JPH10339138A - 筒内直接噴射式内燃機関 - Google Patents

筒内直接噴射式内燃機関

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JPH10339138A
JPH10339138A JP9146576A JP14657697A JPH10339138A JP H10339138 A JPH10339138 A JP H10339138A JP 9146576 A JP9146576 A JP 9146576A JP 14657697 A JP14657697 A JP 14657697A JP H10339138 A JPH10339138 A JP H10339138A
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recess
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剛 谷山
Hiroshi Miyakubo
博史 宮窪
Yoshihisa Jingu
宣久 神宮
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    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B23/00Other engines characterised by special shape or construction of combustion chambers to improve operation
    • F02B23/08Other engines characterised by special shape or construction of combustion chambers to improve operation with positive ignition
    • F02B23/10Other engines characterised by special shape or construction of combustion chambers to improve operation with positive ignition with separate admission of air and fuel into cylinder
    • F02B23/104Other engines characterised by special shape or construction of combustion chambers to improve operation with positive ignition with separate admission of air and fuel into cylinder the injector being placed on a side position of the cylinder
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
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    • F02B75/12Other methods of operation
    • F02B2075/125Direct injection in the combustion chamber for spark ignition engines, i.e. not in pre-combustion chamber
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Abstract

(57)【要約】 【課題】凹部内に燃料噴霧を含むスワールを閉じ込め、
燃焼効率を改善する。 【解決手段】シリンダ内に沿って吸気スワールを生起す
る共に、燃焼室内に直接的に燃料を噴射し、点火栓1に
より点火燃焼させる筒内直接噴射式内燃機関を前提とす
る。ピストン頂面4の偏心した位置にほぼ円形の凹部5
を形成する。凹部5はピストン軸線方向のほぼ垂直な内
周壁面5aと、略一定の深さのフラットな底面5bをも
ち、内周壁面5aと底面5bとが斜面5c〜5eで接続
する。凹部内へのスワールの流入側に比較してスワール
の衝突側において内周壁面5aの垂直部分が長く、かつ
斜面5dが短くなるように形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は気筒内に直接的に燃
料噴射弁から燃料を噴射し、点火栓により着火燃焼させ
る内燃機関のピストン構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の筒内直接噴射式内燃機関のピスト
ンとして、例えば特開平5−10137号に開示された
