基板55は円形の石英ガ
ラスであり、その表面に光により感光するレジストが塗
布され、基板55は感応基板とも呼ばれる。基板55に
は、上述した内側レチクルIRをアライメントするため
の内側アライメントマークIWMと、外側レチクルOR
をアライメントするための外側アライメントマークOW
Mがそれぞれ半径方向同一軸線上に所定間隔で設けられ
ている。この所定間隔は、内側パターンSPIと外側パ
ターンSPOとが2回の露光で精度よくつながるように
規定される。さらに、IWMとOWMの位置を高精度の
測定機で予め測定しておいてもよい。
【0016】図3において、回転テーブル54の上方に
は投影レンズ56が設置され、投影レンズ56のさらに
上方に不図示のレチクルステージが設置され、そのレチ
クルステージ上に内側レチクルIRが載置されている。
内側レチクルIRの上方には照明光学系57を介して光
源58が設けられ、光源58からの照明光が内側レチク
ルIRを照射する。なお、この露光装置の縮小率は1/
5、投影レンズ56の露光領域は15×15mmであ
る。また、光源58には、例えば超高圧水銀灯が用いら
れ、そのスペクトルからg線(波長486nm)が取り
出され露光に使用される。
【0017】また図3の投影露光装置はTTR(スルー
ザレチクル)アライメント系60を備えており、レチク
ル内側アライメントマークIRMと基板内側アライメン
トマークIWMの相対位置関係はTTRアライメント系
60で測定される。TTRアライメント系60は、レー
ザ光源61からのレーザ光をミラー62、63を経てレ
チクルアライメントマークIRM上に照射し、レチクル
アライメントマークIRMを透過したアライメントマー
ク像を投影レンズ56により基板55上のアライメント
マーク上で結像させ、その反射光をミラー62、63を
経て検出器64で受光し、検出器64により2つのアラ
イメントマークの相対位置ずれを検出するものである。
【0018】以上説明した内側レチクルIRと外側レチ
クルORを用いて図1に示したFZPを作製する手順に
ついて説明する。内側レチクルIRをレチクルステージ
上に載置し、基板55を回転テーブル54上に載置す
る。上述したとおり図3に示した露光装置の露光領域は
15mmであり、回転テーブル54の回転軸を投影レン
ズ56の光軸から図3で左方に7.5mmずらし、これ
により、内側レチクルIRの扇型内側パターンSPIの
中心Cが回転テーブル54の回転軸と一致するようにす
る。ずらし量は干渉計53の検出値を用いて計測する。
【0019】次に、TTRアライメント系60からレー
ザ光を内側レチクルIRのアライメントマークIRMを
介して基板55の基板内側アライメントマークIWM上
に照射して、レチクルアライメントIRMと基板内側ア
ライメントマークIWMの重ね合わせ像を検出器64で
受光して、両アライメントマークの位置ずれ量を計測す
る。この位置ずれ量を基板55上の位置ずれ量に換算
し、移動ステージ51を移動して2つのアライメントマ
ークIRMとIWMが一致するようにする。
【0020】回転テーブル54を回転することにより基
板55を回転しながら、光源58からの照明光で照明光
学系57を介して内側レチクルIRを照明する。これに
より、レチクルIRの内側パターンSPIを投影レンズ
56で基板55上に集束して基板55の表面に結像させ
る。基板55は回転しているから、内側パターンSPI
の回転軌跡が基板55上に露光される。たとえば、図2
のθが1゜の角度のとき、露光パワー密度500mW/
cm2で4分間程度で露光を完了することができる。
【0021】内側レチクルIRによるパターン露光が終
了すると、内側レチクルIRを取外して外側レチクルO
Rをレチクルステージ上に載置する。図3に示した露光
装置の露光領域は15mmであり、回転テーブル54の
回転軸を投影レンズ56の光軸から15mmずらし、こ
れにより、外側レチクルORの扇型外側パターンSPO
の左端LP(図2(b))が内側レチクルIRの内側パ
ターンSPIの右端RP(図2(a))にほぼ一致す
る。ずらし量は干渉計53の検出値を用いて計測する。
