JPH10339450A - 加熱調理器 - Google Patents

加熱調理器

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JPH10339450A
JPH10339450A JP15060697A JP15060697A JPH10339450A JP H10339450 A JPH10339450 A JP H10339450A JP 15060697 A JP15060697 A JP 15060697A JP 15060697 A JP15060697 A JP 15060697A JP H10339450 A JPH10339450 A JP H10339450A
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heating
thermistor
temperature sensor
heated
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Kazuo Fujishita
和男 藤下
Yasunori Kaneko
康典 金子
Hisashi Morikawa
久 森川
Toshiyuki Ishiguro
俊行 石黒
Noriho Fukuzawa
乗帆 福沢
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 材質,底面の形状、あるいは底面の色などの
違いにより使用できる被加熱容器が限定されることな
く、加熱性能を向上する。 【解決手段】 加熱手段としてランプヒータ12を内蔵
したコンロ部6を、被加熱容器1を載置する耐熱ガラス
板2の下面に配設し、このコンロ部6の近傍に、ランプ
ヒータ12の輻射熱を検出するサーミスタ式温度センサ
18および耐熱ガラス板2と当接させたサーミスタ式温
度センサ16を配設し、これらサーミスタ式温度センサ
16,18により検出した温度が、所定の温度に到達す
るとランプヒータ12のパワーを低下させ、その所定の
温度以下になるとフルパワーに戻して被加熱容器1の加
熱を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、赤外線を放射する
ランプヒータのような加熱手段を備えたコンロ部によ
り、耐熱ガラス板を介して被加熱容器を加熱する加熱調
理器に関するもので、サーミスタ式の温度センサを用い
て加熱制御するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の加熱調理器としては、例え
ば特開平4−236016号公報に開示されているよう
なものがあり、その加熱調理器の構成について、図14
を参照して説明する。
【0003】図14において、101は被加熱容器、1
02は被加熱容器101を載置し、ランプヒータ103
よりの赤外線を透過する耐熱ガラス板で、ケース104
の上部に装着されている。105は耐熱ガラス板102
の下部に設けたサーミスタ式温度センサで、ランプヒー
タ103よりの輻射熱をバイアスとして付加し、被加熱
容器101の温度上昇勾配と近似(応答時間の遅れを少
なくしたもの)させて被加熱容器101を加熱制御す
る。106は線膨張式温度センサで、設定温度に到達す
ると線膨張してマイクロスイッチ107を動作させ、耐
熱ガラス板102およびランプヒータ103の過昇温度
防止を制御してその故障を少なくし寿命を長く保持して
いる。108はサーミスタ式温度センサ105と線膨張
式温度センサ106とを備えたコンロ部で、スプリング
109により耐熱ガラス板102に当接しており、ドー
ナツ状の金属材ケース110の内部にはランプヒータ1
03を配設している。この金属材ケース110は、上部
が開口し、側面と底面とを備えて垂直断面が皿状をな
し、内底面にはリング状の断熱材111、側面内側には
円筒状の断熱材112,113を備えている。そして金
属材ケース110の中央部にはサーミスタ式温度センサ
105が位置している。114は断熱材111の上面に
位置させた円筒状の断熱材で、耐熱ガラス板102と断
熱材111との間の隙間をなくて金属材ケース110の
内部を気密にしている。なお、線膨張式温度センサ10
6は、ランプヒータ103と耐熱ガラス板102との間
でランプヒータ103と直交するように位置している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
加熱調理器にあっては、被加熱容器101を加熱制御す
るサーミスタ式温度センサ105が電気的動作であるの
に対して、線膨張式温度センサ106は機械式動作であ
るので、(1)時間的な応答性が遅くて悪い、(2)O
Nする時とOFFする時との制御動作温度の差が大きい
などの問題点があり、微妙な加熱制御ができないという
課題があった。
【0005】また、上記の課題を解決するために、サー
ミスタ式温度センサ105のみにすると、サーミスタ式
温度センサ105は、被加熱容器101の温度を直接的
に検知する方式ではなく、耐熱ガラス板102を介して
被加熱容器101の温度を間接的に検知する方式である
ので、種々の被加熱容器101を加熱制御する場合に、
サーミスタ式温度センサ105だけでは、被加熱容器1
01の材質,底面の形状、あるいは底面の色などの違い
により加熱性能が異なり、使い勝手が良くないという課
題があった。
【0006】このことについて説明すると、例えば、土
鍋を加熱するに最適なようにサーミスタ式温度センサ1
05の温度しきい値を設定すると、フッ素樹脂処理した
アルミ材のフライパンの場合には、その底面、すなわち
耐熱ガラス板102に接する面が黒色であると、加熱し
過ぎとなってフッ素樹脂処理の上限温度300〜320
℃以上になる場合があり、好ましくない。また、逆に、
サーミスタ式温度センサ105の温度しきい値を、フッ
素樹脂処理したアルミ材のフライパンの黒色底面に適応
させると、土鍋には好ましくないものとなる。
【0007】さらに、フッ素樹脂処理したフライパンの
底面が白色の場合に最適なように温度しきい値を設定す
ると、フッ素樹脂処理した焼き肉プレートの場合には加
熱し過ぎとなり、フッ素樹脂処理の上限温度300〜3
20℃以上になる場合があって好ましくない。また、逆
に、焼き肉プレートに適応させるとフライパンの場合に
好ましくないものとなる。
【0008】これは、ランプヒータ103よりの赤外線
が、耐熱ガラス板102を透過した後に、被加熱容器1
01の底面にて反射され、耐熱ガラス板102に向けて
の二次輻射が加わることなどにより、耐熱ガラス板10
2の温度が高温に上昇し、コンロ部108の内部が高温
となり、加熱後にサーミスタ式温度センサ105の温度
しきい値まで急激に温度上昇することに起因している。
その結果、早いパワーダウン加熱となってフルパワー加
熱の時間が少なくなり、加熱パワー不足となるので、調
理加熱の完了までに時間がかかることになる。そして、
サーミスタ式温度センサ105の温度しきい値の設定を
高めると、別の被加熱容器には好ましくないものとな
る。
【0009】したがって、サーミスタ式温度センサ10
5だけでは、各種の被加熱容器101に対応する制御は
困難になるので、商品の取り扱い説明書に、(1)土鍋
の場合は、底面がフラットなものであること、(2)底
面が白色の加熱容器はなるべく使用しないこと、(3)
底面が白色の加熱容器の場合には、パワー不足のために
加熱時間が少々長くなることなどを明記し、ユーザに理
解を求める必要があるという課題があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、被加熱容器を載置する耐熱ガラス板の下
