JPH10336768A - 遠隔制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アドレス設定信号の到達する範囲にアドレス
設定器が複数台存在しても、各アドレス設定器への個々
のアドレス設定をし易くする。 【解決手段】 アドレス設定信号を赤外線信号として送
信する信号送信部１ｃと、アドレス設定を行う対象を選
択する選択信号を可視光信号として送信する選択信号送
信部１ｆと、選択信号の送信範囲を制御する送信範囲制
御部１ｇとして集光手段１ｈとを有するアドレス設定送
信器１と、アドレス設定信号を受信する信号受信部２ｂ
と、選択信号を受信する選択信号受信部２ｅと、この選
択信号受信部２ｅが選択信号を受信することにより信号
受信部２ｂを受信可能にさせるゲート回路部２ｇとを有
するアドレス設定器２とを備えた遠隔制御装置であっ
て、選択信号を受信したアドレス設定器２のみが、アド
レス設定がされるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、遠隔制御装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】図６および図７は、従来の遠隔制御装置
を示すもので、この遠隔制御装置は、赤外線信号による
アドレス設定信号を送信するアドレス設定送信器１と、
そのアドレス設定信号を受信してアドレスの設定がされ
るアドレス設定器２とを備えて構成されている。

【０００３】アドレス設定送信器１は、直方体状の筐体
１ａの一面にテンキーを有する操作部１ｂが設けられる
と共に、その一面と隣接する一側面には信号送信部１ｃ
が設けられて構成されている。また、筐体１ａの内部に
は送信器制御部１ｄが収容されており、この送信器制御
部１ｄが信号送信部１ｃと接続されている。このような
アドレス設定送信器１では、操作部１ｂにアドレスを入
力して送信の操作を行うことにより、そのアドレスが送
信器制御部１ｄで符号化されてアドレス設定信号を発生
するようにされ、そのアドレス設定信号を信号送信部１
ｃから送信させるようにされている。

【０００４】アドレス設定器２は、内部が中空のケース
２ａを有して天井に取り付けられており、ケース２ａの
下面側には、アドレス設定送信器１から送信されるアド
レス設定信号を受信する信号受信部２ｂが設けられてい
る。また、ケース２ａの内部には、受信器制御部２ｃ
と、この受信器制御部２ｃに接続されたメモリ２ｄとが
収容されており、この受信器制御部２ｃが信号受信部２
ｂと接続されている。そして、アドレス設定器２は、信
号受信部２ｂでアドレス設定信号を受信すると、そのア
ドレス設定信号で送信されてきたアドレスを受信器制御
部２ｃで復号し、メモリ２ｄに格納する。このようにし
てアドレス設定送信器１からのアドレス設定信号によっ
てアドレス設定器２にアドレスの設定がなされる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような従来の遠隔制御装置においては、アドレス設定信
号は赤外線信号であってある程度の空間的広がりを有
し、そのようなアドレス設定信号が到達する範囲にアド
レス設定器２が複数台存在する場合には、それらのアド
レス設定器２は同一のアドレス設定信号を受信してしま
うため、複数のアドレス設定器２に同一のアドレスが設
定されてしまうという問題点があった。

【０００６】このような問題点を回避するためには、ア
ドレス設定送信器１を１つのアドレス設定器２に近づけ
てそれ以外のアドレス設定器２にはアドレス設定信号が
届かないようにする等の方法をとる必要があり、各アド
レス設定器２への個々のアドレス設定がし難いという問
題点があった。

【０００７】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、その目的とするところは、アド
レス設定信号の到達する範囲にアドレス設定器が複数台
存在しても各アドレス設定器への個々のアドレス設定を
し易くした遠隔制御装置を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は前記の問題点を
解決するため、請求項１記載の発明にあっては、アドレ
ス設定信号を送信する信号送信部を有するアドレス設定
送信器と、前記アドレス設定信号を受信する信号受信部
を有するアドレス設定器とを備え、前記信号受信部が前
記アドレス設定信号を受信することにより、前記アドレ
ス設定器に遠隔制御でアドレス設定がされる遠隔制御装
置において、前記アドレス設定送信器に、アドレス設定
を行う対象を選択する選択信号を送信する選択信号送信
部と、前記選択信号の送信範囲を制御する送信範囲制御
部とを設けると共に、前記アドレス設定器に、前記選択
信号を受信する選択信号受信部と、この選択信号受信部
が前記選択信号を受信することにより前記信号受信部を
受信可能にさせるゲート回路部とを設けたことを特徴と
する。

