JPH10335630A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
半導体装置及びその製造方法Info
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- JPH10335630A JPH10335630A JP14151497A JP14151497A JPH10335630A JP H10335630 A JPH10335630 A JP H10335630A JP 14151497 A JP14151497 A JP 14151497A JP 14151497 A JP14151497 A JP 14151497A JP H10335630 A JPH10335630 A JP H10335630A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ガードリング方式の高耐圧設計を容易化する
と共に、ガードリングの形成に伴う高温、長時間の拡散
を不要化し得る半導体装置及びその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 第1導電型の半導体基板(13)の主表
面に環状溝(17)を形成し、この環状溝(17)に第
2導電型の半導体材料(18)を装填し、これを熱処理
することによって環状溝(17)に接し、かつ、半導体
基板とのPN接合部を有する環状層領域(30)を形成
し、環状層領域(30)で囲まれた内側に形成された半
導体素子を備えるものである。
と共に、ガードリングの形成に伴う高温、長時間の拡散
を不要化し得る半導体装置及びその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 第1導電型の半導体基板(13)の主表
面に環状溝(17)を形成し、この環状溝(17)に第
2導電型の半導体材料(18)を装填し、これを熱処理
することによって環状溝(17)に接し、かつ、半導体
基板とのPN接合部を有する環状層領域(30)を形成
し、環状層領域(30)で囲まれた内側に形成された半
導体素子を備えるものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高耐圧性と高速性
を備えた半導体装置及びその製造方法に関する。
を備えた半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置は通常いくつかのPN接合か
ら構成されており、その耐圧は主要なPN接合部の逆方
向耐圧によって決まる。PN接合部の逆方向耐圧を決め
る要因は二つあり、その一つはツェナー・ブレークダウ
ンであり、他の一つはアバランシェ・ブレークダウンで
ある。逆方向耐圧がこれらのうちのどちらの要因により
支配されるかはPN接合を構成するP型及びN型半導体
領域の不純物濃度に依存する。一般に高耐圧を必要とす
る半導体装置には比較的低不純物濃度のものを使用する
ので、その耐圧はアバランシェ・ブレークタウンにより
支配される。アバランシェ・ブレークダウンは半導体中
の電界強度が大きくなるとその電界によって加速された
キャリアが高いエネルギーを持って結晶格子と衝突し、
結晶格子の原子を電離させて電子と正孔を発生させる。
その電子と正孔が電界により加速されて更に格子との衝
突を繰返し、キャリアの数が急激に増大し、そのために
電流が急激に増大するものである。このアバランシェ・
ブレークダウンを起こり難くするためには半導体領域中
の電界分布を工夫し、電界が集中して局所的に電界強度
が高くなる領域が発生しないようにする必要がある。
ら構成されており、その耐圧は主要なPN接合部の逆方
向耐圧によって決まる。PN接合部の逆方向耐圧を決め
る要因は二つあり、その一つはツェナー・ブレークダウ
ンであり、他の一つはアバランシェ・ブレークダウンで
ある。逆方向耐圧がこれらのうちのどちらの要因により
支配されるかはPN接合を構成するP型及びN型半導体
領域の不純物濃度に依存する。一般に高耐圧を必要とす
る半導体装置には比較的低不純物濃度のものを使用する
ので、その耐圧はアバランシェ・ブレークタウンにより
支配される。アバランシェ・ブレークダウンは半導体中
の電界強度が大きくなるとその電界によって加速された
キャリアが高いエネルギーを持って結晶格子と衝突し、
結晶格子の原子を電離させて電子と正孔を発生させる。
その電子と正孔が電界により加速されて更に格子との衝
突を繰返し、キャリアの数が急激に増大し、そのために
電流が急激に増大するものである。このアバランシェ・
ブレークダウンを起こり難くするためには半導体領域中
の電界分布を工夫し、電界が集中して局所的に電界強度
が高くなる領域が発生しないようにする必要がある。
【0003】従来の高耐圧半導体装置の例として最も単
純なPN接合型ダイオードを例にして説明する。耐圧1
00V(ボルト)のP+ N型ダイオードを設計する場合
を考える。これを単純なプレーナ型PN接合で実現する
場合、片側階段接合近似を使い、かつ、N領域のドナー
濃度ND が1.5×1015cm-3のN型基板を使うこと
にすれば、P型領域の拡散深さは約5μ(ミクロン)必
要になる。一方、このときN型領域側に伸びる空乏層の
長さWは次式によって与えられる。
純なPN接合型ダイオードを例にして説明する。耐圧1
00V(ボルト)のP+ N型ダイオードを設計する場合
を考える。これを単純なプレーナ型PN接合で実現する
場合、片側階段接合近似を使い、かつ、N領域のドナー
濃度ND が1.5×1015cm-3のN型基板を使うこと
にすれば、P型領域の拡散深さは約5μ(ミクロン)必
要になる。一方、このときN型領域側に伸びる空乏層の
