JPH10337A - 金属製触媒コンバータおよびその製造方法 - Google Patents
金属製触媒コンバータおよびその製造方法Info
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- JPH10337A JPH10337A JP8158627A JP15862796A JPH10337A JP H10337 A JPH10337 A JP H10337A JP 8158627 A JP8158627 A JP 8158627A JP 15862796 A JP15862796 A JP 15862796A JP H10337 A JPH10337 A JP H10337A
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Landscapes
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- Exhaust Gas After Treatment (AREA)
- Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 各種内燃機関の排ガス浄化用金属製用触媒コ
ンバータにおいて、ハニカム体の径方向の熱応力を緩和
吸収するのみならず、軸方向の熱応力をも十分に吸収
し、かつ断熱性を高め、コスト高の問題を克服して耐久
性を向上する。 【解決手段】 ハニカム体がケーシング内に弾性支持体
を介して装着され、弾性支持体は少なくともハニカム体
の排ガス入側端部に設置され、ハニカム体とケーシング
のいずれか一方にのみ接合されているか、またはいずれ
にも接合されていない。弾性支持体は、ケーシングを外
面から加工して形成される突起等により軸方向に係止さ
れる。また、ハニカム体とケーシングの間が断熱構造と
なっている。 【効果】 現状より厳しい使用環境にも十分対応可能。
ンバータにおいて、ハニカム体の径方向の熱応力を緩和
吸収するのみならず、軸方向の熱応力をも十分に吸収
し、かつ断熱性を高め、コスト高の問題を克服して耐久
性を向上する。 【解決手段】 ハニカム体がケーシング内に弾性支持体
を介して装着され、弾性支持体は少なくともハニカム体
の排ガス入側端部に設置され、ハニカム体とケーシング
のいずれか一方にのみ接合されているか、またはいずれ
にも接合されていない。弾性支持体は、ケーシングを外
面から加工して形成される突起等により軸方向に係止さ
れる。また、ハニカム体とケーシングの間が断熱構造と
なっている。 【効果】 現状より厳しい使用環境にも十分対応可能。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種内燃機関の排
ガス通路に設置されて、該排ガスを浄化するための金属
製触媒コンバータおよびその製造方法に関するものであ
る。
ガス通路に設置されて、該排ガスを浄化するための金属
製触媒コンバータおよびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】自動車、ボイラー、発電用など各種内燃
機関の排ガスを浄化するための触媒コンバータとして、
円筒状の金属ケーシング内に金属製のハニカム体が装着
され、該ハニカム体に触媒が担持された金属製触媒コン
バータがある。なお、ケーシングは外筒とも呼ばれる
が、本明細書では統一してケーシングと記す。このよう
な金属製触媒コンバータは、セラミック製のものに比べ
て、触媒が作用する温度に速く昇温され、また排ガス通
過の抵抗が小さいことから、近年その使用が増大してい
る。
機関の排ガスを浄化するための触媒コンバータとして、
円筒状の金属ケーシング内に金属製のハニカム体が装着
され、該ハニカム体に触媒が担持された金属製触媒コン
バータがある。なお、ケーシングは外筒とも呼ばれる
が、本明細書では統一してケーシングと記す。このよう
な金属製触媒コンバータは、セラミック製のものに比べ
て、触媒が作用する温度に速く昇温され、また排ガス通
過の抵抗が小さいことから、近年その使用が増大してい
る。
【0003】ハニカム体は通常、耐熱ステンレス鋼の平
箔と、該平箔に波付け加工した波箔とを重ねて渦巻き状
に巻回し、平箔と波箔の接触部を、ろう付け、液相接
合、拡散接合などにより接合して製造され、平箔と波箔
で囲まれた多数の通気孔が軸方向に形成されている。そ
して、ハニカム体をケーシング内に挿入し、ハニカム体
とケーシングを直接ろう付けなどにより接合してメタル
担体としている。
箔と、該平箔に波付け加工した波箔とを重ねて渦巻き状
に巻回し、平箔と波箔の接触部を、ろう付け、液相接
合、拡散接合などにより接合して製造され、平箔と波箔
で囲まれた多数の通気孔が軸方向に形成されている。そ
して、ハニカム体をケーシング内に挿入し、ハニカム体
とケーシングを直接ろう付けなどにより接合してメタル
担体としている。
【0004】メタル担体は、ハニカム体の通気孔内の表
面に、活性アルミナなどからなる触媒担持層を形成し、
該担持層にPt等の触媒を担持させて金属製触媒コンバ
ータとなる。そして、各種内燃機関の排ガス通路に設置
され、排ガスを通過させることで、該排ガス中のNOx
やCOなどの有害成分を、触媒作用により無害化する。
このとき、触媒コンバータは高温排ガスの通過ととも
に、反応熱により加熱される。
面に、活性アルミナなどからなる触媒担持層を形成し、
該担持層にPt等の触媒を担持させて金属製触媒コンバ
ータとなる。そして、各種内燃機関の排ガス通路に設置
され、排ガスを通過させることで、該排ガス中のNOx
やCOなどの有害成分を、触媒作用により無害化する。
このとき、触媒コンバータは高温排ガスの通過ととも
に、反応熱により加熱される。
【0005】ところで、金属製触媒コンバータは熱伝導
率が大きいため、内周部と外周部に大きな温度差が生じ
る。すなわち、ハニカム体は上記のように加熱される
が、外周部はケーシングへの伝熱およびケーシングから
外気への熱放散があり、これら熱移動が速いので、内周
部との温度差が大きくなる。そして、ハニカム体を構成
する箔の厚さが30〜50μmであるのに対し、ケーシ
ングの肉厚は1.5mm前後と厚く熱容量が大きいことか
ら、特にエンジンスタート直後や停止直後には、ハニカ
ム体内周部とケーシングの温度差が大きくなる。
率が大きいため、内周部と外周部に大きな温度差が生じ
る。すなわち、ハニカム体は上記のように加熱される
が、外周部はケーシングへの伝熱およびケーシングから
外気への熱放散があり、これら熱移動が速いので、内周
部との温度差が大きくなる。そして、ハニカム体を構成
する箔の厚さが30〜50μmであるのに対し、ケーシ
ングの肉厚は1.5mm前後と厚く熱容量が大きいことか
ら、特にエンジンスタート直後や停止直後には、ハニカ
ム体内周部とケーシングの温度差が大きくなる。
【0006】例えば、厚さ50μmのステンレス鋼箔で
製造された半径40mm、長さ120mm、セル密度400
CPIのハニカム体を、肉厚1.5mmのケーシングに装
着した触媒コンバータを、ガソリンエンジン自動車の排
気ガス管に取付けて行った浄化実験の計測データでは、
エンジンスタート後100秒経過時点で、ハニカム体中
心部が900℃のとき、半径30mmの位置で900℃、
最外周部で350℃、ケーシング外面で150℃であっ
た。
製造された半径40mm、長さ120mm、セル密度400
CPIのハニカム体を、肉厚1.5mmのケーシングに装
着した触媒コンバータを、ガソリンエンジン自動車の排
気ガス管に取付けて行った浄化実験の計測データでは、
エンジンスタート後100秒経過時点で、ハニカム体中
心部が900℃のとき、半径30mmの位置で900℃、
最外周部で350℃、ケーシング外面で150℃であっ
た。
【0007】このように、ハニカム体の内周部と外周部
やケーシングとの温度差が大きくなることから、それら
の間の熱膨張量や収縮量の差によって熱応力が生じる。
特にハニカム体とケーシングの境界あるいはハニカム体
の外周部に熱応力が集中して塑性変形が起き、また、そ
の繰り返しによる疲労現象でハニカム体に座屈や割れが
発生するという問題があった。ハニカム体の損傷は、触
媒効率の低下をもたらすだけでなく、通気抵抗の増大に
よってエンジンの出力低下や、燃料効率の低下にも繋が
る場合があり、金属製触媒コンバータの耐久性向上のた
めの課題であった。
やケーシングとの温度差が大きくなることから、それら
の間の熱膨張量や収縮量の差によって熱応力が生じる。
特にハニカム体とケーシングの境界あるいはハニカム体
の外周部に熱応力が集中して塑性変形が起き、また、そ
の繰り返しによる疲労現象でハニカム体に座屈や割れが
発生するという問題があった。ハニカム体の損傷は、触
媒効率の低下をもたらすだけでなく、通気抵抗の増大に
よってエンジンの出力低下や、燃料効率の低下にも繋が
る場合があり、金属製触媒コンバータの耐久性向上のた
めの課題であった。
【0008】その対策として、特公昭57−55886
号公報には、ケーシングとハニカム体との間に間隙を設
けたものが開示されている。このような触媒コンバータ
によると、間隙に存在する空気層の断熱作用により、ハ
ニカム体とケーシングが熱的に絶縁され、かつ該間隙内
ではハニカム体が自由に膨張および収縮できるので、熱
応力の発生および集中がある程度緩和され、ハニカム体
の損傷をある程度は防止することができる。しかし、ハ
ニカム体とケーシングとが両端部で溶接により接合され
ているため、該両端部では、ハニカム体の径方向および
軸方向の膨張や収縮が拘束され熱応力が集中するので、
ハニカム体の損傷を解消するには至らない。
号公報には、ケーシングとハニカム体との間に間隙を設
けたものが開示されている。このような触媒コンバータ
によると、間隙に存在する空気層の断熱作用により、ハ
ニカム体とケーシングが熱的に絶縁され、かつ該間隙内
ではハニカム体が自由に膨張および収縮できるので、熱
応力の発生および集中がある程度緩和され、ハニカム体
の損傷をある程度は防止することができる。しかし、ハ
ニカム体とケーシングとが両端部で溶接により接合され
ているため、該両端部では、ハニカム体の径方向および
軸方向の膨張や収縮が拘束され熱応力が集中するので、
ハニカム体の損傷を解消するには至らない。
【0009】また、特開平4−235717号公報に
は、ハニカム体の両端部とケーシングとを直接には接合
せず、ケーシングの内周面とハニカム体の外周面とに固
着され、径方向および軸方向に弾性変形自在に該ハニカ
ム体を該ケーシングに保持するリング状の弾性保持部材
を設けたものが開示されている。該公報のコンバータに
おいては、弾性保持部材がハニカム体とケーシングの双
方にろう付け等により固着されているため、径方向の熱
応力に対しては効果を発揮することができるが、軸方向
に対しては応力開放の効果が小さく、長期間の使用には
支障を来たすおそれがある。
は、ハニカム体の両端部とケーシングとを直接には接合
せず、ケーシングの内周面とハニカム体の外周面とに固