ものが知られている。
【0003】燃焼室の中心部に点火栓を設け、燃焼室周
辺部には斜めに燃料噴射弁を取付け、ピストンの頂面に
は燃料噴射弁寄りに偏心した位置に凹部を形成し、圧縮
行程の終期において燃料噴射弁から点火栓に向けて燃料
を噴射すると共に、吸入行程で生起された吸気のスワー
ルを凹部内に誘導することで、点火栓近傍に可燃混合気
層を形成し、全体的には希薄な混合気であっても、安定
して着火燃焼させることを可能としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この成層混
合気燃焼を実現するうえで、点火直前の圧縮上死点付近
において凹部内に良好なスワールを維持することは非常
に重要であり、このためには凹部の形状が大きな影響を
もたらす。
【0005】凹部は円形の皿状が一般的で、上記公報に
あるものは、点火栓側で最も深く、燃料噴射弁側が浅く
なる非円形な形状であるが、この場合、圧縮上死点付近
において吸気スワールを凹部内に保存しておくことが難
しく、スワールの保持性に欠ける嫌いがあった。
【0006】これに対して本出願人により、図7、図8
のように、ピストン頂面に一定の深さをもつ円形の凹部
を形成し、凹部内にスワール(ガス流動)を維持する試
みがなされている。
【0007】つまり、ピストン3の頂面4に形成される
円形の凹部5はフラットな底面5bをもち、内周壁面5
aとは滑らかな一定の曲率をもつ円弧面5cにより連続
している。凹部5は燃焼室中心から燃料噴射弁2側に偏
心して設けられ、その反対側に燃焼室中央の点火栓1が
配置され、燃料噴霧が点火栓1に向かうように燃料噴射
弁2の噴射方向が設定される。
【0008】吸気行程でシリンダ内に接線方向から流入
した吸気によりスワールが生成されるが、このスワール
は圧縮行程でピストン1が上昇するのにしたがって凹部
内に押し込められいく。内周壁面5aが円形のためガス
流動に対する抵抗が少なく、スワールが減衰せず、その
維持特性が良好となる。
【0009】しかし、図8にもあるように、当初、スワ
ールはシリンダ内周に沿う流れを形成していたものが、
ピストン1の上昇に伴い頂面4の偏心した位置にある小
さい径の凹部5へと回転半径を狭めながら押し込められ
ていくので、スワール流S1は内周5aに沿って凹部5
の内部へ案内されるものの、スワール流S2には円弧面
5cにより上方への速度成分が発生し、燃料を含む混合
気の一部が凹部5を乗り越えて外に飛び出してしまう
(図中Jの領域)。
【0010】このため、凹部5の内側の点火栓近傍に可
燃混合気層を維持形成できず、成層混合気燃焼が不安定
となり、また燃焼火炎が伝播しにくい領域に飛び出した
燃料噴霧は不完全燃焼のまま終わることもあった。
【0011】成層混合気燃焼を効率よく行うためには、
燃焼室内の一部にまとっまた状態の可燃混合気に着火
し、まとまった状態のまま燃焼を完了させることであ
り、そのためには凹部5の中でできるだけ多くの混合気
を燃焼させる必要がある。
【0012】しかし、このように凹部5から混合気の一
部が逃げるほど、燃焼効率が低下して燃費が悪化すると
共に、未燃HCの排出量も増加してしまうのである。
【0013】本発明はピストン頂面の凹部の形状を適切
に設定することにより、このような問題を解決すること
を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、シリンダ
内に沿って吸気スワールを生起する共に、燃焼室内に直
接的に燃料を噴射し、点火栓により点火燃焼させる筒内
直接噴射式内燃機関において、ピストン頂面の偏心した
位置にほぼ円形の凹部を形成し、この凹部はピストン軸
線方向のほぼ垂直な内周壁面と、略一定の深さのフラッ
トな底面をもち、内周壁面と底面とが斜面で接続し、凹
部内へのスワールの流入側に比較してスワールの衝突側
において内周壁面の垂直部分が長く、かつ斜面が短くな
るように形成する。
【0015】第2の発明は、前記凹部のスワール衝突側
の内周壁面の垂直部分が最大となる領域は、点火栓の近
傍にまで及ぶように形成される。
【0016】第3の発明は、前記凹部のスワール流入側
では、凹部の上周縁から底面まで連続する緩やかな斜面
で形成される。
【0017】第4の発明は、前記凹部の中心とピストン
中心とを結ぶ線上に点火栓と燃料噴射弁とが配置され、
点火栓はピストンの略中心でかつ凹部の内側、燃料噴射
弁はピストンの外周部に位置し、上記凹部中心とピスト
ン中心とを結ぶ線と略直交する方向からスワールが凹部
に流入するように設定される。
【0018】第5の発明は、前記斜面が円弧面として形
成される。
【0019】第6の発明は、前記斜面が円錐面として形
成される。
【0020】第7の発明は、ピストン頂面の偏心した位
置に設けたほぼ円形の凹部の内側でかつピストンほぼ中
心付近で点火され、かつ凹部のほぼ中心を経由して点火
