JPH10332711A - 検体分取分注用ノズル装置 - Google Patents

検体分取分注用ノズル装置

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JPH10332711A
JPH10332711A JP9141693A JP14169397A JPH10332711A JP H10332711 A JPH10332711 A JP H10332711A JP 9141693 A JP9141693 A JP 9141693A JP 14169397 A JP14169397 A JP 14169397A JP H10332711 A JPH10332711 A JP H10332711A
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dispensing
elastic bag
chip
bag
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Teruaki Ito
照明 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】弾性バッグの中腹部が膨んでいてもチップ装着
時にノズル先端部を検体分取分注用チップ内にスムーズ
に挿入できる検体分取分注用ノズル装置を提供。 【解決手段】この検体分取分注用ノズル装置において
は、ノズル本体(10)の先端部外周に対し、中空部(24)内
に流体を封入可能な如く弾性材(21)にて円環袋帯状に形
成された弾性バッグ(20)を取付けるようにした。そして
先端外周面(71)が先細形状をなす如く円錐台形に形成さ
れたガイド部材(70)を、その基端面周辺部(72)が前記弾
性バッグ(20)の先端部位に対向し、中心孔(73)が前記ノ
ズル本体(10)の中空部と連通する如く、前記ノズル本体
(10)の先端に対して溶接.カシメ等の固定手段により固
定した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノズル本体の先端
部に使い捨てタイプの「検体分取分注用チップ」を装着
し、たとえば親試験管等の検体容器内に収容されている
血液等の検体を分取し、これを分注目的に応じて複数の
子試験管等の検体容器内に分注するような場合に使用さ
れる検体分取分注用ノズル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4の(a)〜(c)は、従来のこの種
の検体分取分注用ノズル装置の構成を示す図であり、
(a)はチップ装着前の状態を示す斜視図、(b)はチ
ップ装着後の状態を示す斜視図、(c)はチップ取外し
直後の状態を示す斜視図である。
【0003】図4の(a)に示すように、この検体分取
分注用ノズル装置は、ノズル本体30の先端部に、ゴム
やコルクやその他の若干弾性を有する材料にて形成され
た栓部材31を取り付けたものとなっている。この栓部
材31は、使い捨てタイプの検体分取分注用チップ40
における装着部41の開口内に、丁度ぴったりと嵌め込
める大きさに形成されている。ノズル本体30の図中上
方へ延びている末端部32は、吸込み吐出装置の配管
(不図示)に対して接続されている。ノズル本体30
は、その全体が移動機構(不図示)により、上下左右の
あらゆる方向へ移動可能な如く保持されている。
【0004】検体分取分注用チップ40は例えば樹脂等
の材料で形成された先細形状の管体からなり、その先端
には血液などの検体をチップ内に吸込んだりチップ外に
吐出したりする上で都合のよい小径な口先部42が設け
られている。
【0005】今、ノズル本体30が移動機構(不図示)
により移動制御され、所定位置で装着部41を上にして
待機状態となっている検体分取分注用チップ40に対
し、図4の(a)に矢印Sで示す如く上方から挿入操作
されたとする。そうすると、栓部材31と装着部41と
は図4の(b)に示す如く一体的に結合される。
【0006】図4の(b)に示す如く、栓部材31が検
体分取分注用チップ40の装着部41に対して圧入され
