JPH1033281A - 吊戸棚 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 洋服タンスの上や、台所の流し台の吊戸棚の
上のデッドスペースを有効に利用し、使う時は手の届く
所まで降ろして物を出し入れ出来る、扱いが容易で安全
な、狭い場所でも広いデッドスペースを活かせる吊戸棚
を提供する。 【解決手段】かろうじて手の届く高さに設けた吊戸棚本
体１に、底面に開口部を有する移動枠体２を引出しのよ
うに前後にスライドするようにストッパー付スライドレ
ール７を介して格納可能に取り付けて、この移動枠体２
を全部引き出すと棚５及び棚６が底面の開口部から手の
届く所まで降りてくるように、重量軽減装置であるバラ
ンサースプリングで吊りながら、ストッパー付ガイドレ
ールを介して、棚５及び棚６を移動枠体２に収納可能に
取り付けた。尚、棚の台数は１台〜複数台とすることも
出来、かつ棚の開口面を平面上で直角方向に向きを変え
て、側面から物を出し入れすることも出来る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、棚部分が前後及び
上下にスライドする吊戸棚。

【０００２】

【従来の技術】洋服タンスの上や、台所の流し台の吊戸
棚の上の空間等のいわゆるデッドスペースを有効に利用
するために、すでに（特開平６−４６９２７）及び（平
３−２２４５０９）等が発表されているが、これらはそ
れぞれに異なった方式で、戸棚が引き出され、さらに引
き下ろされて手の届く所までくるように構成されている
が共通する所は、どちらも戸棚が１台であることと、戸
棚の開口面が前面であることであった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】これは次のような、欠
点があった。 イ．洋服タンスの上や、台所の流し台の吊戸棚の上の空
間等のいわゆるデッドスペースは、奥行きが、比較的に
深く利用出来るのであるが、この深い奥行きを有効に利
用するには、１台の戸棚では奥が深すぎて、入れる物に
よっては、そのスペースを十分に活かしきれないでいる
ことと、奥が深い棚は不便であるということであった。 ロ．住宅の台所等で細長い平面の場合、戸棚が引き出さ
れさらに引き降ろされた際に、その前面に十分な空間が
ない場合が有り、戸棚に物を出し入れすることが困難な
場合、戸棚の奥行き寸法を、前面の空間から戸棚に物を
出し入れするのに必要なスペースを差引いたものにする
必要があった。本発明は、以上の欠点を解決するために
なされたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

イ．本発明は、デッドスペースを有効利用する為に、深
い奥行きのデッドスペースに対応して、深い奥行きの吊
戸棚本体１と、この吊戸棚本体１に格納する移動枠体２
を準備し、移動枠体２の奥行きを必要に応じて分割し、
１〜複数台の棚を移動枠体２の中にガイドレール８を介
して収納可能に取付けて内蔵した。 ロ．又移動枠体２に対して、棚を吊込む場合、棚の開口
面を平面上で直角方向に向きを変え、側面から棚に物を
出し入れ出来るようにした。こうすることにより住宅の
台所等で細長い平面の場合でも、棚に物を出し入れする
のが容易となった

【０００５】

【発明の実施の形態】本発明の移動枠体２が前後にスラ
イドする装置としては、吊戸棚本体１と前記移動枠体２
とを、スライドレール７を介して組合せることによって
構成し、前記移動枠体２と棚５及び棚６とをガイドレー
ル８を介して組合せることで、棚５及び棚６が上下にス
ライド運動する手段を設けた。

