JPH10339124A - エンジンの潤滑装置 - Google Patents

エンジンの潤滑装置

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JPH10339124A
JPH10339124A JP14668997A JP14668997A JPH10339124A JP H10339124 A JPH10339124 A JP H10339124A JP 14668997 A JP14668997 A JP 14668997A JP 14668997 A JP14668997 A JP 14668997A JP H10339124 A JPH10339124 A JP H10339124A
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crankshaft
engine
lubricating oil
pump
crank
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Masahiro Kuroki
正宏 黒木
Takashi Ozeki
孝 大関
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オイルポンプからクランク軸のクランクピン
及びコンロッド大端部へ供給される潤滑油を遠心濾過す
る遠心フィルタの構造の簡素化を図る。 【解決手段】 クランク軸11のクランクウェブ11b
と、このクランクウェブ11bの外側面に密着してクラ
ンク軸11に固着される駆動ギヤ52との対向面間に環
状の遠心濾過室53を形成して遠心フィルタ51を構成
し、その遠心濾過室53を、クランク軸11に設けられ
てオイルポンプ30の吐出潤滑油をクランクピン11a
外周面に供給する潤滑油路41の途中に配置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの潤滑装
置に関し、特に、油溜の潤滑油を吸い上げて吐出するオ
イルポンプと、このオイルポンプの吐出ポートからクラ
ンク軸の内部を通ってクランクピン外周面に至る潤滑油
路とを備え、この潤滑油路に、クランク軸11と共に回
転する遠心フィルタを介裝したものゝ改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のかゝるエンジンの潤滑装置では、
例えば、実公昭58−8884号公報に開示されている
ように、遠心フィルタとして、内部を遠心濾過室とした
カップ体をクランク軸の一端に連結している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そのような従来の潤滑
装置では、構造上、遠心フィンタがクランク軸の端部か
ら張出すことを余儀なくされるため、エンジンの軸方向
のコンパクト化が困難である。
【0004】本発明は、かゝる事情に鑑みてなされたも
ので、遠心フィルタによりエンジンの軸方向のコンパク
ト化が妨げられず、しかも部品点数が少なく構造が簡単
な、前記エンジンの潤滑装置を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、油溜の潤滑油を吸い上げて吐出するオイ
ルポンプと、このオイルポンプの吐出ポートからクラン
ク軸の内部を通ってクランクピン外周面に至る潤滑油路
とを備え、この潤滑油路に、クランク軸と共に回転する
遠心フィルタを介裝した、エンジンの潤滑装置におい
て、クランクピンを支持するクランクウェブと、このク
ランクウェブの外側面に密着してクランク軸に固着され
る駆動ギヤとの対向面間に環状の遠心濾過室を形成して
遠心フィルタを構成し、その遠心濾過室を前記潤滑油路
の途中に配置したことを第1の特徴とする。
【0006】この特徴によれば、エンジンの動力伝達に
不可欠なクランクウェブ及び駆動ギヤにより遠心フィル
タが構成されるので、その遠心フィルタに存在でエンジ
ンの軸方向長さが長くなることもない。しかも、遠心濾
過室を形成する専用のカップ体も不要であるから、部品
