JPH10335878A - 開口部の電磁シールド構造 - Google Patents
開口部の電磁シールド構造Info
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- JPH10335878A JPH10335878A JP14527697A JP14527697A JPH10335878A JP H10335878 A JPH10335878 A JP H10335878A JP 14527697 A JP14527697 A JP 14527697A JP 14527697 A JP14527697 A JP 14527697A JP H10335878 A JPH10335878 A JP H10335878A
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- Japan
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- electromagnetic
- linear antenna
- antenna element
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 開口部においても簡単に電磁シールドするこ
とが可能となり、しかも、特定の周波数帯の電磁波のみ
を遮蔽して他の必要な電波は遮蔽せずにすむ。 【解決手段】 電磁遮蔽素子として線状アンテナ素子4
をその等価電磁界反射面積(体積)を考慮して配列させ
て電磁シールド面を構成する場合において、線状アンテ
ナ素子4同士または線状アンテナ素子4と他の導電体
は、相互に電気的接続を伴わずに線状アンテナ素子4の
有する等価電磁界反射面積(体積)で空間的に相互の電
磁結合を行なう。
とが可能となり、しかも、特定の周波数帯の電磁波のみ
を遮蔽して他の必要な電波は遮蔽せずにすむ。 【解決手段】 電磁遮蔽素子として線状アンテナ素子4
をその等価電磁界反射面積(体積)を考慮して配列させ
て電磁シールド面を構成する場合において、線状アンテ
ナ素子4同士または線状アンテナ素子4と他の導電体
は、相互に電気的接続を伴わずに線状アンテナ素子4の
有する等価電磁界反射面積(体積)で空間的に相互の電
磁結合を行なう。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、開口部の電磁シー
ルド構造に関するものである。
ルド構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】携帯電話に関する電磁波を遮蔽する必要
性は、医療分野やコンサートホール等で求められる。特
に医療分野においては、人体への影響や医療用機器への
干渉がその理由である。
性は、医療分野やコンサートホール等で求められる。特
に医療分野においては、人体への影響や医療用機器への
干渉がその理由である。
【0003】高周波に対する電磁シールドはすでに広く
使用されており、金属板や金属メッシュあるいは電波吸
収材による研究が多くなされていて、ビル構造の電磁シ
ールドとして、従来各床面は鉄板などにより十分な電磁
遮蔽が行え、外部壁面並びにテナント間のパーテーショ
ンには金属箔や金属メッシュを付加することによりマイ
クロ波帯でも有効な電磁遮蔽が行える。
使用されており、金属板や金属メッシュあるいは電波吸
収材による研究が多くなされていて、ビル構造の電磁シ
ールドとして、従来各床面は鉄板などにより十分な電磁
遮蔽が行え、外部壁面並びにテナント間のパーテーショ
ンには金属箔や金属メッシュを付加することによりマイ
クロ波帯でも有効な電磁遮蔽が行える。
【0004】しかし、広い範囲の周波数帯にわたり遮蔽
するので確かに電波遮蔽は行うが、遮蔽しようとする携
帯電話以外の電波すなわち、遮蔽すると困る通常の通
信、例えば、ポケベル、各種放送、警察や消防に緊急通
信、コードレス電話などの日常通信まで遮蔽されること
になる。
するので確かに電波遮蔽は行うが、遮蔽しようとする携
帯電話以外の電波すなわち、遮蔽すると困る通常の通
