JPH10336434A - 電子ズーム装置および電子拡大方法 - Google Patents

電子ズーム装置および電子拡大方法

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JPH10336434A
JPH10336434A JP9156168A JP15616897A JPH10336434A JP H10336434 A JPH10336434 A JP H10336434A JP 9156168 A JP9156168 A JP 9156168A JP 15616897 A JP15616897 A JP 15616897A JP H10336434 A JPH10336434 A JP H10336434A
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JP
Japan
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line
interpolation
image signal
signal
image
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JP9156168A
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English (en)
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Kazuya Inao
和也 稲生
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T3/00Geometric image transformations in the plane of the image
    • G06T3/40Scaling of whole images or parts thereof, e.g. expanding or contracting
    • G06T3/4007Scaling of whole images or parts thereof, e.g. expanding or contracting based on interpolation, e.g. bilinear interpolation

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回路構成を大きくすることなく、解像度むら
を低減した垂直方向への拡大処理を行うことができる電
子ズーム装置を提供する。 【解決手段】 画像信号の垂直方向への拡大処理を行う
ための回路は、ラインメモリ10により遅延された1ラ
イン分の信号に補間係数Kaを乗算する乗算器20と、
ラインメモリ11により遅延された1ライン分の信号に
補間係数Kbを乗算する乗算器21と、入力信号の1ラ
イン分の信号に補間係数Kcを乗算する乗算器23とを
有し、各乗算器20,21,22に与えられる補間係数
Ka,Kb,Kcは補間係数発生回路4で算出される。
各補間係数Ka,Kb,Kcは、拡大倍率に応じた公差
dおよび補間位置に応じて各1ライン分の画像信号の内
の2つの1ライン分の画像信号を用いた補間処理と3つ
の1ライン分の画像信号を用いた補間処理とを適応的に
切り換えるように決定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力した画像信号
に対する拡大処理に補間処理を用いる電子ズーム装置お
よび電子拡大方法に関する。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン、ビデオレコーダ、ビデオ
カメラなどには、画像信号を信号処理によって拡大する
電子ズーム装置が搭載されているものがあり、この電子
ズーム装置では、入力した画像信号に対する拡大処理に
補間処理を用いている。
【0003】この補間処理としては、前値補間、線形補
間、多項式補間などがある。前値補間は、直前に入力し
た画像信号を保持し、この保持した画像信号を補間信号
として用いる方法である。この前値補間を実施するため