面に、加熱手段を内蔵したコンロ部を配設し、このコン
ロ部の近傍には、加熱手段よりの輻射熱を検出する温度
センサと耐熱ガラス板に当接する温度センサとを配設
し、これらの温度センサはサーミスタ式とし、これらサ
ーミスタ式温度センサが検出する温度と、予めマイコン
に入力しておいた基準温度とを比較し、加熱手段のパワ
ーを自動的にダウンさせたり、自動的にフルパワーに戻
したりして加熱制御をすることとしている。
【0011】そして、この発明によれば、両方のサーミ
スタ式温度センサが検知する温度によって被加熱容器の
種類に応じた加熱制御を選択し、両方のサーミスタ式温
度センサの相互補完により温度制御の精度を高めている
ので、(1)加熱手段によるパワー不足を解消し、
(2)フッ素樹脂処理した被加熱容器が温度により損傷
することがなく、(3)使用に適応する被加熱容器の範
囲を拡大することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、加熱手段を内蔵したコ
ンロ部を、被加熱容器を載置する耐熱ガラス板の下面
に、その上部を当接させて配設し、このコンロ部の近傍
には、前記加熱手段よりの輻射熱を検出する温度センサ
および前記耐熱ガラス板の下面に直接当接させた温度セ
ンサであって、いずれもサーミスタ式のものを配設し、
前記被加熱容器の加熱は、前記両方のサーミスタ式温度
センサにより検出した温度が、予めマイコンに入力して
おいた基準温度に到達すると前記加熱手段のパワーを自
動的にダウンさせ、その温度以下になると自動的にフル
パワーに戻すようにして制御するものである。
【0013】そして、被加熱容器を加熱制御するとき、
両方の温度センサがサーミスタ式であり、また、これら
両方のサーミスタ式温度センサが、被加熱容器の種類に
応じて選択制御するので、(1)従来の線膨張式の温度
センサの場合と違って構造が簡単となり、低コスト化が
図れ、(2)応答性のよい精度の高い加熱温調制御をす
ることができ、加熱手段のパワー不足を解消し、被加熱
容器のフッ素樹脂処理部分が、温度により損傷されるこ
とがなく、(3)両方のサーミスタ式温度センサが相互
補完して制御し、適応できる被加熱容器の範囲を拡大す
ることができる。
【0014】また、耐熱ガラス板に当接したサーミスタ
式温度センサが複数の温度しきい値を有し、このサーミ
スタ式温度センサが所定の温度を検出したとき、加熱手
段よりの輻射熱を検出するサーミスタ式温度センサが検
出した温度が基準の温度値以上か未満かにより被加熱容
器の種類を判別し、前記複数の温度のしきい値のいずれ
かを選択して加熱制御するものである。
【0015】そして、学習制御することにより、各種の
被加熱容器に対応した適正な加熱が可能となり、精度の
高い制御をすることができ、適応する被加熱容器の範囲
を拡大することができる。
【0016】また、耐熱ガラス板の下面に直接当接した
サーミスタ式温度センサは、コンロ部の中央部もしくは
外周部のいずれに配設することができる。
【0017】そして、このように配設することにより、
(1)サーミスタ式温度センサの温度検知性能が向上
し、コンロ部の外周部に配設した場合でも中央部に備え
た場合とほぼ同じ性能が得られ、コンロ部の構成が簡単
となり、(2)コスト安に実現することができる。
【0018】また、耐熱ガラス板に当接したサーミスタ
式温度センサが複数の温度しきい値を有し、このサーミ
スタ式温度センサが、加熱開始後に、所定の温度を検出
したとき、このサーミスタ式温度センサが検出した温度
と、加熱手段よりの輻射熱を検出するサーミスタ式温度
センサが検出した温度との温度差を学習し、それが基準
値以上か未満かにより被加熱容器の種類を判別し、前記
複数の温度しきい値のいずれかを選択して加熱制御する
ものである。
【0019】そして、このようにすることにより、
(1)焼き肉プレートとフライパンとを識別し、焼き肉
プレートのフッ素処理を損なうような加熱をすることが
なく、またフライパンを加熱するパワー不足を解消する
ことができ、(2)種々の被加熱容器を適正に加熱する
ことができ、(3)フライパンは白色タイプのものから
黒色タイプのものまで、さらに、鉄製あるいはステンレ
ス製のフライパンに対しても適正な加熱をすることがで
きる。
【0020】また、加熱手段よりの輻射熱を検出するサ
ーミスタ式温度センサが検出した温度により被加熱容器
を識別し、耐熱ガラス板の下面に直接当接したサーミス
タ式温度センサが複数の温度しきい値を有し、いずれか
の温度しきい値を選択して被加熱容器を加熱制御するも
のである。
【0021】そして、このようにすることにより、
(1)温度立ち上がり変化の大きい方のサーミスタ式温
度センサにより、いち早く被加熱容器の種類を判別する
ことができ、適正加熱がし易くなり、(2)これにより
加熱に適する被加熱容器の範囲をさらに拡大することが
できる。
【0022】また、加熱手段よりの輻射熱を検出するサ
ーミスタ式温度センサと耐熱ガラス板の下面に直接当接
したサーミスタ式温度センサとにより被加熱容器を加熱
制御し、被加熱容器として用いる土鍋を加熱するとき
は、加熱手段よりの輻射熱を検出するサーミスタ式温度
センサの温度しきい値により加熱制御し、耐熱ガラス板
に当接したサーミスタ式温度センサの温度しきい値には
上限温度値を設定し、このサーミスタ式温度センサ自身
の過昇温を防止する制御機能を付加したものである。
【0023】そして、このようにすることにより、サー
ミスタ式温度センサ自身が温度的に損傷されるのを防御
することができるので、(1)各種の土鍋に対する適正
加熱が可能となり、土鍋の加熱性能を向上することがで
き、(2)土鍋を加熱する時のパワー不足も解消するこ
とができる。
【0024】また、加熱手段よりの輻射熱を検出するサ
ーミスタ式温度センサと耐熱ガラス板の下面に直接当接
したサーミスタ式温度センサとにより被加熱容器を加熱
制御し、操作部のキーとしては、金属鍋や土鍋のような
鍋物用の被加熱容器を選択する鍋物キーを備える場合で
あって、加熱手段よりの輻射熱を検出するサーミスタ式
温度センサは二つの温度しきい値を有し、耐熱ガラス板
に当接したサーミスタ式温度センサがある所定の温度以
上ならば前記温度しきい値の高い値を選択し、所定の温
度未満ならば前記温度しきい値の低い値を選択するよう
にしたものである。
【0025】そして、このようにすることにより、鍋物
キーを選択して金属鍋や土鍋により加熱する時、(1)
加熱時の加熱性能を向上させ、(2)コンロ部などの関
連各部の温度上昇を抑えて加熱時の加熱性能を向上させ
ることができる。
【0026】また、加熱手段よりの輻射熱を検出するサ
ーミスタ式温度センサと耐熱ガラス板の下面に直接当接
したサーミスタ式温度センサとにより被加熱容器を加熱
制御し、操作部に備えた鍋物キーを選択した場合におい
て、焼き物加熱をする誤違加熱をした時の不具合をなく
すために、耐熱ガラス板に当接するサーミスタ式温度セ
ンサの温度しきい値として上限温度330℃を設定しこ
の上限温度に到達すると加熱運転が停止するようにした
ものである。
【0027】そして、このようにすることにより、鍋物
キーによる加熱時に、サーミスタ式温度センサの温度し
きい値として上限温度を設け、この温度以上になると加
熱運転が停止するような加熱制御機能が付加されている
ので、鍋物キーによる場合に、焼き物加熱をしてもフッ
素樹脂処理した焼き肉プレート,すき焼きプレート,フ
ライパンが空焚き加熱により損傷されるという不具合を
なくした安全制御を実現することができる。
【0028】また、加熱手段よりの輻射熱を検出するサ
ーミスタ式温度センサと耐熱ガラス板の下面に直接当接
したサーミスタ式温度センサとにより被加熱容器を加熱