点数の削減と構造の簡素化を図ることができる。
【0007】また本発明は、上記特徴に加えて、クラン
クウェブ及び駆動ギヤを、遠心濾過室を囲繞するシール
部材を介して相互に密着させたことを第2特徴とする。
【0008】この特徴によれば、遠心濾過室内で発生す
る遠心油圧によるも、クランクウェブ及び駆動ギヤ間か
らの漏油を確実に阻止することができる。
【0009】さらに本発明は、第1又は第2の特徴に加
えて、遠心濾過室を、その外周面の半径がクランク軸の
クランク長さより大となるように形成したことを第3の
特徴とする。
【0010】この特徴によれば、遠心濾過室を大径に形
成できて、潤滑油の遠心濾過効果を高めることができ
る。
【0011】さらにまた本発明は、第1、第2又は第3
の特徴に加えて、クランク軸を支承するクランクケース
に、クランク軸の一端が臨むポンプハウジングを形成
し、このポンプハウジングに収容されるオイルポンプを
クランク軸の前記一端に嵌合、連結したことを第4の特
徴とする。
【0012】この特徴によれば、オイルポンプの駆動手
段が簡単になり、それを効率良く駆動することができ
る。
【0013】さらにまた本発明は、第4の特徴に加え
て、ポンプハウジングをクランクケースの外側面に開放
し、この開放面を覆うポンプカバーをクランクケースに
取り外し可能に固着したことを第5の特徴とする。
【0014】この特徴によれば、クランクケースからポ
ンプカバーを取り外しさえすれば、クランクケースのポ
ンプハウジングへのポンプの着脱を容易に行うことがで
きる。
【0015】さらにまた本発明は、第5の特徴に加え
て、ポンプカバーに、オイルポンプの低圧部及び高圧部
にそれぞれ連なる溝状の吸入ポート及び吐出ポートと、
その吸入ポートを、クランクケース底部の油溜に連なる
吸い上げ油路に連通する連通溝と、吐出ポートを前記潤
滑油路に連通する連通溝とを設けたことを第6の特徴と
する。
【0016】この特徴によれば、ポンプカバーがオイル
ポンプへの吸入潤滑油の誘導と、オイルポンプから潤滑
油路への吐出潤滑油の供給とを行う分配板を兼ねること
になり、専用の分配板が不要である。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、添付図面
に示す本発明の一実施例に基づいて以下に説明する。
【0018】先ず図1において、原動機付き二輪車1の
車体フレーム2は、前下がりに傾斜して配置されるヘッ
ドチューブ部2hと、このヘッドチューブ部2hの下端
から後下がりに傾斜して延びるダウンチューブ部2d
と、このダウンチューブ部2dの下端から後方へ略水平
に延びるボトムチューブ部2bと、このボトムチューブ
部2bの後端から後上がりに傾斜して延びるリアチュー
ブ部2rとからなる、溶接部の無い略U字状をなすもの
で、1本の鋼管をそのように曲げて構成される。ヘッド
チューブ部2hには前輪3fを支持するフロントフォー
ク4が、ボトムチューブ部2bにはステップ5がそれぞ
れ取付けられる。またリアチューブ部2rの下部には、
後輪3rを支持し且つ駆動する揺動型のパワーユニット
6と、このパワーユニット6を緩衝的に支持するクッシ
ョン7とが取付けられる。またリアチューブ部2rの上
端にはサドル8の支持ポスト8aが挿入され、クランプ
される。
【0019】図2ないし図4により、上記パワーユニッ
ト6及び後輪3rについて説明する。
【0020】パワーユニット6は、クランク軸11の両
端を車体の左右方向に向けて配置するエンジン10と、
このエンジン10のクランクケース12と一体に成形さ
れたミッションケース13に収容される変速機14とか
ら構成される。変速機14の入力軸15及び出力軸16
は、クランク軸11と平行に配置される。
【0021】一方、後輪3rのリム17及びハブ18間
は、リム17の一側方に膨出した椀状スポーク19を介
して一体に連結されており、この椀状スポーク19及び
リム17により画成される収容部20にパワーユニット
6が収容され、そして出力軸16にハブ18がスプライ
