JPH10332935A - 位相差板、楕円偏光板及び液晶表示装置 - Google Patents
位相差板、楕円偏光板及び液晶表示装置Info
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- JPH10332935A JPH10332935A JP9157686A JP15768697A JPH10332935A JP H10332935 A JPH10332935 A JP H10332935A JP 9157686 A JP9157686 A JP 9157686A JP 15768697 A JP15768697 A JP 15768697A JP H10332935 A JPH10332935 A JP H10332935A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 複屈折率差の大きい液晶の複屈折による影響
を高度に補償できる位相差板を得て、広い視角範囲でコ
ントラストや表示色等の視認性に優れる液晶表示装置を
得ること。 【解決手段】 ポリエチレンナフタレートのフィルムか
らなり、波長４４０nmの光に基づく面内の複屈折率差が
０．０５以下である位相差板（３）、及びそれと偏光板
（１）との積層体からなる楕円偏光板、並びに液晶セル
の片側又は両側に前記位相差板と偏光板を有する液晶表
示装置。 【効果】 応答速度等に優れる液晶の複屈折による光学
特性を高度に補償できる位相差板を効率的に、大面積体
も容易に形成できる。
を高度に補償できる位相差板を得て、広い視角範囲でコ
ントラストや表示色等の視認性に優れる液晶表示装置を
得ること。 【解決手段】 ポリエチレンナフタレートのフィルムか
らなり、波長４４０nmの光に基づく面内の複屈折率差が
０．０５以下である位相差板（３）、及びそれと偏光板
（１）との積層体からなる楕円偏光板、並びに液晶セル
の片側又は両側に前記位相差板と偏光板を有する液晶表
示装置。 【効果】 応答速度等に優れる液晶の複屈折による光学
特性を高度に補償できる位相差板を効率的に、大面積体
も容易に形成できる。
Description
【０００１】
【発明の技術分野】本発明は、液晶セルのコントラスト
や表示色や視角特性等の光学補償に好適な位相差板、並
びにそれを用いた楕円偏光板及び液晶表示装置に関す
る。
や表示色や視角特性等の光学補償に好適な位相差板、並
びにそれを用いた楕円偏光板及び液晶表示装置に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】ワードプロセッサやパーソナルコンピュ
ータ等のＯＡ機器における表示媒体として、ＴＮ（ツイ
ストネマチック）型やＳ（スーパー）ＴＮ型を主流とす
る液晶表示装置が普及しており、かかる装置では液晶の
複屈折によるコントラストの低下や表示色の変色、斜め
方向から視認した場合の着色や変色等の視角特性の低下
などの問題があるため、その改善を目的に通例、液晶の
複屈折に基づく光学特性を補償するための位相差板が組
込まれている。
ータ等のＯＡ機器における表示媒体として、ＴＮ（ツイ
ストネマチック）型やＳ（スーパー）ＴＮ型を主流とす
る液晶表示装置が普及しており、かかる装置では液晶の
複屈折によるコントラストの低下や表示色の変色、斜め
方向から視認した場合の着色や変色等の視角特性の低下
などの問題があるため、その改善を目的に通例、液晶の
複屈折に基づく光学特性を補償するための位相差板が組
込まれている。
【０００３】従来、前記の位相差板としては、ポリカー
ボネートからなる延伸フィルムが知られていた。しかし
ながらかかる位相差板では、最近の低セルギャップ化等
による液晶の応答性の改善を目的とした、複屈折率差の
大きい液晶の使用に対して光学補償することが困難な問
題点があった。
ボネートからなる延伸フィルムが知られていた。しかし
ながらかかる位相差板では、最近の低セルギャップ化等
による液晶の応答性の改善を目的とした、複屈折率差の
大きい液晶の使用に対して光学補償することが困難な問
題点があった。
【０００４】
【発明の技術的課題】本発明は、複屈折率差の大きい液
晶の複屈折による影響を高度に補償できる位相差板を得
て、広い視角範囲でコントラストや表示色等の視認性に
優れる液晶表示装置を得ることを課題とする。
