JP2000227520A - 位相差板、積層偏光板及び液晶表示装置 - Google Patents
位相差板、積層偏光板及び液晶表示装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 液晶の複屈折による位相差やその視角による
変化に加えて、それら特性の波長依存性等についても対
処しうる豊富な位相差特性を有する位相差板の開発。 【解決手段】 面内の主屈折率をｎx、ｎy、厚さ方向の
屈折率をｎzとし、かつｎx≧ｎyとしたとき、ｎx＝ｎy
＞ｎz、ｎx＞ｎy＞ｎz、ｎx＞ｎy＝ｎz、ｎx＞ｎz＞ｎ
y、ｎx＝ｎz＞ｎy、ｎz＞ｎx＞ｎy又はｎz＞ｎx＝ｎyの
屈折率特性を示す位相差フィルムをその屈折率特性が相
違する２種以上の組合せで用いてなる位相差板、その位
相差板と偏光板との積層体からなる積層偏光板、及びそ
の積層偏光板を液晶セルの少なくとも片側に有する液晶
表示装置。 【効果】 波長依存性が相違するものの組合せにより波
長依存性を制御でき、また遅相軸の交差配置にて（疑
似）旋光性も付与できて、液晶による複屈折の波長依存
性等についても補償できる。
変化に加えて、それら特性の波長依存性等についても対
処しうる豊富な位相差特性を有する位相差板の開発。 【解決手段】 面内の主屈折率をｎx、ｎy、厚さ方向の
屈折率をｎzとし、かつｎx≧ｎyとしたとき、ｎx＝ｎy
＞ｎz、ｎx＞ｎy＞ｎz、ｎx＞ｎy＝ｎz、ｎx＞ｎz＞ｎ
y、ｎx＝ｎz＞ｎy、ｎz＞ｎx＞ｎy又はｎz＞ｎx＝ｎyの
屈折率特性を示す位相差フィルムをその屈折率特性が相
違する２種以上の組合せで用いてなる位相差板、その位
相差板と偏光板との積層体からなる積層偏光板、及びそ
の積層偏光板を液晶セルの少なくとも片側に有する液晶
表示装置。 【効果】 波長依存性が相違するものの組合せにより波
長依存性を制御でき、また遅相軸の交差配置にて（疑
似）旋光性も付与できて、液晶による複屈折の波長依存
性等についても補償できる。
Description
【０００１】
【発明の技術分野】本発明は、液晶による複屈折の補償
に必要な各種の位相差特性を有する位相差板並びにそれ
を用いた積層偏光板及び液晶表示装置に関する。
に必要な各種の位相差特性を有する位相差板並びにそれ
を用いた積層偏光板及び液晶表示装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】液晶の複屈折による位相差を位相差板に
て補償して視認特性を改善する手段が提案されている。
ちなみにＳＴＮでは白黒表示の達成のために、ＴＦＴに
おけるＴＮやＶＡでは良視認の視野角を拡大するために
かかる位相差板による補償手段が講じられている。
て補償して視認特性を改善する手段が提案されている。
ちなみにＳＴＮでは白黒表示の達成のために、ＴＦＴに
おけるＴＮやＶＡでは良視認の視野角を拡大するために
かかる位相差板による補償手段が講じられている。
【０００３】しかしながら、従来の位相差板では液晶の
位相差特性に充分に対処できない問題点があった。すな
わち液晶による複屈折は、同じ液晶にても配向状態で特
性が変化するためその補償には、特に視角による着色現
象の補償には位相差やその視角による変化に対する対処
に加えて、それら特性の波長依存性に対しても対処する
ことが求められ、旋光性を伴う場合にはその波長依存性
に対しても対処することが求められる。
位相差特性に充分に対処できない問題点があった。すな
わち液晶による複屈折は、同じ液晶にても配向状態で特
性が変化するためその補償には、特に視角による着色現
象の補償には位相差やその視角による変化に対する対処
に加えて、それら特性の波長依存性に対しても対処する
ことが求められ、旋光性を伴う場合にはその波長依存性
に対しても対処することが求められる。