長さWは次式によって与えられる。
【0004】
【数1】 ただし、 W :空乏層の長さ εs :誘電率 VR :印加電圧 q :電荷素量 ND :N領域のドナー濃度 である。
【0005】この場合、ND =1.5×1015個c
m-3、VR =100Vを入れて計算すると空乏層の長さ
Wは約9.5μとなる。従って、このようなPN接合ダ
イオードをP型半導体基板上に形成したエピタキシャル
層に作るとすると、エピタキシャル層の厚さは約15μ
となる。このようにしてできたPN接合ダイオードを図
4(a)に示す。図中、1はN型高濃度半導体基板であ
り、その主面にエピタキシャル成長によるN型半導体領
域2が形成される。また、N型半導体領域2の表面部に
は、拡散によって接合面8を持ったP型拡散領域3が形
成され、さらに、P型拡散領域3はその中心部を残して
絶縁膜4で覆われ、絶縁膜4から露呈したP型拡散領域
3上にカソード電極5が装着され、N型高濃度半導体基
板1の裏面にアノード電極6が装着される。この場合、
中心線A−A′における電界強度と空乏層の端の位置と
の関係は図4(b)に示したようになる。
m-3、VR =100Vを入れて計算すると空乏層の長さ
Wは約9.5μとなる。従って、このようなPN接合ダ
イオードをP型半導体基板上に形成したエピタキシャル
層に作るとすると、エピタキシャル層の厚さは約15μ
となる。このようにしてできたPN接合ダイオードを図
4(a)に示す。図中、1はN型高濃度半導体基板であ
り、その主面にエピタキシャル成長によるN型半導体領
域2が形成される。また、N型半導体領域2の表面部に
は、拡散によって接合面8を持ったP型拡散領域3が形
成され、さらに、P型拡散領域3はその中心部を残して
絶縁膜4で覆われ、絶縁膜4から露呈したP型拡散領域
3上にカソード電極5が装着され、N型高濃度半導体基
板1の裏面にアノード電極6が装着される。この場合、
中心線A−A′における電界強度と空乏層の端の位置と
の関係は図4(b)に示したようになる。
【0006】しかし、図4に示したダイオードは所望の
耐圧(100V)は得られるが、その他の特性に関して
は満足ではない。ここに言う、その他の特性の一つは順
方向特性であり、他の一つは過渡特性(スイッチング特
性)または高周波特性である。
耐圧(100V)は得られるが、その他の特性に関して
は満足ではない。ここに言う、その他の特性の一つは順
方向特性であり、他の一つは過渡特性(スイッチング特
性)または高周波特性である。
【0007】順方向特性で重要なのは、電流が流れてい
る時の電圧降下で、高耐圧素子ではPN接合部の低濃度
側領域の直列抵抗が電圧降下の大部分を占める。この電
圧降下を減らすにはエピタキシャル層の厚さを薄くする
ことが有効であるが、耐圧との兼ね合いでむやみに薄く
することはできない。これを達成するには図5(a)に
示すように、N型半導体領域2、すなわち、N型エピタ
キシャル層の不純物濃度を下げて、リーチスルータイプ
にして、すなわち、図5(a)に示すように、N型高濃
度領域1を接合面8に近付けて空乏層の伸びを抑えるよ
うにする。N型高濃度領域1には理想状態を仮定して空
乏層は伸びないとすれば、エピタキシャル層中の電界分
布は図5(b)に示すように台形状になり、PN接合が
平面接合の場合は、エピタキシャル層幅は空乏層幅Wに
等しく、空乏層幅Wとブレークダウン電圧BVとは次式
の関係がある。
る時の電圧降下で、高耐圧素子ではPN接合部の低濃度
側領域の直列抵抗が電圧降下の大部分を占める。この電
圧降下を減らすにはエピタキシャル層の厚さを薄くする
ことが有効であるが、耐圧との兼ね合いでむやみに薄く
することはできない。これを達成するには図5(a)に
示すように、N型半導体領域2、すなわち、N型エピタ
キシャル層の不純物濃度を下げて、リーチスルータイプ
にして、すなわち、図5(a)に示すように、N型高濃
度領域1を接合面8に近付けて空乏層の伸びを抑えるよ
うにする。N型高濃度領域1には理想状態を仮定して空
乏層は伸びないとすれば、エピタキシャル層中の電界分
布は図5(b)に示すように台形状になり、PN接合が
平面接合の場合は、エピタキシャル層幅は空乏層幅Wに
等しく、空乏層幅Wとブレークダウン電圧BVとは次式
の関係がある。
【0008】
【数2】 ただし、Ecritはアバランシェ・ブレークダウンが生じ
る臨界電界で、不純物濃度ND に依存する。
る臨界電界で、不純物濃度ND に依存する。
【0009】実際に平面接合ではなくてプレーナ接合の
場合にはリーチスルータイプにした時の電界分布は解析
的には求められないので、デバイスシミュレーション等
を使って求めなければならない。
場合にはリーチスルータイプにした時の電界分布は解析
的には求められないので、デバイスシミュレーション等
を使って求めなければならない。
【0010】他の一つの高速スイッチング特性又は高周
波特性を良くするためにも基本的には接合の深さを浅く
することと、エピタキシャル層の厚さを薄くすることが
必要である。接合を浅くするための従来からの方法とし
て、図6に示すように、フィールドプレートを使う方法
や、図7に示すように、ガードリングを使う方法等があ
る。このうち、図6に示すフィールドプレート法は、カ
ソード電極5を絶縁膜4上に広げてフィールドプレート
5aを形成するもので、浅いプレーナ接合の湾曲部に発
生する電界集中をアルミのような金属又は低抵抗のポリ
シリコンのようなものの電界効果により空乏層を横方向
に伸ばしてやり、電界集中を和らげるものである。従っ
て、通常のプレーナ接合に比べて浅い接合により同等の
耐圧を得ることができる。また、同じ深さの接合を使え
ば通常のプレーナ接合に比べて高い耐圧を得ることがで
きる。