た状態では、ノズル本体30と検体分取分注用チップ4
0とは機械的に一体化されると共に、両者は気密な状態
に接続される事になる。かくしてノズル本体30による
検体の分取・分注操作(吸込みおよび吐出操作)が、使
い捨てタイプの検体分取分注用チップ40を介して行な
われることになる。
【0007】図4の(c)は検体の分取・分注操作に使
用された後の検体分取分注用チップ40を、ノズル本体
30の栓部材31から取り外して廃棄処分する場合の様
子を示している。図中符号50は、チップ取外し用治具
としてのプレートであり、その一辺には半円弧状の切り
欠き部51が設けられている。この半円弧状の切り欠き
部51の半径は、栓部材31の半径(外径の1/2)よ
りも大きく、検体分取分注用チップ40の円筒状をなす
装着部41の半径(外径の1/2)よりも小さいものに
してある。
【0008】チップ取外し時においては、図4の(c)
に矢印Uで示すように、ノズル本体30を移動機構によ
って移動させ、栓部材31がプレート50の半円弧状切
り欠き部51を下方から上方へ通過するように移動させ
る。そうすると、栓部材31は半円弧状切り欠き部51
を支障なく通過するが、検体分取分注用チップ40の装
着部41は、その端縁部が半円弧状の切り欠き部51に
引掛かるため、上記切り欠き部51を通過することがで
きない。このためノズル本体30が更に上方へ移動して
いくと、検体分取分注用チップ40は栓部材31から離
脱して落下し、廃棄用容器等(不図示)へ収容される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記した如く、従来の
検体分取分注用ノズル装置は、ノズル本体30の先端部
にゴム,コルク等の若干弾性を有するものの、比較的硬
質な材料で形成した円柱状の栓部材31を取り付け、こ
れを検体分取分注用チップ40の装着部41の開口内へ
圧入することにより、ノズル本体30に対して検体分取
分注用チップ40の装着を行なうものとなっている。
このため検体分取分注用チップ40の装着部41が、例
えば楕円状等に変形しているような場合には、栓部材3
1の外周面が装着部41における開口内周面に対して密
着せず、気密性を保てなくなる。
【0010】またノズル本体30側に何等かの衝撃的振
動が生じたような場合、その衝撃的振動が比較的硬質な
材料で形成されている栓部材31を経由して直接的にチ
ップ側に伝ってしまうことになる。このため検体分取分
注用チップ40の内部に吸込み保持されている状態の検
体が、上記ショックによりチップ外へ滴下してしまうお
それがあった。このような事態が生じないように、つま
りノズル本体30側に衝撃的振動が起こらないように、
従来は移動機構のソフトスタート制御およびソフトスト
ップ制御を行なう等の対策がとられていた。その結果、
検体の分取分注作業の作業スピードが遅く、分取分注作
業を能率よく行なえないという問題があった。
【0011】さらに検体分取分注用チップ40の取外し
のために、プレート50などの格別なチップ取外し用治
具を設置する必要であるため、検体分取分注装置の構成
が複雑で大型なものとなっていた。なおチップ取外し作
業を能率よく行なえない為、この点でも検体の分取分注
作業の能率を低下させていた。
【0012】そこで本発明者は上記欠点を除去した検体
分取分注用ノズル装置を提案した。この提案した装置
は、「検体の吸込みまたは吐出を行なうことにより、検
体の分取操作または分注操作を行なう如く設けられたノ
ズル本体と、このノズル本体の先端部外周に取付けら
れ、内部に流体を封入可能な如く、弾性材にて円環袋帯
状に形成された弾性バッグと、チップ装着時において、
前記弾性バッグの内部に流体を供給し、前記弾性バッグ
を膨出させて検体分取分注用チップの装着をはかる手段
と、チップ取外し時において、前記弾性バッグの内部か
ら流体を排出し、上記弾性バッグを収縮させて前記検体
分取分注用チップの離脱をはかる手段とを備えたことを
特徴とする検体分取分注用ノズル装置。」である。
【0013】上記装置によれば、検体分取分注用チップ
の装着部の形状が若干変形しているような場合であって