着され、径方向および軸方向に弾性変形自在に該ハニカ
ム体を該ケーシングに保持するリング状の弾性保持部材
を設けたものが開示されている。該公報のコンバータに
おいては、弾性保持部材がハニカム体とケーシングの双
方にろう付け等により固着されているため、径方向の熱
応力に対しては効果を発揮することができるが、軸方向
に対しては応力開放の効果が小さく、長期間の使用には
支障を来たすおそれがある。
【0010】さらに、実開平1−145930号公報に
は、波付け加工したケーシングとハニカム体の間に、多
孔質セラミック粒を含有した加熱膨張性セラミックを介
在させたもの、および波付け加工したケーシングの凹部
とハニカム体の間の空間に波板を保持したものが開示さ
れている。しかし、多孔質セラミック粒を含有した加熱
膨張性セラミックが高価であり、波板を介在させたもの
は、ケーシングとハニカム体が直接接触しているため、
径方向の熱膨張および収縮による熱応力の緩和効果が期
待できず、やはり長期間の使用には支障を来たすおそれ
がある。
は、波付け加工したケーシングとハニカム体の間に、多
孔質セラミック粒を含有した加熱膨張性セラミックを介
在させたもの、および波付け加工したケーシングの凹部
とハニカム体の間の空間に波板を保持したものが開示さ
れている。しかし、多孔質セラミック粒を含有した加熱
膨張性セラミックが高価であり、波板を介在させたもの
は、ケーシングとハニカム体が直接接触しているため、
径方向の熱膨張および収縮による熱応力の緩和効果が期
待できず、やはり長期間の使用には支障を来たすおそれ
がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、各種内燃機
関の排ガスを浄化するための金属製触媒コンバータにお
いて、ハニカム体の径方向の熱応力をより緩和吸収する
のみならず、軸方向の熱応力をも十分に吸収し、かつ断
熱性を高め、コスト高の問題も克服して、耐久性を向上
させることを目的とする。
関の排ガスを浄化するための金属製触媒コンバータにお
いて、ハニカム体の径方向の熱応力をより緩和吸収する
のみならず、軸方向の熱応力をも十分に吸収し、かつ断
熱性を高め、コスト高の問題も克服して、耐久性を向上
させることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明コンバータは、排ガスの通路に設置されて該排
ガスを浄化するためのコンバータであって、軸方向に多
数の通気孔が形成され、該通気孔内の表面に触媒が担持
された円柱状のハニカム体と、円筒状のケーシングと、
リング状の弾性支持体とからなり、該ハニカム体は該ケ
ーシング内に該弾性支持体を介して装着され、該弾性支
持体は少なくとも該ハニカム体の排ガス入側端部に設置
され、該ハニカム体と該ケーシングのいずれか一方にの
み接合されているか、またはいずれにも接合されていな
いことを特徴とする金属製触媒コンバータである。
の本発明コンバータは、排ガスの通路に設置されて該排
ガスを浄化するためのコンバータであって、軸方向に多
数の通気孔が形成され、該通気孔内の表面に触媒が担持
された円柱状のハニカム体と、円筒状のケーシングと、
リング状の弾性支持体とからなり、該ハニカム体は該ケ
ーシング内に該弾性支持体を介して装着され、該弾性支
持体は少なくとも該ハニカム体の排ガス入側端部に設置
され、該ハニカム体と該ケーシングのいずれか一方にの
み接合されているか、またはいずれにも接合されていな
いことを特徴とする金属製触媒コンバータである。
【0013】第1の態様は、弾性支持体とハニカム体と
が接合され、該弾性支持体はケーシングとは非接合で、
該ケーシング内面の突起によって軸方向に係止されてい
る。そして、弾性支持体が凹部を有し、ケーシング内面
の突起が該凹部に嵌合されていることが好ましい。ま
た、弾性支持体によるハニカム体の拘束部の軸方向長さ
が、ハニカム体全長の1/4以下であるか、または、該
拘束部が複数あって該拘束部の軸方向長さの合計がハニ
カム体全長の1/4を超える場合は、ケーシング内面の
突起による前記弾性支持体の拘束部間距離の8%以上の
遊びが軸方向に設けられていることが好ましい。
が接合され、該弾性支持体はケーシングとは非接合で、
該ケーシング内面の突起によって軸方向に係止されてい
る。そして、弾性支持体が凹部を有し、ケーシング内面
の突起が該凹部に嵌合されていることが好ましい。ま
た、弾性支持体によるハニカム体の拘束部の軸方向長さ
が、ハニカム体全長の1/4以下であるか、または、該
拘束部が複数あって該拘束部の軸方向長さの合計がハニ
カム体全長の1/4を超える場合は、ケーシング内面の
突起による前記弾性支持体の拘束部間距離の8%以上の
遊びが軸方向に設けられていることが好ましい。
【0014】第2の態様は、弾性支持体とケーシングと
が接合され、該弾性支持体はハニカム体とは非接合で、
該ハニカム体の外周に接合されたリング状係止部材によ
って該ハニカム体の軸方向に係止されている。第3の態
様は、弾性支持体が、ハニカム体およびケーシングのい
ずれにも非接合であり、該ハニカム体の外周に接合され
たリング状係止部材および該ケーシング内面の突起によ
って、該ハニカム体および該ケーシングの軸方向に係止
されている。
が接合され、該弾性支持体はハニカム体とは非接合で、
該ハニカム体の外周に接合されたリング状係止部材によ
って該ハニカム体の軸方向に係止されている。第3の態
様は、弾性支持体が、ハニカム体およびケーシングのい
ずれにも非接合であり、該ハニカム体の外周に接合され
たリング状係止部材および該ケーシング内面の突起によ
って、該ハニカム体および該ケーシングの軸方向に係止
されている。
【0015】本発明コンバータは、ケーシング内面に突
起が形成され、該突起は、該ケーシングを外面から絞り
加工したリング状突起であることが好ましい。また、ケ
ーシングが、ハニカム体の軸方向外側の両側または片側
の部位でコーン状に小径化していることが好ましい。さ
らに、ケーシングの直管部とコーン部が摩擦圧接により
接合され、ケーシング内面の突起が、該接合部の内面ビ
ードであることが好ましい。また、弾性支持体が、厚さ
30μm〜200μmの耐熱耐酸化性ステンレス鋼箔ま
たは薄板から成形されていることが好ましい。
起が形成され、該突起は、該ケーシングを外面から絞り
加工したリング状突起であることが好ましい。また、ケ
ーシングが、ハニカム体の軸方向外側の両側または片側
の部位でコーン状に小径化していることが好ましい。さ
らに、ケーシングの直管部とコーン部が摩擦圧接により
接合され、ケーシング内面の突起が、該接合部の内面ビ
ードであることが好ましい。また、弾性支持体が、厚さ
30μm〜200μmの耐熱耐酸化性ステンレス鋼箔ま
たは薄板から成形されていることが好ましい。
【0016】また、少なくとも排ガス入側端部に設置さ
れた弾性支持体の排ガス入側の面に、セラミックコーテ
ィングが施されていることが好ましい。また、弾性支持
体の他部位との接触面にセラミックコーティングが施さ
れていることが好ましい。また、ハニカム体とケーシン
グの間の空間の内面に、セラミックコーティングが施さ
れていることが好ましい。さらにまた、ハニカム体とケ
ーシングの間の空間に、断熱マットが装着されているこ
とが好ましい。
れた弾性支持体の排ガス入側の面に、セラミックコーテ
ィングが施されていることが好ましい。また、弾性支持
体の他部位との接触面にセラミックコーティングが施さ
れていることが好ましい。また、ハニカム体とケーシン
グの間の空間の内面に、セラミックコーティングが施さ
れていることが好ましい。さらにまた、ハニカム体とケ
ーシングの間の空間に、断熱マットが装着されているこ
とが好ましい。
【0017】本発明の第1発明法は、軸方向に多数の通
気孔が形成された円柱状のハニカム体の、軸方向の少な
くとも排ガス入側となる一端部の外周にリング状の弾性
支持体を接合した後、該ハニカム体に触媒を担持させる
か、または、前記ハニカム体に触媒を担持させた後、軸
方向の少なくとも排ガス入側となる一端部の外周に前記
弾性支持体を接合し、ついで円筒状のケーシング内に挿
入して係止することを特徴とする金属製触媒コンバータ
の製造方法である。
気孔が形成された円柱状のハニカム体の、軸方向の少な
くとも排ガス入側となる一端部の外周にリング状の弾性
支持体を接合した後、該ハニカム体に触媒を担持させる
か、または、前記ハニカム体に触媒を担持させた後、軸
方向の少なくとも排ガス入側となる一端部の外周に前記
弾性支持体を接合し、ついで円筒状のケーシング内に挿
入して係止することを特徴とする金属製触媒コンバータ
の製造方法である。
【0018】第2発明法は、軸方向に多数の通気孔が形
成された円柱状のハニカム体の、軸方向の少なくとも排
ガス入側となる一端部の外周にリング状係止部材を接合
した後、該ハニカム体に触媒を担持させるか、または、
前記ハニカム体に触媒を担持させた後、軸方向の少なく
とも排ガス入側となる一端部の外周にリング状係止部材
を接合する一方、円筒状のケーシングの内周にリング状
の弾性支持体を接合し、該ケーシング内に、前記リング
状係止部材を接合しかつ触媒を担持させたハニカム体を
挿入して係止することを特徴とする金属製触媒コンバー
タの製造方法である。
成された円柱状のハニカム体の、軸方向の少なくとも排
ガス入側となる一端部の外周にリング状係止部材を接合
した後、該ハニカム体に触媒を担持させるか、または、
前記ハニカム体に触媒を担持させた後、軸方向の少なく
とも排ガス入側となる一端部の外周にリング状係止部材
を接合する一方、円筒状のケーシングの内周にリング状
の弾性支持体を接合し、該ケーシング内に、前記リング
状係止部材を接合しかつ触媒を担持させたハニカム体を
挿入して係止することを特徴とする金属製触媒コンバー
タの製造方法である。
【0019】第3発明法は、軸方向に多数の通気孔が形
成された円柱状のハニカム体の、軸方向の少なくとも排
ガス入側となる一端部の外周にリング状係止部材を接合
した後、該ハニカム体に触媒を担持させるか、または、
前記ハニカム体に触媒を担持させた後、軸方向の少なく
とも排ガス入側となる一端部の外周にリング状係止部材
を接合し、該リング状係止部材にリング状の弾性支持体
を係止させ、ついで円筒状のケーシング内に挿入して係
止することを特徴とする金属製触媒コンバータの製造方
法である。
成された円柱状のハニカム体の、軸方向の少なくとも排
ガス入側となる一端部の外周にリング状係止部材を接合
した後、該ハニカム体に触媒を担持させるか、または、
前記ハニカム体に触媒を担持させた後、軸方向の少なく
とも排ガス入側となる一端部の外周にリング状係止部材
を接合し、該リング状係止部材にリング状の弾性支持体
を係止させ、ついで円筒状のケーシング内に挿入して係
止することを特徴とする金属製触媒コンバータの製造方
法である。
【0020】第1発明法、第2発明法および第3発明法
において、ケーシング内にハニカム体を挿入した後、該
ケーシングを外面から加工することで、該ケーシング内