波特性を良くするためにも基本的には接合の深さを浅く
することと、エピタキシャル層の厚さを薄くすることが
必要である。接合を浅くするための従来からの方法とし
て、図6に示すように、フィールドプレートを使う方法
や、図7に示すように、ガードリングを使う方法等があ
る。このうち、図6に示すフィールドプレート法は、カ
ソード電極5を絶縁膜4上に広げてフィールドプレート
5aを形成するもので、浅いプレーナ接合の湾曲部に発
生する電界集中をアルミのような金属又は低抵抗のポリ
シリコンのようなものの電界効果により空乏層を横方向
に伸ばしてやり、電界集中を和らげるものである。従っ
て、通常のプレーナ接合に比べて浅い接合により同等の
耐圧を得ることができる。また、同じ深さの接合を使え
ば通常のプレーナ接合に比べて高い耐圧を得ることがで
きる。
【0011】一方、図7に示すガードリング法は、素子
の特性を出す部分は浅い接合を使い、その周囲を深い拡
散の接合、すなわち、ガードリング9で囲んで高耐圧を
得るものである。ガードリング9の不純物濃度は空乏層
がガードリング側にも伸びて電界集中の緩和効果が大き
くなるようにできるだけ低濃度にした方が良い。なお、
電界分布を最適化するように不純物分布を設計したサー
フ構造も提案されている。
の特性を出す部分は浅い接合を使い、その周囲を深い拡
散の接合、すなわち、ガードリング9で囲んで高耐圧を
得るものである。ガードリング9の不純物濃度は空乏層
がガードリング側にも伸びて電界集中の緩和効果が大き
くなるようにできるだけ低濃度にした方が良い。なお、
電界分布を最適化するように不純物分布を設計したサー
フ構造も提案されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】順方向特性や高周波特
性を高める従来の方法のうち、フィールドプレート法は
素子の占有面積が増大し、寄生容量が大きくなり、フィ
ールドプレート先端部の半導体表面に電界集中が起こり
やすいという問題があった。
性を高める従来の方法のうち、フィールドプレート法は
素子の占有面積が増大し、寄生容量が大きくなり、フィ
ールドプレート先端部の半導体表面に電界集中が起こり
やすいという問題があった。
【0013】一方、ガードリング法はプレーナ接合に比
べて面積の増加はそれほど大きくはない。また、素子の
基本特性にあまり影響を与えないでガードリング部分の
設計だけでほぼ独立に耐圧の設計ができる。しかし、高
耐圧と高性能を同時に実現しようとするとガードリング
法にも解決すべき問題がある。以下、このことを、高耐
圧で高速に動作するバイポーラトランジスタを設計する
場合を例にして説明する。
べて面積の増加はそれほど大きくはない。また、素子の
基本特性にあまり影響を与えないでガードリング部分の
設計だけでほぼ独立に耐圧の設計ができる。しかし、高
耐圧と高性能を同時に実現しようとするとガードリング
法にも解決すべき問題がある。以下、このことを、高耐
圧で高速に動作するバイポーラトランジスタを設計する
場合を例にして説明する。
【0014】図8はこの種のバイポーラトランジスタの
構造を示す断面図である。同図において、1はP型半導
体基板であり、集積回路中に上記高耐圧高速バイポーラ
トランジスタを作るためにP型の基板を用いる。このP
型半導体基板1の表面部にN型高濃度(N+ )埋め込み
層3cが形成される。N型高濃度埋め込み層3cはバイ
ポーラトランジスタの場合、コレクタ電極の引出しに必
要であり、通常はアンチモン又はひ素をP型基板の表面
から拡散して形成する。N型高濃度埋め込み層3c上に
エピタキシャル法によりN型半導体領域2が形成され
る。N型半導体領域2の厚さ及び不純物濃度は主に必要
な耐圧によって決定される。そして、N型半導体領域2
の表面部にガードリング9を有するベース領域3bが形
成され、さらに、ベース領域3bの中央の表面部にエミ
ッタ領域3eが形成される。このうち、ベース領域3b
はボロン等のP型不純物を、エミッタ領域はひ素等のN
型不純物を、それぞれイオン注入した後、アニールする
ことによって形成される。ガードリング9もベース領域
3bと同様にして形成される。
構造を示す断面図である。同図において、1はP型半導
体基板であり、集積回路中に上記高耐圧高速バイポーラ
トランジスタを作るためにP型の基板を用いる。このP
型半導体基板1の表面部にN型高濃度(N+ )埋め込み
層3cが形成される。N型高濃度埋め込み層3cはバイ
ポーラトランジスタの場合、コレクタ電極の引出しに必
要であり、通常はアンチモン又はひ素をP型基板の表面
から拡散して形成する。N型高濃度埋め込み層3c上に
エピタキシャル法によりN型半導体領域2が形成され
る。N型半導体領域2の厚さ及び不純物濃度は主に必要
な耐圧によって決定される。そして、N型半導体領域2
の表面部にガードリング9を有するベース領域3bが形
成され、さらに、ベース領域3bの中央の表面部にエミ
ッタ領域3eが形成される。このうち、ベース領域3b
はボロン等のP型不純物を、エミッタ領域はひ素等のN
型不純物を、それぞれイオン注入した後、アニールする
ことによって形成される。ガードリング9もベース領域
3bと同様にして形成される。
【0015】なお、N型半導体領域2の表面は、その表
面部に形成されたベース領域3bの一部及びエミッタ領
域の一部を残して絶縁膜4で覆われ、絶縁膜4から露呈
したベース領域3b及びエミッタ領域3eの表面にそれ
ぞれベース電極5b、エミッタ電極5eが装着される。
面部に形成されたベース領域3bの一部及びエミッタ領
域の一部を残して絶縁膜4で覆われ、絶縁膜4から露呈
したベース領域3b及びエミッタ領域3eの表面にそれ
ぞれベース電極5b、エミッタ電極5eが装着される。