ン嵌合され、ナット21で固着される。
【0022】エンジン本体、即ちエンジン10のシリン
ダブロック22、シリンダヘッド23又はクランクケー
ス12に、リム17の一側を迂回して前方へ延びるリア
フォーク24が一体に形成され、このリアフォーク24
がピボット軸25により前記リアチューブ部2rに上下
揺動自在に支持される。またエンジン10の、後輪ハブ
18との反対側にクランク軸11により駆動される発電
機26と、クランク軸11をクランキングし得るキック
スタータ27とが設けられ、特に、発電機26は、後輪
3rの外側方へ突出するように配置される。このように
すると、後輪3rに邪魔されることなく発電機26の放
熱を促進させることができる。尚、図中の符号28は燃
料タンク、29は排気マフラを示す。
【0023】さて、図5ないし図9により、エンジン1
0の潤滑装置について説明する。
【0024】図6及び図7に示すように、クランクケー
ス12には、クランク軸11の、前記発電機26と反対
側の端部で駆動されるオイルポンプ30が設けられる。
このオイルポンプ30は、クランクケース12に形成さ
れたポンプハウジング31に回転自在に嵌合される、内
歯を有するアウタロータ30iと、クランク軸11に一
端に回り止め嵌合してアウタロータ30iの内歯に偏心
位置で外歯を噛み合わせるインナロータ30oとからな
るトロコイド型で、ポンプハウジング31の開放面を覆
うオリフィス板32及びポンプカバー33がクランクケ
ース12の外側面に重ねられてボルト(35)により固
着される。
【0025】図8に示すように、オリフィス板32に
は、両ロータ30o,30i間の低圧部及び高圧部にそ
れぞれ連通する一対の円弧状長孔37a,37bと、ク
ランクケース12の側壁に設けられる吸い上げ油路38
の出口38oに連通する通孔39と、クランク軸11に
設けられる第1潤滑油路41の入口41iに連通する第
1オリフィス431 と、クランクケース12の側壁に設
けられる第2潤滑油路42の入口42iに連通する第1
オリフィス432 とが穿設され、これらを囲繞する領域
で、一対のOリング45,45がクランクケース12と
オリフィス板32、オリフィス板32とポンプカバー3
3の各間にそれぞれ介装される(図6参照)。
【0026】また、図9に示すように、ポンプカバー3
3の、オリフィス板32に対向する内側面には、前記一
対の長孔37a,37bにそれぞれ合致する円弧溝状の
吸入ポート44a及び吐出ポート44bと、この吐出ポ
ート44bを前記第1オリフィス431 及び第1オリフ
ィス432 にそれぞれ連通する第1連通溝471 及び第
2連通溝472 と、吸入ポート44aを前記通孔39に
連通する第3連通溝473 とが刻設される。
【0027】吸い上げ油路38の入口は、クランクケー
ス12の底部に形成される油溜48の油面下に配置さ
れ、その入口にストレーナ(図示せず)が付設される。
【0028】再び図5及び図6において、第1潤滑油路
41は、クランク軸11のクランクピン11a、及びそ
れに支承されるコンロッド50の大端部50aを潤滑す
べくクランク軸11に設けられるもので、その途中に介
入する遠心フィルタ51がクランク軸11に次のように
設けられる。
【0029】即ち、クランクピン11aの両端を支持す
る一対のクランクウェブ11b,11cのうち、オイル
ポンプ30側のクランクウェブ11bの外側面に密着す
るように、駆動ギヤ52がクランク軸11の軸部11m
に圧入される。これらクランクウェブ11b及び駆動ギ
ヤ52の対向面間に環状の遠心濾過室53が形成される
と共に、この遠心濾過室53を囲繞するようにしてOリ
ング54(シール部材)がクランクウェブ11b及び駆
動ギヤ52の密着面間に介裝される。こうしてクランク
ウェブ11b及び駆動ギヤ52により遠心フィルタ51
が構成される。遠心濾過室53は、クランクウェブ11
b及び駆動ギヤ52の対向面の何れか一方又は両方に凹
設されるものであるが、図示例にように、駆動ギヤ52
側にのみ凹設する方が、クランクウェブ11bの必要強
度の確保、及び駆動ギヤ52の軽量化の両立を図る上に