【０００９】請求項２記載の発明にあっては、請求項１
記載の遠隔制御装置において、前記選択信号を可視光信
号とし、前記アドレス設定信号を赤外線信号とするとと
もに、前記送信範囲制御部を、前記可視光信号を集光す
る集光手段としたことを特徴とする。

【００１０】

【発明の実施の形態】図１乃至図５は、本発明の遠隔制
御装置の一実施の形態を示すもので、この遠隔制御装置
は、アドレス設定信号を送信するアドレス設定送信器１
と、そのアドレス設定信号を受信してアドレスの設定が
されるアドレス設定器２とを備えて構成されている。

【００１１】アドレス設定送信器１は、直方体状の筐体
１ａを備え、その一面に、アドレスデータを設定するた
めのテンキーと送信のオン・オフを行うためのキーを有
する操作部１ｂと、例えば液晶表示装置である表示部１
ｅとが設けられている。また、筐体１ａの一面と隣接す
る一側面には、例えば赤外発光ＬＥＤを備えて構成さ
れ、赤外線信号によるアドレス設定信号を送信する信号
送信部１ｃと、例えば可視光レーザーダイオードを備え
て構成され、アドレス設定を行う対象を選択するための
選択信号を可視光信号として送信する選択信号送信部１
ｆとが設けられている。この選択信号送信部１ｆの送信
方向前面には、選択信号の送信範囲を制御する送信範囲
制御部１ｇであって、集光レンズを備えて構成された集
光手段１ｈが、可視光レーザーダイオードと集光レンズ
との距離を調節することによって選択信号の到達先の送
信範囲であるスポット径を制御できるように設けられて
いる。また、筐体１ａの一側面にはさらに、アドレス設
定信号の送信後にアドレス設定器２から送信される返信
信号を受信する返信信号受信部１ｋが設けられている。

【００１２】さらには、筐体１ａの内部に例えばＣＰＵ
やＭＰＵで構成される送信器制御部１ｄが収容されてお
り、この送信器制御部１ｄが、操作部１ｂと、信号送信
部１ｃ、表示部１ｅ、選択信号送信部１ｆおよび返信信
号受信部１ｋとに接続されている。送信器制御部１ｄ
は、操作部１ｂが操作されることにより選択信号送信部
１ｆから選択信号を送信させるようにされている。ま
た、送信器制御部１ｄは、操作部１ｂを操作することに
より設定されたアドレスデータを、アドレス設定信号と
して信号送信部１ｃから送信可能に符号化する一方、そ
のアドレスデータを送信前に表示部１ｅに表示させるよ
うにされている。さらに、送信器制御部１ｄは、返信信
号受信部１ｋで受信した返信信号を復号し、その復号化
した返信信号からアドレスデータを得て表示部１ｅに表
示させるようにされている。

【００１３】アドレス設定器２は、例えば煙感知器等の
アドレスをアドレス設定送信器１からのアドレス設定信
号によって設定するための受信器であって、内部が中空
のケース２ａを有して天井に取り付けられている。ま
た、ケース２ａの下面側には、アドレス設定送信器１の
信号送信部１ｃから送信されるアドレス設定信号を受信
する信号受信部２ｂと、アドレス設定送信器１の選択信
号送信部１ｆから送信される選択信号を受信する選択信
号受信部２ｅとが設けられている。信号受信部２ｂは、
アドレス設定信号を受信しない限りはＬｏｗレベル信号
出力を行い、アドレス設定信号を受信する間は、アドレ
ス設定信号を構成する各パルス幅に略等しいパルス幅が
Ｈｉｇｈレベル信号となるアドレス設定信号の出力を行
うようにされている。また、選択信号受信部２ｅは、選
択信号を受信しない限りはＨｉｇｈレベル信号出力を行
い、選択信号を受信する間はＬｏｗレベル信号出力を行
うようにされている。さらに、アドレス設定器２の下面
側には、信号受信部２ｂで受信したアドレス設定信号か
ら得られるアドレスデータを、アドレス設定送信器１
へ、赤外線信号による返信信号として返信するための返
信信号送信部２ｆが設けられている。