【0016】この図8に示した構造を作るに際しては次
のような難点がある。バイポーラトランジスタを高速動
作させるためにはコレクタ抵抗はできるだけ小さくしな
ければならない。そのため、N型半導体領域2の厚さは
できるだけ薄くしてリーチスルー型にする。精密な耐圧
制御をするためにはN型半導体領域2におけるガードリ
ング9の接合面8と、N型高濃度埋め込み層3cの接合
面10との距離を正確に決定しなければならない。
のような難点がある。バイポーラトランジスタを高速動
作させるためにはコレクタ抵抗はできるだけ小さくしな
ければならない。そのため、N型半導体領域2の厚さは
できるだけ薄くしてリーチスルー型にする。精密な耐圧
制御をするためにはN型半導体領域2におけるガードリ
ング9の接合面8と、N型高濃度埋め込み層3cの接合
面10との距離を正確に決定しなければならない。
【0017】しかし、実際の工程ではN型高濃度埋め込
み層3cを形成した後、N型半導体領域2をエピタキシ
ャル法で成長形成し、その後にガードリング9の拡散を
行う。ガードリング9の拡散は耐圧を高める目的で比較
的低濃度の拡散、例えば、ベース領域3bのP型不純物
濃度に比べて約1桁低い濃度の拡散を行う。また、ガー
ドリング9の拡散はベース領域3bに比べてかなり深く
拡散する。このため、ガードリング9の形成には高温で
長時間の熱処理が必要となる。
み層3cを形成した後、N型半導体領域2をエピタキシ
ャル法で成長形成し、その後にガードリング9の拡散を
行う。ガードリング9の拡散は耐圧を高める目的で比較
的低濃度の拡散、例えば、ベース領域3bのP型不純物
濃度に比べて約1桁低い濃度の拡散を行う。また、ガー
ドリング9の拡散はベース領域3bに比べてかなり深く
拡散する。このため、ガードリング9の形成には高温で
長時間の熱処理が必要となる。
【0018】このように、高温、長時間の熱処理を行う
と、N型半導体領域2とN型高濃度埋め込み層3cとの
境界10から、N型半導体領域2へN型不純物が拡散に
よって移動して境界10が不明確になり、N型半導体領
域2におけるガードリング9の接合面8と、N型高濃度
埋め込み層3cの接合面10との距離が減少する。この
ため、当初の設計通りの耐圧を得るのが困難になり、耐
圧設計が難しくなるという問題があった。
と、N型半導体領域2とN型高濃度埋め込み層3cとの
境界10から、N型半導体領域2へN型不純物が拡散に
よって移動して境界10が不明確になり、N型半導体領
域2におけるガードリング9の接合面8と、N型高濃度
埋め込み層3cの接合面10との距離が減少する。この
ため、当初の設計通りの耐圧を得るのが困難になり、耐
圧設計が難しくなるという問題があった。
【0019】本発明は上記の課題を解決するためになさ
れたもので、ガードリング方式の高耐圧設計を容易化す
ると共に、ガードリングの形成に伴う高温、長時間の拡
散を不要化し得る半導体装置及びその製造方法を提供す
ることを目的とする。
れたもので、ガードリング方式の高耐圧設計を容易化す
ると共に、ガードリングの形成に伴う高温、長時間の拡
散を不要化し得る半導体装置及びその製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の係る半導体装置
においては、第1導電型の半導体基板と、半導体基板の
主表面に形成された環状溝と、環状溝に装填された第2
導電型の半導体材料と、環状溝に接して半導体基板に層
状に形成され、半導体基板とのPN接合部を有する環状
層領域と、環状層領域で囲まれた内側に形成された半導
体素子とを備えたもので、この構成によれば環状溝に半
導体材料が装填されているため、比較的短時間の熱処理
により不純物を深く拡散させることができ、これによっ
て、ガードリング方式の高耐圧設計を容易化すると共
に、ガードリングの形成に伴う高温、長時間の拡散を不
要化することができる。
においては、第1導電型の半導体基板と、半導体基板の
主表面に形成された環状溝と、環状溝に装填された第2
導電型の半導体材料と、環状溝に接して半導体基板に層
状に形成され、半導体基板とのPN接合部を有する環状
層領域と、環状層領域で囲まれた内側に形成された半導
体素子とを備えたもので、この構成によれば環状溝に半
導体材料が装填されているため、比較的短時間の熱処理
により不純物を深く拡散させることができ、これによっ
て、ガードリング方式の高耐圧設計を容易化すると共
に、ガードリングの形成に伴う高温、長時間の拡散を不
要化することができる。
【0021】また、本発明に係る半導体装置の製造方法
においては、先ず、第1導電型の半導体基板の主表面に
環状溝を形成し、次に、環状溝に第2導電型の半導体材
料を装填し、次に、加熱処理によって、環状溝に接して
半導体基板に層状に拡散させ、半導体基板とのPN接合
部を有する環状層領域を形成し、次に、環状層領域で囲
まれた内側に半導体素子を形成するようにしたので、比
較的短時間の熱処理により不純物を深く拡散させること
ができ、これによって、ガードリング方式の高耐圧設計
を容易化すると共に、ガードリングの形成に伴う高温、
長時間の拡散を不要化することができる。
においては、先ず、第1導電型の半導体基板の主表面に
環状溝を形成し、次に、環状溝に第2導電型の半導体材
料を装填し、次に、加熱処理によって、環状溝に接して
半導体基板に層状に拡散させ、半導体基板とのPN接合
部を有する環状層領域を形成し、次に、環状層領域で囲
まれた内側に半導体素子を形成するようにしたので、比
較的短時間の熱処理により不純物を深く拡散させること
ができ、これによって、ガードリング方式の高耐圧設計
を容易化すると共に、ガードリングの形成に伴う高温、