栓に向けて燃料が噴射され、この凹部はピストン軸線方
向のほぼ垂直な内周壁面と、略一定の深さのフラットな
底面をもち、内周壁面と底面とが斜面で接続し、凹部内
へのスワールの流入側に比較してスワールの衝突側にお
いて内周壁面の垂直部分が長く、かつ斜面が短くなり、
前記点火が少なくともスワール衝突側より下流側で行わ
れる。
【0021】
【発明の作用・効果】第1の発明において、圧縮行程に
おいてピストンの上昇に伴い、スワールがピストン頂面
の凹部へと押し込められていき、このときスワール流入
側では幅の広い斜面によって凹部内へとスムーズにスワ
ールを流入させ、またスワールが衝突する側では内周壁
面の垂直面の上下幅が最も大きく、かつ斜面が短いた
め、衝突したスワールの上昇方向への移動を抑制して内
周壁面に沿った流れを誘導し、これらによりスワールを
凹部内で減衰することなく保持する。
【0022】圧縮行程の後半において燃料が噴射される
と、この燃料噴霧は凹部から飛び出ることなくスワール
と共に点火栓に向かい、点火栓の付近に可燃混合気層を
形成する。点火栓の点火に伴い混合気に着火し、燃焼火
炎は速やかに凹部内に伝播していく。これにより燃焼室
全体では希薄な混合気であっても、小さくまとまった効
率のよい燃焼が行われ、燃費の改善、未燃HCの低減が
図れる。
【0023】第2の発明では、内周壁面の垂直部分が最
大となる領域は点火栓の近傍にまで及ぶので、この垂直
壁面を乗り越えて凹部の外側に飛び出す燃料及び混合気
を減らし、点火栓の近傍に確実に可燃混合気層を形成維
持できる。
【0024】第3の発明では、凹部へのスワール流入側
が上周縁から底面まで連続する緩やかな斜面で形成され
るので、スワールがスムーズに抵抗なく凹部に流入し、
その減衰が最大限に抑制される。
【0025】第4の発明では、スワールが燃料噴射弁の
側から点火栓の側に向かい、燃料噴霧がスワールに乗っ
て点火栓に近傍に集中しやすく、点火栓の近傍に可燃混
合気層を確実に生成でき、このため安定した着火と、速
やかな火炎の伝播とが実現し、燃焼の安定性が向上す
る。
【0026】第5の発明では、斜面が円弧面であって、
内周壁面と底面との接続を円滑にしてガス流動に対する
抵抗を小さくできる。
【0027】第6の発明は、斜面が円錐面として形成さ
れるので、斜面の機械的加工が容易になる。
【0028】第7の発明において、圧縮行程においてピ
ストンの上昇に伴い、スワールがピストン頂面の凹部へ
と押し込められていき、このときスワール流入側では幅
の広い斜面によって凹部内へと円滑にスワールを流入さ
せ、スワールが衝突する側では内周壁面の垂直面の上下
幅が最も大きく、かつ斜面が短いため、衝突したスワー
ルの上昇方向への移動を抑制して内周壁面に沿った流れ
を誘導し、これらによりスワールを凹部内で減衰するこ
となく保持する。また、圧縮行程の後半で噴射される燃
料噴霧はスワールと共に点火位置へと導かれるが、この
領域での内周壁面の垂直面の幅が大きいことから、凹部
から飛び出る割合が低く、これらが相俟って点火後、主
として凹部内において混合気の燃焼を完了することがで
き、燃焼効率を高め、燃費を向上させると共に、未燃H
Cの排出等を低減できる。
【0029】
【実施の形態】図1〜図3には本発明の最良の実施形態
を示す。
【0030】図示するように、ピストン3の頂面4に
は、中心から燃料噴射弁2寄りに偏心した位置に凹部5
が形成される。凹部5はピストン3の直径の略半分の直
径をもち、ピストン中心と周辺との間に配置される。
【0031】シリンダヘッドに取付けられる点火栓1と
燃料噴射弁2については、ほぼピストン中心に位置する
点火栓1が凹部5の内側にあり、かつこの点火栓1と対
峙して燃焼室周辺に配置される燃料噴射弁2は、ピスト
ン3の中心と凹部5の中心を通る線(X−X)上に位置
する。
【0032】ピストン3の頂面4には所定の深さの円形
の凹部5が形成され、その底面5bはフラットに形成さ
れ、内周壁面5aはピストン軸線とほぼ平行に垂直な壁
面に形成される。そして、内周壁面5aと底面5bと
は、斜面でもって連結し、この実施形態においては、斜
面として所定の曲率をもつ基準円弧面5cにより滑らか
に連続させられる。
【0033】燃焼室7には、2つの吸気弁8a,8bを
介して吸気ポート9a,9bからの吸気が流入するが、
吸気ポート9a,9bは互いにほぼ平行で、かつ前記点
火栓1と燃料噴射弁2とを結ぶ線X−Xから左右に等距
離だけ離れて配置され、これにより、とくに低負荷領域
など一方の吸気弁8bからのみ吸気が導入されるとき
に、シリンダ内に矢印で示すような反時計回り方向のス
ワール流Sを生起する。つまり、スワール流SはX−X
線を略々直交するように横切る。
【0034】なお、吸気ポート9aの上流には図示しな
いが、スワール制御弁が設けられ、低負荷時などに閉じ
ることで、他方の吸気ポート9bからのみ吸気をシリン