の回路構成は簡単な構成となるが、前値補間では、画質
劣化を招き易い。線形補間は、補間する画像データを、
これを挟む画像信号を用いて内挿演算を行うことによっ
て求める方法であり、多項式補間は、補間する画像デー
タを、これを挟む3点以上の画像データを多項式で近似
することによって求める方法である。
【0004】次に、電子ズーム装置における線形補間を
用いて画像信号の垂直方向への拡大処理を行うための回
路構成およびその動作について図5を参照しながら説明
する。図5は従来の電子ズーム装置における線形補間を
用いて画像信号の垂直方向への拡大処理を行うための回
路構成を示すブロック図、図6は図5の回路に設けられ
た補間係数発生回路40における補間係数の算出手順を
示すフローチャート、図7は図5の回路において線形補
間によって生成される補間信号と入力信号との関係を示
す図である。
【0005】線形補間を用いて画像信号の垂直方向への
拡大処理を行うための回路は、図5に示すように、入力
信号(画像信号)の1ライン分の信号を1ライン遅延さ
せるためのラインメモリ10と、ラインメモリ10によ
り遅延された1ライン分の信号に補間係数Kaを乗算す
る乗算器20と、入力信号の1ライン分の信号に補間係
数Kbを乗算する乗算器21と、各乗算器20,21の
それぞれの出力を加算して補間信号を生成する加算器3
0と、入力信号に対する拡大倍率に応じた公差dと補間
位置とに応じて各乗算器20,21に与える補間係数を
算出する補間係数発生回路40とを有する。
【0006】この補間係数発生回路40で算出される補
間係数Ka,Kbは、具体的には、出力される補間信号
を挟む2つの入力信号の混合比率を表す値であり、その
値は、公差dおよび補間する画像と入力信号との位置に
応じて決定される。この補間係数は等差級数的な法則性
を有するから、補間係数発生回路40による補間係数の
算出は、外部から設定された拡大倍率に応じた公差dに
よって等差級数演算を行うカウンタ処理により実現され
る。
【0007】例えば、入力信号を垂直方向へ1.25倍
の倍率で拡大処理するときには、図7に示すように、公
差dを1/5に設定し、入力信号g1〜g12の内の9
ラインの信号g2〜g10を用いて11ラインの補間信
号fj(j=1〜11)を生成する。この補間信号fj
は、次の(1)式により算出される。
【0008】 fj=K×g(i)+(1−K)×g(i+1) …(1) ここで、iは1〜11の値であり、また、上記式中のパ
ラメータKは補間係数Kaに、パラメータ(1−K)は
補間係数Kbにそれぞれ対応する。
【0009】次に、補間係数発生回路40による補間係
数の算出手順について図6を参照しながら説明する。
【0010】まず、ステップS21において各フィール
ドの初めに外部から設定された公差dを取り込み、設定
する。この公差dは1より小さい値に設定されている。
公差dは上述したように拡大倍率に応じて値であり、公
差dを各フィールド毎に徐々に大きくすれば、公差dの
増加に伴い画像は徐々に拡大されることになる。
【0011】次いで、ステップS22に進み、係数Kに
公差dを加算し、係数Kを更新し、続くステップS23
でこの係数Kと1とを比較する。K≧1の関係が成立す
ると、ステップS24に進み、係数Kから1を減算して
係数Kを更新し、続くステップS25で、補間係数Ka
に係数Kを、補間係数Kbに係数(1−K)を設定す
る。これに対し、K<1の関係が成立すると、ステップ
S24をスキップしてステップS25に進み、補間係数
Kaに係数Kを、補間係数Kbに係数(1−K)を設定
する。
【0012】各補間係数Ka,Kbを設定すると、ステ
ップS26で各補間係数Ka,Kbを乗算器20,21
にそれぞれ出力し、再度ステップS22に戻り、該ステ
ップS22からの処理を繰り返し実行する。
【0013】このように、2ラインの入力信号を用いて
補間信号が生成され、この補間信号を用いた拡大画像が
得られることになる。この拡大画像の解像度は、図7の
右に示すように、補間位置に応じて循環的に変化する。
【0014】次に、電子ズーム装置における多項式補間
を用いて画像信号の垂直方向への拡大処理を行うための
回路構成について図8を参照しながら説明する。図8は