面に突起を形成し、該突起によって弾性支持体を軸方向
に係止することが好ましい。そしてさらに、弾性支持体
にあらかじめ凹部を形成しておき、ケーシング内面の突
起を該凹部に嵌合させることが好ましく、また、ケーシ
ングを、ロールフォーミング、スピニング加工、回転鍛
造加工のいずれかにより加工することで、該ケーシング
内面にリング状の突起を形成することが好ましい。
において、ケーシング内にハニカム体を挿入した後、該
ケーシングを外面から加工することで、該ケーシング内
面に突起を形成し、該突起によって弾性支持体を軸方向
に係止することが好ましい。そしてさらに、弾性支持体
にあらかじめ凹部を形成しておき、ケーシング内面の突
起を該凹部に嵌合させることが好ましく、また、ケーシ
ングを、ロールフォーミング、スピニング加工、回転鍛
造加工のいずれかにより加工することで、該ケーシング
内面にリング状の突起を形成することが好ましい。
【0021】第1発明法、第2発明法および第3発明法
において、ケーシング内にハニカム体を挿入した後、該
ハニカム体の軸方向外側の部位の両側または片側のケー
シングを、コーン状に絞り加工することが好ましい、ま
た、ケーシング内にハニカム体を挿入した後、該ハニカ
ム体の軸方向外側の部位の両側または片側のケーシング
に、コーン状の管を接続することが好ましい。そして、
コーン状の管を接続するにあたり、摩擦圧接により接合
し、該接合部の内面ビードによって弾性支持体を軸方向
に係止することが好ましい。
において、ケーシング内にハニカム体を挿入した後、該
ハニカム体の軸方向外側の部位の両側または片側のケー
シングを、コーン状に絞り加工することが好ましい、ま
た、ケーシング内にハニカム体を挿入した後、該ハニカ
ム体の軸方向外側の部位の両側または片側のケーシング
に、コーン状の管を接続することが好ましい。そして、
コーン状の管を接続するにあたり、摩擦圧接により接合
し、該接合部の内面ビードによって弾性支持体を軸方向
に係止することが好ましい。
【0022】また、ケーシング内にハニカム体を挿入す
る前に、弾性支持体にあらかじめセラミックコーティン
グを施しておくことが好ましい。さらに、ケーシング内
にハニカム体を挿入する前に、該ケーシングの内面およ
び該ハニカム体の外面にあらかじめセラミックコーティ
ングを施しておくことが好ましい。また、ハニカム体に
断熱マットを巻き付けた後、ケーシングに挿入すること
が好ましい。
る前に、弾性支持体にあらかじめセラミックコーティン
グを施しておくことが好ましい。さらに、ケーシング内
にハニカム体を挿入する前に、該ケーシングの内面およ
び該ハニカム体の外面にあらかじめセラミックコーティ
ングを施しておくことが好ましい。また、ハニカム体に
断熱マットを巻き付けた後、ケーシングに挿入すること
が好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の金属製触媒コンバータ
は、図1の縦断面図に例示するように、円柱状のハニカ
ム体1が、円筒状のケーシング2内にリング状の弾性支
持体3を介して装着されている。ハニカム体1、ケーシ
ング2および弾性支持体3は、いずれも金属製である。
ハニカム体1には軸方向に多数の通気孔5が形成され、
該通気孔5内の表面には触媒が担持されている。
は、図1の縦断面図に例示するように、円柱状のハニカ
ム体1が、円筒状のケーシング2内にリング状の弾性支
持体3を介して装着されている。ハニカム体1、ケーシ
ング2および弾性支持体3は、いずれも金属製である。
ハニカム体1には軸方向に多数の通気孔5が形成され、
該通気孔5内の表面には触媒が担持されている。
【0024】ハニカム体1を排ガスの通路に設置したと
き、排ガスは矢印の方向に導入される。リング状の弾性
支持体3は、少なくともハニカム体1の排ガス入側端部
に設置され、ハニカム体1とケーシング2のいずれか一
方のみに接合されているか、またはいずれにも接合され
ていない。図1の例では、弾性支持体3は排ガスの入側
端部および出側端部の双方に設置されているが、出側端
部のもの(図1の右側のもの)はリング状である必要は
なく、また省略することもできる。
き、排ガスは矢印の方向に導入される。リング状の弾性
支持体3は、少なくともハニカム体1の排ガス入側端部
に設置され、ハニカム体1とケーシング2のいずれか一
方のみに接合されているか、またはいずれにも接合され
ていない。図1の例では、弾性支持体3は排ガスの入側
端部および出側端部の双方に設置されているが、出側端
部のもの(図1の右側のもの)はリング状である必要は
なく、また省略することもできる。
【0025】ハニカム体1は、例えば図2のように、耐
熱ステンレス鋼からなる平箔6と波箔7を重ねて巻回
し、波箔7の凸部と平箔6との接触部をろう接や拡散接
合などにより接合して製造することができる。波箔7は
平箔6に波付け加工して製造される。平箔6と波箔7の
凹部で囲まれた空間が通気孔5となり、通気孔5内の表
面には活性アルミナなどからなる触媒担持層(ウオッシ
ュコート)が形成され、該担持層にPtなどの触媒が担
持されている。
熱ステンレス鋼からなる平箔6と波箔7を重ねて巻回
し、波箔7の凸部と平箔6との接触部をろう接や拡散接
合などにより接合して製造することができる。波箔7は
平箔6に波付け加工して製造される。平箔6と波箔7の
凹部で囲まれた空間が通気孔5となり、通気孔5内の表
面には活性アルミナなどからなる触媒担持層(ウオッシ
ュコート)が形成され、該担持層にPtなどの触媒が担
持されている。
【0026】リング状の弾性支持体3は、一例を示す
と、図3の斜視図のような形状で、例えば金属箔を図1
に示すような断面Σ型に成形して得られ、径方向および
軸方向に可撓性を有している。なお、弾性支持体3の断
面形状は、このほか、図4に例示するような各種形状と
することができる。図4(a)はV型、図4(b)はJ
型、図4(c)は山型、図4(d)はM型、図(e)は
階段型であり、いずれもリング状をしている。
と、図3の斜視図のような形状で、例えば金属箔を図1
に示すような断面Σ型に成形して得られ、径方向および
軸方向に可撓性を有している。なお、弾性支持体3の断
面形状は、このほか、図4に例示するような各種形状と
することができる。図4(a)はV型、図4(b)はJ
型、図4(c)は山型、図4(d)はM型、図(e)は
階段型であり、いずれもリング状をしている。
【0027】このような本発明の触媒コンバータを、各
種内燃機関の排ガス通路に設置して高温の排ガスを通す
と、触媒作用によりNOx,COなどの有害成分が無害
化される。このとき、ハニカム体1は高温排ガスによ
り、また反応熱により加熱膨張し、外面が外気にさらさ
れているケーシング2との間に熱膨張差が生じる。また
内燃機関の運転と停止を繰り返す間には、膨張と収縮が
繰り返される。しかし、本発明の触媒コンバータは熱応
力が効果的に緩和されるので、長期間の使用に耐える耐
久性を有している。
種内燃機関の排ガス通路に設置して高温の排ガスを通す
と、触媒作用によりNOx,COなどの有害成分が無害
化される。このとき、ハニカム体1は高温排ガスによ
り、また反応熱により加熱膨張し、外面が外気にさらさ
れているケーシング2との間に熱膨張差が生じる。また
内燃機関の運転と停止を繰り返す間には、膨張と収縮が
繰り返される。しかし、本発明の触媒コンバータは熱応
力が効果的に緩和されるので、長期間の使用に耐える耐
久性を有している。
【0028】すなわち、本発明の触媒コンバータは、弾
性支持体3が、ハニカム体1の径方向に可撓性を有して
いることから、径方向の熱応力を十分に吸収できるほ
か、軸方向には可撓性を有しているとともに、ハニカム
体1とケーシング2のいずれか一方のみに接合されてい
るか、またはいずれにも接合されていないので、軸方向
の熱応力も十分に吸収でき、ほぼ完全に逃がすこともで
きる。また、リング状の弾性支持体3がハニカム体1の
排ガス入側端部に設置されているので、高温の排ガスが
ハニカム体1とケーシング2の間の空間に侵入するのを
防止でき、該空間による断熱作用が向上する。
性支持体3が、ハニカム体1の径方向に可撓性を有して
いることから、径方向の熱応力を十分に吸収できるほ
か、軸方向には可撓性を有しているとともに、ハニカム
体1とケーシング2のいずれか一方のみに接合されてい
るか、またはいずれにも接合されていないので、軸方向
の熱応力も十分に吸収でき、ほぼ完全に逃がすこともで
きる。また、リング状の弾性支持体3がハニカム体1の
排ガス入側端部に設置されているので、高温の排ガスが
ハニカム体1とケーシング2の間の空間に侵入するのを
防止でき、該空間による断熱作用が向上する。
【0029】本発明コンバータの第1の態様は、弾性支
持体3とハニカム体1とが接合され、弾性支持体3はケ
ーシング2とは非接合で、ケーシング2内面の突起によ
ってケーシング5の軸方向に係止されている。その具体
例を図5〜図7に示す。図5の例は、ハニカム体1の排
ガス入側端部にリング状の弾性支持体3が接合され、一
方、ケーシング2の内面にリング状の突起10が2列形
成されている。そして、弾性支持体3を2列の突起10
で挟むように嵌合することで、軸方向に係止している。
持体3とハニカム体1とが接合され、弾性支持体3はケ
ーシング2とは非接合で、ケーシング2内面の突起によ
ってケーシング5の軸方向に係止されている。その具体
例を図5〜図7に示す。図5の例は、ハニカム体1の排
ガス入側端部にリング状の弾性支持体3が接合され、一
方、ケーシング2の内面にリング状の突起10が2列形
成されている。そして、弾性支持体3を2列の突起10
で挟むように嵌合することで、軸方向に係止している。
【0030】図6(a)の例は、ハニカム体1に接合さ
れた弾性支持体3が凹部12を有し、ケーシング2の内
面に形成された突起10が凹部12に嵌合されている。
図6(b)および図6(c)は、さらにハニカム体1の
排ガス出側にも山型の弾性支持体3が接合され、各弾性
支持体3はケーシング2内面の突起10で、軸方向に遊
びをもって係止されている。図6(b)では出側の弾性
支持体3の両側に突起10があり、図6(c)では出側
の弾性支持体3の出側に突起10がある。
れた弾性支持体3が凹部12を有し、ケーシング2の内
面に形成された突起10が凹部12に嵌合されている。
図6(b)および図6(c)は、さらにハニカム体1の
排ガス出側にも山型の弾性支持体3が接合され、各弾性
支持体3はケーシング2内面の突起10で、軸方向に遊
びをもって係止されている。図6(b)では出側の弾性
支持体3の両側に突起10があり、図6(c)では出側
の弾性支持体3の出側に突起10がある。
【0031】図5および図6の例において、弾性支持体
3はハニカム体1の周囲を囲繞するリング状であり、嵌
合する突起10は、図7(a)に示すようにリング状突
起10である。また図5および図6(a)の例におい
て、排ガス出側に形成されたケーシング2の突起11
は、リング状である必要はなく、図7(b)に示すよう