晶の複屈折による影響を高度に補償できる位相差板を得
て、広い視角範囲でコントラストや表示色等の視認性に
優れる液晶表示装置を得ることを課題とする。
【０００５】
【課題の解決手段】本発明は、ポリエチレンナフタレー
トのフィルムからなり、波長４４０nmの光に基づく面内
の複屈折率差が０．０５以下であることを特徴とする位
相差板、及びそれと偏光板との積層体からなることを特
徴とする楕円偏光板、並びに液晶セルの片側又は両側に
前記位相差板と偏光板を有することを特徴とする液晶表
示装置を提供するものである。
トのフィルムからなり、波長４４０nmの光に基づく面内
の複屈折率差が０．０５以下であることを特徴とする位
相差板、及びそれと偏光板との積層体からなることを特
徴とする楕円偏光板、並びに液晶セルの片側又は両側に
前記位相差板と偏光板を有することを特徴とする液晶表
示装置を提供するものである。
【０００６】
【発明の効果】本発明によれば、複屈折率差が大きくて
応答速度等に優れる液晶の複屈折による光学特性を高度
に補償できる位相差板を効率よく得ることができ、また
大面積体も容易に形成できて、コントラストや表示色等
に優れる良視認範囲が広く視角範囲の大きい液晶表示装
置を得ることができる。
応答速度等に優れる液晶の複屈折による光学特性を高度
に補償できる位相差板を効率よく得ることができ、また
大面積体も容易に形成できて、コントラストや表示色等
に優れる良視認範囲が広く視角範囲の大きい液晶表示装
置を得ることができる。
【０００７】
【発明の実施形態】本発明の位相差板は、波長４４０nm
の光に基づく面内の複屈折率差が０．０５以下のポリエ
チレンナフタレートフィルムからなる。これにより複屈
折率差が大きくて応答速度等に優れる液晶の複屈折に基
づく視角による変化等の光学特性を高度に補償できる理
由は、複屈折率差の波長分散特性が急峻なことに基づく
と考えられる。
の光に基づく面内の複屈折率差が０．０５以下のポリエ
チレンナフタレートフィルムからなる。これにより複屈
折率差が大きくて応答速度等に優れる液晶の複屈折に基
づく視角による変化等の光学特性を高度に補償できる理
由は、複屈折率差の波長分散特性が急峻なことに基づく
と考えられる。
【０００８】すなわちある波長、例えば波長５５０nmの
光の場合の複屈折率差(△ｎ1)を基準として、他の波長
の光における複屈折率差(△ｎ)の割合(△ｎ／△ｎ1)を
求めてプロットしたとき、傾斜角度の大きい直線又は曲
線として急峻な変化を示すことより、この変化が複屈折
率差の大きい液晶の光学特性の補償に適合するものと考
えられる。
光の場合の複屈折率差(△ｎ1)を基準として、他の波長
の光における複屈折率差(△ｎ)の割合(△ｎ／△ｎ1)を
求めてプロットしたとき、傾斜角度の大きい直線又は曲
線として急峻な変化を示すことより、この変化が複屈折
率差の大きい液晶の光学特性の補償に適合するものと考
えられる。
【０００９】ちなみに、複屈折率差の大きい液晶の光学
特性を補償することが困難な、従来のポリカーボネート
やポリメチルメタクリレートやポリビニルアルコール等
からなる位相差板では、複屈折率差の波長分散の変化が
ポリエチレンナフタレートの場合に比べて緩慢である。
特性を補償することが困難な、従来のポリカーボネート
やポリメチルメタクリレートやポリビニルアルコール等
からなる位相差板では、複屈折率差の波長分散の変化が
ポリエチレンナフタレートの場合に比べて緩慢である。
【００１０】前記した面内複屈折率差を満足する位相差
板は、例えばポリエチレンナフタレートの延伸フィルム
などとして得ることができる。光学補償能等の点より好
ましい波長４４０nmの光に基づく面内の複屈折率差は、
０．０００１〜０．０４、就中０．００１〜０．０３で
ある。
板は、例えばポリエチレンナフタレートの延伸フィルム
などとして得ることができる。光学補償能等の点より好
ましい波長４４０nmの光に基づく面内の複屈折率差は、
０．０００１〜０．０４、就中０．００１〜０．０３で
ある。
【００１１】前記の延伸処理は、一軸や二軸による乾熱
延伸方式などの適宜な方式で行うことができる。また例
えば厚さ方向の屈折率の制御等を目的に、熱収縮性フィ
ルムとの接着下に加熱延伸する方式なども採ることがで
きる。延伸処理は、ポリエチレンナフタレートフィルム
のガラス転移温度の近傍、ないしガラス転移温度以上の