有効である。
【0030】この遠心濾過室53は、その外周面の半径
1 がクランクアーム長さr2 より大となるように形成
される。
【0031】前記第1潤滑油路41は、この遠心濾過室
53と、クランク軸11の軸部11mに設けられて前記
入口41iから遠心濾過室53の内周面に至る上流油路
41 1 と、クランクピン11aに設けられて遠心濾過室
53の中間部内側面からクランクピン11aの、コンロ
ッド50を支承する部分に至る下流油路412 とから構
成される。
【0032】前記第2潤滑油路42は、その入口42i
の直後から二手に分岐するエンジン頭部潤滑油路421
と、変速機潤滑油路422 とを備える。エンジン頭部潤
滑油路421 は、クランクケース12、シリンダブロッ
ク22及びシリンダヘッド23の側壁を順次貫通して、
シリンダヘッド23内の動弁機構34(図4参照)に連
通し、また変速機潤滑油路422 は、クランクケース1
2及びミッションケース13の側壁を順次貫通して、前
記入力軸15の中空部15aに連通する。この入力軸1
5には、中空部15aから入力軸15上の伝動部材に給
油する多数の油孔55が穿設される。
【0033】前記駆動ギヤ52は、変速機14の入力軸
15上の被動ギヤ56に噛合し、これを駆動するように
なっている。
【0034】次に、この実施例の作用について説明す
る。
【0035】エンジン10の作動中、その動力は、クラ
ンク軸11から駆動ギヤ52を介して被動ギヤ56に伝
達し、変速機14の選択されたギヤを経て後輪3rへと
伝達して、それを駆動する。
【0036】これと同時にクランク軸11の一端部によ
りオイルポンプ30が作動され、その吸入作用により油
溜48の潤滑油が吸い上げ油路38から吸入ポート44
aに吸入され、次いで吐出作用を受けて、吐出ポート4
4bから第1オリフィス43 1 を経て第1潤滑油路41
と、吐出ポート44bから第1オリフィス432 を経て
第2潤滑油路42とに分配される。その分配比率は第1
及び第1オリフィス431 ,432 により設定される。
【0037】第1潤滑油路41に分配された潤滑油は、
先ずクランク軸11の上流油路41 1 を経て遠心濾過室
53に流入する。この遠心濾過室53はクランク軸11
と共に回転しているから、該室53に流入した潤滑油に
回転を与え、その油中に混入した切粉、摩耗粉等を遠心
分離する。こうして濾過された潤滑油は下流油路41 2
を経てクランクピン11aの外周面に流出し、コンロッ
ド50の大端部周りを潤滑する。
【0038】一方、第2潤滑油路42に分配された潤滑
油は、エンジン頭部潤滑油路421と変速機潤滑油路4
2 とに分流し、前者を流れる潤滑油はシリンダヘッド
23内に達して動弁機構34を潤滑し、後者を流れる潤
滑油は変速機14の入力軸15の中空部15aを経て多
数の油孔55から噴出し、各種伝動部材を潤滑する。
【0039】ところで、上記遠心濾過室53は、クラン
ク軸11において、最も大径のクランクウェブ11b
と、クランク軸11の軸部11mに固着されてクランク
ウェブ11bの外側面に密着する、それと略同径の駆動
ギヤ52との対向面間に形成されるので、比較的大径の
遠心濾過室53が容易に得られ、潤滑油の遠心濾過効果
を高めることができる。特に、遠心濾過室53を、その
外周面の半径r1 がクランク軸11のクランクアーム長
さr2 より大となるように形成する場合は、その効果が
大きい。
【0040】しかも、遠心濾過室53の形成に当たって
は、それ専用のカップ体を用いず、動力伝動に不可欠な
クランクウェブ11b及び駆動ギヤ52を利用している
ので、部品点数の削減により遠心フィルタ51の構造の
簡素化を図ると共に、クランク軸11の軸端からの遠心
フィルタ51の張出をなくしてエンジン10の軸方向の
コンパクト化を図ることができる。
【0041】さらに、クランクウェブ11b及び駆動ギ
ヤ52間には、遠心濾過室53を囲繞するようにしてO
リング54が介裝されるので、遠心濾過室53の潤滑油
が遠心油圧を受けるもクランクウェブ11b及び駆動ギ