にカップ状突起11であってもよい。なお、図6(b)
および図6(c)においても、排ガス出側の突起10は
リング状である必要はない。このように入側をリング状
としたことで、高温の排ガスがハニカム体1とケーシン
グ2の間の空間に侵入するのを防止できる。
3はハニカム体1の周囲を囲繞するリング状であり、嵌
合する突起10は、図7(a)に示すようにリング状突
起10である。また図5および図6(a)の例におい
て、排ガス出側に形成されたケーシング2の突起11
は、リング状である必要はなく、図7(b)に示すよう
にカップ状突起11であってもよい。なお、図6(b)
および図6(c)においても、排ガス出側の突起10は
リング状である必要はない。このように入側をリング状
としたことで、高温の排ガスがハニカム体1とケーシン
グ2の間の空間に侵入するのを防止できる。
【0032】図5および図6の例において、排ガス出側
のカップ状突起11は、ハニカム体1との間に間隙を有
しているので、ハニカム体1の熱膨張により接触するま
では径方向の熱応力は生じず、接触後の熱応力は小さ
い。なお、これらの例において、ハニカム体1に弾性支
持体3を複数列接合してケーシング2のリング状突起1
0あるいはカップ状突起11と嵌合させることもでき
る。
のカップ状突起11は、ハニカム体1との間に間隙を有
しているので、ハニカム体1の熱膨張により接触するま
では径方向の熱応力は生じず、接触後の熱応力は小さ
い。なお、これらの例において、ハニカム体1に弾性支
持体3を複数列接合してケーシング2のリング状突起1
0あるいはカップ状突起11と嵌合させることもでき
る。
【0033】第1の態様において、例えば図6(a)に
示すように、ケーシング2の突起10でハニカム体1の
軸方向移動を拘束する場合、拘束部の軸方向長さMがハ
ニカム体1の全長Lの1/4以下であるのが好ましく、
1/8以下であるのがより好ましい。Mが長すぎると弾
性支持体3に塑性変形が生じ、また疲労破壊を起こすお
それがある。このような条件とすることで、軸方向の熱
応力をほぼ完全に吸収できる。
示すように、ケーシング2の突起10でハニカム体1の
軸方向移動を拘束する場合、拘束部の軸方向長さMがハ
ニカム体1の全長Lの1/4以下であるのが好ましく、
1/8以下であるのがより好ましい。Mが長すぎると弾
性支持体3に塑性変形が生じ、また疲労破壊を起こすお
それがある。このような条件とすることで、軸方向の熱
応力をほぼ完全に吸収できる。
【0034】また、拘束部が複数あって、該拘束部の軸
方向長さの合計がハニカム体1の全長の1/4を超える
場合は、図6(b)および図6(c)に示すように、ケ
ーシング2内面の突起10による弾性支持体3の拘束部
間距離L0 の8%以上の遊びDが軸方向に設けられてい
ることが好ましい。図6(b)では遊びはd1 +d2で
ある。すなわち、遊びD=d1 +d2 ≧0.08L0 と
するのが好ましい。この遊びにより軸方向の熱応力をほ
ぼ完全に吸収できる。
方向長さの合計がハニカム体1の全長の1/4を超える
場合は、図6(b)および図6(c)に示すように、ケ
ーシング2内面の突起10による弾性支持体3の拘束部
間距離L0 の8%以上の遊びDが軸方向に設けられてい
ることが好ましい。図6(b)では遊びはd1 +d2で
ある。すなわち、遊びD=d1 +d2 ≧0.08L0 と
するのが好ましい。この遊びにより軸方向の熱応力をほ
ぼ完全に吸収できる。
【0035】ハニカム体1の熱膨張率は11×10-6/
℃前後であり、一方ハニカム体1とケーシング2の間の
温度差は最大でも1000℃程度にしかならないので、
両者の間に生じる変位量は最大でも1.1%程度であ
る。したがって8%の遊びを設けることで熱応力は完全
に吸収される。このような遊びの効果は、例えば触媒コ
ンバータをエンジンの近くに設置する場合、排ガスの流
れる方向が地面に対してほぼ垂直に上から下に向かうた
め、ハニカム体1は排ガスと重力により下方への力しか
受けないので特に有効である。
℃前後であり、一方ハニカム体1とケーシング2の間の
温度差は最大でも1000℃程度にしかならないので、
両者の間に生じる変位量は最大でも1.1%程度であ
る。したがって8%の遊びを設けることで熱応力は完全
に吸収される。このような遊びの効果は、例えば触媒コ
ンバータをエンジンの近くに設置する場合、排ガスの流
れる方向が地面に対してほぼ垂直に上から下に向かうた
め、ハニカム体1は排ガスと重力により下方への力しか
受けないので特に有効である。
【0036】本発明コンバータの第2の態様の例を図8
に示す。V型の弾性支持体3とケーシング2とが接合さ
れ、弾性支持体3はハニカム体1とは接合されていず、
ハニカム体1の排ガス入側端部の外周に接合されたリン
グ状係止部材19によって、ハニカム体1の軸方向に係
止されている。本例では、ケーシング2にリング状突起
10が形成され、ハニカム体1のリング状係止部材19
が弾性支持体3との間で挟まれて軸方向に係止されてい
る。ハニカム体1の排ガス出側端部にはリング状突起は
なく、ケーシング2に接合された弾性支持体3との間に
間隙を有している。
に示す。V型の弾性支持体3とケーシング2とが接合さ
れ、弾性支持体3はハニカム体1とは接合されていず、
ハニカム体1の排ガス入側端部の外周に接合されたリン
グ状係止部材19によって、ハニカム体1の軸方向に係
止されている。本例では、ケーシング2にリング状突起
10が形成され、ハニカム体1のリング状係止部材19
が弾性支持体3との間で挟まれて軸方向に係止されてい
る。ハニカム体1の排ガス出側端部にはリング状突起は
なく、ケーシング2に接合された弾性支持体3との間に
間隙を有している。
【0037】図8のような第2の態様においても、高温
の排ガスがハニカム体1とケーシング2の間の空間に侵
入するのを防止できる。また排ガス出側の弾性支持体3
は、ハニカム体1との間に間隙を有しているので、ハニ
カム体1の熱膨張により接触するまでは径方向の熱応力
は生じず、接触後はその可撓性により熱応力は極めて小
さい。なお、ハニカム体1には、リング状係止部材19
を複数接合することもでき、排ガス入側端部以外の係止
部材はリング状でなくてもよい。
の排ガスがハニカム体1とケーシング2の間の空間に侵
入するのを防止できる。また排ガス出側の弾性支持体3
は、ハニカム体1との間に間隙を有しているので、ハニ
カム体1の熱膨張により接触するまでは径方向の熱応力
は生じず、接触後はその可撓性により熱応力は極めて小
さい。なお、ハニカム体1には、リング状係止部材19
を複数接合することもでき、排ガス入側端部以外の係止
部材はリング状でなくてもよい。
【0038】本発明コンバータの第3の態様の例を図9
に示す。ハニカム体1の排ガス入側端部の外周にリング
状係止部材19が接合され、ケーシング2内面に突起1
0が形成されている。そして、弾性支持体3はハニカム
体1およびケーシング2のいずれにも接合されていず、
ハニカム体1のリング状係止部材19とケーシング2内
面の突起10によって軸方向に係止されている。図9の
ような第3の態様においても、高温の排ガスがハニカム
体1とケーシング2の間の空間に侵入するのを防止でき
る。また、ハニカム体1には、リング状係止部材19を
複数接合して、弾性支持体3により同様に係止すること
ができる。その際、排ガス入側端部以外の係止部材はリ
ング状でなくてもよい。
に示す。ハニカム体1の排ガス入側端部の外周にリング
状係止部材19が接合され、ケーシング2内面に突起1
0が形成されている。そして、弾性支持体3はハニカム
体1およびケーシング2のいずれにも接合されていず、
ハニカム体1のリング状係止部材19とケーシング2内
面の突起10によって軸方向に係止されている。図9の
ような第3の態様においても、高温の排ガスがハニカム
体1とケーシング2の間の空間に侵入するのを防止でき
る。また、ハニカム体1には、リング状係止部材19を
複数接合して、弾性支持体3により同様に係止すること
ができる。その際、排ガス入側端部以外の係止部材はリ
ング状でなくてもよい。
【0039】本発明コンバータにおいて、ケーシング2
内面の、少なくともハニカム体1の排ガス入側に、リン
グ状突起10が形成されているのが好ましく、該突起1
0はケーシング2を外面から絞り加工することで形成す
ることができる。具体的には、ロールフォーミング、ス
ピニング加工、回転鍛造加工等を採用して、ハニカム体
1をケーシング2に挿入した後に形成することができ、
これらの加工手段によれば真円度が出やすく加工が容易
である。
内面の、少なくともハニカム体1の排ガス入側に、リン
グ状突起10が形成されているのが好ましく、該突起1
0はケーシング2を外面から絞り加工することで形成す
ることができる。具体的には、ロールフォーミング、ス
ピニング加工、回転鍛造加工等を採用して、ハニカム体
1をケーシング2に挿入した後に形成することができ、
これらの加工手段によれば真円度が出やすく加工が容易
である。
【0040】本発明コンバータを排ガス通路に設置する
には、ケーシング2の両端にフランジ加工をする等によ
り、排ガス管に接続することができる。この場合、排ガ
ス管がケーシング2より小径のときは、図10に示すよ
うに、ケーシング2の、ハニカム体1の軸方向外側の部
位の両側がコーン状に小径化しているものとする。排ガ
ス管の径がコンバータの片側のみ小径の場合は、コーン
部13は該片側のみに形成されていればよい。コーン部
13は、例えば絞り加工により形成し、さらにフランジ
14を形成することもできる。
には、ケーシング2の両端にフランジ加工をする等によ
り、排ガス管に接続することができる。この場合、排ガ
ス管がケーシング2より小径のときは、図10に示すよ
うに、ケーシング2の、ハニカム体1の軸方向外側の部
位の両側がコーン状に小径化しているものとする。排ガ
ス管の径がコンバータの片側のみ小径の場合は、コーン
部13は該片側のみに形成されていればよい。コーン部
13は、例えば絞り加工により形成し、さらにフランジ
14を形成することもできる。
【0041】なお、コーン部13は、絞り加工によるほ
か、図11に示すように、あらかじめ形成されたものを
接続することもできる。15はその接続部である。さら
に、ケーシング2のコーン部13と直管部とが摩擦圧接
により接合され、図12に示すように、内面側のビード
16をケーシング内面の突起として、軸方向に係止する
こともできる。
か、図11に示すように、あらかじめ形成されたものを
接続することもできる。15はその接続部である。さら
に、ケーシング2のコーン部13と直管部とが摩擦圧接
により接合され、図12に示すように、内面側のビード
16をケーシング内面の突起として、軸方向に係止する
こともできる。
【0042】本発明コンバータにおいて、弾性支持体3
は、高温強度および高温耐酸化性が要求される環境で使
用されるため、耐熱耐酸化性ステンレス鋼で構成するの
が好ましい。そして、ハニカム体1を構成するステンレ
ス鋼箔と熱膨張特性や高温強度等の材料特性が近い方が