TTRアライメント系60からレーザ光を外側レチクル
ORのアライメントマークORMを介して基板55の基
板外側アライメントOWM上に照射して、レチクルアラ
イメントORMと基板外側アライメントマークOWMの
重ね合わせ像を検出器64で受光して、両アライメント
マークの位置ずれ量を計測する。この位置ずれ量を基板
55上の位置ずれ量に換算し、移動ステージ51を移動
して2つのアライメントマークORMとOWMが一致す
るようにする。このとき、予め測定しておいたIWMと
OWMの位置が設計値からずれているときは、ずれ量を
TTRで合わせた位置から補正量として与えると、さら
に位置ずれ量は少なくなり、FZPの精度は向上する。
【0022】アライメント終了後、回転テーブル54を
回転することにより基板55を回転しながら、光源58
からの照明光で照明光学系57を介して外側レチクルO
Rを照明する。これにより、外側レチクルORの外側パ
ターンSPOを投影レンズ56で基板55上に集束して
基板55の表面に結像させる。基板55は回転している
から、外側パターンSPOの回転軌跡が基板55上に露
光される。この場合も同様に、たとえば、図2のθが1
゜の角度のとき、露光パワー密度500mW/cm2
4分間程度で露光を完了することができる。
【0023】図5に示すように、基板55の中央部には
内側レチクルIRで露光された領域55Iが、基板55
の周辺部には外側レチクルORで露光された領域55O
が形成されている。2点鎖線SPIが内側パターン、2
点鎖線SPOが外側パターンであり、IWMとOWMが
それぞれ基板アライメントマークである。
【0024】露光終了後、ウエット現像し、窒素パター
ン雰囲気中で150℃で3分間べーキングする。その後
さらに、300mWのパワーで反応性イオンエッチング
を行ない、溝パターンを形成してFZPを作製すること
ができる。
【0025】このような方法によれば、FZPの回折パ
ターンの所定角度範囲に対応するパターンを少なくとも
内側パターンSPIと外側パターンSPOに分割してそ
れぞれ内側および外側レチクルIR,ORに形成した上
で、内側レチクルIRを基板55に対してアライメント
して基板55を回転しながら内側パターンSPIを縮小
露光し、次いで外側レチクルORを基板55に対してア
ライメントして基板55を回転しながら外側パターンS
POを縮小露光して、図1に示すようなFZPを作製し
た。したがって、2回の露光により内側パターンと外側
パターンを各々のアライメントマークでアライメントし
てつなぎ合わせるようにしたので、露光装置の露光領域
の2倍の大きさのFZPを精度よく作製することができ
る。
【0026】図2(a)に示した内側レチクルIRの内
側アライメントマークIRMは外側レチクルORの外側
パターンSPOの領域内に重なってしまうが、FZPの
全有効面積に対するアライメントマークの占める割合が
10-5程度のため、光学性能に与える影響は無視でき
る。なお、内側アライメントマークIRMを外側レチク
ルORの外側パターンSPOの素片PUOのいずれかと
重ね合わせてパターン中に埋没するようにしてもよい。
【0027】−第2の実施の形態− 上述した第1の実施の形態では、扇型のレチクルパター
ンを内側パターンSPIおよび外側パターンSPOの複
数に分割してそれぞれ異なる基板上に形成したが、本実
施の形態では、レチクルパターンを複数に分割して得ら
れる分割パターンを同一基板上に形成するようにした。
以下では、一例として図1に示すFZPの一番外側の輪
帯の直径が120mmの場合について説明する。
【0028】図6はレチクル11の平面図である。本実
施の形態のレチクルパターンは、輪帯状パターンを扇形
に分割し、その円弧部分を直線で近似して得られる二等
辺三角形のパターンである。この二等辺三角形のレチク
ルパターンは内側から順に3つの分割パターン11a,
11b,11cに分割され、それらは同一のレチクル1
1上に形成される。レチクル11は石英基板から成り、
サイズは126.6mm×126.6mmで厚さは2.