制御し、操作部に備えた焼き物キーを選択した場合にお
いて、鍋物加熱をする誤違加熱をした時の不具合をなく
すために、耐熱ガラス板に当接するサーミスタ式温度セ
ンサの温度しきい値として所定の温度290℃を設定
し、この所定の温度に到達すると、加熱手段のパワーを
自動的にダウンさせ、所定の温度以下になると自動的に
フルパワーに戻すような加熱温調制御をするものであ
る。
【0029】そして、このようにすることにより、焼き
物キーによる加熱時に、サーミスタ式温度センサの温度
が所定の温度以上になると加熱手段のパワーを制御する
加熱制御機能が動作するので、焼き物キーによる場合
に、鍋物加熱をしてもコンロ部などの関連各部の温度が
上昇して好ましくないという不具合をなくした安全制御
を実現することができる。
【0030】さらに、加熱手段よりの輻射熱を検出する
サーミスタ式温度センサと耐熱ガラス板の下面に直接当
接したサーミスタ式温度センサとにより被加熱容器を加
熱制御し、操作部に備えた揚げ物キーを選択した場合に
おいて、焼き物加熱や鍋物加熱をする誤違加熱をした時
の不具合をなくすために、耐熱ガラス板に当接したサー
ミスタ式温度センサの温度しきい値として280℃を設
定し、この温度に到達すると、加熱手段のパワーを自動
的に極端にダウンさせ、その温度以下になると自動的に
フルパワーに戻すような加熱温調制御をするものであ
る。
【0031】そして、このようにすることにより、
(1)揚げ物キーによる加熱時に、サーミスタ式温度セ
ンサの温度が280℃に到達すると、加熱手段のパワー
を自動的に極端にダウンさせ、280℃以下になると自
動的にフルパワーに戻すので、揚げ物キーによる場合
に、鍋物加熱や焼き物加熱をしても、フッ素樹脂処理し
た焼き肉プレート,すき焼きプレート,フライパンなど
が空焚き加熱により損傷するという不具合を少くした安
全制御を実現することができる。
【0032】以下、本発明の実施例について、図1〜1
3を参照して説明する。 (実施例1)実施例1について、加熱調理器の外観図を
示す図1、同加熱調理器の正面断面図を示す図2、同加
熱調理器の側面断面図を示す図3、同加熱調理器のコン
ロ部の外観図を示す図4、および同加熱調理器の制御ブ
ロック図を示す図5を参照して説明する。
【0033】図1〜5において、加熱調理器は、被加熱
容器1を載置し、赤外線を透過する耐熱ガラス板2と上
面ケース3とを接着剤4により一体化し、この上面ケー
ス3と、外側に遮熱板5を一体に固定したコンロ部6お
よび冷却ファン7ならびに制御部8を内蔵した下面ケー
ス9とをねじ10により固定し、結合している。
【0034】コンロ部6は、赤外線を透過する耐熱ガラ
ス板2の下部に位置し、その外壁11は上部を開口し、
底面の形状は、赤外線を放射するランプヒータ12を中
心軸に位置させる放物線形状とし、壁面はケイ酸ナトリ
ウム膜により被覆している。なお、外壁11は赤外線に
対して反射率の高いアルミ材料により形成している。コ
ンロ部6の上面は、遮熱板5と下面ケース9との間に介
在させたスプリングバネ13により耐熱ガラス板2に当
接し、底面の中央部、すなわち外壁11の底部の中央部
には、開口部14を有する突部15を形成している。
【0035】サーミスタ式温度センサ16は、コンロ部
6における突部15の開口部14に位置させ、スプリン
グバネ17により耐熱ガラス板2に当接するように附勢
している。
【0036】もう一つのサーミスタ式温度センサ18
は、コンロ部6の外壁11の中央部に突部15を設ける
ことにより形成された凹部19の下方に位置している。
この凹部19には、上部に開口部20を有する突部21
を設け、コンロ部6の外側に備えた遮熱板5には、コン
ロ部6の外壁11に設けた突部21に対応し、上面に小
孔22を有する突部23を設けている。この突部23と
コンロ部6の突部21との間には断熱材リング24を介
在させ、小孔部22を有する突部23にサーミスタ式温
度センサ18を金具25により固定している。
【0037】また、上面ケース3の側面には、加熱開始
キー26、加熱停止キー27等を有する操作部28を備
えている。なお、29はマイコンである。
【0038】つぎに、その動作について図5を参照して
説明する。加熱調理器は、加熱開始キー26を押して通
電を開始すると、コンロ部6の内部の複数本のランプヒ
ータ12が発熱し、赤外線が直上部に位置する耐熱ガラ
ス板2を透過して金属鍋,天ぷら鍋,土鍋,焼き肉プレ
ート,フライパンなどの被加熱容器1を伝導熱と輻射熱
とにより加熱する。
【0039】この加熱時における二つのサーミスタ式温
度センサ16,18が相互補完する制御動作について説
明する。
【0040】サーミスタ式温度センサ16,18が共に
サーミスタ式であるので、応答性よく制御することがで
き、また、二つのサーミスタ式温度センサ16,18に
より、種々の被加熱容器1に対応した加熱の制御をする
ことができる。例えば、被加熱容器1として土鍋を用い
た場合は、材料がセラミックであるので、ランプヒータ
12よりの赤外線は、耐熱ガラス板2を透過した後に被
加熱容器1の底面により反射されて耐熱ガラス板2に向
けての二次輻射が加わることにより、耐熱ガラス板2の
温度が高温に上昇するとともにコンロ部6の内部の加熱
立ち上がり温度勾配が大きく変化するのをサーミスタ式
温度センサ18にて確実に検知することができる。
【0041】これに対して、被加熱容器1がアルミ材フ
ライパンなどのように、底面が黒色の場合には、ランプ
ヒータ12よりの赤外線が耐熱ガラス板2を透過し易い
処から、被加熱容器1により吸収され易くなり、サーミ
スタ式温度センサ18の加熱立ち上がり温度勾配は、土
鍋の場合に比べて小さいものとなる。
【0042】そこで、サーミスタ式温度センサ18の変
化を検知し、サーミスタ式温度センサ16により最適制
御をするので、例えば、加熱開始二分経過後におけるサ
ーミスタ式温度センサ18の温度と加熱開始三分経過後
におけるサーミスタ式温度センサ18の温度とを取り込
み、その温度勾配をマイコン29により演算し、標準値
以上の温度勾配の場合は被加熱容器1が土鍋と判別し、
標準値未満の温度勾配の場合は底面が黒色の被加熱容器
と判別するものである。そして、標準値以上の温度勾配
の場合は、サーミスタ式温度センサ16は温度しきい値
の高い方を選択し、標準値未満の温度勾配の場合は、サ
ーミスタ式温度センサ16は、温度しきい値の低い方を
選択するものである。
【0043】これにより、被加熱容器1としてフッ素処
理した底面が黒色のフライパンなどを用いて加熱する場
合においても適正な加熱温調制御をすることができ、万
が一空焚き加熱しても二個のサーミスタ式温度センサ1
6,18のいずれかにより制御するため、フライパンの
プレート温度がフッ素樹脂処理の上限である300〜3
20℃を越えることがなくなる。
【0044】以上のように、この実施例によれば、
(1)従来の線膨張式温度センサを用いる場合と違って
サーミスタ式温度センサ16,18を備えるもので、構
造が簡単で、低コスト化が図れ、(2)二つのサーミス
タ式温度センサ16,18により精度よく加熱温調制御
をすることにより、パワー不足が解消され、またフッ素
処理が高温度による弊害を受けることがなくなり、
(3)二つのサーミスタ式温度センサ16,18が相互
に補完制御をするので適応する被加熱容器1の種類を拡
大することができるという効果を奏する。
【0045】(実施例2)実施例2の加熱調理器の構成
は、実施例1の場合と同様であるが、サーミスタ式温度
センサ18は、加熱手段であるランプヒータ12よりの
輻射熱を検出し、サーミスタ式温度センサ16は耐熱ガ
ラス板2の下面に直接当接し、この両方のサーミスタ式
温度センサ16,18により加熱制御するもので、その