【００１４】また、アドレス設定器２のケース２ａの内
部には、例えばＣＰＵやＭＰＵで構成される受信器制御
部２ｃと、この受信器制御部２ｃに接続されたメモリ２
ｄおよび例えばＡＮＤ回路とＮＯＴ回路とを備えて構成
されるゲート回路部２ｇとが収容されており、このゲー
ト回路部２ｇは、信号受信部２ｂと、選択信号受信部２
ｅと、返信信号送信部２ｆとに接続されている。受信器
制御部２ｃは、アドレス設定信号が伝えられると、この
アドレス設定信号を復号し、その復号したアドレス設定
信号からアドレスデータを読み取ってメモリ２ｄに格納
すると共に、そのアドレスデータを、返信信号送信部２
ｆに返信信号として返信させるようにされている。ま
た、ゲート回路部２ｇは、内部のＮＯＴ回路で選択信号
受信部２ｅからの出力が反転された反転出力と、信号受
信部２ｂの出力とがＡＮＤ回路に入力され、それらの論
理和が受信器制御部２ｃへ出力されるようにされてい
る。さらにゲート回路部２ｇは、受信器制御部２ｃから
の返信信号と、選択信号受信部２ｅの反転出力との論理
和が、返信信号送信部２ｆへ出力されるようにされてい
る。つまり、ゲート回路部２ｇは、選択信号受信部２ｅ
が選択信号を受信している間だけ、信号受信部２ｂでの
アドレス設定信号を受信器制御部２ｃに出力すると共
に、受信器制御部２ｃからの返信信号を返信信号送信部
２ｆに出力するようにされているのである。

【００１５】このように構成された遠隔制御装置では、
次のようにしてアドレスの設定作業を行う。まず、操作
部１ｂを操作して、設定したいアドレスデータを、アド
レス設定送信器１に入力し、表示部１ｅで確認する。次
に、選択信号送信部１ｆから可視レーザー光を出力し、
目視によりその可視レーザー光がアドレス設定を行いた
いアドレス設定器２の選択信号受信部２ｅ周辺に当たる
ように、集光手段１ｈで可視レーザー光のスポット径を
調節する。そして、操作部１ｂを操作して、選択信号を
アドレス設定器２へ送信してアドレス設定器２の選択を
行い、選択信号を所望の選択信号受信部２ｅに当ててい
る間に、操作部１ｂをさらに操作してアドレス設定信号
をアドレス設定器２へ送信することによりアドレスの設
定を行う。すると、そのアドレス設定器２から、アドレ
スデータが返信信号として返信され、この返信信号を受
信したアドレス設定送信器１では、その返信信号から得
られるアドレスデータが表示部１ｅに表示されることに
より、アドレス設定送信器１に入力したアドレスデータ
が所望のアドレス設定器２に設定されたか否かが目視確
認される。

【００１６】このように、本実施の形態における遠隔制
御装置においては、アドレス設定送信器１に、信号送信
部１ｃのほかに、可視光レーザーダイオードを備えて構
成された選択信号送信部１ｆと、その送信範囲制御部１
ｇであって集光レンズを備えて構成された集光手段１ｈ
とを設けると共に、アドレス設定器２に、選択信号受信
部２ｅと、ゲート回路部２ｇとを設けて、選択信号送信
部１ｆからの選択信号の送信範囲を送信範囲制御部１ｇ
によって制御して、選択信号が選択信号受信部２ｅに受
信される間だけ、ゲート回路部２ｇにより信号受信部２
ｂを受信可能にさせるようにしたため、アドレス設定信
号が到達する範囲にアドレス設定器２が複数台設置され
ていても、選択信号を送信範囲制御部１ｇによってアド
レス設定したいアドレス設定器２にのみ当たるようにす
ることができ、複数のアドレス設定器２が同時にアドレ
ス設定信号を受信することもなく、アドレス設定送信器
１を近づけることもなく各アドレス設定器２毎にアドレ
ス設定ができて、アドレス設定を容易に行うことができ
る。

【００１７】また、選択信号を可視光信号としたため、
所望のアドレス設定器２の選択信号受信部２ｅに当てら
れる選択信号を、集光手段１ｈで集光されて形成される
スポット光として目視で確認できて、アドレス設定の作
業がさらに容易に行える。