【０００６】

【実施例】実施例について図面を参照して説明する。 （イ）移動枠体２の正面パネル３を化粧ビス４本をゆる
めてはずすと、点検口が現れるので、この正面パネルを
はずしたままで次の作業にかかる。 （ロ）底面に開口部を有する前記移動枠体２に、棚５及
び棚６を、上下にスライドして収納可能にストッパー付
ガイドレール８を介して取り付ける。 （ハ）前記移動枠体２の上に、重量軽減装置であるバラ
ンサースプリング９を乗せてビスで取り付けて、バラン
サーワイヤーを天井穴１３を通して降ろし、棚５及び棚
６を吊るように接続する。 （ニ）移動枠体２の点検口より手を入れて、バランサー
スプリング直下の天井に明いているバランサーワイヤー
の張力調整用孔に専用工具を指し入れて、棚５及び棚６
が力を加えなくても吊り上げられる程度に、バランサー
ワイヤーの張力を調整する。 （ホ）棚５及び棚６が上がりきった位置で、埋込型空錠
１０が施錠するように受ストライクを取り付け、手動で
解錠しない限り解錠しないようにする。 （ヘ）前面に開口部を有する吊戸棚本体１の両側内壁
に、ストッパー付スライドレール７を本体底１１に平行
にビスで取り付けする。 （ト）前記ストッパー付ガイドレール８は３段引きスラ
イドレールになっていて通常は、引き出し用に出来てい
るもので、引き出しを全部引き出せるようになっており
さらに、両端部が曲げ加工してあり引き出しが抜け落ち
ないようになっている。 （チ）前記ストッパー付スライドレール７は、３段引き
スライドレールになっているので引き出しを全部引き出
せるようになっておりさらに、両端部が曲げ加工してあ
り引き出しが抜け落ちないようになっている。 （リ）前面に開口部を有する前記吊戸棚本体１の背面を
壁等にビス止メし固定する。 （ヌ）この際、当該戸棚に設定された積載荷重と当該吊
戸棚の固定荷重の合計の荷重に十分耐えられるように必
要に応じて補強を施して吊戸棚本体１を壁等にビス止メ
し固定する。 （ル）さらに上記合計の荷重に対する地震等の横方向荷
重に対しても十分耐えられるように、必要に応じて補強
を施し壁等にビス止メし固定する。 （オ）前記移動枠体２に、ストッパー付スライドレール
７の高さを写しておき、これを持ち上げて、引き出して
おいた、吊戸棚本体１の両側内壁に取り付けてあるスト
ッパー付スライドレール７ではさむようにビスで前記移
動枠体２と前記吊戸棚本体１とを、前記ストッパー付ス
ライドレール７を介して、格納可能に取り付ける。 （ワ）引手４を押して移動枠体２が吊戸棚本体１に格納
した所で、施錠出来るように、オートラッチ１２をビス
で取り付け、施錠する。 （カ）前記オートラッチ１２は図１０のような型をして
おり、施錠する時は芯棒の下部を親指で押し上げ、解錠
する時はプッシュボタンを押すと自動的に芯棒が下方向
に抜けるようになっている手動施錠型オートラッチであ
る。 （ヨ）オートラッチ１２を施錠した状態においては、地
震等の横荷重により解錠されないように、十分補強を施
してオートラッチを取り付ける必要がある。 （タ）正面パネル３を移動枠体２に取り付ける。 （レ）上記（イ）〜（タ）は棚が２台の場合を説明した
が、必要に応じて棚を１台もしくは、棚を複数台とする
ことも出来る。 （ソ）棚の開口面を前記の前面より平面上で直角方向に
向きを変え側面にもっていくことも出来る。 本発明は以上の構成よりなっている。本発明を使用する
時は、次の手順でおこなう。 （イ）図２の吊戸棚の引手金物４を持ち、オートラッチ
１２を解錠しながら移動枠体２を全部引き出す。 （ロ）図３の埋込型空錠１０を解錠しながら棚６を引き
降ろして物の出し入れを行ない、次に棚５を引き降ろし
て物の出し入れを行なう。 （ハ）図４は棚５が全部降りていて、棚６が半分降りて
いるところである。 （ニ）使いおわった棚は、上に押し上げられて図３の如
く収納され埋込型空錠１０が自動的に施錠されて、棚が
落下しない状態となる。 （ホ）引手金物４を押して移動枠体２を吊戸棚本体１に
格納し、オートラッチ１２の芯棒を親指で押し上げて施
錠する。

【０００７】

【発明の効果】本発明は以上説明したような状態で実施
され、以下に記載されるような効果を奏する

【０００８】手動で操作するので、電源の設備が不要で
ある。

【０００９】棚の台数を１台から、複数台まで取り付け
ることができるので、奥行きが深いデッドスペースを有
効に活用することができる。

【００１０】棚の開口面を正面から側面へ直角に変える
ことも出来るので巾の狭い台所でも大きな吊戸棚が使え
るようになりデッドスペースを有効に活用できる。

【００１１】前後及び上下にスライドさせる機構に３段
引きスライドレールを用いているので棚を全部収納棚か
ら引き下ろせるので棚の隅々まで物を出し入れすること
が出来る。