従来の電子ズーム装置における多項式補間を用いて画像
信号の垂直方向への拡大処理を行うための回路構成を示
すブロック図である。
【0015】多項式補間を用いて画像信号の垂直方向へ
の拡大処理を行うための回路は、図8に示すように、入
力信号(画像信号)の1ライン分の信号を1ライン遅延
させるためのラインメモリ12と、ラインメモリ12に
より遅延された1ライン分の信号をさらに1ライン遅延
させるためのラインメモリ11と、ラインメモリ11に
より遅延された1ライン分の信号をさらに1ライン遅延
させるためのラインメモリ10と、ラインメモリ10に
より遅延された1ライン分の信号に補間係数Kaを乗算
する乗算器20と、ラインメモリ11により遅延された
1ライン分の信号に補間係数Kbを乗算する乗算器21
と、ラインメモリ12により遅延された1ライン分の信
号に補間係数Kcを乗算する乗算器22と、入力信号の
1ライン分の信号に補間係数Kdを乗算する乗算器23
と、各乗算器20,21のそれぞれの出力を加算して出
力する加算器30と、各乗算器22,23のそれぞれの
出力を加算して出力する加算器31と、各加算器30,
31のそれぞれの出力を加算して補間信号を生成する加
算器32とを有し、各乗算器20,21,22,23に
与えられる補間係数Ka,Kb,Kc,Kdは補間係数
発生回路50で算出される。
【0016】この補間係数発生回路50で算出される補
間係数Ka,Kb,Kc,Kdは、具体的には、出力さ
れる補間信号を近似するための4つの入力信号の混合比
率を表す値であり、その値は、拡大倍率および補間する
画像と入力信号との位置に応じて周波数特性が変化しな
いように決定される。
【0017】この多項式補間によれば、線形補間に比し
て優れた画質の画像を得ることが可能であるが、線形補
間による補間係数の算出処理が複雑になるとともに、線
形補間の実施回路に比して回路規模が大きくなる。
【0018】近年、ビデオカメラに対しては小型化の要
求が強く出され、ビデオカメラの小型化が図れられてい
るが、このようなビデオカメラに電子ズーム装置を搭載
する場合には、その小型化と拡大時の画質とを考慮して
線形補間を用いた電子ズーム装置が選択されることが多
い。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の従来の
電子ズーム装置では、補間係数発生回路40で算出され
る補間係数が出力される補間信号を構成する2つの入力
信号の混合比率を表すから、補間係数が1に近くづくほ
ど解像度は高くなり、補間係数が1/2に近くづくほど
解像度は低くなる。また、補間係数が補間位置に応じて
循環的に変化するから、この補間係数の循環的な変化に
合わせて解像度が循環的に変化する。その結果、解像度
むらが生じ、この解像度むらが生じた位置が縞状に見え
る。
【0020】この解像度むらを低減させるために、上述
した多項式補間を用いて画像信号の垂直方向への拡大処
理を行うための回路構成を有する電子ズーム装置の使用
が考えられるが、多項式補間を実施するための回路は線
形補間を実施するための回路に比して規模が非常に大き
くなり、小型化が要求されている装置への搭載は難し
い。
【0021】本発明の目的は、回路構成を大きくするこ
となく、解像度むらを低減した垂直方向への拡大処理を
行うことができる電子ズーム装置および電子拡大方法を
提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
入力した画像信号を所定倍率で垂直方向へ拡大する拡大
処理を補間処理を用いて実行する拡大処理手段を有する
電子ズーム装置において、前記拡大処理手段は、前記入
力した画像信号の1ライン分の画像信号を1ライン遅延
させるための第1のラインメモリと、前記第1のライン
メモリにより1ライン遅延された前記1ライン分の画像
信号をさらに1ライン遅延させるための第2のラインメ
モリと、前記入力した画像信号の1ライン分の画像信
号、前記第1のラインメモリにより遅延された前記1ラ
イン分の画像信号、前記第2のラインメモリにより遅延
された前記1ライン分の画像信号の各1ライン分の画像
信号のそれぞれに対応する補間係数を乗算する乗算手段