信、例えば、ポケベル、各種放送、警察や消防に緊急通
信、コードレス電話などの日常通信まで遮蔽されること
になる。
【0005】これに対して、アンテナ素子を電磁遮蔽素
子としてこのアンテナ素子が有する等価電磁界反射面積
(体積)を考慮して定期的に配列させることにより、従
来特定の周波数に対応して、それのみを選択して電磁シ
ールドを行うことが検討される。
子としてこのアンテナ素子が有する等価電磁界反射面積
(体積)を考慮して定期的に配列させることにより、従
来特定の周波数に対応して、それのみを選択して電磁シ
ールドを行うことが検討される。
【0006】先に、その基本原理について説明する。導
体片が空中にある場合、この面に電波が入射すると、1
部は反射、1部は吸収、残りは透過する。この導体片に
よる電波の減衰量は導体片の形状や大きさによって異な
る。この導体片を図9に示すように線状アンテナ素子
(ダイポール)2としたとすれば、電波を反射するとと
もに一部は吸収される。
体片が空中にある場合、この面に電波が入射すると、1
部は反射、1部は吸収、残りは透過する。この導体片に
よる電波の減衰量は導体片の形状や大きさによって異な
る。この導体片を図9に示すように線状アンテナ素子
(ダイポール)2としたとすれば、電波を反射するとと
もに一部は吸収される。
【0007】平面電磁界に平行に置かれた半波長(λ/
2)の線状アンテナ素子(ダイポールアンテナ)2はア
ンテナの金属部分の体積のみが電磁波エネルギーを受信
するのではなく、金属面の近傍の電磁界を吸い取ってい
る。その広がりは均一ではないが等価断面積(体積)A
eは、下記式1で計算値が表示される。
2)の線状アンテナ素子(ダイポールアンテナ)2はア
ンテナの金属部分の体積のみが電磁波エネルギーを受信
するのではなく、金属面の近傍の電磁界を吸い取ってい
る。その広がりは均一ではないが等価断面積(体積)A
eは、下記式1で計算値が表示される。
【0008】
【式1】Ae≒0.13λ2
【0009】この受信された電力は一部は反射され、約
1/4の電力が受信電力となる。これが実効開口であ
る。
1/4の電力が受信電力となる。これが実効開口であ
る。
【0010】ところで線状アンテナ素子(ダイポールア
ンテナ)2の受信端入力抵抗を短絡すなわちRt=0と
すると損失がなければ到来した電波は等価電磁界反射面
積(体積)Aq=4×0.13×λ2 の範囲で全反射さ
れる。( 実効開口の4倍)。
ンテナ)2の受信端入力抵抗を短絡すなわちRt=0と
すると損失がなければ到来した電波は等価電磁界反射面
積(体積)Aq=4×0.13×λ2 の範囲で全反射さ
れる。( 実効開口の4倍)。
【0011】このように受信機の受信端入力抵抗をゼロ
にすると、理想的な損失のないアンテナであれば、空間
に電力がすべて反射され、その等価な面積(体積)は前
記の実効開口の4倍になり、このような線状アンテナ素
子2による素子を前記等価面積(体積)Aqに応じて図
11に示すように窓ガラス3等非導電性の部材に配列すれ
ば、あたかも金属膜を貼ったのと同様な効果を示す。ア
ンテナは一般に周波数依存性をもつが、その特性と受信
抵抗=0がこの線状アンテナ素子2による素子の基本動
作であり、もし損失があれば、その部分はアンテナ損失
抵抗に吸い取られる。
にすると、理想的な損失のないアンテナであれば、空間
に電力がすべて反射され、その等価な面積(体積)は前
記の実効開口の4倍になり、このような線状アンテナ素
子2による素子を前記等価面積(体積)Aqに応じて図
11に示すように窓ガラス3等非導電性の部材に配列すれ
ば、あたかも金属膜を貼ったのと同様な効果を示す。ア
ンテナは一般に周波数依存性をもつが、その特性と受信
抵抗=0がこの線状アンテナ素子2による素子の基本動
作であり、もし損失があれば、その部分はアンテナ損失
抵抗に吸い取られる。
【0012】しかも線状アンテナ素子2は散在するもの
なので、窓ガラス3の採光性・可視性を損なうこともな
い。なお、線状アンテナ素子2をなす銅線の太さは視界
の妨げにならないように細く、かつ適当に損失のあるも
のを選択する。
なので、窓ガラス3の採光性・可視性を損なうこともな