【０００４】従って液晶の複屈折に対する補償には、液
晶の配向状態等も含めた特性に応じて対処することが求
められるが、従来の位相差板では位相差やその視角によ
る変化に対して対処することが限界で、それら特性の波
長依存性等については対処できない問題点があった。
晶の配向状態等も含めた特性に応じて対処することが求
められるが、従来の位相差板では位相差やその視角によ
る変化に対して対処することが限界で、それら特性の波
長依存性等については対処できない問題点があった。
【０００５】
【発明の技術的課題】本発明は、液晶の複屈折による位
相差やその視角による変化に加えて、それら特性の波長
依存性等についても対処しうる豊富な位相差特性を有す
る位相差板の開発を目的とする。
相差やその視角による変化に加えて、それら特性の波長
依存性等についても対処しうる豊富な位相差特性を有す
る位相差板の開発を目的とする。
【０００６】
【課題の解決手段】本発明は、面内の主屈折率をｎx、
ｎy、厚さ方向の屈折率をｎzとし、かつｎx≧ｎyとした
とき、ｎx＝ｎy＞ｎz、ｎx＞ｎy＞ｎz、ｎx＞ｎy＝ｎ
z、ｎx＞ｎz＞ｎy、ｎx＝ｎz＞ｎy、ｎz＞ｎx＞ｎy又は
ｎz＞ｎx＝ｎyの屈折率特性を示す位相差フィルムをそ
の屈折率特性が相違する２種以上の組合せで用いたこと
を特徴とする位相差板を提供するものである。
ｎy、厚さ方向の屈折率をｎzとし、かつｎx≧ｎyとした
とき、ｎx＝ｎy＞ｎz、ｎx＞ｎy＞ｎz、ｎx＞ｎy＝ｎ
z、ｎx＞ｎz＞ｎy、ｎx＝ｎz＞ｎy、ｎz＞ｎx＞ｎy又は
ｎz＞ｎx＝ｎyの屈折率特性を示す位相差フィルムをそ
の屈折率特性が相違する２種以上の組合せで用いたこと
を特徴とする位相差板を提供するものである。
【０００７】また本発明は、前記の位相差板と偏光板と
の積層体からなることを特徴とする積層偏光板、及びそ
の積層偏光板を液晶セルの少なくとも片側に有すること
を特徴とする液晶表示装置を提供するものである。
の積層体からなることを特徴とする積層偏光板、及びそ
の積層偏光板を液晶セルの少なくとも片側に有すること
を特徴とする液晶表示装置を提供するものである。
【０００８】
【発明の効果】本発明によれば、波長依存性が相違する
ものの組合せにより波長依存性を制御でき、また遅相軸
（ｎx軸）の交差配置にて（疑似）旋光性も付与できる
と共に、液晶の配向状態による複屈折特性の相違に対し
ても対処できて、液晶の複屈折による位相差やその視角
による変化に加えて、それら特性の波長依存性等につい
ても補償しうる各種の位相差特性を有する豊富な位相差
板を得ることができる。
ものの組合せにより波長依存性を制御でき、また遅相軸
（ｎx軸）の交差配置にて（疑似）旋光性も付与できる
と共に、液晶の配向状態による複屈折特性の相違に対し
ても対処できて、液晶の複屈折による位相差やその視角
による変化に加えて、それら特性の波長依存性等につい
ても補償しうる各種の位相差特性を有する豊富な位相差
板を得ることができる。
【０００９】また位相差板と偏光板を組合せた積層偏光
板では、その位相差板のｎx軸（ｎx方向）と偏光板の透
過軸を平行関係又は直交関係に配置することで正面（垂
直）方向の特性には影響を与えずに視角が変化する斜め
方向の特性を制御でき、良視認の視野角の拡大などを達
成することができる。従って上記により、液晶による複
屈折を高精度に補償した視認性に優れる液晶表示装置を
得ることができる。
板では、その位相差板のｎx軸（ｎx方向）と偏光板の透
過軸を平行関係又は直交関係に配置することで正面（垂
直）方向の特性には影響を与えずに視角が変化する斜め
方向の特性を制御でき、良視認の視野角の拡大などを達
成することができる。従って上記により、液晶による複
屈折を高精度に補償した視認性に優れる液晶表示装置を
得ることができる。
【００１０】