と、前記補間係数が乗算された各1ライン分の画像信号
を加算して補間信号を生成する加算手段と、前記各1ラ
イン分の画像信号の内の2つの1ライン分の画像信号を
用いた補間処理と3つの1ライン分の画像信号を用いた
補間処理とを適応的に切り換えるように、前記所定倍率
に応じて前記各1ライン分の画像信号に対応する補間係
数を算出する補間係数算出手段とを備えることを特徴と
する。
【0023】請求項2記載の発明は、請求項1記載の電
子ズーム装置において、前記補間係数算出手段は、さら
に補間位置に応じて前記各1ライン分の画像信号の内の
2つの1ライン分の画像信号を用いた補間処理と3つの
1ライン分の画像信号を用いた補間処理とを適応的に切
り換えるように、前記各1ライン分の画像信号に対応す
る補間係数を算出することを特徴とする。
【0024】請求項3記載の発明は、入力した画像信号
に対する拡大処理に補間処理を用いる電子拡大方法にお
いて、前記入力した画像信号を垂直方向へ所定倍率で拡
大する際に、第1のラインメモリにより前記入力した画
像信号の1ライン分の画像信号を1ライン分遅延させ、
第2のラインメモリにより前記1ライン分遅延された1
ライン分の画像信号をさらに1ライン分遅延させ、前記
入力した画像信号の1ライン分の画像信号、前記第1の
ラインメモリにより遅延された前記1ライン分の画像信
号、前記第2のラインメモリにより遅延された前記1ラ
イン分の画像信号の各1ライン分の画像信号の内の2つ
の1ライン分の画像信号を用いた補間処理と3つの1ラ
イン分の画像信号を用いた補間処理とを適応的に切り換
えるように、前記所定倍率に応じて前記各1ライン分の
画像信号に対応する補間係数を算出し、前記各1ライン
分の画像信号のそれぞれに前記対応する補間係数を乗算
し、前記補間係数が乗算された各1ライン分の画像信号
を加算して補間信号を生成することを特徴とする。
【0025】請求項4記載の発明は、請求項3記載の電
子拡大方法において、前記各1ライン分の画像信号に対
応する補間係数は、さらに補間位置に応じて前記各1ラ
イン分の画像信号の内の2つの1ライン分の画像信号を
用いた補間処理と3つの1ライン分の画像信号を用いた
補間処理とを適応的に切り換えるように算出されること
を特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て図を参照しながら説明する。
【0027】(実施の第1形態)図1は本発明の電子ズ
ーム装置の実施の第1形態における画像信号の垂直方向
への拡大処理を行うための回路構成を示すブロック図で
ある。
【0028】画像信号の垂直方向への拡大処理を行うた
めの回路は、図1に示すように、入力信号(画像信号)
の1ライン分の信号を1ライン遅延させるためのライン
メモリ11と、ラインメモリ11により遅延された1ラ
イン分の信号をさらに1ライン遅延させるためのライン
メモリ10と、ラインメモリ10により遅延された1ラ
イン分の信号に補間係数Kaを乗算する乗算器20と、
ラインメモリ11により遅延された1ライン分の信号に
補間係数Kbを乗算する乗算器21と、入力信号の1ラ
イン分の信号に補間係数Kcを乗算する乗算器23と、
各乗算器21,22のそれぞれの出力を加算して出力す
る加算器30と、乗算器20の出力と加算器30の出力
を加算して補間信号を生成する加算器31とを有し、各
乗算器20,21,22に与えられる補間係数Ka,K
b,Kcは補間係数発生回路4で算出される。
【0029】この補間係数発生回路4で算出される補間
係数Ka,Kb,Kcは、具体的には、出力される補間
信号を近似するための3つの入力信号の混合比率を表す
値であり、その値は、拡大倍率に応じた公差dおよび補
間する画像と入力信号との位置に応じて各1ライン分の
画像信号の内の2つの1ライン分の画像信号を用いた補
間処理と3つの1ライン分の画像信号を用いた補間処理
とを適応的に切り換えるように決定される。
【0030】各1ライン分の画像信号の内の2つの1ラ
イン分の画像信号を用いた補間処理は、補間する画素の
位置が補間前の2つの画素の位置の間にあるときに行わ
れる処理であり、3つの1ライン分の画像信号を用いた
補間処理は、補間する画素の位置が補間前の画素の位置