温度で行うことが、処理の安定性や効率性等の点より好
ましい。
延伸方式などの適宜な方式で行うことができる。また例
えば厚さ方向の屈折率の制御等を目的に、熱収縮性フィ
ルムとの接着下に加熱延伸する方式なども採ることがで
きる。延伸処理は、ポリエチレンナフタレートフィルム
のガラス転移温度の近傍、ないしガラス転移温度以上の
温度で行うことが、処理の安定性や効率性等の点より好
ましい。
【００１２】本発明にてはポリエチレンナフタレートフ
ィルムを用いることより、目的の位相差板を効率よく形
成しうる。ポリアリレートやポリスルホンからなるフィ
ルムでは、複屈折率差の波長分散の変化の急峻さに不足
する点もさりながら、ガラス転移温度が高くて高温での
処理が要求され、精度の高い延伸処理が困難である。
ィルムを用いることより、目的の位相差板を効率よく形
成しうる。ポリアリレートやポリスルホンからなるフィ
ルムでは、複屈折率差の波長分散の変化の急峻さに不足
する点もさりながら、ガラス転移温度が高くて高温での
処理が要求され、精度の高い延伸処理が困難である。
【００１３】ちなみにポリエチレンナフタレートのガラ
ス転移温度は、約１４０℃で、延伸処理による位相差
（△ｎｄ）の誤差を±５nmに制御することも容易であ
る。液晶の光学補償には、△ｎｄの誤差が±５nm以内の
高精度の位相差板であることが望まれる。
ス転移温度は、約１４０℃で、延伸処理による位相差
（△ｎｄ）の誤差を±５nmに制御することも容易であ
る。液晶の光学補償には、△ｎｄの誤差が±５nm以内の
高精度の位相差板であることが望まれる。
【００１４】延伸処理に用いるポリエチレンナフタレー
トフィルムは、例えばキャスティング法や、押出法等の
適宜な方式で形成したものであってよい。キャスティン
グ法等の溶液製膜法が、厚さムラや配向歪ムラ等の少な
いフィルムを得る点より好ましい。
トフィルムは、例えばキャスティング法や、押出法等の
適宜な方式で形成したものであってよい。キャスティン
グ法等の溶液製膜法が、厚さムラや配向歪ムラ等の少な
いフィルムを得る点より好ましい。
【００１５】また配向歪ムラ等の少ない延伸フィルムを
得る点などより、アモルファスなポリエチレンナフタレ
ートフィルムが好ましく用いうる。ポリエチレンナフタ
レートフィルムにもたせる位相差は、任意であり、使用
目的の液晶表示装置などに応じて適宜に決定しうる。従
ってフィルムの厚さは、目的とする位相差等により適宜
に決定される。一般には、１０〜５００μm、就中２０
〜２００μmの厚さとされる。
得る点などより、アモルファスなポリエチレンナフタレ
ートフィルムが好ましく用いうる。ポリエチレンナフタ
レートフィルムにもたせる位相差は、任意であり、使用
目的の液晶表示装置などに応じて適宜に決定しうる。従
ってフィルムの厚さは、目的とする位相差等により適宜
に決定される。一般には、１０〜５００μm、就中２０
〜２００μmの厚さとされる。
【００１６】光学補償能等の点より好ましい位相差板
は、延伸方向の屈折率をｎx、延伸方向に直交する方向
の屈折率をｎy、厚さ方向の屈折率をｎzとしたとき、
式：Ｎz＝（ｎx−ｎz）／（ｎx−ｎy）の定義に基づ
き、−１≦Ｎz≦２である延伸フィルムである。Ｎz等の
特性は、フィルム厚、延伸倍率、延伸温度等の条件を変
えることにより制御することができる。
は、延伸方向の屈折率をｎx、延伸方向に直交する方向
の屈折率をｎy、厚さ方向の屈折率をｎzとしたとき、
式：Ｎz＝（ｎx−ｎz）／（ｎx−ｎy）の定義に基づ
き、−１≦Ｎz≦２である延伸フィルムである。Ｎz等の
特性は、フィルム厚、延伸倍率、延伸温度等の条件を変
えることにより制御することができる。
【００１７】本発明による位相差板は、ポリエチレンナ
フタレートフィルムの単層物や、そのフィルムと同種又
は異種のフィルム等からなる位相差層との積層体として
形成されていてもよいし、等方性の透明な樹脂層やガラ
ス層等で保護ないし補強されていてもよい。
フタレートフィルムの単層物や、そのフィルムと同種又
は異種のフィルム等からなる位相差層との積層体として
形成されていてもよいし、等方性の透明な樹脂層やガラ
ス層等で保護ないし補強されていてもよい。
【００１８】前記した積層用の異種位相差層としては、
適宜なものを用いうる。その例としてはポリカーボネー
ト、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエチレンやポ
リプロピレンの如きポリオレフィン、ポリメチルメタク
リレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
スチレン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリアミド等の適宜なプラスチックからなる
位相差フィルムなどがあげられる。
適宜なものを用いうる。その例としてはポリカーボネー
ト、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエチレンやポ
リプロピレンの如きポリオレフィン、ポリメチルメタク
リレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
スチレン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリアミド等の適宜なプラスチックからなる
位相差フィルムなどがあげられる。
【００１９】前記の位相差フィルムは、遅相軸方向の屈
折率をｎ1、進相軸方向の屈折率をｎ2、厚さ方向の屈折
率をｎ3としたとき、ｎ1＞ｎ2＞ｎ3の如き屈折率特性を
示す二軸延伸フィルムや通例の一軸延伸フィルム、ある
いは厚さ方向に配向した位相差フィルムや、面内の複屈
折率をｎ4、ｎ5、厚さ方向の屈折率をｎ6としたとき、
ｎ4＝ｎ5＞ｎ6やｎ4＝ｎ5＜ｎ6の如き屈折率特性を示す
一軸光学楕円体などの適宜な位相差特性を示すものであ
ってよい。
折率をｎ1、進相軸方向の屈折率をｎ2、厚さ方向の屈折
率をｎ3としたとき、ｎ1＞ｎ2＞ｎ3の如き屈折率特性を
示す二軸延伸フィルムや通例の一軸延伸フィルム、ある
いは厚さ方向に配向した位相差フィルムや、面内の複屈
折率をｎ4、ｎ5、厚さ方向の屈折率をｎ6としたとき、
ｎ4＝ｎ5＞ｎ6やｎ4＝ｎ5＜ｎ6の如き屈折率特性を示す
一軸光学楕円体などの適宜な位相差特性を示すものであ
ってよい。
【００２０】本発明の位相差板は、上記したように複屈
折率差の大きい液晶からなる液晶セルの光学補償などに
好ましく用いうるが、その液晶セルからなる表示装置の
形成に偏光板を用いる場合などには、偏光板と積層した
楕円偏光板とすることもできる。
折率差の大きい液晶からなる液晶セルの光学補償などに
好ましく用いうるが、その液晶セルからなる表示装置の
形成に偏光板を用いる場合などには、偏光板と積層した
楕円偏光板とすることもできる。
【００２１】図１に前記の楕円偏光板を例示した。１が
偏光板、２が接着層、３が位相差板である。偏光板の吸
収軸と位相差板の遅相軸等との配置角度は、平行関係や
直交関係、あるいは直交以外の交差関係の如く任意であ
る。なお図１において、位相差板３の外側に付設した接
着層２は、液晶セル等に接着するためのもので粘着剤か
らなる。
偏光板、２が接着層、３が位相差板である。偏光板の吸
収軸と位相差板の遅相軸等との配置角度は、平行関係や
直交関係、あるいは直交以外の交差関係の如く任意であ
る。なお図１において、位相差板３の外側に付設した接
着層２は、液晶セル等に接着するためのもので粘着剤か
らなる。
【００２２】偏光板としては、適宜なものを用いること
ができ特に限定はないが一般には、偏光フィルムからな
るものが用いられる。偏光フィルムの例としては、ポリ
ビニルアルコール系や部分ホルマール化ポリビニルアル
コール系、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化
物の如き親水性高分子のフィルムにヨウ素及び／又は二
色性染料を吸着させて延伸したもの、ポリビニルアルコ
ールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物の如
きポリエン配向フィルムなどがあげられる。偏光フィル
ムの厚さは通例５〜８０μmであるが、これに限定され
ない。用いる偏光板は、偏光フィルムの片面又は両面を
透明保護層等で被覆したものなどであってもよい。
ができ特に限定はないが一般には、偏光フィルムからな
るものが用いられる。偏光フィルムの例としては、ポリ
ビニルアルコール系や部分ホルマール化ポリビニルアル
コール系、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化