【発明の実施形態】本発明による位相差板は、面内の主
屈折率をｎx、ｎy、厚さ方向の屈折率をｎzとし、かつ
ｎx≧ｎyとしたとき、ｎx＝ｎy＞ｎz、ｎx＞ｎy＞ｎz、
ｎx＞ｎy＝ｎz、ｎx＞ｎz＞ｎy、ｎx＝ｎz＞ｎy、ｎz＞
ｎx＞ｎy又はｎz＞ｎx＝ｎyの屈折率特性を示す位相差
フィルムをその屈折率特性が相違する２種以上の組合せ
で用いたものからなる。
屈折率をｎx、ｎy、厚さ方向の屈折率をｎzとし、かつ
ｎx≧ｎyとしたとき、ｎx＝ｎy＞ｎz、ｎx＞ｎy＞ｎz、
ｎx＞ｎy＝ｎz、ｎx＞ｎz＞ｎy、ｎx＝ｎz＞ｎy、ｎz＞
ｎx＞ｎy又はｎz＞ｎx＝ｎyの屈折率特性を示す位相差
フィルムをその屈折率特性が相違する２種以上の組合せ
で用いたものからなる。
【００１１】位相差フィルムとしては、前記の屈折率特
性を示す適宜なものを用いることができ、特に限定はな
い。従って例えば、各種のポリマーからなるフィルムを
一軸や二軸等の適宜な方式で延伸処理してなる延伸フィ
ルム、ディスコチィク系やネマチック系等の各種液晶ポ
リマーからなる配向フィルムやその配向層をフィルム基
材で支持したものなどの各種のものを用いることができ
る。就中、光透過率に優れて配向ムラや位相差ムラの少
ないものが好ましく用いうる。
性を示す適宜なものを用いることができ、特に限定はな
い。従って例えば、各種のポリマーからなるフィルムを
一軸や二軸等の適宜な方式で延伸処理してなる延伸フィ
ルム、ディスコチィク系やネマチック系等の各種液晶ポ
リマーからなる配向フィルムやその配向層をフィルム基
材で支持したものなどの各種のものを用いることができ
る。就中、光透過率に優れて配向ムラや位相差ムラの少
ないものが好ましく用いうる。
【００１２】また前記の延伸フィルムを形成するポリマ
ーも適宜なものであってよい。ちなみにその例として
は、ポリカーボネートやポリアリレート、ポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレンナフタレートの如きポリ
エステルやポリスルホン、オレフィン系ポリマーやノル
ボルネン系ポリマー、アクリル系ポリマーやスチレン系
ポリマー、トリアセチルセルロースの如きセルロース系
ポリマーやポリビニルアルコール、それらポリマーの２
種又は３種以上を混合したポリマーなどがあげられる。
ーも適宜なものであってよい。ちなみにその例として
は、ポリカーボネートやポリアリレート、ポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレンナフタレートの如きポリ
エステルやポリスルホン、オレフィン系ポリマーやノル
ボルネン系ポリマー、アクリル系ポリマーやスチレン系
ポリマー、トリアセチルセルロースの如きセルロース系
ポリマーやポリビニルアルコール、それらポリマーの２
種又は３種以上を混合したポリマーなどがあげられる。
【００１３】位相差板の形成は、面内の主屈折率をｎ
x、ｎy、厚さ方向の屈折率をｎzとし、かつｎx≧ｎyと
したとき（以下同じ）、ｎx＝ｎy＞ｎz、ｎx＞ｎy＞ｎ
z、ｎx＞ｎy＝ｎz、ｎx＞ｎz＞ｎy、ｎx＝ｎz＞ｎy、ｎ
z＞ｎx＞ｎy、又はｎz＞ｎx＝ｎyの屈折率特性を示す位
相差フィルムをその屈折率特性が相違する２種又は３種
以上の組合せで用いてそれらの積層体とする方式などに
より行うことができる。
x、ｎy、厚さ方向の屈折率をｎzとし、かつｎx≧ｎyと
したとき（以下同じ）、ｎx＝ｎy＞ｎz、ｎx＞ｎy＞ｎ
z、ｎx＞ｎy＝ｎz、ｎx＞ｎz＞ｎy、ｎx＝ｎz＞ｎy、ｎ
z＞ｎx＞ｎy、又はｎz＞ｎx＝ｎyの屈折率特性を示す位
相差フィルムをその屈折率特性が相違する２種又は３種
以上の組合せで用いてそれらの積層体とする方式などに
より行うことができる。
【００１４】前記において組合せる位相差フィルムの屈