長時間の拡散を不要化することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を好適な実施形態に
基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態と
して、高耐圧高速バイポーラトランジスタの製造方法を
示したものである。
基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態と
して、高耐圧高速バイポーラトランジスタの製造方法を
示したものである。
【0023】ここでは、先ず、図1(a)に示すよう
に、集積回路中に高耐圧高速バイポーラトランジスタを
作りこむためのP型半導体基板11としてP型シリコン
ウェハーを用意する。そして、ボロンをドープした比抵
抗20Ω・cm、結晶方位が“100”のシリコン基板
表面のうち、半導体素子を形成する予定の領域にイオン
注入によりひ素を加速電圧100kVで3×1015個c
m-2打ち込む。その後、1100℃で120分の熱処理
によりN型高濃度埋め込み層12が形成される。そして
その上に、N型エピタキシャル成長層13を形成する。
N型エピタキシャル成長層13の厚さと不純物濃度は形
成するトランジスタの耐圧によって異なるが、例えば、
耐圧100Vのトランジスタであれば厚さは10μ程度
で不純物濃度は5×1014個cm-3程度である。
に、集積回路中に高耐圧高速バイポーラトランジスタを
作りこむためのP型半導体基板11としてP型シリコン
ウェハーを用意する。そして、ボロンをドープした比抵
抗20Ω・cm、結晶方位が“100”のシリコン基板
表面のうち、半導体素子を形成する予定の領域にイオン
注入によりひ素を加速電圧100kVで3×1015個c
m-2打ち込む。その後、1100℃で120分の熱処理
によりN型高濃度埋め込み層12が形成される。そして
その上に、N型エピタキシャル成長層13を形成する。
N型エピタキシャル成長層13の厚さと不純物濃度は形
成するトランジスタの耐圧によって異なるが、例えば、
耐圧100Vのトランジスタであれば厚さは10μ程度
で不純物濃度は5×1014個cm-3程度である。
【0024】エピタキシャル成長が終わると次に集積回
路の場合は素子分離工程が必要である。素子分離の方法
はいくつかの方法が知られているが、本実施形態では一
般的な接合分離法は使えない。なぜなら、接合分離をす
るためには高温長時間の拡散工程が必要になるため、本
発明の目的である高温長時間拡散の不要化が達成されな
いからである。そのため、素子分離は図1(b)に示す
ように、N型エピタキシャル成長層13に溝を掘って、
この溝の側壁を酸化して絶縁膜14を形成し、さらに、
この溝の内部を多結晶シリコンで埋め込む、いわゆる、
トレンチ方式の素子分離を行う。
路の場合は素子分離工程が必要である。素子分離の方法
はいくつかの方法が知られているが、本実施形態では一
般的な接合分離法は使えない。なぜなら、接合分離をす
るためには高温長時間の拡散工程が必要になるため、本
発明の目的である高温長時間拡散の不要化が達成されな
いからである。そのため、素子分離は図1(b)に示す
ように、N型エピタキシャル成長層13に溝を掘って、
この溝の側壁を酸化して絶縁膜14を形成し、さらに、
この溝の内部を多結晶シリコンで埋め込む、いわゆる、
トレンチ方式の素子分離を行う。
【0025】次に、本発明の特徴である溝埋め込み方式
によるガードリングの形成を行う。この工程は、図1
(c)に示すように、N型エピタキシャル成長層13の
トランジスタ形成予定領域16の周囲に、反応性イオン
エッチング(RIE)により幅1μ、深さ3μの環状溝
17を形成する。その後、環状溝17の側壁を酸化せず
そのまま清浄なシリコン面を露呈させたまま、図1
(d)に示したように、ボロンを高濃度にドープした多
結晶シリコン18を化学的気相成長法(CVD)により
堆積させる。
によるガードリングの形成を行う。この工程は、図1
(c)に示すように、N型エピタキシャル成長層13の
トランジスタ形成予定領域16の周囲に、反応性イオン
エッチング(RIE)により幅1μ、深さ3μの環状溝
17を形成する。その後、環状溝17の側壁を酸化せず
そのまま清浄なシリコン面を露呈させたまま、図1
(d)に示したように、ボロンを高濃度にドープした多
結晶シリコン18を化学的気相成長法(CVD)により
堆積させる。
【0026】化学的気相成長法(CVD)による堆積で
は多結晶シリコン膜はほぼ一様に堆積されるので、溝部
以外に堆積されたシリコンは除去しなければならない。
このため、化学的機械研磨法(CMP)を使い、図1
(e)に示したように、表面を平坦化した後、通常の方
法でトランジスタを形成する。
は多結晶シリコン膜はほぼ一様に堆積されるので、溝部
以外に堆積されたシリコンは除去しなければならない。
このため、化学的機械研磨法(CMP)を使い、図1
(e)に示したように、表面を平坦化した後、通常の方
法でトランジスタを形成する。
【0027】トランジスタを形成するに当たり、図1
(f)に示すように、環状溝17に多結晶シリコン18
を充填した範囲が露呈するように、レジスト膜19を塗
着してベース形成用開口部20を形成する。そして、ベ
ース形成用開口部20の全面にボロン21をイオン注入
して、多結晶シリコン18を含めたN型エピタキシャル
成長層13の表面部にボロン注入層22を形成する。こ
の場合の典型的なイオン注入条件は、加速電圧50k
V、ドーズ量3×1014個cm-2である。
(f)に示すように、環状溝17に多結晶シリコン18
を充填した範囲が露呈するように、レジスト膜19を塗
着してベース形成用開口部20を形成する。そして、ベ
ース形成用開口部20の全面にボロン21をイオン注入