い。なお、線状アンテナ素子2をなす銅線の太さは視界
の妨げにならないように細く、かつ適当に損失のあるも
のを選択する。
【0013】ところで1885〜1950MHzは、現行のパー
ソナル通信(PHS-JAPAN.,PCS-US.DECT-Europe )および
西暦2000年から実用になるFPLMTS(Future Public Land
Mobile Telephone System)の周波数帯であり、2420〜
2480MHzはITUで定めるISM(Industrial-Scien
tific-Medical −−−工業、科学、医療)用の周波数で
ビル内では無線LANに割り当てられているほか電子レ
ンジや大電力の非破壊検査用線形加速機にも使われてい
る。
ソナル通信(PHS-JAPAN.,PCS-US.DECT-Europe )および
西暦2000年から実用になるFPLMTS(Future Public Land
Mobile Telephone System)の周波数帯であり、2420〜
2480MHzはITUで定めるISM(Industrial-Scien
tific-Medical −−−工業、科学、医療)用の周波数で
ビル内では無線LANに割り当てられているほか電子レ
ンジや大電力の非破壊検査用線形加速機にも使われてい
る。
【0014】PHSの場合は周波数が1.90GHzである
とすると、波長がλ=約158 mm、無線LANの場合は周
波数が2.45GHzであるとすると、波長がλ=約122 mm
だから、それぞれの線状アンテナ2は面積Aq=12,981
mm2 (atPHS)、Aq=7,740mm2(atLAN)に相当
し、これをガラス表面またはガラス板間に前記等価電磁
界反射面積(体積)Aqを考慮して規則的に配列、すな
わち点在させればよい。
とすると、波長がλ=約158 mm、無線LANの場合は周
波数が2.45GHzであるとすると、波長がλ=約122 mm
だから、それぞれの線状アンテナ2は面積Aq=12,981
mm2 (atPHS)、Aq=7,740mm2(atLAN)に相当
し、これをガラス表面またはガラス板間に前記等価電磁
界反射面積(体積)Aqを考慮して規則的に配列、すな
わち点在させればよい。
【0015】しかし、図11に示すように線状アンテナ素
子2を横一列に配置するものでは、実際の電波の波面が
このように横一列でなく様々な偏波面には対応できな
い。そこで、図12に示すように線状アンテナ素子4は端
部開放形状とし、その一辺の長さを遮蔽しようとする電
波の1/4波長とする逆Yの字形状とすれば、電波の偏
波面がどのような傾きを持つとしてもどこかの部分で捕
らえて共振するので問題を解消できる。
子2を横一列に配置するものでは、実際の電波の波面が
このように横一列でなく様々な偏波面には対応できな
い。そこで、図12に示すように線状アンテナ素子4は端
部開放形状とし、その一辺の長さを遮蔽しようとする電
波の1/4波長とする逆Yの字形状とすれば、電波の偏
波面がどのような傾きを持つとしてもどこかの部分で捕
らえて共振するので問題を解消できる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】このようにして窓ガラ
ス、非導電性の壁板、床板、天井板、仕切り板、カーテ
ン等にアンテナ素子をその電磁界吸収等価面積(体積)
を考慮して定期的に配列させたことでその部分を電磁遮
蔽構造することができるが、ダクト等の開口やカーテン
と床板や天井板、壁板との隙間など開口部に関してはア
ンテナ素子を直接配列する部材が存在しないので電磁遮
蔽効果が得られないのではないかという問題がある。
ス、非導電性の壁板、床板、天井板、仕切り板、カーテ
ン等にアンテナ素子をその電磁界吸収等価面積(体積)
を考慮して定期的に配列させたことでその部分を電磁遮
蔽構造することができるが、ダクト等の開口やカーテン
と床板や天井板、壁板との隙間など開口部に関してはア
ンテナ素子を直接配列する部材が存在しないので電磁遮
蔽効果が得られないのではないかという問題がある。
