JP4382252B2 - ノズル装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はノズル装置に関し、特に金属製のノズル基部に対して樹脂製のノズルチップが着脱自在に装着されるノズル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ノズル装置は、ノズルによって液体の吸引及び吐出を行う装置である。従来のノズル装置の中には、金属製のノズル基部に対して樹脂製のノズルチップを装着して吸引及び吐出を実行し、吐出完了後にノズルチップを交換するものがある。
【0003】
かかる装置では、試料や試薬の分注の都度、ノズルチップが交換されるのでコンタミネーションの問題を回避できるものの、廃棄される物量が増大するという問題がある。そこで、1回の分注後にノズルチップを保存しておき、例えば再度同じ試料や試薬の分注を行う場合には、その保存されていたノズルチップを再利用する装置も実用化されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ノズルチップの装着時には、そのチップヘッドの開口部がわずかに広がり、その変形反作用などによって、両者間に大きな摩擦抵抗が発生し、両者間のシール及び連結保持が達成される。 つまり、ノズル基部へのノズルチップの装着に当たっては、両者間の嵌合度を高めるために、かなりの駆動力を必要とする。また、ノズルチップをノズル基部から取り外す際にも同様にかなりの駆動力を必要とする。それ故、駆動源や駆動機構として大きなものを利用する必要がある。
【0005】
一方、ノズルチップを再利用する場合、上記のような大きな嵌合力で両者の連結を行うと、どうしても、ノズルチップ側にダメージが生じやすく、再利用時に両者間の嵌合力が低下するおそれがある。それは、ノズルチップの脱落の危険性を高めるものである。
【0006】
本発明は、上記従来の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、ノズル基部に対するノズルチップの装着を容易かつ確実に行うことにある。
【0007】
本発明の他の目的は、ノズル基部とノズルチップとの間の保持作用やシール作用の低下を招くことなく、小さい駆動力で両者の連結を達成することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、ノズルチップを再利用する場合でも、確実な装着を保証して、装置の動作信頼性を向上させることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1)後述する実施形態に係る装置は、筒状のチップフィッティング部を有するノズル基部と、前記チップフィッティング部が挿入されるチップヘッド開口部を有し、チップ先端開口で液体の吸引及び吐出を行うノズルチップと、を含み、前記チップフィッティング部の外表面に環状の弾性部が少なくとも1つ設けられる。
【0010】
上記構成によれば、チップフィッティング部とチップヘッド開口部との間に環状の弾性部が設けられ、その弾性部にシール作用や保持作用を発揮させることができる。つまり、両者の嵌合時における圧入力を軽減しても、十分な気密性を確保でき、また十分な保持性も確保できる。また、引き抜き時の力を軽減できる利点もある。その結果、駆動機構の規模を縮小できる。
【0011】
望ましくは、前記弾性部は前記チップフィッティング部に対して着脱自在である。この構成によれば、弾性部の摩耗に対してその交換が可能となる。弾性部は1又は複数の環状のゴム部材(Oリング)あるいはそのような形態を部分的にもったゴム部材などで構成するのが望ましい。
【0012】
望ましくは、前記チップフィッティング部の上側に大径部が形成され、前記チップフィッティング部が前記チップヘッド開口部に挿入された状態で、チップヘッド上面が前記大径部の下面に当接する。この構成によれば、大径部の下面へのチップヘッド上面の当接によって、ノズルチップの垂直方向の位置決め精度を向上できる。つまり、シール作用、保持作用の十分な確保を行いつつも、位置決め精度を向上できる。
【0013】
(2)後述する実施形態に係る装置は、筒状のチップフィッティング部を有するノズル基部と、前記チップフィッティング部が挿入されるチップヘッド開口部を有し、チップ先端開口で液体の吸引及び吐出を行うノズルチップと、を含み、前記チップフィッティング部の外表面に上下方向に相互離間した複数の環状溝が形成され、前記複数の環状溝には前記チップフィッティング部の外表面レベルを越えて外側に突出する複数の環状弾性部材が設けられたことを特徴とする。
【0014】