制御シーケンスを示す図6を参照して説明する。
【0046】この加熱調理器は、ランプヒータ12より
の赤外線の反射が大きい被加熱容器1を加熱する場合
と、ランプヒータ1よりの赤外線の反射が少ない被加熱
容器1を加熱する場合とに、温度精度を高めた制御をす
ることができるもので、サーミスタ式温度センサ16が
ある温度を検出したとき、サーミスタ式温度センサ18
が検出する温度がある温度以上か未満かにより被加熱容
器1の種類を判別し、サーミスタ式温度センサ18に設
けた二つの温度しきい値のいずれかを選択して制御する
ものである。
【0047】例えば、加熱開始後に、サーミスタ式温度
センサ16が155℃を検出したとき、サーミスタ式温
度センサ18が125℃以上であれば土鍋と判別し、1
25℃未満であれば底面が黒色のアルミ材フライパンと
判別する。そして、サーミスタ式温度センサ18が12
5℃以上であればサーミスタ式温度センサ16のしきい
値の高い方(215℃)を選択し、125℃未満であれ
ばサーミスタ式温度センサ16のしきい値の低い方(1
65℃)を選択する。
【0048】そして、温度しきい値の215℃もしくは
165℃に到達すると、ランプヒータ12のパワーを自
動的に520Wもしくは170Wにダウンさせ、215
℃もしくは165℃以下になると、自動的に1300W
のフルパワーに戻す加熱温調制御をする。
【0049】つまり、サーミスタ式温度センサ16とサ
ーミスタ式温度センサ18とにより得た温度情報をミッ
クスした学習制御により、種々の被加熱容器1を判別
し、適正な加熱ができるようにして適応する被加熱容器
1の種類を拡大したものである。
【0050】以上のように、この実施例によれば、
(1)学習制御することにより、各種の加熱容器に対応
した適正な加熱を可能にし、(2)学習制御することに
より、精度の高い制御を可能とし、適応する加熱容器の
種類を増加させることができるという効果を奏する。
【0051】(実施例3)実施例3について、加熱調理
器のコンロ部の平面図を示す図7、同加熱調理器の要部
断面側面図を示す図8を参照して説明する。
【0052】図7,8において、アルミ材料により形成
した外壁11にランプヒータ12を内蔵して形成したコ
ンロ部6の構成は図2に示す実施例1の場合とほぼ同じ
であるが、つぎの構成のみが異なっている。すなわち、
外壁11の底部の中央部に、突部15が形成されておら
なく、また、サーミスタ式温度センサ16はコンロ部6
の中央部に位置しておらなく、サーミスタ式温度センサ
16はコンロ部6の外周部に位置している構成になって
いる。
【0053】そして、コンロ部6の外周部を三等分した
位置に、窪み部30を設け、この窪み部30に近接して
サーミスタ式温度センサ16を三個位置させている。コ
ンロ部6の外周部ではあるが、ランプヒータ12よりの
輻射熱が少し付加されるように、サーミスタ式温度セン
サ16はコンロ部6の外壁11に接近させて設けてい
る。なお、サーミスタ式温度センサ16は、コンロ部6
の外壁11に、部分的に当接させることにより熱のバイ
アスを加え、被加熱容器1の温度上昇勾配とサーミスタ
式温度センサ16の温度上昇勾配とを近似させ、応答時
間の遅れを少なくしている。
【0054】したがって、二種類のサーミスタ式温度セ
ンサ16,18によるミックス制御をするが、サーミス
タ式温度センサ16は、コンロ部6の中央部に位置して
いるのではなく、コンロ部6の外周部の窪み部30にお
いて外壁11に近接して位置させているので、被加熱容
器1が加熱ゾーン、すなわちコンロ部6の直径部分より
もずれて載置されている場合にも、コンロ部6の外周部
を三等分した位置に設けられたサーミスタ式温度センサ
16により、確実に温度を検出できる。また、サーミス
タ式温度センサ16は、コンロ部6の窪み部30におい
て外壁11と近接させているので、温度検出の確実さを
高めることができる。
【0055】以上のように、この実施例によれば、
(1)サーミスタ式温度センサ16をコンロ部6の中央
部に位置させない構成により、中央部に位置させた場合
とほぼ同じ性能が得られ、コンロ部6の構成を簡単にす
ることができ、(2)ランプヒータ12より熱をバイア
スとしてサーミスタ式温度センサ16に付加しているの
で、温度検出の精度は中央部にサーミスタ式温度センサ
16を位置させた場合と同等であり、(3)サーミスタ
式温度センサ16が三個必要となるが、コンロ部6の構
成が簡略になるためにコスト安に実現することができる
という効果を奏する。
【0056】(実施例4)実施例4の加熱調理器の構成
は、実施例1の場合と同様であり、二種類の温度センサ
であるサーミスタ式温度センサ18とサーミスタ式温度
センサ16とにより、焼き肉プレートとフライパンとを
選択制御するもので、制御シーケンスを示す図9を参照
して説明する。
【0057】そして、この場合の加熱調理器は、温度セ
ンサと操作部28の加熱キー、すなわち、加熱開始キー
26および加熱停止キー27とを関連させているもので
(図1参照)、操作部の一つの加熱キーにより、焼き肉
プレートとフライパンとの両方を加熱制御するものであ
る。なお、焼き肉プレートおよびフライパンとしたの
は、通常の加熱調理器においては、焼き肉プレートとフ
ライパンとは同一の加熱キーにより操作していることに
よる。ところが、この種の赤外線加熱においては、ラン
プヒータ12よりの赤外線が耐熱ガラス板2を透過し易
いので、被加熱容器1が赤外線を吸収し易いものか、吸
収し難いものかにより加熱性能が異なる。
【0058】つまり、被加熱容器としては、焼き肉プレ
ート,すき焼きプレート,鉄製フライパン,ステンレス
フライパン,被加熱面が黒色のアルミ製フライパンなど
の部類と、被加熱面が白色のアルミ製フライパンなどの
部類があり、これら両者では加熱性能が異なるものであ
る。
【0059】このことについて図2を参照して説明す
る。サーミスタ式温度センサ16は、被加熱容器1とし
て焼き肉プレートから被加熱面が白色のアルミ製フライ
パンまでの全ての部類のものを用いて加熱する場合でも
多少の差があるが、ほぼ同様な温度勾配で上昇する。こ
れは、サーミスタ式温度センサ16は耐熱ガラス板2に
当接しているので、この被加熱容器1および耐熱ガラス
板2の温度上昇に対して追従できるためである。
【0060】ところが、サーミスタ式温度センサ18
は、コンロ部6の内部の輻射温度を検出するので、被加
熱容器1の種類により、コンロ部6の温度上昇に大幅の
差が生じる。例えば、被加熱面が白色のアルミ製フライ
パン、あるいは板厚が薄いために底面が変形しているフ
ライパンなどの被加熱容器1を加熱する場合には、コン
ロ部6の内部が急速に温度上昇するが、底面が黒色系の
焼き肉プレートの被加熱容器1を加熱する場合には、コ
ンロ部6の温度上昇は前者の場合よりも遅くなる。
【0061】そこで、加熱開始後に、サーミスタ式温度
センサ16がある温度を検出したとき、サーミスタ式温
度センサ16とサーミスタ式温度センサ18とが検出し
た温度の温度差を学習することにより、被加熱容器1と
して用いているものが、被加熱面白色のアルミ製フライ
パンであるか否かを判別し、サーミスタ式温度センサ1
6に設けた二つの温度しきい値のいずれかを選択制御で
きるようにしたものである。
【0062】具体的には、図9に示すように、被加熱容
器1の加熱を開始し、サーミスタ式温度センサ16の温
度が175℃に到達したとき、サーミスタ式温度センサ
16の温度とサーミスタ式温度センサ18の温度との温
度差が40℃以上ならば焼き肉プレートと判別し、この
ときサーミスタ式温度センサ16のしきい値は190℃
/180℃を選択し、40℃以下ならば被加熱面白色の
フライパンと判別し、このときサーミスタ式温度センサ