して、多結晶シリコン18を含めたN型エピタキシャル
成長層13の表面部にボロン注入層22を形成する。こ
の場合の典型的なイオン注入条件は、加速電圧50k
V、ドーズ量3×1014個cm-2である。
【0028】次に、図1(g)に示したように、素子分
離のための多結晶シリコン15よりも内側の領域に、エ
ミッタ形成用開口部25及びコレクタ形成用開口部26
を有する絶縁膜23を形成すると共に、これと同一形状
のレジスト膜24を塗着する。そして、エミッタ形成用
開口部25及びコレクタ形成用開口部26を通して、ひ
素を加速電圧100kV、ドーズ量3×1015個cm-2
でイオン注入し、N型エピタキシャル成長層13の表面
部にひ素注入層28を作る。
離のための多結晶シリコン15よりも内側の領域に、エ
ミッタ形成用開口部25及びコレクタ形成用開口部26
を有する絶縁膜23を形成すると共に、これと同一形状
のレジスト膜24を塗着する。そして、エミッタ形成用
開口部25及びコレクタ形成用開口部26を通して、ひ
素を加速電圧100kV、ドーズ量3×1015個cm-2
でイオン注入し、N型エピタキシャル成長層13の表面
部にひ素注入層28を作る。
【0029】次に、1000℃で熱処理して、図1
(h)に示すように、トランジスタのエミッタ31、ベ
ース32及びコレクタ33を形成する。熱処理時間はト
ランジスタの電流増幅率(hFE)が所望の値になるよう
に設定する。この熱処理中に、ベース形成用開口部20
を通して先にトープされた多結晶シリコン18中のボロ
ンが、この多結晶シリコン18を装填した環状溝17の
側面と底面から拡散してP型拡散層30を形成する。こ
れによって、N型エピタキシャル成長層13中に形成さ
れたPN接合により、ガードリングと同等の効果を得る
ことができる。
(h)に示すように、トランジスタのエミッタ31、ベ
ース32及びコレクタ33を形成する。熱処理時間はト
ランジスタの電流増幅率(hFE)が所望の値になるよう
に設定する。この熱処理中に、ベース形成用開口部20
を通して先にトープされた多結晶シリコン18中のボロ
ンが、この多結晶シリコン18を装填した環状溝17の
側面と底面から拡散してP型拡散層30を形成する。こ
れによって、N型エピタキシャル成長層13中に形成さ
れたPN接合により、ガードリングと同等の効果を得る
ことができる。
【0030】その後、図示を省略した電極及び配線形成
工程、並びに表面保護膜形成工程を経てウェハー工程を
終了する。
工程、並びに表面保護膜形成工程を経てウェハー工程を
終了する。
【0031】かくして、本実施形態によれば、1000
℃で熱処理して、トランジスタのエミッタ31、ベース
32及びコレクタ33を形成するだけで、従来技術とし
て説明したガードリングと同等の効果が得られることに
なり、ガードリング方式の高耐圧設計を容易化すると共
に、ガードリングの形成に伴う高温、長時間の拡散を不
要化することができる。
℃で熱処理して、トランジスタのエミッタ31、ベース
32及びコレクタ33を形成するだけで、従来技術とし
て説明したガードリングと同等の効果が得られることに
なり、ガードリング方式の高耐圧設計を容易化すると共
に、ガードリングの形成に伴う高温、長時間の拡散を不
要化することができる。
【0032】なお、上記実施形態では本発明をバイポー
ラトランジスタに適用した場合について説明したが、本
発明はこれに適用を限定されるものではなく、ダイオー
ド、MOSFET、IGBT等、殆どの半導体装置に適
用することができ、また、縦型、横型を問わずいずれの
タイプの半導体素子にも適用可能である。
ラトランジスタに適用した場合について説明したが、本
発明はこれに適用を限定されるものではなく、ダイオー
ド、MOSFET、IGBT等、殆どの半導体装置に適
用することができ、また、縦型、横型を問わずいずれの
タイプの半導体素子にも適用可能である。
【0033】図2は横型MOSFET40に対する本発
明の適用例である。ここでは、P型半導体基板41上に
N型エピタキシャル成長層42が形成されている。この
N型エピタキシャル成長層42の表面部のうち、横型M
OSFETを形成しようとする領域の周囲に環状溝を形
成して、この溝に多結晶シリコン43を装填する。そし
て、多結晶シリコン43を外縁とする環状部位、すなわ
ち、ベース領域にボロンをイオン注入し、続いて、その
内側のソース領域と中心部のドレイン領域にひ素をイオ
ン注入した後、熱処理することによってベース44、ソ
ース46及びドレイン47を形成する。さらに、電極及
び配線形成工程、並びに表面保護膜形成工程により、絶
縁膜48によって互いに絶縁されたソース電極49、ゲ
ート電極50及びドレイン電極51を形成する。この場
合、多結晶シリコン43の底部及び側部にボロンが拡散
せしめられて、ガードリングと同等な効果を有するP型
拡散層45が形成される。
明の適用例である。ここでは、P型半導体基板41上に
N型エピタキシャル成長層42が形成されている。この
N型エピタキシャル成長層42の表面部のうち、横型M
OSFETを形成しようとする領域の周囲に環状溝を形
成して、この溝に多結晶シリコン43を装填する。そし
て、多結晶シリコン43を外縁とする環状部位、すなわ
ち、ベース領域にボロンをイオン注入し、続いて、その
内側のソース領域と中心部のドレイン領域にひ素をイオ
ン注入した後、熱処理することによってベース44、ソ
ース46及びドレイン47を形成する。さらに、電極及
び配線形成工程、並びに表面保護膜形成工程により、絶
縁膜48によって互いに絶縁されたソース電極49、ゲ
ート電極50及びドレイン電極51を形成する。この場
合、多結晶シリコン43の底部及び側部にボロンが拡散
せしめられて、ガードリングと同等な効果を有するP型