折率特性は、任意であり、またｎx軸等の配置角度も任
意である。その組合せや組合せ数、配置角度を変えるこ
とにより位相差特性を変化させることができる。また位
相差の波長依存性（波長分散）が相違する位相差フィル
ムの組合せで用いることにより、その用いた各位相差フ
ィルムの波長依存特性とは相違した別個の波長依存特性
を示す位相差板を得ることができる。
折率特性は、任意であり、またｎx軸等の配置角度も任
意である。その組合せや組合せ数、配置角度を変えるこ
とにより位相差特性を変化させることができる。また位
相差の波長依存性（波長分散）が相違する位相差フィル
ムの組合せで用いることにより、その用いた各位相差フ
ィルムの波長依存特性とは相違した別個の波長依存特性
を示す位相差板を得ることができる。
【００１５】前記の波長依存性は、（ｎx−ｎz）／（ｎ
x−ｎy）にて定義されるＮz（視野角特性の指標）につ
いても発現し、各位相差フィルムの単品では得られない
特性を発揮させることができる。さらにｎx軸の交差配
置による（疑似）旋光性についても波長依存性が発現す
る。
x−ｎy）にて定義されるＮz（視野角特性の指標）につ
いても発現し、各位相差フィルムの単品では得られない
特性を発揮させることができる。さらにｎx軸の交差配
置による（疑似）旋光性についても波長依存性が発現す
る。
【００１６】前記において同じ波長依存性の位相差フィ
ルムの組合せでは、得られる位相差板における波長依存
性は各位相差フィルムの波長依存性と同じで、異なる波
長依存性は発生しない。またＮzにおいても波長依存性
は発生せず、各位相差フィルムと同様に一定のＮz値を
維持して、波長に依存しない。
ルムの組合せでは、得られる位相差板における波長依存
性は各位相差フィルムの波長依存性と同じで、異なる波
長依存性は発生しない。またＮzにおいても波長依存性
は発生せず、各位相差フィルムと同様に一定のＮz値を
維持して、波長に依存しない。
【００１７】上記の如く波長依存性が相違する位相差フ
ィルムの組合せで新たな特性を付与できて、液晶の複屈
折による位相差やその視角による変化に加えて、それら
特性の波長依存性等についても補償しうる各種の位相差
特性を有する豊富な位相差板を得ることができ、液晶の
配向状態等の違いによる複屈折特性の相違に対しても高
精度に補償することができる。
ィルムの組合せで新たな特性を付与できて、液晶の複屈
折による位相差やその視角による変化に加えて、それら
特性の波長依存性等についても補償しうる各種の位相差
特性を有する豊富な位相差板を得ることができ、液晶の
配向状態等の違いによる複屈折特性の相違に対しても高
精度に補償することができる。
【００１８】なお上記の位相差フィルムにおける屈折率
特性は、ポリマー種や延伸条件ないし配向条件などによ
り制御することができ、また厚さ方向の屈折率ｎzは、
例えば処理対象のフィルムの片面又は両面にそれぞれ１
層又は２層以上の熱収縮性フィルムを接着して、加熱に
よるその熱収縮性フィルムの収縮力の作用下にフィルム
を延伸又は収縮処理する方式などにより制御することが
できる。前記処理対象のフィルムは、流延法や押出し成
形法等の従来に準じた適宜な方式で形成したものであっ
てよい。
特性は、ポリマー種や延伸条件ないし配向条件などによ
り制御することができ、また厚さ方向の屈折率ｎzは、
例えば処理対象のフィルムの片面又は両面にそれぞれ１
層又は２層以上の熱収縮性フィルムを接着して、加熱に
よるその熱収縮性フィルムの収縮力の作用下にフィルム
を延伸又は収縮処理する方式などにより制御することが
できる。前記処理対象のフィルムは、流延法や押出し成
形法等の従来に準じた適宜な方式で形成したものであっ
てよい。
【００１９】また用いる位相差フィルムの厚さは、目的
とする位相差特性などに応じて適宜に決定することがで