物の如き親水性高分子のフィルムにヨウ素及び／又は二
色性染料を吸着させて延伸したもの、ポリビニルアルコ
ールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物の如
きポリエン配向フィルムなどがあげられる。偏光フィル
ムの厚さは通例５〜８０μmであるが、これに限定され
ない。用いる偏光板は、偏光フィルムの片面又は両面を
透明保護層等で被覆したものなどであってもよい。
【００２３】また楕円偏光板の形成に用いる位相差板
は、少なくとも１層のポリエチレンナフタレートフィル
ムを含むものであればよい。従って上記した当該フィル
ムの単層物、そのフィルムと同種又は異種の位相差層と
の積層体などの如く、１層からなる位相差板や２層以上
の位相差層の積層体からなる位相差板等として適宜な層
形態を有するものであってよい。
は、少なくとも１層のポリエチレンナフタレートフィル
ムを含むものであればよい。従って上記した当該フィル
ムの単層物、そのフィルムと同種又は異種の位相差層と
の積層体などの如く、１層からなる位相差板や２層以上
の位相差層の積層体からなる位相差板等として適宜な層
形態を有するものであってよい。
【００２４】位相差層の積層や位相差板と偏光板との積
層等に際しては、図例の如く必要に応じて接着層２ない
し粘着層などの適宜な接着手段を介して固着することも
できる。用いる接着剤等の種類については特に限定はな
いが、位相差板等の光学特性の変化を防止する点より、
硬化や乾燥の際に高温のプロセスを要しないものが好ま
しく、長時間の硬化処理や乾燥時間を要しないものが望
ましい。
層等に際しては、図例の如く必要に応じて接着層２ない
し粘着層などの適宜な接着手段を介して固着することも
できる。用いる接着剤等の種類については特に限定はな
いが、位相差板等の光学特性の変化を防止する点より、
硬化や乾燥の際に高温のプロセスを要しないものが好ま
しく、長時間の硬化処理や乾燥時間を要しないものが望
ましい。
【００２５】また熱や湿度で剥離しにくい接着処理が好
ましく、かかる点よりは、ブチル（メタ）アクリレート
やメチル（メタ）アクリレート、エチル（メタ）アクリ
レートやアクリル酸などで代表されるアクリル系モノマ
ーの１種又は２種以上を１０万以上の分子量に重合処理
してなる、ガラス転移温度が０℃以下のポリマーをベー
スポリマーに用いた粘着剤を必要に応じ架橋剤等を介し
て分子量の増大処理や架橋処理を施した粘着層による接
着処理が好ましい。なお屈折率が異なるものを積層する
場合には、反射損の抑制などの点より中間の屈折率を有
する接着剤等が好ましく用いられる。
ましく、かかる点よりは、ブチル（メタ）アクリレート
やメチル（メタ）アクリレート、エチル（メタ）アクリ
レートやアクリル酸などで代表されるアクリル系モノマ
ーの１種又は２種以上を１０万以上の分子量に重合処理
してなる、ガラス転移温度が０℃以下のポリマーをベー
スポリマーに用いた粘着剤を必要に応じ架橋剤等を介し
て分子量の増大処理や架橋処理を施した粘着層による接
着処理が好ましい。なお屈折率が異なるものを積層する
場合には、反射損の抑制などの点より中間の屈折率を有
する接着剤等が好ましく用いられる。
【００２６】本発明の位相差板や楕円偏光板を用いての
液晶表示装置の形成は、従来に準じて行いうる。すなわ
ち液晶表示装置は一般に、液晶セルと光学補償用の位相
差板、及び必要に応じての偏光板や照明システム等の構
成部品を適宜に組立てて駆動回路を組込むことなどによ
り形成されるが、本発明においては上記の如く、本発明
による位相差板を光学補償用のものに用いて、それを液
晶セルの少なくとも片側に設ける点を除いて特に限定は
なく、従来に準じうる。
液晶表示装置の形成は、従来に準じて行いうる。すなわ
ち液晶表示装置は一般に、液晶セルと光学補償用の位相
差板、及び必要に応じての偏光板や照明システム等の構
成部品を適宜に組立てて駆動回路を組込むことなどによ
り形成されるが、本発明においては上記の如く、本発明
による位相差板を光学補償用のものに用いて、それを液
晶セルの少なくとも片側に設ける点を除いて特に限定は
なく、従来に準じうる。
【００２７】従って、液晶セルの片側又は両側に偏光板
を配置した液晶表示装置や、照明システムにバックライ
トあるいは反射板を用いたものなどの適宜な液晶表示装