に同じであるときに行われる処理である。例えば、図7
に示す入力信号g1〜g12を1.25倍の倍率で拡大
処理するときには、この所定の倍率に応じた公差dを1
/5に設定し、入力信号g1〜g12の内の9ラインの
信号g2〜g10を用いて11ラインの補間信号fj'
(j'=1〜11)を生成する。この補間信号fj'は、上
述の各補間処理を適応的に切り換えるように算出された
補正係数に応じて求められ、各1ライン分の画像信号の
内の2つの1ライン分の画像信号を用いた補間処理時に
は、次の(2)式により算出される。
【0031】 fj'=K×g(i)+(1−K)×g(i+1) …(2) ここで、iは補間処理に用いる信号のライン番号を表
し、K,(1−K)はパラメータを表し、このパラメー
タKの値は補間係数Kbに、パラメータ(1−K)は補
間係数Kcにそれぞれ対応する。
【0032】これに対し、各1ライン分の画像信号の内
の3つの1ライン分の画像信号を用いた補間処理時に
は、次の(3)式により算出される。
【0033】 fj'=K1×g(i−1)+K2×g(i) +K3×g(i+1) …(3) ここで、K1,K2,K3は拡大倍率に応じて一意的に
決定される値であり、この定数K1は補間係数Kaに、
定数K2は補間係数Kbに、定数K3は補間係数Kcに
それぞれ対応する。
【0034】上述の2つの1ライン分の画像信号を用い
た補間処理によって生成される補間信号としては、例え
ば、入力信号g1と入力信号g2との間にある補間信号
f1'(図7中のf1の位置)などがあり、補間信号f1'
は図7中のf1と同じになる。3つの1ライン分の画像
信号を用いた補間処理によって生成される補間信号とし
ては、入力信号g5と同じ位置にある補間信号f5'(図
7中のf5の位置)、入力信号g10と同じ位置にある
補間信号f10' (図7中のf10の位置)があり、補間
信号f5'は次の(4)式により、補間信号f10' 次の
(5)式により表される。
【0035】 f5'=K1×g4+K2×g5+K3×g6 …(4) f10' =K1×g9+K2×g10+K3×g11 …(5) 次に、補間係数発生回路4による補間係数の算出手順に
ついて図2を参照しながら説明する。図2は図1の電子
ズーム装置の補間係数発生回路4における補間係数の算
出手順を示すフローチャート、図3は図1の電子ズーム
装置によって得られた拡大画像の解像度の変化状態を示
す図である。
【0036】図2を参照するに、まず、ステップS1に
おいて各フィールドの初めに外部から設定された公差d
を取り込み、設定する。この公差dは1より小さい値に
設定されている。公差dは上述したように拡大倍率に応
じて値であり、公差dを各フィールド毎に徐々に大きく
すれば、公差dの増加に伴い画像は徐々に拡大されるこ
とになる。
【0037】次いで、ステップS2に進み、係数Kに公
差dを加算し、係数Kを更新し、続くステップS3でこ
の係数Kと1とを比較する。K>1の関係が成立する
と、補間処理として2つの1ライン分の信号を用いた補
間処理を実行すべきと判断してステップS4に進み、係
数Kから1を減算して係数Kを更新し、続くステップS
5で、補間係数Kaに0を、補間係数Kbに係数Kを、
補間係数Kcに係数(1−K)をそれぞれ設定する。K
<1の関係が成立すると、同様に、補間処理として2つ
の1ライン分の信号を用いた補間処理を実行すべきと判
断してステップS4をスキップしてステップS5に進
み、補間係数Kaに0を、補間係数Kbに係数Kを、補
間係数Kcに係数(1−K)をそれぞれ設定する。
【0038】これに対し、K=1の関係が成立すると、
ステップS6に進み、補間処理として解像度が高くなり
過ぎることを防ぐために3つの1ライン分の信号を用い
た補間処理を実行すべきと判断して補間係数Kaに定数
K1例えば0.1を、補間係数Kbに定数K2例えば
0.8を、補間係数Kcに定数K3例えば0.1をそれ
ぞれ設定する。ここで、2つの1ライン分の信号を用い
た補間処理においてK=1の関係により算出した補間係
数を用いて補間信号を生成すると、この補間信号により
補間される画素位置の解像度が他の補間画素位置の解像
度より高くなるため、各補間係数Ka,Kb,Kcに0