16のしきい値は215℃/205℃を選択する。温度
しきい値の190℃もしくは215℃に到達すると、ラ
ンプヒータ12のパワーを自動的に520Wもしくは1
70Wにダウンさせ、190℃もしくは215℃以下に
なると、自動的に1300Wのフルパワーに戻す加熱温
調制御をする。
【0063】被加熱容器1が焼き肉プレートの場合に
は、底面が黒色系でフッ素処理をしているが、ランプヒ
ータ12よりの赤外線が耐熱ガラス板2を透過し易く被
加熱容器1に吸収され易いために、コンロ部6の内部の
温度が上昇し難くなっており、サーミスタ式温度センサ
16,18によって加熱制御することにより、300℃
〜320℃以下に制御することができる。
【0064】以上のように、この実施例によれば、
(1)被加熱容器1が焼き肉プレートであるかフライパ
ンであるかを識別して制御することができるので、焼き
肉プレートのフッ素樹脂処理を損なうまでの加熱をする
ことがなく、またフライパンのパワー不足を解消するこ
とができ、(2)被加熱容器1として用いる各種プレー
ト容器の適正加熱を精度高く実現することができ、
(3)白色タイプから黒色タイプ、さらに、鉄製やステ
ンレス製のフライパンにも適正な加熱を実現することが
できるという効果を奏する。
【0065】(実施例5)実施例5の加熱調理器は、サ
ーミスタ式温度センサ16とサーミスタ式温度センサ1
8により選択制御すること、および加熱調理器の操作部
の加熱キーと関連させたことにおいては、前述の実施例
4の場合と同様であるが、実施例4の場合との違いは、
被加熱容器1として鍋底が白色系のものを用いた場合
に、温度立ち上がりの変化が大きいサーミスタ式温度セ
ンサ18により、被加熱容器1の種類を判別するように
したものである。制御としてはサーミスタ式温度センサ
16,18によるミックス制御で、制御シーケンスを示
す図10を参照して説明する。なお、加熱調理器の構成
は実施例1の場合と同様である。
【0066】すなわち、加熱開始後に、サーミスタ式温
度センサ18がある温度以上か未満かにより被加熱容器
1の種類を判別し、サーミスタ式温度センサ16の二つ
のしきい値のいずれかを選択制御できるようにしたもの
である。
【0067】具体的には、図10に示すように、被加熱
容器1の加熱を開始し、サーミスタ式温度センサ18が
ある温度(175℃)以上の場合、被加熱容器1は鍋底
が白色系のものと判別し、ある温度(175℃)未満の
場合は被加熱容器1は鍋底が黒色系のものと判別する。
【0068】そして、ある温度(175℃)以上の場
合、サーミスタ式温度センサ16のしきい値は260℃
を選択し、ある温度(175℃)未満の場合、サーミス
タ式温度センサ16のしきい値は215℃を選択する。
温度しきい値の260℃もしくは215℃に到達する
と、ランプヒータ12のパワーを自動的に520Wもし
くは170Wにダウンさせ、260℃もしくは215℃
以下になると、自動的に1300Wのフルパワーに戻す
加熱温調制御をする。
【0069】以上のように、この実施例によれば、
(1)温度立ち上がりの変化の大きいサーミスタ式温度
センサ18により被加熱容器1の種類を判別するので、
適正加熱がし易くなり、(2)被加熱容器1として用い
る鍋の種類を大幅に増すことができるという効果を奏す
る。
【0070】(実施例6)実施例6の加熱調理器につい
て、その要部断面正面図を示す図11を参照して説明す
る。
【0071】この加熱調理器は、被加熱容器1として土
鍋を用いて加熱する場合、サーミスタ式温度センサ18
の温度のしきい値により加熱制御し、サーミスタ式温度
センサ16の温度のしきい値に上限温度を設定して、サ
ーミスタ式温度センサ16の過昇温度防止機能を付加し
たものである。なお、加熱調理器の構成は実施例1の場
合と同様である。
【0072】この種の赤外線加熱においては、ランプヒ
ータ12よりの赤外線が、耐熱ガラス板2を透過し易
く、被加熱容器1に吸収され易いものか、吸収され難い
ものかにより、加熱性能が大きく異なる。特に、被加熱
容器1として土鍋を用いた場合には、底面31が、白色
のもの、図11に示すように凹状のもの、茶色または黒
色のもの、あるいはフラットなものなどがあるために適
正加熱の実現が難しい。さらに、サーミスタ式温度セン
サ16だけでは、精度の高い制御は難しいので、従来は
取扱説明書に使用に適する土鍋を明記していた。
【0073】何故ならば、土鍋の場合は金属鍋に比べて
加熱効率が悪いからである。これは、ランプヒータ12
よりの赤外線が耐熱ガラス板2を透過し、被加熱容器1
を加熱するのであるが、加熱としては熱伝導と輻射によ
る熱伝達で加熱している。しかし、金属鍋に比べて土鍋
はセラミック系の材質であるので、熱伝導が悪く、加熱
効率が悪くなる。
【0074】また、土鍋の底面が白色系のものの場合に
は、ランプヒータ12よりの赤外線が耐熱ガラス板2を
透過した後に、被加熱容器1である土鍋の底面により反
射され、耐熱ガラス板2に向けての二次輻射が加わるこ
とにより、耐熱ガラス板2の温度が高温に上昇し、コン
ロ部6の内部が高温となり、その結果、サーミスタ式温
度センサ18が、加熱開始後にいち早くしきい値まで温
度上昇するからである。そして、早くパワーダウン加熱
となるので、加熱制御に際してフルパワーでの加熱時間
の割合がトータルの加熱時間の中で少なくなり、結果と
して加熱パワー不足となり、調理加熱完了までに時間が
かかるという課題を有するものである。
【0075】この課題を解決するために、コンロ部6の
温度が、その内部の輻射温度を検出するサーミスタ式温
度センサ18の温度しきい値に到達すると、加熱手段の
パワーを自動的にダウンさせ、また、温度しきい値以下
になると、自動的にフルパワーに戻すような加熱制御を
し、その制御温度のしきい値を少々高く設定したもので
ある。
【0076】しかし、土鍋には各種の種類,形状があ
り、例えば、数は少ないものの底面が白色系で且つ底面
形状が凹状の土鍋を加熱した場合には、サーミスタ式温
度センサ16が高温になる。サーミスタ式温度センサ1
6は使用環境温度に限界があり、加熱によって、この限
界の温度に達する場合がある。そこで、サーミスタ式温
度センサ16に上限の温度しきい値を設けて必要以上の
高温にならないように制御しており、この制御としては
即座に加熱を停止するか、または、加熱手段のパワーを
減少させるかなどにより行うことができる。
【0077】以上のように、この実施例によれば、サー
ミスタ式温度センサ16を温度的に保護することがで
き、且つ制御温度のしきい値を少々高くすることによ
り、(1)種々の土鍋を適正加熱することができるとと
もに土鍋の加熱性能を向上させることができ、(2)土
鍋加熱時のパワー不足を解消することができるという効
果を奏する。
【0078】(実施例7)実施例7の加熱調理器につい
て、その操作部説明図を示す図12、および加熱調理器
の制御シーケンスを示す図13を参照して説明する。
【0079】温度センサと操作部の加熱キーとを関連さ
せており、鍋物キー32が動作している場合、サーミス
タ式温度センサ16とサーミスタ式温度センサ18とに
よるミックス制御をし、サーミスタ式温度センサ18
に、二つの温度しきい値を設けて識別制御をするもので
ある。
【0080】なお、コンロ部6の構成は、実施例1の場
合と同一である。操作部28におけるキーは、各種の加
熱内容が選択できる四つのキー、すなわち、フライパン
加熱できる焼き物キー33、鍋物キー32、天ぷら,フ
ライ物などをする揚げ物キー34、および保温キー35
を設け、さらに、操作部28には、加熱開始キー26と
加熱停止キー27とパワー切り替えキー36と表示ラン
プ37とを備えている。そして、焼き物キー33による