きる。一般には、１〜５００μm、就中３〜３５０μm、
特に５〜２５０μmの厚さのものが用いられるが、これ
に限定されず液晶ポリマーの配向フィルムなどでは１μ
m未満の厚さである場合もある。
とする位相差特性などに応じて適宜に決定することがで
きる。一般には、１〜５００μm、就中３〜３５０μm、
特に５〜２５０μmの厚さのものが用いられるが、これ
に限定されず液晶ポリマーの配向フィルムなどでは１μ
m未満の厚さである場合もある。
【００２０】本発明による位相差板は、そのまま実用に
供することもできるし、偏光板と積層してなる積層偏光
板として実用に供することもできる。その積層偏光板の
形成には適宜な偏光板を用いることができ、特に限定は
ない。一般には、例えばポリビニルアルコール系や部分
ホルマール化ポリビニルアルコール系、エチレン・酢酸
ビニル共重合体系部分ケン化物の如き親水性高分子のフ
ィルムにヨウ素及び／又は二色性染料を吸着させて延伸
したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩
化ビニルの脱塩酸処理物の如きポリエン配向フィルムな
どからなる偏光フィルムが用いられる。
供することもできるし、偏光板と積層してなる積層偏光
板として実用に供することもできる。その積層偏光板の
形成には適宜な偏光板を用いることができ、特に限定は
ない。一般には、例えばポリビニルアルコール系や部分
ホルマール化ポリビニルアルコール系、エチレン・酢酸
ビニル共重合体系部分ケン化物の如き親水性高分子のフ
ィルムにヨウ素及び／又は二色性染料を吸着させて延伸
したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩
化ビニルの脱塩酸処理物の如きポリエン配向フィルムな
どからなる偏光フィルムが用いられる。
【００２１】偏光フィルムの厚さは通例５〜８０μmで
あるが、これに限定されない。偏光板は、前記した偏光
フィルムの片面又は両面に透明保護層等を設けたものな
どであってもよい。かかる透明保護層等は、偏光フィル
ムの補強、耐熱性や耐湿性の向上などの種々の目的を有
するものであってよい。透明保護層は、樹脂の塗布層や
樹脂フィルムのラミネート層などとして形成でき、拡散
化や粗面化用等の微粒子を含有していてもよい。
あるが、これに限定されない。偏光板は、前記した偏光
フィルムの片面又は両面に透明保護層等を設けたものな
どであってもよい。かかる透明保護層等は、偏光フィル
ムの補強、耐熱性や耐湿性の向上などの種々の目的を有
するものであってよい。透明保護層は、樹脂の塗布層や
樹脂フィルムのラミネート層などとして形成でき、拡散
化や粗面化用等の微粒子を含有していてもよい。
【００２２】また透明保護層は、上記したセルロース系
ポリマーの延伸フィルムなどからなる位相差フィルムと
して設けられていてもよい。この場合には、本発明によ
る位相差板を形成する位相差フィルムが偏光板の透明保
護層を兼ねることとなり、積層偏光板の薄型化に有効で
ある。また液晶による複屈折に対する補償精度、特に視
野角特性の向上にも有利である。
ポリマーの延伸フィルムなどからなる位相差フィルムと
して設けられていてもよい。この場合には、本発明によ
る位相差板を形成する位相差フィルムが偏光板の透明保
護層を兼ねることとなり、積層偏光板の薄型化に有効で
ある。また液晶による複屈折に対する補償精度、特に視
野角特性の向上にも有利である。
【００２３】さらに偏光板は、表面反射の防止などを目
的に反射防止層や防眩処理層が設けられたものであって
もよい。反射防止層は、例えばフッ素系ポリマーのコー
ト層や多層金属蒸着膜等の光干渉性の膜などとして適宜
に形成することができる。一方、防眩処理層も、例えば
微粒子含有の樹脂塗工層やエンボス加工、サンドブラス
ト加工やエッチング加工等の適宜な方式で表面に微細凹