でない各定数K1,K2,K3を設定することによって
この解像度が高くなり過ぎることが防止される。
【0039】各補間係数Ka,Kb,Kcを設定する
と、ステップS7で各補間係数Ka,Kb,Kcを乗算
器20,21,22にそれぞれ出力し、再度ステップS
2に戻り、各ライン毎にステップS12からの処理を繰
り返し実行する。
【0040】このように、各1ライン分の画像信号の内
の2つの1ライン分の画像信号を用いた補間処理と3つ
の1ライン分の画像信号を用いた補間処理とを切り換え
るように各補間係数Ka,Kb,Kcを拡大倍率に応じ
た公差dおよび補間する画素位置に応じて算出すること
により、2ラインの入力信号を用いた補間信号と3ライ
ンの入力信号を用いた補間信号とが公差dおよび補間位
置に応じて生成され、この補間信号を用いた拡大画像が
得られることになる。この拡大画像の解像度において
は、図3に示すように、従来の線形補間による電子ズー
ム装置のように補間係数の補間位置に応じた循環的な変
化に合わせて解像度が循環的に変化することがなく、従
来の線形補間により生成された補間信号を用いた拡大画
像の解像度(図7に示す)に比してむらが低減されてい
る。
【0041】以上より、本実施の形態では、各1ライン
分の画像信号の内の2つの1ライン分の画像信号を用い
た補間処理と3つの1ライン分の画像信号を用いた補間
処理とを適応的に切り換えるように各補間係数Ka,K
b,Kcを拡大倍率に応じた公差dおよび補間する画像
と入力信号との位置に応じて算出するから、解像度むら
を低減することができ、また、従来の多項式補間による
回路規模により小さい回路規模で解像度むらの低減を図
ることができる。よって、回路構成を大きくすることな
く、解像度むらを低減した垂直方向への拡大処理を行う
ことができる。
【0042】(実施の第2形態)次に、本発明の実施の
第2形態について図4を参照しながら説明する。図4は
本発明の電子ズーム装置の補間係数発生回路における補
間係数の算出手順を示すフローチャートである。
【0043】本実施の形態は、上述の実施の第1形態に
対し、補間係数発生回路4における各1ライン分の画像
信号の内の2つの1ライン分の画像信号を用いた補間処
理と3つの1ライン分の画像信号を用いた補間処理とを
切り換える基準となるパラメータKの値を0近傍の値に
設定した点で異なる。なお、本実施の形態は、実施の第
1形態と同じ構成を有し、この構成の説明は省略する。
【0044】具体的には、図4に示すように、まず、ス
テップS11において各フィールドの初めに外部から設
定された公差dを取り込み、設定する。この公差dは1
より小さい値に設定されている。公差dは上述したよう
に拡大倍率に応じて値であり、公差dを各フィールド毎
に徐々に大きくすれば、公差dの増加に伴い画像は徐々
に拡大されることになる。
【0045】次いで、ステップS12に進み、係数Kに
公差dを加算して係数Kを更新し、続くステップS13
でこの係数Kと1とを比較する。K≧1の関係が成立す
ると、ステップS14に進み、係数Kから1を減算して
係数Kを更新し、続くステップS15で係数Kと0.2
とを比較する。これに対し、K<1の関係が成立する
と、ステップS14をスキップしてステップS15に進
み、係数Kと0.2とを比較する。K≧0.2の関係が
成立すると、補間処理として2つの1ライン分の信号を
用いた補間処理を実行すべきと判断してステップS16
に進み、補間係数Kaに0を、補間係数Kbに係数K
を、補間係数Kcに係数(1−K)をそれぞれ設定す
る。K<0.2の関係が成立すると、補間処理として3
つの1ライン分の信号を用いた補間処理を実行すべきと
判断してステップS17に進み、補間係数Kaに0.0
5K+0.1を、補間係数Kbに定数例えば0.8を、
補間係数Kcに−0.05K+0.1をそれぞれ設定す
る。ここで、各補間係数Ka,Kb,Kcに設定される
各値は拡大倍率に応じた公差dに基づき一意的に決定さ
れる値である。
【0046】各補間係数Ka,Kb,Kcを設定する
と、ステップS18で各補間係数Ka,Kb,Kcを乗
算器20,21,22にそれぞれ出力し、再度ステップ
S12に戻り、各ライン毎にステップS12からの処理