3mmである。分割パターン11a,11b,11c
は、一括露光領域であるレチクル11の中央部分100
mm×100mmの範囲内に形成されている。レチクル
11の露光領域の周辺部分の4箇所には、レチクル位置
合わせ用のアライメントマーク12が設けられている。
【0029】分割パターン11a,11b,11cは光
不透過部L1と光透過部L2とを交互に配列して形成した
ものであり、光不透過部L1は石英基板上にCrを形成
して成る。分割パターン11aの形状は二等辺三角形、
分割パターン11b,11cの形状は台形を成してお
り、各分割パターンの寸法A,B,Cは表1の通りであ
る。
【表1】
【0030】図7はレチクル11上における分割パター
ン11a,11b,11c同士の位置関係を示す図であ
る。Pa,Pb,Pcはそれぞれ分割パターン11a,
11b,11cの仮想中心を示しており、PaとPbと
のxおよびy方向距離はそれぞれXb,YbであってP
aとPcとのxおよびy方向距離はそれぞれXc,Yc
である。
【0031】図8は図6に示したレチクル11を用いて
露光が行われる露光装置の概略構成を示す図であり、図
3と同一部分には同一の符号を付した。なお、70は照
明系であって、図3の照明光学系57および光源58を
含む。レチクル11はレチクルホルダ(不図示)により
レチクルステージ72上に保持される。投影レンズ56
の倍率は1/5である。52xは移動ステージ51をx
方向に駆動するx方向駆動装置、52yはy方向に駆動
するy方向駆動装置であり、移動ステージ51のxおよ
びy方向位置はそれぞれ干渉計53x,54yによって
計測される。71は分割パターン11a〜11c部分に
繰り出し可能なマスク71a,71b,71cを具備す
るマスク切換器であり、マスク71a,71b,71c
のそれぞれをレチクル11上の分割パターン11a,1
1b,11c部分に繰り出すことによって照明系70か
らの光を遮蔽することができる。その結果、照明光が分
割パターン11a,11b,11c部分に照射されない
ようにすることができる。たとえば、分割パターン11
aを露光する際には、分割パターン11b,11c部分
はそれぞれマスク71b,71cで覆われる。
【0032】次いで、図7,8を参照しながら露光手順
について説明する。先ず、照明系70の光源の前に設け
られたシャッタ(不図示)を開き、レチクル11のアラ
イメントマーク12の投影像を振動スリット型検出器
(不図示)で検出してレチクル11のアライメントを行
う。レチクルアライメントが終了したならば、シャッタ
を閉じてポジ型レジストを塗布した石英基板55を真空
チャックにより回転テーブル54上に保持する。ここで
は、分割パターン11a,11b,11cの順に露光を
行う場合について説明する。そこで、分割パターン11
b,11c部分をそれぞれマスク71b,71cで覆
う。その後、分割パターン11aの仮想中心Paの投影
位置と回転テーブル54の回転中心とが一致するように
移動ステージ51を移動する。そして、光源のシャッタ
を開いて回転テーブル54を回転させつつ露光パワー密
度500mW/cm2で4分間だけ露光を行う。
【0033】次に、分割パターン11bを露光するため
に、シャッタを閉じて分割パターン11a,11c部分
にマスク71a,71cを繰り出して遮蔽する。次い
で、移動ステージ51をx方向に19.99997mm
(=Xb/5),y方向に5mm(=Yb/5)だけ移
動して、分割パターン11bの仮想中心Pbの投影位置
と回転テーブル54の回転中心とを一致させる。そし
て、光源のシャッタを開いて分割パターン11aと同様
の露光を行う。最後に、分割パターン11cの露光を行
うが、マスク71a,71bを分割パターン11a,1
1b部分に繰り出す点と、移動ステージ51をx方向に
Xc/5,y方向にYc/5だけ移動して分割パターン
11cの仮想中心Pcの投影位置と回転テーブル54の
回転中心とを一致させる点以外は、分割パターン11b
と同様の露光が行われる。
【0034】上述したような手順で分割パターン11a
〜11cの露光を行って露光工程が終了したならば、次
いで基板55の現像工程およびエッチング工程を行うこ
とにより、パターン外径120mmのゾーンプレートが
得られる。なお、上述した説明では、各仮想中心Pa,
Pb,Pcと回転テーブル54の回転中心を一致させる