凸構造を付与するなどにより表面反射光が拡散する適宜
な方式で形成したものであってよい。
的に反射防止層や防眩処理層が設けられたものであって
もよい。反射防止層は、例えばフッ素系ポリマーのコー
ト層や多層金属蒸着膜等の光干渉性の膜などとして適宜
に形成することができる。一方、防眩処理層も、例えば
微粒子含有の樹脂塗工層やエンボス加工、サンドブラス
ト加工やエッチング加工等の適宜な方式で表面に微細凹
凸構造を付与するなどにより表面反射光が拡散する適宜
な方式で形成したものであってよい。
【００２４】なお前記の微粒子には、例えば平均粒径が
０．５〜２０μmのシリカや酸化カルシウム、アルミナ
やチタニア、ジルコニアや酸化錫、酸化インジウムや酸
化カドミウム、酸化アンチモン等の導電性のこともある
無機系微粒子や、ポリメチルメタクリレートやポリウレ
タの如き適宜なポリマーからなる架橋又は未架橋の有機
系微粒子などの適宜なものを１種又は２種以上用いう
る。
０．５〜２０μmのシリカや酸化カルシウム、アルミナ
やチタニア、ジルコニアや酸化錫、酸化インジウムや酸
化カドミウム、酸化アンチモン等の導電性のこともある
無機系微粒子や、ポリメチルメタクリレートやポリウレ
タの如き適宜なポリマーからなる架橋又は未架橋の有機
系微粒子などの適宜なものを１種又は２種以上用いう
る。
【００２５】本発明による位相差板や積層偏光板を形成
する位相差フィルムや偏光板等の各層は、分離状態にあ
ってもよいが、層間の屈折率調節による反射の抑制や光
学系のズレ防止、ゴミ等の異物の侵入防止などの点より
その一部、就中、全部が固着処理されていることが好ま
しい。
する位相差フィルムや偏光板等の各層は、分離状態にあ
ってもよいが、層間の屈折率調節による反射の抑制や光
学系のズレ防止、ゴミ等の異物の侵入防止などの点より
その一部、就中、全部が固着処理されていることが好ま
しい。
【００２６】前記の固着処理には、例えば透明な接着剤
などの適宜なものを用いることができ、接着剤等の種類
について特に限定はない。構成部材の光学特性の変化防
止などの点より、接着処理時の硬化や乾燥の際に高温の
プロセスを要しないものが好ましく、長時間の硬化処理
や乾燥時間を要しないものが望ましい。かかる点よりは
粘着層が好ましく用いうる。特に位相差板は、その各位
相差フィルムが少なくとも片面に粘着層を有する状態で
積層されていることが好ましい。
などの適宜なものを用いることができ、接着剤等の種類
について特に限定はない。構成部材の光学特性の変化防
止などの点より、接着処理時の硬化や乾燥の際に高温の
プロセスを要しないものが好ましく、長時間の硬化処理
や乾燥時間を要しないものが望ましい。かかる点よりは
粘着層が好ましく用いうる。特に位相差板は、その各位
相差フィルムが少なくとも片面に粘着層を有する状態で
積層されていることが好ましい。
【００２７】粘着層の形成には、例えばアクリル系重合
体やシリコーン系ポリマー、ポリエステルやポリウレタ
ン、ポリエーテルや合成ゴムなどの適宜なポリマーを用
いてなる透明粘着剤を用いることができる。就中、光学
的透明性や粘着特性、耐候性などの点よりアクリル系粘
着剤が好ましい。
体やシリコーン系ポリマー、ポリエステルやポリウレタ
ン、ポリエーテルや合成ゴムなどの適宜なポリマーを用
いてなる透明粘着剤を用いることができる。就中、光学
的透明性や粘着特性、耐候性などの点よりアクリル系粘
着剤が好ましい。
【００２８】なお粘着層は、液晶セル等の被着体への接
着を目的に位相差板や積層偏光板等の片面又は両面に必
要に応じて設けることもできる。粘着層が表面に露出す
ることとなる場合には、それを実用に供するまでの間、
セパレータなどを仮着して粘着層表面の汚染等を防止す
ることが好ましい。
着を目的に位相差板や積層偏光板等の片面又は両面に必