を繰り返し実行する。
【0047】このように、各1ライン分の画像信号の内
の2つの1ライン分の画像信号を用いた補間処理と3つ
の1ライン分の画像信号を用いた補間処理とを適応的に
切り換えるように各補間係数Ka,Kb,Kcを拡大倍
率に応じた公差dおよび補間する画素位置に応じて算出
することにより、2ラインの入力信号を用いた補間信号
と3ラインの入力信号を用いた補間信号とが公差dおよ
び補間位置に応じて生成され、この補間信号を用いるこ
とによって得られた拡大画像の解像度むらは低減され
る。
【0048】
【発明の効果】以上に説明したように請求項1記載の電
子ズーム装置によれば、拡大処理手段に、入力した画像
信号の1ライン分の画像信号を1ライン遅延させるため
の第1のラインメモリと、第1のラインメモリにより1
ライン遅延された1ライン分の画像信号をさらに1ライ
ン遅延させるための第2のラインメモリと、入力した画
像信号の1ライン分の画像信号、第1のラインメモリに
より遅延された1ライン分の画像信号、第2のラインメ
モリにより遅延された1ライン分の画像信号の各1ライ
ン分の画像信号のそれぞれに対応する補間係数を乗算す
る乗算手段と、補間係数が乗算された各1ライン分の画
像信号を加算して補間信号を生成する加算手段と、各1
ライン分の画像信号の内の2つの1ライン分の画像信号
を用いた補間処理と3つの1ライン分の画像信号を用い
た補間処理とを適応的に切り換えるように、所定倍率に
応じて各1ライン分の画像信号に対応する補間係数を算
出する補間係数算出手段とを設けたから、回路構成を大
きくすることなく、解像度むらを低減した垂直方向への
拡大処理を行うことができる。
【0049】請求項2記載の電子ズーム装置によれば、
補間係数算出手段で、さらに補間位置に応じて各1ライ
ン分の画像信号の内の2つの1ライン分の画像信号を用
いた補間処理と3つの1ライン分の画像信号を用いた補
間処理とを適応的に切り換えるように、各1ライン分の
画像信号に対応する補間係数を算出するから、解像度む
らをさらに低減することができる。
【0050】請求項3記載の電子拡大方法によれば、入
力した画像信号を垂直方向へ所定倍率で拡大する際に、
第1のラインメモリにより前記入力した画像信号の1ラ
イン分の画像信号を1ライン分遅延させ、第2のライン
メモリにより1ライン分遅延された1ライン分の画像信
号をさらに1ライン分遅延させ、入力した画像信号の1
ライン分の画像信号、第1のラインメモリにより遅延さ
れた1ライン分の画像信号、第2のラインメモリにより
遅延された1ライン分の画像信号の各1ライン分の画像
信号の内の2つの1ライン分の画像信号を用いた補間処
理と3つの1ライン分の画像信号を用いた補間処理とを
適応的に切り換えるように、所定倍率に応じて各1ライ
ン分の画像信号に対応する補間係数を算出し、各1ライ
ン分の画像信号のそれぞれに対応する補間係数を乗算
し、補間係数が乗算された各1ライン分の画像信号を加
算して補間信号を生成するから、回路構成を大きくする
ことなく、解像度むらを低減した垂直方向への拡大処理
を行うことができる。
【0051】請求項4記載の発明は、請求項3記載の電
子拡大方法において、各1ライン分の画像信号に対応す
る補間係数が、さらに補間位置に応じて各1ライン分の
画像信号の内の2つの1ライン分の画像信号を用いた補
間処理と3つの1ライン分の画像信号を用いた補間処理
とを適応的に切り換えるように算出されるから、解像度
むらをさらに低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子ズーム装置の実施の第1形態にお
ける画像信号の垂直方向への拡大処理を行うための回路
構成を示すブロック図である。
【図2】図1の電子ズーム装置の補間係数発生回路4に
おける補間係数の算出手順を示すフローチャートであ
る。
【図3】図1の電子ズーム装置によって得られた拡大画
像の解像度の変化状態を示す図である。
【図4】本発明の電子ズーム装置の補間係数発生回路に
おける補間係数の算出手順を示すフローチャートであ
る。
【図5】従来の電子ズーム装置における線形補間を用い
て画像信号の垂直方向への拡大処理を行うための回路構