も、安定かつ確実に、しかもスピーディにその検体分取
分注用チップを装着または取外し操作することが可能と
なる。またノズル本体側の衝撃的振動がチップ側に直接
的に伝わるのを回避でき、上記振動に起因するチップ内
検体の滴下を防止することができ、検体分取分注作業の
スピードアップがはかれる。更に検体分取分注用チップ
を取り外すためのチップ取外し用治具等が一切不要であ
り、検体分取分注装置の構成を単純化できる上、チップ
取外し作業を能率よく行なえるものとなる。
【0014】しかしながら上記装置には次のような解決
すべき課題が残されていた。すなわち、製造上のバラツ
キや繰返し使用された結果、弾性バッグから流体が排出
された状態であるにも拘らず、弾性バッグの中腹部が若
干膨らんだ状態を呈する場合がある。弾性バッグの中腹
部に膨らみがある場合、チップ装着時において、ノズル
先端部を検体分取分注用チップの中に挿入しようとする
と、その弾性バッグの膨らみが検体分取分注用チップの
装着部開口端に引っ掛かってしまい、スムーズに挿入で
きない場合が起こるという不具合があった。
【0015】本発明の目的は、下記のような作用効果を
奏する検体分取分注用ノズル装置を提供することにあ
る。 (a) 検体分取分注用チップの装着部の形状が若干変形し
ているような場合であっても、安定かつ確実に、しかも
スピーディにその検体分取分注用チップを装着または取
外し操作することが可能となる。またノズル本体側の衝
撃的振動がチップ側に直接的に伝わるのを回避でき、上
記振動に起因するチップ内検体の滴下を防止することが
でき、検体分取分注作業のスピードアップが図れる。更
に検体分取分注用チップを取り外すためのチップ取外し
用治具等が一切不要であり、検体分取分注装置の構成を
単純化できる上、チップ取外し作業を能率よく行なえ
る。 (b) 弾性バッグは、ノズル先端部に取付けられているガ
イド部材によってリードされ、検体分取分注用チップの
装着部内に挿入される。このため、たとえ弾性バッグの
中腹部に膨らみがある場合でも、チップ装着時におい
て、弾性バッグを備えたノズル先端部を検体分取分注用
チップの中にスムーズに挿入することができる。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し目的を
達成するために、本発明の検体分取分注用ノズル装置
は、以下の如く構成されている。 (1)本発明の検体分取分注用ノズル装置は、検体の吸
込みまたは吐出を行なうことにより、検体の分取操作ま
たは分注操作を行なう如く設けられたノズル本体と、こ
のノズル本体の先端部外周に取付けられ、内部に流体を
封入可能な如く、弾性材にて円環袋帯状に形成された弾
性バッグと、先端外周面が先細形状をなす如く円錐台形
に形成され、基端面周辺部が前記弾性バッグの先端部位
に対向し、中心孔が前記ノズル本体の中空部と連通する
如く前記ノズル本体の先端に取付けられたガイド部材
と、チップ装着時において、前記ガイド部材により前記
弾性バッグを検体分取分注用チップの装着部内に案内導
入した状態で、前記弾性バッグの内部に流体を供給し、
前記弾性バッグを膨出させて前記検体分取分注用チップ
の装着をはかる手段と、チップ取外し時において、前記
弾性バッグの内部から流体を排出し、上記弾性バッグを
収縮させた状態で、前記弾性バッグを検体分取分注用チ
ップの装着部外へ導出して前記検体分取分注用チップの
離脱をはかる手段と、を備えていることを特徴としてい
る。 (2)本発明の検体分取分注用ノズル装置は、基端部が
吸込み吐出装置の吸込み吐出端に対して接続され、先端
部が検体分取分注用チップの装着部と相対的に挿脱可能
な如く設けられたノズル本体と、このノズル本体の前記
先端部外周に装着され、外周面が前記検体分取分注用チ
ップの装着部の内周面に密着可能で、かつ中空部内に空
気等の流体を封入可能な如くゴム等の弾性材にて円環袋
帯状に形成された弾性バッグと、先端外周面が先細形状
をなす如く円錐台形に形成され、基端面周辺部が前記弾
性バッグの先端部位に対向し、中心孔が前記ノズル本体
の中空部と連通する如く前記ノズル本体の先端に溶接.