要に応じて設けることもできる。粘着層が表面に露出す
ることとなる場合には、それを実用に供するまでの間、
セパレータなどを仮着して粘着層表面の汚染等を防止す
ることが好ましい。
【００２９】なお積層偏光板における位相差板の進相軸
等と偏光板の透過軸等との配置関係については特に限定
はなく、適宜に決定することができる。一般にはＳＴＮ
型液晶に適用する場合には位相差板の進相軸と偏光板の
透過軸とが交差した状態の配置、ＴＮ型液晶に適用する
場合には位相差板の進相軸と偏光板の透過軸とが平行又
は直交関係にある配置とされることが多い。
等と偏光板の透過軸等との配置関係については特に限定
はなく、適宜に決定することができる。一般にはＳＴＮ
型液晶に適用する場合には位相差板の進相軸と偏光板の
透過軸とが交差した状態の配置、ＴＮ型液晶に適用する
場合には位相差板の進相軸と偏光板の透過軸とが平行又
は直交関係にある配置とされることが多い。
【００３０】本発明による位相差板や積層偏光板は、液
晶による複屈折に対する補償板などとして液晶表示装置
の形成に好ましく用いうる。液晶表示装置は一般に、偏
光板や液晶セルや補償板、必要に応じてのバックライト
や反射板等の構成部品を適宜に組立てて駆動回路を組込
むことなどにより形成されるが、本発明においては上記
した位相差板や積層偏光板を用いる点を除いて特に限定
はなく、従来に準じて液晶表示装置を形成することがで
きる。
晶による複屈折に対する補償板などとして液晶表示装置
の形成に好ましく用いうる。液晶表示装置は一般に、偏
光板や液晶セルや補償板、必要に応じてのバックライト
や反射板等の構成部品を適宜に組立てて駆動回路を組込
むことなどにより形成されるが、本発明においては上記
した位相差板や積層偏光板を用いる点を除いて特に限定
はなく、従来に準じて液晶表示装置を形成することがで
きる。
【００３１】従って液晶表示装置の形成に際しては、例
えば視認側の偏光板の上に設ける光拡散板やアンチグレ
ア層やプリズムシート、反射防止膜や保護層や保護板、
バックライトに設けるプリズムシート等の光路制御板な
どの適宜な光学素子を適宜に配置することができる。な
お補償板は通例、液晶セルと視認側又は／及びバックラ
イト側の偏光板の間に配置される。従って本発明による
位相差板又は積層偏光板は、液晶セルの少なくとも片側
に配置されていればよい。
えば視認側の偏光板の上に設ける光拡散板やアンチグレ
ア層やプリズムシート、反射防止膜や保護層や保護板、
バックライトに設けるプリズムシート等の光路制御板な
どの適宜な光学素子を適宜に配置することができる。な
お補償板は通例、液晶セルと視認側又は／及びバックラ
イト側の偏光板の間に配置される。従って本発明による
位相差板又は積層偏光板は、液晶セルの少なくとも片側
に配置されていればよい。
【００３２】
【実施例】例１ 厚さ１００μmのトリアセチルセルロースフィルムを１
５０℃で一軸延伸処理して、ｎx＞ｎy＞ｎzの屈折率特
性を有して、△ｎｄが１３０nm、Ｎzが１．５の位相差
フィルムを得た。なお前記の△ｎは、（ｎx−ｎy）で定
義され、ｄは位相差フィルムの厚さである。
５０℃で一軸延伸処理して、ｎx＞ｎy＞ｎzの屈折率特
性を有して、△ｎｄが１３０nm、Ｎzが１．５の位相差
フィルムを得た。なお前記の△ｎは、（ｎx−ｎy）で定
義され、ｄは位相差フィルムの厚さである。
【００３３】例２ 厚さ８０μmのポリカーボネートフィルムを１５５℃で
二軸延伸処理（ＸＺ方向）して、ｎx＝ｎz＞ｎyの屈折
率特性を有して、△ｎｄが２４０nm、Ｎzが０の位相差
フィルムを得た。
二軸延伸処理（ＸＺ方向）して、ｎx＝ｎz＞ｎyの屈折
率特性を有して、△ｎｄが２４０nm、Ｎzが０の位相差
フィルムを得た。
【００３４】例３ 例１と例２の位相差フィルムをｎx軸が直交関係となる