成を示すブロック図である。
【図6】図5の回路に設けられた補間係数発生回路40
における補間係数の算出手順を示すフローチャートであ
る。
【図7】図5の回路において線形補間によって生成され
る補間信号と入力信号との関係を示す図である。
【図8】従来の電子ズーム装置における多項式補間を用
いて画像信号の垂直方向への拡大処理を行うための回路
構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
4 補間係数発生回路 10,11 ラインメモリ 20,21,22 乗算器 30 加算器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力した画像信号を所定倍率で垂直方向
    へ拡大する拡大処理を補間処理を用いて実行する拡大処
    理手段を有する電子ズーム装置において、前記拡大処理
    手段は、前記入力した画像信号の1ライン分の画像信号
    を1ライン遅延させるための第1のラインメモリと、前
    記第1のラインメモリにより1ライン遅延された前記1
    ライン分の画像信号をさらに1ライン遅延させるための
    第2のラインメモリと、前記入力した画像信号の1ライ
    ン分の画像信号、前記第1のラインメモリにより遅延さ
    れた前記1ライン分の画像信号、前記第2のラインメモ
    リにより遅延された前記1ライン分の画像信号の各1ラ
    イン分の画像信号のそれぞれに対応する補間係数を乗算
    する乗算手段と、前記補間係数が乗算された各1ライン
    分の画像信号を加算して補間信号を生成する加算手段
    と、前記各1ライン分の画像信号の内の2つの1ライン
    分の画像信号を用いた補間処理と3つの1ライン分の画
    像信号を用いた補間処理とを適応的に切り換えるよう
    に、前記所定倍率に応じて前記各1ライン分の画像信号
    に対応する補間係数を算出する補間係数算出手段とを備
    えることを特徴とする電子ズーム装置。
  2. 【請求項2】 前記補間係数算出手段は、さらに補間位
    置に応じて前記各1ライン分の画像信号の内の2つの1
    ライン分の画像信号を用いた補間処理と3つの1ライン
    分の画像信号を用いた補間処理とを適応的に切り換える
    ように、前記各1ライン分の画像信号に対応する補間係
    数を算出することを特徴とする請求項1記載の電子ズー
    ム装置。
  3. 【請求項3】 入力した画像信号に対する拡大処理に補
    間処理を用いる電子拡大方法において、前記入力した画
    像信号を垂直方向へ所定倍率で拡大する際に、第1のラ
    インメモリにより前記入力した画像信号の1ライン分の
    画像信号を1ライン分遅延させ、第2のラインメモリに
    より前記1ライン分遅延された1ライン分の画像信号を
    さらに1ライン分遅延させ、前記入力した画像信号の1
    ライン分の画像信号、前記第1のラインメモリにより遅
    延された前記1ライン分の画像信号、前記第2のライン
    メモリにより遅延された前記1ライン分の画像信号の各
    1ライン分の画像信号の内の2つの1ライン分の画像信
    号を用いた補間処理と3つの1ライン分の画像信号を用
    いた補間処理とを適応的に切り換えるように、前記所定
    倍率に応じて前記各1ライン分の画像信号に対応する補
    間係数を算出し、前記各1ライン分の画像信号のそれぞ
    れに前記対応する補間係数を乗算し、前記補間係数が乗
    算された各1ライン分の画像信号を加算して補間信号を
    生成することを特徴とする電子拡大方法。
  4. 【請求項4】 前記各1ライン分の画像信号に対応する
    補間係数は、さらに補間位置に応じて前記各1ライン分
    の画像信号の内の2つの1ライン分の画像信号を用いた
    補間処理と3つの1ライン分の画像信号を用いた補間処
    理とを適応的に切り換えるように算出されることを特徴
    とする請求項3記載の電子拡大方法。
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