【００１８】なお、本実施の形態においては、返信信号
送信部２ｆを、ゲート回路部２ｇを介して受信器制御部
２ｃに接続されたものを例示したが、本発明はこれに限
らず、返信信号送信部を、受信器制御部に直接接続して
返信信号の送信を制御するようにしたものであってもよ
い。

【００１９】また、本実施の形態においては、選択信号
を可視光信号としたものを例示したが、本発明はこれに
限らず、選択信号を、超音波等の媒体による信号とし、
このような選択信号が目に見えない場合は、アドレス設
定器に、選択信号を受信したときに点灯する表示用ＬＥ
Ｄを設けたものであってもよい。

【００２０】また、本実施の形態においては、選択信号
送信部１ｆを、可視光レーザーダイオードを備えて構成
されたものを例示したが、本発明はこれに限らず、選択
信号送信部を、可視光ＬＥＤを備えて構成し、集光手段
で集光させるようにしたものであってもよい。

【００２１】

【発明の効果】このように構成したため本発明は、請求
項１記載の発明にあっては、アドレス設定送信器に選択
信号送信部と送信範囲制御部とを設けると共に、アドレ
ス設定器に選択信号受信部とゲート回路部とを設けて、
選択信号送信部からの選択信号の送信範囲を送信範囲制
御部によって制御して、選択信号が選択信号受信部に受
信される間だけ、ゲート回路部により信号受信部を受信
可能にさせるようにしたため、アドレス設定信号が到達
する範囲にアドレス設定器が複数台設置されていても、
選択信号を送信範囲制御部によってアドレス設定したい
アドレス設定器にのみ当たるようにすることができ、複
数のアドレス設定器が同時にアドレス設定信号を受信す
ることもなく、アドレス設定送信器を近づけることもな
く各アドレス設定器毎にアドレス設定ができて、アドレ
ス設定を容易に行うことができる。

【００２２】請求項２記載の発明にあっては、請求項１
記載の発明の効果に加えて、選択信号を可視光信号と
し、送信範囲制御部を、選択信号を集光する集光手段と
したため、所望のアドレス設定器の選択信号受信部に当
てられる選択信号を、集光手段で集光されて形成される
スポット光として目視で確認できて、アドレス設定の作
業がさらに容易に行える。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の遠隔制御装置の一実施の形態を示すブ
ロック図である。

【図２】同上の使用状態を示す斜視図である。

【図３】同上のアドレス設定送信器の動作を説明するフ
ローチャートである。

【図４】同上のアドレス設定器の動作を説明するフロー
チャートである。

【図５】同上の各信号を示すタイミングチャートで、
(a) は選択信号、(b) はアドレス設定信号、(c) は返信
信号をそれぞれ示している。

【図６】従来の遠隔制御装置を示すブロック図である。

【図７】同上の使用状態を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ アドレス設定送信器 １ｃ 信号送信部 １ｆ 選択信号送信部 １ｇ 送信範囲制御部 １ｈ 集光手段 ２ アドレス設定器 ２ｂ 信号受信部 ２ｅ 選択信号受信部 ２ｇ ゲート回路部

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 ＦＩ Ｈ０４Ｂ 10/12

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 アドレス設定信号を送信する信号送信部
   を有するアドレス設定送信器と、前記アドレス設定信号
   を受信する信号受信部を有するアドレス設定器とを備
   え、前記信号受信部が前記アドレス設定信号を受信する
   ことにより、前記アドレス設定器に遠隔制御でアドレス
   設定がされる遠隔制御装置において、前記アドレス設定
   送信器に、アドレス設定を行う対象を選択する選択信号
   を送信する選択信号送信部と、前記選択信号の送信範囲
   を制御する送信範囲制御部とを設けると共に、前記アド
   レス設定器に、前記選択信号を受信する選択信号受信部
   と、この選択信号受信部が前記選択信号を受信すること
   により前記信号受信部を受信可能にさせるゲート回路部
   とを設けたことを特徴とする遠隔制御装置。
2. 【請求項２】 前記選択信号を可視光信号とし、前記ア
   ドレス設定信号を赤外線信号とするとともに、前記送信
   範囲制御部を、前記可視光信号を集光する集光手段とし
   たことを特徴とする請求項１記載の遠隔制御装置。