【0017】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、開口部においても簡単に電磁シールドすることが可
能となり、しかも、特定の電磁波のみを遮蔽して他の必
要な電波は遮蔽せずにすむ開口部の電磁シールド構造を
提供することにある。
し、開口部においても簡単に電磁シールドすることが可
能となり、しかも、特定の電磁波のみを遮蔽して他の必
要な電波は遮蔽せずにすむ開口部の電磁シールド構造を
提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、電磁遮蔽素子としての線状アンテナ素子をそ
の等価電磁界反射面積(体積)を考慮して配列させて電
磁シールド面を構成する場合において、線状アンテナ素
子と線状アンテナ素子、または線状アンテナ素子と他の
導電体は、線状アンテナ素子の有する散乱開口に指向面
と相対する線状アンテナ素子または導電体面に選び、相
互に電気的接続を伴わずに線状アンテナ素子の有する等
価電磁界反射面積(体積)内で空間的に相互に電磁結合
を行なうことを要旨とするものである。
するため、電磁遮蔽素子としての線状アンテナ素子をそ
の等価電磁界反射面積(体積)を考慮して配列させて電
磁シールド面を構成する場合において、線状アンテナ素
子と線状アンテナ素子、または線状アンテナ素子と他の
導電体は、線状アンテナ素子の有する散乱開口に指向面
と相対する線状アンテナ素子または導電体面に選び、相
互に電気的接続を伴わずに線状アンテナ素子の有する等
価電磁界反射面積(体積)内で空間的に相互に電磁結合
を行なうことを要旨とするものである。
【0019】空中に散在させる導体片を図11に示すよう
に受信端を短絡した線状アンテナ素子(ダイポール)2
としたとすれば、その反射は三次元的な広がりをもつ反
射領域となり、線状アンテナ素子2を図12に示すような
逆Y字形の端部開放形状の線状アンテナ素子4とした場
合も同様な三次元的な広がりを有する。請求項1および
請求項2記載の本発明によれば、この三次元的な広がり
を考慮して線状アンテナ素子相互や線状アンテナ素子と
他の導電体を電気的接続を伴わずに線状アンテナ素子の
有する等価電磁界反射面積(体積)内で空間的に相互に
電磁結合を行なうようにすれば、この電磁結合で開口部
が覆われ電磁遮蔽が行われる。
に受信端を短絡した線状アンテナ素子(ダイポール)2
としたとすれば、その反射は三次元的な広がりをもつ反
射領域となり、線状アンテナ素子2を図12に示すような
逆Y字形の端部開放形状の線状アンテナ素子4とした場
合も同様な三次元的な広がりを有する。請求項1および
請求項2記載の本発明によれば、この三次元的な広がり
を考慮して線状アンテナ素子相互や線状アンテナ素子と
他の導電体を電気的接続を伴わずに線状アンテナ素子の
有する等価電磁界反射面積(体積)内で空間的に相互に
電磁結合を行なうようにすれば、この電磁結合で開口部
が覆われ電磁遮蔽が行われる。
【0020】請求項3記載の本発明によれば、前記作用
に加えて、線状アンテナ素子の有効性を考慮するもので
あり、線状アンテナ素子はそれ自体に流れる電流を励振
する成分のみが反射されるので、電波に共振しない向き
の線状アンテナ素子を避けた。
に加えて、線状アンテナ素子の有効性を考慮するもので
あり、線状アンテナ素子はそれ自体に流れる電流を励振
する成分のみが反射されるので、電波に共振しない向き
の線状アンテナ素子を避けた。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面について本発明の実施
の形態を詳細に説明する。図1は開口部の電磁シールド
構造の第1実施形態を示す斜視図で、図中5はダクト開
口その他の開口部を示す。
の形態を詳細に説明する。図1は開口部の電磁シールド
構造の第1実施形態を示す斜視図で、図中5はダクト開
口その他の開口部を示す。
【0022】この開口部5に対して適宜な間隔を存して
開口部5の面と直交する方向に合成樹脂等の非導電性の
板体6を設け、該板体6には電磁遮蔽素子として逆Y字
形の端部開放形状の線状アンテナ素子4をその電磁界吸
収等価体積を考慮して配列させて電磁シールド面を構成