【００１２】吊戸棚を手がかろうじて届く高さから上に
取り付けて使うのでデッドスペースを有効活用出来る。

【００１３】吊戸棚を奥の深い１台の戸棚として使う場
合でも、重量軽減装置であるバランサースプリングを置
く面積が大きいので多数のバランサースプリングを置く
ことにより重量のある棚でも軽く上げ下げできる。

【００１４】棚が格納された状態では、棚の開口部は移
動枠体の側壁あるいは正面パネルでおおわれているの
で、地震等の横荷重で棚の物が落下することがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】吊戸棚全体の構成を説明する斜視図である。

【図２】吊戸棚が納まっている状態の斜視図である。

【図３】
’吊戸棚本体から移動枠体が引き出され
た状態の斜視図である。

【図４】移動枠体から棚が降ろされている状態の斜視図
である

【図５】移動枠体の上に取付けたバランサースプリング
の状態を表わす平面図である。

【図６】移動枠体の上に取付けたバランサースプリング
の状態を表わす立面図である。

【図７】棚が押し上げられて、移動枠体に収納した状態
の時のバランサースプリングが、バランサーワイヤを巻
きとった状態を表わす斜視図である。

【図８】棚が移動枠体から引き降ろされた状態の時のバ
ランサースプリングがバランサーワイヤを引き出した状
態を表わす斜視図である。

【図９】埋込型空錠１０を示す斜視図であり、棚５及び
棚６の下端の底板部に埋込んで取り付けして、棚を押し
上げて移動枠体に収納すると自動的に施錠して棚が抜け
おちないようにロックされる。

【図１０】手動施錠型オートラッチの斜視図で、解錠の
状態を表わしている。施錠する時は親指で芯棒の下端を
押し上げると上部にある引手の穴に芯棒が納まる。

【図１１】上端ストッパー１４、下端ストッパー１５及
び１４、１５を受け止める受ストッパー１６の位置関係
を示す吊戸棚の立面図である。

【図１２】上記の各ストッパー１４、１５及び１６の納
まりを示す平面図である。

【図１３】上端ストッパー１４が作用した時の受ストッ
パー１６との関係を示す斜視図である。

【図１４】下端ストッパー１５が作用した時の受ストッ
パー１６との関係を示す斜視図である。

【符号の説明】

１吊戸棚本体 ２移動枠体 ３正面パネル ４引手金物 ５棚 ６棚 ７ストッパー付スライドレール ８ストッパー付ガイドレール ９バランサースプリング １０埋込型空錠 １１吊戸棚本体底 １２手動施錠型オートラッチ １３天井穴 １４棚上端に取付けるストッパーで、下限リミットスト
ッパーとして作用する １５棚下端に取付けるストッバーで、上限リミットスト
ッパーとして作用する １６１４及び１５ストッパーを受け止めるストッパーで
ある。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】上端と下端にそれぞれにストッパー１４及
   び１５を具備し、上下にスライドする棚５及び棚６を、
   重量を軽減する装置のバランサースプリング９のワイヤ
   ーで吊るようにして、ガイドレール８を介して収納可能
   に取り付けて内蔵した底面に開口部を有する移動枠体２
   を、前面に開口部を有する吊戸棚本体１に、前後にスラ
   イドして格納出来るように構成し、スライドレール７を
   介して収納可能に取り付けた、前記移動枠体２が引き出
   された際、それに内蔵された棚５及び棚６が、手の届く
   所まで降りてくるように構成した吊戸棚。
2. 【請求項２】棚の数を１個とした、請求項１記載の吊戸
   棚。
3. 【請求項３】棚の数を複数個とした、請求項１記載の吊
   戸棚。
4. 【請求項４】棚の開口面を、平面上で直角方向に向きを
   変えて、側面から棚に物を出し入れ出来るようにした、
   請求項１〜３に記載の吊戸棚。