加熱および揚げ物キー34による加熱のときは、予めマ
イコン29(図5参照)に入力しておいた温度を270
℃とし、この温度にて加熱制御している。
【0081】次に、長時間加熱の煮物もできる鍋物キー
32による加熱について、図12および図13に基づい
て説明する。
【0082】操作部28の鍋物キー32により、底面が
黒色の金属鍋、底面が白色の各種鍋および土鍋などを加
熱することになる。ところが、この種の加熱調理器で赤
外線による加熱をする場合においては、ランプヒータ1
2よりの赤外線が、耐熱ガラス板2を透過し易いので、
赤外線が被加熱容器1に吸収され易いか、吸収され難い
かにより、加熱性能が異なる。例えば、底面が黒色の金
属鍋あるいは底面が白色の鍋と土鍋とにより加熱性能は
異なるものである。
【0083】そこで、鍋物キー32により加熱している
場合において、サーミスタ式温度センサ18は温度しき
い値として180℃と210℃との二つを有し、加熱開
始後、サーミスタ式温度センサ16が290℃以下の場
合ならば金属鍋と判別し、サーミスタ式温度センサ18
の温度しきい値としては180℃を選択する。また、サ
ーミスタ式温度センサ16が290℃以上の場合ならば
土鍋と判別し、サーミスタ式温度センサ18の温度しき
い値の210℃を選択する。そして、温度しきい値の2
10℃もしくは180℃に到達すると、ランプヒータ1
2のパワーを自動的に520Wもしくは170Wにダウ
ンさせ、210℃もしくは180℃以下になると、自動
的に1300Wのフルパワーに戻す加熱温調制御をす
る。
【0084】この場合、鍋物キー32による加熱はどん
な鍋の場合であってもサーミスタ式温度センサ18の温
度しきい値を高めにしておけば良いというものでない。
それは、鍋物キー32による加熱には、金属鍋や土鍋を
加熱する場合、あるいは金属鍋により長時間加熱の煮物
加熱をする場合などが含まれているので、サーミスタ式
温度センサ18の温度しきい値を高めると、コンロ部6
などの関連各部の温度も上昇して高くなり、好ましくな
いものとなる。
【0085】そこで、土鍋を加熱する時に、サーミスタ
式温度センサ18の温度しきい値を高めに設定するの
は、通常の沸騰までの加熱のように連続加熱時間として
は20分〜40分程度の短かい加熱時間の場合とし、シ
チューなどの煮物加熱をする時のように、金属鍋によ
り、連続加熱時間としては60分〜120分程度の長時
間加熱をする場合は、サーミスタ式温度センサ18の温
度しきい値が低めに設定できるように、複数の温度しき
い値を設定し、識別制御ができるようにして土鍋の加熱
性能を向上させている。
【0086】以上のように、この実施例によれば、鍋物
キー32により加熱するときは、両方のサーミスタ式温
度センサ16,18によりミックス制御をし、サーミス
タ式温度センサ18には二つの温度しきい値を設定して
識別制御することにより、(1)鍋物キー32により加
熱する場合において、土鍋を加熱する時の加熱性能を向
上させ、(2)コンロ部6などの関連各部の温度上昇を
抑えて加熱性能を向上させることができるという効果を
奏する。
【0087】(実施例8)実施例8の加熱調理器は、両
方のサーミスタ式温度センサ16,18により選択制御
すること、操作部28に設けた四つの加熱キーと関連さ
せたことなどは実施例7の場合と同一とし、コンロ部6
の構成は、実施例1の場合と同一とし、鍋物キー32に
より焼き物加熱をするような誤違キーによる加熱の不具
合をなくすように制御をさせたものである。
【0088】まず、鍋物キー32により焼き物加熱をす
る誤違キー加熱をすると、なにが不具合かについて説明
する。
【0089】(1)鍋物キー32による加熱において
は、実施例7で説明したように、金属鍋の加熱と土鍋の
加熱とがあり、土鍋はセラミックで金属鍋に比べて熱伝
導率が小さいために吸熱が悪いので、加熱パワーとして
は大きく、温度的限界まで加熱制御する加熱温調制御が
必要となる。
【0090】(2)一方、焼き物キー33による加熱
は、焼き肉プレート,すき焼きプレート,フライパンな
どの被加熱容器を用い、調理する前に空焚き加熱をする
工程が必要となるが、これらの被加熱容器は、フッ素樹
脂処理しているために、フッ素樹脂処理している面があ
る温度以下になるような加熱温調制御が必要となる。
【0091】従って、鍋物キー32により焼き物加熱を
すると、鍋物キー32による場合にはある温度以下に維
持するような加熱温調制御が付加されていないために、
フッ素樹脂処理した焼き肉プレート,すき焼きプレー
ト,フライパンなどが、必ず行う空焚き加熱により損傷
されるという不具合が生じる。
【0092】そこで、あるいは土鍋加熱時には動作しな
い温度しきい値を検証し、サーミスタ式温度センサ16
の温度しきい値としてK温度(330℃)を設定し、誤
違キー加熱で鍋物キー32により焼き物加熱をした場
合、この温度に到達すると加熱運転が停止するようにし
ており、これにより、鍋物キー32により焼き物加熱し
た場合の不具合をなくす安全制御をすることができる。
【0093】以上のように、この実施例によれば、鍋物
キー32による加熱時に、サーミスタ式温度センサ16
の温度しきい値として上限温度を設け、この温度以上に
なると加熱運転を停止する加熱制御機能を付加している
ので、鍋物キー32により誤って焼き物加熱をした場合
に、フッ素樹脂処理した焼き肉プレート,すき焼きプレ
ート,フライパンなどが異常に加熱されたり、空焚き加
熱されたりすることによる不具合のない安全制御を実現
することができるという効果を奏する。
【0094】(実施例9)実施例9は、両方のサーミス
タ式温度センサ16,18にて選択制御すること、操作
部28に設けた四つの加熱キーと関連させたことなどは
実施例7の場合と同一とし、コンロ部6の構成は実施例
1の場合と同一とし、焼き物キー33にて鍋物加熱をす
るような誤違キーによる加熱の不具合をなくすように制
御をさせるものである。
【0095】まず、焼き物キー33にて鍋物加熱をする
誤違キー加熱をすると、なにが不具合かについて説明す
る。
【0096】(1)焼き物キー33における加熱には、
焼き肉プレート,すき焼きプレート,フライパンなど種
々の被加熱容器を加熱し、また、フライパンにも被加熱
面が黒色のもの,白色のもの,あるいは被加熱底面が凸
状のものなどがある。そして、先の実施例において説明
したように、被加熱面が白色のフライパンおよび被加熱
底面が凸状に変形したフライパンの場合は、サーミスタ
式温度センサ18は、二次輻射により温度しきい値に早
く到達するため、加熱パワーをダウンすることが多くな
ってパワー不足となる。そこで、被加熱面が黒色のフラ
イパンを加熱する時のような場合にパワー不足なく加熱
ができるようにするために、サーミスタ式温度センサ1
6の温度しきい値は215℃および250℃(このと
き、黒色と判別した場合の温度しきい値は190℃およ
び215℃)とし、温度しきい値は少々高く設定してい
る。
【0097】さらに、サーミスタ式温度センサ18の温
度しきい値も、サーミスタ式温度センサ16と同様に、
被加熱面が黒色のフライパンの場合よりも少々高く設定
している。被加熱面が黒色のフライパンと判別すると温
度しきい値としては210℃を、被加熱面が白色のフラ
イパンと判別すると温度しきい値としては230℃を選
択するような制御をしている。
【0098】(2)一方、鍋物キー32の加熱において
は、先の実施例にて説明したように、サーミスタ式温度
センサ18は温度しきい値として180℃および210
℃の二つを有し、土鍋加熱時には温度しきい値として2
10℃を選択制御するものである。土鍋加熱時には可能
な限り高温に設定したいものであるが、コンロ部6など
の関連各部の温度上昇を防止するために低めに抑えてい