拡散層45が形成される。
【0034】図3は縦型のIGBT60に対する本発明
の適用例である。ここでは、コレクタとなるP型半導体
基板61上にN型エピタキシャル成長層62が形成され
ている。このN型エピタキシャル成長層62の表面部の
うち、縦型のIGBTを形成しようとする領域の周囲に
環状溝を形成して、この溝に多結晶シリコン63を装填
する。そして、多結晶シリコン63を外縁とする環状部
位、すなわち、ベース領域にボロンをイオン注入し、続
いて、その内側のエミッタ領域にひ素をイオン注入した
後、熱処理することによってベース64、エミッタ66
を形成する。さらに、電極及び配線形成工程、並びに表
面保護膜形成工程により、絶縁膜67によって互いに絶
縁されたエミッタ電極68、ゲート電極69を形成す
る。この場合、多結晶シリコン63の底部及び側部にボ
ロンが拡散せしめられて、ガードリングと同等な効果を
有するP型拡散層65が形成される。
の適用例である。ここでは、コレクタとなるP型半導体
基板61上にN型エピタキシャル成長層62が形成され
ている。このN型エピタキシャル成長層62の表面部の
うち、縦型のIGBTを形成しようとする領域の周囲に
環状溝を形成して、この溝に多結晶シリコン63を装填
する。そして、多結晶シリコン63を外縁とする環状部
位、すなわち、ベース領域にボロンをイオン注入し、続
いて、その内側のエミッタ領域にひ素をイオン注入した
後、熱処理することによってベース64、エミッタ66
を形成する。さらに、電極及び配線形成工程、並びに表
面保護膜形成工程により、絶縁膜67によって互いに絶
縁されたエミッタ電極68、ゲート電極69を形成す
る。この場合、多結晶シリコン63の底部及び側部にボ
ロンが拡散せしめられて、ガードリングと同等な効果を
有するP型拡散層65が形成される。
【0035】なお、上記実施形態では半導体製造工程で
は一般的であるイオン注入により、ボロンあるいはひ素
を注入したが、その代わりに例えばボロンあるいはひ素
を含む酸化膜をN型エピタキシャル成長層の表面部に形
成して加熱処理する方法を採用しても良い。
は一般的であるイオン注入により、ボロンあるいはひ素
を注入したが、その代わりに例えばボロンあるいはひ素
を含む酸化膜をN型エピタキシャル成長層の表面部に形
成して加熱処理する方法を採用しても良い。
【0036】なおまた、上記実施形態では半導体素子形
成予定領域の周囲に環状溝を形成したが、平面上におけ
る溝形状は円形でも、角形でも、あるいは、異形でも良
く、要は平面上で閉じた形であれば良い。
成予定領域の周囲に環状溝を形成したが、平面上におけ
る溝形状は円形でも、角形でも、あるいは、異形でも良
く、要は平面上で閉じた形であれば良い。
【0037】
【発明の効果】以上の説明によって明らかなように、本
発明によれば、高耐圧半導体装置においてしばしば用い
られるガードリング方式の問題点、すなわち、高温長時
間のガードリング拡散に伴う基板側からの不純物のしみ
出しを抑制することができ、基板側の急峻な不純物プロ
ファイルを当初の設計通りに近い形に維持することがで
きる。このため、高温、長時間の熱処理に起因する不純
物プロファイルの変化による予期せぬ耐圧低下や、素子
特性の劣化を防ぐことができる。
発明によれば、高耐圧半導体装置においてしばしば用い
られるガードリング方式の問題点、すなわち、高温長時
間のガードリング拡散に伴う基板側からの不純物のしみ
出しを抑制することができ、基板側の急峻な不純物プロ
ファイルを当初の設計通りに近い形に維持することがで
きる。このため、高温、長時間の熱処理に起因する不純
物プロファイルの変化による予期せぬ耐圧低下や、素子
特性の劣化を防ぐことができる。
【0038】また、高温、長時間の熱処理工程が不要に
なるため、製造所要時間を短縮することができる。
なるため、製造所要時間を短縮することができる。
【図1】本発明の一実施形態として、高耐圧高速バイポ
ーラトランジスタの製造方法を断面図で示した工程図。
ーラトランジスタの製造方法を断面図で示した工程図。
【図2】本発明を適用した横型MOSFETの断面図。
【図3】本発明を適用した縦型IGBTの断面図。
【図4】従来の半導体装置として示した非リーチスルー
型のPN接合ダイオードの断面図及び電界分布の説明
図。
型のPN接合ダイオードの断面図及び電界分布の説明
図。
【図5】従来の半導体装置として示したリーチスルー型
のPN接合ダイオードの断面図及び電界分布の説明図。
のPN接合ダイオードの断面図及び電界分布の説明図。
【図6】従来の半導体装置として示したフィールドプレ
ート構造のPN接合ダイオードの断面図。
ート構造のPN接合ダイオードの断面図。
【図7】従来の半導体装置として示したガードリング構
造のPN接合ダイオードの断面図。
造のPN接合ダイオードの断面図。
【図8】従来の半導体装置として示したガードリング構
造を用いたリーチスルー型のNPNバイポーラトランジ
スタの断面図。
造を用いたリーチスルー型のNPNバイポーラトランジ
スタの断面図。
11 P型半導体基板 12 N型高濃度埋め込み層 13 N型エピタキシャル成長層 14,23 絶縁膜 15,18 多結晶シリコン 16 トランジスタ形成予定領域 17 環状溝 19 レジスト膜 20 ベース形成用開口部 21 ボロン 22 ボロン注入層 24 レジスト膜 25 エミッタ形成用開口部 26 コレクタ形成用開口部 27 ひ素イオン 28 ひ素注入層 30 P型拡散層 31 エミッタ 32 ベース 33 コレクタ 40 MOSFET 60 IGBT
Claims (6)
- 【請求項1】第1導電型の半導体基板と、 前記半導体基板の主表面に形成された環状溝と、 前記環状溝に装填された第2導電型の半導体材料と、 前記環状溝に接して前記半導体基板に層状に形成され、