上記構成によれば、環状弾性部材が複数設けられているので、ノズルチップを垂直に保持するのが容易となり、また、シール作用などをより高めることができる。
【0015】
望ましくは、前記チップヘッド開口部の内面には少なくとも1つの環状窪み部が形成され、前記チップフィッテイング部を前記チップヘッド開口部に挿入した状態で、前記環状窪み部に前記環状弾性部材がはまり込む。この構成によれば、環状窪み部への環状弾性部材がはまり込むことによって、ノズル基部に対するノズルチップの垂直方向の位置決めを適正に行うことができ、また、シール作用及び保持作用を得ることができる。
【0016】
(3)後述する実施形態に係る装置は、筒状の金属製チップフィッティング部を有するノズル基部と、前記チップフィッティング部が挿入されるチップヘッド開口部を有し、チップ先端開口で液体の吸引及び吐出を行う樹脂製のノズルチップと、を含み、前記チップフィッティング部の外表面に上下方向に相互離間した第1及び第2の環状溝が形成され、前記第1及び第2の環状溝には前記チップフィッティング部の外表面レベルを越えて外側に突出する第1及び第2の環状弾性部材が設けられ、前記チップヘッド開口部の内面には、前記第1及び第2の環状弾性部材の内の少なくとも1つがはまり込む環状窪み部が形成されたことを特徴とする。
【0017】
望ましくは、前記第1の環状溝は前記チップフィッテイング部の上側に形成され、前記第2の環状溝は前記チップフィッテイング部の下側に形成され、前記環状窪みは、前記チップヘッド開口部の内面であって、前記チップフィッテイング部が前記チップヘッド開口部に装着された状態で前記第1の環状弾性部材がはまり込む高さ位置に形成される。
【0018】
上記構成によれば、第1の環状溝に設けられた第1の環状弾性部材が環状窪み部にはまり込み、これによってシール作用及び保持作用を発揮でき、また、第2の環状溝に設けられた第2の環状弾性部材がチップヘッド開口部の内面に密着し、特に強いシール効果を得られる。
【0019】
望ましくは、前記弾性部の摩耗を検出する摩耗検出手段を含む。この構成によれば、弾性部の摩耗を自動検知して、適切な時期にその交換を行うことができ、ひいては分注精度を高く維持できる。摩耗検出手段は既存のジャミングセンサなどを利用することもできる。
【0020】
望ましくは、前記ノズルチップを再利用する制御を実行する制御部を有する。このようなノズルチップの再利用がなされるシステムにおいて、変形したノズルチップを再利用する場合の問題を未然に防止し、弾性部によって常に良好なシール作用及びチップ保持作用を確保できる。
【0021】
(4)後述する実施形態に係る装置は、ノズル基部のチップフィッティング部が挿入されるチップヘッド開口部と、液体の吸引及び吐出を行うチップ先端開口と、前記チップヘッド開口部に形成され、前記チップフィッティング部の外表面に設けられた環状の弾性部がはまり込む環状窪みと、を含むことを特徴とする。
【0022】
(5)後述する実施形態に係る装置は、大径の第1チップフィッティング部とその下方に連なる小径の第2チップフィッティング部とを有するノズル基部と、前記第1チップフィッティング部が挿入される大径のチップヘッド開口部を有し、チップ先端開口で液体の吸引及び吐出を行う第1ノズルチップと、前記第2チップフィッティング部が挿入される小径のチップヘッド開口部を有し、チップ先端開口で液体の吸引及び吐出を行う第2ノズルチップと、を含み、前記第1チップフィッティング部及び前記第2チップフィッティング部の少なくとも一方の外表面に環状の弾性部が少なくとも1つ設けられたことを特徴とする。
【0023】
上記構成によれば、ノズル基部に互いに異なるサイズの複数のノズルチップが選択的に装着される場合において、少なくとも1つのノズルチップについて良好なシール作用及び保持作用を得られる。1つのノズル基部に3以上のサイズの異なるノズルチップを装着できるように構成してもよい。
【0024】
望ましくは、前記第1チップフィッテイング部及び前記第2チップフィッテイング部の両者にそれぞれ複数の環状の弾性部が設けられる。
【0025】
望ましくは、前記第1チップフィッティング部の上側に第1大径部が形成され、前記第1チップフィッテイング部と前記第2チップフィッティング部との間に第2大径部が形成され、前記第1チップフィッティング部が前記第1ノズルチップのチップヘッド開口部に挿入された状態で、前記第1ノズルチップのチップヘッド上面が前記第1大径部の下面に当接し、前記第2チップフィッティング部が前記第2ノズルチップのチップヘッド開口部に挿入された状態で、前記第2ノズルチップのチップヘッド上面が前記第2大径部の下面に当接する。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