カシメ等の固定手段により固定されたガイド部材と、前
記弾性バッグに流体を供給封入することにより、上記弾
性バッグを少なくとも半径方向へ膨出させると共に、上
記弾性バッグから前記流体を排出させることにより、上
記弾性バッグを収縮させるバッグ膨脹収縮手段と、チッ
プ装着時において、前記ガイド部材により前記弾性バッ
グを検体分取分注用チップの装着部内に案内導入した状
態で、前記バッグ膨脹収縮手段により前記弾性バッグの
内部に流体を供給し、上記弾性バッグを少なくとも半径
方向へ膨出させて上記弾性バッグの外周面を前記検体分
取分注用チップの装着部の内周面に気密に圧接させ、前
記検体分取分注用チップの装着をはかる手段と、チップ
取外し時において、前記バッグ膨脹収縮手段により前記
弾性バッグの内部から流体を排出し、上記弾性バッグを
収縮させて当該弾性バッグの外周面を前記検体分取分注
用チップの装着部の内周面から離した状態で、前記弾性
バッグを検体分取分注用チップの装着部外へ導出して前
記検体分取分注用チップの離脱をはかる手段と、を備え
ていることを特徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)図1は本発明の第1実施形態に係わる
検体分取分注用ノズル装置の構成を示す図で、右半面を
切断して示す側面図である。図1に示すように、この検
体分取分注用ノズル装置は、ノズル本体10の先端部の
外周に、中空部内に流体(本実施形態においては空気)
を封入可能な如く弾性材21にて円環袋帯状に形成され
た弾性バッグ20を取り付け、更にその先端にガイド部
材70を取り付けたものとなっている。
【0018】ノズル本体10は、円筒状基体11を主体
として形成されている。円筒状基体11の中空部内に
は、円筒状パイプ12が上記中空部の内周面との間に所
定間隙を隔てて同軸的に配設されている。円筒状基体1
1の基端側(図中上端側)の外周面にはねじ部11aが
設けてあり、このねじ部11aに対して空気導出入部材
13が螺合されている。この空気導出入部材13はチッ
プ装着時およびチップ取外し時において、空気を外部か
ら導入したり内部から導出したりするための空気導出入
孔Aを有している。空気導出入部材13の頂部から図中
上方へ突出したパイプ12の外周にはゴムパッキン14
が嵌め込まれ、さらにその上部側に円筒状連結部材15
が螺合されている。この連結部材15の頂部には別のゴ
ムパッキン16を介してロック部材17が螺合してい
る。このロック部材17の頂部には接続部材18を介し
て配管60の一端が接続されている。配管60の他端
は、吸込み吐出装置(不図示)の吸込み吐出端に接続さ
れている。
【0019】円筒状基体11の先端側(図中下端側)
と、パイプ12の同じく先端側との間には、ゴムパッキ
ン19が介在している。このゴムパッキン19により、
円筒状基体11の先端側とパイプ12の先端側との間が
気密に封止されている。
【0020】かくしてノズル本体10の軸心部には、パ
イプ12の中空部による検体吸込み吐出用通路Mが形成
され、パイプ12の外周面と円筒状基体11の内周面と
の間には次に述べる弾性バッグ20へ空気を供給するた
め又は上記弾性バッグ20から空気を排出するための空
気供給排出用通路Nが、同軸的に配設されている。
【0021】ノズル本体10の先端部(図中下端部)の
外周には、弾性バッグ20が取り付けられている。この
弾性バッグ20は例えばゴムなどの弾性材21で円環袋
帯状に形成されている。この弾性バッグ20は以下の製
作手順にて作られている。
【0022】円筒状をなす弾性材21の一端部位を円筒
状基体11の先端側(図中下端側)の径小部に嵌め込
み、締め付けリング22で締め付け固定する。次に円筒
状の弾性材21を表裏反転させた後、その反転した他端
部位を円筒状基体11の基端側(図中上端側)の径大部
に嵌め込み、締め付けリング23で締め付け固定する。
こうすることによって、外周面が検体分取分注用チップ
40の装着部の内周面に密着可能で、かつその中空部2