ダ内に流入させるようになっている。ただし、排気弁と
排気ポートについては図示を省略してある。
【0035】一方、ピストン3が圧縮上死点に近づくに
したがい回転半径を狭めながらスワールが押し込まれる
凹部5には、スワール流Sが凹部5に侵入していくとき
に最初に衝突する内周壁面5aの領域において、内周壁
面5aと底面5bとを結ぶ円弧面5dの曲率が、基準円
弧面5cの曲率よりも小さく形成され、円弧面5dによ
る上昇方向への速度成分を小さくし、またこれと共に垂
直な内周壁面5aの上下方向の幅を大きくすることで、
内周壁面5aを乗り越えて凹部5の外側へ飛び出すスワ
ールを可及的に少なくする。
【0036】これに対して、これとほぼ反対側に位置す
るスワールの流入側においては、曲率の大きな円弧面5
eが形成され、この円弧面5eの幅を拡大することで内
周壁面5aの幅を小さくし、凹部5へのスワールの導入
を円滑にする。
【0037】換言すると、スワールが衝突する側におい
ては、内周壁面5aの垂直面の幅が長く、斜面の幅が短
くなり、これに比較して、スワールが流入する上流側で
は、内周壁面5aの垂直面の幅が短く、斜面の幅が長く
なる。
【0038】凹部5の底面5bは、各円弧面の曲率が変
化することで、凹部5の上周面とは同心の円周面とはな
らず、曲率の小さい方へと偏心することになる。
【0039】なお、凹部5の容積は、機関に要求される
圧縮比(ピストン下死点と上死点での容積比)に基づい
て決まり、この容積とするための直径と深さ並びに基準
円弧面5cの曲率が決定される。したがって、小曲率の
円弧面5dと大曲率の円弧面5eも、凹部5の要求容積
を満たすように設定されることになる。
【0040】以上のように構成され、次に作用について
説明する。
【0041】成層混合気燃焼を行う低負荷領域などで、
吸気行程で一方の吸気弁8bからシリンダ内に流入した
吸気は、シリンダ内周に沿って矢印で示すような反時計
回り方向のスワール流Sを生成する。
【0042】このスワール流Sは圧縮行程でも維持され
るが、ピストン3が上昇するのにしたがってピストン頂
面4とシリンダヘッド内壁面との隙間が小さくなり、徐
々に凹部5の内側へと押し込められていく。シリンダ内
周面の直径よりも凹部5の内周壁面5aの直径が小さい
ため、スワール流Sは回転半径を狭めつつ凹部5に誘導
されていくが、凹部5の手前の曲率の最も大きい円弧面
5eをもつ内周壁面5a1から侵入し、ピストン外周面
と同一方向の接線をもつ内周壁面5a2に案内されつつ
曲率の最も小さい円弧面5dをもつ内周壁面5a3に一
部が衝突しつつ、さらに下流へと内周壁面5a4に沿っ
て同一方向に進んでいく。
【0043】スワール流Sが最も多く衝突する内周壁面
5a3については、最小の曲率の円弧面5dをもち、か
つ垂直面の上下方向の幅も最大に深くなり、このため衝
突により発生する上昇方向の速度成分は小さく、この部
分から内周壁面5a3を乗り越えていたスワールの凹部
5の外側への飛び出しを最小限に抑えられる。
【0044】このようにして、ピストン上死点付近にお
いても凹部5の内側に強力なスワールが保持され、その
直前に燃料噴射弁2から噴射された燃料噴霧も、スワー
ルと共に点火栓1に向かうが、この領域での内周壁面5
3の垂直面の幅が大きいため凹部5から飛び出すこと
なく、多くが凹部5の内側にスワールと共に閉じ込めら
れ、これらにより点火栓1の周辺に可燃混合気層を形成
する。点火栓1の点火作用により点火栓1を中心にして
混合気が着火燃焼し、凹部内でまとまった混合気の隅々
まで速やかに火炎が伝播していき、混合気がまとまった
状態のまま燃焼が完了する。
【0045】とくに、図7、図8の例では、ピストン頂
面4の斜線で示す領域Dに多くのデポッジットの付着が
見られたが、これは燃料の一部が凹部5から飛び出すた
めで、凹部5の外側のシリンダヘッド内壁面との隙間の
小さい、燃焼火炎の届きにくい領域に運ばれた燃料は未
燃のまま、あるいは不完全燃焼状態で排出されることか
ら、排気性能も悪化してしまう。
【0046】しかし本発明では、凹部5からスワールと
共に飛び出る燃料や混合気も少なく、小さくまとまった
状態のまま混合気を燃焼させることができるので燃焼効
率が良好となり、燃費や出力特性が改善され、しかも未
燃HCなどの排出量も減少させられる。
【0047】次に図4〜図6に示す他の実施の形態を説
明する。
【0048】この実施の形態では、スワール流Sが凹部
5に流入する領域、つまりスワールの上流側に位置する
内周壁面5a1については、内周壁面と底面5bを結ぶ
斜面として、曲率の大きな円弧面5eに代えて、凹部5
の上周縁から底面5bに連なる円錐面5fを形成するよ
うにしたものである。
【0049】この場合には、内周壁面5a1としては垂
直な壁面が存在しないため、ピストン3の上昇に伴い、
円錐面5fに沿ってスワール流Sが凹部5の内側へ、渦