ヤ52間からの漏油を防ぐことができる。
【0042】また、クランクケース12の外側面に凹設
されたポンプハウジング31には、クランク軸11に嵌
合連結したオイルポンプ30を収容し、ポンプハウジン
グ31の開放面を覆うポンプカバー33をクランクケー
ス12の外側面に取り外し可能に固着したので、オイル
ポンプ30の駆動手段が簡単となり、またポンプカバー
33を外すことによりオイルポンプ30の着脱を容易に
行うことができ、メンテナンス上、有利である。
【0043】しかも、ポンプカバー33には、オイルポ
ンプ30の低圧部及び高圧部にそれぞれ連通する吸入ポ
ート44a及び吐出ポート44bと、吐出ポートを第1
及び第2潤滑油路41,42にそれぞれ連通する第1及
び第2連通溝471 ,472と、吸入ポート44aをク
ランクケース12の吸い上げ油路38に連通する第3連
通溝473 とを設け、このポンプカバー33を通して、
オイルポンプ30への吸入潤滑油の誘導と、オイルポン
プ30から第1、第2潤滑油路41,42への潤滑油の
供給とを行うようにしたので、このポンプカバー33は
オイルポンプ30の分配板を兼ねることになり、専用の
分配板が不要である。
【0044】本発明は上記各実施例に限定されるもので
はなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が
可能である。
【0045】
【発明の効果】以上のように本発明の第1の特徴によれ
ば、油溜の潤滑油を吸い上げて吐出するオイルポンプ
と、このオイルポンプの吐出ポートからクランク軸の内
部を通ってクランクピン外周面に至る潤滑油路とを備
え、この潤滑油路に、クランク軸と共に回転する遠心フ
ィルタを介裝した、エンジンの潤滑装置において、クラ
ンクピンを支持するクランクウェブと、このクランクウ
ェブの外側面に密着してクランク軸に固着される駆動ギ
ヤとの対向面間に環状の遠心濾過室を形成して遠心フィ
ルタを構成し、その遠心濾過室を前記潤滑油路の途中に
配置したので、遠心フィルタのクランク軸端からの張出
しをなくし、エンジンの軸方向のコンパクト化を図るこ
とができ、しかも遠心濾過室を形成する専用のカップ体
も不要であるから、部品点数の削減と構造の簡素化をも
図ることができる。
【0046】また本発明の第2の特徴によれば、クラン
クウェブ及び駆動ギヤを、遠心濾過室を囲繞するシール
部材を介して相互に密着させたので、遠心濾過室内で発
生する遠心油圧によるも、クランクウェブ及び駆動ギヤ
間からの漏油を確実に阻止することができる。
【0047】さらに本発明の第3の特徴によれば、遠心
濾過室を、その外周面の半径がクランク軸のクランク長
さより大となるように形成したので、遠心濾過室を大径
に形成できて、潤滑油の遠心濾過効果を高めることがで
きる。
【0048】さらにまた本発明の第4の特徴によれば、
クランク軸を支承するクランクケースに、クランク軸の
一端が臨むポンプハウジングを形成し、このポンプハウ
ジングに収容されるオイルポンプをクランク軸の前記一
端に嵌合、連結したので、オイルポンプのクランク手段
が簡素化され、それを効率良く駆動することができる。
【0049】さらにまた本発明の第5特徴によれば、ポ
ンプハウジングをクランクケースの外側面に開放し、こ
の開放面を覆うポンプカバーをクランクケースに取り外
し可能に固着したので、クランクケースからポンプカバ
ーを取り外しさえすれば、ポンプの着脱が可能であり、
そのメンテナンスを容易に行うことができる。
【0050】さらにまた本発明の第6の特徴によれば、
ポンプカバーに、オイルポンプの低圧部及び高圧部にそ
れぞれ連なる溝状の吸入ポート及び吐出ポートと、その
吸入ポートを、クランクケース底部の油溜に連なる吸い
上げ油路に連通する連通溝と、吐出ポートを前記潤滑油
路に連通する連通溝とを設けたので、ポンプカバーがオ
イルポンプの分配板を兼ねることになり、構造の簡素化
に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る原動機付き二輪車の
側面図。