相互の損傷を小さくできるので、該箔と同様の鋼種と
し、厚さは該箔の30〜50μmに近い30μm〜20
0μmとするのが好ましい。鋼種としては熱膨張率の小
さいフェライト系のものが好ましい。また、弾性支持体
3とハニカム体1またはケーシング2との接合、あるい
はハニカム体1とリング状係止部材19との接合におい
て、接合の手段としては、ろう接、抵抗溶接、レーザ溶
接、液相接合、拡散接合などを採用することができる。
は、高温強度および高温耐酸化性が要求される環境で使
用されるため、耐熱耐酸化性ステンレス鋼で構成するの
が好ましい。そして、ハニカム体1を構成するステンレ
ス鋼箔と熱膨張特性や高温強度等の材料特性が近い方が
相互の損傷を小さくできるので、該箔と同様の鋼種と
し、厚さは該箔の30〜50μmに近い30μm〜20
0μmとするのが好ましい。鋼種としては熱膨張率の小
さいフェライト系のものが好ましい。また、弾性支持体
3とハニカム体1またはケーシング2との接合、あるい
はハニカム体1とリング状係止部材19との接合におい
て、接合の手段としては、ろう接、抵抗溶接、レーザ溶
接、液相接合、拡散接合などを採用することができる。
【0043】本発明コンバータは、図13に示すよう
に、少なくとも排ガス入側端部に設置された弾性支持体
3の排ガス入側の面に、耐熱性のセラミックコーティン
グ8が施されていることが好ましい。該コーティング8
があると、弾性支持体3の高温排ガスによる加熱が抑制
される。また、図示してないが、ハニカム体1とケーシ
ング2の間の空間にもセラミックコーティングを施すこ
とで、該空間の熱放射を抑制することができる。
に、少なくとも排ガス入側端部に設置された弾性支持体
3の排ガス入側の面に、耐熱性のセラミックコーティン
グ8が施されていることが好ましい。該コーティング8
があると、弾性支持体3の高温排ガスによる加熱が抑制
される。また、図示してないが、ハニカム体1とケーシ
ング2の間の空間にもセラミックコーティングを施すこ
とで、該空間の熱放射を抑制することができる。
【0044】さらに、弾性支持体3には、ケーシング2
に挿入する前にあらかじめ耐熱性のセラミックコーティ
ング8を施しておく等により、他部位との接触面にセラ
ミックコーティング8が施されているのが好ましい。該
コーティング8により他部位との間の焼き付きを防止で
き、ハニカム体1の熱膨張による弾性支持体3の軸方向
移動を円滑化することで、軸方向の熱応力をほぼ完全に
吸収することができる。
に挿入する前にあらかじめ耐熱性のセラミックコーティ
ング8を施しておく等により、他部位との接触面にセラ
ミックコーティング8が施されているのが好ましい。該
コーティング8により他部位との間の焼き付きを防止で
き、ハニカム体1の熱膨張による弾性支持体3の軸方向
移動を円滑化することで、軸方向の熱応力をほぼ完全に
吸収することができる。
【0045】また、図13に示すように、ハニカム体1
とケーシング2の間の空間に断熱マット9が装着されて
いると、該空間での空気の対流による放熱を抑制するこ
とができ断熱効果がより向上する。断熱マット9は熱伝
導性の悪い材料で構成する。これにより、エンジンスタ
ート時はハニカム体1からケーシング2への熱放散を抑
えることで触媒の昇温が速まり、エンジン停止後はハニ
カム体1が冷却され難く、つぎのスタート時に好都合と
なる。
とケーシング2の間の空間に断熱マット9が装着されて
いると、該空間での空気の対流による放熱を抑制するこ
とができ断熱効果がより向上する。断熱マット9は熱伝
導性の悪い材料で構成する。これにより、エンジンスタ
ート時はハニカム体1からケーシング2への熱放散を抑
えることで触媒の昇温が速まり、エンジン停止後はハニ
カム体1が冷却され難く、つぎのスタート時に好都合と
なる。
【0046】本発明コンバータの第1の態様において、
ハニカム体1に接合された弾性支持体3と、ケーシング
2に形成された突起10との係止の別の例を図14〜1
8に示す。図14(a)は図4(d)と同様のM型の弾
性支持体3をハニカム体1の排ガス入側および出側の両
端部に接合し、両者に突起10を嵌合したもの、図14
(b)は入側の弾性支持体3にのみ突起10を嵌合した
ものである。図14(c),(d),(e),(f)
は、弾性支持体3をハニカム体1の軸方向2箇所に接合
して設け、両弾性支持体3の内側を突起10で係止した
ものである。弾性支持体3形状は、(c)が波型、
(d)がC型、(e)が長S型、(f)が階段型であ
る。
ハニカム体1に接合された弾性支持体3と、ケーシング
2に形成された突起10との係止の別の例を図14〜1
8に示す。図14(a)は図4(d)と同様のM型の弾
性支持体3をハニカム体1の排ガス入側および出側の両
端部に接合し、両者に突起10を嵌合したもの、図14
(b)は入側の弾性支持体3にのみ突起10を嵌合した
ものである。図14(c),(d),(e),(f)
は、弾性支持体3をハニカム体1の軸方向2箇所に接合
して設け、両弾性支持体3の内側を突起10で係止した
ものである。弾性支持体3形状は、(c)が波型、
(d)がC型、(e)が長S型、(f)が階段型であ
る。
【0047】図15(a)は、ハニカム体1の排ガス入
側端部に接合された弾性支持体3を、ケーシング2に形
成された凸部10により軸方向前後から挟むことで、軸
方向に係止したものである。図15(b)は、弾性支持
体3を対にしてハニカム体1の排ガス入側端部に接合
し、その間にケーシング2の突起10を形成することで
軸方向に係止したものである。図15(c)は、これら
両者を組合せたものである。
側端部に接合された弾性支持体3を、ケーシング2に形
成された凸部10により軸方向前後から挟むことで、軸
方向に係止したものである。図15(b)は、弾性支持
体3を対にしてハニカム体1の排ガス入側端部に接合
し、その間にケーシング2の突起10を形成することで
軸方向に係止したものである。図15(c)は、これら
両者を組合せたものである。
【0048】図16(a)は、リング状の弾性支持体3
とリング状突起10が複数の円で接触するように拘束す
ることで、リングの真円度が不良であってもシール性が
劣化しないようにしたものである。図16(b)は、リ
ング状の弾性支持体3とリング状突起10が面接触する
ように拘束することでシール性を向上させたものであ
る。図17は、弾性支持体3をハニカム体1に接合する
とともに、別の弾性支持体3をケーシング2に接合し、
両者を接触させることで、双方の弾力性による応力緩和
の相乗効果をもたらすものである。
とリング状突起10が複数の円で接触するように拘束す
ることで、リングの真円度が不良であってもシール性が
劣化しないようにしたものである。図16(b)は、リ
ング状の弾性支持体3とリング状突起10が面接触する
ように拘束することでシール性を向上させたものであ
る。図17は、弾性支持体3をハニカム体1に接合する
とともに、別の弾性支持体3をケーシング2に接合し、
両者を接触させることで、双方の弾力性による応力緩和
の相乗効果をもたらすものである。
【0049】図18は、ハニカム体1に断面が富士山型
のリング状弾性支持体3を、(a)のように山裾の片側
のみ接合し、接合されてない側の山裾を、(b)のよう
にケーシング2の突起10で押さえることにより、弾力
性を高めてシール性をより向上させたものである。なお
図18(b)において、弾性支持体3と突起10の間
に、別の弾性支持体を、例えば図9のように介在させる
ことで、弾力性およびシール性をより高めることができ
る。
のリング状弾性支持体3を、(a)のように山裾の片側
のみ接合し、接合されてない側の山裾を、(b)のよう
にケーシング2の突起10で押さえることにより、弾力
性を高めてシール性をより向上させたものである。なお
図18(b)において、弾性支持体3と突起10の間
に、別の弾性支持体を、例えば図9のように介在させる
ことで、弾力性およびシール性をより高めることができ
る。
【0050】つぎに、本発明コンバータにおいて断熱性
をより向上させた例を図19〜22に示す。図19は、
リング状の弾性支持体3の全面に耐熱性のセラミックコ
ーティング8を施すことで、ハニカム体1とケーシング
2の間の空間の断熱効果を高めたものである。本例で
は、弾性支持体3とケーシング2の焼き付きも防止され
る。図20は該空間のハニカム体1面およびケーシング
2面に耐熱性のセラミックコーティングを施すことで、
断熱効果を高めたものである。
をより向上させた例を図19〜22に示す。図19は、
リング状の弾性支持体3の全面に耐熱性のセラミックコ
ーティング8を施すことで、ハニカム体1とケーシング
2の間の空間の断熱効果を高めたものである。本例で
は、弾性支持体3とケーシング2の焼き付きも防止され
る。図20は該空間のハニカム体1面およびケーシング
2面に耐熱性のセラミックコーティングを施すことで、
断熱効果を高めたものである。
【0051】図21は、リング状の弾性支持体3とリン
グ状突起10の間に、セラミックファイバ17を介在さ
せることで、断熱性を高めるとともにシール性をも高め
たものである。この例では、セラミックファイバ17の
作用により、リング状突起10および弾性支持体3の真
円度が劣る場合でもシール効果が十分に発揮される。図
22(a)は、弾性支持体3の排ガス入側の面に耐熱性
のセラミックコーティングを施すとともに、ハニカム体
1とケーシング2の間の空間に、耐熱性のセラミックフ
ァイバを装入することで、断熱性を高めたもの、図22
(b)は、該空間に耐熱性のセラミックコーティング8
を施すとともに熱容量の大きい蓄熱体18を装入するこ
とで、断熱性を高めかつ蓄熱性をもたせたものである。
グ状突起10の間に、セラミックファイバ17を介在さ
せることで、断熱性を高めるとともにシール性をも高め
たものである。この例では、セラミックファイバ17の
作用により、リング状突起10および弾性支持体3の真
円度が劣る場合でもシール効果が十分に発揮される。図
22(a)は、弾性支持体3の排ガス入側の面に耐熱性
のセラミックコーティングを施すとともに、ハニカム体
1とケーシング2の間の空間に、耐熱性のセラミックフ
ァイバを装入することで、断熱性を高めたもの、図22
(b)は、該空間に耐熱性のセラミックコーティング8
を施すとともに熱容量の大きい蓄熱体18を装入するこ
とで、断熱性を高めかつ蓄熱性をもたせたものである。
【0052】つぎに、本発明法について説明する。第1
発明法は、例えば図1に示されているように、円柱状の
ハニカム体1の、軸方向の少なくとも排ガス入側となる
一端部(左側)の外周にリング状の弾性支持体3を接合
した後、ハニカム体1に触媒を担持させ、ついで円筒状
のケーシング2内に挿入して係止する。また、第1発明
法は、ハニカム体1に触媒を担持させた後、弾性支持体
を接合し、ついでケーシング2内に挿入してもよい。
発明法は、例えば図1に示されているように、円柱状の
ハニカム体1の、軸方向の少なくとも排ガス入側となる
一端部(左側)の外周にリング状の弾性支持体3を接合