際に、回動ステージ51をxおよびy方向に移動させる
ようにしたが、レチクルステージおよびマスク切換器7
1を移動させて一致させるようにしても良い。
【0035】上述した説明では分割パターン11a,1
1b,11cの順に、すなわちゾーンプレートの内側
(小径)の輪帯パターンから外側(大経)の輪帯パター
ンへと露光を行ったが、以下のような順で露光を行って
もよい。ゾーンプレートの輪帯パターンは、式(1)か
らも分かるようにnの大きな外側の輪帯パターンほど輪
帯の幅寸法が小さくなる。そのため、外側のパターンほ
どより高精度な露光が必要とされる。ところで、複数の
分割パターンを順に露光する場合、基板55上で投影パ
ターンが正確に繋がるように分割パターンの露光毎にア
ライメントが行われ、その際、露光毎にアライメント誤
差の積み重ねが生じる。そこで、外側のパターンである
分割パターン11c,11b,11aの順に露光するこ
とにより、外側の分割パターンのアライメント誤差を小
さくすることができ、より精度の高いゾーンプレートパ
ターンを形成することができる。
【0036】本実施の形態では、レチクルパターンを複
数に分割して得られた分割パターンを同一レチクル11
上に形成しているため、第1の実施の形態のようなレチ
クルの交換を必要とせず、大径のゾーンプレートを製造
する際の製造時間を短縮することができる。なお、上述
した実施の形態ではレチクルパターンを3分割したもの
について説明したが、4以上に分割しても良い。さら
に、同一レチクル11上に各分割パターンを形成してい
るため、第1の実施の形態のように複数枚のレチクルに
それぞれ分割パターンを形成する場合に比べ、アライメ
ント誤差を低減することができ、より精度の高いゾーン
プレートを得ることができる。
【0037】本発明方法は、上述したような明暗パター
ンのFZPのみならず、位相型のFZP、バイナリオプ
ティクス、ブレーズ型の回折型光学素子、あるいは球面
波発生用FZP、非球面波発生用FZPに適用すること
もできる。また、以上では縮小露光する場合について説
明したが、等倍露光でも本発明を適用できる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、 (1)請求項1および請求項2の発明によれば、光学素
子に形成する同心円状パターンを内側パターンと外側パ
ターンに少なくとも2分割し、内側レチクルを基板上に
設けた基板アライメントマークでアライメントした上で
基板を回転しながら基板上に内側パターンを露光し、次
いで外側レチクルを基板上に設けた基板アライメントマ
ークでアライメントした上で基板を回転しながら基板上
に外側パターンを露光することにより1つの同心円状パ
ターンを形成するようにしたので、大径の光学素子でも
比較的狭い露光領域の露光装置により作製することがで
きる。また、基板には予め内側アライメントマークと外
側アライメントマークを形成しておき、内側レチクルと
外側レチクルにはそれぞれアライメントマークを形成し
ておき、内側レチクルによるパターン露光時と外側レチ
クルによるパターン露光時にそれぞれのアライメントマ
ークでアライメントを行なうようにしたので、内側パタ
ーンと外側パターンとを精度よく連接して形成すること
ができる。 (2)請求項3〜請求項6の発明によれば、複数の分割
パターンが同一レチクルに形成されるので、請求項1の
発明と同様の効果が得られるとともに、露光工程のスル
ープットをより向上させることができる。 (3)とくに請求項6の発明では、感応基板に投影露光
される同心円状パターンの外径が大きな分割パターンか
ら順に、すなわち、より微細なパターンから順に露光す
るようにしたため、より微細なパターンを有する分割パ
ターンをほど分割パターンのアライメント誤差によるパ
ターン位置ずれを小さくすることができるため、より高
精度な光学素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施の形態を説明する図で
あり、FZPの平面図。
【図2】内側レチクルと外側レチクルの平面図。
【図3】第1の実施の形態の製造方法を用いてFZPを
製造するための露光装置の斜視図。
【図4】基板の平面図。
【図5】内側レチクルと外側レチクルの露光範囲とアラ
イメントマーク位置を示す図。
【図6】本発明による第2の実施の形態を説明する図で