【0027】
図1には、本発明に係るノズル装置の好適な実施形態が示されており、図1はその要部構成を示す概念図である。このノズル装置は、分注装置として機能するものである。
【0028】
ノズル基部10には、ディスポーザブルチップとしてのノズルチップ12が着脱自在に装着される。図1において、ノズルチップ12はチップラック14に保持されている。本実施形態のノズル装置は、後述する制御部30の制御により一旦使用されたノズルチップ12をチップラック14上に退避保持させ、その使用済みノズルチップ12を再利用する機能を有している。そのような制御を行う場合には、ノズルを搬送する機構にチップリムーバを設けるか、チップラック上側にリップリムーバを設けるようにしてもよい。
【0029】
ちなみに、チップラック14としては、本実施形態において新品のノズルチップを保持するチップラックと、使用済みノズルチップを保持するチップラックとが設けられているが、単一のチップラックを兼用するようにしてもよい。
【0030】
ノズルを構成するノズル基部10及びノズルチップ12について詳述すると、ノズル基部10は、大別してフィッティング部16と大径部18とで構成されている。フィッティング部16は筒状の金属部材で構成されており、そのフィッティング部16は、ノズルチップ12の上部に形成されたチップヘッド36の開口部36A内に挿入される。フィッティング部16には、上下方向に相互に離間して2つの環状溝が形成されており、その2つの環状溝には環状の弾性部材としてのOリング100,102がそれぞれ設けられている。後に図2で図示するように、2つのOリング100,102の表面はフィッティング部16の外表面より突出している。これらのOリング100,102はそれぞれ交換可能に構成されており、環状溝内にはまり込んだ状態では、その上下方向のずれが阻止されている。
【0031】
大径部18は、フィッティング部16の直径よりも大きな直径を有している。その上側には軸24を挿通させるバネ22が設けられ、そのバネ22の上端が感圧センサ20に当接している。ちなみに、軸24は中空のパイプ状に形成され、その軸24を介して中空のノズル基部10に対してエア圧力が伝達されている。上記の感圧センサ20は、ノズル基部10をノズルチップ12に装着する際の圧入力を検知する検出手段として機能し、その感圧センサ20としては従来のノズル装置においても設けられているジャミングセンサを兼用するのが望ましい。
【0032】
図1に示されるように、ノズル基部10はベースユニット26によって保持されており、そのベースユニット26は搬送部28によって三次元方向に自在に搬送される。ノズル基部10には、エアホース34を介して分注ポンプ32が接続されている。この分注ポンプ32は、例えばシリンジ及びその内部を運動するピストンで構成され、制御部30によって分注ポンプ32の動作が制御されている。また、制御部30は搬送部28及びその他の装置の各構成の動作制御を行っている。特に、本実施形態においてはノズルチップ12の再利用制御がなされており、制御部30は各ノズルチップ12の退避位置などを管理する記憶部を有している。感圧センサ20からの出力信号は、制御部30に入力されており、制御部30は感圧センサ20からの出力信号に基づいてジャミングの検出やOリング100,102の摩耗などの判定を行っている。これについては後に図3を用いて詳述する。
【0033】
上記の説明から明らかなように、ノズル基部10に対してノズルチップ12を装着した状態で、それらの2つの部材によってノズルが構成され、そのノズルによって液体(試薬,試料)の吸引及び吐出が行われる。具体的には、ノズルチップ12の先端部38によって液体が吸引され、またその先端部38を介して液体が吐出される。ちなみに、ノズルチップ12は樹脂などで構成されている。
【0034】
図2には、ノズル基部10及びチップヘッド36の拡大断面図が示されている。上述したように、フィッティング部16には、互いに離間して2つの環状溝106,108が形成されており、各環状溝106,108にはそれぞれOリング100,102が配置されている。チップヘッド36の開口部の内面36Bにはその上側に環状窪み部104が形成されており、その環状窪み部104にはOリング102がはまり込む。すなわち、このようにOリング102がはまり込むような高さに環状窪み部104が形成されている。ちなみに、本実施形態では、Oリング100に対応する位置には、環状窪み部は形成されておらず、Oリング100の外表面はチップヘッド36の内面に気密接触し、すなわち、Oリング100がつぶれた状態で、フィッティング部16とチップヘッド36とが嵌合する。