した後、ハニカム体1に触媒を担持させ、ついで円筒状
のケーシング2内に挿入して係止する。また、第1発明
法は、ハニカム体1に触媒を担持させた後、弾性支持体
を接合し、ついでケーシング2内に挿入してもよい。
【0053】第2発明法は、例えば図8に示されている
ように、円柱状のハニカム体1の、軸方向の少なくとも
排ガス入側となる一端部(左側)の外周にリング状係止
部材19を接合した後、ハニカム体1に触媒を担持させ
る。一方、円筒状のケーシング2の内面にリング状の弾
性支持体3を接合する。そして、ケーシング2内にハニ
カム体1を挿入し、リング状弾性支持体3とリング状係
止部材19で軸方向に係止する。この例では、さらにケ
ーシング2を外面側から加工することでリング状突起1
0を形成して係止している。また、第2発明法は、ハニ
カム体1に触媒を担持させた後、リング状係止部材19
を接合し、ついでケーシング内に挿入してもよい。
ように、円柱状のハニカム体1の、軸方向の少なくとも
排ガス入側となる一端部(左側)の外周にリング状係止
部材19を接合した後、ハニカム体1に触媒を担持させ
る。一方、円筒状のケーシング2の内面にリング状の弾
性支持体3を接合する。そして、ケーシング2内にハニ
カム体1を挿入し、リング状弾性支持体3とリング状係
止部材19で軸方向に係止する。この例では、さらにケ
ーシング2を外面側から加工することでリング状突起1
0を形成して係止している。また、第2発明法は、ハニ
カム体1に触媒を担持させた後、リング状係止部材19
を接合し、ついでケーシング内に挿入してもよい。
【0054】第3発明法は、例えば図9に示されている
ように、円柱状のハニカム体1の、軸方向の少なくとも
排ガス入側となる一端部(左側)の外周にリング状係止
部材19を接合した後、ハニカム体1に触媒を担持さ
せ、リング状係止部材19にリング状の弾性支持体3を
係止させる。ついでこれをケーシング2内に挿入して係
止する。この例では、ケーシング2を外面側から加工す
ることでリング状突起10を形成し係止している。ま
た、第3発明法は、ハニカム体1に触媒を担持させた
後、リング状係止部材19を接合し、弾性支持体3を係
止させ、ついでケーシング内に挿入してもよい。
ように、円柱状のハニカム体1の、軸方向の少なくとも
排ガス入側となる一端部(左側)の外周にリング状係止
部材19を接合した後、ハニカム体1に触媒を担持さ
せ、リング状係止部材19にリング状の弾性支持体3を
係止させる。ついでこれをケーシング2内に挿入して係
止する。この例では、ケーシング2を外面側から加工す
ることでリング状突起10を形成し係止している。ま
た、第3発明法は、ハニカム体1に触媒を担持させた
後、リング状係止部材19を接合し、弾性支持体3を係
止させ、ついでケーシング内に挿入してもよい。
【0055】各本発明法における接合の手段としては、
ろう接、抵抗溶接、レーザ溶接、液相接合、拡散接合な
どを採用することができる。また係止の手段としては、
ケーシング2の縮径加工や、突起形成により行うことが
できる。なお、触媒を担持させるには、ハニカム体1の
通気孔5の内壁に活性アルミナ等からなる触媒担持層
(ウオッシュコート層)を形成し、該担持層にPt等の
触媒を担持させる。
ろう接、抵抗溶接、レーザ溶接、液相接合、拡散接合な
どを採用することができる。また係止の手段としては、
ケーシング2の縮径加工や、突起形成により行うことが
できる。なお、触媒を担持させるには、ハニカム体1の
通気孔5の内壁に活性アルミナ等からなる触媒担持層
(ウオッシュコート層)を形成し、該担持層にPt等の
触媒を担持させる。
【0056】第1発明法においては、図5,6,7等に
示すように、挿入後のケーシング2に突起10あるいは
11を形成し、該突起と弾性支持体3とを係止すること
ができる。また、第2発明法においては、図8に示すよ
うに、ハニカム体1のリング状係止部材19を、ケーシ
ング2に接合した弾性支持体3で係止するとともに、挿
入後のケーシング2にリング状突起10を形成して係止
することもできる。さらに第3発明法においては、図9
に示すように、挿入後のケーシング2に突起10を形成
し、該突起と弾性支持体3とを係止することができる。
示すように、挿入後のケーシング2に突起10あるいは
11を形成し、該突起と弾性支持体3とを係止すること
ができる。また、第2発明法においては、図8に示すよ
うに、ハニカム体1のリング状係止部材19を、ケーシ
ング2に接合した弾性支持体3で係止するとともに、挿
入後のケーシング2にリング状突起10を形成して係止
することもできる。さらに第3発明法においては、図9
に示すように、挿入後のケーシング2に突起10を形成
し、該突起と弾性支持体3とを係止することができる。
【0057】また、各本発明法において、弾性支持体3
としては、図4および図14に示したような各種形状の
ものを適宜採用することができる。その際、図6に示す
ように、弾性支持体3に凹部12を形成しておき、ケー
シング2内面の突起10が該凹部12に嵌合するように
加工することが好ましい。
としては、図4および図14に示したような各種形状の
ものを適宜採用することができる。その際、図6に示す
ように、弾性支持体3に凹部12を形成しておき、ケー
シング2内面の突起10が該凹部12に嵌合するように
加工することが好ましい。
【0058】各本発明法において、ケーシング2内面の
突起10を形成するための加工手段としては、ロールフ
ォーミング、スピニング加工、回転鍛造加工のいずれか
を採用することができる。また、ハニカム体1を装着し
た後のケーシング2に、図10のようにコーン部13を
絞り加工により形成し、あるいは、図11のようにコー
ン部13を接続部15で接続することもできる。コーン
部13は、排ガス管への取付け状況に応じて、ハニカム
体1の軸方向外側の部位の両側または片側に形成する。
その際、図12に示すように、コーン部13を摩擦圧接
により接合し、接合部の内面ビード16によって弾性支
持体3を軸方向に係止することもできる。図11や図1
2のように、コーン部13を接続する方法は、短尺のケ
ーシング2を使用することで、真空炉等による接合時、
あるいはリング状突起10の加工時等における作業性が
著しく向上する。
突起10を形成するための加工手段としては、ロールフ
ォーミング、スピニング加工、回転鍛造加工のいずれか
を採用することができる。また、ハニカム体1を装着し
た後のケーシング2に、図10のようにコーン部13を
絞り加工により形成し、あるいは、図11のようにコー
ン部13を接続部15で接続することもできる。コーン
部13は、排ガス管への取付け状況に応じて、ハニカム
体1の軸方向外側の部位の両側または片側に形成する。
その際、図12に示すように、コーン部13を摩擦圧接
により接合し、接合部の内面ビード16によって弾性支
持体3を軸方向に係止することもできる。図11や図1
2のように、コーン部13を接続する方法は、短尺のケ
ーシング2を使用することで、真空炉等による接合時、
あるいはリング状突起10の加工時等における作業性が
著しく向上する。
【0059】また、各本発明法において、ケーシング2
にハニカム体1を挿入する前に、弾性支持体3にあらか
じめセラミックコーティング8を施しておくことが好ま
しい。セラミックコーティングにより、弾性支持体3の
排ガス入側の面で高温排ガスによる過熱が抑制されると
ともに、他の部位との接触部での焼き付きが防止でき
る。そして、ケーシング2内にハニカム体1を挿入する
前に、ケーシング2の内面およびハニカム体1外面にあ
らかじめセラミックコーティング8を施しておくこと
で、ハニカム体1とケーシング2の断熱作用が向上す
る。
にハニカム体1を挿入する前に、弾性支持体3にあらか
じめセラミックコーティング8を施しておくことが好ま
しい。セラミックコーティングにより、弾性支持体3の
排ガス入側の面で高温排ガスによる過熱が抑制されると
ともに、他の部位との接触部での焼き付きが防止でき
る。そして、ケーシング2内にハニカム体1を挿入する
前に、ケーシング2の内面およびハニカム体1外面にあ
らかじめセラミックコーティング8を施しておくこと
で、ハニカム体1とケーシング2の断熱作用が向上す
る。
【0060】さらに、ハニカム体1に断熱マット9を巻
き付けた後、ケーシング2に挿入することで断熱作用が
より向上する。断熱マットとしては、熱伝導性の悪い材
料を採用し、図22のように蓄熱体18とすることもで
きる。そして、排ガス入側の弾性支持体3に、図21の
ようにセラミックファイバ17を巻き付けてケーシング
2に挿入することで、入側でのシールがより効果的とな
る。
き付けた後、ケーシング2に挿入することで断熱作用が
より向上する。断熱マットとしては、熱伝導性の悪い材
料を採用し、図22のように蓄熱体18とすることもで
きる。そして、排ガス入側の弾性支持体3に、図21の
ようにセラミックファイバ17を巻き付けてケーシング
2に挿入することで、入側でのシールがより効果的とな
る。
【0061】
[本発明例1]:Fe−20wt%Cr−5wt%Alのフ
ェライト系ステンレス鋼で、新日鉄規格のYUS205
M1製のハニカム体を使用して触媒コンバータを製造し
た。その形は、図5においてハニカム体1の排ガス出側
端部にも弾性支持体を接合し、ケーシング2の突起11
がないものである。ハニカム体1は、厚さ50μmの平
箔と該平箔を波付け加工した波箔とを、図2のように重
ねて巻回し接合したもので、直径86mm、長さ106m
m、セル密度400CPIである。
ェライト系ステンレス鋼で、新日鉄規格のYUS205
M1製のハニカム体を使用して触媒コンバータを製造し
た。その形は、図5においてハニカム体1の排ガス出側
端部にも弾性支持体を接合し、ケーシング2の突起11
がないものである。ハニカム体1は、厚さ50μmの平
箔と該平箔を波付け加工した波箔とを、図2のように重
ねて巻回し接合したもので、直径86mm、長さ106m
m、セル密度400CPIである。
【0062】ケーシング2には、Fe−19wt%Cr−
0.4wt%Cu−0.4wt%Nbのフェライト系ステ
ンレス鋼、新日鉄規格YUS180製のパイプで、肉厚
1.5mm、外径102mm、長さ238mmのものを使用し
た。弾性支持体3は、上記YUS205M1の厚さ10
0μmの薄板をビード加工法により加工した断面山型の
ものであり、ハニカム体1の両端部に接合した。排ガス
入側の弾性支持体3は、山裾の距離が20mm、山の高さ
が5.5mm、出側の弾性支持体3は山裾の距離20mm、
山の高さ6.0mmであり、リングの内径は両者とも86
mm、外径は入側が97mm、出側が98mmである。
0.4wt%Cu−0.4wt%Nbのフェライト系ステ
ンレス鋼、新日鉄規格YUS180製のパイプで、肉厚
1.5mm、外径102mm、長さ238mmのものを使用し
た。弾性支持体3は、上記YUS205M1の厚さ10
0μmの薄板をビード加工法により加工した断面山型の
ものであり、ハニカム体1の両端部に接合した。排ガス