4内に、円筒状基体11の周壁に設けた連通孔Bを通し
て空気を封入可能な円環袋帯状をなす弾性バッグ20が
形成される。空気が封入されると、弾性バッグ20の弾
性材21は符号21′で示すように膨出する。
【0023】前記ノズル本体10の先端には、例えばス
テンレス鋼製のガイド部材70が溶接、.銀鑞付け、さ
らにはカシメ等の固定手段により固定されている。図2
はガイド部材70の構成を示す斜視図である。図70に
示す如く、このガイド部材70は,図中下方に位置する
先端外周面71が先細形状をなす如く円錐台形に形成さ
れ、図中上方に位置する基端面周辺部72に前記弾性バ
ッグ20の先端部位に対向する環状の平坦面が形成され
ている。そして中心部には前記パイプ12の先端と嵌合
する中心孔73が設けられている。
【0024】かくして上記ガイド部材70は、基端面周
辺部72が前記弾性バッグ20の先端部位に対向し、中
心孔73が前記ノズル本体10の中空部と連通する如
く、前記ノズル本体10の先端に適宜な固定手段により
固定される。
【0025】図3の(a)(b)は上記の如く設けられ
た検体分取分注用ノズル装置の使用法および作用を示す
図である。図3の(a)に示すように、チップ装着時に
おいては、ノズル本体10の先端部に取り付けられてい
る弾性バッグ20(まだ空気封入が行なわれていない状
態にある)が、検体分取分注用チップ40の装着部41
における開口部内に挿入される。
【0026】このとき弾性バッグ20は、製造上のバラ
ツキや繰返し使用された結果、弾性バッグ20内への空
気封入が未だ行なわれていないにも拘らず、若干膨らん
だ状態を呈している場合がある。しかるに本実施形態に
おいては、ノズル先端部にガイド部材70が取付けられ
ている為、このガイド部材70によりリードされて弾性
バッグ20はチップ40の装着部41に対し、ほとんど
抵抗なく図3の(a)に破線で示すような状態に挿入さ
れる。つまり、弾性バッグ20の膨らみが検体分取分注
用チップ40の装着部開口端に引っ掛かることなく、ス
ムーズに挿入される。このように本実施形態において
は、たとえ弾性バッグ20の中腹部に膨らみがある場合
でも、チップ装着時において、ノズル先端部を検体分取
分注用チップ40の中にスムーズに挿入することが可能
となる。
【0027】この状態において空気導出入孔Aから空気
が供給されると、図3の(b)に矢印Yで示すように、
空気は通路Nを通り、しかるのち連通孔Bを通って弾性
バッグ20の中空部24内に封入される。そうすると、
弾性バッグ20の弾性材21は膨出し、その外周面が検
体分取分注用チップ40の装着部41における開口部の
内周面に対し、深さLに亘って気密に圧接することにな
る。
【0028】かくしてノズル本体10と検体分取分注用
チップ40とが一体的に結合されると共に、両者相互間
が気密状態に接続される事になる。このため移動機構に
より位置制御を行なった後、所定位置において吸込み吐
出装置を作動させると、配管60〜通路Mを通して矢印
Zで示すように吸気または排気が行なわれる。このた
め、検体の吸込みまたは吐出動作が、使い捨てタイプの
検体分取分注用チップ40を介して行なえるものとな
る。
【0029】検体の分取分注操作の終了後において、検
体分取分注用チップ40をノズル本体10から取り外す
に際しては、空気供給時の場合とは逆の経緯で、弾性バ
ッグ20から空気を排出させる。そうすると、図3の
(a)に示すように、弾性バッグ20が収縮してその弾
性材21の外周面が検体分取分注用チップ40の装着部
41における開口部内周面から離れる。したがってノズ
ル本体10の先端部から検体分取分注用チップ40が離
脱することになる。
【0030】(変形例)実施形態に示された検体分取分
注用ノズル装置は下記の変形例を含んでいる。 ・弾性バッグ20に封入させる流体として、空気以外の
例えば不活性ガスや水等の液体を用いたもの。 ・弾性材21としてゴム以外の例えば軟質プラスチック