【0035】
ちなみに、この嵌合状態では、チップヘッド36の上面36Cが上述の大径部26の下面すなわち顎状の部分26Aに当接し、この当接によってノズル基部10に対してノズルチップ12の垂直方向の位置決めが確実となる。本実施形態に示す構成では、上記のようにOリング100に対応する環状窪み部は形成されていない。
【0036】
上述の説明から明らかなように、Oリング100は、主にシール機能を発揮し、一方、Oリング102は主にシール機能及びチップ保持機能(脱落阻止機能)を発揮する。
【0037】
以上のように、2つの弾性部としてのOリング100,102が設けられているため、気密性及びチップ保持性を良好に維持しつつも、両者の装着時における圧入力を従来よりも小さくでき、また引き抜き力も従来よりも小さくできる。
【0038】
また、そのような圧入時におけるチップヘッド36の広がり変形などを未然に防止できるため、ノズルチップ12を再利用する場合においてもリークやチップ脱落といった問題を防止できる。
【0039】
図3には、ノズル基部10をノズルチップ12に装着する工程における感圧センサ20の出力信号の波形が示されている。図示されるように、両者の嵌合に伴って圧力が線形的に増大し、完全に嵌合状態が形成された後に圧力値が低下し、その後、例えば一定の圧力値が維持されることになる。この場合において、正常時200においては圧入力が比較的高く、一方のOリングの摩耗時202の場合にはピーク圧力値が低く、このような特性の違いに基づきOリングの摩耗を判定することが可能である。例えば、図3に示されるように、スレッシュホールドレベル204を設定し、当該レベル204を圧力ピークが超えた場合には正常と判定し、一方、そのようなレベル204を圧力ピークが下回った場合にはOリングの摩耗を判定してもよい。このような判定は図1に示した制御部30によって遂行される。もちろん、図3に示される圧力波形は一例であって、ノズル基部10及びノズルチップ12の形態や制御部30の制御条件などに応じて当該圧力波形は変化する。したがって、そのような条件に応じて判定基準を適宜設定するのが望ましい。例えば上記のような圧力ピークを参照するのではなく、圧力の傾き(微分値)や圧力変化後の圧力値のレベルなどをリファレンスとして用いてもよい。
【0040】
上記の実施形態においては、ノズル基部10に2つのOリング100,102が設けられていたが、例えば1つのOリングのみを用いて上記と同様の作用効果を得るようにしてもよい。但し、2つ以上のOリングを設ければ、ノズルチップ12の垂直を維持すること、並びに、圧入時の力及び引抜時の力を軽減することが可能であるので、望ましくは複数のOリングを設ける。また、図4に示すように、Oリング状の突起部50A,50Bを有する弾性部材50をノズル基部16の外表面の全域にわたって設けるようにしてもよい。この場合に、弾性部材50の脱落を防止するため、当該弾性部材50に内側方向に突出する突起部56を設け、一方、ノズル基部16の外表面に環状溝54を形成し、その環状溝54内に突起部56をはめ込むことにより上記の脱落を防止してもよい。また、脱落すなわち両者のフィッティングをより良好にするために、図4に示す構成以外の構成を採用してもよい。図4に示す変形例によれば、フィッティング部16の全域にわたって弾性部材50が設けられているため、上記実施形態よりも、より強力なフィッティング作用を得ることができ、その結果より良好なシール及びチップ保持を達成できるという利点がある。
【0041】
また、図4に示す実施形態においても、弾性部材50はフィッティング部16から着脱可能に構成されているため、その弾性部材50に摩耗が生じた場合には、それを容易に交換することも可能である。
【0042】
上記実施形態では、断面が円形のOリング100,102が利用されていたが、断面が三角形あるいは矩形のOリングを用いてもよい。但し、チップヘッド36の内面との摩擦抵抗を考えると、上記実施形態のように断面がOリング100,102を用いるのが望ましい。上記の実施形態では、ジャミングセンサとしての感圧センサ20を利用してOリング100,102の摩耗を検出したが、例えばOリング100,102が挿入される環状溝自体に摩耗を検出するセンサを設けるようにしてもよい。
【0043】
更に、エアホース34上にエア圧力を検出する圧力計を設け、その圧力計で検知された圧力値に基づいて摩耗を検出するようにしてもよい。すなわち、例えば摩耗が一定以上になると若干のリークが発生するなどの現象が見られるため、そのような現象を検知してノズル基部、ノズルチップ、弾性部材の不良を判定可能である。
【0044】