入側の弾性支持体3は、山裾の距離が20mm、山の高さ
が5.5mm、出側の弾性支持体3は山裾の距離20mm、
山の高さ6.0mmであり、リングの内径は両者とも86
mm、外径は入側が97mm、出側が98mmである。
【0063】まず、ハニカム体1の両端部に弾性支持体
3を嵌め込み、ろう付けにより接合した。ついで、ハニ
カム体1の通気孔5内の表面に、活性アルミナを平均厚
さ40μmになるようにコーティングし、さらに、Pt
とPdの重量比率が6対4、担持量が2g/Lとなるよ
うに触媒を担持させた。そして、上記ケーシング2内に
挿入した。その後ケーシング2を、排ガス入側の弾性支
持体3の前後に相当する位置で、外側からスピニング加
工機により加工して、リング状突起10を形成し、該弾
性支持体3を軸方向に係止した。さらに、スピニング加
工機により、ハニカム体1の両側のケーシング2を絞り
加工し、図10のようなコーン部13を形成した。コー
ンの高さは41mm、絞り先端部は外径55mm、長さ10
mmである。
3を嵌め込み、ろう付けにより接合した。ついで、ハニ
カム体1の通気孔5内の表面に、活性アルミナを平均厚
さ40μmになるようにコーティングし、さらに、Pt
とPdの重量比率が6対4、担持量が2g/Lとなるよ
うに触媒を担持させた。そして、上記ケーシング2内に
挿入した。その後ケーシング2を、排ガス入側の弾性支
持体3の前後に相当する位置で、外側からスピニング加
工機により加工して、リング状突起10を形成し、該弾
性支持体3を軸方向に係止した。さらに、スピニング加
工機により、ハニカム体1の両側のケーシング2を絞り
加工し、図10のようなコーン部13を形成した。コー
ンの高さは41mm、絞り先端部は外径55mm、長さ10
mmである。
【0064】得られた触媒コンバータを、2000ccの
ガソリンエンジンの排気管の途中に取り付け、入側の排
ガス温度が950℃に達する条件下で、900サイクル
の冷熱耐久試験を行った。また、エンジンが完全に停止
し、触媒コンバータ全体がほぼ室温に近い状態からエン
ジンをスタートさせ、ハニカム体1内部の排ガス出側端
部で半径方向の中心から20mmの位置と、ケーシング2
表面で長手方向中心部に装着した熱電対により、昇温速
度を測定した。また、ハニカム体1のほぼ中央部にも熱
電対を装着し、入側の排ガス温度が950℃に達する条
件下で、15分間エンジンを稼働させた後、エンジンを
停止して、ハニカム体1の温度降下速度を測定した。
ガソリンエンジンの排気管の途中に取り付け、入側の排
ガス温度が950℃に達する条件下で、900サイクル
の冷熱耐久試験を行った。また、エンジンが完全に停止
し、触媒コンバータ全体がほぼ室温に近い状態からエン
ジンをスタートさせ、ハニカム体1内部の排ガス出側端
部で半径方向の中心から20mmの位置と、ケーシング2
表面で長手方向中心部に装着した熱電対により、昇温速
度を測定した。また、ハニカム体1のほぼ中央部にも熱
電対を装着し、入側の排ガス温度が950℃に達する条
件下で、15分間エンジンを稼働させた後、エンジンを
停止して、ハニカム体1の温度降下速度を測定した。
【0065】結果を表1および表2に示す。なお、比較
として、ハニカム体とケーシングを直接ろう付けにより
接合したものについて同様の試験および測定を行い、従
来例とした。表2において、エンジン耐久試験は上記冷
熱耐久試験のことであり、試験後のハニカム体のずれ有
無と損傷状況により耐久性を評価した。また、昇温速度
についてはエンジンスタート50秒経過時の温度を、温
度降下速度についてはエンジン停止15分経過時の温度
を、それぞれ示し、断熱性を評価した。
として、ハニカム体とケーシングを直接ろう付けにより
接合したものについて同様の試験および測定を行い、従
来例とした。表2において、エンジン耐久試験は上記冷
熱耐久試験のことであり、試験後のハニカム体のずれ有
無と損傷状況により耐久性を評価した。また、昇温速度
についてはエンジンスタート50秒経過時の温度を、温
度降下速度についてはエンジン停止15分経過時の温度
を、それぞれ示し、断熱性を評価した。
【0066】冷熱耐久試験では、従来例および本発明例
1ともハニカム体1のずれは認められず合格であった
が、該試験後のハニカム体を観察した結果、従来例では
ケーシングとの接合部に微小ではあるが損傷が認められ
たのに対し、本発明例1では、ハニカム体1の損傷は全
く認められなかった。また、温度測定結果、本発明例1
は、従来例と比較して断熱効果が優れていることが実証
された。
1ともハニカム体1のずれは認められず合格であった
が、該試験後のハニカム体を観察した結果、従来例では
ケーシングとの接合部に微小ではあるが損傷が認められ
たのに対し、本発明例1では、ハニカム体1の損傷は全
く認められなかった。また、温度測定結果、本発明例1
は、従来例と比較して断熱効果が優れていることが実証
された。
【0067】[本発明例2]:上記本発明例1と同じハ
ニカム体1の両端部に、表1に示すような各種形状の弾
性支持体3を、同表に示す手段により接合し、本発明例
1と同様に触媒を担持させ、本発明例1と同じケーシン
グ2に挿入した。挿入後、本発明例1と同様に、スピニ
ング加工によりリング状突起10を形成して軸方向に係
止し、さらにコーン部13を形成した。弾性支持体3
は、本発明例1と同じ材料からなる厚さ60〜200μ
mの箔または薄板をビード加工あるいは多段プレスによ
り成形して得た。弾性支持体3のリング内径は86mm、
リング外径は、排ガス入側のものは97mm、排ガス出側
のものは98mmである。
ニカム体1の両端部に、表1に示すような各種形状の弾
性支持体3を、同表に示す手段により接合し、本発明例
1と同様に触媒を担持させ、本発明例1と同じケーシン
グ2に挿入した。挿入後、本発明例1と同様に、スピニ
ング加工によりリング状突起10を形成して軸方向に係
止し、さらにコーン部13を形成した。弾性支持体3
は、本発明例1と同じ材料からなる厚さ60〜200μ
mの箔または薄板をビード加工あるいは多段プレスによ
り成形して得た。弾性支持体3のリング内径は86mm、
リング外径は、排ガス入側のものは97mm、排ガス出側
のものは98mmである。
【0068】本発明例2−3および2−4は、弾性支持
体3にあらかじめ耐熱塗料を塗布した後、大気中750
℃で1時間加熱し、表面に耐熱性のセラミックコーティ
ングを施してからハニカム体に接合した。2−4はさら
にケーシング2に装着後、コーン部13を形成する前
に、排ガス入側の内部にアルミナを溶射して、ケーシン
グ内面と弾性支持体3の露出部にセラミックコーティン
グを施した。2−5はケーシング2と弾性支持体3の間
に、セラミックファイバを挟んだ。2−6は、ハニカム
体1に耐熱マット9として、粒状コージェライトを巻き
付けて挿入し、ケーシング2との間の空間に装着した。
本発明例1と同様の試験および測定を行い、その結果を
表1および表2に併せて示す。本例においても、エンジ
ン耐久試験結果は良好で、かつ断熱効果も優れたている
ことが実証された。
体3にあらかじめ耐熱塗料を塗布した後、大気中750
℃で1時間加熱し、表面に耐熱性のセラミックコーティ
ングを施してからハニカム体に接合した。2−4はさら
にケーシング2に装着後、コーン部13を形成する前
に、排ガス入側の内部にアルミナを溶射して、ケーシン
グ内面と弾性支持体3の露出部にセラミックコーティン
グを施した。2−5はケーシング2と弾性支持体3の間
に、セラミックファイバを挟んだ。2−6は、ハニカム
体1に耐熱マット9として、粒状コージェライトを巻き
付けて挿入し、ケーシング2との間の空間に装着した。
本発明例1と同様の試験および測定を行い、その結果を
表1および表2に併せて示す。本例においても、エンジ
ン耐久試験結果は良好で、かつ断熱効果も優れたている
ことが実証された。
【0069】
【表1】
【0070】
【表2】
【0071】[本発明例3]:図12に示すように、ケ
ーシング2にコーン部13を摩擦圧接により接合し、外
面ビードを除去し、内面ビード16で弾性支持体3を係
止する実験を行ったところ、作業性良く製造可能である
ことを確認した。接合条件は、回転速度1500rpm と
し、接合後の組織は完全に一体化しており、ビード16
は高さ約5mmのものが安定して形成された。また、ケー
シング2の外面からの加工は、上記スピニング加工のほ
か、ロールフォーミング法および回転鍛造加工法によっ
ても精度良く加工できることを確認した。
ーシング2にコーン部13を摩擦圧接により接合し、外
面ビードを除去し、内面ビード16で弾性支持体3を係
止する実験を行ったところ、作業性良く製造可能である
ことを確認した。接合条件は、回転速度1500rpm と
し、接合後の組織は完全に一体化しており、ビード16
は高さ約5mmのものが安定して形成された。また、ケー
シング2の外面からの加工は、上記スピニング加工のほ
か、ロールフォーミング法および回転鍛造加工法によっ
ても精度良く加工できることを確認した。
【0072】
【発明の効果】本発明の触媒コンバータは、弾性支持体
3が、ハニカム体1の径方向に可撓性を有していること
から、径方向の熱応力を十分に吸収できる。そして弾性
支持体3は、軸方向には可撓性を有しているとともに、
ハニカム体1とケーシング2のいずれか一方のみに接合
されているか、またはいずれにも接合されていないの
で、軸方向の熱応力も十分に吸収でき、ほぼ完全に逃が
すこともできる。軸方向の熱応力は、弾性支持体3と他
部位との焼き付きをセラミックコーティング等により防
止することで、ほぼ完全に逃がすことができる。
3が、ハニカム体1の径方向に可撓性を有していること
から、径方向の熱応力を十分に吸収できる。そして弾性
支持体3は、軸方向には可撓性を有しているとともに、
ハニカム体1とケーシング2のいずれか一方のみに接合
されているか、またはいずれにも接合されていないの
で、軸方向の熱応力も十分に吸収でき、ほぼ完全に逃が
すこともできる。軸方向の熱応力は、弾性支持体3と他
部位との焼き付きをセラミックコーティング等により防
止することで、ほぼ完全に逃がすことができる。
【0073】また、リング状の弾性支持体3がハニカム
体1の排ガス入側端部に設置されているので、高温の排
ガスがハニカム体1とケーシング2の間の空間に侵入す
るのを防止でき、該空間による断熱作用が向上する。さ
らに耐熱性のセラミックコーティングを施し、あるいは
ハニカム体とケーシングの間の空間に断熱マット等を挿
入することで断熱効果がより向上する。製造法は容易で
り、コスト高の問題を克服して、耐久性の優れた触媒コ
ンバータが得られ、今後ますます厳しくなる使用環境に
も十分対応可能である。
体1の排ガス入側端部に設置されているので、高温の排
ガスがハニカム体1とケーシング2の間の空間に侵入す
るのを防止でき、該空間による断熱作用が向上する。さ
らに耐熱性のセラミックコーティングを施し、あるいは
ハニカム体とケーシングの間の空間に断熱マット等を挿