するようにする。
開口部5の面と直交する方向に合成樹脂等の非導電性の
板体6を設け、該板体6には電磁遮蔽素子として逆Y字
形の端部開放形状の線状アンテナ素子4をその電磁界吸
収等価体積を考慮して配列させて電磁シールド面を構成
するようにする。
【0023】線状アンテナ素子4は図2、図3に示すよ
うに三次元的な広がりをもつ反射領域7を有するので、
前記板体6と開口部5の周囲との間隔および板体6相互
の間隔は、線状アンテナ素子4の有する等価電磁界反射
面積(体積)内で空間的に相互の電磁結合を行なうこと
を考慮して定める。このようにすれば開口部5はかかる
線状アンテナ素子4相互に電磁結合で覆われ、等価電磁
界反射面積(体積)内に位置するようになるので電磁遮
蔽を行うことができる。
うに三次元的な広がりをもつ反射領域7を有するので、
前記板体6と開口部5の周囲との間隔および板体6相互
の間隔は、線状アンテナ素子4の有する等価電磁界反射
面積(体積)内で空間的に相互の電磁結合を行なうこと
を考慮して定める。このようにすれば開口部5はかかる
線状アンテナ素子4相互に電磁結合で覆われ、等価電磁
界反射面積(体積)内に位置するようになるので電磁遮
蔽を行うことができる。
【0024】なお、線状アンテナ素子4はその一辺の長
さを遮蔽しようとする電波の1/4波長とすれば特定の
電磁波のみを遮蔽することになる。
さを遮蔽しようとする電波の1/4波長とすれば特定の
電磁波のみを遮蔽することになる。
【0025】線状アンテナ素子は図4に示すようにこれ
を三角形、四角形、その他の多角形または円形等の環状
線路形状の線状アンテナ素子8であり、その周囲長(内
寸)を遮蔽しようとする電波の波長と同じくするように
してもよい。
を三角形、四角形、その他の多角形または円形等の環状
線路形状の線状アンテナ素子8であり、その周囲長(内
寸)を遮蔽しようとする電波の波長と同じくするように
してもよい。
【0026】この図4に示す本発明の実施形態の効果を
確認するための実験を述べる。この実験は一辺が106 mm
の三角形ループの線状アンテナ素子8を三個並べて発泡
スチロール板の板体6を電波に入射方向Zに垂直に並べ
た。板体6の間隔は60mmと80mmである。開口部5の大き
さは320 ×320 mmである。
確認するための実験を述べる。この実験は一辺が106 mm
の三角形ループの線状アンテナ素子8を三個並べて発泡
スチロール板の板体6を電波に入射方向Zに垂直に並べ
た。板体6の間隔は60mmと80mmである。開口部5の大き
さは320 ×320 mmである。
【0027】図5にデータを示す。このデータから知見
できるように間隔は80mm離しても十分な反射特性を持
つ。
できるように間隔は80mm離しても十分な反射特性を持
つ。
【0028】ところで、この場合の電界はX方向であ
る。電界をY方向とすると反射は失われる。従って、接
続は線状アンテナ素子4,8の有する散乱開口に指向面
と相対する線状アンテナ素子4,8を選ぶことが必要で
ある。
る。電界をY方向とすると反射は失われる。従って、接
続は線状アンテナ素子4,8の有する散乱開口に指向面
と相対する線状アンテナ素子4,8を選ぶことが必要で
ある。
【0029】図6はかかる有効、無効の説明図である
が、電波の進行と並行する方向に線状アンテナ素子4,
8を置かないと線状アンテナ素子4,8に共振が得られ
ず、正当な偏波面が形成されない。
が、電波の進行と並行する方向に線状アンテナ素子4,
8を置かないと線状アンテナ素子4,8に共振が得られ
ず、正当な偏波面が形成されない。
【0030】前記のごとく間隔を存して平行する板体6
により開口部5を電磁遮蔽を行う構造は、板体6をガラ
リ状のルーバーにすれば種々の分野で応用でき、ルーバ
ー天井や、照明の覆いをルーバーとする場合、さらにブ
ラインドのストラットを板体6とした場合などが適用可
能である。
により開口部5を電磁遮蔽を行う構造は、板体6をガラ
リ状のルーバーにすれば種々の分野で応用でき、ルーバ
ー天井や、照明の覆いをルーバーとする場合、さらにブ
ラインドのストラットを板体6とした場合などが適用可
能である。