【図2】図1の2部拡大図
【図3】図2の3矢視図。
【図4】図2の4−4線断面図。
【図5】図4の5−5線断面図。
【図6】図4の6部拡大縦断面図。
【図7】図6の7−7線断面図。
【図8】図6の8−8線断面図。
【図9】図6の9−9線断面図。
【符号の説明】
10・・・エンジン 11・・・クランク軸 11a・・クランクピン 11b・・クランクウェブ 12・・・クランクケース 30・・・オイルポンプ 31・・・ポンプハウジング 33・・・ポンプカバー 38・・・吸い上げ油路 41・・・潤滑油路 46a・・吸入ポート 46b・・吐出ポート 51・・・遠心フィルタ 52・・・駆動ギヤ 53・・・遠心濾過室 54・・・Oリング(シール部材)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油溜(48)の潤滑油を吸い上げて吐出
    するオイルポンプ(30)と、このオイルポンプ(3
    0)の吐出ポート(47b)からクランク軸(11)の
    内部を通ってクランクピン(11a)外周面に至る潤滑
    油路(41)とを備え、この潤滑油路(41)に、クラ
    ンク軸(11)と共に回転する遠心フィルタ(51)を
    介裝した、エンジンの潤滑装置において、 クランクピン(11a)を支持するクランクウェブ(1
    1b)と、このクランクウェブ(11b)の外側面に密
    着してクランク軸(11)に固着される駆動ギヤ(5
    2)との対向面間に環状の遠心濾過室(53)を形成し
    て遠心フィルタ(51)を構成し、その遠心濾過室(5
    3)を前記潤滑油路(41)の途中に配置したことを特
    徴とする、エンジンの潤滑装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のものにおいて、 クランクウェブ(11b)及び駆動ギヤ(52)を、遠
    心濾過室(53)を囲繞するシール部材(54)を介し
    て相互に密着させたことを特徴とする、エンジンの潤滑
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のものにおいて、 遠心濾過室(53)を、その外周面の半径(r1 )がク
    ランク軸(11)のクランク長さ(r2 )より大となる
    ように形成したことを特徴とする、エンジンの潤滑装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載のものにおい
    て、 クランク軸(11)を支承するクランクケース(12)
    に、クランク軸(11)の一端が臨むポンプハウジング
    (31)を形成し、このポンプハウジング(31)に収
    容されるオイルポンプ(30)をクランク軸(11)の
    前記一端に嵌合、連結したことを特徴とする、エンジン
    の潤滑装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のものにおいて、 ポンプハウジング(31)をクランクケース(12)の
    外側面に開放し、この開放面を覆うポンプカバー(3
    3)をクランクケース(12)に取り外し可能に固着し
    たことを特徴とする、エンジンの潤滑装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載にものにおいて、 ポンプカバー(33)に、オイルポンプ(30)の低圧
    部及び高圧部にそれぞれ連なる溝状の吸入ポート(46
    a)及び吐出ポート(46b)と、その吸入ポート(4
    6a)を、クランクケース(12)底部の油溜(48)
    に連なる吸い上げ油路(38)に連通する連通溝(47
    3 )と、吐出ポート(46b)を前記潤滑油路(41)
    に連通する連通溝(471 )とを設けたことを特徴とす
    る、エンジンの潤滑装置。
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