る。
【0099】しかし、焼き物キー33による加熱時のサ
ーミスタ式温度センサ18の温度しきい値は230℃で
あり、焼き物キー33にて土鍋加熱すると、コンロ部6
などの関連各部の温度上昇が少々大きくなり具合が良く
ない。
【0100】そこで、焼き物キー33にて誤って鍋物加
熱をした場合に、コンロ部6など関連各部の温度上昇が
大きくなって具合が悪くならないように、サーミスタ式
温度センサ16により制御するものとしている。サーミ
スタ式温度センサ16の温度しきい値としては290℃
を設定し、この温度に到達すると加熱手段のパワーを自
動的にダウンさせ、290℃以下になると自動的にフル
パワーに戻すような加熱温調制御をし、焼き物キー33
にて鍋物加熱した場合の不具合を無くす安全制御機能を
付加したものである。
【0101】以上のように、この実施例によれば、焼き
物キー33による加熱時に、サーミスタ式温度センサ1
6の温度しきい値がある温度以上になると、加熱パワー
を制御する加熱制御機能を付加することにより、パワー
をダウンさせるので、焼き物キー33にて鍋物加熱をし
た場合、コンロ部6などの関連各部が温度上昇するとい
う不具合がない安全制御を実現することができるという
効果を奏する。
【0102】(実施例10)実施例10の加熱調理器
は、両方のサーミスタ式温度センサ16,18にて選択
制御すること、操作部28に設けた四つの加熱キーと関
連させたことなどは実施例7の場合同一とし、コンロ部
6の構成は実施例1の場合と同一とし、揚げ物キー34
にて焼き物加熱、あるいは鍋物加熱をするような誤違キ
ーによる加熱をした場合の不具合をなくすように制御を
させるものである。
【0103】まず、揚げ物キー34にて焼き物加熱、あ
るいは鍋物加熱をする誤違キー加熱をすると、なにが不
具合かについて説明する。
【0104】(1)揚げ物キー34の加熱においては、
被加熱容器1として揚げ物用の天ぷら鍋を専用鍋とせず
不特定多数の天ぷら鍋を対象とした加熱が実現できるよ
うにしており、油加熱時の油の発火温度が370℃〜3
80℃であるので、予めマイコン29に入力しておいた
温度に到達すると加熱手段を自動的に停止させて油加熱
時の油の発火を防止している。このときのサーミスタ式
温度センサ16の温度しきい値は290℃に設定し、各
種の天ぷら鍋または各種の鍋底形状のものであっても安
全性が確保できるように最適化している。
【0105】(2)焼き物キー33の加熱においては、
焼き肉プレート,すき焼きプレート,フライパンなど種
々の被加熱容器を加熱し、また、フライパンにも被加熱
面が黒色のもの,白色のもの,あるいは被加熱底面が凸
状のものがある。そして、被加熱面が白色のフライパン
および被加熱底面が凸状に変形したフライパンに対応さ
せるために、サーミスタ式温度センサ16の温度しきい
値は260℃に設定しているので、揚げ物キー34の加
熱にて焼き物加熱をすると290℃まで加熱されること
になる。
【0106】(3)鍋物キー32の加熱においては、土
鍋加熱の場合にサーミスタ式温度センサ18の温度しき
い値は210℃に制御されているので、揚げ物キー34
の加熱にて鍋物の加熱をしても同一温度の210℃に制
御され、良くも悪くもなく加熱されることになる。
【0107】つまり、揚げ物キー34にて焼き物加熱を
すると、揚げ物キー34のサーミスタ式温度センサ16
の温度しきい値が290℃であり、フッ素処理した焼き
肉プレート,すき焼きプレート,フライパンなどを加熱
するとき、空焚き加熱する工程が必要なことを想定する
と、温度しきい値を少し低くする必要がある。
【0108】そこで、揚げ物キー34にて焼き物加熱、
あるいは鍋物加熱をした場合においては、揚げ物キー3
4による場合のサーミスタ式温度センサ16の温度しき
い値として280℃を設定し、この温度に到達すると加
熱手段のパワーを自動的にダウンさせ、280℃以下に
なると自動的にフルパワーに戻すような加熱温調制御を
し、揚げ物キー34にて焼き物加熱あるいは鍋物加熱を
した場合の不具合をなくす安全制御機能を付加したもの
である。
【0109】以上のように、この実施例によれば、
(1)揚げ物キー34による加熱時に、サーミスタ式温
度センサ16の温度しきい値としてある温度(280
℃)を設定し、この温度に到達すると加熱手段のパワー
を自動的に極端にダウンさせ、その温度以下になると自
動的にフルパワーに戻すような加熱温調制御をすること
ができ、揚げ物キー34にて焼き物加熱および鍋物加熱
をした場合に、フッ素樹脂処理した焼き肉プレート,す
き焼きプレート,フライパンなどを異常に空焚き加熱す
る不具合をなくした安全制御が実現できるという効果を
奏する。
【0110】
【発明の効果】以上説明したような形態で実施される本
発明の加熱調理器によれば、以下に記載されるような効
果を奏する。
【0111】請求項1によれば、両方の温度センサをサ
ーミスタ式とし、被加熱容器の種類に応じて選択制御す
ることができるので、従来のように、線膨張式の温度セ
ンサを用いた場合と違って構造が簡単となり、低コスト
化が図れ、且つ応答性のよい精度の高い加熱温調制御が
できる。そして、パワー不足を解消し、フッ素樹脂処理
ものが温度により損傷されることもなく、温度センサの
相互補完制御により適応できる被加熱容器の範囲を拡大
することができる。
【0112】請求項2によれば、加熱手段の放射熱を検
知するサーミスタ式温度センサがある温度を検出したと
き、加熱手段の輻射熱を検出するサーミスタ式温度セン
サの情報により学習し、被加熱容器の種類を判別するこ
とにより、各種の被加熱容器に対応させた適正加熱を可
能とすることができ、精度の高い制御が可能となり、適
応する被加熱容器の範囲を拡大することができる。
【0113】請求項3によれば、加熱手段の放射熱を検
出するサーミスタ式温度センサを、コンロ部の中央部も
しくは外周部に備えたことにより、サーミスタ式温度セ
ンサの温度検出性能を向上させ、コンロ部の構成を簡単
にしてコスト安を実現することができる。
【0114】請求項4によれば、加熱手段の放射熱を検
出するサーミスタ式温度センサにて得た温度情報により
両方のサーミスタ式温度センサの温度差を学習し、被加
熱容器の種類を判別し、放射熱を検出するサーミスタ式
温度センサの二つある温度しきい値のいずれかを選択制
御することにより、焼き肉プレートの加熱時においてフ
ッ素樹脂処理を損傷することがなく、またフライパンの
加熱時におけるパワー不足が解消でき、各種の被加熱容
器を精度高く適正加熱することができる。
【0115】請求項5によれば、加熱手段の輻射熱を検
出するサーミスタ式温度センサにて得た温度情報により
被加熱容器を識別し、放射熱を検出するサーミスタ式温
度センサの複数の温度しきい値を選択制御することによ
り、加熱に適する被加熱容器の範囲が増えたものとな
り、適正加熱がし易く、制御の精度を向上することがで
きる。
【0116】請求項6によれば、被加熱容器として土鍋
を用いて加熱するときは、輻射熱を検出するサーミスタ
式温度センサの温度しきい値により加熱制御し、放射熱
を検出するサーミスタ式温度センサの温度しきい値には
上限温度を設定してこのサーミスタ式温度センサ自身の
過昇温を防止する機能を付加し、サーミスタ式温度セン
サ自身を温度的に保護することができ、且つ各種の土鍋
を適正に加熱することが可能となり、土鍋の加熱性能が
向上され、土鍋を加熱する時のパワー不足が解消され
る。
【0117】請求項7によれば、鍋物キーにより金属鍋
や土鍋を加熱する時、両方のサーミスタ式温度センサに
よりミックス制御し、一方の輻射熱を検出するサーミス
タ式温度センサの二つある温度しきい値にて識別制御す
ることにより、土鍋を加熱する時の加熱性能を向上させ