【0031】本発明の第3実施形態として図7、図8に
示すようにカーテン9に線状アンテナ素子4を等価電磁
界反射面積(体積)を考慮して配列させて電磁遮蔽機能
を持たせ、病院等でこのカーテン9で携帯電話の使用の
許可領域と医療電子機器の保護領域との区画を簡単に行
うような場合に、電磁遮蔽が可能なアルミシートや金属
を蒸着した断熱フィルム等の導電シート10を床面11に敷
いて床を電磁遮蔽構造とする。
示すようにカーテン9に線状アンテナ素子4を等価電磁
界反射面積(体積)を考慮して配列させて電磁遮蔽機能
を持たせ、病院等でこのカーテン9で携帯電話の使用の
許可領域と医療電子機器の保護領域との区画を簡単に行
うような場合に、電磁遮蔽が可能なアルミシートや金属
を蒸着した断熱フィルム等の導電シート10を床面11に敷
いて床を電磁遮蔽構造とする。
【0032】このように導電シート10で電磁遮蔽構造と
した床面11とカーテン9の下端とは開口部12となるが、
アンテナ素子4は素子の周辺が(素子形状によるが、一
般には素子の外形寸法の約半分程度)反射面が広がるの
で、カーテン9の下端に並ぶ線状アンテナ素子4と導電
シート10は、相互に電気的接続を伴わずに線状アンテナ
素子4の有する等価電磁界反射面積(体積)内で空間的
に相互に電磁結合を行なうようにすれば開口部12を電磁
遮蔽できる。
した床面11とカーテン9の下端とは開口部12となるが、
アンテナ素子4は素子の周辺が(素子形状によるが、一
般には素子の外形寸法の約半分程度)反射面が広がるの
で、カーテン9の下端に並ぶ線状アンテナ素子4と導電
シート10は、相互に電気的接続を伴わずに線状アンテナ
素子4の有する等価電磁界反射面積(体積)内で空間的
に相互に電磁結合を行なうようにすれば開口部12を電磁
遮蔽できる。
【0033】ただし、確実に反射面と隙間に確保するに
は図7に示すようにカーテン9の下端や側端では線状ア
ンテナ素子を揃えて配列させることが望ましい。図7中
αは有効素子、βは無効素子で、右の場合には無効素子
βが多くでる。
は図7に示すようにカーテン9の下端や側端では線状ア
ンテナ素子を揃えて配列させることが望ましい。図7中
αは有効素子、βは無効素子で、右の場合には無効素子
βが多くでる。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように本発明の開口部の電磁
シールド構造は、開口部のおいても簡単に電磁シールド
することが可能となり、しかも、特定の電磁波のみを遮
蔽して他の必要な電波は遮蔽せずにすむものである。
シールド構造は、開口部のおいても簡単に電磁シールド
することが可能となり、しかも、特定の電磁波のみを遮
蔽して他の必要な電波は遮蔽せずにすむものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の開口部の電磁シールド構造の第1実施
形態を示す斜視図である。
形態を示す斜視図である。
【図2】線状アンテナ素子の反射体積を示す斜視図であ
る。
る。
【図3】線状アンテナ素子の反射体積を示す平面図であ
る。
る。
【図4】本発明の開口部の電磁シールド構造の第2実施
形態を示す斜視図である。
形態を示す斜視図である。
【図5】図4の第2実施形態の実験結果を示すグラフで
ある。
ある。
【図6】線状アンテナ素子の向きによる有効、無効を示
す説明図である。
す説明図である。
【図7】本発明の開口部の電磁シールド構造の第3実施
形態を示す正面図である。
形態を示す正面図である。
【図8】本発明の開口部の電磁シールド構造の第3実施
形態を示す側面図である。
形態を示す側面図である。
【図9】導電体を線状アンテナ(ダイポール)とした場
合の説明図である。
合の説明図である。
【図10】電磁シールドの原理を示す説明図である。
【図11】線状アンテナ素子を配置した窓ガラスの正面
図である。
図である。
【図12】線状アンテナ素子を逆Yの字形状とした場合
の斜視図である。
の斜視図である。
2…線状アンテナ素子 3…窓ガラス 4…線状アンテ
ナ素子 5…開口部 6…板体 7…反射領域 8…線状アンテ