あり、レチクルの平面図。
【図7】分割パターン11a〜11c同士の位置関係を
示す図。
【図8】レチクル11を用いて露光が行われる露光装置
の斜視図。
【図9】(a)はフレネルゾーンプレートの平面図、
(b)はその断面図。
【図10】基板を回転して回折パターンを作製するため
にパターンの一部が形成されたレチクルの斜視図
【符号の説明】
11 レチクル 11a,11b,11c 分割パターン 40 フレネルゾーンプレート(FZP) 41 ガラス基板 51 移動ステージ 54 回転テーブル 55 基板 56 投影レンズ 58 照明光源 P1〜P4 溝パターン IR 内側レチクル OR 外側レチクル IRM レチクル内側アライメントマーク ORM レチクル外側アライメントマーク IWM 基板内側アライメントマーク OWM 基板外側アライメントマーク

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光軸を中心とした同心円状パターンを有
    する光学素子の製造方法であって、 前記同心円状パターンの所定角度範囲に対応するパター
    ンを少なくとも内側パターンと外側パターンに分割して
    それぞれ第1および第2のレチクルに形成し、 前記第1および第2のレチクルにはそれぞれ第1および
    第2のレチクルアライメントマークを形成し、 前記同心円状パターンが形成される基板には、前記内側
    パターンと外側パターンとを接続するように位置決めさ
    れた第1および第2の基板アライメントマークを形成
    し、 前記第1のレチクルアライメントマークと前記第1の基
    板アライメントマークを用いて前記第1のレチクルと前
    記基板をアライメントし、 前記第1のレチクルの前記内側パターンを前記基板上に
    露光し、 前記第2のレチクルアライメントマークと前記第2の基
    板アライメントマークを用いて前記第2のレチクルと前
    記基板をアライメントし、 前記第2のレチクルの前記外側パターンを前記基板上に
    露光することを特徴とする光学素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の製造方法において、 前記同心円状パターンを同心円状回折パターンとしたこ
    とを特徴とする光学素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 回転する感応基板上にパターンを投影露
    光することによって前記感応基板に同心円状パターンを
    形成する露光装置に用いられる光学素子製造用レチクル
    であって、 前記感応基板上に投影露光すべきパターンを複数の分割
    パターンに分割し、その複数の分割パターンを同一レチ
    クルに形成したことを特徴とする光学素子製造用レチク
    ル。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の光学素子製造用レチク
    ルにおいて、 前記同心円状パターンを同心円状回折パターンとしたこ
    とを特徴とする光学素子製造用レチクル。
  5. 【請求項5】 請求項3または請求項4に記載のレチク
    ルを用いる光学素子の製造方法であって、 前記レチクルに形成された複数の分割パターンを、各分
    割パターンに対応する同心円状パターンの中心が一致す
    るように、回転する感応基板上にそれぞれ順に露光する
    ことを特徴とする光学素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の製造方法において、 前記複数の分割パターンを同心円状パターンの外径が大
    きなものから順にP1,P2,…,Pnとしたとき(ただ
    し、n≧2)、P1,P2,…Pnの順に分割パターンを
    感応基板上に投影露光するようにしたことを特徴とする
    光学素子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002214797A (ja) * 2001-01-17 2002-07-31 Sumitomo Heavy Ind Ltd レーザ照射装置及び照射方法

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