前記半導体基板とのPN接合部を有する環状層領域と、 前記環状層領域で囲まれた内側に形成された半導体素子
と、 を備えた半導体装置。 - 【請求項2】前記半導体基板が単結晶シリコンであり、
前記環状溝に装填された半導体材料は不純物物質を含
む、多結晶シリコン又は非晶質シリコンである、請求項
1に記載の半導体装置。 - 【請求項3】前記半導体基板がN型の単結晶シリコンで
あり、前記不純物物質がホウ素である、請求項2に記載
の半導体装置。 - 【請求項4】第1導電型の半導体基板の主表面に環状溝
を形成し、 前記環状溝に第2導電型の半導体材料を装填し、 加熱処理によって、前記環状溝に装填された半導体材料
を前記半導体基板に拡散させ、前記半導体基板とのPN
接合部を有する環状層領域を形成し、 前記環状層領域で囲まれた内側に半導体素子を形成す
る、 半導体装置の製造方法。 - 【請求項5】前記半導体基板が単結晶シリコンであり、
前記環状溝に装填された半導体材料は不純物物質を含
む、多結晶シリコン又は非晶質シリコンである、請求項
4に記載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項6】前記半導体基板がN型の単結晶シリコンで
あり、前記不純物物質がホウ素である、請求項5に記載
の半導体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14151497A JPH10335630A (ja) | 1997-05-30 | 1997-05-30 | 半導体装置及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14151497A JPH10335630A (ja) | 1997-05-30 | 1997-05-30 | 半導体装置及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10335630A true JPH10335630A (ja) | 1998-12-18 |
Family
ID=15293744
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14151497A Pending JPH10335630A (ja) | 1997-05-30 | 1997-05-30 | 半導体装置及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10335630A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006041533A (ja) * | 2004-07-27 | 2006-02-09 | Robert Bosch Gmbh | 高電圧mosトランジスタおよび相応の製造方法 |
JP2006253583A (ja) * | 2005-03-14 | 2006-09-21 | Fuji Electric Device Technology Co Ltd | サージ電圧保護ダイオード |
US8836025B2 (en) | 2012-08-23 | 2014-09-16 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Semiconductor device |
US9142613B2 (en) | 2012-08-23 | 2015-09-22 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Semiconductor device |
CN114335154A (zh) * | 2022-03-10 | 2022-04-12 | 深圳市威兆半导体有限公司 | 一种半导体器件、终端结构及其制造方法 |
-
1997
- 1997-05-30 JP JP14151497A patent/JPH10335630A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006041533A (ja) * | 2004-07-27 | 2006-02-09 | Robert Bosch Gmbh | 高電圧mosトランジスタおよび相応の製造方法 |
JP2006253583A (ja) * | 2005-03-14 | 2006-09-21 | Fuji Electric Device Technology Co Ltd | サージ電圧保護ダイオード |
US8836025B2 (en) | 2012-08-23 | 2014-09-16 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Semiconductor device |
US9142613B2 (en) | 2012-08-23 | 2015-09-22 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Semiconductor device |
US9337331B2 (en) | 2012-08-23 | 2016-05-10 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Semiconductor device |
CN114335154A (zh) * | 2022-03-10 | 2022-04-12 | 深圳市威兆半导体有限公司 | 一种半导体器件、终端结构及其制造方法 |
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