などを生じることなくスムーズに侵入していく。
【0050】したがって、凹部5の内側に強力なスワー
ルを導入することができ、成層混合気燃焼の安定性をな
お一層改善することが可能となる。
【0051】なお、この場合、スワールが衝突する側の
内周壁面5a3の部分の円弧面5dについても、傾斜の
きつく、幅の短い円錐面に形成することもできる。
【0052】このように円弧面に代えて全てに円錐面を
用いると、ピストン3の凹部5を機械加工により形成す
る場合の加工性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す燃焼室部分の平面図
である。
【図2】図1の断面C−A及びC−A’を示す断面図で
ある。
【図3】図1の断面C−Bを示す断面図である。
【図4】他の実施の形態を示す燃焼室部分の平面図であ
る。
【図5】図4の断面C−A及びC−A’を示す断面図で
ある。
【図6】図4の断面C−Bを示す断面図である。
【図7】先行例を示す燃焼室部分の平面図である。
【図8】同じくその凹部の一部を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 点火栓 2 燃料噴射弁 3 ピストン 4 燃焼室 5 凹部 5a 内周壁面 5b 底面 5c 円弧面(斜面) 5d 円弧面 5e 円弧面 5f 円錐面 7 燃焼室 S スワール流

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダ内に沿って吸気スワールを生起す
    る共に、燃焼室内に直接的に燃料を噴射し、点火栓によ
    り点火燃焼させる筒内直接噴射式内燃機関において、ピ
    ストン頂面の偏心した位置にほぼ円形の凹部を形成し、
    この凹部はピストン軸線方向のほぼ垂直な内周壁面と、
    略一定の深さのフラットな底面をもち、内周壁面と底面
    とが斜面で接続し、凹部内へのスワールの流入側に比較
    してスワールの衝突側において内周壁面の垂直部分が長
    く、かつ斜面が短くなるように形成することを特徴とす
    る筒内直接噴射式内燃機関。
  2. 【請求項2】前記凹部のスワール衝突側の内周壁面の垂
    直部分が最大となる領域は、点火栓の近傍にまで及ぶよ
    うに形成される請求項1に記載の筒内直接噴射式内燃機
    関。
  3. 【請求項3】前記凹部のスワール流入側では、凹部の上
    周縁から底面まで連続する緩やかな斜面で形成される請
    求項1または2に記載の筒内直接噴射式内燃機関。
  4. 【請求項4】前記凹部の中心とピストン中心とを結ぶ線
    上に点火栓と燃料噴射弁とが配置され、点火栓はピスト
    ンの略中心でかつ凹部の内側、燃料噴射弁はピストンの
    外周部に位置し、上記凹部中心とピストン中心とを結ぶ
    線と略直交する方向からスワールが凹部に流入するよう
    に設定される請求項1〜4のいずれか一つに記載の筒内
    直接噴射式内燃機関。
  5. 【請求項5】前記斜面が円弧面として形成される請求項
    1〜4のいずれか一つに記載の筒内直接噴射式内燃機
    関。
  6. 【請求項6】前記斜面が円錐面として形成される請求項
    1〜4のいずれか一つに記載の筒内直接噴射式内燃機
    関。
  7. 【請求項7】ピストン頂面の偏心した位置に設けたほぼ
    円形の凹部の内側でかつピストンほぼ中心付近で点火さ
    れ、かつ凹部のほぼ中心を経由して点火栓に向けて燃料
    が噴射され、この凹部はピストン軸線方向のほぼ垂直な
    内周壁面と、略一定の深さのフラットな底面をもち、内
    周壁面と底面とが斜面で接続し、凹部内へのスワールの
    流入側に比較してスワールの衝突側において内周壁面の
    垂直部分が長く、かつ斜面が短くなり、前記点火が少な
    くともスワール衝突側より下流側で行われることを特徴
    とする筒内直接噴射式内燃機関。
JP14657697A 1997-06-04 1997-06-04 筒内直接噴射式内燃機関 Expired - Lifetime JP3539131B2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000248944A (ja) * 1999-03-02 2000-09-12 Toyota Motor Corp 筒内噴射式火花点火内燃機関
EP1223329A2 (en) 2001-01-09 2002-07-17 Nissan Motor Co., Ltd. Fuel injection control device for direct injection spark-ignition engine

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