等を用いたもの。 ・ガイド部材70としてステンレス鋼以外の金属あるい
は金属以外の例えば軟質プラスチック等を用いたもの。
【0031】(実施形態についてのまとめ) [1]実施形態に係る検体分取分注用ノズル装置は、検
体の吸込みまたは吐出を行なうことにより、検体の分取
操作または分注操作を行なう如く設けられたノズル本体
10と、このノズル本体10の先端部外周に取付けら
れ、内部に流体を封入可能な如く、弾性材21にて円環
袋帯状に形成された弾性バッグ20と、先端外周面71
が先細形状をなす如く円錐台形に形成され、基端面周辺
部72が前記弾性バッグの先端部位に対向し、中心孔7
3が前記ノズル本体10の中空部と連通する如く前記ノ
ズル本体10の先端に取付けられたガイド部材70と、
チップ装着時において、前記ガイド部材70により前記
弾性バッグ20を検体分取分注用チップ40の装着部4
1内に案内導入した状態で、前記弾性バッグ20の内部
に流体を供給し、前記弾性バッグ20を膨出させて前記
検体分取分注用チップ40の装着をはかる手段と、チッ
プ取外し時において、前記弾性バッグ20の内部から流
体を排出し、上記弾性バッグ20を収縮させた状態で、
前記弾性バッグ20を検体分取分注用チップ40の装着
部外へ導出して前記検体分取分注用チップ40の離脱を
はかる手段と、を備えていることを特徴としている。
【0032】上記検体分取分注用ノズル装置において
は、検体分取分注用チップ40の装着部41が、例えば
楕円形等に変形していても、弾性バッグ20の外周面が
上記装着部41の開口内周面の形状に適合(フィット)
し安定した圧接状態を呈する。このためノズル本体10
と検体分取分注用チップ40との間に隙間が生じること
はなく、気密性が十分確保される。
【0033】また弾性バッグ20は十分な弾性を有して
いるため、ノズル本体10側に生じた衝撃的振動は弾性
バッグ20において吸収される事になり、検体分取分注
用チップ40側へ直接には伝らない。このため検体分取
分注作業中において、ノズル本体10側に何等かの衝撃
的振動が生じても、そのショックによって検体分取分注
用チップ40内に収容されている検体が滴下する虞は極
めては少なくなる。その結果、移動機構によりノズル本
体10を速やかに移動させる事が可能となり、検体分取
分注作業のスピードアップがはかれる。
【0034】弾性バッグ20の膨脹量は、弾性バッグ2
0の外周面の摩耗等とは比較にならないほど大きいた
め、例えば長期の使用により弾性バッグ20の弾性材2
1に若干の摩耗が生じたとしても、弾性バッグ20と検
体分取分注用チップ40との間の結合力低下は生じな
い。したがって安定なチップ装着機能を長期に亘って維
持できる。
【0035】チップ取外しに際しては、弾性バッグ20
を収縮させるだけでよく、従来用いられていたような格
別の取外し操作治具が一切不要である。このため装置の
構成が著しく簡略化される。
【0036】弾性バッグ20は、ノズル先端部に取付け
られているガイド部材70によってリードされ、チップ
40の装着部41内に挿入される。このため、たとえ弾
性バッグ20の中腹部に膨らみがある場合でも、チップ
装着時において、ノズル先端部が検体分取分注用チップ
40の装着部開口端に引っ掛かることなく、検体分取分
注用チップ40の中にスムーズに挿入されるものとな
る。 [2]実施形態に係る検体分取分注用ノズル装置は、基
端部が吸込み吐出装置の吸込み吐出端に対して接続さ
れ、先端部が検体分取分注用チップの装着部と相対的に
挿脱可能な如く設けられたノズル本体10と、このノズ
ル本体10の前記先端部外周に装着され、外周面が前記
検体分取分注用チップ40の装着部41の内周面に密着
可能で、かつ中空部内に空気等の流体を封入可能な如く
ゴム等の弾性材21にて円環袋帯状に形成された弾性バ
ッグ20と、先端外周面71が先細形状をなす如く円錐
台形に形成され、基端面周辺部72が前記弾性バッグ2
0の先端部位に対向し、中心孔73が前記ノズル本体1
0の中空部と連通する如く前記ノズル本体10の先端に