ることができ、コンロ部などの関連各部の温度上昇を抑
えて土鍋加熱時の加熱性能を向上させることができる。
【0118】請求項8によれば、鍋物キーによる鍋物加
熱の際に、誤って焼き物加熱をした場合の不具合をなく
すために、加熱時に、放射熱を検出するサーミスタ式温
度センサの温度しきい値として上限温度330℃を設定
し、この上限温度に到達すると加熱運転を停止する機能
を付加しているので、鍋物キーにより焼き物加熱をした
場合フッ素樹脂処理した焼き肉プレート,すき焼きプレ
ート,フライパンなどが空焚き加熱により損傷される不
具合をなくすることができる。
【0119】請求項9によれば、焼き物キーによる焼き
物加熱の際に、誤って鍋物加熱をした場合の不具合をな
くすために、加熱時に、放射熱を検出するサーミスタ式
温度センサの温度しきい値として温度290℃を設定
し、この温度に到達すると加熱手段のパワーを自動的に
ダウンさせ、290℃以下になると自動的にフルパワー
に戻すような加熱温調制御をさせるので、焼き物キーに
より鍋物加熱をした場合、コンロ部などの関連各部の温
度上昇を少なく抑えられる安全制御を実現することがで
きる。
【0120】請求項10によれば、揚げ物キーによる揚
げ物加熱の際に、誤って焼き物加熱や鍋物加熱をした場
合の不具合をなくすために、加熱時に、放射熱を検出す
るサーミスタ式温度センサの温度しきい値として温度2
80℃を設定し、この温度に到達すると加熱手段のパワ
ーを自動的に極端にダウンさせ、280℃以下になると
自動的にフルパワーに戻すような加熱温調制御をさせる
ので、フッ素樹脂処理した焼き肉プレート,すき焼きプ
レート,フライパンなどを、空焚き加熱により損傷する
不具合をなくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における加熱調理器の外観図
【図2】同加熱調理器の正面断面図
【図3】同加熱調理器の側面断面図
【図4】同加熱調理器のコンロ部の外観図
【図5】同加熱調理器の制御回路ブロック図
【図6】本発明の実施例2における加熱調理器の制御シ
ーケンスを示す図
【図7】本発明の実施例3における加熱調理器のコンロ
部の平面図
【図8】同加熱調理器の要部断面側面図
【図9】本発明の実施例4における加熱調理器の制御シ
ーケンスを示す図
【図10】本発明の実施例5における加熱調理器の制御
シーケンスを示す図
【図11】本発明の実施例6における加熱調理器の要部
断面正面図
【図12】本発明の実施例7における加熱調理器の操作
部説明図
【図13】同加熱調理器の制御シーケンスを示す図
【図14】従来における加熱調理器の正面断面図
【符号の説明】
1 被加熱容器 2 耐熱ガラス板 6 コンロ部 12 ランプヒータ(加熱手段) 16,18 セラミック式温度センサ 32 鍋物キー 33 焼き物キー 34 揚げ物キー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石黒 俊行 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 福沢 乗帆 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加熱容器を載置する耐熱ガラス板の下
    面に、加熱手段を内蔵したコンロ部を配設し、このコン
    ロ部の近傍に、前記加熱手段よりの輻射熱を検出するサ
    ーミスタ式温度センサと前記耐熱ガラス板の下面に当接
    するサーミスタ式温度センサとを配設し、これらサーミ
    スタ式温度センサが検知する温度により、前記被加熱容
    器を加熱する前記加熱手段のパワーを制御する加熱調理
    器。
  2. 【請求項2】 耐熱ガラス板に当接したサーミスタ式温
    度センサが複数の温度しきい値を有し、このサーミスタ
    式温度センサが所定の温度を検出したとき、加熱手段よ
    りの輻射熱を検出するサーミスタ式温度センサが検出し
    た温度を基準の温度値と比較して被加熱容器の種類を判
    別し、前記複数の温度しきい値のいずれかを選択して加
    熱制御する請求項1記載の加熱調理器。
  3. 【請求項3】 耐熱ガラス板に当接したサーミスタ式温
    度センサを、コンロ部の中央部もしくは外周部のいずれ
    かに配設した請求項1記載の加熱調理器。
  4. 【請求項4】 耐熱ガラス板に当接したサーミスタ式温
    度センサが複数の温度しきい値を有し、このサーミスタ
    式温度センサが所定の温度を検出したとき、このサーミ
    スタ式温度センサが検出した温度と、加熱手段よりの輻
    射熱を検出するサーミスタ式温度センサが検出する温度
    との温度差を学習し、その温度差を基準値と比較して被
    加熱容器の種類を判別し、前記複数の温度しきい値のい
    ずれかを選択して加熱制御する請求項1記載の加熱調理
    器。
  5. 【請求項5】 加熱手段よりの輻射熱を検出するサーミ
    スタ式温度センサが検出した温度により被加熱容器を識
    別し、耐熱ガラス板に当接したサーミスタ式温度センサ
    が有する複数の温度しきい値のいずれかを選択して加熱
    制御する請求項1記載の加熱調理器。
  6. 【請求項6】 被加熱容器として土鍋を用い、加熱手段
    よりの輻射熱を検出するサーミスタ式温度センサの温度
    しきい値により前記土鍋の加熱を制御し、耐熱ガラス板
    に当接したサーミスタ式温度センサの温度しきい値に上
    限を設定してこのサーミスタ式温度センサの温度を制御
    する請求項1記載の加熱調理器。
  7. 【請求項7】 操作部に、鍋物用の被加熱容器を選択す
    る鍋物キーを備え、加熱手段よりの輻射熱を検出するサ
    ーミスタ式温度センサが二つの温度しきい値を有し、耐
    熱ガラス板に当接したサーミスタ式温度センサが検出す
    る温度と基準値とを比較して前記サーミスタ式温度セン
    サが有する温度しきい値のいずれかを選択し、被加熱容
    器の加熱を制御する請求項1記載の加熱調理器。
  8. 【請求項8】 操作部に、鍋物用の被加熱容器を選択す
    る鍋物キーを備え、耐熱ガラス板に当接したサーミスタ
    式温度センサが加熱運転を停止させる330℃の温度し
    きい値を有する請求項1記載の加熱調理器。
  9. 【請求項9】 操作部に、焼き物用の被加熱容器を選択
    する焼き物キーを備え、耐熱ガラス板に当接したサーミ
    スタ式温度センサが290℃の温度しきい値を有し、こ
    の温度しきい値で加熱手段のパワーを低下させ、前記温
    度しきい値以下で加熱手段をフルパワーに戻す請求項1
    記載の加熱調理器。
  10. 【請求項10】 操作部に、揚げ物用の被加熱容器を選
    択する揚げ物キーを備え、耐熱ガラス板に当接したサー
    ミスタ式温度センサが280℃の温度しきい値を有し、
    この温度しきい値で加熱手段のパワーを低下させ、前記
    温度しきい値以下で加熱手段をフルパワーに戻す請求項
    1記載の加熱調理器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009043587A (ja) * 2007-08-09 2009-02-26 Panasonic Corp 誘導加熱調理器
JP2012104261A (ja) * 2010-11-08 2012-05-31 Mitsubishi Electric Corp 誘導加熱調理器

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