ナ素子 9…カーテン 10…導電シート 11…床面 12…開口部
ナ素子 5…開口部 6…板体 7…反射領域 8…線状アンテ
ナ素子 9…カーテン 10…導電シート 11…床面 12…開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 義政 大阪府大阪市西区阿波座一丁目3番15号 鹿島建設株式会社関西支店内 (72)発明者 石黒 敬史 大阪府大阪市西区阿波座一丁目3番15号 鹿島建設株式会社関西支店内 (72)発明者 山野上 和志 大阪府大阪市西区阿波座一丁目3番15号 鹿島建設株式会社関西支店内 (72)発明者 笹田 雅昭 兵庫県西宮市寿町1丁目24号
Claims (3)
- 【請求項1】 電磁遮蔽素子として線状アンテナ素子を
その等価電磁界反射面積(体積)を考慮して配列させて
電磁シールド面を構成する場合において、線状アンテナ
素子同士は相互に電気的接続を伴わずに線状アンテナ素
子の有する等価電磁界反射面積(体積)内で空間的に相
互の電磁結合を行なうことを特徴とした開口部の電磁シ
ールド構造。 - 【請求項2】 電磁遮蔽素子として線状アンテナ素子を
その等価電磁界反射面積(体積)を考慮して配列させて
電磁シールド面を構成する場合において、線状アンテナ
素子と他の導電体は、相互に電気的接続を伴わずに線状
アンテナ素子の有する等価電磁界反射面積(体積)内で
空間的に相互に電磁結合を行なうことを特徴とした開口
部の電磁シールド構造。 - 【請求項3】 接続は線状アンテナ素子の有する等価電
磁界反射面積(体積)に指向面と相対する線状アンテナ
素子または導電体面を選ぶ請求項1または請求項2記載
の開口部の電磁シールド構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14527697A JPH10335878A (ja) | 1997-06-03 | 1997-06-03 | 開口部の電磁シールド構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14527697A JPH10335878A (ja) | 1997-06-03 | 1997-06-03 | 開口部の電磁シールド構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10335878A true JPH10335878A (ja) | 1998-12-18 |
Family
ID=15381399
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14527697A Pending JPH10335878A (ja) | 1997-06-03 | 1997-06-03 | 開口部の電磁シールド構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10335878A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007005614A (ja) * | 2005-06-24 | 2007-01-11 | Mitsubishi Electric Corp | 電波遮蔽装置 |
CN110392518A (zh) * | 2019-08-22 | 2019-10-29 | 江南造船(集团)有限责任公司 | 船用电磁屏蔽通风件 |
-
1997
- 1997-06-03 JP JP14527697A patent/JPH10335878A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007005614A (ja) * | 2005-06-24 | 2007-01-11 | Mitsubishi Electric Corp | 電波遮蔽装置 |
CN110392518A (zh) * | 2019-08-22 | 2019-10-29 | 江南造船(集团)有限责任公司 | 船用电磁屏蔽通风件 |
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