ように厚さ２０μmのアクリル系粘着層を介し接着して
位相差板を得た。
ように厚さ２０μmのアクリル系粘着層を介し接着して
位相差板を得た。
【００３５】前記の位相差フィルム及び位相差板につい
て△ｎｄ及びＮzの波長依存性を調べた。その結果を図
１ａ、ｂ、図２ａ、ｂに示した。
て△ｎｄ及びＮzの波長依存性を調べた。その結果を図
１ａ、ｂ、図２ａ、ｂに示した。
【図１】ａ：例１，例２の位相差フィルムにおける△ｎ
ｄの波長依存性を示したグラフ。 ｂ：例３の位相差板における△ｎｄの波長依存性を示し
たグラフ。
ｄの波長依存性を示したグラフ。 ｂ：例３の位相差板における△ｎｄの波長依存性を示し
たグラフ。
【図２】ａ：例１，例２の位相差フィルムにおけるＮz
の波長依存性を示したグラフ。 ｂ：例３の位相差板におけるＮzの波長依存性を示した
グラフ。
の波長依存性を示したグラフ。 ｂ：例３の位相差板におけるＮzの波長依存性を示した
グラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 2H049 BA02 BA06 BA42 BB03 BB42 BB43 BB49 BB63 BB65 BC03 BC22 2H091 FA08X FA08Z FA11X FA11Z FA21X FA21Z FA31X FA31Z FA37X FB02 FB12 FB13 FC25 FD01 FD06 GA17 KA01 LA07 LA16
Claims (5)
- 【請求項１】 面内の主屈折率をｎx、ｎy、厚さ方向の
屈折率をｎzとし、かつｎx≧ｎyとしたとき、ｎx＝ｎy
＞ｎz、ｎx＞ｎy＞ｎz、ｎx＞ｎy＝ｎz、ｎx＞ｎz＞ｎ
y、ｎx＝ｎz＞ｎy、ｎz＞ｎx＞ｎy又はｎz＞ｎx＝ｎyの
屈折率特性を示す位相差フィルムをその屈折率特性が相
違する２種以上の組合せで用いたことを特徴とする位相
差板。 - 【請求項２】 請求項１において、位相差の波長依存性
が相違する位相差フィルムの組合せで用いてなる位相差
板。 - 【請求項３】 請求項１又は２において、各位相差フィ
ルムが少なくともその片面に粘着層を有する位相差板。 - 【請求項４】 請求項１〜３に記載の位相差板と偏光板
との積層体からなることを特徴とする積層偏光板。 - 【請求項５】 請求項４に記載の積層偏光板を液晶セル
の少なくとも片側に有することを特徴とする液晶表示装
置。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP11029797A JP2000227520A (ja) | 1999-02-08 | 1999-02-08 | 位相差板、積層偏光板及び液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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|---|---|---|---|
| JP11029797A JP2000227520A (ja) | 1999-02-08 | 1999-02-08 | 位相差板、積層偏光板及び液晶表示装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000227520A true JP2000227520A (ja) | 2000-08-15 |
Family
ID=12286005
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11029797A Pending JP2000227520A (ja) | 1999-02-08 | 1999-02-08 | 位相差板、積層偏光板及び液晶表示装置 |
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