置を形成することができる。偏光板を用いた液晶表示装
置の場合、光学補償用の位相差板は液晶セルと偏光板、
特に視認側の偏光板との間に配置することが補償効果の
点などより好ましい。その配置に際しては、上記の楕円
偏光板としたものを用いることもできる。
を配置した液晶表示装置や、照明システムにバックライ
トあるいは反射板を用いたものなどの適宜な液晶表示装
置を形成することができる。偏光板を用いた液晶表示装
置の場合、光学補償用の位相差板は液晶セルと偏光板、
特に視認側の偏光板との間に配置することが補償効果の
点などより好ましい。その配置に際しては、上記の楕円
偏光板としたものを用いることもできる。
【００２８】図２、図３に偏光板を用いた液晶表示装置
の構成例を示した。４が液晶セル、５がバックライトシ
ステム、６が反射層である。なお７は光拡散板である。
図２のものは両側に光学補償用の位相差板３を配置し
た、照明システムがバックライト型５のものであり、図
３のものは片側にのみ光学補償用の位相差板３を配置し
た、照明システムが反射型６のものである。
の構成例を示した。４が液晶セル、５がバックライトシ
ステム、６が反射層である。なお７は光拡散板である。
図２のものは両側に光学補償用の位相差板３を配置し
た、照明システムがバックライト型５のものであり、図
３のものは片側にのみ光学補償用の位相差板３を配置し
た、照明システムが反射型６のものである。
【００２９】前記において液晶表示装置の形成部品は、
積層一体化されていてもよいし、分離状態にあってもよ
い。また液晶表示装置の形成に際しては、例えば拡散板
やアンチグレア層、反射防止膜、保護層や保護板などの
適宜な光学素子を適宜に配置することができる。
積層一体化されていてもよいし、分離状態にあってもよ
い。また液晶表示装置の形成に際しては、例えば拡散板
やアンチグレア層、反射防止膜、保護層や保護板などの
適宜な光学素子を適宜に配置することができる。
【００３０】光学補償用の位相差板としては、液晶セル
の複屈折による位相差を広い視角範囲にわたり補償する
ものが好ましく用いられる。これにより、広い視角範囲
にわたり着色防止等が達成される。適用する液晶セルは
任意であるが、高速応答を目的とした複屈折率差の大き
い液晶を用いたものなどに好ましく適用することができ
る。
の複屈折による位相差を広い視角範囲にわたり補償する
ものが好ましく用いられる。これにより、広い視角範囲
にわたり着色防止等が達成される。適用する液晶セルは
任意であるが、高速応答を目的とした複屈折率差の大き
い液晶を用いたものなどに好ましく適用することができ
る。
【００３１】
実施例１ 厚さ１００μmのアモルファスなポリエチレンナフタレ
ートフィルムを１５５℃で１．２倍に一軸延伸処理し
て、波長４４０nmの光に基づく面内の複屈折率差：△ｎ
(以下同じ)が０．００４４で位相差：△ｎｄ(以下同じ)
が４４０nmであり、Ｎzが１の位相差板を得た。
ートフィルムを１５５℃で１．２倍に一軸延伸処理し
て、波長４４０nmの光に基づく面内の複屈折率差：△ｎ
(以下同じ)が０．００４４で位相差：△ｎｄ(以下同じ)
が４４０nmであり、Ｎzが１の位相差板を得た。
【００３２】実施例２ 厚さ１００μmのアモルファスなポリエチレンナフタレ
ートフィルムを１５５℃でＭＤ方向に１．１５倍、厚さ
方向に１．１倍の延伸処理を施して、△ｎ０．００４
４、△ｎｄ４４０nm、Ｎz０．５の位相差板を得た。
ートフィルムを１５５℃でＭＤ方向に１．１５倍、厚さ
方向に１．１倍の延伸処理を施して、△ｎ０．００４
４、△ｎｄ４４０nm、Ｎz０．５の位相差板を得た。
【００３３】比較例 厚さ１００μmのポリカーボネートフィルムを１６０℃
下、周速の異なるロール間に導入して１．１５倍の延伸
処理を施し、△ｎ０．００４４、△ｎｄ４４０nm、Ｎz
１の位相差板を得た。
下、周速の異なるロール間に導入して１．１５倍の延伸
処理を施し、△ｎ０．００４４、△ｎｄ４４０nm、Ｎz
１の位相差板を得た。
【００３４】評価試験 実施例、比較例で得た位相差板と偏光板（日東電工社
製、ＥＧ１２２５ＤＵ）を厚さ２０μmのアクリル系粘
着層を介し積層して楕円偏光板を得、それを高速応答型
ＳＴＮ液晶セルの両面に厚さ２０μmのアクリル系粘着
層を介し接着して液晶表示装置を形成し、その視認性を
黒表示のレベル（コントラスト）と視野角について調べ
た。