入することで断熱効果がより向上する。製造法は容易で
り、コスト高の問題を克服して、耐久性の優れた触媒コ
ンバータが得られ、今後ますます厳しくなる使用環境に
も十分対応可能である。
【図1】本発明の例を示す縦方向断面図である。
【図2】本発明におけるハニカム体の例を示す斜視図で
ある。
ある。
【図3】本発明における弾性支持体の例を示す斜視図で
ある。
ある。
【図4】本発明の別の例を示す縦方向一部断面図であ
る。
る。
【図5】本発明の別の例を示す縦方向一部断面図であ
る。
る。
【図6】本発明の別の例を示す縦方向一部断面図であ
る。
る。
【図7】本発明の別の例を示す横方向一部断面図であ
る。
る。
【図8】本発明の別の例を示す縦方向一部断面図であ
る。
る。
【図9】本発明の別の例を示す縦方向一部断面図であ
る。
る。
【図10】本発明の別の例を示す縦方向断面図である。
【図11】本発明の別の例を示す縦方向断面図である。
【図12】本発明の別の例を示す縦方向一部断面図であ
る。
る。
【図13】本発明の別の例を示す縦方向一部断面図であ
る。
る。
【図14】本発明の別の例を示す縦方向一部断面図であ
る。
る。
【図15】本発明の別の例を示す縦方向一部断面図であ
る。
る。
【図16】本発明の別の例を示す縦方向一部断面図であ
る。
る。
【図17】本発明の別の例を示す縦方向一部断面図であ
る。
る。
【図18】本発明の別の例を示す縦方向一部断面図であ
る。
る。
【図19】本発明の別の例を示す縦方向断面図である。
【図20】本発明の別の例を示す縦方向断面図である。
【図21】本発明の別の例を示す縦方向一部断面図であ
る。
る。
【図22】本発明の別の例を示す縦方向一部断面図であ
る。
る。
1…ハニカム体 2…ケーシング 3…弾性支持体 4…接合部 5…通気孔 6…平箔 7…波箔 8…セラミックコーティング 9…断熱マット 10…リング状突起 11…カップ状突起 12…凹部 13…コーン部 14…フランジ 15…接続部 16…ビード 17…セラミックファイバ 18…蓄熱体 19…リング状係止部材
Claims (26)
- 【請求項1】 排ガスの通路に設置されて該排ガスを浄
化するためのコンバータであって、軸方向に多数の通気
孔が形成され、該通気孔内の表面に触媒が担持された円
柱状のハニカム体と、円筒状のケーシングと、リング状
の弾性支持体とからなり、該ハニカム体は該ケーシング
内に該弾性支持体を介して装着され、該弾性支持体は少
なくとも該ハニカム体の排ガス入側端部に設置され、該
ハニカム体と該ケーシングのいずれか一方にのみ接合さ
れているか、またはいずれにも接合されていないことを
特徴とする金属製触媒コンバータ。 - 【請求項2】 弾性支持体とハニカム体とが接合され、
該弾性支持体はケーシングとは非接合で、該ケーシング
内面の突起によって軸方向に係止されていることを特徴
とする請求項1記載の金属製触媒コンバータ。 - 【請求項3】 弾性支持体が凹部を有し、ケーシング内
面の突起が該凹部に嵌合されていることを特徴とする請
求項2記載の金属製触媒コンバータ。 - 【請求項4】 弾性支持体によるハニカム体の拘束部の
軸方向長さが、ハニカム体全長の1/4以下であるか、
または、該拘束部が複数あって該拘束部の軸方向長さの
合計がハニカム体全長の1/4を超える場合は、ケーシ
ング内面の突起による前記弾性支持体の拘束部間距離の
8%以上の遊びが軸方向に設けられていることを特徴と
する請求項2または3記載の金属製触媒コンバータ。 - 【請求項5】 弾性支持体とケーシングとが接合され、
該弾性支持体はハニカム体とは非接合で、該ハニカム体
の外周に接合されたリング状係止部材によって該ハニカ
ム体の軸方向に係止されていることを特徴とする請求項
1記載の金属製触媒担体。 - 【請求項6】 弾性支持体が、ハニカム体およびケーシ
ングのいずれにも非接合であり、該ハニカム体の外周に
接合されたリング状係止部材および該ケーシング内面の
突起によって、該ハニカム体および該ケーシングの軸方
向に係止されていることを特徴とする請求項1記載の金
属製触媒コンバータ。 - 【請求項7】 ケーシング内面に突起が形成され、該突
起は、該ケーシングを外面から絞り加工したリング状突
起であることを特徴とする請求項1記載の金属製触媒コ
ンバータ。 - 【請求項8】 ケーシングが、ハニカム体の軸方向外側
の両側または片側の部位でコーン状に小径化しているこ
とを特徴とする請求項1記載の金属製触媒コンバータ。 - 【請求項9】 ケーシングの直管部とコーン部が摩擦圧
接により接合され、ケーシング内面の突起が、該接合部
の内面ビードであることを特徴とする請求項8記載の金
属製触媒コンバータ。 - 【請求項10】 弾性支持体が、厚さ30μm〜200
μmの耐熱耐酸化性ステンレス鋼箔または薄板から成形
されたものであることを特徴とする請求項1記載の金属
製触媒コンバータ。 - 【請求項11】 少なくとも排ガス入側端部に設置され
た弾性支持体の排ガス入側の面に、セラミックコーティ
ングが施されていることを特徴とする請求項1記載の金
属製触媒コンバータ。 - 【請求項12】 弾性支持体の他部位との接触面にセラ
ミックコーティングが施されていることを特徴とする請
求項1記載の金属製触媒コンバータ。 - 【請求項13】 ハニカム体とケーシングの間の空間の
内面に、セラミックコーティングが施されていることを
特徴とする請求項1記載の金属製触媒コンバータ。 - 【請求項14】 ハニカム体とケーシングの間の空間
に、断熱マットが装着されていることを特徴とする請求
項1記載の金属製触媒コンバータ。 - 【請求項15】 軸方向に多数の通気孔が形成された円
柱状のハニカム体の、軸方向の少なくとも排ガス入側と
なる一端部の外周にリング状の弾性支持体を接合した
後、該ハニカム体に触媒を担持させるか、または、前記
ハニカム体に触媒を担持させた後、軸方向の少なくとも
排ガス入側となる一端部の外周に前記弾性支持体を接合
し、ついで円筒状のケーシング内に挿入して係止するこ
とを特徴とする金属製触媒コンバータの製造方法。 - 【請求項16】 軸方向に多数の通気孔が形成された円
柱状のハニカム体の、軸方向の少なくとも排ガス入側と
なる一端部の外周にリング状係止部材を接合した後、該
ハニカム体に触媒を担持させるか、または、前記ハニカ
ム体に触媒を担持させた後、軸方向の少なくとも排ガス
入側となる一端部の外周にリング状係止部材を接合する
一方、円筒状のケーシングの内周にリング状の弾性支持
体を接合し、該ケーシング内に、前記リング状係止部材
を接合しかつ触媒を担持させたハニカム体を挿入して係
止することを特徴とする金属製触媒コンバータの製造方
法。 - 【請求項17】 軸方向に多数の通気孔が形成された円
柱状のハニカム体の、軸方向の少なくとも排ガス入側と
なる一端部の外周にリング状係止部材を接合した後、該
ハニカム体に触媒を担持させるか、または、前記ハニカ
ム体に触媒を担持させた後、軸方向の少なくとも排ガス
入側となる一端部の外周にリング状係止部材を接合し、
該リング状係止部材にリング状の弾性支持体を係止さ
せ、ついで円筒状のケーシング内に挿入して係止するこ
とを特徴とする金属製触媒コンバータの製造方法。 - 【請求項18】 ケーシング内にハニカム体を挿入した
後、該ケーシングを外面から加工することで、該ケーシ
ング内面に突起を形成し、該突起によって弾性支持体を
軸方向に係止することを特徴とする請求項15,16ま
たは17記載の金属製触媒コンバータの製造方法。 - 【請求項19】 弾性支持体にあらかじめ凹部を形成し
ておき、ケーシング内面の突起を該凹部に嵌合させるこ
とを特徴とする請求項18記載の金属製触媒コンバータ
の製造方法。 - 【請求項20】 ケーシングを、ロールフォーミング、
スピニング加工、回転鍛造加工のいずれかにより加工す
ることで、該ケーシング内面にリング状の突起を形成す
ることを特徴とする請求項18または19記載の金属製
触媒コンバータの製造方法。 - 【請求項21】 ケーシング内にハニカム体を挿入した
後、該ハニカム体の軸方向外側の部位の両側または片側
のケーシングを、コーン状に絞り加工することを特徴と
する請求項15,16または17記載の金属製触媒コン
バータの製造方法。 - 【請求項22】 ケーシング内にハニカム体を挿入した
後、該ハニカム体の軸方向外側の部位の両側または片側
のケーシングに、コーン状の管を接続することを特徴と
する請求項15,16または17記載の金属製触媒コン
バータの製造方法。 - 【請求項23】 コーン状の管を接続するにあたり、摩
擦圧接により接合し、該接合部の内面ビードによって弾
性支持体を軸方向に係止することを特徴とする請求項2
2記載の金属製触媒コンバータの製造方法。 - 【請求項24】 ケーシング内にハニカム体を挿入する
前に、弾性支持体にあらかじめセラミックコーティング
を施しておくことを特徴とする請求項15,16または
17記載の金属製触媒コンバータの製造方法。 - 【請求項25】 ケーシング内にハニカム体を挿入する
前に、該ケーシングの内面および該ハニカム体の外面に
あらかじめセラミックコーティングを施しておくことを
特徴とする請求項24記載の金属製触媒コンバータの製
造方法。 - 【請求項26】 ハニカム体に断熱マットを巻き付けた
後、ケーシングに挿入することを特徴とする請求項1
5,16または17記載の金属製触媒コンバータの製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8158627A JPH10337A (ja) | 1996-06-19 | 1996-06-19 | 金属製触媒コンバータおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8158627A JPH10337A (ja) | 1996-06-19 | 1996-06-19 | 金属製触媒コンバータおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10337A true JPH10337A (ja) | 1998-01-06 |
Family
ID=15675847
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8158627A Withdrawn JPH10337A (ja) | 1996-06-19 | 1996-06-19 | 金属製触媒コンバータおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10337A (ja) |
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1996
- 1996-06-19 JP JP8158627A patent/JPH10337A/ja not_active Withdrawn
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