溶接.カシメ等の固定手段により固定されたガイド部材
と、前記弾性バッグ20に流体を供給封入することによ
り、上記弾性バッグ20を少なくとも半径方向へ膨出さ
せると共に、上記弾性バッグ20から前記流体を排出さ
せることにより、上記弾性バッグ20を収縮させるバッ
グ膨脹収縮手段と、チップ装着時において、前記ガイド
部材70により前記弾性バッグ20を検体分取分注用チ
ップ40の装着部41内に案内導入した状態で、前記バ
ッグ膨脹収縮手段により前記弾性バッグ20の内部に流
体を供給し、上記弾性バッグ20を少なくとも半径方向
へ膨出させて上記弾性バッグ20の外周面を前記検体分
取分注用チップ40の装着部41の内周面に気密に圧接
させ、前記検体分取分注用チップ40の装着をはかる手
段と、チップ取外し時において、前記バッグ膨脹収縮手
段により前記弾性バッグ20の内部から流体を排出し、
上記弾性バッグ20を収縮させて当該弾性バッグの外周
面を前記検体分取分注用チップ40の装着部の内周面か
ら離した状態で、前記弾性バッグ20を検体分取分注用
チップ40の装着部41外へ導出して前記検体分取分注
用チップ40の離脱をはかる手段と、を備えていること
を特徴としている。
【0037】上記検体分取分注用ノズル装置において
は、上記[1]で示した作用効果とほぼ同様の作用効果
を奏するのは勿論、構成が上記[1]で示したものに比
べて、より具体的でかつ明確化されているため実施が容
易となる。 [3]実施形態に係る検体分取分注用ノズル装置は、上
記[1]又は[2]に記載された装置であって、かつ円
筒状基体11の内部にパイプ12を所定間隙をおいて同
軸的に挿着することにより、ノズル本体10の軸心部に
形成された検体吸込み吐出用通路Mの外周に、弾性バッ
グ20へ流体を供給するため又は上記弾性バッグ20か
ら流体を排出するための流体供給排出用通路Nが、同軸
的に配設されたものとなっている。
【0038】上記検体分取分注用ノズル装置において
は、上記[1]又は[2]で示した作用効果と同様の作
用効果を奏するのは勿論、流体を供給排出するための流
体供給排出用通路Nが検体吸込み吐出用通路Mの外周に
同軸的に配設されている結果、十分な量の流体を抵抗少
なく通流させ得る上、流体供給排出用通路Nの占有スペ
ースは比較的僅かですみ、装置をコンパクトに形成する
ことができる。又ガイド部材70をパイプ12の先端に
対して嵌め込んだ状態にして固定化を行なえばよいの
で、固定化作業が容易である。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、下記のような作用効果
を奏する検体分取分注用ノズル装置を提供できる。 (a) 検体分取分注用チップの装着部の形状が若干変形し
ているような場合であっても、安定かつ確実に、しかも
スピーディにその検体分取分注用チップを装着または取
外し操作することが可能となる。またノズル本体側の衝
撃的振動がチップ側に直接的に伝わるのを回避でき、上
記振動に起因するチップ内検体の滴下を防止することが
でき、検体分取分注作業のスピードアップが図れる。更
に検体分取分注用チップを取り外すためのチップ取外し
用治具等が一切不要であり、検体分取分注装置の構成を
単純化できる上、チップ取外し作業を能率よく行なえ
る。 (b) 弾性バッグは、ノズル先端部に取付けられているガ
イド部材によってリードされ、検体分取分注用チップの
装着部内に挿入される。このため、たとえ弾性バッグの
中腹部に膨らみがある場合でも、チップ装着時におい
て、弾性バッグを備えたノズル先端部を検体分取分注用
チップの中にスムーズに挿入することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る検体分取分注用ノ
ズル装置の構成を、右半面を切断して示す側面図。
【図2】本発明の第1実施形態に係る検体分取分注用ノ
ズル装置のガイド部材の構成を示す斜視図。
【図3】本発明の第1実施形態に係る検体分取分注用ノ