製、ＥＧ１２２５ＤＵ）を厚さ２０μmのアクリル系粘
着層を介し積層して楕円偏光板を得、それを高速応答型
ＳＴＮ液晶セルの両面に厚さ２０μmのアクリル系粘着
層を介し接着して液晶表示装置を形成し、その視認性を
黒表示のレベル（コントラスト）と視野角について調べ
た。
【００３５】前記の結果を次表に示した。
【図１】楕円偏光板例の断面図
【図２】液晶表示装置例の断面図
【図３】他の液晶表示装置例の断面図
【符号の説明】 １：偏光板 ２：接着層 ３：位相差板 ４：液晶セル
Claims (6)
- 【請求項１】 ポリエチレンナフタレートのフィルムか
らなり、波長４４０nmの光に基づく面内の複屈折率差が
０．０５以下であることを特徴とする位相差板。 - 【請求項２】 請求項１において、フィルムが延伸処理
体からなり、その延伸方向の屈折率をｎx、延伸方向に
直交する方向の屈折率をｎy、厚さ方向の屈折率をｎzと
したとき、式：Ｎz＝（ｎx−ｎz）／（ｎx−ｎy）で表
されるＮzが−１〜２である位相差板。 - 【請求項３】 請求項１又は２において、アモルファス
なポリエチレンナフタレートを用いてなる位相差板。 - 【請求項４】 １層又は２層以上の位相差層と偏光板と
の積層体からなり、その位相差層として請求項１〜３に
記載の位相差板を１層又は２層以上含むことを特徴とす
る楕円偏光板。 - 【請求項５】 請求項４において、積層体が粘着層を介
して接着処理されており、その粘着層がガラス転移温度
０℃以下のポリマーをベースポリマーとするものである
楕円偏光板。 - 【請求項６】 液晶セルの片側又は両側に、請求項１〜
３に記載の位相差板の少なくとも１層と偏光板を有する
ことを特徴とする液晶表示装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9157686A JPH10332935A (ja) | 1997-05-29 | 1997-05-29 | 位相差板、楕円偏光板及び液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9157686A JPH10332935A (ja) | 1997-05-29 | 1997-05-29 | 位相差板、楕円偏光板及び液晶表示装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10332935A true JPH10332935A (ja) | 1998-12-18 |
Family
ID=15655180
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9157686A Pending JPH10332935A (ja) | 1997-05-29 | 1997-05-29 | 位相差板、楕円偏光板及び液晶表示装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10332935A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008517139A (ja) * | 2004-10-18 | 2008-05-22 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 変性コポリエステルおよび変性コポリエステルを含む光学フィルム |
-
1997
- 1997-05-29 JP JP9157686A patent/JPH10332935A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008517139A (ja) * | 2004-10-18 | 2008-05-22 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 変性コポリエステルおよび変性コポリエステルを含む光学フィルム |
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|---|---|---|---|
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050824 |
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