図5には、更に他の実施形態が示されている。この実施形態では、ノズル基部に、大径の第1チップフィッティング部60とその下方に連なる小径の第2チップフィッテイング部62とが形成され、互いにサイズの異なる複数のノズルチップを選択的に装着可能である。
【0045】
第1チップフィッティング部60は第1ノズルチップ80の開口部に挿入され、第2チップフィッティング部62は第2ノズルチップ82の開口部に挿入される。第1チップフィッティング部60の上側にはそれより直径が大きい大径部64が形成され、その下面には第2ノズルチップのチップヘッド上面が当接する。これにより、第1ノズルチップ80の上下方向の適正な位置決めがなされる。
【0046】
第1チップフィッティング部60の下端から第2チップフィッテイング部62の上端にかけて、テーパー部68及び大径部66が形成されている。ここで、大径部66は、第2チップフィッテイング部62の上端部における直径よりも大きな直径を有する。但し、その大径部66の直径は、第1チップフィッテイング部60の下端部の直径よりも小さい。その直径差をつないでいるのがテーパー部68である。第2チップフィッテイング部62に第2ノズルチップ82を装着する場合、第2ノズルチップ82のノズルヘッド上面が大径部66の下面に当接し、これによって第2ノズルチップ82の上下方向の適正な位置決めがなされる。
【0047】
この図5に示す実施形態では、第1チップフィッティング部60に互いに離間した2つの環状溝が形成されており、その2つの環状溝には上記の実施形態と同様に2つのOリング72,74が設けられている。また、第2チップフィッティング部62にも互いに離間した2つの環状溝が形成されており、その2つの環状溝にも上記の実施形態と同様に2つのOリング76,78が設けられている。
【0048】
よって、以上の構成によれば、2つのノズルチップ80,82の両者について、良好なシール作用及び保持作用を得ることができる。なお、上記実施形態と同様に、この図5の構成においても、ノズルチップ側にOリングがはまり込む環状窪み部を設けてもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ノズル基部に対するノズルチップの装着を容易かつ確実に行えるという利点がある。また、本発明によれば、ノズル基部とノズルチップの間の保持作用やシール作用の低下を招くことなく小さい駆動力で両者を連結することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るノズル装置の好適な実施形態を示す概念図である。
【図2】 図1に示す構成の拡大断面図である。
【図3】 圧力波形を示す波形図である。
【図4】 他の実施形態を示す拡大断面図である。
【図5】 他の実施形態を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
10 ノズル基部、12 ノズルチップ、14 チップラック、16 フィッティング部、18 大径部、20 感圧センサ、28 搬送部、30 制御部、32 分注ポンプ、36 チップヘッド、100,102 Oリング、104 環状窪み部、106,108 環状溝。
Claims (3)
- 筒状のチップフィッティング部及びその上側に設けられた大径部を有するノズル基部と、
前記チップフィッティング部が挿入されるチップヘッド開口部を有し、チップ先端開口で液体の吸引及び吐出を行うノズルチップと、
を含み、
前記チップフィッティング部の外表面に上下方向に相互離間した第1及び第2の環状溝が形成され、
前記第1及び第2の環状溝には前記チップフィッティング部の外表面レベルを越えて外側に突出する第1及び第2の環状弾性部材が設けられ、
前記チップヘッド開口部の内面には前記第1の環状溝に設けられた第1の環状弾性部材がはまり込む環状窪み部が形成され、
前記第1の環状溝は前記チップフィッテイング部の上側に形成され、前記第2の環状溝は前記チップフィッテイング部の下側に形成され、
前記チップフィッテイング部を前記チップヘッド開口部に挿入した状態で、チップヘッド上面が前記大径部の下面に当接し、且つ、前記環状窪み部に前記第1の環状弾性部材がはまり込み、且つ、前記第2の環状弾性部材が前記チップヘッド開口部の内面に接触し、
前記ノズルチップが再利用される、ことを特徴とするノズル装置。 - 請求項1記載の装置において、
前記弾性部の摩耗を検出する摩耗検出手段を含むことを特徴とするノズル装置。 - 請求項1記載の装置において、
前記ノズルチップを再利用する制御を実行する制御部を有することを特徴とするノズル装置。
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