ズル装置の使用法および作用を示す図で、(a)は流体
を封入してない状態を示す図、(b)は流体を封入した
状態を示す図。
【図4】従来例に係る検体分取分注用ノズル装置の構成
を示す図で、(a)はチップ装着前の状態を示す斜視
図、(b)はチップ装着後の状態を示す斜視図、(c)
はチップ取外し直後の状態を示す斜視図。
【符号の説明】
10…ノズル本体 11…円筒状基体 12…パイプ 20…弾性バッグ 21…弾性材 24…中空部 40…検体分取分注用チップ 41…装着部 70…ガイド部材 71…先端外周面 72…基端面周辺部 73…中心孔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検体の吸込みまたは吐出を行なうことによ
    り、検体の分取操作または分注操作を行なう如く設けら
    れたノズル本体と、 このノズル本体の先端部外周に取付けられ、内部に流体
    を封入可能な如く、弾性材にて円環袋帯状に形成された
    弾性バッグと、 先端外周面が先細形状をなす如く円錐台形に形成され、
    基端面周辺部が前記弾性バッグの先端部位に対向し、中
    心孔が前記ノズル本体の中空部と連通する如く前記ノズ
    ル本体の先端に取付けられたガイド部材と、 チップ装着時において、前記ガイド部材により前記弾性
    バッグを検体分取分注用チップの装着部内に案内導入し
    た状態で、前記弾性バッグの内部に流体を供給し、前記
    弾性バッグを膨出させて前記検体分取分注用チップの装
    着をはかる手段と、 チップ取外し時において、前記弾性バッグの内部から流
    体を排出し、上記弾性バッグを収縮させた状態で、前記
    弾性バッグを検体分取分注用チップの装着部外へ導出し
    て前記検体分取分注用チップの離脱をはかる手段と、 を備えていることを特徴とする検体分取分注用ノズル装
    置。
  2. 【請求項2】基端部が吸込み吐出装置の吸込み吐出端に
    対して接続され、先端部が検体分取分注用チップの装着
    部と相対的に挿脱可能な如く設けられたノズル本体と、 このノズル本体の前記先端部外周に装着され、外周面が
    前記検体分取分注用チップの装着部の内周面に密着可能
    で、かつ中空部内に空気等の流体を封入可能な如くゴム
    等の弾性材にて円環袋帯状に形成された弾性バッグと、 先端外周面が先細形状をなす如く円錐台形に形成され、
    基端面周辺部が前記弾性バッグの先端部位に対向し、中
    心孔が前記ノズル本体の中空部と連通する如く前記ノズ
    ル本体の先端に溶接.カシメ等の固定手段により固定さ
    れたガイド部材と、 前記弾性バッグに流体を供給封入することにより、上記
    弾性バッグを少なくとも半径方向へ膨出させると共に、
    上記弾性バッグから前記流体を排出させることにより、
    上記弾性バッグを収縮させるバッグ膨脹収縮手段と、 チップ装着時において、前記ガイド部材により前記弾性
    バッグを検体分取分注用チップの装着部内に案内導入し
    た状態で、前記バッグ膨脹収縮手段により前記弾性バッ
    グの内部に流体を供給し、上記弾性バッグを少なくとも
    半径方向へ膨出させて上記弾性バッグの外周面を前記検
    体分取分注用チップの装着部の内周面に気密に圧接さ
    せ、前記検体分取分注用チップの装着をはかる手段と、 チップ取外し時において、前記バッグ膨脹収縮手段によ
    り前記弾性バッグの内部から流体を排出し、上記弾性バ
    ッグを収縮させて当該弾性バッグの外周面を前記検体分
    取分注用チップの装着部の内周面から離した状態で、前
    記弾性バッグを検体分取分注用チップの装着部外へ導出
    して前記検体分取分注用チップの離脱をはかる手段と、 を備えていることを特徴とする検体分取分注用ノズル装
    置。
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